JP4496668B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車室内吹出空気の温度制御性の確保とフット吹出空気の圧損低減とを両立できるエアミックス式の車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアミックス式の車両用空調装置は例えば、図17に示すごとき構成の空調ユニット10を有し、そのケース11内の下方に蒸発器12を配置し、蒸発器12の上方にヒータコア14を配置し、蒸発器12の下方(ケース最下部)に、図示しない送風機ユニットからの送風空気が流入する空気流入空間13を設けて、ケース11内を空気が下方から上方へ流れるようにしている。
【0003】
そして、ケース11の最上部にフェイス開口部23、デフロスタ開口部24、およびフット開口部18を配置するとともに、これらの開口部23、24、18を開閉する2枚の吹出モードドア25、26を配置している。この2枚の吹出モードドア25、26はドア板部の端部に回転軸25a、26aを設けた片持ちドアで構成されている。
【0004】
フット開口部18はフット吹出ダクト30を介して前席用フット吹出口20aおよび後席用フット吹出口20bに連通している。ここで、前席用フット吹出口20aおよび後席用フット吹出口20bはケース11の車両後方側に配置され、一方、ケース11内において車両前方側にヒータコア14が配置され、冷風通路15はヒータコア14に対して車両後方側に配置されている。従って、フット吹出口20a、20bは冷風通路15側に配置されることになるので、もし、フット吹出口20a、20bと、冷風通路15とを仕切っている冷風案内壁15aに連通口を開けて、フット吹出口20a、20bをケース11内空間に直接連通させると、フット吹出口20a、20bには冷風通路15から冷風が主に流入し、温風通路16の温風は主にフェイス開口部23、デフロスタ開口部24に向かって流れ、フット吹出口20a、20bには温風が流入しにくい。
【0005】
そこで、ケース11の側面の外側(車両左右方向の外側)に別体のフット吹出ダクト30を配置し、温風通路16の温風を一旦、温風案内壁16aに沿って矢印▲1▼のようにUターン状に流して、温風案内壁16a上方のフット・デフ用連通路22を介してフット開口部18に導入し、更に、ここからフット吹出ダクト30を介して温風をフット吹出口20a、20bに導くようにしている。
【0006】
これにより、フット吹出口20a、20bが冷風通路15側に隣接配置されるレイアウトであっても、バイレベルモード時に、フット吹出口20a、20bには温風通路16の温風を多めに導き、フェイス開口部23には冷風通路15の冷風を多めに導くことができる。
【0007】
ところで、図17の従来技術であると、吹出モードドアとして2枚のドア25、26を使用しているのみであるので、吹出モード切替部の構成が簡単であるが、その反面、2枚の吹出モードドア25、26が片持ちドアであるので、送風空気の風圧及びドア自重の影響でドア操作荷重がどうしても大きくなる。従って、吹出モードドア25、26を乗員がマニュアル操作する場合には、マニュアル操作力が大きくなって、操作性が悪化する。
【0008】
このため、図18に示すように、フェイス開口部23、デフロスタ開口部24、およびフット開口部18の開閉のために、それぞれ専用の吹出モードドア25、26、19を設定するとともに、この各ドア25、26、19をバタフライドアで構成するものが従来知られている。バタフライドアではドア板部の中央部に回転軸25a、26a、19aを設けているので、回転軸25a、26a、19aの両側のドア板部にて風圧及びドア自重の影響を相殺でき、ドア操作のマニュアル操作力を低減できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図17、図18のいずれの従来技術においても、フット吹出時に、温風通路16の温風が矢印▲1▼、▲2▼の長い経路を経てフット吹出口20a、20bに至るので、長い距離による圧損が発生するとともに、2回におよぶUターン流れが生じるため曲がり圧損も大きくなってしまい、フット吹出風量を低下させる。
【0010】
そこで、フット吹出ダクト30を大型化して圧損を低減して、フット吹出風量の増加を図ることも考えられるが、これは空調ユニット10全体の体格を増大し、車両への搭載性を悪化させる。
【0011】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、車室内吹出空気の温度制御性の確保とフット吹出空気の圧損低減とを両立できるエアミックス式の車両用空調装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
また、本発明の他の目的は、上記目的を達成するエアミックス式車両用空調装置の小型化を図ることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車室内へ向かって送風される冷風を加熱する加熱用熱交換器(14)と、加熱用熱交換器(14)をバイパスして冷風が流れる冷風通路(15)と、加熱用熱交換器(14)で加熱された温風が流れる温風通路(16)と、温風と冷風の風量割合を調整するエアミックスドア(17)と、温風と冷風との混合空気を乗員の顔部側に吹き出すフェイス開口部(23)、および混合空気を乗員の足元側に吹き出すフット開口部(18)とを備え、
温風通路(16)からの温風がフット開口部(18)よりもフェイス開口部(23)に流入しやすく、冷風通路(15)からの冷風がフェイス開口部(23)よりもフット開口部(18)に流入しやすい関係となるように、フェイス開口部(23)およびフット開口部(18)の配置が設定されており、
フット開口部(18)の断面形状を略コの字状に形成し、フット開口部(18)の断面形状に沿った略コの字状の形状を有するフットドア(19)によりフット開口部(18)を開閉するようにし、更に、フットドア(19)によりフット開口部(18)を開放したときに、温風通路(16)から冷風通路(15)の側方をバイパスして温風をフット開口部(18)に略直線的に導く温風バイパス通路(27)を備え、温風バイパス通路(27)からの温風は、フット開口部(18)の略コの字状の断面形状の両側部に導かれることを特徴とする。
【0014】
このように温風バイパス通路(27)によって、温風通路(16)から温風を冷風通路(15)の側方をバイパスしてフット開口部(18)に略直線的に導くことができるから、温風通路(16)からフット開口部(18)への温風到達距離を従来技術に比して大幅に短縮できるとともに、曲がり圧損も同時に大幅に低減できる。これにより、フット吹出風量を効果的に増大できる。
【0015】
しかも、温風バイパス通路(27)は、冷風通路(15)の側方をバイパスして温風をフット開口部(18)に導くことができるから、冷風通路(15)の冷風流れの影響を受けずに、十分な量の温風をフット開口部(18)に導くことができる。そのため、フット開口部(18)が冷風通路(15)側に隣接配置されていても、バイレベルモード時に頭寒足熱型の快適な吹出空気温度分布を実現できる。
【0016】
更に、フット開口部(18)の断面形状を略コの字状に形成し、このフット開口部(18)を略コの字状の形状を有するフットドア(19)により開閉するから、フット開口部(18)の必要通路面積を確保するに際して、後述の図9の比較例に比して、請求項1の発明では、フット開口部(18)の幅方向寸法を低減でき、車両用空調装置の小型化を図ることができる。
【0017】
請求項2に記載の発明では、請求項1において、車室内前部の計器盤内側に配置される車両用空調装置であって、車室内へ向かって送風される空気を冷却する冷却用熱交換器(12)と、混合空気を車両窓ガラスに吹き出すデフロスタ開口部(24)とを備え、冷却用熱交換器(12)の下方に流入した送風空気が冷却用熱交換器(12)を下方から上方へ通過するようになっており、冷却用熱交換器(12)の上方において車両前方側に加熱用熱交換器(14)を配置するとともに、冷却用熱交換器(12)の上方において車両後方側に冷風通路(15)を配置し、フェイス開口部(23)およびデフロスタ開口部(29)には冷風通路(15)の冷風および温風通路(16)の温風が流入するようになっており、冷風通路(15)よりも更に車両後方側にフット開口部(18)を配置し、温風バイパス通路(27)を、温風通路(16)および冷風通路(15)に対して車両左右方向に突出するように形成したことを特徴とする。
【0018】
これにより、車室内前部の計器盤内側に配置される車両用空調装置において、加熱用熱交換器(14)が冷却用熱交換器(12)の上方で車両前方側に位置するから、加熱用熱交換器(14)とエンジンルーム内の温水配管との接続が容易となる。
【0019】
また、フット開口部(18)は冷風通路(15)よりも更に車両後方側に位置しているので、フット開口部(18)の位置が乗員の足元部に近接するので、フット開口部(18)から乗員の足元部への温風吹出が容易となる。
【0020】
そして、フット開口部(18)が冷風通路(15)の車両後方側に隣接する配置であっても、温風バイパス通路(27)からフット開口部(18)への温風導入により、バイレベルモードおよびフットデフロスタモード時における頭寒足熱型の快適な吹出空気温度分布を実現できる。
【0021】
請求項3に記載の発明では車室内前部の計器盤内側に配置される車両用空調装置であって、車室内へ向かって送風される空気を冷却する冷却用熱交換器(12)と、冷却用熱交換器(12)により冷却され車室内へ向かって送風される冷風を加熱する加熱用熱交換器(14)と、加熱用熱交換器(14)をバイパスして冷風が流れる冷風通路(15)と、加熱用熱交換器(14)で加熱された温風が流れる温風通路(16)と、温風と冷風の風量割合を調整するエアミックスドア(17)と、温風と冷風との混合空気を乗員の顔部側に吹き出すフェイス開口部(23)と、混合空気を乗員の足元側に吹き出すフット開口部(18)と、混合空気を車両窓ガラスに吹き出すデフロスタ開口部(24)とを備え、
冷却用熱交換器(12)の下方に流入した送風空気が冷却用熱交換器(12)を下方から上方へ通過するようになっており、冷却用熱交換器(12)の上方において車両後方側に加熱用熱交換器(14)を配置するとともに、冷却用熱交換器(12)の上方において車両前方側に冷風通路(15)を配置し、
フェイス開口部(23)およびデフロスタ開口部(29)には冷風通路(15)の冷風および温風通路(16)の温風が流入するようになっており、
冷風通路(15)より車両後方側で、かつ、温風通路(16)の上方部にフット開口部(18)を配置し、
フット開口部(18)の断面形状を車両左右方向に延びる略コの字状に形成し、フット開口部(18)の断面形状に沿った車両左右方向に延びる略コの字状の形状を有するフットドア(19)により前記フット開口部(18)を開閉するようにし、
更に、フットドア(19)によりフット開口部(18)を開放したときに、温風通路(16)から冷風通路(15)の側方をバイパスして温風をフット開口部(18)に導く温風バイパス通路(27)を備え、温風バイパス通路(27)を、温風通路(16)および冷風通路(15)に対して車両左右方向に突出するように形成し、
温風バイパス通路(27)からの温風は、フット開口部(18)の略コの字状の断面形状の車両左右方向両側部に導かれることを特徴とする。
【0022】
これによると、請求項2と同様に、車室内前部の計器盤内側に配置される車両用空調装置において、加熱用熱交換器(14)が冷却用熱交換器(12)の上方で車両後方側に位置するから、この車両後方側に位置する加熱用熱交換器(14)を通過した温風が流れる温風通路(16)も、冷風通路(15)の車両後方側に位置することになる。
それ故、この温風通路(16)の上方部にフット開口部(18)を配置することで、フット開口部(18)が冷風通路(15)よりも温風通路(16)に近接する。そのため、請求項3に記載の発明においては、フット開口部(18)への温風流入が請求項2に比して容易となる。
これに加えて、請求項3に記載の発明では、温風バイパス通路(27)によって、温風通路(16)からの温風を冷風通路(15)の側方をバイパスしてフット開口部(18)の略コの字状の断面形状の車両左右方向両側部に導くことができるから、温風通路(16)からフット開口部(18)への温風流入量をより一層増大できる。これにより、フット吹出風量を効果的に増大できる。
また、バイレベルモード時にも温風通路(16)からフット開口部(18)への温風流入量を増大できるので、頭寒足熱型の快適な吹出空気温度分布を確実に実現できる。
更に、請求項3に記載の発明においても、フット開口部(18)の断面形状を略コの字状に形成し、このフット開口部(18)を略コの字状の形状を有するフットドア(19)により開閉するから、フット開口部(18)の必要通路面積を確保するに際して、請求項1に記載の発明と同様にフット開口部(18)の幅方向寸法を低減でき、車両用空調装置の小型化を図ることができる。
【0023】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施例記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1〜図7は第1実施形態による車両用空調装置の空調ユニット部を示すもので、図8、9は第1実施形態の比較例であり、そして、図10は第1実施形態の案出の前提となる基本構成を有する空調ユニット部を示すものである。
【0025】
先ず、最初に、空調ユニット部の基本構成を図10により説明すると、車両用空調装置の室内ユニット部は図示しない送風機ユニットと空調ユニット10の2つの部分に大別される。
【0026】
図示しない送風機ユニットは、車室内前部の計器盤の車両左右方向の中央部から助手席側にオフセットした位置に配置され、空調ユニット10は車室内前部の計器盤の車両左右方向の略中央部に配置されている。なお、以下各図の上下前後左右の矢印は車両用空調装置の車両搭載方向を示す。
【0027】
空調ユニット10は樹脂製のケース11を有し、このケース11は複数の分割ケース体に分割して樹脂成形され、この複数の分割ケース体を一体に締結して概略箱状の形状に構成され、その内部に種々の機器を収納する。このケース11内のうち、下方側に蒸発器12が配置され、この蒸発器12の下方側、すなわち、ケース11の最も下方側の部位に空気流入空間13が形成されている。この空気流入空間13には図示しない送風機ユニットから送風空気が流入する。なお、送風機ユニットは、内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切替導入する内外気切替箱を有しており、この内気または外気が空気流入空間13に送風される。
【0028】
蒸発器12は図示しない空調用冷凍サイクルの低圧冷媒が空気から蒸発潜熱を吸熱して蒸発する冷却用熱交換器であって、空気流入空間13の上方に蒸発器12の熱交換面が所定角度傾斜して略水平状態に設置されている。このため、空気流入空間13に送風された空気は蒸発器12の熱交換面に対して、その下方より導入され、蒸発器12の上方に導出される。
【0029】
ここで、蒸発器12は、アルミニュウム等の耐食性に優れた金属から成形された偏平状のチューブと、このチューブに接合されるコルゲートフィンとにより構成される熱交換用のコア部12aとコア部12aの両端部に配置したタンク部12b、12cとを有している。そして、蒸発器12は、一方の車両前方側のタンク部12b側が高くなり、他方の車両後方側のタンク部12cが低くなるように所定角度だけ車両前後方向に傾斜して配置してある。
【0030】
そして、ケース11内において蒸発器12の空気下流側(車室内上側)で、かつ車両前方側の部位に、ヒータコア14が配置してある。このヒータコア14は蒸発器12とは平行に、すなわち、車両前方側が高く、車両後方側が低くなるように車両前後方向に所定角度だけ傾斜して配置してある。
【0031】
このヒータコア14はエンジン冷却水(温水)を熱源として送風空気を加熱する加熱用熱交換器であって、アルミニュウム等の耐食性に優れた金属から成形された偏平状のチューブと、このチューブに接合されるコルゲートフィンとにより構成される熱交換用のコア部14aとコア部14aの両端部に配置したタンク部14b、14cとを有している。
【0032】
このヒータコア14に対して車両後方側の部位に冷風通路15が形成されている。この冷風通路15を冷風が矢印Aのようにヒータコア14をバイパスして下方から上方へと流れる。
【0033】
ヒータコア14の上方部には温風通路16が形成されており、ヒータコア14通過後の温風が矢印Bのように案内壁16aに沿って温風通路16を車両前方側から車両後方側へ向かって湾曲して流れる。ここで、温風通路16は案内壁16aにより車両後方側へ斜め下方に向かうように形成されている。
【0034】
蒸発器12とヒータコア14との間には、ヒータコア14を通過して加熱される温風の風量と、冷風通路15を通過する冷風の風量との割合を調整するエアミックスドア17が回転軸17aにより回動可能に配置されている。このエアミックスドア17は上記の温風と冷風との風量割合の調整により車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段の役割を果たすものである。従って、冷風通路15からの冷風Aと温風通路16からの温風Bがこの両通路15、16の下流側で混合して所定温度の空気となる。
【0035】
なお、エアミックスドア17の回転軸17aの一端部は、ケース11の外部に配置されるドア駆動機構(図示せず)のリンク機構に連結され、回動操作される。このドア駆動機構は、モータを用いたアクチュエータあるいは手動操作機構のいずれで構成してもよい。
【0036】
ケース11の車両後方側の壁面には、冷風案内壁15aが形成され、この冷風案内壁15aの上方部、すなわち、温風通路16の延長方向の部位にフット開口部18が開口している。このフット開口部18はフットドア19により開閉される。このフットドア19は回転軸19aにより回動可能なバタフライドアから構成されている。
【0037】
ここで、フット開口部18の下流側は、前席側のフット吹出口20aと後席側のフット吹出口20bとに分岐される。前席側のフット吹出口20aはケース11のうち車両左右方向の両側面に配置される別体のフット吹出ダクト21(後述の図5、7参照)により形成され、これに対し、後席側のフット吹出口20bは、左右の2つの前席側フット吹出口20aの間に位置し、ケース11の車両後方側の壁面に開口する開口により形成される。
【0038】
なお、前席側のフット吹出口20aから直接、前席(運転席および助手席)乗員の足元側に空気を吹き出す。これに対し、後席側のフット吹出口20bには図示しない後席側フットダクトが接続され、この後席側フットダクトの先端部の吹出口から後席乗員の足元側に空気を吹き出す。
【0039】
一方、冷風通路15の上方部は、温風通路16の案内壁16aの車両後方側の先端部と、ケース11の車両後方側の壁面との間を通過して、フェイス・デフ連通路22に連通している。このフェイス・デフ連通路22には、冷風通路15からの冷風Aと温風通路16からの温風Bとが混合して流入する。そして、ケース11の上面壁のうち、車両後方側の部位にフェイス開口部23が開口している。
【0040】
また、ケース11の上面壁のうち、フェイス開口部23より車両前方側の部位にデフロスタ開口部24が開口している。
【0041】
フェイス開口部23はフェイスドア25により、また、デフロスタ開口部24はデフロスタドア26によりそれぞれ開閉される。ここで、この両ドア25、26もそれぞれ回転軸25a、26aにより回動可能なバタフライドアから構成されている。
【0042】
蒸発器12を通過した空気(冷風A)は、冷風通路15およびフェイス・デフ連通路22を通過してフェイス開口部23にほぼ直線的に向かうようになっており、これにより、フェイス開口部23からのフェイス吹出風の圧損を低減して、フェイス吹出風の風量増加を図るようにしてある。
【0043】
更に、フットドア19の回転軸19aおよびデフロスタドア26の回転軸26aの位置を、上記フェイス開口部23に向かう冷風流れの妨げとならない位置に設定している。すなわち、フットドア19の回転軸19aは上記フェイス開口部23の車両後方側端部の略下方部位に配置し、また、デフロスタドア26の回転軸26aは上記フェイス開口部23の車両前方側端部の略下方部位に配置している。これにより、フットドア19とデフロスタドア26が、フェイス開口部23に向かう冷風流れの案内壁の作用を果たして冷風流れの障害とならないので、フェイス吹出風の風量をより一層増加できるレイアウトになっている。
【0044】
なお、吹出モードドアを構成するフットドア19、フェイスドア25およびデフロスタドア26の回転軸19a、25a、26aの一端部は、ケース11の外部に配置される吹出モードドア駆動機構(図示せず)のリンク機構に連結され、この吹出モードドア駆動機構により上記各ドア19、25、26は連動操作される。この吹出モードドア駆動機構は、モータを用いたアクチュエータあるいは手動操作機構のいずれで構成してもよい。
【0045】
ところで、図11、図12は図10の空調ユニット10において吹出モードとして、フェイスモード、デフロスタモードを設定したときの空気流れを示しており、これらのフェイスモード時およびデフロスタモード時では、フェイス開口部23またデフロスタ開口部24を1個開口しているだけであるので、吹出空気温度の制御上、不具合が発生しない。
【0046】
しかし、フット開口部18が冷風通路15に近接し、温風通路16がフェイス・デフ連通路22に近接しているので、図13に示すバイレベルモード時では、温風通路16の温風Bがほとんどフェイス・デフ連通路22を通過してフェイス開口部23側へ流れてしまい、フット開口部18には温風Bが流入せず、冷風Aの一部A1が流入するのみである。
【0047】
この結果、フェイス吹出風の方がフット吹出風より高温となり、バイレベルモード時の吹出空気温度分布が頭寒足熱と逆となり、空調フィーリングが悪化する。また、フット開口部18とデフロスタ開口部24の両方を同程度開口して、乗員足元側と窓ガラス側へ同程度の風量割合を吹き出すフットデフロスタモード時にも、デフロスタ吹出風の方がフット吹出風より高温となり、空調フィーリングが悪化する。
【0048】
そこで、第1実施形態による図1の空調ユニット10では、上記不具合を解消できるレイアウトを採用している。図1の空調ユニット10は、図10の基本レイアウトと主要部の配置レイアウトは同じあるが、温風通路16から温風Bを冷風通路15の側方、より具体的には、冷風通路15の車両左右方向の両側の側方をバイパスしてフット開口部18に導く温風バイパス通路27を備える点が異なっている。
【0049】
この温風バイパス通路27はケース11の車両左右方向の両側面壁から左右方向外側へ一体に膨出する膨出側面壁27aにより形成されるものであり、この膨出側面壁27aのうち最も車両前方側には温風通路16の途中部位から車両左右方向の外側へ徐々に広がる傾斜面27bが設けてあり、そして、膨出側面壁27a(温風バイパス通路27)の上下方向の範囲は車両前方側から後方側へ向かって徐々に拡大してフット開口部18の車両左右方向の両側部に連通する。
【0050】
膨出側面壁27aの下側は段差面27cにより冷風通路15の側面壁部に接続される。また、膨出側面壁27aの上側は段差面27dによりフェイス・デフ連通路22の側面壁部に接続される。そして、上下の段差面27c、27dは、フット開口部18の位置まで延びて、後述の図3に示すように、フットドア19のシール面28a、29aへと接続される。
【0051】
更に、第1実施形態では上記温風バイパス通路27の形成に伴ってフットドア19およびフット開口部18を独自の形態に形成している。図2はフットドア19を示し、フットドア19は前述のようにバタフライドアから構成され、回転軸19aをドア板部19b、19cの中央部に配置している。さらに、回転軸19aの片側のドア板部19cにおいて長手方向(軸方向)の両端部に、回転軸19aから離れる方向に突き出す延長部19dを形成している。
【0052】
これにより、フットドア19のドア板部19b、19c、19dの平面形状が図2(a)に示すように略コの字形状に形成される。このドア板部19b、19c、19dおよび回転軸19aは剛性を持つ樹脂材料にて一体成形してある。ここで、フットドア19のドア板部19b、19c、19dの側面形状は図2(b)、図3、5に示すように所定角度αにて「への字状」に形成されている。
【0053】
また、回転軸19aの一端部には、前述の吹出モードドア駆動機構のリンク機構に連結されるリンク結合部19eが形成され、他端部にはケース11の軸受け穴(図示せず)に回転自在に嵌合支持される突出軸部19fが形成されている。また、ドア板部19b、19c、19dの外周縁部には全周にわたってゴム系の弾性材からなるシール材19gが一体に固着されている。
【0054】
図3は図1のフットドア19およびフット開口部18の周辺部の拡大図であり、ケース11のうち、車両後方側の壁面には、温風バイパス通路27の上側の滑らかな円弧状の段差面27dに連続するようにして、円弧状のフット吹出外壁28が一体成形され、このフット吹出外壁28の上部傾斜面によってフットドア19のドア板部19bのシール材19gが圧着するシール面28aが形成される。また、ケース11のうち、車両後方側の壁面に形成される冷風案内壁15aの上端部によりフットドア19のドア板部19cのシール材19gが圧着するシール面15bが形成される。
【0055】
図4はフット開口部18への温風および冷風の流れ形態を示す要部の概略配置図であり、フット開口部18の断面形状は車両左右方向に延びる長方形を基本形状とし、そして、この車両左右方向に延びる長方形の左右両側部に車両前方側に突き出す延長部18aを形成している。これにより、フット開口部18の断面形状を、フットドア19の略コの字形状に対応する略コの字形状に形成している。
【0056】
フット開口部18の左右両側の延長部18aは具体的には図3に示すフット吹出内壁29の内側空間により形成される。このフット吹出内壁29は、冷風案内壁15aの左右両端部から車両前方側(ケース内側方向)へ突き出すように形成されている。そして、フット吹出内壁29の上端部によりフットドア19のドア板延長部19dのシール材19gが圧着するシール面29aが形成される。
【0057】
図4に示すように、フット開口部18の略コの字形状の断面形状は冷風通路15を囲むように形成してある。また、図4に示される冷風通路15の車両左右方向の幅寸法Woと略同一の幅寸法にてフェイス・デフ連通路22およびフェイス開口部23が冷風通路15の上方に位置するようになっている。また、デフロスタ開口部24も冷風通路15の車両左右方向の幅寸法Wo(=ヒータコア14の車両左右方向の幅寸法)と略同一の幅寸法にてヒータコア14の上方に位置するようになっている。
【0058】
図5はフット開口部18の略コの字形状のうち、左右両側部の車両前方側への延長部18a部分の断面図であり、フットドア19のドア板部19b、19c、19dの側面形状は「への字状」に形成され、このフットドア19の「への字状」の側面形状はフット吹出外壁28の円弧形状に沿うように配置してある。また、前席フット吹出口20aは、フット吹出ダクト21により矢印Cのように温風が真下方向よりも所定角度だけ車両前方側へ向かうよう開口面を斜めに形成している。
【0059】
次に、上記構成において第1実施形態の作動を説明する。フェイスモード時が選択されたときは前述の図11と同様の冷風流れがフェイス開口部23へ向かって生じ、フェイス開口部23から乗員の顔部側へ冷風を吹き出して車室内の冷房作用を果たす。また、デフロスタモード時が選択されたときは前述の図12と同様の温風流れがデフロスタ開口部24へ向かって生じ、デフロスタ開口部24、から車両窓ガラス内面側へ温風を吹き出して車両窓ガラスの防曇作用を果たす。
【0060】
なお、フェイスモード、デフロスタモードおよび下記の各種吹出モードにおける車室内への吹出空気温度はエアミックスドア17の開度調整により所望温度に調整できる。
【0061】
次に、バイレベルモードが選択されたときには、フット開口部18とフェイス開口部23の両方がフットドア19とフェイスドア25により開口され、両開口部18、23から乗員の顔部側と足元側に同時に吹き出す。バイレベルモードでは、通常、エアミックスドア17を中間開度域(エアミックス域)に操作して、吹出空気温度を冷風と温風の混合により中間温度に調整する。この際、フェイス開口部23への空気流れは前述の図13と同様であるが、フット開口部18への空気流れは前述の図13と異なる。
【0062】
すなわち、図6は第1実施形態によるバイレベルモード時における車両左右方向の中央部における空気流れの説明図であり、車両左右方向の中央部では冷風通路15からの冷風Aの主流の影響を受けて、温風通路16からの温風Bがフット開口部18へ流入せず、冷風Aの一部A1がフット開口部18へ流入するだけである。
【0063】
この際、フットドア19が図3の閉成状態から時計方向に所定角度θ(図5)だけ回動してフットドア19がフット開口部18を開口している。これにより、フットドア19のドア板部19bが図6に示すように冷風案内壁15aの延長方向(上方向)に沿う方向に斜めに向くので、フットドア19により冷風が取り込まれることを一層抑えることができる。
【0064】
一方、車両左右方向の左右両側部では図7(図4)に示すように、温風バイパス通路27の存在によって、温風通路16からの温風Bが温風バイパス通路27を通過して、冷風Aの側方をバイパスしてフット開口部18に直接導入される。従って、冷風Aの影響を受けることなく、十分な量の温風Bをフット開口部18に導入できる。これにより、フット開口部18が、冷風通路15に隣接する配置レイアウトであっても、バイレベルモード時に頭寒足熱型の快適な吹出温度分布を実現できる。
【0065】
しかも、フット開口部18およびフットドア19を温風通路16の延長方向に配置しているから、温風通路16からフット開口部18に到達するまでの温風通路長さを図17、図18の従来技術に比較して大幅に短縮でき、同時に、温風通路16からフット開口部18に向かって温風が略直線的に流れるので、曲がり損失も大幅に低減できる。この結果、フット吹出風量を十分増加できる。
【0066】
更に、フット開口部18およびフットドア19をコの字状に形成しているから、空調ユニット10の体格の小型化のためにも有利である。このことを以下具体的に説明すると、先ず、図8、図9は第1実施形態の比較例の配置レイアウトであり、図8では冷房性能確保のために必要な冷風通路15の必要面積S1と、暖房性能の確保のために必要なフット開口部18の通路面積S2が、車両前後方向の省スペース化の要求のために、重複面積Sを設定せざるを得ない場合を示す。
【0067】
この重複面積を解消するために、通常は、図9のように、車両左右方向にフット開口部18を寸法Wだけ拡大し、それにより、S/2ずつ、フット開口部18の開口面積を車両左右方向に拡大することが考えられる。しかし、この図9の対策によると、寸法Wだけ空調ユニット10の体格が車両左右方向に拡大することになり、車両側の寸法制約等により空調ユニット10の車両搭載性を著しく阻害ずる。
【0068】
これに反し、第1実施形態によると、フット開口部18およびフットドア19をコの字状に形成することにより、冷風通路15の車両左右方向の側方にフット開口部18の開口面積を確保するための開口延長部18aを形成できる。これにより、上記図9の比較例よりもW/2に相当する寸法だけ、空調ユニット10の車両左右方向への突き出し寸法を低減できる。また、第1実施形態によると、開口延長部18aは冷風通路15の車両左右方向の側方に位置するから、空調ユニット10全体の車両前後方向の寸法が増大することもない。以上により、必要性能を確保しながら、空調ユニット10の体格を小型化でき、車両搭載性を向上できる。
【0069】
また、図5に拡大図示するようにフット開口部18におけるフット吹出外壁28、およびフット吹出外壁28に嵌合装着される別体のフット吹出ダクト21を滑らかな円弧状に形成するとともに、フットドア19の側面形状をこの円弧状に沿う「への字状」に形成しているから、前席フット吹出口20aから吹出空気(温風)を矢印Cのように真下方向よりも所定角度だけ車両前方側へ向かって吹き出すことができる。
【0070】
前席乗員の足のつま先部に温風を当てるのが一般に、足元の暖房上最もフィーリングがよいとされている。従って、前席フット吹出口20aより前席乗員の足のつま先部が車両前方側に位置する場合に、第1実施形態の構成によれば、前席乗員の足のつま先部に温風を当てるという要求を満たすことができる。
【0071】
また、フット吹出外壁28およびフット吹出ダクト21が円弧状であっても、フットドア19の側面形状をこの円弧状に沿う「への字状」に形成しているから、フットドア19による開閉可能な開口面積を増加できる。
【0072】
次に、フットデフロスタモードが選択されたときは、フェイス開口部23をフェイスドア25により閉じて、デフロスタ開口部24およびフット開口部18を両方ともドア26、ドア19により開口し、この両開口部24、18から同程度の風量を吹き出す。このフットデフロスタモード時には上記のバイレベルモードと同様の空気流れがフット開口部18へ向かって生じる。これにより、バイレベルモード時と同様に頭寒足熱型の快適な吹出温度分布を実現できる。
【0073】
また、フットモードが選択されたときは、フットデフロスタモードに比して、デフロスタ開口部24の開度を小さくして、デフロスタ吹出風量を小さくするか、あるいは、デフロスタ開口部24を全閉してデフロスタ吹出風量を零にする。フット開口部18へ向かう空気流れは上記の各モードと同じである。
【0074】
(第2実施形態)
図14は第2実施形態を示すものであり、第1実施形態の図5に対応する図である。第1実施形態ではフット吹出外壁28およびフット吹出ダクト21を滑らかな円弧状に形成するとともに、フットドア19の側面形状をこの円弧状に沿う「への字状」に形成して、前席フット吹出口20aから吹出空気(温風)を図5の矢印Cのように真下方向よりも所定角度だけ車両前方側へ向かって吹き出すようにしている。
【0075】
これに対して、第2実施形態では、フット吹出外壁28を温風バイパス通路27の延長方向(車両後方の斜め下方)に直線的に延びる形状とし、また、フットドア19の側面形状をこの直線的なフット吹出外壁28と平行に延びる直線形状としている。これにより、前席フット吹出口20aから吹出空気(温風)を図14の矢印Dのように真下方向よりも所定角度だけ車両後方側へ向かって吹き出すようにしている。
【0076】
従って、前席フット吹出口20aより前席乗員の足のつま先部が車両後方側に位置する場合に、第2実施形態の構成によれば、前席乗員の足のつま先部に温風を当てるという要求を満たすことができる。
【0077】
(第3実施形態)
図15は第3実施形態を示すものであり、第1実施形態の図1に対応する図である。第1実施形態では蒸発器12の上方において車両前方側にヒータコア14を配置するとともに、蒸発器12の上方において車両後方側に冷風通路15を配置している。
【0078】
これに対して、第3実施形態では、蒸発器12の上方において車両後方側の部位にヒータコア14を配置している。ここで、ヒータコア14は略上下方向(蒸発器12に対して略垂直な方向)に延びるように配置する。従って、温風通路16はヒータコア14の車両後方側の部位から上方部の範囲にわたって形成される。
【0079】
そして、この温風通路16上方部の車両前方側から上方に延びるように円弧状に温風バイパス通路27を形成している。この温風バイパス通路27は、第1実施形態と同様に、ケース11の車両左右方向の両側面壁から左右方向外側へ一体に膨出する膨出側面壁27aにより形成されるものであって、温風通路16からの温風を冷風通路15の車両左右方向の両側の側方をバイパスしてフット開口部18に導くことができる。
【0080】
第3実施形態のフットドア19も第1、第2実施形態と同様に、略コの字形状に形成されたドア板部19b、19c、19dを有し、フット開口部18の断面形状も略コの字形状に形成されている。但し、フットドア19の側面形状は第2実施形態と同様の直線状になっている。
【0081】
第3実施形態においても、フット開口部18のうち、車両左右方向の中央部では、フットドア19のドア板部19bにより開口される開口領域を通過して、温風通路16からの温風がフット開口部18の下流側へ流れる。また、フット開口部18のうち、車両左右方向の両側部では、フットドア19の延長ドア板部19dにより開口される開口領域を通過して、温風バイパス通路27からの温風がフット開口部18の下流側へ流れる。
【0082】
以上により、第3実施形態においても、第1、第2実施形態と同様の作用効果を発揮できる。なお、図15において、フット吹出内壁29を示す破線の上方に付した細点の領域は前席用フット吹出口20aの側面部通路面積を示している。
【0083】
(他の実施形態)
上記の各実施形態では、吹出モードドア19、25、26をバタフライドアにより構成しており、その際に、図16(a)のようにドアシール面を通風路100の内壁面101、102から突出する傾斜突出面103、104で構成すると、この傾斜突出面103、104の突出量xの分だけ、通風路面積Sが減少し、通風路100の圧損を増加させる。
【0084】
そこで、、図16(b)のように、ドアシール面をなす傾斜突出面103、104を廃止して、吹出モードドア(バタフライドア)19、25、26のシール材19gを所定角度βでもって通風路100の内壁面101、102に直接圧着させるようにすれば、傾斜突出面103、104の突出量xの廃止分だけ、通風路面積Sを増加でき、通風路100の圧損を減少できる。また、通風路100の圧損を図16(a)の場合と同一でよい場合には、傾斜突出面103、104の突出量xの廃止分だけ、通風路100の体格を縮小できる。
【0085】
なお、上記の各実施形態では、エアミックスドア17を片持ち板ドアにより構成しているが、エアミックスドア17をバタフライドアにより構成してもよい。また、エアミックスドア17を直線的に往復動するスライドドアにより構成してもよい。また、エアミックスドア17を板ドアでなく、フィルムドアにより構成してもよい。
【0086】
また、上記の各実施形態では、エアミックスドア17および吹出モードドア19、25、26としてドア板部の外周縁部にリップシールタイプのシール材19gを固着して、各ドアのシール性を得るようにしているが、パッキン材をドア板部に貼り付けて、シール性を得る周知のドア構造を各ドアに採用してもよい。
【0087】
また、蒸発器12の配置レイアウトも水平方向の配置に限らず、垂直方向の配置等であっても本発明は適用できる。
【0088】
また、フットドア19をバタフライドアでなく、片持ち板ドアにおいて略コの字形状に形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す車両用空調装置の縦断面図である。
【図2】(a)は図1のフットドアの平面図、(b)は(a)のB−B拡大断面図である。
【図3】図1のフットドア周辺部の拡大図である。
【図4】第1実施形態の作用説明図である。
【図5】第1実施形態の側部断面位置での要部拡大断面図である。
【図6】第1実施形態の中央断面位置での冷温風の流れ説明図である。
【図7】第1実施形態の側部断面位置での温風の流れ説明図である。
【図8】第1実施形態の比較例の配置レイアウト説明図である。
【図9】第1実施形態の別の比較例の配置レイアウト説明図である。
【図10】本発明の案出の前提となる基本レイアウトを示す車両用空調装置の縦断面図である。
【図11】図10におけるフェイスモード時の冷風の流れ説明図である。
【図12】図10におけるデフロスタモード時の温風の流れ説明図である。
【図13】図10におけるバイレベルモード時の冷温風の流れ説明図である。
【図14】第2実施形態の側部断面位置での要部拡大断面図である。
【図15】第3実施形態を示す車両用空調装置の縦断面図である。
【図16】バタフライドアのシール面に関する変形例の説明図である。
【図17】従来技術の一例を示す縦断面図である。
【図18】従来技術の他の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
12…蒸発器(冷却用熱交換器)、14…ヒータコア(加熱用熱交換器)、
15…冷風通路、16…温風通路、17…エアミックスドア、
18…フット開口部、19…フットドア、27…温風バイパス通路、
23…フェイス開口部、24…デフロスタ開口部。

Claims (3)

  1. 車室内へ向かって送風される冷風を加熱する加熱用熱交換器(14)と、
    前記加熱用熱交換器(14)をバイパスして前記冷風が流れる冷風通路(15)と、
    前記加熱用熱交換器(14)で加熱された温風が流れる温風通路(16)と、
    前記温風と前記冷風の風量割合を調整するエアミックスドア(17)と、
    前記温風と前記冷風との混合空気を乗員の顔部側に吹き出すフェイス開口部(23)、および前記混合空気を乗員の足元側に吹き出すフット開口部(18)とを備え、
    前記温風通路(16)からの温風が前記フット開口部(18)よりも前記フェイス開口部(23)に流入しやすく、前記冷風通路(15)からの冷風が前記フェイス開口部(23)よりも前記フット開口部(18)に流入しやすい関係となるように、前記フェイス開口部(23)および前記フット開口部(18)の配置が設定されており、
    前記フット開口部(18)の断面形状を略コの字状に形成し、
    前記フット開口部(18)の断面形状に沿った略コの字状の形状を有するフットドア(19)により前記フット開口部(18)を開閉するようにし、
    更に、前記フットドア(19)により前記フット開口部(18)を開放したときに、前記温風通路(16)から前記冷風通路(15)の側方をバイパスして前記温風を前記フット開口部(18)に略直線的に導く温風バイパス通路(27)を備え、
    前記温風バイパス通路(27)からの温風は、前記フット開口部(18)の前記略コの字状の断面形状の両側部に導かれることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 車室内前部の計器盤内側に配置される車両用空調装置であって、
    車室内へ向かって送風される空気を冷却する冷却用熱交換器(12)と、
    前記混合空気を車両窓ガラスに吹き出すデフロスタ開口部(24)とを備え、
    前記冷却用熱交換器(12)の下方に流入した送風空気が前記冷却用熱交換器(12)を下方から上方へ通過するようになっており、
    前記冷却用熱交換器(12)の上方において車両前方側に前記加熱用熱交換器(14)を配置するとともに、前記冷却用熱交換器(12)の上方において車両後方側に前記冷風通路(15)を配置し、
    前記フェイス開口部(23)および前記デフロスタ開口部(29)には前記冷風通路(15)の冷風および前記温風通路(16)の温風が流入するようにようになっており、
    前記冷風通路(15)よりも更に車両後方側に前記フット開口部(18)を配置し、
    前記温風バイパス通路(27)を、前記温風通路(16)および前記冷風通路(15)に対して車両左右方向に突出するように形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 車室内前部の計器盤内側に配置される車両用空調装置であって、
    車室内へ向かって送風される空気を冷却する冷却用熱交換器(12)と、
    前記冷却用熱交換器(12)により冷却され車室内へ向かって送風される冷風を加熱する加熱用熱交換器(14)と、
    前記加熱用熱交換器(14)をバイパスして前記冷風が流れる冷風通路(15)と、
    前記加熱用熱交換器(14)で加熱された温風が流れる温風通路(16)と、
    前記温風と前記冷風の風量割合を調整するエアミックスドア(17)と、
    前記温風と前記冷風との混合空気を乗員の顔部側に吹き出すフェイス開口部(23)と、 前記混合空気を乗員の足元側に吹き出すフット開口部(18)と、
    前記混合空気を車両窓ガラスに吹き出すデフロスタ開口部(24)とを備え、
    前記冷却用熱交換器(12)の下方に流入した送風空気が前記冷却用熱交換器(12)を下方から上方へ通過するようになっており、
    前記冷却用熱交換器(12)の上方において車両後方側に前記加熱用熱交換器(14)を配置するとともに、前記冷却用熱交換器(12)の上方において車両前方側に前記冷風通路(15)を配置し、
    前記フェイス開口部(23)および前記デフロスタ開口部(29)には前記冷風通路(15)の冷風および前記温風通路(16)の温風が流入するようになっており、
    前記冷風通路(15)より車両後方側で、かつ、前記温風通路(16)の上方部に前記フット開口部(18)を配置し、
    前記フット開口部(18)の断面形状を車両左右方向に延びる略コの字状に形成し、
    前記フット開口部(18)の断面形状に沿った車両左右方向に延びる略コの字状の形状を有するフットドア(19)により前記フット開口部(18)を開閉するようにし、
    更に、前記フットドア(19)により前記フット開口部(18)を開放したときに、前記温風通路(16)から前記冷風通路(15)の側方をバイパスして前記温風を前記フット開口部(18)に導く温風バイパス通路(27)を備え、
    前記温風バイパス通路(27)を、前記温風通路(16)および前記冷風通路(15)に対して車両左右方向に突出するように形成し、
    前記温風バイパス通路(27)からの温風は、前記フット開口部(18)の前記略コの字状の断面形状の車両左右方向両側部に導かれることを特徴とする車両用空調装置。
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