JP2000238524A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

Info

Publication number
JP2000238524A
JP2000238524A JP11040289A JP4028999A JP2000238524A JP 2000238524 A JP2000238524 A JP 2000238524A JP 11040289 A JP11040289 A JP 11040289A JP 4028999 A JP4028999 A JP 4028999A JP 2000238524 A JP2000238524 A JP 2000238524A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
vehicle
foot
heat exchanger
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11040289A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3714000B2 (ja
JP2000238524A5 (ja
Inventor
Takashi Toyoshima
敬 豊島
Kazufumi Yomo
四方  一史
Yukio Ueno
幸雄 上野
Nobuyuki Doi
信之 土居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP04028999A priority Critical patent/JP3714000B2/ja
Priority to US09/312,777 priority patent/US6622787B1/en
Publication of JP2000238524A publication Critical patent/JP2000238524A/ja
Publication of JP2000238524A5 publication Critical patent/JP2000238524A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3714000B2 publication Critical patent/JP3714000B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00007Combined heating, ventilating, or cooling devices
    • B60H1/00021Air flow details of HVAC devices
    • B60H1/00064Air flow details of HVAC devices for sending air streams of different temperatures into the passenger compartment

Abstract

(57)【要約】 【課題】 センター置きレイアウトの空調ユニットにお
けるフットモード時の圧損を低減するとともに、車両計
器盤中央部への搭載性を改善する。 【解決手段】 蒸発器7からの冷風をヒータコア8をバ
イパスして、デフロスタ開口部23およびフェイス開口
部24に導くデフロスタ・フェイス用冷風通路30と、
蒸発器7からの冷風をヒータコア8をバイパスしてフッ
ト開口部28、29に導くフット用冷風通路15、16
とを独立に形成し、フット用冷風通路15、16は、ヒ
ータコア8の車両左右方向の側方に配置し、フット用冷
風通路15、16からの冷風と、ヒータコア8を通過し
た温風とをフット開口部28、29の入口側で混合す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車室内前部の計器盤
内への搭載性を改善した車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空調装置においては、車室
内前部の計器盤近辺に空調ユニットを配置するに際し
て、冷房用蒸発器、暖房用ヒータコア、吹出モード切替
機構等を内蔵する空調ユニットを、計器盤のうち車両左
右方向の略中央部に配置するとともに、この空調ユニッ
トに空調空気を送風する送風機ユニットを空調ユニット
側方の助手席側にオフセット配置するセミセンター置き
レイアウトのものが実用化されている。
【0003】また、送風機部を空調ユニット部の車両前
方側に配置した完全センター置きレイアウトも一部実用
化されている。従来のセミセンター置きレイアウトおよ
び完全センター置きレイアウトのいずれにおいても、通
常、車両搭載状態において、ヒータコア(暖房用熱交換
器)の上方側に、ヒータコアをバイパスする冷風通路を
配置して、フェイスモードおよびフットモードとも、共
通の冷風通路、共通の空気混合室を用いて、冷温風の風
量割合の調整により吹出空気温度を調整している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最大冷房時
における冷風量の増加を図るため、一般に、フェイスモ
ードにおける圧損低減を優先して、空調ユニット内の冷
風通路、空気混合室の形態が設計されているので、フッ
トモード時には空気通路が屈折した形状となって、圧損
の増加を招くことが多い。
【0005】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
車両用空調装置のフットモード時の圧損低減と、車両計
器盤内への搭載性改善とを両立させることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、空気通路(4、5、9、
10)を形成するケース(2)内において車両前方側の
部位に冷房用熱交換器(7)を配置し、ケース(2)内
において冷房用熱交換器(7)よりも車両後方側に暖房
用熱交換器(8)を配置し、この暖房用熱交換器(8)
を通過して加熱される温風とこの暖房用熱交換器(8)
をバイパスする冷風との風量割合を温度調整手段(1
1、12)により調整して、車室内への吹出空気温度を
調整するようにし、この温度調整手段(11、12)に
より温度調整された空気を乗員の頭部側へ吹き出すフェ
イス開口部(24)と、温度調整手段(11、12)に
より温度調整された空気を乗員の足元側へ吹き出すフッ
ト開口部(28、29)とを備える車両用空調装置にお
いて、冷房用熱交換器(7)からの冷風を暖房用熱交換
器(8)をバイパスしてフェイス開口部(24)に導く
フェイス用冷風通路(30)と、冷房用熱交換器(7)
からの冷風を暖房用熱交換器(8)をバイパスしてフッ
ト開口部(28、29)に導くフット用冷風通路(1
5、16)とを独立に形成し、フット用冷風通路(1
5、16)は、暖房用熱交換器(8)の車両左右方向の
側方に配置し、フット用冷風通路(15、16)からの
冷風と、暖房用熱交換器(8)を通過した温風とをフッ
ト開口部(28、29)の入口側で混合することを特徴
としている。
【0007】これによると、フェイス開口部(24)お
よびフット開口部(28、29)からの吹出空気温度は
冷温風の風量割合の調整により良好に温度制御できる。
しかも、フット用冷風通路(15、16)をフェイス用
冷風通路(30)から独立に形成し、フット開口部(2
8、29)の入口側で冷温風を混合するようにしている
から、フェイス用冷風通路(30)の形態に制約される
ことなく、暖房用熱交換器(8)下流の温風通路を曲が
りの少ない、短距離でフット開口部(28、29)の入
口側に到達する形状とすることができる。これにより、
フットモード時における圧損を低減でき、フットモード
時の風量アップを図ることができる。
【0008】さらに、フェイス用冷風通路(30)とフ
ット用冷風通路(15、16)とを独立に形成するに際
して、フット用冷風通路(15、16)を特に暖房用熱
交換器(8)の車両左右方向の側方に配置しているか
ら、フット用冷風通路(15、16)をフェイス用冷風
通路(30)に対して車両左右方向にずらして配置でき
る。このため、空調ユニットのケース全体の車両上下方
向寸法が増加するのを効果的に抑制できる。また、暖房
用熱交換器(8)下流の温風通路を車両上下方向で屈曲
させずに、フット開口部(28、29)の入口側に直接
的に導くことができるので、車両前後方向寸法も短縮で
きる。これらのことが相まって、車両計器盤中央部への
空調ユニットの搭載性を改善できる。
【0009】また、請求項2記載の発明では、フェイス
用冷風通路(30)は暖房用熱交換器(8)の上側を通
過してフェイス開口部(24)に向かうように形成され
ており、フット用冷風通路(15、16)は、暖房用熱
交換器(8)の車両左右方向の側方において、暖房用熱
交換器(8)の上側を通過した後に、暖房用熱交換器
(8)の下側へ向かって曲がる形状であることを特徴と
している。
【0010】これによると、フェイス用冷風通路(3
0)とフット用冷風通路(15、16)が車両上下方向
に対してはともに暖房用熱交換器(8)の上側に位置し
ているので、両冷風通路(30)、(15、16)を通
過する冷風量を共通の温度調整手段(11、12)によ
り調整することができ、構成の簡素化を図ることができ
る。
【0011】また、請求項3記載の発明では、フット開
口部(28、29)を、ケース(2)の車両左右方向の
両側に配置し、フット用冷風通路(15、16)をフッ
ト開口部(28、29)に対応して暖房用熱交換器
(8)の車両左右方向の両側の側方に配置することを特
徴としている。これによると、左右両側のフット用冷風
通路(15、16)を通して冷風を左右方向両側のフッ
ト開口部(28、29)の入口側に小さい曲がりで、直
接的に導入できる。
【0012】また、請求項4記載の発明では、暖房用熱
交換器(8)の車両左右方向の幅寸法(W0 )を、冷房
用熱交換器(7)の車両左右方向の幅寸法(W)より小
さくし、フット用冷風通路(15、16)を暖房用熱交
換器(8)の車両左右方向の側方で、かつ、冷房用熱交
換器(7)の車両左右方向の幅寸法(W)の範囲内に配
置することを特徴としている。
【0013】これによると、暖房用熱交換器(8)の車
両左右方向の側方に生じる余剰スペースを有効利用して
フット用冷風通路(15、16)を配置でき、空調ユニ
ットのケース全体の体格を効果的に小型化できる。しか
も、暖房用熱交換器(8)に対して冷房用熱交換器
(7)の車両左右方向の幅寸法(W)を大きくすること
により、冷房用熱交換器(7)の上下方向の寸法を縮小
することができ、空調ユニットのケース全体の上下方向
寸法を縮小できる。
【0014】さらに、冷房用熱交換器(7)の車両左右
方向の幅寸法(W)の拡大により、フェイスモード時
(冷房時)に、冷房用熱交換器(7)の横長形状を有効
利用して、乗員の上半身に向かって幅広く冷風を吹き出
すことが可能となり、乗員に対する冷風の気流感を増大
させて冷房フィーリングを向上できると同時に、冷風の
曲がりが減少してフェイスモード時の圧損低減を図るこ
とができる。
【0015】また、請求項5記載の発明では、請求項4
において、暖房用熱交換器(8)の車両左右方向の幅寸
法(W0 )を、冷房用熱交換器(7)の車両左右方向の
幅寸法(W)に対して、W0 =0.6〜0.8×Wの関
係に設定することを特徴としている。これによると、フ
ット用冷風通路(15、16)を暖房用熱交換器(8)
の車両左右方向の側方で、かつ、冷房用熱交換器(7)
の車両左右方向の幅寸法(W)の範囲内に配置するレイ
アウトにおいても、W0 を0.8×W以下にすることに
より、フット用冷風通路(15、16)の幅寸法を十分
確保して、フット吹出温度制御のために必要な冷風量を
確保できるので、フット吹出温度の制御性を成立でき
る。また、W0 =0.6×W以上にすることより、暖房
用熱交換器(8)の必要伝熱面積を確保して暖房用熱交
換器(8)の必要加熱能力を確保できる。
【0016】また、請求項6記載の発明では、フット用
冷風通路(15、16)からの冷風と、暖房用熱交換器
(8)を通過した温風とを略対向状に衝突させる冷温風
混合部(M2 )と、この冷温風混合部(M2 )の後流側
に位置する略直角状のダクト曲がり部(33)とを、フ
ット開口部(28、29)の入口側に備えることを特徴
としている。
【0017】これによると、冷温風が180°の方向か
ら略対向状に衝突して良好に混合され、さらに、この衝
突後に、略直角状のダクト曲がり部(33)を通過する
際にも、この急な曲がりを利用して冷温風を良好に混合
することができる。そのため、フット開口部(28、2
9)から車室内へ吹き出す空気の温度バラツキを僅少に
することができる。
【0018】また、請求項7記載の発明のように、ケー
ス(2)を、その最長寸法の部位が車両左右方向に向く
ように形成した横長形状とすることにより、上述の請求
項1〜6による空調ユニットの車両搭載性の改善効果を
より有効に発揮できる。また、請求項8記載の発明で
は、冷房用熱交換器(7)を、冷媒通路を構成するチュ
ーブ(71)が車両上下方向に延びるように配置したこ
とを特徴としている。
【0019】これによると、チューブ(71)内の冷媒
通路を冷媒が車両上下方向に流れるので、冷房用熱交換
器(7)が横長形状であっても、ぞの吹出温度を車両左
右方向において均一化できる。また、請求項9記載の発
明では、請求項7または8において、温度調整手段(1
1、12)により温度調整された空気を車両窓ガラスへ
吹き出すデフロスタ開口部(23)を備え、冷房用熱交
換器(7)は横長形状のケース(2)と同等の車両左右
方向の幅寸法(W)を有し、デフロスタ開口部(23)
およびフェイス開口部(24)の車両左右方向の幅寸法
(W2 )を冷房用熱交換器(7)の車両左右方向の幅寸
法(W)より小さくしたことを特徴としている。
【0020】このように、冷房用熱交換器幅寸法(W)
>デフロスタ開口部(23)およびフェイス開口部(2
4)の幅寸法(W2 )の関係を設定することにより、冷
房用熱交換器(7)後の冷風がデフロスタ開口部(2
3)およびフェイス開口部(24)へ流れ過ぎることを
抑制できる。その結果、冷房用熱交換器(7)後の冷風
がフット用冷風通路(15、16)を通ってフット開口
部(28、29)に流れる量を増加して、フット吹出空
気温度が過度に上昇することを良好に抑制でき、上下吹
出温度差を適切に設定でき、空調フィーリングを改善で
きる。
【0021】また、請求項10記載の発明では、デフロ
スタ開口部(23)をフェイス開口部(24)よりも車
両前方側に配置するとともに、デフロスタ開口部(2
3)を開閉するデフロスタドア(23a)をケース
(2)内に回動可能に設け、このデフロスタドア(23
a)の回動スペースよりも車両前方側の部位にてデフロ
スタ開口部(23)およびフェイス開口部(24)の車
両左右方向の幅寸法(W2 )を絞る形状としたことを特
徴としている。
【0022】これによると、請求項9記載の発明による
効果、すなわち、デフロスタ開口部(23)およびフェ
イス開口部(24)への冷風の過度な流入抑制効果をデ
フロスタドア(23a)の回動スペースを確保しつつ、
良好に発揮できる。また、請求項11記載の発明のよう
に、ケース(2)の車両左右方向の中央部にデフロスタ
開口部(23)およびフェイス開口部(24)を配置す
れば、上記両開口部(23、24)に対する車両左右方
向への冷房用熱交換器(7)の突き出し量が同等になる
ので、車両左右への吹出温度を均一にできる。
【0023】また、請求項12記載の発明では、温度調
整手段(11、12)により温度調整された空気を車両
窓ガラスへ吹き出すデフロスタ開口部(23)を備え、
デフロスタ開口部(23)およびフェイス開口部(2
4)を、その最長寸法の部位が車両左右方向に向くよう
に形成した横長形状とし、デフロスタ開口部(23)お
よびフェイス開口部(24)を横長形状のケース(2)
のうち、車両後方側に配置し、ケース(2)の上面部に
おいて、デフロスタ開口部(23)およびフェイス開口
部(24)の車両前方側の部位に、下側への段付き形状
部(34)を形成したことを特徴としている。
【0024】これによると、ケース(2)上面部の車両
前方側部位における、下側への段付き形状部(34)を
利用して、車両側機器との干渉を回避することが容易と
なり、空調ユニットの車両搭載性をさらに向上できる。
また、請求項13記載の発明では、請求項9ないし12
のいずれか1つにおいて、フット開口部(28、29)
およびデフロスタ開口部(23)の両方を同時に開口す
る吹出モードにおいて、フット開口部(28、29)に
は内気が流れ、デフロスタ開口部(23)には外気が流
れる内外気2層流モードを設定することを特徴としてい
る。
【0025】このように、本発明は内外気2層流モード
を設定するものにおいても、各請求項による作用効果を
良好に発揮できる。また、請求項14記載の発明では、
フット開口部(28、29)への空気流れを制御するフ
ットドアとして、暖房用熱交換器(8)からの温風流れ
を制御する第1フットドア(27a)と、フット用冷風
通路(15、16)からの冷風流れを制御する第2フッ
トドア(27b、27c)とを設け、この両フットドア
(27a、27b、27c)を連動操作するようにした
ことを特徴としている。
【0026】これによると、フット用冷風通路(15、
16)を特に暖房用熱交換器(8)の車両左右方向の側
方に配置するレイアウトであっても、前記両フットドア
(27a、27b、27c)により冷風と温風の流れを
制御して、冷風と温風をドア下流側(すなわち、フット
開口部(28、29)の入口側)で混合できる。また、
請求項15記載の発明のごとく、第1フットドア(27
a)を暖房用熱交換器(8)の直後に位置させれば、第
1フットドア(27a)を内外気2層流モードの設定時
に内外気の仕切り部材の役割を兼務させることができ
る。
【0027】また、請求項16記載の発明のごとく、第
1フットドア(27a)をフット開口部(28、29)
の入口側に位置させれば、第1フットドア(27a)を
暖房用熱交換器(8)直後の温風通路の外へ配置するこ
とができ、温風通路の通風抵抗を低減できる。また、請
求項17記載の発明のごとく、暖房用熱交換器(8)の
下流側に、暖房用熱交換器(8)を通過した温風を開閉
手段(27a)を介してフット開口部(28、29)の
入口側に直接的に導く温風通路(26)を形成すること
により、フットモード時の圧損低減をより効果的に達成
できる。
【0028】さらに、請求項18記載の発明では、空気
通路(4、5、9、10)を形成するケース(2)内に
おいて上流側に冷房用熱交換器(7)を配置し、ケース
(2)内において冷房用熱交換器(7)よりも下流側に
暖房用熱交換器(8)を配置し、この暖房用熱交換器
(8)を通過して加熱される温風とこの暖房用熱交換器
(8)をバイパスする冷風との風量割合を温度調整手段
(11、12)により調整して、車室内への吹出空気温
度を調整するようにし、この温度調整手段(11、1
2)により温度調整された空気を乗員の頭部側へ吹き出
すフェイス開口部(24)と、温度調整手段(11、1
2)により温度調整された空気を乗員の足元側へ吹き出
すフット開口部(28、29)とを備える車両用空調装
置において、冷房用熱交換器(7)からの冷風を暖房用
熱交換器(8)をバイパスしてフェイス開口部(24)
に導くフェイス用冷風通路(30)と、冷房用熱交換器
(7)からの冷風を暖房用熱交換器(8)をバイパスし
てフット開口部(28、29)に導くフット用冷風通路
(15、16)とを独立に形成し、フット用冷風通路
(15、16)は、暖房用熱交換器(8)の左右方向の
側方に配置し、フット用冷風通路(15、16)からの
冷風と、暖房用熱交換器(8)を通過した温風とをフッ
ト開口部(28、29)の入口側で混合することを特徴
としている。
【0029】これによっても、フェイス用冷風通路(3
0)に対して独立のフット用冷風通路(15、16)を
暖房用熱交換器(8)の左右方向の側方に配置すること
により、請求項1と同様の作用効果を発揮できる。な
お、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記
載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。 (第1実施形態)図1は本実施形態の空調ユニット1の
正面図で、図2は平面図である。本実施形態の空調ユニ
ット1はいわゆるセミセンター置きレイアウトのもので
あって、車室内前方の計器盤内部のうち車両左右方向の
略中央部に配置される。そして、この空調ユニット1に
空調空気を送風する送風機ユニット(図示せず)は空調
ユニット側方の助手席側にオフセット配置される。この
際、空調ユニット1は車両の前後、左右、上下方向に対
して図示の方向となるように配置されて、車両に搭載さ
れる。
【0031】次に、この空調ユニット1の車両搭載形態
について具体的に述べると、空調ユニット1は図1、2
に例示するように車両左右方向の寸法Wおよび車両前後
方向の寸法Lに比して上下方向の寸法Hが小さい、全体
として偏平な横長形状にしてある。この偏平横長形状の
空調ユニット1の寸法関係をより具体例に述べると、車
両左右方向の寸法Wが最長の寸法であって、例えば、4
60mmである。また、車両前後方向の寸法Lは例え
ば、230mmである。そして、車両上下方向の寸法H
は例えば、250mmである。
【0032】次に、上記のごとく偏平横長形状に構成さ
れた空調ユニット1の具体的構成を詳細に説明すると、
空調ユニット1は樹脂製の空調ケース2を有し、この空
調ケース2は複数の分割ケースを一体に締結することに
より、偏平横長形状を構成するものであって、その内部
に、送風空気が熱交換器を通過して車両前方側から車両
後方側へ向かって流れる空気通路を形成し、この空調ケ
ース2内に後述の各種機器が収容される。
【0033】図2に示すように、空調ユニット1のう
ち、最も車両前方側の部位に、図示しない送風機ユニッ
トからの送風空気が流入する空気入口部3が形成されて
いる。右ハンドル車の場合は、空調ユニット1の左側に
送風機ユニットが配置されるので、空気入口部3は空調
ユニット1の左側端部に位置して、矢印Aのように車両
左側から空気が流入する。
【0034】空気入口部3には後述の図3〜図9の断面
図に示すように、車両上方側に位置する第1空気通路4
と車両下方側に位置する第2空気通路5が形成され、こ
の両通路4、5は仕切り板6により区画されている。仕
切り板6は空調ケース2に一体成形することができる。
なお、送風機ユニットは周知の構成であり、外気吸入口
からの外気(車室外空気)と内気吸入口からの内気(車
室内空気)とを切替導入する内外気切替機構と、上記外
気吸入口と内気吸入口からの吸入空気を送風する送風機
とから構成されている。この送風機は外気側の第1ファ
ンと内気側の第2ファンとを有し、内外気2層流モード
では、第1ファンと第2ファンとにより外気と内気を区
分して同時に送風できるようになっている。
【0035】なお、内外気2層流モードとは後述のフッ
ト開口部とデフロスタ開口部の両方から空気を吹き出す
吹出モードにおける最大暖房時に、デフロスタ開口部か
らは低湿度の外気の温風を吹き出して窓ガラスの防曇性
を確保すると同時に、フット開口部からは再循環内気の
高温の温風を吹き出して乗員足元部の暖房効果を高める
モードを言う。
【0036】上記の内外気2層流モードでは、空気入口
部3の車両上方側の第1空気通路4に第1ファンからの
外気が流入し、また、車両下方側の第2空気通路5に第
2ファンからの内気が流入する。一方、偏平横長形状の
空調ケース2の内部には、車両前方側の空気入口部3に
おける第1空気通路4から熱交換器7、8を通過して車
両後方側へ向かって空気(外気)が流れる第1空気通路
9(図3等の矢印Bによる空気流れの通路)と、空気入
口部3における第2空気通路5から熱交換器7、8を通
過して車両後方側へ向かって空気(内気)が流れる第2
空気通路10(図3等の矢印Cによる空気流れの通路)
を形成するようになっている。そして、空調ケース2内
において、空気入口部3直後の部位に蒸発器7が上記空
気通路9、10の全域を横切るように略垂直に配置され
ている。
【0037】本例では、蒸発器7を空調ケース2の車両
左右方向の寸法Wと略同等の寸法を有する横長形状(図
1、2参照)としている。なお、図1において、H1
蒸発器7の車両上下方向寸法である。蒸発器7は周知の
ごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸
熱して空調空気を冷却する冷房用熱交換器である。ま
た、蒸発器7は例えば、周知の積層型のものであって、
アルミニュウム等の2枚の金属薄板を最中状に張り合わ
せて構成した偏平チューブをコルゲートフィンを介在し
て多数積層配置し、一体ろう付けしたものである。
【0038】本例の蒸発器7は、図3等に示すように空
気流れの上流側熱交換部7aと下流側熱交換部7bとを
組み合わせた構成となっており、配管ジョイント7cの
入口パイプ7dから冷媒が下流側熱交換部7bに流入し
た後に、上流側熱交換部7aを通過し、その後に、冷媒
は出口パイプ7eへ流出する。そして、蒸発器7の直ぐ
下流側(車両後方側)には2枚のエアミックスドア(温
度調整手段)11、12が概略車両上下方向に摺動可能
に隣接配置されている。このエアミックスドア11、1
2は、平板に近似した大きな曲率半径を持つ円弧状の板
部材からなり、かつ、空調ケース2の車両左右方向の寸
法Wと略同等の寸法を有する横長形状にしてある。
【0039】そして、エアミックスドア11、12を構
成する円弧状板部材の車両左右方向の側方端部のいずれ
か一方に、リンク機構(図示せず)が連結されており、
このリンク機構により2つのエアミックスドア11、1
2を図3の最大暖房位置と図7の最大冷房位置との間
で、概略車両上下方向に摺動するようにしてある。この
リンク機構にはアクチュエータ(サーボモータ)が連結
され、このアクチュエータによりリンク機構を介して2
つのエアミックスドア11、12が駆動される。なお、
最大暖房位置では、図3に示すように下側のエアミック
スドア12が第1、第2空気通路9、10の間を仕切る
仕切り部材の役割を兼ねる。
【0040】エアミックスドア11、12の直ぐ下流側
(車両後方側)にはヒータコア8がが蒸発器7より下方
側にオフセットして概略垂直方向に配置されている。こ
のヒータコア8の車両左右方向の幅寸法W0 は蒸発器7
の車両左右方向の寸法Wより小さくしてある。図1、2
の例では、W0 はWの略70%程度の大きさにしてあ
る。なお、図1において、H2 はヒータコア8の車両上
下方向寸法である。
【0041】ヒータコア8は、蒸発器7を通過した冷風
を再加熱するものであって、その内部に高温の温水(エ
ンジン冷却水)が流れ、この温水を熱源として空気を加
熱するものである。ヒータコア8も蒸発器7と同様に、
車両左右方向の寸法W0 が最長となる横長形状である。
なお、ヒータコア8は、温水の入口パイプ8aを有する
入口タンク8bを下側に配置し、温水の出口パイプ8c
を有する出口タンク8dを上側に配置し、そして、入口
タンク8bと出口タンク8dとの間に熱交換部8eを構
成している。この熱交換部8eはアルミニュウム等の金
属薄板を断面偏平状に成形してなる偏平チューブをコル
ゲートフィンを介在して多数積層配置し、一体ろう付け
したものである。本例では、入口タンク8bから温水が
熱交換部8eの全部の偏平チューブを通って出口タンク
8dに向かって一方向(下方から上方への一方向)に流
れるようになっている。
【0042】ヒータコア8の熱交換部8eの上下方向の
中間部位には、空気上流側および下流側にそれぞれ、第
1、第2空気通路9、10の間を仕切るための仕切り板
13、14が設けられている。この仕切り板13、14
は空調ケース2に一体成形することができる。次に、エ
アミックスドア11、12により風量割合が調整される
温風と冷風の通路構成を説明すると、図4はフット吹出
モードの温度制御域、すなわち、温風と冷風の混合によ
り温度制御している状態を示しており、ヒータコア8の
車両左右方向の寸法W0 の範囲内においては、ヒータコ
ア8を通過する温風通路(図4の矢印B、C参照)が構
成される。
【0043】これに対して、ヒータコア8の車両左右方
向の寸法W0 の両側方の部位には、蒸発器7直後の冷風
を、ヒータコア8をバイパスして後述のフット開口部側
へ案内するフット用冷風通路15、16(図1、2参
照)が形成してある。ヒータコア8の車両左右方向の両
側方には仕切り板17、18が配設してあり、この仕切
り板17、18により上記フット用冷風通路15、16
は、空調ケース2内においてヒータコア8を通過する温
風通路(図4の矢印B、C)と車両左右方向において仕
切られている。
【0044】さらに、仕切り板17、18と、空調ケー
ス2の車両左右方向の両側壁との間には空調ケース2の
底部からヒータコア8の略上端部の部位まで立ち上がる
仕切り板19、20(図1参照)が配設されている。こ
の仕切り板19、20の配設により、蒸発器7の車両左
右方向の両側方で、かつ、上方部位のみに、蒸発器7直
後の冷風をフット用冷風通路15、16に取り入れる冷
風取入口21、22(図1参照)を形成している。な
お、図1における冷風取入口21、22の矢印範囲は、
冷風取入口21、22の上下方向の形成範囲を示す。仕
切り板19、20は、エアミックスドア11、12より
も車両後方側の部位において、エアミックスドア11、
12の摺動と干渉しないように形成されている。
【0045】ここで、図4において、2点鎖線Dは上記
冷風通路15、16による冷風流れを示しており、この
2点鎖線Dに示すように、フット用冷風通路15、16
は蒸発器7直後の冷風を冷風取入口21、22から取り
入れてヒータコア8の上側を通過した後に、ヒータコア
8の下側へ向かって案内するものである。次に、本実施
形態における吹出モード切替機構を説明すると、空調ケ
ース2の空気通路下流側には複数の吹出開口部が形成さ
れており、この吹出開口部のうち、デフロスタ開口部2
3は図2、3に示すように空調ケース2の上面部におい
て車両前後方向の略中央部位で、空調ケース2内部に連
通するように開口している。そして、このデフロスタ開
口部23には、図示しないデフロスタダクトが接続さ
れ、このデフロスタダクトの先端に設けられたデフロス
タ開口部(吹出口)から車両窓ガラスの内面に向けて空
調空気を吹き出すようになっている。デフロスタ開口部
23はデフロスタドア23aにより開閉される。このデ
フロスタドア23aは回転軸23bを中心として回動可
能な板状ドアである。
【0046】次に、フェイス開口部24は車室内の乗員
頭部側に向けて空気を吹き出すためのもので、空調ケー
ス2の上面部において、デフロスタ開口部23よりも車
両後方側の部位に開口している。このフェイス開口部2
4には、図示しないフェイスダクトが接続され、このフ
ェイスダクトの先端に設けられたフェイス開口部(吹出
口)から車室内の乗員頭部へ向けて空気を吹き出すよう
になっている。フェイス開口部24はフェイスドア24
aにより開閉される。このフェイスドア24aは回転軸
24bを中心として回動可能な板状ドアである。
【0047】次に、フット開口部25a、25b、25
cはフット用の温風、冷風を通過させる通風口であっ
て、空調ケース2の底面側において、最も車両後方側の
部位に開口している。具体的には、図1、2に示すよう
に、空調ケース2の車両左右方向の中央部にフット開口
部25aを配置しており、ヒータコア8を通過する温風
通路(図4の矢印B、C)からの温風が、この中央部の
フット開口部25aを通過して下方の空気混合室26
(図3等)に流入するようにしてある。
【0048】そして、空調ケース2の車両左右方向の両
側方部にはフット用冷風通路15、16に対応してフッ
ト開口部25b、25cを配置しており、フット用冷風
通路15、16からの冷風が、この左右両側のフット開
口部25b、25cを通過して下方の空気混合室26に
流入するようにしてある。上記した3つのフット開口部
25a、25b、25cは、それぞれ第1フットドア2
7a、第2フットドア27b、27cにより開閉され
る。このフットドア(開閉手段)27a、27b、27
cはいずれも板状ドアであり、一本の回転軸27dに連
結されている。従って、この3つのフットドア27a、
27b、27cは一本の回転軸27dを中心として連動
して回動可能になっている。
【0049】なお、中央部のフットドア(第1フットド
ア)27aは図3に示すように、フットモード時にフッ
ト開口部25aの開放位置に操作されるとともに、フッ
トドア27aの先端部が仕切り板14に当接することに
より、ヒータコア8の下流側において、空気通路を外気
側の第1空気通路9と内気側の第2空気通路10とに仕
切る仕切り部材の役割を兼ねる。
【0050】上記したデフロスタドア23aの回転軸2
3b、フェイスドア24aの回転軸24b、およびフッ
トドア27a、27b、27cの回転軸27dは、図示
しないリンク機構を介して、アクチュエータ(単一もし
くは複数のサーボモータ)に連結され、このアクチュエ
ータによりリンク機構を介して各ドア23a、24a、
および27a、27b、27cが駆動される。
【0051】なお、空気混合室26(図3等)は車両左
右方向において1つの連通した空間を形成しているの
で、中央部のフット開口部25aからの温風と両側方部
のフット開口部25b、25cからの冷風が空気混合室
26内において混合する。この空気混合室26のうち、
車両左右方向の両側方部に車室内の乗員足元部側に向け
て開口するフット開口部28、29が設けてある。従っ
て、空気混合室26は、ヒータコア8を通過した温風を
中央部のフットドア27aを介してフット開口部28、
29の入口側に直接的に導く温風通路を形成する役割を
果たし、また、フット開口部28、29は、車室内の乗
員足元部側へ空気を吹き出すフット吹出口の役割を果た
す。
【0052】一方、蒸発器7直後の部位から上方のデフ
ロスタ開口部23およびフェイス開口部24に向かって
冷風を図4の矢印E、図7の矢印F、Gに示すように流
すデフロスタ・フェイス用冷風通路30が、前述のフッ
ト用冷風通路15、16とは独立に形成されるようにし
てある。このデフロスタ・フェイス用冷風通路30およ
びフット用冷風通路15、16はともにヒータコア8の
上側に位置しているので、デフロスタ・フェイス用冷風
通路30の開度、およびフット用冷風通路15、16の
冷風取入口21、22の開度はともに上側のエアミック
スドア11の変位により調整される。また、ヒータコア
8を通過する温風通路(図4の矢印B、C)の開度は2
つのエアミックスドア11、12の変位により調整され
る。
【0053】次に、上記構成において本実施形態の作動
を吹出モードごとに説明する。 「フット吹出モード」図3はフット吹出モードにおける
最大暖房状態を示しており、フェイス開口部24はフェ
イスドア24aにより全閉される。デフロスタ開口部2
3はデフロスタドア23aにより小開度だけ開放され
る。一方、3つのフット開口部25a、25b、25c
は、すべてフットドア27a、27b、27cにより全
開される。そして、最大暖房状態では、2つのエアミッ
クスドア11、12を図3に示す最も上方側の位置に操
作し、上側のエアミックスドア11によりデフロスタ・
フェイス用冷風通路30およびフット用冷風通路15、
16を全閉する。
【0054】一方、2つのエアミックスドア11、12
の間、および下側のエアミックスドア12の下側空隙を
通して、ヒータコア8の上下の熱交換部8eを全開す
る。このとき、下側のエアミックスドア12と第1フッ
トドア27aは前述のごとく外気側の第1空気通路9と
内気側の第2空気通路10とを仕切る仕切り部材の役割
を果たす。
【0055】また、このとき、図示しない送風機ユニッ
トにおいては、内外気切替機構により内気と外気の両方
を吸入する内外気2層流モードが選択されるので、送風
機ユニットの第1、第2ファンの作動により、外気が空
気入口部3の第1空気通路4に流入し、また、内気が空
気入口部3の第2空気通路5に流入する。そして、第1
空気通路4の外気は蒸発器7を通過した後に、2つのエ
アミックスドア11、12の間の第1空気通路9を通っ
てヒータコア8の熱交換部8eの上側部に流入し、ここ
で温水と熱交換して加熱され、温風となる。また、第2
空気通路5の内気は蒸発器7を通過した後に、下側のエ
アミックスドア12の下側の第2空気通路10を通って
ヒータコア8の熱交換部8eの下側部に流入し、ここで
温水と熱交換して加熱され、温風となる。
【0056】ヒータコア8の下流側通路は仕切り板14
と第1フットドア27aとにより第1空気通路9と第2
空気通路10に仕切られているので、外気の温風は矢印
Bのように流れ方向を上側へ転換して、デフロスタ開口
部23に向かい、図示しないデフロスタダクト先端部の
開口部(吹出口)から車両窓ガラスの内面に向かって吹
き出して、窓ガラスの曇り止めを行う。
【0057】一方、内気の温風は矢印Cのように中央部
のフット開口部25aを通過して流れ方向を下側へ転換
して、空気混合室26を経由し、空調ケース2の左右両
端部の2か所のフット開口部(吹出口)28、29から
運転席側および助手席側の乗員足元部に吹き出して、乗
員足元部を暖房する。また、最大暖房状態において内気
の温風は矢印Cのようにヒータコア8の熱交換部8eの
下側部直後の部位で下側へ方向転換して空気混合室26
を経由してフット開口部(吹出口)28、29の入口側
へ直接的に流れるので、内気温風の通路の圧損を低減で
き、内気温風の風量を増加できる。
【0058】以上により、乗員足元部の暖房効果向上と
車両窓ガラスの防曇性確保とを両立させる。次に、図4
はフット吹出モードにおける温度制御状態を示してお
り、図3に対して、2つのエアミックスドア11、12
が最上部の最大暖房位置から下方の中間位置に変位して
いる点が相違している。このエアミックスドア11、1
2の変位によりデフロスタ・フェイス用冷風通路30お
よびフット用冷風通路15、16がともに所定開度開放
されるとともに、ヒータコア8を通過する温風通路(図
4の矢印B、C)の開度が全開状態から所定開度に絞ら
れる。
【0059】この結果、ヒータコア8の熱交換部8eの
下側部を通過した温風が矢印Cのごとく中央部のフット
開口部25aを通過して空気混合室26に流入すると同
時に、蒸発器7直後の冷風のうち、蒸発器7の左右両端
で、かつ、上方部に位置する冷風が冷風取入口21、2
2からフット用冷風通路15、16に流入する。この冷
風は図4の矢印Dのごとくヒータコア8の左右両側の側
方部位においてヒータコア8の上側を通過した後に、下
側に向かって流れる。そして、第2フットドア27b、
27cにより開放状態にある左右両側のフット開口部2
5b、25cを通過して冷風が空気混合室26に流入す
る。
【0060】従って、空気混合室26内において、中央
部のフット開口部25aからの温風と左右両側のフット
開口部25b、25cからの冷風が混合し、所定温度の
温風となった後に、空調ケース2の左右両端部の2か所
のフット開口部(吹出口)28、29から温風が運転席
側および助手席側の乗員足元部に吹き出す。また、ヒー
タコア8の熱交換部8eの上側部を通過した温風が矢印
Bのごとくデフロスタ開口部23に向かって流れるとと
もに、蒸発器7直後の冷風の一部が矢印Eのごとくデフ
ロスタ・フェイス用冷風通路30を通ってデフロスタ開
口部23に向かって流れる。これにより、温風と冷風が
デフロスタ開口部23の入口側で混合して所定温度の温
風となった後に、この温風はデフロスタ開口部23から
デフロスタダクトを通過し、ダクト先端部の開口部(吹
出口)から車両窓ガラスの内面に向かって吹き出して、
窓ガラスの曇り止めを行う。
【0061】乗員足元部および窓ガラスへの吹出温風の
温度は、エアミックスドア11、12の操作位置の調整
により任意に調整できる。また、フット吹出モードの温
度制御状態において、図4の矢印Dのフット用冷風通路
15、16およびヒータコア8を通過する温風通路(図
4の矢印C)の形態がいずれも車両前後方向に略直線的
に流れた後に、下方側へ曲がって、フット開口部28、
29の入口側に直接的に向かう。このため、温風通路が
曲がりの少ない単純な形態となるので、圧損低減により
乗員足元部への吹出温風の風量を増加できる。
【0062】なお、温度制御状態では、暖房能力より
も、車室内の換気機能、窓ガラス防曇性の確保を優先し
て、内外気の吸入モードは、通常、全外気モード(すな
わち、第1空気通路4、9および第2空気通路5、10
にともに外気を導入するモード)が選択される。 「フットデフロスタ吹出モード」図5はフットデフロス
タ吹出モードにおける最大暖房状態を示しており、図3
のフット吹出モードにおける最大暖房状態と比較して、
デフロスタ開口部23の全開位置にデフロスタドア23
aを操作している点が相違している。これにより、デフ
ロスタ開口部23からの吹出風量を増加させる。
【0063】フット吹出モードでは、通常、フット側吹
出風量とデフロスタ側吹出風量との比が8対2程度であ
るが、フットデフロスタ吹出モードでは、デフロスタ開
口部23の全開により、フット側吹出風量とデフロスタ
側吹出風量との比が5対5程度になる。他の点はフット
デフロスタ吹出モードと同じであるので、説明を省略す
る。
【0064】「デフロスタ吹出モード」図6はデフロス
タ吹出モードにおける最大暖房状態を示しており、フェ
イス開口部24はフェイスドア24aにより全閉され、
また、3つのフット開口部25a、25b、25cも、
すべてフットドア27a、27b、27cにより全閉さ
れる。一方、デフロスタ開口部23はデフロスタドア2
3aにより全開される。
【0065】従って、ヒータコア8の熱交換部8eの上
下両側を通過した温風が矢印B、Cのごとくともにデフ
ロスタ開口部23に向かって流れる。すなわち、温風の
全量がすべてデフロスタ開口部23からデフロスタダク
トを通過し、ダクト先端部の開口部(吹出口)から車両
窓ガラスの内面に向かって吹き出して、窓ガラスの曇り
止めを行う。
【0066】デフロスタ吹出モードにおける温度制御状
態の図示を省略しているが、上述のフット吹出モードお
よびフットデフロスタ吹出モードの温度制御状態と同様
に、エアミックスドア11、12の操作位置の調整によ
りデフロスタ・フェイス用冷風通路30からの冷風とヒ
ータコア8通過の温風との風量割合を調整して、窓ガラ
スへの吹出温風の温度を任意に調整できる。
【0067】なお、デフロスタ吹出モードでは、窓ガラ
ス防曇性の確保のために、内外気の吸入モードは、通
常、全外気モードが選択される。 「フェイス吹出モード」図7はフェイス吹出モードにお
ける最大冷房状態を示しており、デフロスタ開口部23
はデフロスタドア23aにより全閉され、また、3つの
フット開口部25a、25b、25cも、すべてフット
ドア27a、27b、27cにより全閉される。一方、
フェイス開口部24はフェイスドア24aにより全開さ
れる。
【0068】そして、最大冷房状態では、2つのエアミ
ックスドア11、12を図7に示す最も下方側の位置に
操作し、上側のエアミックスドア11によりデフロスタ
・フェイス用冷風通路30およびフット用冷風通路1
5、16を全開すると同時に、2つのエアミックスドア
11、12によりヒータコア8の熱交換部8eの上下両
側を全閉する。
【0069】但し、フット用冷風通路15、16は全開
されても、その下流側に位置する左右両側のフット開口
部25b、25cが全閉されているので、フット用冷風
通路15、16に風が流れることはない。車両空調用冷
凍サイクルを運転して、蒸発器7にて冷媒の蒸発潜熱を
送風空気から吸熱することにより、空気が冷却されて冷
風となり、この冷風は図7の矢印F、Gのごとくデフロ
スタ・フェイス用冷風通路30を通過して全てフェイス
開口部24に流れる。従って、図示しないフェイスダク
ト先端部の開口部(吹出口)から車室内乗員の上半身側
へ吹き出して、車室内の冷房を行う。
【0070】なお、最大冷房状態では、冷房能力向上の
ために、内外気の吸入モードは、通常、全内気モード
(すなわち、第1空気通路4、9および第2空気通路
5、10にともに内気を導入するモード)が選択され
る。図8はフェイス吹出モードにおける温度制御状態を
示しており、2つのエアミックスドア11、12が最下
部の最大冷房位置から上方の中間位置に変位している点
が相違している。このエアミックスドア11、12の変
位によりデフロスタ・フェイス用冷風通路30が全開状
態から所定開度に絞られるとともに、ヒータコア8の熱
交換部8eを通過する温風通路(図8の矢印B、C)が
所定開度だけ開放される。
【0071】この結果、ヒータコア8の熱交換部8eを
通過した温風が矢印B、Cのごとくフェイス開口部24
に向かって流れるとともに、蒸発器7を通過した冷風が
矢印F、Gのごとくデフロスタ・フェイス用冷風通路3
0を通過してフェイス開口部24に向かって流れる。従
って、フェイス開口部24の入口側で、温風と冷風が混
合して所定温度の冷風となり、この冷風が図示しないフ
ェイスダクト先端部の開口部(吹出口)から車室内乗員
の上半身側へ吹き出して、車室内の冷房を行う。
【0072】なお、温度制御状態では、換気機能確保の
ために、内外気の吸入モードは、通常、内気に外気を混
合する半内気モードあるいは全外気モードが選択され
る。 「バイレベル吹出モード」図9はバイレベル吹出モード
を示しており、デフロスタ開口部23はデフロスタドア
23aにより全閉される。これに対し、3つのフット開
口部25a、25b、25cは、すべてフットドア27
a、27b、27cにより全開状態となり、同様に、フ
ェイス開口部24もフェイスドア24aにより中間開度
の状態となる。
【0073】そして、2つのエアミックスドア11、1
2は最大冷房位置と最大暖房位置との間の中間位置に操
作される。この結果、蒸発器7を通過した矢印F、Gの
冷風とヒータコア8の熱交換部8eの上側部を通過した
矢印Bの温風がフェイス開口部24に向かって流れ、こ
の冷風と温風とが混合した空気がフェイス開口部24側
から車室内上方へ吹き出す。
【0074】これと同時に、ヒータコア8の熱交換部8
eの下側部を通過した矢印Cの温風が中央部のフット開
口部25aを通過して空気混合室26に流入するととも
に、蒸発器7直後の冷風の一部が矢印Dのごとくフット
用冷風通路15、16を通過し、さらに、左右両側のフ
ット開口部25b、25cを通過して空気混合室26に
流入する。この温風と冷風が空気混合室26にて混合
し、左右両側のフット開口部(吹出口)28、29から
乗員足元部へ吹き出す。
【0075】なお、バイレベル吹出モードでは、換気機
能の確保のために、内外気の吸入モードは、通常、半内
気モードあるいは全外気モードが選択される。次に、本
実施形態の具体的設計の考え方について述べると、空調
ユニット1(蒸発器7)の車両左右方向の幅寸法Wは前
述したごとく460mmであり、これに対して、ヒータ
コア8の車両左右方向の幅寸法W0 はWの略70%程
度、具体的には300mmである。
【0076】本発明者らは、この幅寸法W、W0 の関係
について実験検討したところ、W0=0.6〜0.8×
Wに設定することがフット吹出温度の制御性成立のた
め、およびヒータコア8の加熱能力確保のために好まし
いことが判明した。すなわち、W0 =0.8×W以上に
0 を大きくすると、フット用冷風通路15、16の車
両左右方向の幅寸法W1 が小さくなってしまう。具体的
には、W=460mmの場合は、W0 =460mm×
0.8=368mm、W1 =(460mm−368m
m)/2=46mmになる。このように、フット用冷風
通路15、16の幅寸法W1 が46mm以下になると、
フット用冷風通路15、16からフット用空気混合室2
6に流入する冷風量が減少して、冷風量の不足によりフ
ット吹出温度が過度に高くなるという不具合が生じる。
従って、フットモードおよびフットデフロスタモードに
おいて、上下吹出温度差が過度に拡大してしまい、空調
フィーリングを悪化させる。
【0077】また、W0 =0.6×W以下にW0 を小さ
くすると、W=460mmの場合は、W0 =460mm
×0.6=276mmとなり、W1 =(460mm−2
76mm)/2=92mmとなり、W1 は十分な大きさ
を確保できるが、その反面、ヒータコア8の幅寸法W0
の減少により、ヒータコア8の熱交換部8eの伝熱面積
が減少して加熱能力を確保することが困難となる。
【0078】以上の理由から、W0 =0.6〜0.8×
Wに設定することがフット吹出温度の制御性成立のた
め、およびヒータコア8の加熱能力確保のために好まし
いのである。 (第2実施形態)図10〜図14は第2実施形態を示
す。第1実施形態では、図2に示すように、デフロスタ
開口部23の車両左右方向の寸法を空調ユニット1(蒸
発器7)の車両左右方向の幅寸法Wと同等に設定してい
るので、図4に示すフットモード(あるいはフットデフ
ロスタモード)の温度制御時に、蒸発器7後の冷風がデ
フロスタ開口部23に流入しやすいという現象が発生す
る。
【0079】これにより、フット用冷風通路15、16
からフット用空気混合室26に流入する冷風量が減少し
て、冷風量の不足によりフット吹出温度が過度に高くな
るという不具合が生じる。従って、フットモードおよび
フットデフロスタモードにおいて、上下吹出温度差が過
度に拡大し、空調フィーリングを悪化させる。そこで、
第2実施形態では、図10〜図13に示すように、デフ
ロスタ開口部23の車両左右方向の寸法W2 を空調ユニ
ット1(蒸発器7)の車両左右方向の幅寸法Wより所定
量小さくしている。具体的には、W=460mmの場合
に、例えば、W2 =350mm程度まで小さくする。
【0080】なお、本例では、デフロスタ開口部23は
フェイス開口部24と同一の車両左右方向の幅寸法W2
を持つように設計されており、この際、デフロスタ開口
部23とフェイス開口部24はともに空調ユニット1の
ケース2において車両左右方向の中央部に配置してあ
る。ここで、デフロスタドア23aの回動スペースは、
図11(a)の2点鎖線位置(デフロスタ開口部23の
閉塞位置)と破線位置(デフロスタ開口部23の全開位
置)との間であり、そして、デフロスタ開口部23を区
画する壁面230は図11(a)に示すように車両前後
方向においてデフロスタドア23aの回動スペースの手
前側(車両前方側)の部位でデフロスタ開口部23の車
両左右方向の幅寸法W2 を絞るように形成されている。
【0081】従って、蒸発器7通過後の冷風は車両左右
方向の両側で均等に流れが絞られてデフロスタ開口部2
3側へ流入することになる。これにより、フット用冷風
通路15、16からフット用空気混合室26に流入する
冷風量を増加させて、フットモード(あるいはフットデ
フロスタモード)の温度制御時に、冷風量の不足により
フット吹出温度が過度に高くなることを抑制して、空調
フィーリング上、好適な上下吹出温度差を得ることがで
きる。
【0082】また、本実施形態による空調ユニット1
は、本来、図12、図13に示すような横長ユニットを
構成しているから、デフロスタ開口部23の車両左右方
向の幅寸法W2 を空調ユニット1(蒸発器7)の車両左
右方向の幅寸法Wより小さくするといっても、通常の空
調ユニットに比較すれば、同等以上の開口面積を持つデ
フロスタ開口部23を設定できるので、デフロスタ開口
部23やフェイス開口部24からの吹出風量の減少とい
う問題は生じない。また、これら開口部23、24への
ダクト接続にも何ら支障は生じない。
【0083】また、デフロスタ開口部23およびフェイ
ス開口部24をケース2の車両左右方向の中央部に配置
しているから、これらの開口部23、24に対する蒸発
器7の車両左右方向への突き出し寸法は左右とも同一で
あるから、左右への吹出温度分布を均一にすることがで
きる。また、図14は本実施形態で用いる蒸発器7の具
体例を示すもので、冷媒の流れる偏平チューブ71は1
枚のアルミニウム薄板の折り曲げ、または2枚のアルミ
ニウム薄板を最中状に張り合わせることにより構成さ
れ、コルゲートフィン72と交互に積層され、一体ろう
付けされて、熱交換用コア部73を構成している。この
熱交換用コア部73に対して空気は図14の紙面垂直方
向に通過する。
【0084】ここで、蒸発器7は、偏平チューブ71が
上下方向に延びるように配置され、偏平チューブ71の
上下両端部に、偏平チューブ71内の冷媒通路への冷媒
流れの分配および同冷媒通路からの冷媒流れの集合を行
うタンク部74、75が一体成形され、このタンク部7
4、75の頂部には周知のごとく連通穴(図示せず)が
開けてあり、この連通穴により隣接するタンク部74、
75相互の通路が連通する構成となっている。
【0085】また、熱交換用コア部73の左側端部に
は、上下のタンク部74、75間を連津するサイド冷媒
通路76が配置され、熱交換用コア部73の右側端部に
は、冷媒配管ジョイント77が配置され、このジョイン
ト77の冷媒入口77aはサイド冷媒通路78を介して
下側タンク部75に連通し、また、ジョイント77の冷
媒出口77bはサイド冷媒通路79を介して上側タンク
部74に連通する。
【0086】この図14による蒸発器7では、偏平チュ
ーブ71内の冷媒通路を冷媒が上下方向に流れることに
より、蒸発器吹出空気温度(冷風温度)の車両左右方向
における温度分布を均一化できる。 (第3実施形態)図15は第3実施形態であり、上記第
1、第2実施形態におけるフット側での冷温風の混合性
を改善するものである。
【0087】図16は上記第1、第2実施形態における
冷温風の混合形態を示す説明図であり、矢印E、F、G
はデフロスタ・フェイス用冷風通路30を通って、デフ
ロスタ・フェイス用の混合部M1 に流れる冷風を示し、
また、矢印Bはヒータコア8を通過した後に、デフロス
タ・フェイス用の混合部M1 に流れる温風を示す。この
冷風E、F、Gと温風Bは混合部M1 にて混合して、所
望温度になった後に、デフロスタ開口部23またはフェ
イス開口部24に向かって矢印Kのごとく流れる。
【0088】一方、矢印Dは、フット用冷風通路15、
16を通ってフット開口部28、29入口部のフット用
混合部M2 に向かって流れる冷風を示し、矢印Cは、ヒ
ータコア8を通過した後に、フット開口部28、29入
口部のフット用混合部M2 に向かって流れる温風を示
す。このフット用混合部M2 にて冷風Dと温風Cとが混
合して所望温度になった後にフット開口部28、29か
ら矢印Jのごとく車室内へ吹き出す。
【0089】ところで、図16の冷温風の混合形態につ
いて実際に試作検討してみると、この混合形態の設計仕
様によりフット側の冷温風の混合性が大きく変化し、フ
ット開口部15、16からの吹出空気の温度バラツキが
大きく変動することが判明した。図18〜図21は本発
明者らの行った実験結果であり、そして、図17はこの
実験の方法を説明する図であり、図17(a)は、図1
8の横軸の衝突角度θを説明するもので、図16の温風
Cの流路と冷風Dの流路とが交差する交差角度を冷温風
の衝突角度θとしている。ここで、実験条件として、温
風C=65°C、冷風D=5°Cとして、両者の温度差
ΔT1 =60°Cとしている。
【0090】また、温風Cの流路と冷風Dの流路とが交
差した後(換言すると、冷温風の混合部M2 を形成した
後)、車室内への実際の吹出口であるフット開口部2
8、29までのダクト長さL=100mmとしたときの
A/M効果と、衝突角度θとの関係を測定したところ、
図18の結果が得られた。ここで、A/M効果とは、冷
温風の混合性の指標であり、混合前の冷温風の温度差を
ΔT1 とし、車室内へ吹き出す空気の最低温度と最高温
度との差(温度バラツキ)をΔT2 としたとき、A/M
効果=ΔT2 /ΔT1 で表している。
【0091】図18の結果から理解されるように、衝突
角度θを0°から180°に向かって増加させることに
より、A/M効果(ΔT2 /ΔT1 )の比が順次低下
し、冷温風の混合性を向上できる。特に、衝突角度θ=
180°において、ΔT2 /ΔT1 は0.2近傍まで低
下できる。このことは、車室内への吹出空気の温度バラ
ツキを12°C程度まで縮小できることを意味する。
【0092】なお、衝突角度θの増加に伴って温風Cと
冷風Dが対向的に衝突するので、空調ユニット全体の空
気通路の圧損はある程度上昇することになるが、その上
昇レベルはそれほど大きいものではなく、実用上支障な
い。また、図18において、衝突角度θ=90°は上記
第1、第2実施形態におけるフット側での冷温風の混合
形態の場合を示す。
【0093】図19は、図17(b)に示すように衝突
角度θ=0°の条件において冷温風混合部M2 の後流側
のダクト長さLを変化させたときのA/M効果の変化を
示す。このダクト長さLの増加によりA/M効果(ΔT
2 /ΔT)の比が低下して、冷温風の混合性を向上でき
る。図20は、図17(c)に示すように衝突角度θ=
0°の条件において冷温風混合部の後流側のダクト曲が
り角αを変化させたときのA/M効果の変化を示す。こ
のダクト曲がり角αの増加によりA/M効果(ΔT2
ΔT)の比が低下して、冷温風の混合性を向上でき、特
に、曲がり角α=90°にて、A/M効果の比を0.6
以下まで低下でき、冷温風の混合効果が顕著となる。
【0094】図21は、上記図18〜図20の効果を総
合した結果を示すもので、衝突角度θ=180°、ダク
ト長さL=60mm、およびダクト曲がり角α=90°
を組み合わせた場合における車室内への吹出空気温度
と、エアミックスドア操作位置との関係を示すデータで
ある。ここで、横軸のエアミックスドア操作位置=0/
10は、冷風通路15、16、30を全開し、ヒータコ
ア8の通風路を全閉する最大冷房位置であり、エアミッ
クスドア操作位置=10/10は冷風通路15、16、
30を全閉し、ヒータコア8の通風路を全開する最大暖
房位置である。図21の横軸はエアミックスドア操作位
置を0/10と10/10との間を5分割している。
【0095】図21に示すように、エアミックスドア操
作位置=2/10〜8/10の範囲において、車室内へ
の吹出空気温度のバラツキを10°以内に抑えることが
できるという良好な結果を得ることができた。図15
は、上記実験結果に基づいて構成した、第3実施形態に
よるフット側の冷温風混合部の具体的形態を例示(車両
左右方向の片側のみ図示)しており、車両左右方向の中
央部に位置するフット開口部25a(図1〜図3等参
照)からの温風が流れる温風通路31を車両左右方向に
沿って形成した後、その端部31aを上方へ屈折させて
いる。
【0096】一方、フット用冷風通路15、16からの
冷風は第1、第2実施形態と同様にヒータコア8の車両
左右方向においてヒータコア8の上方部を通過した後に
ヒータコア8の下側へ向かって流れる。そのため、フッ
ト用冷風通路15、16の下端部と、温風通路31の上
方への屈折端部31aとを180°逆方向から対向配置
することができる。
【0097】従って、フット用冷風通路15、16の下
端部と、温風通路31の上方への屈折端部31aとの合
流部に、冷風Dと温風Cとを衝突角度θ=180°にて
略対向状に衝突させるフット用冷温風混合部M2 を構成
することができる。なお、図15では図示形状の簡素化
のために、車両左右方向の左右のフット開口部25b、
25cの図示を省略しているが、上記冷温風混合部M2
の直ぐ上方部位に左右のフット開口部25b、25cは
配置され、第2フットドア27b、27c(図15では
図示省略)により開閉される。
【0098】そして、冷温風混合部M2 にて冷温風を混
合した空気は、冷温風混合部M2 の直ぐ側方に位置する
冷温風出口32を通過して吹出ダクト33を通過する。
この吹出ダクト33は、冷温風出口32からの空気流れ
を矢印Jのごとく下方へ直角状に曲げる形状にしてあ
り、この吹出ダクト33により図17(c)の略直角状
のダクト曲がり部を構成することができる。
【0099】吹出ダクト33の下端部は空気を車室内の
乗員の足元部に吹き出すフット開口部28、29を構成
するので、この吹出ダクト33により図17(b)に示
すダクト長さLを設定することができる。 (第4実施形態)図22は第4実施形態であり、第1実
施形態で説明した空調ユニット1の車両搭載状態を示す
もので、空調ユニット1は前述したように偏平横長形状
(例えば、W寸法=460mm、H寸法=250mm、
L寸法=230mm)であるため、空調ケース2の上面
部に配置されるデフロスタ開口部23およびフェイス開
口部24についても横長形状であることを利用して、車
両前後方向の寸法を小さくしても、必要な開口面積を確
保することができる。
【0100】そのため、空調ケース2の上面部において
デフロスタ開口部23およびフェイス開口部24を車両
後方寄りの部位に配置できる。これにより、デフロスタ
開口部23の車両前方側に、下側への段付き形状部34
を空調ケース2の上面部に形成できる。一方、車両側に
おいては、空調ユニット1の車両前方側の部位におい
て、カウルパネル35の内側パネル36を車両後方側へ
突出させる形態として、カウルパネル35と内側パネル
36との間の空間37を車両前後方向に拡大して、この
空間37内にワイパーリンク機構38等の車両側機器を
搭載することができる。
【0101】ここで、第4実施形態の搭載形態による
と、空調ケース2の上面部の前方側に下側への段付き形
状部34を形成しているので、内側パネル36が車両後
方側へ大きく突出しても、この突出形状と空調ケース2
の上面部とが干渉することを容易に回避できる。なお、
図22において、39は車室内とエンジンルームとを仕
切るダッシュパネル、40は車室のフロアパネル、41
は車室内乗員の足部、42は計器盤である。
【0102】(第5実施形態)図23は第5実施形態で
あり、上述の第1〜第4実施形態では、フット開口部2
8、29およびデフロスタ開口部23の両方を同時に開
口するフットモードおよびフットデフロスタモードにお
いて、フット開口部28、29には内気が流れ、デフロ
スタ開口部23には外気が流れる内外気2層流モードを
設定しているが、第5実施形態ではこのような内外気2
層流モードを設定しない空調ユニット1に関する。
【0103】第1〜第4実施形態では、中央部の第1フ
ットドア27aは図3、図5に示すように、フットモー
ド時およびフットデフロスタモード時にフット開口部2
5aの開放位置に操作されるとともに、第1フットドア
27aの先端部が仕切り板14に当接することにより、
ヒータコア8の下流側において、空気通路を外気側の第
1空気通路9と内気側の第2空気通路10とに仕切る仕
切り部材の役割を兼ねている。
【0104】そのため、第1フットドア27aは必然的
にヒータコア8の下流直後の温風通路中に配置する必要
があるので、第1フットドア27aが温風通路の通風抵
抗を増大させて、温風量を減少させる。一方、第5実施
形態は内外気2層流モードを設定しない空調ユニット1
に関するため、第1フットドア27aに内外気の仕切り
部材の役割を兼務させる必要がない。そこで、中央部の
第1フットドア27aおよび左右両側の第2フットドア
27b、27cをフット開口部25a、25b、25c
より下流側の空気混合室26、すなわち、フット開口部
28、29の入口側に配置している。
【0105】これにより、ヒータコア8の下流直後の温
風通路43から、空気流れの妨げとなるフットドアを廃
止でき、温風通路43の通風抵抗を減少させて、温風量
を増加できる。なお、第5実施形態では内外気2層流モ
ードを設定しないので、仕切り板6、13、14(図3
等参照)を廃止している。
【0106】また、第1〜第4実施形態では、エアミッ
クスドア11、12として、平板に近似した大きな曲率
半径を持つ円弧状の板部材からなるドアを用い、このエ
アミックスドア11、12を概略車両上下方向に摺動可
能に配置しているが、第5実施形態ではエアミックスド
ア11、12として、空気流れ方向(車両前後方向)の
中間部に車両左右方向に延びる回転軸11a、12aを
有し、この回転軸11a、12aを中心として回動可能
なバタフライドアを用いている。
【0107】(他の実施形態)なお、上記実施形態で
は、セミセンター置きレイアウトの空調ユニットについ
て説明したが、送風機部を空調ユニット部の車両前方側
に配置した完全センター置きレイアウトの空調ユニット
に本発明を適用できることはもちろんである。さらに、
本発明は、車室内前方の計器盤内に配置される空調ユニ
ットだけでなく、車両の他の部位に搭載される空調ユニ
ットに対しても適用可能である(請求項17の発明)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による空調ユニットの概
略正面図である。
【図2】図1の空調ユニットの概略平面図である。
【図3】図1、2の空調ユニットの縦断面図である。
【図4】図1、2の空調ユニットの縦断面図である。
【図5】図1、2の空調ユニットの縦断面図である。
【図6】図1、2の空調ユニットの縦断面図である。
【図7】図1、2の空調ユニットの縦断面図である。
【図8】図1、2の空調ユニットの縦断面図である。
【図9】図1、2の空調ユニットの縦断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態による空調ユニットの
概略斜視図である。
【図11】(a)は図10のデフロスタ開口部周辺の部
分側面図、(b)は(a)の部分正面図である。
【図12】第2実施形態による空調ユニットの概略正面
図である。
【図13】図12の空調ユニットの概略平面図である。
【図14】第2実施形態で用いる蒸発器の正面図であ
る。
【図15】第3実施形態によるフット側冷温風混合機構
を示す要部の概略斜視図である。
【図16】第1、第2実施形態によるデフロスタ、フェ
イス側の冷温風混合機構およびフット側の冷温風混合機
構を示す概略斜視図である。
【図17】第3実施形態による冷温風混合性の実験方法
の説明図である。
【図18】第3実施形態による冷温風の衝突角度と混合
性の実験結果のグラフである。
【図19】第3実施形態による冷温風のダクト長さと混
合性の実験結果のグラフである。
【図20】第3実施形態による冷温風のダクト曲がり角
度と混合性の実験結果のグラフである。
【図21】第3実施形態による吹出温度バラツキの実験
結果のグラフである。
【図22】第4実施形態による空調ユニットの車両搭載
状態の断面図である。
【図23】第5実施形態による空調ユニットの断面図で
ある。
【符号の説明】
2…ケース、4、5、9、10…空気通路、7…蒸発
器、8…ヒータコア、11、12…エアミックスドア、
15、16…フット用冷風通路、23…デフロスタ開口
部、24…フェイス開口部、25a〜25c、28、2
9…フット開口部、26…フット用空気混合室、30…
デフロスタ・フェイス用冷風通路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 幸雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 土居 信之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3L011 BP02

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内前方部の計器盤内に配設される車
    両用空調装置であって、 車両前方側から車両後方側へ向かって空気が流れる空気
    通路(4、5、9、10)を形成するケース(2)と、 このケース(2)内において車両前方側の部位に配置さ
    れ、空気を冷却する冷房用熱交換器(7)と、 前記ケース(2)内において前記冷房用熱交換器(7)
    よりも車両後方側に配置され、空気を加熱する暖房用熱
    交換器(8)と、 この暖房用熱交換器(8)を通過して加熱される温風と
    この暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風との風量
    割合を調整して、車室内への吹出空気温度を調整する温
    度調整手段(11、12)と、 この温度調整手段(11、12)により温度調整された
    空気を乗員の頭部側へ吹き出すフェイス開口部(24)
    と、 前記温度調整手段(11、12)により温度調整された
    空気を乗員の足元側へ吹き出すフット開口部(28、2
    9)とを備える車両用空調装置において、 前記冷房用熱交換器(7)からの冷風を前記暖房用熱交
    換器(8)をバイパスして前記フェイス開口部(24)
    に導くフェイス用冷風通路(30)と、前記冷房用熱交
    換器(7)からの冷風を前記暖房用熱交換器(8)をバ
    イパスして前記フット開口部(28、29)に導くフッ
    ト用冷風通路(15、16)とを独立に形成し、 前記フット用冷風通路(15、16)は、前記暖房用熱
    交換器(8)の車両左右方向の側方に配置し、前記フッ
    ト用冷風通路(15、16)からの冷風と、前記暖房用
    熱交換器(8)を通過した温風とを前記フット開口部
    (28、29)の入口側で混合することを特徴とする車
    両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記フェイス用冷風通路(30)は前記
    暖房用熱交換器(8)の上側を通過して前記フェイス開
    口部(24)に向かうように形成されており、 前記フット用冷風通路(15、16)は、前記暖房用熱
    交換器(8)の車両左右方向の側方において、前記暖房
    用熱交換器(8)の上側を通過した後に、前記暖房用熱
    交換器(8)の下側へ向かって曲がる形状であることを
    特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記フット開口部(28、29)は、前
    記ケース(2)の車両左右方向の両側に配置され、前記
    フット用冷風通路(15、16)は前記フット開口部
    (28、29)に対応して前記暖房用熱交換器(8)の
    車両左右方向の両側の側方に配置されていることを特徴
    とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記暖房用熱交換器(8)の車両左右方
    向の幅寸法(W0 )は、前記冷房用熱交換器(7)の車
    両左右方向の幅寸法(W)より小さくしてあり、 前記フット用冷風通路(15、16)は前記暖房用熱交
    換器(8)の車両左右方向の側方で、かつ、前記冷房用
    熱交換器(7)の車両左右方向の幅寸法(W)の範囲内
    に位置していることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記暖房用熱交換器(8)の車両左右方
    向の幅寸法(W0 )を、前記冷房用熱交換器(7)の車
    両左右方向の幅寸法(W)に対して、 W0 =0.6〜0.8×Wの関係に設定したことを特徴
    とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記フット用冷風通路(15、16)か
    らの冷風と、前記暖房用熱交換器(8)を通過した温風
    とを略対向状に衝突させる冷温風混合部(M 2 )と、こ
    の冷温風混合部(M2 )の後流側に位置する略直角状の
    ダクト曲がり部(33)とを、前記フット開口部(2
    8、29)の入口側に備えることを特徴とする請求項1
    ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記ケース(2)は、その最長寸法の部
    位が車両左右方向に向くように形成した横長形状である
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記
    載の車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 前記冷房用熱交換器(7)は冷媒通路を
    構成するチューブ(71)が車両上下方向に延びるよう
    に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の車
    両用空調装置。
  9. 【請求項9】 前記温度調整手段(11、12)により
    温度調整された空気を車両窓ガラスへ吹き出すデフロス
    タ開口部(23)を備え、 前記冷房用熱交換器(7)は前記ケース(2)と同等の
    車両左右方向の幅寸法(W)を有し、 前記デフロスタ開口部(23)および前記フェイス開口
    部(24)の車両左右方向の幅寸法(W2 )を前記冷房
    用熱交換器(7)の車両左右方向の幅寸法(W)より小
    さくしたことを特徴とする請求項7または8に記載の車
    両用空調装置。
  10. 【請求項10】 前記デフロスタ開口部(23)を前記
    フェイス開口部(24)よりも車両前方側に配置すると
    ともに、前記デフロスタ開口部(23)を開閉するデフ
    ロスタドア(23a)を前記ケース(2)内に回動可能
    に設け、 このデフロスタドア(23a)の回動スペースよりも車
    両前方側の部位にて前記デフロスタ開口部(23)およ
    び前記フェイス開口部(24)の車両左右方向の幅寸法
    (W2 )を絞る形状としたことを特徴とする請求項9に
    記載の車両用空調装置。
  11. 【請求項11】 前記ケース(2)の車両左右方向の中
    央部に前記デフロスタ開口部(23)および前記フェイ
    ス開口部(24)を配置したことを特徴とする請求項9
    または10に記載の車両用空調装置。
  12. 【請求項12】 前記温度調整手段(11、12)によ
    り温度調整された空気を車両窓ガラスへ吹き出すデフロ
    スタ開口部(23)を備え、 前記デフロスタ開口部(23)および前記フェイス開口
    部(24)は、その最長寸法の部位が車両左右方向に向
    くように形成した横長形状であり、 前記デフロスタ開口部(23)および前記フェイス開口
    部(24)を前記ケース(2)のうち、車両後方側に配
    置し、 前記ケース(2)の上面部において、前記デフロスタ開
    口部(23)および前記フェイス開口部(24)の車両
    前方側の部位に、下側への段付き形状部(34)を形成
    したことを特徴とする請求項7または8に記載の車両用
    空調装置。
  13. 【請求項13】 前記フット開口部(28、29)およ
    び前記デフロスタ開口部(23)の両方を同時に開口す
    る吹出モードにおいて、 前記フット開口部(28、29)には内気が流れ、前記
    デフロスタ開口部(23)には外気が流れる内外気2層
    流モードを設定することを特徴とする請求項9ないし1
    2のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  14. 【請求項14】 前記フット開口部(28、29)への
    空気流れを制御するフットドアとして、前記暖房用熱交
    換器(8)からの温風流れを制御する第1フットドア
    (27a)と、前記フット用冷風通路(15、16)か
    らの冷風流れを制御する第2フットドア(27b、27
    c)とを設け、 この両フットドア(27a、27b、27c)を連動操
    作するようにしたことを特徴とする請求項1ないし13
    のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  15. 【請求項15】 前記第1フットドア(27a)が前記
    暖房用熱交換器(8)の直後に位置していることを特徴
    とする請求項14に記載の車両用空調装置。
  16. 【請求項16】 前記第1フットドア(27a)が前記
    フット開口部(28、29)の入口側に位置しているこ
    とを特徴とする請求項14に記載の車両用空調装置。
  17. 【請求項17】 前記暖房用熱交換器(8)の下流側
    に、前記暖房用熱交換器(8)を通過した温風を開閉手
    段(27a)を介して前記フット開口部(28、29)
    の入口側に直接的に導く温風通路(26)を形成するこ
    とを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記
    載の車両用空調装置。
  18. 【請求項18】 空気通路(4、5、9、10)を形成
    するケース(2)と、 このケース(2)内において上
    流側に配置され、空気を冷却する冷房用熱交換器(7)
    と、 前記ケース(2)内において前記冷房用熱交換器(7)
    よりも下流側に配置され、空気を加熱する暖房用熱交換
    器(8)と、 この暖房用熱交換器(8)を通過して加熱される温風と
    この暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風との風量
    割合を調整して、車室内への吹出空気温度を調整する温
    度調整手段(11、12)と、 この温度調整手段(11、12)により温度調整された
    空気を乗員の頭部側へ吹き出すフェイス開口部(24)
    と、 前記温度調整手段(11、12)により温度調整された
    空気を乗員の足元側へ吹き出すフット開口部(28、2
    9)とを備える車両用空調装置において、 前記冷房用熱交換器(7)からの冷風を前記暖房用熱交
    換器(8)をバイパスして前記フェイス開口部(24)
    に導くフェイス用冷風通路(30)と、前記冷房用熱交
    換器(7)からの冷風を前記暖房用熱交換器(8)をバ
    イパスして前記フット開口部(28、29)に導くフッ
    ト用冷風通路(15、16)とを独立に形成し、 前記フット用冷風通路(15、16)は、前記暖房用熱
    交換器(8)の左右方向の側方に配置し、前記フット用
    冷風通路(15、16)からの冷風と、前記暖房用熱交
    換器(8)を通過した温風とを前記フット開口部(2
    8、29)の入口側で混合することを特徴とする車両用
    空調装置。
JP04028999A 1998-05-18 1999-02-18 車両用空調装置 Expired - Fee Related JP3714000B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04028999A JP3714000B2 (ja) 1998-05-18 1999-02-18 車両用空調装置
US09/312,777 US6622787B1 (en) 1998-05-18 1999-05-17 Air conditioner for a vehicle

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-135361 1998-05-18
JP13536198 1998-05-18
JP10-370324 1998-12-25
JP37032498 1998-12-25
JP04028999A JP3714000B2 (ja) 1998-05-18 1999-02-18 車両用空調装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000238524A true JP2000238524A (ja) 2000-09-05
JP2000238524A5 JP2000238524A5 (ja) 2005-09-22
JP3714000B2 JP3714000B2 (ja) 2005-11-09

Family

ID=27290430

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04028999A Expired - Fee Related JP3714000B2 (ja) 1998-05-18 1999-02-18 車両用空調装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6622787B1 (ja)
JP (1) JP3714000B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013014284A (ja) * 2011-07-06 2013-01-24 Denso Corp 車両用空調装置
US10065477B2 (en) 2013-11-01 2018-09-04 Denso Corporation Air conditioner for vehicle
US10625569B2 (en) 2015-09-15 2020-04-21 Denso Corporation Engine controller, air conditioning system, and program for air-conditioning controller
KR20200107183A (ko) * 2019-03-06 2020-09-16 한온시스템 주식회사 차량용 공조장치
JP2021003958A (ja) * 2019-06-25 2021-01-14 株式会社デンソー 空調装置

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3988562B2 (ja) * 2002-07-19 2007-10-10 株式会社デンソー 車両用空調装置の内外気切替装置
JP3952919B2 (ja) * 2002-09-17 2007-08-01 株式会社デンソー 車両用空調装置
JP3931818B2 (ja) * 2003-02-13 2007-06-20 株式会社デンソー 車両用空調装置
WO2007055499A1 (en) * 2005-11-10 2007-05-18 Halla Climate Control Corporation Air conditioner for vehicles having two layer air flow installed therein
DE102008040338B3 (de) * 2008-07-10 2010-04-15 Visteon Global Technologies, Inc., Van Buren Township Fahrzeugklimaanlage
US8397795B2 (en) * 2009-10-15 2013-03-19 Keihin Corporation Heat exchanger for vehicular air conditioning apparatus
US9375503B2 (en) * 2011-09-09 2016-06-28 Hanon Systems Air conditioner for automobile
US9636968B2 (en) * 2011-12-26 2017-05-02 Calsonic Kansei Corporation Vehicle air conditioner including sub-casing sandwiched by division casings
US20140026600A1 (en) * 2012-07-25 2014-01-30 Erik A. Wippler Hvac system of an automotive vehicle and method of operating the same
JP6015607B2 (ja) * 2013-09-18 2016-10-26 株式会社デンソー 車両用空調ユニット
US10093148B2 (en) * 2016-03-31 2018-10-09 Denso International America, Inc. Noise prevention devices for HVAC assemblies

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS591604B2 (ja) * 1979-09-19 1984-01-13 三菱自動車工業株式会社 自動車用空調装置
JPS58136813A (ja) * 1982-01-25 1983-08-15 フリ−ダム・インダストリ−ズ・インコ−ポレ−テツド 旋回信号指示器を有するヘルメツト
JPS604410A (ja) * 1983-06-22 1985-01-10 Mitsubishi Electric Corp 自動車用空気調和装置
JPS62160910A (ja) 1986-01-08 1987-07-16 Hitachi Ltd 自動車用空気調和装置
FR2614244B1 (fr) * 1987-04-27 1992-01-10 Valeo Dispositif de chauffage et de ventilation, notamment pour l'habitacle d'un vehicule automobile.
JP2573864B2 (ja) * 1988-05-20 1997-01-22 株式会社ゼクセル 車両用空調制御装置
JPH0310922A (ja) * 1989-06-09 1991-01-18 Hitachi Ltd 自動車用空気調和装置
JP3239428B2 (ja) 1992-04-01 2001-12-17 株式会社デンソー 車両用空調装置
JP3180306B2 (ja) * 1994-03-17 2001-06-25 株式会社デンソー 車両用空調装置
DE29504860U1 (de) * 1995-03-22 1996-02-01 Siemens Ag Nach dem Mischluftprinzip arbeitendes Heiz- bzw. Klimagerät
JP3694974B2 (ja) * 1996-05-23 2005-09-14 株式会社デンソー 自動車用空調装置
JP3804152B2 (ja) * 1997-02-20 2006-08-02 株式会社デンソー 車両用空調装置
DE19706948C1 (de) * 1997-02-21 1998-04-09 Daimler Benz Ag Heizungs- oder Klimaanlage

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013014284A (ja) * 2011-07-06 2013-01-24 Denso Corp 車両用空調装置
US10065477B2 (en) 2013-11-01 2018-09-04 Denso Corporation Air conditioner for vehicle
DE112014004996B4 (de) 2013-11-01 2019-07-18 Denso Corporation Klimaanlage für ein Fahrzeug
US10625569B2 (en) 2015-09-15 2020-04-21 Denso Corporation Engine controller, air conditioning system, and program for air-conditioning controller
KR20200107183A (ko) * 2019-03-06 2020-09-16 한온시스템 주식회사 차량용 공조장치
KR102658581B1 (ko) 2019-03-06 2024-04-18 한온시스템 주식회사 차량용 공조장치
JP2021003958A (ja) * 2019-06-25 2021-01-14 株式会社デンソー 空調装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3714000B2 (ja) 2005-11-09
US6622787B1 (en) 2003-09-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4883080B2 (ja) 車両用空調装置
JP3804152B2 (ja) 車両用空調装置
JPH11157322A (ja) 自動車用空調装置
US6796368B1 (en) Air conditioning apparatus for vehicle
JP3714000B2 (ja) 車両用空調装置
JP2009202687A (ja) 車両用空調装置
JP2001138724A (ja) 車両用空調装置
JP2000071748A (ja) 車両用空調装置
JPH09309322A (ja) 自動車用空調装置
JP3991687B2 (ja) 車両用空調装置
JP4310905B2 (ja) 車両用空調装置
JP5353665B2 (ja) 車両用空調装置
JP3791126B2 (ja) 車両用空調装置
JP2003341343A (ja) 車両用空調装置
JP3951503B2 (ja) 車両用空調装置
JP4333001B2 (ja) 車両用空調装置
JPH10181336A (ja) 車両用空調装置
JP4059103B2 (ja) 車両用空調装置
JP3800451B2 (ja) 自動車用空気調和装置
JP4209695B2 (ja) 車両用空調ユニットおよび車両用空調装置
JP2003220820A (ja) 車両用空調装置
JP3931488B2 (ja) 車両用空調装置
JPH10181332A (ja) 空気通路用ドア装置および車両用空調装置
JP4218146B2 (ja) 車両用空調装置
JPH09240247A (ja) 自動車用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050411

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20050411

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20050421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050815

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080902

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110902

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110902

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120902

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120902

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130902

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees