JP2000233700A - 車両用乗員保護装置 - Google Patents
車両用乗員保護装置Info
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Abstract
の頭部を効果的に支持できるようにする。 【解決手段】 車両の後突時に乗員の背中がシードバッ
クに圧接される際の圧接力に応じてヘッドレストを前方
移動させるように駆動するヘッドレスト駆動手段と、車
両の後突を予測する後突予測手段7と、この後突予測手
段7によって車両の後突が予測された場合に乗員をシー
トバック側に移動させる乗員移動手段8とを設けた。
Description
員の背中がシードバックに圧接される際の圧接力に応じ
てヘッドレストを前方移動させるように駆動するヘッド
レスト駆動手段を備えた車両用乗員保護装置に関するも
のである。
に示されるように、自動車用シートのシートバックにお
いてシートバックフレームに架設された緩衝材の後方
で、上記シートバックフレームの上部フレームと下部フ
レームの間にベルトを張り渡して受圧ベルトを構成する
とともに、この受圧ベルトの変位に応じてヘッドレスト
を前方に移動させるように構成し、あるいは特開平10
−6832号公報に示されるように、シートバックに設
けられた衝撃吸収手段と、この衝撃吸収手段の車両後方
への移動に基づいてヘッドレストを車両前方の斜め上方
に向けてスライドさせるヘッドレスト移動手段とを設け
ることにより、車両の後突時に、ヘッドレストの当接位
置を乗員の頭部重心に近付けることにより、上記ヘッド
レストによって乗員の頭部を効果的に支持できるように
することが行われている。
突時に乗員の背中がシードバックに圧接される際の圧接
力に応じてヘッドレストを前方移動させるように構成さ
れた車両用シートでは、乗員の着座姿勢が不適切な場合
に、上記移動手段によってヘッドレストを効果的に前方
移動させることができないという問題があった。すなわ
ち、乗員の背中がシートバックから離間している状態で
後突事故が発生した場合には、乗員の背中をシートバッ
クに十分に圧接させることができないので、上記移動手
段を適正に作動させることができず、上記ヘッドレスト
によって乗員の頭部を効果的に支持することができない
という問題があった。
後突時に、ヘッドレストによって乗員の頭部を効果的に
支持することができる車両用乗員保護装置を提供するも
のである。
車両の後突時に乗員の背中がシードバックに圧接される
際の圧接力に応じてヘッドレストを前方移動させるよう
に駆動するヘッドレスト駆動手段と、車両の後突を予測
する後突予測手段と、この後突予測手段によって車両の
後突が予測された場合に乗員をシートバック側に移動さ
せる乗員移動手段とを備えたものである。
車両の後突が予測された場合には、上記乗員移動手段に
よって乗員がシートバック側に移動させられることによ
り、車両の後突時に乗員の背中が確実にシードバックに
圧接され、これによって車両の後突時に、上記ヘッドレ
スト駆動手段によりヘッドレストが適正に前方移動する
ように駆動されることになる。
の車両用乗員保護装置において、上記乗員移動手段が、
シートベルトのプリテンショナーによって構成されたも
のである。
車両の後突が予測された場合には、上記プリテンショナ
ーによって乗員がシートバック側に移動させられること
により、車両の後突時に乗員の背中がシードバックに圧
接されて乗員が保護されることになる。
は2記載の車両用乗員保護装置において、乗員の頭部と
ヘッドレストとの間の距離を検出する距離検出手段と、
この距離検出手段により検出された乗員の頭部とヘッド
レストとの間の距離に応じて上記乗員移動手段の駆動力
を制御する移動手段制御部とを設けたものである。
車両の後突が予測された場合には、上記距離検出手段に
より検出された乗員の頭部とヘッドレストとの間の距離
に応じて上記乗員移動手段の駆動力が制御されることに
より、車両の後突時に、乗員の背中がシードバックに効
果的に圧接されて上記ヘッドレストが適正に前方移動す
るように駆動されることになる。
の車両用乗員保護装置において、上記距離検出手段によ
って検出された乗員の頭部とヘッドレストとの間の距離
が大きい場合には、この距離が小さい場合に比べて上記
乗員移動手段の駆動力を大きく設定するように構成した
ものである。
上記距離検出手段により検出された乗員の頭部とヘッド
レストとの間の距離が大きい場合には、この距離が小さ
い場合に比べて上記乗員移動手段の駆動力が大きな値に
設定され、乗員の背中が迅速にシートバッグに圧接され
ることになる。また、上記距離が小さい場合には、乗員
移動手段の駆動力が小さな値に設定されることにより、
この乗員移動手段によって乗員が必要以上に拘束される
ことが防止される。
の車両用乗員保護装置において、上記距離検出手段によ
って検出された乗員の頭部とヘッドレストとの間の距離
が予め設定された基準値よりも小さい領域では、上記距
離が大きくなるのに応じて上記乗員移動手段の駆動力を
大きく設定するように構成したものである。
上記距離検出手段により検出された乗員の頭部とヘッド
レストとの間の距離が予め設定された基準値よりも小さ
い領域にあることが確認された場合には、上記距離が大
きくなるのに応じて上記乗員移動手段の駆動力が大きな
値に設定され、乗員の背中が迅速にシートバッグに圧接
されることになる。
は2記載の車両用乗員保護装置において、シートベルト
の引出量を検出する引出量検出手段と、この引出量検出
手段によって検出されたシートベルトの引出量が多い
程、上記乗員移動手段の駆動力を大きくするように制御
する移動手段制御部とを設けたものである。
上記引出量検出手段により検出されたシートベルトの引
出量が多く、乗員の着座姿勢がシートの前方側に位置し
ていると考えられる場合には、上記乗員移動手段の駆動
力が大きな値に設定されることにより、乗員の背中が迅
速にシートバッグに圧接されることになる。
は2記載の車両用乗員保護装置において、シートクッシ
ョンに作用する圧力を検出するシート圧力検出手段と、
このシート圧力検出手段によって検出された圧力が大き
い程、上記乗員移動手段の駆動力を大きくするように制
御する移動手段制御部とを設けたものである。
シートに着座した乗員の体重に対応したシート圧力が上
記シート圧力検出手段により検出され、この検出圧力が
大きい程、上記乗員移動手段の駆動力が大きな値に設定
されることにより、乗員の背中が確実にシートバッグに
圧接されることになる。
は2記載の車両用乗員保護装置において、シートベルト
の引出量を検出する引出量検出手段と、シートクッショ
ンに作用する圧力を検出するシート圧力検出手段と、上
記引出量検出手段及びシート圧力検出手段の検出信号に
応じて乗員の着座姿勢を推定する着座姿勢推定手段と、
この着座姿勢推定手段によって推定された乗員の着座姿
勢に応じて上記乗員移動手段の駆動力を制御する移動手
段制御部とを設けたものである。
上記引出量検出手段及びシート圧力検出手段の検出信号
に応じて乗員の着座姿勢が上記着座姿勢推定手段により
推定され、この着座姿勢に応じて上記乗員移動手段の駆
動力が制御されることにより、車両の後突時に、乗員の
背中が確実にシートバッグに圧接されることになる。
は2記載の車両用乗員保護装置において、乗員の体がシ
ートに当接していることを検出する複数個の当接検出手
段と、これらの当接検出手段の検出信号に応じて乗員の
着座姿勢を推定する着座姿勢推定手段と、この着座姿勢
推定手段によって推定された乗員の着座姿勢に応じて上
記乗員移動手段の駆動力を制御する移動手段制御部とを
設けたものである。
複数個の当接検出手段の検出信号に応じて乗員の着座姿
勢が上記着座姿勢推定手段により推定され、この着座姿
勢に応じて上記乗員移動手段の駆動力が制御されること
により、車両の後突時に、乗員の背中が確実にシートバ
ッグに圧接されることになる。
9の何れかに記載の車両用乗員保護装置において、車両
の走行速度を検出する車速検出手段を備え、この車速検
出手段によって検出された車速が予め設定された基準車
速よりも大きいことが確認された場合には、上記乗員移
動手段の作動を禁止するように構成したものである。
車速検出手段によって検出された車速が予め設定された
基準車速よりも大きいことが確認された場合には、上記
乗員移動手段の作動が禁止され、車両の高速走行状態
で、上記乗員移動手段により乗員が拘束されることが防
止される。
乗員の背中がシードバックに圧接される際の圧接力に応
じてヘッドレストを前方移動させるように駆動するヘッ
ドレスト駆動手段と、車両の後突を予測する後突予測手
段と、この後突予測手段によって車両の後突が予測され
た場合にシートバックを車体の前方側に傾動変位させる
傾動変位手段とを備えたものである。
車両の後突が予測された場合には、上記傾動変位手段に
よってシートバックが車体の前方側に傾動変位させられ
ることにより、車両の後突時に乗員の背中が確実にシー
ドバックに圧接され、これによって車両の後突時に、上
記ヘッドレスト駆動手段によりヘッドレストが適正に前
方移動するように駆動されることになる。
両用乗員保護装置の実施形態を示している。この車両用
乗員保護装置は、シートクッション1、シートバック2
及びヘッドレスト3を有するシート4と、このシート4
に乗員の体を保持させるシートベルト5と、車両の後突
時に乗員の背中がシードバック2に圧接される際の圧接
力に応じてヘッドレスト3を前方移動させるように駆動
するヘッドレスト駆動手段6と、車両の後突を予測する
後突予測手段7と、この後突予測手段7によって車両の
後突が予測された場合に上記シートベルト5を巻取る方
向に駆動することにより乗員をシートバック2側に移動
させる乗員移動手段8と、乗員の頭部とヘッドレスト3
との間の距離Lを検出する距離検出手段9と、この距離
検出手段9によって検出された乗員の頭部とヘッドレス
ト3との間の距離に応じて上記乗員移動手段8の駆動力
を制御する移動手段制御部10とを備えている。
0−973号公報及び特開平10−6832号公報等に
示されるように、乗員の背中がシードバック2に圧接さ
れる際の圧接力に応じて上記ヘッドレスト3を前方移動
させるように駆動する機械的駆動手段からなっている。
なお、乗員の背中がシードバック2に圧接されたことを
検出する圧接検出手段の検出信号に応じて上記ヘッドレ
スト3を前方移動させるように駆動するソレノイドもし
くは電動モータ等の電気的駆動手段により、上記ヘッド
レスト駆動手段6を構成してもよい。
外線センサまたはレーダー等の検出信号に応じて車両の
後方に位置する他車との相対距離及び相対速度を検出す
る等により、他車が自車の後部に衝突することが避けら
れない状態にあることが予測された場合に、上記移動手
段制御部10に後突予測信号を出力するように構成され
ている。
ように、シートベルト5を所定のばね力で巻き取る巻取
リール11と、この巻取リール11の駆動軸に連結され
たピニオンギア12と、このピニオンギア12を回転駆
動するラックギア13と、このラックギア13を駆動す
るガス発生器14とを有するプリテンショナーからな
り、車両の後突予測時に、上記移動手段制御部10から
出力される制御信号に応じてガス発生器14を作動させ
るように構成されている。これによって上記ラックギア
13を下方の待機位置から上方の駆動位置に移動させる
ガス圧を発生させ、上記ピニオンギア12を回転駆動し
て上記巻取リール11によりシートベルト5を巻き取る
ことにより、このシートベル5に所定のテンションを付
与するようになっている。なお、上記ラックギア13及
びガス発生器14等に代え、巻取リール11を回転駆動
する電動モータを駆動源とするプリテンショナーによ
り、上記乗員移動手段8を構成してもよい。
前面に取り付けられた超音波センサまたは赤外線センサ
等からなり、乗員の頭部とヘッドレスト3との間の距離
Lを検出し、この検出信号を上記移動手段制御部10に
出力するように構成されている。
7の出力信号に応じて車両の後突状態となることが避け
られないことが確認された場合に、上記乗員移動手段8
に作動指令信号を出力してシートベルト5を巻き取ると
ともに、車両の後突予測時に、上記距離検出手段9及び
車両の走行速度を検出する車速検出手段15の検出信号
と、図4に示すように、車速と乗員の頭部とヘッドレス
ト3との間の距離Lとをパラメータとして設定されたマ
ップとに基づき、上記乗員移動手段8の駆動力を制御す
るように構成されている。
記乗員の頭部とヘッドレスト3との間の距離Lが大きい
ことが確認された場合には、上記ガス発生器14から大
量のガスを発生させる等により、上記シートベルト5が
高トルクで引き込まれるように駆動力が設定され、上記
距離Lが小さいことが確認された場合には、上記ガス発
生器14から中程度のガスを発生させる等により、上記
シートベルト5が中トルクで引き込まれるように駆動力
が設定されるようになっている。
部とヘッドレスト3との間の距離Lが大きいことが確認
された場合には、上記シートベルト5が中トルクで引き
込まれるように設定され、上記距離Lが小さいことが確
認された場合には、上記ガス発生器14から少量のガス
を発生させる等により、上記シートベルト5が低トルク
で引き込まれるように駆動力が設定されている。そし
て、上記車速検出手段15によって検出された車速が予
め設定された基準車速よりも大きい高速走行状態にある
場合には、シートベルト5の引込みが禁止されるように
なっている。
10において実行される制御動作を、図5に示すフロー
チャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタート
すると、まず上記後突予測手段7から後突予測信号が出
力されたか否かを判定し(ステップS1)、YESと判
定された時点で、上記距離検出手段9によって検出され
た上記距離Lが、予め設定された所定値Rよりも大きい
か否かを判定する(ステップS2)。このステップS2
でNOと判定されて上記距離Lが所定値R以下であるこ
とが確認された場合には、上記車速検出手段15の検出
信号に応じて車両が走行中であるか否かを判定し(ステ
ップS3)、NOと判定されて車両が停止中であること
が確認された場合には、図外の警報手段を作動させて後
突警報を発生させた後(ステップS4)、上記引込みト
ルクを中トルクに設定して乗員移動手段8を作動させる
(ステップS5)。
両が走行状態にあることが確認された場合には、車両が
高速走行状態にあるか否かを判定し(ステップS6)、
NOと判定されて車両が中・低速走行状態にあることが
確認された場合には、後突警報を発生させた後(ステッ
プS7)、上記引込みトルクを低トルクに設定して乗員
移動手段8を作動させる(ステップS8)。上記ステッ
プS6でYESと判定されて車両が高速走行状態にある
ことが確認された場合には、後突警報を発生させた後
(ステップS9)、上記乗員移動手段8を作動させるこ
となく、そのままリターンする。
れて上記距離Lが予め設定された所定値Rよりも大きい
ことが確認された場合には、上記車速検出手段15の検
出信号に応じて車両が走行中であるか否かを判定し(ス
テップS10)、NOと判定されて車両が停止中である
ことが確認された場合には、図外の警報手段を作動させ
て後突警報を発生させた後(ステップS11)、上記引
込みトルクを高トルクに設定して乗員移動手段8を作動
させる(ステップS12)。
車両が走行状態にあることが確認された場合には、車両
が高速走行状態にあるか否かを判定し(ステップS1
3)、NOと判定されて車両が中・低速走行状態にある
ことが確認された場合には、上記ステップS4に移行し
て後突警報を発生させた後、上記引込みトルクを中トル
クに設定して乗員移動手段8を作動させる(ステップS
5)。上記ステップS13でYESと判定されて車両が
高速走行状態にあることが確認された場合には、上記ス
テップS9に移行して後突警報を発生させた後、上記乗
員移動手段8の作動させることなく、そのままリターン
する。
ードバック2に圧接される際の圧接力に応じてヘッドレ
スト3を前方移動させるように駆動するヘッドレスト駆
動手段6と、車両の後突を予測する後突予測手段7と、
この後突予測手段7によって車両の後突が予測された場
合に乗員をシートバック2側に移動させる乗員移動手段
8とを設けたため、後突予測時に、図1の仮想線で示す
ように、乗員の運転姿勢が前屈み状態にある場合におい
ても、上記乗員移動手段8によって乗員をシートバック
2側に移動させることにより、車両の後突時に乗員の背
中を確実にシードバック2に圧接させることができる。
したがって、車両の後突時に、乗員の背中がシードバッ
ク2に圧接される際の圧接力に応じて上記ヘッドレスト
駆動手段6によりヘッドレスト3を前方移動させ、この
ヘッドレスト3によって乗員の頭部を効果的に支持する
ことができる。
のプリテンショナーによって上記乗員移動手段8を構成
したため、後突予測手段7によって車両の後突が予測さ
れた場合に、上記プリテンショナーによって乗員をシー
トバック2側に移動させることにより、車両の後突時に
乗員の背中をシードバック2に圧接させた状態で乗員を
効果的に保護することができる。
ッドレスト3との間の距離を検出する距離検出手段9
と、この距離検出手段9により検出された乗員の頭部と
ヘッドレスト3との間の距離Lに応じて上記乗員移動手
段8の駆動力を制御する移動手段制御部10とを設けた
ため、車両の後突予測時に、乗員の体がシートベルト5
によって不要に拘束されるのを防止しつつ、車両の後突
時に、乗員の背中をシードバック2に効果的に圧接させ
て上記ヘッドレスト3を適正に前方移動させることがで
きるように上記乗員移動手段8の駆動力を制御すること
ができる。
離検出手段9によって検出された乗員の頭部とヘッドレ
スト3との間の距離Lが予め設定された所定値Rよりも
大きい場合には、小さい場合に比べて上記乗員移動手段
8の駆動力が大きな値に設定されることにより、車両の
後突予測時に、シートバック2から離れた位置に着座し
た乗員を迅速にシートバック2側に移動させてシートバ
ック2に所定の圧接力で圧接させることができる。ま
た、上記頭部とヘッドレスト3との間の距離Lが予め設
定された所定値Rよりも小さい場合には、上記乗員移動
手段8の駆動力が小さな値に設定されることにより、乗
員の背中が必要以上に大きな駆動力でシートバッグ2側
に付勢されるのを防止することができる。
によって検出された乗員の頭部とヘッドレスト3との間
の距離Lに応じて上記乗員移動手段8の駆動力を二段階
に変化させるように構成した例について説明したが、図
6に示すように、上記距離Lに応じて乗員移動手段8の
駆動力を種々に変化させるように構成してもよい。すな
わち、上記距離Lが予め設定された第1基準値K1より
も小さい領域では、上記距離Lが大きくなるのに応じて
上記乗員移動手段8の駆動力を大きく設定し、上記距離
Lが第1基準値K1よりも大きくなるのに従って上記乗
員移動手段8の駆動力を次第に小さくするように設定
し、かつ上記距離Lが予め設定された第2基準値K2よ
りも大きい場合には、上記乗員駆動手段8の駆動を禁止
するように構成してもよい。
上記距離検出手段9により検出された乗員の頭部とヘッ
ドレスト3との間の距離Lが予め設定された第1基準値
K1よりも小さい領域では、上記距離Lが大きくなるの
に応じて上記乗員移動手段8の駆動力が大きな値に設定
されることにより、乗員の背中が迅速にシートバッグ2
に圧接されることになる。また、上記距離Lが予め設定
された第1基準値K1よりも大きい領域、つまり車両の
後進運転時等において乗員の背中がシートバック2から
大きく離れている状態で、乗員の背中が必要以上に大き
な駆動力でシートバッグ2側に付勢されて運転姿勢が拘
束されるという事態の発生を効果的に防止することがで
きる。
の前面に設けられた距離検出手段9により、乗員の頭部
とヘッドレスト3との間の距離Lを直接検出するように
した例について説明したが、図7に示すように、前方部
の測定基準位置からシート4の前後スライド位置までの
距離L1を検出するシートスライド位置センサ16の検
出信号と、上記測定基準位置から乗員の着座位置までの
距離L2を検出する超音波センサまたは赤外線センサ等
の乗員検出手段17の検出信号とに基づいて、上記乗員
の頭部とヘッドレスト3との間の距離Lに対応する距離
(L1−L2)を演算することによって求めるように構
成してもよい。
段9によって検出された乗員の頭部とヘッドレスト3と
の間の距離Lが予め設定された最大基準値Kよりも小さ
い領域では、上記乗員移動手段8の駆動力を一定に設定
してこの乗員移動手段8を作動させ、上記最大基準値K
を越える領域では、上記乗員移動手段8の作動を禁止す
るように構成してもよい。
の引出量を検出する引出量検出手段18を設け、この引
出量検出手段18によって検出されたシートベルト5の
引出量が多い程、乗員の頭部がヘッドレスト3から離れ
ていると判断して上記移動手段制御部10により乗員移
動手段8の駆動力を大きくするようにように構成しても
よい。
突予測時に、上記引出量検出手段18により検出された
シートベルト3の引出量が多く、乗員の着座姿勢がシー
ト4の前方側に位置していると考えられる状態で、上記
乗員移動手段8の駆動力を大きな値に設定することによ
り、乗員の背中を迅速かつ確実にシートバッグ2に圧接
させて上記ヘッドレスト駆動手段6を作動させることが
できる。
圧力を検出する圧力センサからなるシート圧力検出手段
19を設け、このシート圧力検出手段19によって検出
された圧力、つまり乗員の体重に応じて上記乗員移動手
段8の駆動力を上記移動手段制御部10により制御し、
上記シート圧力検出手段19により検出された圧力が大
きい程、上記乗員移動手段8の駆動力を大きな値に設定
するように構成してもよい。このように構成した場合に
は、乗員の体重に応じて駆動力を作用させることによ
り、乗員に必要以上の荷重を作用させることなく、後突
時に乗員の背中を確実にシートバッグ2に圧接させるこ
とができる。
出手段18により検出されたシートベルト5の引出量
と、上記シート圧力検出手段19により検出されたシー
トクッション2に作用する圧力、つまり乗員の体重とに
応じて乗員の着座姿勢を推定する着座姿勢推定手段20
を設け、この着座姿勢推定手段20によって推定された
乗員の着座姿勢に応じ、図11に示すマップに基づいて
上記乗員移動手段8の駆動力を上記移動手段制御部10
により制御するように構成してもよい。
検出されたシートベルト5の引出量が大きいにも拘ら
ず、上記シート圧力検出手段19により検出された乗員
の体重が小さい場合には、乗員が前屈みの姿勢にあるた
めにシートベルト5大きく引き出されたと考えられるた
め、上記シートベルト5の引込みトルクを高トルクに設
定して乗員移動手段8の駆動力を大きくすることによ
り、乗員の背中を迅速にシートバッグ2に圧接させるよ
うにする。逆にシートベルト5の引出量が大きいにも拘
らず、乗員の体重が小さい場合には、乗員の背中がシー
トバック2に密着した状態にあると考えられるため、上
記シートベルト5の引込みトルクを低トルクに設定して
上記乗員移動手段8の駆動力を小さく設定することによ
り、乗員に不必要な荷重が作用するのを防ぐようにす
る。
く、かつ乗員の体重が大きい場合には、あるいはシート
ベルト5の引出量が小さく、かつ乗員の体重が小さい場
合には、乗員の姿勢が通常の状態にあると考えられるた
め、上記シートベルト5の引込みトルクを中トルクに設
定して上記乗員移動手段8の駆動力を中程度に設定する
ことにより、乗員に不必要な荷重が作用するのを防止し
つつ、乗員の背中を適正にシートバック2に圧接させる
ようにすることが望ましい。
2の上部に乗員の体が当接していることを検出する圧力
センサまたは当接センサ等からなる第1当接検出手段2
1と、シートバック2の下部に乗員の体が当接している
ことを検出する圧力センサ等からなる第2当接検出手段
22と、シートクッション1の後部等に乗員の体が当接
していることを検出する圧力センサ等からなる第3当接
検出手段23とを設け、これらの当接検出手段21〜2
3の検出信号に応じて乗員の着座姿勢を着座姿勢推定手
段により推定し、この着座姿勢推定手段によって推定さ
れた乗員の着座姿勢に応じて上記乗員移動手段8の駆動
力を移動手段制御部10により制御するように構成して
もよい。
てON状態となった着座姿勢、つまり図13の(a)に
示すように、乗員の体がシートバック2に密着した着座
姿勢Aにある場合には、図14に示すように、上記乗員
移動手段8の駆動力を中程度に設定し、上記第1当接検
出手段21のみがOFF状態となった着座姿勢、つまり
図13の(b)に示すように、乗員の体がシートバック
2からやや離れた着座姿勢Bにある場合に、上記乗員移
動手段8の駆動力を大きな値に設定して乗員の背中をシ
ートバック2に速やかに当接させるように制御する。
22がOFF状態となった着座姿勢、つまり図13の
(c)に示すように、乗員の体がシートバック2からか
なり離れた着座姿勢にある場合には、上記乗員移動手段
8の駆動力を小さな値に設定することにより、乗員に不
必要な荷重が作用するのを防止しつつ、乗員の背中をシ
ートバック2に当接させるように制御する。さらに上記
各当接出手段21〜23が全てOFF状態となった着座
姿勢、つまり図13の(d)に示すように、乗員の体が
シートバック2から著しく離れた後退運転時等の着座姿
勢Dにある場合には、上記移動手段制御部10により乗
員移動手段8の作動を禁止することにより、乗員の体が
シートベルト5によって不必要に拘束されるのを防止す
るように制御することが望ましい。
を検出する車速検出手段15を設け、この車速検出手段
15によって検出された車速が予め設定された基準車速
よりも大きいことが確認された場合に、上記乗員移動手
段8の作動を禁止するように構成したため、車両の高速
走行状態における車両の後突予測時に、運転操作に集中
した状態にある運転者の体が、上記乗員移動手段8によ
り不必要に拘束されるという事態の発生を防止すること
ができる。
移動手段8に代え、車両の後突予測時に、エアバック装
置等からなる乗員移動手段によって乗員をシートバック
2側に移動させることにより、乗員の背中をシートバッ
グ2に圧接させて上記ヘッドレスト駆動手段6を作動さ
せるように構成してもよい。
グ支点24を中心としてシートバック2を傾動自在に支
持するとともに、このシートバック2を傾動変位させる
駆動モータ等を有する傾動変位手段25を設け、上記後
突予測手段7によって車両の後突が予測された場合に、
上記傾動変位手段25によりシートバック2を車体の前
方側に傾動変位させるように構成してもよい。
突予測時に、上記傾動変位手段25によってシートバッ
ク2を車体の前方側に傾動変位させることにより、車両
の後突時に乗員の背中を確実にシードバック2に圧接さ
せることができる。したがって、車両の後突時に、上記
ヘッドレスト駆動手段6によりヘッドレスト3を適正に
前方移動させて、このヘッドレスト3により乗員の頭部
を効果的に支持することができる。
後突時に乗員の背中がシードバックに圧接される際の圧
接力に応じてヘッドレストを前方移動させるように駆動
するヘッドレスト駆動手段と、車両の後突を予測する後
突予測手段と、この後突予測手段によって車両の後突が
予測された場合に乗員をシートバック側に移動させる乗
員移動手段もしくはシートバックを車体の前方側に傾動
変位させる傾動変位手段とを設けたため、後突予測時
に、乗員の運転姿勢が前屈み状態にある場合等において
も、車両の後突時に乗員の背中を確実にシードバックに
圧接させることにより、車両の後突時に、上記ヘッドレ
スト駆動手段によりヘッドレストを前方移動させ、この
ヘッドレストによって乗員の頭部を効果的に支持できる
という利点がある。
示す説明図である。
ロック図である。
る。
である。
ーチャートである。
移動手段の駆動力との関係を示すグラフである。
態を示す説明図である。
示すグラフである。
実施形態を示す説明図である。
の実施形態を示すブロック図である。
プである。
プである。
の実施形態を示す説明図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 車両の後突時に乗員の背中がシードバッ
クに圧接される際の圧接力に応じてヘッドレストを前方
移動させるように駆動するヘッドレスト駆動手段と、車
両の後突を予測する後突予測手段と、この後突予測手段
によって車両の後突が予測された場合に乗員をシートバ
ック側に移動させる乗員移動手段とを備えたことを特徴
とする車両用乗員保護装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の車両用乗員保護装置にお
いて、上記乗員移動手段が、シートベルトのプリテンシ
ョナーによって構成されたことを特徴とする車両用乗員
保護装置。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の車両用乗員保護
装置において、乗員の頭部とヘッドレストとの間の距離
を検出する距離検出手段と、この距離検出手段によって
検出された乗員の頭部とヘッドレストとの間の距離に応
じて上記乗員移動手段の駆動力を制御する移動手段制御
部とを設けたことを特徴とする車両用乗員保護装置。 - 【請求項4】 請求項3記載の車両用乗員保護装置にお
いて、上記距離検出手段によって検出された乗員の頭部
とヘッドレストとの間の距離が大きい場合には、小さい
場合に比べて上記乗員移動手段の駆動力を大きく設定す
るように構成したことを特徴とする車両用乗員保護装
置。 - 【請求項5】 請求項3記載の車両用乗員保護装置にお
いて、上記距離検出手段によって検出された乗員の頭部
とヘッドレストとの間の距離が予め設定された基準値よ
りも小さい領域では、上記距離が大きくなるのに応じて
上記乗員移動手段の駆動力を大きく設定するように構成
したことを特徴とする車両用乗員保護装置。 - 【請求項6】 請求項1または2記載の車両用乗員保護
装置において、シートベルトの引出量を検出する引出量
検出手段と、この引出量検出手段によって検出されたシ
ートベルトの引出量が多い程、上記乗員移動手段の駆動
力を大きくするように制御する移動手段制御部とを設け
たことを特徴とする車両用乗員保護装置。 - 【請求項7】 請求項1または2記載の車両用乗員保護
装置において、シートクッションに作用する圧力を検出
するシート圧力検出手段と、このシート圧力検出手段に
よって検出された圧力が大きい程、上記乗員移動手段の
駆動力を大きくするように制御する移動手段制御部とを
設けたことを特徴とする車両用乗員保護装置。 - 【請求項8】 請求項1または2記載の車両用乗員保護
装置において、シートベルトの引出量を検出する引出量
検出手段と、シートクッションに作用する圧力を検出す
るシート圧力検出手段と、上記引出量検出手段及びシー
ト圧力検出手段の検出信号に応じて乗員の着座姿勢を推
定する着座姿勢推定手段と、この着座姿勢推定手段によ
って推定された乗員の着座姿勢に応じて上記乗員移動手
段の駆動力を制御する移動手段制御部とを設けたことを
特徴とする上記車両用乗員保護装置。 - 【請求項9】 請求項1または2記載の車両用乗員保護
装置において、乗員の体がシートに当接していることを
検出する複数個の当接検出手段と、これらの当接検出手
段の検出信号に応じて乗員の着座姿勢を推定する着座姿
勢推定手段と、この着座姿勢推定手段によって推定され
た乗員の着座姿勢に応じて上記乗員移動手段の駆動力を
制御する移動手段制御部とを設けたことを特徴とする車
両用乗員保護装置。 - 【請求項10】 請求項1〜9の何れかに記載の車両用
乗員保護装置において、車両の走行速度を検出する車速
検出手段を備え、この車速検出手段によって検出された
車速が予め設定された基準車速よりも大きいことが確認
された場合には、上記乗員移動手段の作動を禁止するよ
うに構成したことを特徴とする車両用乗員保護装置。 - 【請求項11】 車両の後突時に乗員の背中がシードバ
ックに圧接される際の圧接力に応じてヘッドレストを前
方移動させるように駆動するヘッドレスト駆動手段と、
車両の後突を予測する後突予測手段と、この後突予測手
段によって車両の後突が予測された場合にシートバック
を車体の前方側に傾動変位させる傾動変位手段とを備え
たことを特徴とする車両用乗員保護装置。
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