JP3951503B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はバタフライドアで構成されたエアミックスドアを有する車両用空調装置、およびフット開口部には内気が流れ、デフロスタ開口部には外気が流れる内外気2層流モードを設定可能な車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両エンジンの高効率化に伴って、車両用空調装置の暖房熱源となる温水(エンジン冷却水)温度が低めとなる傾向にある。この温水温度の低下により冬期暖房時の暖房能力が不足するという問題が生じている。
【0003】
そこで,従来、この暖房能力不足を解消する対策として、冬期の最大暖房時には内外気2層流モードを設定して、フット開口部側の通路には外気に比して温度の高い内気を再循環して温水式ヒータコアで加熱し、この高温の内気温風をフット開口部から乗員足元部へ吹き出すことにより、乗員足元部への吹出空気温度を高めて暖房効果を上昇させる。これと同時に、デフロスタ開口部側の通路には低湿度の外気を導入して温水式ヒータコアで加熱し、この低湿度の外気温風をデフロスタ開口部から車両窓ガラスへ吹き出すことにより、窓ガラスの防曇性を確保するようにした車両用空調装置が提案されている。
【0004】
この種の内外気2層流タイプの車両用空調装置として、本出願人は、先に、特願平9−279101号において、図21に示すものを提案している。この図21に示す先願のものでは、吹出空気温度を調整する温度調整手段として、2枚のエアミックスドア110、120を用い、この2枚のエアミックスドア110、120のうち、温風側のエアミックスドア120に内外気2層流モード時における内気と外気との仕切り部材としての役割を兼務させている。
【0005】
すなわち、図21はフット(FOOT)モードにおける内外気2層流モードの状態を示しており、2枚のエアミックスドア110、120は暖房用ヒータコア8を通過する温風通路を全開するとともに、冷風通路130の入口部130aを全閉する最大暖房位置にある。これと同時に、一方の温風側エアミックスドア120は冷房用蒸発器7と暖房用ヒータコア8との間の空気通路を上下に仕切り、上側の第1空気通路9に外気を流し、下側の第2空気通路10に内気を流すようにしている。
【0006】
これにより、温風側のエアミックスドア120自身が可動部材でありながら内外気の仕切り部材としての役割を兼務できるので、固定の仕切り部材を設ける場合に比して空調装置の構成の簡素化、体格の小型化を図ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の先願のものにおいては、2枚のエアミックスドア110、120のドア幅方向の一端部に回転軸110a、120aを配置し、この端部の回転軸110a、120aを中心としてエアミックスドア110、120が回動するタイプ(端部回転中心型)になっているので、実際の製品設計に際しては、暖房用ヒータコア8と冷房用蒸発器7との間に、2枚のエアミックスドア110、120の幅寸法よりも大きい距離を設定しないと、エアミックスドア110、120の回動範囲が狭い範囲内に限られてしまい、最大暖房および最大冷房位置における通路断面積が減少して、必要性能を確保できない。
【0008】
従って、先願のものでは、必要性能の確保のためには、暖房用ヒータコア8と冷房用蒸発器7との間の距離をドア110、120の幅寸法以上に拡大する結果となり、空調装置の小型化が困難である。
【0009】
また、端部回転中心型の板ドアを用いるため、温風側エアミックスドア120が図21の最大暖房位置に到達する以前の途中位置で、エアミックスドア120の先端部が冷房用蒸発器7に最も近接し、最大暖房位置(内外気2層流モード時)ではエアミックスドア120の先端部が冷房用蒸発器7から若干の距離離れた位置に回動され、エアミックスドア120の先端部と冷房用蒸発器7との間に隙間Xが発生して、内外気の分離が不十分となりやすい。この内外気の分離が悪化すると、デフロスタ開口部23側への内気の混入により窓ガラスの防曇性を悪化させる。
【0010】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、内外気2層流モード時にエアミックスドアが内気と外気との仕切り部材の役割を兼務する車両用空調装置において、冷房用熱交換器と暖房用熱交換器との間隔を縮小できるようにすることを目的とする。
【0011】
また、本発明は、内外気2層流モード時にエアミックスドアによる内気と外気との分離性を向上することを他の目的とする。
【0012】
また、本発明は、冷風側と温風側の2枚のエアミックスドアを用いる車両用空調装置において、冷房用熱交換器と暖房用熱交換器との間隔を縮小できるようにすることを目的とする。
【0013】
また、本発明は、冷風側と温風側の2枚のエアミックスドアを用いる車両用空調装置において、空調性能の向上に有利なエアミックスドア配置を提供することを他の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、暖房用熱交換器(8)を通過して加熱される温風とこの暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風との風量割合を調整して、車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段を備え、
この温度調整手段として、暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風通路(15、16、30)の開度を調整する冷風側エアミックスドア(11)と、暖房用熱交換器(8)を通過する温風通路(13)の開度を調整する温風側エアミックスドア(12)とを設け、
この両エアミックスドア(11、12)のうち、少なくとも温風側エアミックスドア(12)は、ドア幅方向の中間部に回転軸(12a)を有するバタフライドアで構成し、温風側エアミックスドア(12)の回転軸(12a)は、冷房用熱交換器(7)と暖房用熱交換器(8)との間に配置し、
内外気2層流モード時には、温風側エアミックスドア(12)を温風通路(13)の全開位置に回動操作するとともに、冷房用熱交換器(7)と暖房用熱交換器(8)との間の空気通路を温風側エアミックスドア(12)により外気側の第1空気通路(9)と内気側の第2空気通路(10)とに仕切ることを特徴としている。
【0015】
これによると、内外気2層流モード時に外気側の第1空気通路(9)と内気側の第2空気通路(10)とを仕切る温風側エアミックスドア(12)が、ドア幅方向の中間部に回転軸(12a)を有するバタフライドアで構成されているから、温風側エアミックスドア(12)の回転中心と先端部との間の長さを先願の端部回転中心型ドアに比して半減できるとともに、ドア中間部に位置する回転軸(12a)の両側を通して温風通路(13)に空気を流入させることができる。
【0016】
そのため、最大冷房位置(図5)から最大暖房位置(図3)までの温風側エアミックスドア(12)の回動量を小さくしても、最大暖房位置での必要通路断面積を容易に確保できる。その結果、温風側エアミックスドア(12)の回動量を小さくして、冷房用熱交換器(7)と暖房用熱交換器(8)との間の間隔を先願のものより縮小でき、空調装置を小型化できる。
【0017】
しかも、上記のように温風側エアミックスドア(12)の回動量が小さくてよいから、温風側エアミックスドア(12)の最大暖房位置をドア回動方向の一方の終端位置(図3)に設定できる。その結果、最大暖房位置において、温風側エアミックスドア(12)の先端部を冷房用熱交換器(7)と暖房用熱交換器(8)に最も接近させることができ、内外気の仕切り部材の役割を果たす際に、内外気の分離性を向上できる。
さらに、請求項1記載の発明では、両エアミックスドア(11、12)を連動操作する操作機構(40)を有し、冷風側エアミックスドア(11)により冷風通路(15、16、30)を全開し、温風側エアミックスドア(12)により温風通路(13)を全閉する最大冷房位置から、両エアミックスドア(11、12)を暖房側へ移行させるときに、温風側エアミックスドア(12)を冷風側エアミックスドア(11)に先行して暖房側へ移行させることを特徴としている。
これによると、最大冷房位置から暖房側へ両エアミックスドア(11、12)を回動させる際に、温風側エアミックスドア(12)による温風通路(13)の開度増加割合が冷風側エアミックスドア(11)による冷風通路(15、16、30)の絞り割合(開度減少割合)より大きくなる。
従って、最大冷房状態から温度制御域への移行時に、冷風量の減少割合を小さくして、温風量が急増することを良好に抑制できる。そのため、フェイス吹出温度を最大冷房状態から急上昇させることなく滑らかに制御でき、空調フィーリングを良好にすることができる。
また、中間温度制御時においても、温風側エアミックスドア(12)を冷風側エアミックスドア(11)に先行して暖房側へ移行させることにより、両ドア(11、12)の近接を良好に回避でき、空調装置の風量確保、騒音低減に有利である。
【0018】
また、請求項2記載の発明のごとく冷風側エアミックスドア(11)をドア幅方向の中間部に回転軸(11a)を有するバタフライドアで構成すれば、温風側エアミックスドア(12)と同様の理由で、冷風側エアミックスドア(11)の回動量も小さくして、冷風側エアミックスドア(11)の設置スペースを縮小できる。
【0019】
そして、請求項3記載の発明では、請求項2において、冷風通路(15、16、30)を暖房用熱交換器(8)の上部側に配置し、冷風側エアミックスドア(11)により冷風通路(15、16、30)を全閉する際に、冷風側エアミックスドア(11)の先端部が暖房用熱交換器(8)の上部側のシール面(2d)に当接することを特徴としている。
【0020】
これによると、暖房用熱交換器(8)自身の上部面積を利用して冷風側エアミックスドア(11)のシール面(2d)を形成することができるので、冷風通路(15、16、30)の全閉時(最大暖房時)に冷風側エアミックスドア(11)の先端部を暖房用熱交換器(8)の上部側に延ばすように配置できる。従って、冷風側エアミックスドア(11)の必要幅寸法(L1)を暖房用熱交換器(8)の上部面積を有効利用して確保できる。
【0021】
このため、両熱交換器(7、8)間の間隔を縮小でき、空調装置をより小型化できる。
【0022】
次に、請求項4記載の発明では、車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段として、暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風通路(15、16、30)の開度を調整する冷風側エアミックスドア(11)と、暖房用熱交換器(8)を通過する温風通路(13)の開度を調整する温風側エアミックスドア(12)とを設け、
両エアミックスドア(11、12)は、ともにドア幅方向の中間部に回転軸(11a、12a)を有するバタフライドアで構成し、この両エアミックスドア(11、12)の回転軸(11a、12a)を冷房用熱交換器(7)と暖房用熱交換器(8)との間に配置し、
冷風通路(15、16、30)を暖房用熱交換器(8)の上部側に配置し、
冷風側エアミックスドア(11)により冷風通路(15、16、30)を全閉する際に、冷風側エアミックスドア(11)の先端部が暖房用熱交換器(8)の上部側のシール面(2d)に当接することを特徴としている。
【0023】
これによると、両エアミックスドア(11、12)がともにバタフライドアであることと、請求項3のように冷風側エアミックスドア(11)の必要幅寸法(L1)を暖房用熱交換器(8)の上部面積を有効利用して確保できることとが相まって、両熱交換器(7、8)間の間隔を効果的に短縮できる。
さらに、請求項4記載の発明においても、請求項1記載の発明と同様に、最大冷房位置から、両エアミックスドア(11、12)を暖房側へ移行させるときに、温風側エアミックスドア(12)を冷風側エアミックスドア(11)に先行して暖房側へ移行させるようになっている。これにより、請求項1記載の発明と同様に、最大冷房状態から温度制御域への移行時に、冷風量の減少割合を小さくして、温風量が急増することを良好に抑制できる。
【0024】
次に、請求項5記載の発明では、車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段として、暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風通路(15、16、30)の開度を調整する冷風側エアミックスドア(11)と、暖房用熱交換器(8)を通過する温風通路(13)の開度を調整する温風側エアミックスドア(12)とを設け、
両エアミックスドア(11、12)は、ともにドア幅方向の中間部に回転軸(11a、12a)を有するバタフライドアで構成し、この両エアミックスドア(11、12)の回転軸(11a、12a)を冷房用熱交換器(7)と暖房用熱交換器(8)との間に配置し、
冷風側エアミックスドア(11)は、冷風通路(15、16、30)の全閉位置と全開位置との間で略上下方向に回動するようになっており、温風側エアミックスドア(12)は、温風通路(13)の全閉位置と全開位置との間で略水平方向に回動するようになっていることを特徴としている。
【0025】
これによると、両エアミックスドア(11、12)の回動方向が異なるため、中間温度制御時においても、両エアミックスドア(11、12)を互いの先端部が離れるように回動させることができる。そのため、中間温度制御時に両エアミックスドア(11、12)の先端部同士が近接して通路断面積を大幅低下させるという不具合が生じない。
【0026】
しかも、冷風通路(15、16、30)の全閉時(最大暖房時)には、冷風側エアミックスドア(11)を空気流れ下流へ向かって斜め下方に傾斜させることができ、これにより、冷房用熱交換器(7)通過空気を冷風側エアミックスドア(11)に沿ってスムースに暖房用熱交換器(8)へ案内できる。
【0027】
同様に、温風通路(13)の全閉時(最大冷房時)においては、温風側エアミックスドア(12)を空気流れ下流へ向かって斜め上方に傾斜させることができ、これにより、冷房用熱交換器(7)通過空気を温風側エアミックスドア(12)に沿ってスムースに冷風通路(15、16、30)側へ案内できる。この結果、限られたスペース内において、空調装置の風量確保、騒音低減を効果的に達成できる。
さらに、請求項5記載の発明においても、請求項1、4記載の発明と同様に、最大冷房位置から、両エアミックスドア(11、12)を暖房側へ移行させるときに、温風側エアミックスドア(12)を冷風側エアミックスドア(11)に先行して暖房側へ移行させるようになっている。これにより、請求項1、4記載の発明と同様に、最大冷房状態から温度制御域への移行時に、冷風量の減少割合を小さくして、温風量が急増することを良好に抑制できる。
【0028】
次に、請求項6記載の発明では、車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段として、暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風通路(15、16、30)の開度を調整する冷風側エアミックスドア(11)と、暖房用熱交換器(8)を通過する温風通路(13)の開度を調整する温風側エアミックスドア(12)とを設け、
両エアミックスドア(11、12)は、ともにドア幅方向の中間部に回転軸(11a、12a)を有するバタフライドアで構成し、この両エアミックスドア(11、12)の回転軸(11a、12a)を冷房用熱交換器(7)と暖房用熱交換器(8)との間に配置し、
冷風側エアミックスドア(11)が冷風通路(15、16、30)を全閉するとともに、温風側エアミックスドア(12)が温風通路(13)を全開する最大暖房時、および冷風側エアミックスドア(11)が冷風通路(15、16、30)を全開するとともに、温風側エアミックスドア(12)が温風通路(13)を全閉する最大冷房時において、
両エアミックスドア(11、12)の一方に対する他方の相対角度が40°以内となる方向に、両エアミックスドア(11、12)が向くことを特徴としている。
【0029】
これによると、最大暖房時および最大冷房時において、両エアミックスドア(11、12)の相対角度が40°以内となって、両ドアが概略平行な方向に向くので、冷房用熱交換器(7)通過空気を両エアミックスドア(11、12)に沿ってスムースに暖房用熱交換器(8)側または冷風通路(15、16、30)側へ案内できる。この結果、最大暖房時および最大冷房時における空調装置の風量確保、騒音低減を効果的に達成できる。
さらに、請求項6記載の発明においても、請求項1、4、5記載の発明と同様に、最大冷房位置から、両エアミックスドア(11、12)を暖房側へ移行させるときに、温風側エアミックスドア(12)を冷風側エアミックスドア(11)に先行して暖房側へ移行させるようになっている。これにより、請求項1、4、5記載の発明と同様に、最大冷房状態から温度制御域への移行時に、冷風量の減少割合を小さくして、温風量が急増することを良好に抑制できる。
【0030】
また、請求項7記載の発明では、請求項6において、最大冷房時に、温風側エアミックスドア(12)の一端部が冷房用熱交換器(7)の下部側に近接し、温風側エアミックスドア(12)の他端部が暖房用熱交換器(8)の上部側に近接するように、温風側エアミックスドア(12)が空気流れ下流へ向かって斜め上方に傾斜した状態で温風通路(13)を全閉し、
また、最大暖房時には、冷風側エアミックスドア(11)の一端部が冷房用熱交換器(7)の上部側に近接し、冷風側エアミックスドア(11)の他端部が暖房用熱交換器(8)の上部側に近接するように、冷風側エアミックスドア(11)が空気流れ下流へ向かって斜め下方に傾斜した状態で冷風通路(15、16、30)を全閉することを特徴としている。
【0031】
これにより、最大冷房時には、温風側エアミックスドア(12)の斜め上方への傾斜によって冷房用熱交換器(7)通過空気をスムースに冷風通路(15、16、30)側へ案内できる。また、最大暖房時には、冷風側エアミックスドア(11)の斜め下方への傾斜によって冷房用熱交換器(7)通過空気をスムースに暖房用熱交換器(8)側へ案内できる。
【0032】
また、請求項8記載の発明では、温風側エアミックスドア(12)の幅(L2 )を、温風側エアミックスドア(12)の回転軸(12a)を通過する部位における、冷房用熱交換器(7)と暖房用熱交換器(8)との間の距離(L0 )より大きくすることを特徴としている。
【0033】
これによると、距離(L0 )を小さく抑えながら、温風側エアミックスドア(12)の幅(L2 )は大きくして、温風通路(13)の断面積を拡大することができる。これにより、最大暖房時の風量アップにより最大暖房能力を向上できる。
【0037】
本発明はより具体的には、請求項9〜11記載の配置形態の車両用空調装置において好適に実施できる。
【0038】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
【0040】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態の空調ユニット1の正面図で、図2は平面図である。本実施形態の空調ユニット1はいわゆるセミセンター置きレイアウトのものであって、車室内前方の計器盤内部のうち車両左右方向の略中央部に配置される。そして、この空調ユニット1に空調空気を送風する送風機ユニット(図示せず)は空調ユニット側方の助手席側にオフセット配置される。この際、空調ユニット1は車両の前後、左右、上下方向に対して図示の方向となるように配置されて、車両に搭載される。
【0041】
次に、この空調ユニット1の車両搭載形態について具体的に述べると、空調ユニット1は図1、2に例示するように車両左右方向の寸法Wおよび車両前後方向の寸法Lに比して上下方向の寸法Hが小さい、全体として偏平な横長形状にしてある。この偏平横長形状の空調ユニット1の寸法関係をより具体例に述べると、車両左右方向の寸法Wが最長の寸法であって、例えば、460mmである。また、車両前後方向の寸法Lは例えば、230mmである。そして、車両上下方向の寸法Hは例えば、250mmである。
【0042】
次に、上記のごとく偏平横長形状に構成された空調ユニット1の具体的構成を詳細に説明すると、空調ユニット1は樹脂製の空調ケース2を有し、この空調ケース2は複数の分割ケースを一体に締結することにより、偏平横長形状を構成するものであって、その内部に、送風空気が熱交換器を通過して車両前方側から車両後方側へ向かって流れる空気通路を形成し、この空調ケース2内に後述の各種機器が収容される。
【0043】
図2に示すように、空調ユニット1のうち、最も車両前方側の部位に、図示しない送風機ユニットからの送風空気が流入する空気入口部3が形成されている。右ハンドル車の場合は、空調ユニット1の左側に送風機ユニットが配置されるので、空気入口部3は空調ユニット1の左側端部に位置して、矢印Aのように車両左側から空気が流入する。
【0044】
空気入口部3には後述の図3等の断面図に示すように、車両上方側に位置する第1空気通路4と車両下方側に位置する第2空気通路5が形成され、この両通路4、5は仕切り板6により区画されている。仕切り板6は空調ケース2に一体成形することができる。
【0045】
なお、送風機ユニットは周知の構成であり、外気吸入口からの外気(車室外空気)と内気吸入口からの内気(車室内空気)とを切替導入する内外気切替機構と、上記外気吸入口と内気吸入口からの吸入空気を送風する送風機とから構成されている。この送風機は外気側の第1ファンと内気側の第2ファンとを有し、内外気2層流モードでは、第1ファンと第2ファンとにより外気と内気を区分して同時に送風できるようになっている。
【0046】
上記の内外気2層流モードでは、空気入口部3の第1空気通路4に第1ファンからの外気が流入し、また、第2空気通路5に第2ファンからの内気が流入する。
【0047】
一方、偏平横長形状の空調ケース2の内部には、車両前方側の空気入口部3の部位から送風機ユニットのファンにより送風される空気が熱交換器7、8を通過して車両後方側へ向かって流れる第1、第2空気通路9、10(図3等の矢印B、Cによる空気流れの通路)を形成するようになっている。そして、空調ケース2内において、空気入口部3直後の部位に蒸発器7が上記空気通路9、10の全域を横切るように略垂直に配置されている。
【0048】
本例では、蒸発器7を空調ケース2の車両左右方向の寸法Wと略同等の寸法を有する横長形状(図1、2参照)としている。なお、図1において、H1 は蒸発器7の車両上下方向寸法である。蒸発器7は周知のごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱して空調空気を冷却する冷房用熱交換器である。また、蒸発器7は例えば、周知の積層型のものであって、アルミニュウム等の2枚の金属薄板を最中状に張り合わせて構成した偏平チューブをコルゲートフィンを介在して多数積層配置し、一体ろう付けしたものである。
【0049】
本例の蒸発器7は、図3等に示すように空気流れの上流側熱交換部7aと下流側熱交換部7bとを組み合わせた構成となっており、配管ジョイント7cの入口パイプ7dから冷媒が下流側熱交換部7bに流入した後に、上流側熱交換部7aを通過し、その後に、冷媒は出口パイプ7eへ流出する。
【0050】
そして、蒸発器7の直ぐ下流側(車両後方側)には2枚のエアミックスドア(温度調整手段)11、12が回動可能に隣接配置されている。このエアミックスドア11、12は、一般にバタフライドアと称されているタイプのドアであって、図4に示すようにドア幅L1 (L2 )方向の中間部に回転軸11a、12aを有する板状ドアからなる。
【0051】
上側の冷風側エアミックスドア11は回転軸11aを中心として車両上下方向に回動し、下側の温風側エアミックスドア12は回転軸12aを中心として車両前後方向(水平方向)に回動する。ここで、冷風側エアミックスドア11の車両上下方向への回動とは、全開から全閉の回動範囲においてドア先端部の回動軌跡が略上下方向であることを言う。また、温風側エアミックスドア12の車両前後方向(水平方向)への回動とは、全開から全閉の回動範囲においてドア先端部の回動軌跡が略車両前後方向(水平方向)であることを言う。
【0052】
図5において、L1 は上側の冷風側エアミックスドア11のドア幅で、L2 は下側の温風側エアミックスドア12のドア幅である。また、エアミックスドア11、12は、空調ケース2の車両左右方向の寸法Wと略同等の長さW′(図4)を有する横長形状にしてある。
【0053】
このバタフライドアからなるエアミックスドア11、12は、ポリプロピレン、ナイロン等の樹脂材料にて回転軸11a、12aと長方形の平面形状を有するドア本体部11b、12bとを成形し、そして、ドア本体部11b、12bの外周縁部にゴム系の弾性材からなるシール材11c、12cを額縁状に配置している。なお、回転軸11a、12aとドア本体部11b、12bとシール材11c、12cは、1つの成形型内にて一体成形することができる。
【0054】
図5はエアミックスドア11、12の最大冷房位置における拡大図で、下側の温風側エアミックスドア12の回転軸12aは蒸発器7とヒータコア8との間に位置するとともに後述のヒータコア8を通過する温風通路13の入口開口部14の中央部に位置している。最大冷房位置では、温風側エアミックスドア12のドア本体部12bの外周縁部のシール材12cがケース2に備えられたシール面2a、2bに弾性的に圧着して、温風通路13の入口開口部14を全閉する。
【0055】
一方、図3等の最大暖房位置では温風側エアミックスドア12は温風通路13の入口開口部14を全開する。このように、温風側エアミックスドア12は温風通路13の開度を調整するものであって、最大暖房位置では、温風側エアミックスドア12の外周縁部のシール部12bが蒸発器7およびヒータコア8の上下方向の中間部位近傍に最接近して、温風側エアミックスドア12により蒸発器7とヒータコア8との間を上下方向に第1空気通路9と第2空気通路10に仕切ることができる。
【0056】
これに対して、上側の冷風側エアミックスドア11はヒータコア8の上方側に配置され、かつ、冷風側エアミックスドア11の回転軸11aは、後述のデフロスタ・フェイス用冷風通路30およびフット用冷風通路15、16の中央部に位置している。そして、図5等の最大冷房位置では冷風側エアミックスドア11がデフロスタ・フェイス用冷風通路30およびフット用冷風通路15、16を全開する状態にある。
【0057】
一方、図3等の最大暖房位置では、冷風側エアミックスドア11の外周縁部のシール材11cがケース2においてヒータコア8の上方側に備えられたシール面2c、2dに弾性的に圧着して、デフロスタ・フェイス用冷風通路30およびフット用冷風通路15、16を全閉する。このように、冷風側エアミックスドア11は冷風通路15、16、30の開度を調整するものである。
【0058】
ところで、最大冷房時および最大暖房時において、両エアミックスドア11、12の一方に対する他方の相対角度が40°以内、好ましくは30°以内となる方向に両エアミックスドア11、12が向くようにしてある。ここで、両ドア11、12の相対角度とは、両ドア11、12の延長線が交差することにより、形成される角度であって、両ドア11、12が平行に近づくほど小さくなる。
【0059】
従って、両ドア11、12の相対角度を40°以内、好ましくは30°以内とすることにより、両エドア11、12を概略平行な方向に向けることができ、最大冷房時および最大暖房時に両エドア11、12により、空気をスムースに案内できる。両ドア11、12の相対角度<40°以内とは、相対角度=0°(平行)を含むことはもちろんである。
【0060】
また、最大冷房時に、温風側エアミックスドア12の一端部が蒸発器7の下部側に近接し、温風側エアミックスドア12の他端部がヒータコア8の上部側に近接するように、温風側エアミックスドア12が空気流れ下流へ向かって斜め上方に傾斜した状態で温風通路13を全閉する。
【0061】
これに対し、最大暖房時には、冷風側エアミックスドア11の一端部が蒸発器7の上部側に近接し、冷風側エアミックスドア11の他端部がヒータコア8の上部側に近接するように、冷風側エアミックスドア11が空気流れ下流へ向かって斜め下方に傾斜した状態で冷風通路15、16、30を全閉する。
【0062】
一方、エアミックスドア11、12の回転軸11a、12aは車両左右方向に向くようにして水平に配置され、この回転軸11a、12aの両端部はケース2に回転自在に支持される。また、回転軸11a、12aの一端部11d、12d(図4)はケース2の外部へ突出されて、図6、7に示すドア操作機構40に連結されている。このドア操作機構40は、2つのエアミックスドア11、12を連動して回動させるリンク機構と、このリンク機構の駆動源であるアクチュエータ(サーボモータ)41とにより構成されている。
【0063】
図6は図5の最大冷房位置に対応する状態を示し、図7は図3の最大暖房位置に対応する状態を示している。アクチュエータ41の出力軸42には駆動レバー43の一端が一体に連結され、この駆動レバー43の他端にはピン44が一体に連結されている。このピン44は、駆動リンク45の細長溝46内に摺動可能に嵌合している。駆動リンク45は支持軸47を中心として回動可能なものであり、その全体形状を略「くの字」状に屈折して、第1駆動片45aと第2駆動片45bとを形成している。
【0064】
第1駆動片45aの先端寄りの部位に上記細長溝46に隣接して円形の連結孔48が開けてあり、この連結孔48に連結ロッド49の一端の折り曲げ部が回動可能に嵌入されている。一方、エアミックスドア11、12の回転軸11a、12aの一端部11d、12dには、それぞれレバー50、51の一端が一体に連結されている。レバー50の他端側にはロッド保持部材52を回動可能に嵌合保持する連結孔が開けてあり、このロッド保持部材52に設けた挿入孔に連結ロッド49の他端部を挿入することにより、レバー50の他端部と連結ロッド49の他端部とを互いに回動可能に結合している。
【0065】
また、レバー51には略S字状に湾曲した細長溝53を設け、この細長溝53内に、駆動リンク45の第2駆動片45bの先端側に設けたピン54を摺動可能に嵌合している。
【0066】
以上の機構により、アクチュエータ41の出力軸42の回転により駆動レバー43を図6の位置から図7の2点鎖線位置まで回動すると、駆動リンク45、レバー50、51等がそれぞれ図7の位置に回動する。その結果、上側の冷風側エアミックスドア11は図6の位置から図7の位置まで時計方向に回動する。これと同時に、下側の温風側エアミックスドア12は図6の位置から図7の位置まで反時計方向に回動する。すなわち、両エアミックスドア11、12は互いに反対方向に回動するようにドア操作機構40を構成している。
【0067】
図8は縦軸に両エアミックスドア11、12の開度をとり、横軸は駆動レバー43の回動位置であり、図6の最大冷房位置を0/10とし、図7の最大暖房位置を10/10としている。図8のドア開度特性では、図6の最大冷房位置から図7の最大暖房位置に向かって両エアミックスドア11、12が回動するときに、温風側エアミックスドア12を冷風側エアミックスドア11に先行して回動させるようにしてある。このドア開度特性は、図6、7で説明したドア操作機構40におけるリンク機構部により設定できる。
【0068】
次に、図3に戻って、エアミックスドア11、12の直ぐ下流側(車両後方側)にはヒータコア8が蒸発器7より下方側にオフセットして概略垂直方向に配置されている。このヒータコア8の車両左右方向の幅寸法W0 は蒸発器7の車両左右方向の寸法Wより小さくしてある。図1、2の例では、W0 はWの略70%程度の大きさにしてある。なお、図1において、H2 はヒータコア8の車両上下方向寸法である。
【0069】
ヒータコア8は、蒸発器7を通過した冷風を再加熱するものであって、その内部に高温の温水(エンジン冷却水)が流れ、この温水を熱源として空気を加熱する暖房用熱交換器である。ヒータコア8も蒸発器7と同様に、車両左右方向の寸法W0 が最長となる横長形状である。
【0070】
なお、ヒータコア8は、温水の入口パイプ8aを有する入口タンク8bを下側に配置し、温水の出口パイプ8cを有する出口タンク8dを上側に配置し、そして、入口タンク8bと出口タンク8dとの間に熱交換部8eを構成している。この熱交換部8eはアルミニュウム等の金属薄板を断面偏平状に接合してなる偏平チューブをコルゲートフィンを介在して多数積層配置し、一体ろう付けしたものである。本例では、入口タンク8bから温水が熱交換部8eの全部の偏平チューブを通って出口タンク8dに向かって一方向(下方から上方への一方向)に流れるようになっている。
【0071】
次に、エアミックスドア11、12により風量割合が調整される温風と冷風の通路構成を説明すると、図9はフット吹出モードの温度制御域、すなわち、温風と冷風の混合により温度制御している状態を示しており、ヒータコア8の車両左右方向の寸法W0 の範囲内においては、ヒータコア8を通過する温風通路13(図9の矢印B、C参照)が構成される。
【0072】
これに対して、ヒータコア8の車両左右方向の寸法W0 の両側方の部位には、蒸発器7直後の冷風を、ヒータコア8をバイパスして後述のフット開口部側へ案内するフット用冷風通路15、16(図1、2参照)が形成してある。ヒータコア8の車両左右方向の両側方には仕切り板17、18が配設してあり、この仕切り板17、18により上記フット用冷風通路15、16は、空調ケース2内においてヒータコア8を通過する温風通路13と車両左右方向において仕切られている。
【0073】
さらに、仕切り板17、18と、空調ケース2の車両左右方向の両側壁との間には空調ケース2の底部からヒータコア8の略上端部の部位まで立ち上がる仕切り板19、20(図1参照)が配設されている。この仕切り板19、20の配設により、蒸発器7の車両左右方向の両側方で、かつ、上方部位のみに、蒸発器7直後の冷風をフット用冷風通路15、16に取り入れる冷風取入口21、22(図1参照)を形成している。なお、図1における冷風取入口21、22の矢印範囲は、冷風取入口21、22の上下方向の形成範囲を示す。仕切り板19、20は、エアミックスドア11、12よりも車両後方側の部位において、エアミックスドア11、12の回動と干渉しないように形成されている。
【0074】
ここで、図9において、2点鎖線Dは上記フット用冷風通路15、16による冷風流れを示しており、この2点鎖線Dに示すように、フット用冷風通路15、16は蒸発器7直後の冷風を冷風取入口21、22から取り入れてヒータコア8の左右側方の上側を通過した後にヒータコア8の下側へ向かって案内するものである。
【0075】
一方、蒸発器7直後の部位から上方のデフロスタ開口部23およびフェイス開口部24に向かって冷風を図9の矢印E、図12の矢印F、Gに示すように流すデフロスタ・フェイス用冷風通路30が、前述のフット用冷風通路15、16とは独立に形成されるようにしてある。
【0076】
このデフロスタ・フェイス用冷風通路30およびフット用冷風通路15、16はともにヒータコア8の上側に位置しているので、デフロスタ・フェイス用冷風通路30の開度、およびフット用冷風通路15、16の冷風取入口21、22の開度はともに上側の冷風側エアミックスドア11の変位により調整できる。
【0077】
また、ヒータコア8を通過する温風通路13の開度は下側の温風側エアミックスドア12の変位により調整できる。
【0078】
次に、本実施形態における吹出モード切替機構を説明すると、空調ケース2の空気通路下流側には複数の吹出開口部が形成されており、この吹出開口部のうち、デフロスタ開口部23は図2、3に示すように空調ケース2の上面部において車両前後方向の略中央部位で、空調ケース2内部に開口している。そして、このデフロスタ開口部23には、図示しないデフロスタダクトが接続され、このデフロスタダクトの先端に設けられたデフロスタ開口部(吹出口)から車両窓ガラスの内面に向けて空調空気を吹き出すようになっている。デフロスタ開口部23は、回転軸23bを中心として回動可能な板状のデフロスタドア23aにより開閉される。
【0079】
次に、フェイス開口部24は車室内の乗員頭部側に向けて空気を吹き出すためのもので、空調ケース2の上面部において、デフロスタ開口部23よりも車両後方側の部位に開口している。このフェイス開口部24には、図示しないフェイスダクトが接続され、このフェイスダクトの先端に設けられたフェイス開口部(吹出口)から車室内の乗員頭部へ向けて空気を吹き出すようになっている。フェイス開口部24は、回転軸24bを中心として回動可能な板状のフェイスドア24aにより開閉される。
【0080】
次に、フット開口部25a、25b、25cは車室内の乗員足元部側に向けて空気を吹き出すためのもので、空調ケース2の底面側において、最も車両後方側の部位に開口している。具体的には、図1、2に示すように、空調ケース2の車両左右方向の中央部にフット開口部25aを配置しており、ヒータコア8を通過する温風通路13からの温風が、この中央部のフット開口部25aを通過して下方の空気混合室26(図3等)に流入するようにしてある。
【0081】
そして、空調ケース2の車両左右方向の両側方部にはフット用冷風通路15、16に対応してフット開口部25b、25cを配置しており、フット用冷風通路15、16からの冷風が、この左右両側のフット開口部25b、25cを通過して下方の空気混合室26に流入するようにしてある。
【0082】
上記した3つのフット開口部25a、25b、25cは、それぞれフットドア27a、27b、27cにより開閉される。このフットドア27a、27b、27cはいずれも板状ドアであり、一本の回転軸27dに連結されている。従って、この3つのフットドア27a、27b、27cは一本の回転軸27dを中心として連動して回動可能になっている。
【0083】
なお、中央部のフットドア27aは図3に示すように、フットモード時にフット開口部25aの開放位置に操作されるとともに、フットドア27aの先端部がヒータコア8の熱交換部8eの上下方向中間部近傍に位置することにより、ヒータコア8の下流側において、空気通路を外気側の第1空気通路9と内気側の第2空気通路10とに仕切る仕切り部材の役割を兼ねる。
【0084】
また、上記したデフロスタドア23aの回転軸23b、フェイスドア24aの回転軸24b、およびフットドア27a、27b、27cの回転軸27dは、図示しないリンク機構を介して、アクチュエータ(単一もしくは複数のサーボモータ)に連結され、このアクチュエータによりリンク機構を介して各ドア23a、24a、および27a、27b、27cが駆動される。
【0085】
なお、空気混合室26(図3等)は車両左右方向において1つの連通した空間を形成しているので、中央部のフット開口部25aからの温風と両側方部のフット開口部25b、25cからの冷風が空気混合室26内において混合する。この空気混合室26のうち、車両左右方向の両側方部に乗員足元部側に向けて空気を吹き出すフット開口部(吹出口)28、29が開口している。
【0086】
次に、上記構成において本実施形態の作動を吹出モードごとに説明する。
【0087】
「フット吹出モード」
図3はフット吹出モードにおける最大暖房状態を示しており、フェイス開口部24はフェイスドア24aにより全閉される。デフロスタ開口部23はデフロスタドア23aにより小開度だけ開放される。一方、3つのフット開口部25a、25b、25cは、すべてフットドア27a、27b、27cにより全開される。
【0088】
そして、最大暖房状態では、2つのエアミックスドア11、12を図3に示す回動位置(空気流れ下流へ向かって斜め下方に略平行に向く状態)に操作する。このとき、上側の冷風側エアミックスドア11の外周縁部のシール部11cがケース2のシール面2c、2dに弾性的に圧着して、デフロスタ・フェイス用冷風通路30およびフット用冷風通路15、16を全閉する。
【0089】
これに対して、下側の温風側エアミックスドア12は温風通路13の入口開口部14を全開するので、ヒータコア8の熱交換部8eに空気が最大流量で流入する。このとき、下側のエアミックスドア12とフットドア27aは前述のごとく外気側の第1空気通路9と内気側の第2空気通路10とを仕切る仕切り部材の役割を果たす。
【0090】
また、このとき、図示しない送風機ユニットにおいては、内外気切替機構により内気と外気の両方を吸入する内外気2層流モードが選択されるので、送風機ユニットの第1、第2ファンの作動により、外気が空気入口部3の第1空気通路4に流入し、また、内気が空気入口部3の第2空気通路5に流入する。
【0091】
そして、第1空気通路4の外気は蒸発器7を通過した後に、2つのエアミックスドア11、12の間の第1空気通路9を通ってヒータコア8の熱交換部8eの上側部に流入し、ここで温水と熱交換して加熱され、温風となる。また、第2空気通路5の内気は蒸発器7を通過した後に、下側のエアミックスドア12の下側の第2空気通路10を通ってヒータコア8の熱交換部8eの下側部に流入し、ここで温水と熱交換して加熱され、温風となる。
【0092】
ヒータコア8の下流側通路はフットドア27aにより第1空気通路9と第2空気通路10に仕切られているので、次に、外気の温風は矢印Bのように流れ方向を上側へ転換して、デフロスタ開口部23に向かい、図示しないデフロスタダクト先端部の開口部(吹出口)から車両窓ガラスの内面に向かって吹き出して、窓ガラスの曇り止めを行う。
【0093】
一方、内気の温風は矢印Cのように中央部のフット開口部25aを通過して流れ方向を下側へ転換して、空気混合室26を経由し、空調ケース2の左右両端部の2か所のフット開口部(吹出口)28、29から運転席側および助手席側の乗員足元部に吹き出して、乗員足元部を暖房する。
【0094】
また、最大暖房状態において内気の温風は矢印Cのようにヒータコア8の熱交換部8eの下側部の直後の部位で下側へ方向転換して空気混合室26を経由してフット開口部(吹出口)28、29側へ流れるので、内気温風の通路の圧損を低減でき、内気温風の風量を増加できる。
【0095】
以上により、乗員足元部の暖房効果向上と車両窓ガラスの防曇性確保とを両立させる。
【0096】
次に、図9はフット吹出モードにおける温度制御状態(駆動レバー43の回動位置:5/10位置に対応)を示しており、図3に対して、2つのエアミックスドア11、12が最大暖房位置から冷房側への中間位置に変位している点が相違している。このエアミックスドア11、12の変位によりデフロスタ・フェイス用冷風通路30およびフット用冷風通路15、16がともに所定開度開放されるとともに、ヒータコア8を通過する温風通路13の入口開口部14の開度が全開状態から所定開度に絞られる。
【0097】
この結果、ヒータコア8の熱交換部8eの下側部を通過した温風が矢印Cのごとく中央部のフット開口部25aを通過して空気混合室26に流入すると同時に、蒸発器7直後の冷風のうち、蒸発器7の左右両端で、かつ、上方部に位置する冷風が冷風取入口21、22からフット用冷風通路15、16に流入する。この冷風は図9の矢印Dのごとくヒータコア8の左右両側の側方部位においてヒータコア8の上側を通過した後に、下側に向かって流れる。そして、フットドア27b、27cにより開放状態にある左右両側のフット開口部25b、25cを通過して冷風が空気混合室26に流入する。
【0098】
従って、空気混合室26内において、中央部のフット開口部25aからの温風と左右両側のフット開口部25b、25cからの冷風が混合し、所定温度の温風となった後に、空調ケース2の左右両端部の2か所のフット開口部(吹出口)28、29から温風が運転席側および助手席側の乗員足元部に吹き出す。
【0099】
また、ヒータコア8の熱交換部8eの上側部を通過した温風が矢印Bのごとくデフロスタ開口部23に向かって流れるとともに、蒸発器7直後の冷風の一部が矢印Eのごとくデフロスタ・フェイス用冷風通路30を通ってデフロスタ開口部23に向かって流れる。これにより、温風と冷風がデフロスタ開口部23の入口側で混合して所定温度の温風となった後に、この温風はデフロスタ開口部23からデフロスタダクトを通過し、ダクト先端部の開口部(吹出口)から車両窓ガラスの内面に向かって吹き出して、窓ガラスの曇り止めを行う。
【0100】
乗員足元部および窓ガラスへの吹出温風の温度は、エアミックスドア11、12の回動位置により冷温風の風量割合を調整することにより任意に調整できる。
【0101】
また、フット吹出モードの温度制御状態において、フット用冷風通路15、16およびヒータコア8を通過する温風通路13の形態がいずれも車両前後方向に略直線的に流れた後に、下方側へ曲がるだけの単純な形態となるので、圧損低減により乗員足元部への吹出温風の風量を増加できる。
【0102】
なお、温度制御状態では、暖房能力よりも、車室内の換気機能、窓ガラス防曇性の確保を優先して、内外気の吸入モードは、通常、全外気モード(すなわち、第1空気通路4、9および第2空気通路5、10にともに外気を導入するモード)が選択される。
【0103】
「フットデフロスタ吹出モード」
図10はフットデフロスタ吹出モードにおける最大暖房状態を示しており、図3のフット吹出モードにおける最大暖房状態と比較して、デフロスタ開口部23の全開位置にデフロスタドア23aを操作している点が相違している。これにより、デフロスタ開口部23からの吹出風量を増加させる。
【0104】
フット吹出モードでは、通常、フット側吹出風量とデフロスタ側吹出風量との比が8対2程度であるが、フットデフロスタ吹出モードでは、デフロスタ開口部23の全開により、フット側吹出風量とデフロスタ側吹出風量との比が5対5程度になる。他の点はフットデフロスタ吹出モードと同じであるので、説明を省略する。
【0105】
「デフロスタ吹出モード」
図11はデフロスタ吹出モードにおける最大暖房状態を示しており、フェイス開口部24はフェイスドア24aにより全閉され、また、3つのフット開口部25a、25b、25cも、すべてフットドア27a、27b、27cにより全閉される。一方、デフロスタ開口部23はデフロスタドア23aにより全開される。従って、ヒータコア8の熱交換部8eの上下両側を通過した温風が矢印B、Cのごとくともにデフロスタ開口部23に向かって流れる。すなわち、温風の全量がすべてデフロスタ開口部23からデフロスタダクトを通過し、ダクト先端部の開口部(吹出口)から車両窓ガラスの内面に向かって吹き出して、窓ガラスの曇り止めを行う。
【0106】
デフロスタ吹出モードにおける温度制御状態の図示を省略しているが、上述のフット吹出モードの温度制御状態と同様に、エアミックスドア11、12の回動位置の調整によりデフロスタ・フェイス用冷風通路30からの冷風とヒータコア8通過の温風との風量割合を調整して、窓ガラスへの吹出温風の温度を任意に調整できる。
【0107】
なお、デフロスタ吹出モードでは、窓ガラス防曇性の確保のために、内外気の吸入モードは、通常、全外気モードが選択される。
【0108】
「フェイス吹出モード」
図12はフェイス吹出モードにおける最大冷房状態を示しており、デフロスタ開口部23はデフロスタドア23aにより全閉され、また、3つのフット開口部25a、25b、25cも、すべてフットドア27a、27b、27cにより全閉される。一方、フェイス開口部24はフェイスドア24aにより全開される。
【0109】
そして、最大冷房状態では、2つのエアミックスドア11、12を図12(図5)に示す位置(空気流れの斜め上方に略平行に向く状態)に回動し、上側の冷風側エアミックスドア11によりデフロスタ・フェイス用冷風通路30およびフット用冷風通路15、16を全開する。これと同時に、下側の温風側エアミックスドア12により温風通路13の入口開口部14を全閉して、ヒータコア8の熱交換部8eへの空気流入を遮断する。
【0110】
なお、フット用冷風通路15、16は全開されても、その下流側に位置する左右両側のフット開口部25b、25cが全閉されているので、フット用冷風通路15、16に風が流れることはない。
【0111】
車両空調用冷凍サイクルを運転して、蒸発器7にて冷媒の蒸発潜熱を送風空気から吸熱することにより、空気が冷却されて冷風となり、この冷風は図12の矢印F、Gのごとくデフロスタ・フェイス用冷風通路30を通過して全てフェイス開口部24に流れる。従って、図示しないフェイスダクト先端部の開口部(吹出口)から車室内乗員の上半身側へ吹き出して、車室内の冷房を行う。
【0112】
なお、最大冷房状態では、冷房能力向上のために、内外気の吸入モードは、通常、全内気モード(すなわち、第1空気通路4、9および第2空気通路5、10にともに内気を導入するモード)が選択される。
【0113】
図13はフェイス吹出モードにおける温度制御状態(駆動レバー43の回動位置:3/10位置に対応)を示しており、この状態では、上側の冷風側エアミックスドア11は図8のドア開度特性図に示すように、デフロスタ・フェイス用冷風通路30およびフット用冷風通路15、16を75%程度の開度に絞る。一方、下側の温風側エアミックスドア12は図8のドア開度特性図に示すように、温風通路13の入口開口部14を33%程度の開度開く。
【0114】
この結果、ヒータコア8の熱交換部8eを通過した温風が矢印B、Cのごとくフェイス開口部24に向かって流れるとともに、蒸発器7を通過した冷風が矢印F、Gのごとくデフロスタ・フェイス用冷風通路30を通過してフェイス開口部24に向かって流れる。従って、フェイス開口部24の入口側で、温風と冷風が混合して所定温度の冷風となり、この冷風が図示しないフェイスダクト先端部の開口部(吹出口)から車室内乗員の上半身側へ吹き出して、車室内の冷房を行う。
【0115】
ところで、図12(図5)の最大冷房位置から暖房側へ両エアミックスドア11、12を回動させる際に、図8のドア開度特性図に示すように、温風側エアミックスドア12による温風通路13の開度増加割合を冷風側エアミックスドア11による冷風通路15、16、30の絞り割合より大きくして、温風側エアミックスドア12を冷風側エアミックスドア11に先行して暖房側へ移行させている。
【0116】
従って、最大冷房状態から温度制御域への移行時に、冷風量の減少割合を小さくして、温風量が急増することを良好に抑制できる。そのため、フェイス吹出温度を最大冷房状態から急上昇させることなく滑らかに制御でき、空調フィーリングを良好にすることができる。
【0117】
なお、図14はフェイス吹出モードにおいて駆動レバー43の回動位置:5/10位置に対応する温度制御状態を示し、図15は同じく駆動レバー43の回動位置:7/10位置に対応する温度制御状態を示し、図16は駆動レバー43の回動位置:10/10位置に対応する最大暖房状態を示す。
【0118】
なお、温度制御状態では、換気機能確保のために、内外気の吸入モードは、通常、内気に外気を混合する半内気モードあるいは全外気モードが選択される。
【0119】
「バイレベル吹出モード」
図17はバイレベル吹出モードを示しており、デフロスタ開口部23はデフロスタドア23aにより全閉される。これに対し、3つのフット開口部25a、25b、25cは、すべてフットドア27a、27b、27cにより全開状態となり、また、フェイス開口部24はフェイスドア24aにより中間開度の状態となる。
【0120】
そして、2つのエアミックスドア11、12は最大冷房位置と最大暖房位置との間の中間位置に操作される。この結果、蒸発器7を通過した矢印F、Gの冷風とヒータコア8の熱交換部8eの上側部を通過した矢印Bの温風がフェイス開口部24に向かって流れ、この冷風と温風とが混合した空気がフェイス開口部24側から車室内上方へ吹き出す。
【0121】
これと同時に、ヒータコア8の熱交換部8eの下側部を通過した矢印Cの温風が中央部のフット開口部25aを通過して空気混合室26に流入するとともに、蒸発器7直後の冷風の一部が矢印Dのごとくフット用冷風通路15、16を通過し、さらに、左右両側のフット開口部25b、25cを通過して空気混合室26に流入する。この温風と冷風が空気混合室26にて混合し、左右両側のフット開口部(吹出口)28、29から乗員足元部へ吹き出す。
【0122】
なお、バイレベル吹出モードでは、換気機能の確保のために、内外気の吸入モードは、通常、半内気モードあるいは全外気モードが選択される。
【0123】
ところで、本実施形態では、2つのエアミックスドア11、12をともに、ドア幅L1 、L2 方向の中間部に回転軸11a、12aを有するバタフライドアで構成しているため、次のごとき利点を有している。
【0124】
まず、温風側のエアミックスドア12について説明すると、蒸発器7とヒータコア8との中間部に回転軸12aを配置し、この回転軸12aを中心として温風側エアミックスドア12を回動させるから、入口開口部14を全閉する最大冷房位置(図5)から、入口開口部14を全開する最大暖房位置(図3)に移行する際に、温風側エアミックスドア12の回動角度が小さくても(例えば、60度程度)、温風側エアミックスドア12が入口開口部14の開口面に対して略直角方向に向く位置まで回動して、温風側エアミックスドア12の表裏両面側を空気が矢印B、Cのごとく平行に流れて、入口開口部14を全開状態とすることができる。
【0125】
その結果、図5に示すように、回転軸12aの部位を通過する、蒸発器7とヒータコア8との間の距離L0 を温風側エアミックスドア12のドア幅L2 (図5)より小さくできる。これにより、空調ユニット1の車両前後方向寸法L(図2)を短縮して、車室内計器盤部への搭載性を向上できる。
【0126】
また、最大冷房位置(図5)から最大暖房位置(図3)へ温風側エアミックスドア12を回動させる際に、最大暖房位置(図3)は温風側エアミックスドア12にとって回動方向の一方の終端(反時計方向への回動終端)であるから、温風側エアミックスドア12の外周縁部のシール部12cが蒸発器7とヒータコア8の上下方向中間部位に最も近接するように、温風側エアミックスドア12の回動終端位置を設定できる。
【0127】
これにより、最大暖房位置、すなわち2層流モードにおいて、温風側エアミックスドア12により第1空気通路9側の外気(矢印B)と第2空気通路10側の内気(矢印C)とを分離する程度(内外気分離性)を向上できる。この内外気分離性の向上によって、窓ガラスの防曇性を向上できる。
【0128】
また、冷風側エアミックスドア11もバタフライドアで構成することにより、最大冷房位置(図5)と最大暖房位置(図3)との間で、冷風側エアミックスドア11を例えば、60度程度の比較的小さな角度回動させることにより、冷風通路15、16、30を開閉できるとともに、全開時の通路断面積をドア11の表裏両面側の流路形成により十分大きな値とすることができ、冷風側エアミックスドア11の設置スペースを減少できる。
【0129】
(第2実施形態)
図18は第2実施形態であり、内外気2層流モード時における温風側エアミックスドア12の仕切位置を第1実施形態とは別位置に変更したものである。
【0130】
すなわち、第1実施形態では、図3、図10に示すように内外気2層流モード時に、蒸発器7とヒータコア8における、外気側の第1空気通路9と内気側の第2空気通路10とが略同等の大きさ(比率5:5)となる仕切る仕切位置に、温風側エアミックスドア12を設定しているが、第2実施形態では図18に示すように2層流モード時に、蒸発器7とヒータコア8における、外気側の第1空気通路9の大きさS10、S11が内気側の第2空気通路10の大きさS20、S21より大きくなる(例えば、比率6:4)となる仕切る仕切位置に、温風側エアミックスドア12を設定している。
【0131】
このように第2実施形態によると、2層流モード時に外気側の第1空気通路9の大きさS10、S11を内気側の第2空気通路10の大きさS20、S21より大きくするので、デフロスタ開口部23に向かって流れる外気温風の風量アップを図って、窓ガラスの曇り止め性能を向上できる。
【0132】
(第3実施形態)
図19は第3実施形態であり、2枚のエアミックスドア11、12のうち、冷風側エアミックスドア11を、バタフライドアから通常の端部回転中心型のドア(片持ちドア)に変更したものである。図19の実線位置は冷風側エアミックスドア11の最大冷房位置を示し、2点鎖線位置は冷風側エアミックスドア11の最大暖房位置を示す。
【0133】
第3実施形態においても、温風側エアミックスドア12はバタフライドアであるから、2層流モード時における内外気の分離性を温風側エアミックスドア12により第1、第2実施形態と同様に良好に発揮できるとともに、蒸発器7とヒータコア8との間の間隔を短縮できる。
【0134】
(第4実施形態)
図20は第4実施形態であり、内外気2層流モードを設定しない通常の車両用空調装置に本発明を適用した場合である。このため、空調ケース2内の通路を外気側の第1空気通路9と内気側の第2空気通路10とに仕切る必要がないので、第4実施形態では蒸発器7の上流側に配置される仕切り板6(図3等参照)を廃止している。従って、図20の矢印B,Cの空気流れは、いずれも、外気、内気、または内外気混合空気となり、送風機ユニットからの同じ空気が流れる。
【0135】
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、セミセンター置きレイアウトの空調ユニットについて説明したが、送風機部を空調ユニット部の車両前方側に配置した完全センター置きレイアウトの空調ユニットに本発明を適用できることはもちろんである。
【0136】
さらに、本発明は、車室内前方の計器盤内部のうち車両左右方向の略中央部に配置される空調ユニットだけでなく、車両の他の部位に搭載される空調ユニットに対しても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による空調ユニットの概略正面図である。
【図2】図1の空調ユニットの概略平面図である。
【図3】図1、2の空調ユニットのフットモード(最大暖房)の縦断面図である。
【図4】図1、2の空調ユニットにおけるエアミックスドアの正面図である。
【図5】図1、2の空調ユニットの要部拡大断面図で、最大冷房状態を示す。
【図6】図1、2の空調ユニットにおけるエアミックスドア操作機構の説明図である。
【図7】図1、2の空調ユニットにおけるエアミックスドア操作機構の説明図である。
【図8】図1、2の空調ユニットにおけるエアミックスドア開度特性図である。
【図9】図1、2の空調ユニットのフットモード(温度制御域)の縦断面図である。
【図10】図1、2の空調ユニットのフットデフロスタモード(最大暖房)の縦断面図である。
【図11】図1、2の空調ユニットのデフロスタモード(最大暖房)の縦断面図である。
【図12】図1、2の空調ユニットのフェイスモード(最大冷房)の縦断面図である。
【図13】図1、2の空調ユニットのフェイスモード(3/10位置)の縦断面図である。
【図14】図1、2の空調ユニットのフェイスモード(5/10位置)の縦断面図である。
【図15】図1、2の空調ユニットのフェイスモード(7/10位置)の縦断面図である。
【図16】図1、2の空調ユニットのフェイスモード(10/10位置、最大暖房)の縦断面図である。
【図17】図1、2の空調ユニットのバイレベルモードの縦断面図である。
【図18】本発明の第2実施形態による空調ユニットの要部拡大断面図で、最大暖房状態を示す。
【図19】本発明の第3実施形態による空調ユニットのフェイスモード(最大冷房)の縦断面図である。
【図20】本発明の第4実施形態による空調ユニットのフットモード(最大暖房)の縦断面図である。
【図21】先願装置の空調ユニットのフットモード(最大暖房)の縦断面図である。
【符号の説明】
2…ケース、4、5、9、10…空気通路、7…蒸発器、8…ヒータコア、
11、12…エアミックスドア、13…温風通路、
15、16…フット用冷風通路、23…デフロスタ開口部、
24…フェイス開口部、25a〜25c、28、29…フット開口部、
30…デフロスタ・フェイス用冷風通路。
Claims (11)
- 空気通路(4、5、9、10)を形成するケース(2)と、
このケース(2)内において上流側に配置され、空気を冷却する冷房用熱交換器(7)と、
前記ケース(2)内において前記冷房用熱交換器(7)よりも下流側に配置され、空気を加熱する暖房用熱交換器(8)と、
この暖房用熱交換器(8)を通過して加熱される温風とこの暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風との風量割合を調整して、車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段(11、12)と、
この温度調整手段(11、12)により温度調整された空気を乗員の足元側へ吹き出すフット開口部(28、29)と、
前記温度調整手段(11、12)により温度調整された空気を車両窓ガラスへ吹き出すデフロスタ開口部(23)とを備え、
前記フット開口部(28、29)および前記デフロスタ開口部(23)の両方を同時に開口する吹出モード時に、前記フット開口部(28、29)には内気が流れ、前記デフロスタ開口部(23)には外気が流れる内外気2層流モードを設定する車両用空調装置において、
前記温度調整手段として、前記暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風通路(15、16、30)の開度を調整する冷風側エアミックスドア(11)と、前記暖房用熱交換器(8)を通過する温風通路(13)の開度を調整する温風側エアミックスドア(12)とを備え、
前記両エアミックスドア(11、12)のうち、少なくとも温風側エアミックスドア(12)は、ドア幅方向の中間部に回転軸(12a)を有するバタフライドアで構成されており、
前記温風側エアミックスドア(12)の回転軸(12a)は、前記冷房用熱交換器(7)と前記暖房用熱交換器(8)との間に配置され、
前記内外気2層流モード時には、前記温風側エアミックスドア(12)を前記温風通路(13)の全開位置に回動操作するとともに、前記冷房用熱交換器(7)と前記暖房用熱交換器(8)との間の空気通路を前記温風側エアミックスドア(12)により外気側の第1空気通路(9)と内気側の第2空気通路(10)とに仕切るようになっており、
さらに、前記両エアミックスドア(11、12)を連動操作する操作機構(40)を有し、前記冷風側エアミックスドア(11)により前記冷風通路(15、16、30)を全開し、前記温風側エアミックスドア(12)により前記温風通路(13)を全閉する最大冷房位置から、前記両エアミックスドア(11、12)を暖房側へ移行させるときに、前記温風側エアミックスドア(12)を前記冷風側エアミックスドア(11)に先行して暖房側へ移行させることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記冷風側エアミックスドア(11)はドア幅方向の中間部に回転軸(11a)を有するバタフライドアで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記冷風通路(15、16、30)は前記暖房用熱交換器(8)の上部側に配置されており、前記冷風側エアミックスドア(11)により前記冷風通路(15、16、30)を全閉する際に、前記冷風側エアミックスドア(11)の先端部が前記暖房用熱交換器(8)の上部側のシール面(2d)に当接することを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
- 空気通路(4、5、9、10)を形成するケース(2)と、
このケース(2)内において上流側に配置され、空気を冷却する冷房用熱交換器(7)と、
前記ケース(2)内において前記冷房用熱交換器(7)よりも下流側に配置され、空気を加熱する暖房用熱交換器(8)と、
この暖房用熱交換器(8)を通過して加熱される温風とこの暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風との風量割合を調整して、車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段(11、12)とを備える車両用空調装置において、
前記温度調整手段として、前記暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風通路(15、16、30)の開度を調整する冷風側エアミックスドア(11)と、前記暖房用熱交換器(8)を通過する温風通路(13)の開度を調整する温風側エアミックスドア(12)とを備え、
前記両エアミックスドア(11、12)は、ともにドア幅方向の中間部に回転軸(11a、12a)を有するバタフライドアで構成されており、
前記両エアミックスドア(11、12)の回転軸(11a、12a)は、前記冷房用熱交換器(7)と前記暖房用熱交換器(8)との間に配置され、
前記冷風通路(15、16、30)は前記暖房用熱交換器(8)の上部側に配置されており、
前記冷風側エアミックスドア(11)により前記冷風通路(15、16、30)を全閉する際に、前記冷風側エアミックスドア(11)の先端部が前記暖房用熱交換器(8)の上部側のシール面(2d)に当接するようになっており、
さらに、前記両エアミックスドア(11、12)を連動操作する操作機構(40)を有し、前記冷風側エアミックスドア(11)により前記冷風通路(15、16、30)を全開し、前記温風側エアミックスドア(12)により前記温風通路(13)を全閉する最大冷房位置から、前記両エアミックスドア(11、12)を暖房側へ移行させるときに、前記温風側エアミックスドア(12)を前記冷風側エアミックスドア(11)に先行して暖房側へ移行させることを特徴とする車両用空調装置。 - 空気通路(4、5、9、10)を形成するケース(2)と、
このケース(2)内において上流側に配置され、空気を冷却する冷房用熱交換器(7)と、
前記ケース(2)内において前記冷房用熱交換器(7)よりも下流側に配置され、空気を加熱する暖房用熱交換器(8)と、
この暖房用熱交換器(8)を通過して加熱される温風とこの暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風との風量割合を調整して、車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段(11、12)とを備える車両用空調装置において、
前記温度調整手段として、前記暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風通路(15、16、30)の開度を調整する冷風側エアミックスドア(11)と、前記暖房用熱交換器(8)を通過する温風通路(13)の開度を調整する温風側エアミックスドア(12)とを備え、
前記両エアミックスドア(11、12)は、ともにドア幅方向の中間部に回転軸(11a、12a)を有するバタフライドアで構成されており、
前記両エアミックスドア(11、12)の回転軸(11a、12a)は、前記冷房用熱交換器(7)と前記暖房用熱交換器(8)との間に配置され、
前記冷風側エアミックスドア(11)は、前記冷風通路(15、16、30)の全閉位置と全開位置との間で略上下方向に回動するようになっており、
前記温風側エアミックスドア(12)は、前記温風通路(13)の全閉位置と全開位置との間で略水平方向に回動するようになっており、
さらに、前記両エアミックスドア(11、12)を連動操作する操作機構(40)を有し、前記冷風側エアミックスドア(11)により前記冷風通路(15、16、30)を全開し、前記温風側エアミックスドア(12)により前記温風通路(13)を全閉する最大冷房位置から、前記両エアミックスドア(11、12)を暖房側へ移行させるときに、前記温風側エアミックスドア(12)を前記冷風側エアミックスドア(11)に先行して暖房側へ移行させることを特徴とする車両用空調装置。 - 空気通路(4、5、9、10)を形成するケース(2)と、
このケース(2)内において上流側に配置され、空気を冷却する冷房用熱交換器(7)と、
前記ケース(2)内において前記冷房用熱交換器(7)よりも下流側に配置され、空気を加熱する暖房用熱交換器(8)と、
この暖房用熱交換器(8)を通過して加熱される温風とこの暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風との風量割合を調整して、車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段(11、12)とを備える車両用空調装置において、
前記温度調整手段として、前記暖房用熱交換器(8)をバイパスする冷風通路(15、16、30)の開度を調整する冷風側エアミックスドア(11)と、前記暖房用熱交換器(8)を通過する温風通路(13)の開度を調整する温風側エアミックスドア(12)とを備え、
前記両エアミックスドア(11、12)は、ともにドア幅方向の中間部に回転軸(11a、12a)を有するバタフライドアで構成されており、
前記両エアミックスドア(11、12)の回転軸(11a、12a)は、前記冷房用熱交換器(7)と前記暖房用熱交換器(8)との間に配置され、
前記冷風側エアミックスドア(11)が前記冷風通路(15、16、30)を全閉するとともに、前記温風側エアミックスドア(12)が前記温風通路(13)を全開する最大暖房時、および前記冷風側エアミックスドア(11)が前記冷風通路(15、16、30)を全開するとともに、前記温風側エアミックスドア(12)が前記温風通路(13)を全閉する最大冷房時において、前記両エアミックスドア(11、12)の一方に対する他方の相対角度が40°以内となる方向に、前記両エアミックスドア(11、12)が向くようになっており、
さらに、前記両エアミックスドア(11、12)を連動操作する操作機構(40)を有し、前記冷風側エアミックスドア(11)により前記冷風通路(15、16、30)を全開し、前記温風側エアミックスドア(12)により前記温風通路(13)を全閉する最大冷房位置から、前記両エアミックスドア(11、12)を暖房側へ移行させるときに、前記温風側エアミックスドア(12)を前記冷風側エアミックスドア(11)に先行して暖房側へ移行させることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記最大冷房時に、前記温風側エアミックスドア(12)の一端部が前記冷房用熱交換器(7)の下部側に近接し、前記温風側エアミックスドア(12)の他端部が前記暖房用熱交換器(8)の上部側に近接するように、前記温風側エアミックスドア(12)が空気流れ下流へ向かって斜め上方に傾斜した状態で前記温風通路(13)を全閉し、
また、前記最大暖房時には、前記冷風側エアミックスドア(11)の一端部が前記冷房用熱交換器(7)の上部側に近接し、前記冷風側エアミックスドア(11)の他端部が前記暖房用熱交換器(8)の上部側に近接するように、前記冷風側エアミックスドア(11)が空気流れ下流へ向かって斜め下方に傾斜した状態で前記冷風通路(15、16、30)を全閉することを特徴とする請求項6に記載の車両用空調装置。 - 前記温風側エアミックスドア(12)の幅(L2)を、前記温風側エアミックスドア(12)の回転軸(12a)を通過する部位における、前記冷房用熱交換器(7)と前記暖房用熱交換器(8)との間の距離(L0)より大きくしたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
- 前記ケース(2)は、車室内前方部の計器盤内に配設され、
前記ケース(2)内の空気通路(4、5、9、10)は、車両前方側から車両後方側へ向かって空気が流れるように形成されており、
前記ケース(2)内において車両前方側の部位に前記冷房用熱交換器(7)が配置され、前記ケース(2)内において前記冷房用熱交換器(7)よりも車両後方側に前記暖房用熱交換器(8)が配置されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の車両用空調装置。 - 前記ケース(2)は、その最長寸法の部位が車両左右方向に向くように形成した横長形状であることを特徴とする請求項9に記載の車両用空調装置。
- 前記両エアミックスドア(11、12)の回転軸(11a、12a)は車両左右方向に向くように配置されていることを特徴とする請求項9または10に記載の車両用空調装置。
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