JPH11170959A - 車両用エアバッグ制御装置及び車両用乗員状態検出装置 - Google Patents

車両用エアバッグ制御装置及び車両用乗員状態検出装置

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JPH11170959A
JPH11170959A JP9343149A JP34314997A JPH11170959A JP H11170959 A JPH11170959 A JP H11170959A JP 9343149 A JP9343149 A JP 9343149A JP 34314997 A JP34314997 A JP 34314997A JP H11170959 A JPH11170959 A JP H11170959A
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敏弘 石川
Naoki Okano
直樹 岡野
Takeshi Takagi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の衝突状態に応じてエアバッグの展開圧
力を制御することにより乗員を適正に保護できるように
する。 【解決手段】 乗員がシートベルトを着用しているか否
かを検出するベルトセンサ8からなる着用状態検出手段
と、車体に作用する加減速度を検出するGセンサ6,7
からなる加減速度検出手段と、上記ベルトセンサ8の検
出信号に応じ、乗員がシートベルトを着用していないこ
とが確認され、かつ上記Gセンサ6,7の検出信号に応
じ、予め設定された基準減速度以上の減速状態が、予め
設定された基準時間以上に亘って継続された状態で、車
両の衝突事故が発生したことが確認された場合に、上記
エアバッグの展開圧力を通常時よりも低くするように制
御するエアバッグ制御手段22とを備えた車両用エアバ
ッグ制御装置及び車両用乗員状態検出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の衝突時に、
エアバッグを展開させて乗員を保護するように制御する
車両用エアバッグ制御装置及び車両用乗員状態検出装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平7−277123号
公報に示されるように、エアバッグを展開させるインフ
レータで発生したガスを加熱してガス圧を高めるための
加熱器を設け、シートベルトを着用しない状態で車両の
衝突事故が発生したときに、上記加熱器を作動させてエ
アバッグの展開圧力を高めるように構成することによ
り、乗員がシートベルトを着用していたか否かに応じ、
異なった圧力でエアバッグを展開させるようにした自動
車の搭乗者拘束装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように乗員がシ
ートベルトを着用していない状態における衝突事故の発
生時に、エアバッグの展開圧力を一律に高めるように構
成した場合には、乗員の状態に適合したエアバッグの展
開制御を実行することができないことがあるという問題
があった。すなわち、シートベルトを着用していない状
態では、車両の走行状態に応じて乗員の姿勢が大きく変
化し、必ずしもエアバッグの展開圧力を高めることによ
り乗員を適正に保護できるとは限られず、車両の走行状
態に適合したエアバッグの展開制御を実行することは不
可能であった。
【0004】本発明は、このような事情に鑑み、車両の
衝突時等に、乗員を適正に保護することができる車両用
エアバッグ制御装置及び車両用乗員状態検出装置を提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
車両の衝突時にエアバッグを展開させるとともに、この
エアバッグの展開圧力を制御可能に構成された車両用エ
アバッグ制御装置において、乗員がシートベルトを着用
しているか否かを検出する着用状態検出手段と、車体に
作用する加減速度を検出する加減速度検出手段と、上記
着用状態検出手段の検出信号に応じ、乗員がシートベル
トを着用していないことが確認され、かつ上記加減速度
検出手段の検出信号に応じ、予め設定された基準減速度
以上の減速状態が、予め設定された基準時間以上に亘っ
て継続された状態で、車両の衝突事故が発生したことが
確認された場合に、上記エアバッグの展開圧力を通常時
よりも低くするように制御するエアバッグ制御手段とを
備えたものである。
【0006】上記構成によれば、車両の衝突時に、上記
着用状態検出手段及び加減速度検出手段の検出信号に応
じ、乗員がシートベルトを着用していないことが確認さ
れ、かつ上記基準減速度以上の減速状態が基準時間以上
に亘って継続された状態で、車両の衝突事故が発生した
ことが確認された場合には、上記エアバッグ制御手段に
よりエアバッグが通常時よりも低圧で展開されるように
制御され、エアバッグの急展開が抑制されることにな
る。
【0007】請求項2に係る発明は、上記請求項1記載
の車両用エアバッグ制御装置において、上記基準減速度
よりも大きな値に設定された第2減速度以上の減速状態
が、上記基準時間以上に亘って継続された状態で、車両
の衝突事故が発生したことが確認された場合に、エアバ
ッグの展開を禁止するように構成したものである。
【0008】上記構成によれば、車両の衝突時に、上記
着用状態検出手段及び加減速度検出手段の検出信号に応
じ、乗員がシートベルトを着用していないことが確認さ
れ、かつ上記第2基準減速度以上の減速状態が基準時間
以上に亘って継続された急減速状態で、車両の衝突事故
が発生したことが確認された場合には、上記エアバッグ
制御手段によりエアバッグの展開が禁止され、エアバッ
グが非展開状態に保持されることになる。
【0009】請求項3に係る発明は、上記請求項1記載
の車両用エアバッグ制御装置において、上記基準減速度
以上の減速状態が、上記基準時間よりも長い時間に設定
された第2基準時間以上に亘って継続された状態で、車
両の衝突事故が発生したことが確認された場合に、エア
バッグの展開を禁止するように構成したものである。
【0010】上記構成によれば、車両の衝突時に、上記
着用状態検出手段及び加減速度検出手段の検出信号に応
じ、乗員がシートベルトを着用していないことが確認さ
れ、かつ上記基準減速度以上の減速状態が第2基準時間
以上に亘って継続された急減速状態で、車両の衝突事故
が発生したことが確認された場合には、上記エアバッグ
制御手段によりエアバッグの展開が禁止され、エアバッ
グ非展開状態に保持されることになる。
【0011】請求項4に係る発明は、上記請求項1記載
の車両用エアバッグ制御装置において、上記基準減速度
よりも大きな値に設定された第2減速度以上の減速状態
が、上記基準時間よりも長い時間に設定された第2基準
時間以上に亘って継続された状態で、車両の衝突事故が
発生したことが確認された場合に、エアバッグの展開を
禁止するように構成したものである。
【0012】上記構成によれば、車両の衝突時に、上記
着用状態検出手段及び加減速度検出手段の検出信号に応
じ、乗員がシートベルトを着用していないことが確認さ
れ、かつ上記第2基準減速度以上の減速状態が第2基準
時間以上に亘って継続された急減速状態で、車両の衝突
事故が発生したことが確認された場合には、上記エアバ
ッグ制御手段によりエアバッグの展開が禁止され、エア
バッグ非展開状態に保持されることになる。
【0013】請求項5に係る発明は、車両の衝突時にエ
アバッグを展開させるとともに、このエアバッグの展開
圧力を制御可能に構成された車両用エアバッグ制御装置
において、車体に作用する加減速度を検出する加減速度
検出手段と、この加減速度検出手段の検出信号に応じ、
予め設定された基準加速度以上の加速状態が、基準時間
以上に亘って継続された状態で、車両の衝突事故が発生
したことが確認された場合に、上記エアバッグの展開圧
力を通常時よりも高くするように制御するエアバッグ制
御手段とを備えたものである。
【0014】上記構成によれば、車両の衝突時に、上記
加減速度検出手段の検出信号に応じ、上記基準加速度以
上の加速状態が基準時間以上に亘って継続された状態
で、車両の衝突事故が発生したことが確認された場合に
は、上記エアバッグ制御手段によりエアバッグが通常時
よりも高圧で展開され、エアバッグが迅速に展開するこ
とになる。
【0015】請求項6に係る発明は、車両の衝突時に乗
員がシートに適正状態で着座しているか否かを検出する
車両用乗員状態検出装置であって、乗員がシートベルト
を着用しているか否かを検出する着用状態検出手段と、
車体に作用する加減速度を検出する加減速度検出手段
と、上記着用状態検出手段の検出信号に応じ、乗員がシ
ートベルトを着用していないことが確認され、かつ上記
加減速度検出手段の検出信号に応じ、予め設定された基
準減速度以上の減速状態が、基準時間以上に亘って継続
された状態で、車両の衝突事故が発生したことが確認さ
れた場合に、乗員がシートに適正状態で着座していない
と判断する着座状態検出手段とを備えたものである。
【0016】上記構成によれば、車両の衝突時に、上記
着用状態検出手段及び加減速度検出手段の検出信号に応
じ、乗員がシートベルトを着用していないことが確認さ
れ、かつ上記基準減速度以上の減速状態が基準時間以上
に亘って継続された状態で、車両の衝突事故が発生した
ことが確認された場合には、上記着座状態検出手段にお
いて乗員がシートに適正状態で着座していないと判断さ
れ、上記着座状態検出手段から表示手段等に制御信号が
出力されることになる。
【0017】請求項7に係る発明は、車両の衝突時に乗
員がシートに適正状態で着座しているか否かを検出する
車両用乗員状態検出装置であって、車体に作用する加減
速度を検出する加減速度検出手段と、この加減速度検出
手段の検出信号に応じ、予め設定された基準加速度以上
の加速状態が、基準時間以上に亘って継続された状態
で、車両の衝突事故が発生したことが確認された場合
に、乗員がシートに適正状態で着座していると判断する
着座状態検出手段とを備えたものである。
【0018】上記構成によれば、車両の衝突時に、上記
加減速度検出手段の検出信号に応じ、上記基準加速度以
上の加速状態が基準時間以上に亘って継続された状態
で、車両の衝突事故が発生したことが確認された場合に
は、上記着座状態検出手段において乗員がシートに適正
状態で着座していると判断され、上記着座状態検出手段
から表示手段等に制御信号が出力されることになる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、乗員を保持する方向にシ
ートベルト1を駆動するプリテンショナー2を有する車
両に搭載された本発明に係る車両用エアバッグ制御装置
の実施形態を示している。このエアバッグ制御装置は、
ステアリングホイール3に設置されたエアバッグ4と、
このエアバッグ4を展開させるインフレータ5と、車体
に作用する加減速度を検出する一対のGセンサ6,7か
らなる加減速度検出手段と、乗員がシートベルト1を着
用しているか否かを判別するベルトセンサ8からなる着
用状態検出手段と、ステアリングホイール3の操舵角度
を検出する舵角センサ31からなる操舵角度検出手段
と、車両の衝突時に上記プリテンショナー2を作動させ
るとともに、エアバッグ4を所定の展開圧力で展開させ
るように制御する制御ユニット9とを有している。
【0020】上記プリテンショナー2は、乗員の肩部を
保持するショルダーベルトを巻き取るように構成された
ものであり、例えば図2に示すように、シートベルト1
のウェビングを所定のばね力で巻き取る巻取リール10
と、この巻取リール10の駆動軸に連結されたピニオン
ギア11と、このピニオンギア11を回転駆動するラッ
クギア12と、このラックギア12を駆動するガス発生
器13とを有している。そして車両の衝突時に、上記制
御ユニット9から出力される制御信号に応じてガス発生
器13が作動し、上記ラックギア12を矢印に示すよう
に下方の待機位置から上方の駆動位置に移動させるガス
圧が発生して上記ピニオンギア11が回転駆動され、シ
ートベルト1のウェビングが上記巻取リール10によっ
て巻き取られるようになっている。
【0021】上記エアバッグ4は、図3に示すように、
ステアリングホイール3の中央部に設けられた収納ケー
ス14内に折り畳み状態で収納され、車両の衝突時に、
上記収納ケース14の表面を覆う保護パッド14aを破
断して膨張することにより、上記ステアリングホイール
3と、運転席に着座した乗員との間において展開するよ
うに構成されている(図1参照)。
【0022】上記インフレータ5は、仕切壁15により
左右に区画されて収容された一対のガス発生剤16,1
7と、このガス発生剤16,17をそれぞれ個別に燃焼
させる一対のスクイブ18,19とを有している。そし
て、車両の衝突時に、上記制御ユニット9から出力され
る制御信号に応じ、上記両スクイブ18,19の一方の
みを所定の作動タイミングT1で作動させることによ
り、図4の実線aに示すように、エアバッグ4を低圧特
性に基づいて展開させ、また上記両スクイブ18,19
の両方を上記作動タイミングT1で同時に作動させるこ
とにより、図4の破線bに示すように、エアバッグ4を
高圧特性に基づいて展開させるようになっている。さら
に、上記両スクイブ18,19の一方を上記作動タイミ
ングT1で作動させた後、所定時間が経過した作動タイ
ミングT2で上記両スクイブ18,19の他方が作動す
ることにより、エアバッグ4が図4の仮想線cに示す中
圧特性に基づいて展開することになる。
【0023】上記Gセンサ6,7は、例えば車体のバン
パーフレーム及びカウル部のクロスメンバ等に設置さ
れ、車体に作用する前後方向の加減速度を検出してこの
検出信号を上記制御ユニット9に出力するように構成さ
れている。この制御ユニット9には、図5に示すよう
に、上記Gセンサ6,7から出力される検出信号等に応
じ、車両の衝突状態を判別する衝突状態判別手段20
と、上記プリテンショナー2を作動させる制御信号を出
力するプリテンショナー制御手段21と、上記インフレ
ータ5を作動させる制御信号を出力してエアバッグ4を
展開させるエアバッグ制御手段22とが設けられてい
る。
【0024】上記衝突状態判別手段20は、Gセンサ
6,7によって検出された加減速度の平均値に基づき、
車両が衝突状態となったか否かを判別するとともに、車
両の衝突時に、上記プリテンショナー2及びインフレー
タ5を作動させるか否かの判定基準となるしきい値及び
その作動時期を設定し、かつ衝突前の所定時期から衝突
時までの間における乗員の頭部の移動速度及び移動距離
からなる衝突状態を演算によって求めるように構成され
ている。
【0025】また、プリテンショナー制御手段21は、
上記ベルトセンサ8及び衝突状態判別手段20の出力信
号に応じ、車両が所定の衝突状態にあり、かつ乗員がシ
ートベルト1を着用していることが確認された場合に、
所定のタイミングでプリテンショナー2を作動させる制
御信号を出力するように構成されている。
【0026】上記エアバッグ制御手段22は、上記Gセ
ンサ6,7、ベルトセンサ8及び衝突状態判別手段20
の出力信号に応じ、シートベルト1の非着用時に、所定
の減速状態が所定時間に亘って継続された状態で、車両
の衝突事故が発生したことが確認された場合に、上記両
スクイブ18,19の一方のみを作動させることによ
り、上記エアバッグ4を低圧で展開させ、かつ急減速状
態で車両の衝突事故が発生したことが確認された場合
に、エアバッグ4の展開を禁止するように構成されてい
る。
【0027】また、上記エアバッグ制御手段22は、上
記Gセンサ6,7、ベルトセンサ8、衝突状態判別手段
20及び舵角センサ31の検出信号に応じ、シートベル
ト1の非着用時に、所定の減速状態または加速状態のい
ずれでもない状態で、車両の衝突事故が発生したことが
確認された場合、あるいはシートベルト1の着用時に、
ステアリングホイール3の操舵角度が予め設定された基
準角度よりも大きいことが確認された場合に、上記両ス
クイブ18,19を所定の時間差を持って作動させるこ
とにより、上記エアバッグ4を中圧で展開させる制御を
実行するように構成されている。
【0028】さらに、上記エアバッグ制御手段22は、
上記Gセンサ6,7、ベルトセンサ8、衝突状態判別手
段20及び舵角センサ31の出力信号に応じ、シートベ
ルト1の非着用時に、車両の加速状態が所定時間に亘っ
て継続された状態で、車両の衝突事故が発生したことが
確認された場合、またはシートベルト1の着用時に、ス
テアリングホイール3の操舵角度が上記基準角度以下の
状態で、車両の衝突事故が発生したことが確認された場
合に、所定のタイミングでインフレータ5の両スクイブ
18,19を同時に作動させることにより、エアバッグ
4を高圧で展開させる制御を実行するように構成されて
いる。
【0029】上記制御ユニット9において実行される制
御動作を図6及び図7に示すフローチャートに基づいて
説明する。上記制御動作がスタートすると、まず上記各
センサの検出値を入力した後(ステップS1)、上記G
センサ6,7によって検出された減速度Gが、予め設定
された3g(gは重力加速度)程度の衝突判定値以上と
なって衝突事故が発生したか否かを判定し(ステップS
2)、NOと判定された場合には、上記プリテンショナ
ー2の作動制御及びエアバッグ4の展開制御を実行する
必要がないと判断してリターンする。
【0030】また、上記ステップS2でYESと判定さ
れ、車体に3g以上の減速度Gが作用したこと、つまり
車両の衝突事故が発生したことが確認された場合には、
上記各センサの検出値等に基づき、エアバッグ4を展開
させるか否かの判定基準となるしきい値V1,L1と、
上記プリテンショナー2及びインフレータ5の作動タイ
ミングT1とを設定する(ステップS3)。例えば、予
め記憶手段に記憶されたマップのデータと、上記各セン
サの検出値とに基づき、乗員の頭部の移動速度に対応し
たしきい値V1及び同移動距離に対応したしきい値L1
と、上記作動タイミングT1とを読み出して設定する。
【0031】次いで、上記減速度Gの検出値に基づき、
乗員の頭部の移動速度Vと同移動距離Lとを演算する
(ステップS4)。すなわち、車両が衝突状態となった
ことが確認された現時点よりも所定時間だけ前(例えば
1秒前)から現時点までの時間内において上記減速度G
の値を積分することにより上記頭部の移動速度V{=∫
Gdt,(t=−1〜0)}を求めるとともに、同時間
内において上記移動速度Vの値を積分することにより上
記頭部の移動距離L{=∫Vdt,(t=−1〜0)}
を求める。
【0032】その後、上記頭部の移動速度V及び移動距
離Lの演算値が、ステップS4で設定された上記しきい
値V1,L1以上であるか否かをそれぞれ判定し(ステ
ップS5,S6)、この両ステップS5,S6のいずれ
かでNOと判定された場合には、乗員に作用する慣性力
が小さいために、上記プリテンショナー2の作動制御及
びエアバッグ4の展開制御を実行する必要がないと判断
してリターンする。
【0033】また、上記ステップS5,S6でそれぞれ
YESと判定された場合には、上記ベルトセンサ8の検
出信号に応じて乗員がシートベルト1を着用しているか
否かを判定し(ステップS7)、YESと判定された場
合には、上記ステップS3で設定された作動タイミング
T1に基づいて上記プリテンショナー2を作動させる
(ステップS8)。
【0034】上記ステップS7でNOと判定され、乗員
がシートベルト1を着用していないことが確認された場
合には、上記Gセンサ6,7によって検出された減速度
が予め設定された1g程度の第1基準減速度以上となっ
た減速状態が、予め1秒程度に設定された第1基準時間
t1だけ前の時点から現時点まで継続した状態で、車両
が衝突状態となったか否かを判定する(ステップS
9)。
【0035】上記ステップS9でYESと判定され、上
記第1基準減速度1g以上の減速状態が、上記第1基準
時間t1以上に亘って継続された状態で、車両の衝突事
故が発生したことが確認された場合には、乗員がシート
に適正状態で着座していないアウトオブポジションの状
態にあると判断した後(ステップS10)、上記第1基
準減速度1gよりも大きな値(例えば2g)に設定され
た第2基準減速度以上の減速状態が、上記第1基準時間
t1以上に亘って継続されたか否かを判定する(ステッ
プS11)。
【0036】上記ステップS11でNOと判定され、車
両の衝突時に上記第2基準減速度2g以上の減速状態
が、上記第1基準時間t1以上に亘って継続されていな
いことが確認された場合には、上記第1基準減速度1g
以上の減速状態が、上記第1基準時間t1よりも長い時
間、例えば2秒程度に設定された第2基準減速時間t2
以上に亘って継続されたか否かを判定する(ステップS
12)。
【0037】上記ステップS12でNOと判定され、車
両の衝突時に上記第1基準減速度1g以上の減速状態
が、上記第2基準時間t2以上に亘って継続されていな
いことが確認された場合には、上記ステップS3で設定
された作動タイミングT1で、上記インフレータ5を構
成する両スクイブ18,19の一方のみを作動させる制
御信号を出力し、同他方を非作動状態に維持することに
より(ステップS13)、エアバッグ4を低圧で展開さ
せる。
【0038】また、ステップS11でYESと判定さ
れ、上記第2基準減速度2g以上の減速状態が、上記第
1基準時間t1以上に亘って継続された急減速状態で車
両が衝突状態となったことが確認された場合、あるいは
ステップS12でYESと判定され、上記第1基準減速
度1g以上の減速状態が、上記第2基準時間t2以上に
亘って継続された急減速状態で車両が衝突状態となった
ことが確認された場合には、上記インフレータ5を作動
させることなく、制御動作を終了することにより、エア
バッグ4の展開を禁止する。
【0039】上記ステップS9でNOと判定された場合
には、上記Gセンサ6,7によって検出された減速度
が、予め設定された−1g程度の基準減速度以下となっ
た状態が、上記第1基準時間t1以上に亘って継続され
た加速状態で、車両の衝突事故が発生したか否かを判定
する(ステップS14)。すなわち、車両の衝突時に、
予め設定された基準加速度1g以上の加速状態が、上記
第1基準時間t1以上に亘って継続されたか否かを判定
する。
【0040】上記ステップS14でNOと判定された場
合には、車両が所定の減速状態または加速状態のいずれ
でもないために、乗員がシートに適正状態で着座してい
ないアウトオブポジションの状態にあるか否かの判定が
不能であると判断した後(ステップS15)、上記ステ
ップS3で設定された作動タイミングT1で、上記イン
フレータ5を構成する両スクイブ18,19の一方を作
動させた後(ステップS16)、上記作動タイミングT
1から予め設定された所定時間だけ経過した作動タイミ
ングT2で、上記両スクイブ18,19の他方を作動さ
せることにより(ステップS17)、エアバッグ4を中
圧で展開させる。
【0041】また、上記ステップS14でYESと判定
され、車両の衝突時に、上記基準加速度1g以上の加速
状態が上記第1基準時間t1以上に亘って継続されたこ
とが確認された場合、または上記ステップS8でプリテ
ンショナー2が作動状態となった場合には、乗員がアウ
トオブポジションになく、シートに適正状態で着座して
いると判断した後(ステップS18)、上記ベルトセン
サ8の検出信号に応じて乗員がシートベルト1を着用し
ているか否かを判定する(ステップS19)。
【0042】上記ステップS19でYESと判定された
場合には、上記舵角センサ31によって検出されたステ
アリングホイール3の操舵角度θが、予め90°程度に
設定された基準舵角よりも大きいか否かを判定し(ステ
ップS20)、YESと判定された場合には、上記ステ
ップS16,S17に移行して上記スクイブ18,19
を所定の時間差を持って作動させることにより、エアバ
ッグ4を二回に分けて展開させてその展開圧力を中圧に
設定する。
【0043】また、上記ステップS20でNOと判定さ
れ、ステアリングホイール3の操舵角度θが上記基準舵
角90°以下であることが確認された場合には、上記ス
テップS3で設定された作動タイミングT1で、上記イ
ンフレータ5を構成する両スクイブ18,19の両方を
同時に作動させることにより(ステップS21)、エア
バッグ4を高圧で展開させる。なお、上記ステップS1
9でNOと判定され、乗員がシートベルト1を着用して
いないことが確認された場合には、上記操舵角度θの判
定を行うことなく、直接上記ステップS21に移行して
エアバッグ4を高圧で展開させる。
【0044】上記のように乗員がシートベルト1を着用
しているか否かを検出するベルトセンサ8からなる着用
状態検出手段と、車体に作用する加減速度を検出するG
センサ6,7からなる加減速度検出手段と、上記ベルト
センサ8によって乗員がシートベルト1を着用していな
いことが確認され、かつ上記Gセンサ6,7の検出信号
に応じ、予め設定された第1基準減速度1g以上の減速
状態が、予め設定された第1基準時間t1以上に亘って
継続された状態で、車両の衝突事故が発生したことが確
認された場合に、上記エアバッグ4の展開圧力を、中圧
で展開される通常時よりも低くし、エアバッグ4を低圧
で展開させるように制御するエアバッグ制御手段22と
を設けたため、車両の衝突時等に、上記エアバッグ4を
適正圧力で展開させて乗員を効果的に保護することがで
きる。
【0045】すなわち、乗員がシートベルト1を着用し
ていない場合において、上記減速状態で衝突事故が発生
すると、乗員に作用する慣性力に応じて乗員の体が車体
の前方側に移動したアウトオブポジションの状態にある
と考えられるため、上記インフレータ5を構成する両ス
クイブ18,19の一方のみを作動させてエアバッグ4
の展開圧力を低圧に設定することにより、このエアバッ
グ4の急展開を抑制して、乗員に過大な押圧力が与える
のを防止した状態で、上記エアバッグ4によって乗員を
適正に保護することができる。
【0046】また、上記実施形態に示すように、Gセン
サ6,7からなる加減速度検出手段の検出信号に応じ、
上記第1基準減速度1gよりも大きな値に設定された第
2減速度2g以上の減速状態が、上記第1基準時間t1
以上に亘って継続された状態で、車両の衝突事故が発生
したことが確認された場合に、上記エアバッグ4の展開
を禁止するようにした構成によると、車両の衝突時に作
用する大きな慣性力に応じて乗員の体が車室の前端部に
近い位置まで移動していると考えられる急減速状態で、
上記エアバッグ4が展開するのを防止できるため、エア
バッグ4の押圧力が乗員に作用するのを確実に防ぐこと
ができる。この場合には、車両が衝突状態となるまでに
かなり減速しており、エアバッグ4を展開させなくて
も、乗員に与えられる影響は少ない状態にあると考えら
れる。
【0047】さらに、上記実施形態では、Gセンサ6,
7からなる加減速度検出手段の検出信号に応じ、上記第
1基準減速度1g以上の減速状態が、上記第1基準時間
t1よりも長い時間に設定された第2基準時間t2以上
に亘って継続された状態で、車両の衝突事故が発生した
ことが確認された場合に、上記エアバッグ4の展開を禁
止するように構成したため、車両の衝突時に作用する慣
性力に応じて乗員の体が車室の前端部に近い位置まで移
動し、かつ車速が十分に減速していると考えられる急減
速状態で、上記エアバッグ4が展開するのを防止してエ
アバッグ4の押圧力が乗員に作用するのを確実に防ぐこ
とができる。
【0048】なお、上記実施形態では、図7に示す制御
動作のステップS11,S12のいずれかでYESと判
定され、上記第2基準減速度2g以上の減速状態が、上
記第1基準時間t1以上に亘って継続された状態で車両
が衝突状態となったことが確認された場合、あるいは上
記第1基準減速度1g以上の減速状態が、上記第2基準
時間t2以上に亘って継続された状態で車両が衝突状態
となったことが確認された場合に、エアバッグ4の展開
を禁止するように構成した例について説明したが、この
構成に代え、上記第2減速度2g以上の減速状態が、上
記第2基準時間t2以上に亘って継続された状態で、車
両の衝突事故が発生したことが確認された場合に、上記
エアバッグ4の展開を禁止するように構成してもよい。
【0049】すなわち、図8に示すように、ステップS
10でYESと判定されて上記第1基準減速度1g以上
の減速状態が、上記第1基準時間t1以上に亘って継続
された状態で車両が衝突状態となったことが確認された
場合に、上記第1基準減速度1gよりも大きな値に設定
された第2減速度2g以上の減速状態が、上記第1基準
時間t1よりも長い時間に設定された第2基準時間t2
以上に亘って継続されたか否かを判定するようにしても
よい(ステップS31)。そして、このステップS31
でYESと判定された場合に、そのままリターンして上
記エアバッグ4の展開を禁止し、かつ上記ステップS3
1でNOと判定された場合に、ステップS13に移行し
てエアバッグ4を通常時よりも低い圧力で展開させるよ
うに構成してもよい。
【0050】また、上記実施形態では、上記Gセンサ
6,7からなる加減速度検出手段の検出信号に応じ、ス
テップS14において予め設定された基準加速度1g以
上の加速状態が、基準時間t1以上に亘って継続された
状態で、車両の衝突事故が発生したことが確認された場
合に、上記エアバッグ4の展開圧力を、中圧で展開され
る通常時よりも高くし、エアバッグ4を高圧で展開させ
るように構成したため、車両の衝突時に、上記エアバッ
グ4を迅速に展開させて乗員を効果的に保護することが
できる。
【0051】すなわち、上記加速状態で衝突事故が発生
すると、乗員がシートベルト1を着用しているかいない
かに拘らず、車両の衝突時に作用する慣性力に応じて乗
員の体が車体の後方側に移動し、乗員がシートに適正状
態で着座してエアバッグ4による押圧力を受けにくい状
態にあると考えられるため、上記インフレータ5を構成
する両スクイブ18,19の両方を同時に作動させてエ
アバッグ4の展開圧力を高圧に設定することにより、上
記エアバッグ4を迅速に展開させて乗員を適正に保護す
ることができる。
【0052】そして、上記ステップS7,S9,S14
においてそれぞれNOと判定され、乗員がシートベルト
を着用していない状態で、上記第1基準減速度1G以上
の減速状態、または上記基準加速度1g以上の加速状態
が、上記基準時間t1以上に亘って継続されていない状
態で、車両の衝突事故が発生し、乗員がシートに適正状
態で着座しているか否かが不明であると判断された場合
には、上記ステップS16に移行して両スクイブ18,
19を所定の時間差を持って作動させることにより、上
記エアバッグ4を中圧で展開させるように構成したた
め、車両の衝突時に、乗員に過度の押圧力が与えられる
のを防止しつつ、上記エアバッグ4を適正速度で展開さ
せて乗員を保護することができる。
【0053】また、上記実施形態では、車両の衝突時
に、乗員がシートに適正状態で着座していると考えられ
る状態で、上記舵角センサ31からなる操舵角度検出手
段によって検出されたステアリングホイール3の操舵角
度θが、予め90°程度に設定された基準舵角よりも大
きいことが確認された場合に、上記両スクイブ18,1
9を所定の時間差を持って作動させることにより、エア
バッグ4を二回に分けて展開させるように構成したた
め、このエアバッグ4の第1段階目の展開時に、ステア
リングホイール3を覆うような状態となった乗員の腕を
ステアリングホイール3から離脱させ、あるいはステア
リング3の適正位置に乗員の手を移動させるように促し
た後に、第2段階目の展開を行うことができる。したが
って、上記エアバッグ4の押圧力が乗員の腕に作用する
のを効果的に防止した状態で、エアバッグ4を所定速度
で展開させて乗員を適正に保護することができる。
【0054】さらに上記実施形態に示すように、車両に
3g以上の減速度が作用するとともに、乗員の頭部の移
動速度V及び移動距離Lがそれぞれ所定のしきい値V
1,L1よりも大きくなって車両が衝突したことが確認
された場合に、上記プリテンショナー2を作動させてシ
ートベルト1を巻き取るようにした構成によると、衝突
時の慣性力等に応じて車体の前方側に移動した乗員の体
を、シートベルト1により後方に引き戻してシートに適
正に着座させることができるため、上記プリテンショナ
ー2を作動させることによる乗員の保護効果と、上記エ
アバッグ4を展開させることによる乗員の保護効果との
相乗効果によって乗員を適正に保護することができる。
【0055】本発明は、運転席用のエアバッグ4に限ら
れず、助手席等の前方に配設されたエアバッグについて
も適用可能である。この場合には、上記助手席等に乗員
が着座したか否かを検出する赤外線センサ、超音波セン
サまたはCCDセンサ等からなる乗員検出手段を設け、
この乗員検出手段の検出信号に応じ、乗員が着座してい
ることが確認された場合にのみ、上記制御を実行するよ
うに構成することにより、上記エアバッグが不必要に展
開するのを防止することが望ましい。また、乗員の前方
には、ステアリングホイール3が設けられていないた
め、上記図7及び図8に示す制御動作におけるステップ
S19,S20の判別動作を省略することができる。な
お、運転席用のエアバッグ4においても、上記ステップ
S19,S20の判別動作を省略し、ステップS18で
乗員がアウトオブポジションになく、シートに適正状態
で着座していると判断された後に、直接ステップS21
に移行してエアバッグ4を高圧で展開させるようにして
もよい。
【0056】また、上記実施形態では、インフレータ5
に一対のガス発生剤16,17及びスクイブ18,19
を設け、車両の衝突時に、上記両スクイブ18,19の
一方もしくは両方を同時に作動させ、あるいは両スクイ
ブ18,19を所定の時間差を持って作動させることに
より、エアバッグ4の展開圧力を制御するようにしてい
るが、この展開圧力の制御方法は、上記実施形態に限定
されることなく、種々の変更が可能である。例えば、エ
アバッグを低圧展開させるインフレータと、中圧展開さ
せるインフレータと、高圧展開させるインフレータとか
らなる三種類のインフレータを設け、これらのインフレ
ータの一つを選択的に作動させ、あるいは開口面積を調
節可能な排気バルブを上記エアバッグに設け、この排気
バルブの開度を調節することにより、エアバッグの展開
圧力を制御するように構成してもよい。
【0057】また、図9に示すように、乗員がシートベ
ルト1を着用しているか否かを検出するベルトセンサ8
からなる着用状態検出手段と、車体に作用する加減速度
を検出するGセンサ6,7からなる加減速度検出手段と
を有する車両において、上記ベルトセンサ8の検出信号
に応じ、乗員がシートベルト1を着用していないことが
確認され、かつ上記Gセンサ6,7の検出信号に応じ、
予め設定された1g程度の基準減速度以上の減速状態
が、1秒程度の基準時間t1以上に亘って継続された状
態で、車両の衝突事故が発生したことが確認された場合
に、乗員がシートに適正状態で着座していないと判断す
る着座状態検出手段23を設けた構造としてもよい。
【0058】上記のように構成した場合には、車両の衝
突時に、上記Gセンサ6,7、ベルトセンサ8等の検出
信号に応じ、乗員が適正状態で着座しているか否かを容
易かつ正確に検出することができるため、この検出結果
に対応したデータを表示手段または記憶手段等に出力し
て所定の表示またはデータの記憶等を行うことができる
とともに、上記着座状態検出手段23によって検出され
た乗員の状態に適合した作動指令信号を上記エアバッグ
制御装置等からなる乗員保護手段に出力することによ
り、この乗員保護手段によって乗員を適正に保護するこ
とがでる。
【0059】さらに、上記着座状態検出手段23におい
て、上記Gセンサ6,7の検出信号に応じ、予め設定さ
れた1g程度の基準加速度以上の加速状態が、1秒程度
の基準時間t1以上に亘って継続された状態で、車両の
衝突事故が発生したことが確認された場合に、乗員がシ
ートに適正状態で着座していると判断するように構成す
ることにより、乗員の着座状態を容易かつ正確に検出す
ることができるようにしてもよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、車両の
衝突時にエアバッグを展開させるとともに、このエアバ
ッグの展開圧力を制御可能に構成された車両用エアバッ
グ制御装置において、乗員がシートベルトを着用してい
るか否かを検出する着用状態検出手段と、車体に作用す
る加減速度を検出する加減速度検出手段と、上記着用状
態検出手段の検出信号に応じ、乗員がシートベルトを着
用していないことが確認され、かつ上記加減速度検出手
段の検出信号に応じ、予め設定された基準減速度以上の
減速状態が、予め設定された基準時間以上に亘って継続
された状態で、車両の衝突事故が発生したことが確認さ
れた場合に、上記エアバッグの展開圧力を通常時よりも
低くするように制御するエアバッグ制御手段とを設けた
ため、乗員がシートに適正状態で着座していないと考え
られる衝突事故の発生時に、エアバッグの急展開を抑制
して、乗員に過大な押圧力が与えるのを防止した状態
で、上記エアバッグによって乗員を適正に保護できると
いう利点がある。
【0061】また、本発明は、車両の衝突時にエアバッ
グを展開させるとともに、このエアバッグの展開圧力を
制御可能に構成された車両用エアバッグ制御装置におい
て、車体に作用する加減速度を検出する加減速度検出手
段と、この加減速度検出手段の検出信号に応じ、予め設
定された基準加速度以上の加速状態が、基準時間以上に
亘って継続された状態で、車両の衝突事故が発生したこ
とが確認された場合に、上記エアバッグの展開圧力を通
常時よりも高くするように制御するエアバッグ制御手段
とを設けたため、乗員がシートに適正状態で着座してい
ると考えられる衝突事故の発生時に、上記エアバッグを
迅速に展開させて乗員を効果的に保護できるという利点
がある。
【0062】また、本発明は、車両の衝突時に乗員がシ
ートに適正状態で着座しているか否かを検出する車両用
乗員状態検出装置であって、乗員がシートベルトを着用
しているか否かを検出する着用状態検出手段と、車体に
作用する加減速度を検出する加減速度検出手段と、上記
着用状態検出手段の検出信号に応じ、乗員がシートベル
トを着用していないことが確認され、かつ上記加減速度
検出手段の検出信号に応じ、予め設定された基準減速度
以上の減速状態が、基準時間以上に亘って継続された状
態で、車両の衝突事故が発生したことが確認された場合
に、乗員がシートに適正状態で着座していないと判断す
る着座状態検出手段とを設けたため、車両の衝突時に、
乗員が適正状態で着座しているか否かを容易かつ正確に
検出することができる。
【0063】また、本発明は、車両の衝突時に乗員がシ
ートに適正状態で着座しているか否かを検出する車両用
乗員状態検出装置であって、車体に作用する加減速度を
検出する加減速度検出手段と、この加減速度検出手段の
検出信号に応じ、予め設定された基準加速度以上の加速
状態が、基準時間以上に亘って継続された状態で、車両
の衝突事故が発生したことが確認された場合に、乗員が
シートに適正状態で着座していると判断する着座状態検
出手段とを設けたため、車両の衝突時に、乗員が適正状
態で着座しているか否かを容易かつ正確に検出すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用エアバッグ制御装置の実施
形態を示す説明図である。
【図2】プリテンショナーの具体的構成を示す断面図で
ある。
【図3】エアバッグの具体的構成を示す断面図である。
【図4】エアバッグ展開特性を示すタイムチャートであ
る。
【図5】エアバッグ制御装置の具体的構成を示すブロッ
ク図である。
【図6】エアバッグ展開制御動作の第1行程を示すフロ
ーチャートである。
【図7】エアバッグ展開制御動作の第2行程を示すフロ
ーチャートである。
【図8】エアバッグ展開制御動作の第2行程の別の例を
示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る車両用乗員状態検出装置の実施形
態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 シートベルト 4 エアバッグ 6,7 Gセンサ(加減速度検出手段) 8 ベルトセンサ(着用状態検出手段) 22 エアバッグ制御手段 23 着座状態検出手段 31 舵角センサ(操舵角度検出手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の衝突時にエアバッグを展開させる
    とともに、このエアバッグの展開圧力を制御可能に構成
    された車両用エアバッグ制御装置において、乗員がシー
    トベルトを着用しているか否かを検出する着用状態検出
    手段と、車体に作用する加減速度を検出する加減速度検
    出手段と、上記着用状態検出手段の検出信号に応じ、乗
    員がシートベルトを着用していないことが確認され、か
    つ上記加減速度検出手段の検出信号に応じ、予め設定さ
    れた基準減速度以上の減速状態が、予め設定された基準
    時間以上に亘って継続された状態で、車両の衝突事故が
    発生したことが確認された場合に、上記エアバッグの展
    開圧力を通常時よりも低くするように制御するエアバッ
    グ制御手段とを備えたことを特徴とする車両用エアバッ
    グ制御装置。
  2. 【請求項2】 上記基準減速度よりも大きな値に設定さ
    れた第2減速度以上の減速状態が、上記基準時間以上に
    亘って継続された状態で、車両の衝突事故が発生したこ
    とが確認された場合に、エアバッグの展開を禁止するよ
    うに構成したことを特徴とする請求項1記載の車両用エ
    アバッグ制御装置。
  3. 【請求項3】 上記基準減速度以上の減速状態が、上記
    基準時間よりも長い時間に設定された第2基準時間以上
    に亘って継続された状態で、車両の衝突事故が発生した
    ことが確認された場合に、エアバッグの展開を禁止する
    ように構成したことを特徴とする請求項1記載の車両用
    エアバッグ制御装置。
  4. 【請求項4】 上記基準減速度よりも大きな値に設定さ
    れた第2減速度以上の減速状態が、上記基準時間よりも
    長い時間に設定された第2基準時間以上に亘って継続さ
    れた状態で、車両の衝突事故が発生したことが確認され
    た場合に、エアバッグの展開を禁止するように構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用エアバッグ制御
    装置。
  5. 【請求項5】 車両の衝突時にエアバッグを展開させる
    とともに、このエアバッグの展開圧力を制御可能に構成
    された車両用エアバッグ制御装置において、車体に作用
    する加減速度を検出する加減速度検出手段と、この加減
    速度検出手段の検出信号に応じ、予め設定された基準加
    速度以上の加速状態が、基準時間以上に亘って継続され
    た状態で、車両の衝突事故が発生したことが確認された
    場合に、上記エアバッグの展開圧力を通常時よりも高く
    するように制御するエアバッグ制御手段とを備えたこと
    を特徴とする車両用エアバッグ制御装置。
  6. 【請求項6】 車両の衝突時に乗員がシートに適正状態
    で着座しているか否かを検出する車両用乗員状態検出装
    置であって、乗員がシートベルトを着用しているか否か
    を検出する着用状態検出手段と、車体に作用する加減速
    度を検出する加減速度検出手段と、上記着用状態検出手
    段の検出信号に応じ、乗員がシートベルトを着用してい
    ないことが確認され、かつ上記加減速度検出手段の検出
    信号に応じ、予め設定された基準減速度以上の減速状態
    が、基準時間以上に亘って継続された状態で、車両の衝
    突事故が発生したことが確認された場合に、乗員がシー
    トに適正状態で着座していないと判断する着座状態検出
    手段とを備えたことを特徴とする車両用乗員状態検出装
    置。
  7. 【請求項7】 車両の衝突時に乗員がシートに適正状態
    で着座しているか否かを検出する車両用乗員状態検出装
    置であって、車体に作用する加減速度を検出する加減速
    度検出手段と、この加減速度検出手段の検出信号に応
    じ、予め設定された基準加速度以上の加速状態が、基準
    時間以上に亘って継続された状態で、車両の衝突事故が
    発生したことが確認された場合に、乗員がシートに適正
    状態で着座していると判断する着座状態検出手段とを備
    えたことを特徴とする車両用乗員状態検出装置。
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