JP3799859B2 - 車両用シートベルト装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の後突が避けられない状態にあること又は後突が発生したことが検出された時点でシートベルトを巻き取る方向に駆動するプリテンショナーを備えた車両用シートベルト装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開平6−286581号公報に示されるように、シートに着座した乗員に装着可能なシートベルトと、作動信号の入力により上記シートベルトを初期位置から巻き取って第1の張力を発生させ、乗物衝突回避の操作が可能な範囲で上記乗員を拘束する第1のプリテンショナー機構と、作動信号の入力により上記第1の張力状態にあるシートベルトを巻き取って第2の張力を発生させ、乗物衝突に対して乗員を拘束する第2のプリテンショナー機構と、上記乗物の衝突を予測して上記第1のプリテンショナー機構に作動指令信号を出力する第1の指令手段と、乗物の衝突を判断して上記第2のプリテンショナー機構に作動指令信号を出力する第2の指令手段とを備えた乗物用シートベルト装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように乗物の衝突が予測された時点で、プリテンショナーを作動させてシートベルトを巻き取るように構成した場合には、乗員の体が前方側に移動した状態で上記プリテンショナーが作動状態となると、乗員の体がシートベルトによって急激に後方側に付勢されるため、乗員が違和感を受けるという問題がある。特に、車両の走行時に急ブレーキを踏む等により、車両の後突が予測された場合には、車体に作用する慣性力に応じて乗員の体が前方側に移動した状態で、上記プリテンショナーが作動してシートベルトにより上記乗員の体が急激に後方に付勢されるため、乗員が違和感を受け易いという問題がある。
【0004】
なお、上記公報に記載された従来技術では、乗物の衝突が予測された時点で出力される作動信号に応じ、乗物衝突回避の操作が可能な範囲で上記乗員を拘束する第1のプリテンショナー機構と、乗物の衝突が発生した時点で出力される作動信号に応じ、上記第1の張力状態にあるシートベルトを巻き取って第2の張力を発生させて乗員を拘束する第2のプリテンショナー機構とを設けているが、このように構成した場合においても、上記第1,第2のプリテンショナー機構の作動時点でシートベルトがそれぞれ巻き取られて乗員の体が後方側に付勢されるため、乗員が違和感を受けるのを防止することができないという欠点がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑み、車両の後突時に、乗員に違和感を与えることなく、シートベルトにより乗員の姿勢を安定して保持することができる車両用シートベルト装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、ートベルトを巻き取る方向に駆動するプリテンショナーと、車両後方の障害物を検出する障害物検出手段と、上記シートベルトを挟持し、または巻取リールをロックしてその回転を規制することにより、シートベルト巻き取ることなくその引出を規制する規制手段とを備え、上記障害物検出手段によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合に、上記規制手段によりシートベルトの引出を規制した後、車両の後突が避けられない状態にあること又は後突が発生したことが検出された時点で、上記プリテンショナーによりシートベルトを巻き取る方向に駆動するように構成したものである。
【0007】
上記構成によれば、障害物検出手段によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合には、上記規制手段によりシートベルトの引出が規制されることにより、乗員の前方移動が抑制される。その後、車両の後突が避けられない状態にあること又は後突が発生したことが確認された時点で、プリテンショナーによりシートベルトが巻き取られて乗員がシートベルトによって効果的に保護されることになる。
【0008】
請求項2に係る発明は、車両の後突が避けられない状態にあること又は後突が発生したことが検出された時点でシートベルトを巻き取る方向に駆動するプリテンショナーを備えた車両用シートベルト装置において、自車の減速度を検出する減速度検出手段と、この減速度検出手段の検出信号に応じて自車の減速度が基準値以上であることが確認された時点で上記シートベルトの引出を規制する規制手段と、車両後方の障害物を検出する障害物検出手段とを備え、この障害物検出手段によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合には、上記規制手段を作動させるか否かの判断基準となる減速度を減少補正するように構成したものである。
【0009】
上記構成によれば、減速度検出手段によって自車の減速度が基準値以上であることが検出された場合に、上記シートベルトの引出を規制手段により規制するように構成された車両用シートベルト装置において、上記障害物検出手段によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合には、上記基準値が通常状態も小さな値に補正され、この補正された基準値に基づいて上記規制手段によりシートベルトの引出を規制するか否かが判断されることになる。
【0010】
請求項3に係る発明は、上記請求項1又は2記載の車両用シートベルト装置において、上記規制手段は、シートベルトの引出を禁止するものである。
【0011】
上記構成によれば、障害物検出手段によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合又は減速度検出手段によって自車の減速度が基準値以上であることが検出された場合には、上記規制手段によりシートベルトの引出が禁止されることにより、乗員の前方移動が確実に抑制されることになる。
【0012】
請求項4に係る発明は、上記請求項1又は2記載の車両用シートベルト装置において、上記規制手段は、シートベルトの一定量の引出を許容するとともに、それ以上の引出を禁止するものである。
【0013】
上記構成によれば、障害物検出手段によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合又は減速度検出手段によって自車の減速度が基準値以上であることが検出された場合には、上記規制手段によりシートベルトが一定量以上引き出されることが禁止されることにより、乗員の動作がある程度許容されつつ、その前方移動が抑制されることになる。
【0014】
請求項5に係る発明は、上記請求項1又は2記載の車両用シートベルト装置において、上記規制手段は、シートベルトに引出抵抗を付与するものである。
【0015】
上記構成によれば、障害物検出手段によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合又は減速度検出手段によって自車の減速度が基準値以上であることが検出された場合には、上記規制手段によりシートベルトに対して引出抵抗が付与されることにより、乗員の動作がある程度許容されつつ、その前方移動が効果的に抑制されることになる。
【0016】
請求項6に係る発明は、上記請求項5記載の車両用シートベルト装置において、車両の後方側に位置する他車との相対速度を検出する相対速度検出手段と、この相対速度検出手段の検出値に応じて上記規制手段によりシートベルトに付与される引出抵抗を変化させるように制御する制御手段とを備えたものである。
【0017】
上記構成によれば、障害物検出手段によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合又は減速度検出手段によって自車の減速度が基準値以上であることが検出された場合には、上記相対速度検出手段により車両の後方側に位置する他車との相対速度が検出され、この相対速度の検出値に応じた引出抵抗がシートベルトに付与されることにより、乗員の前方移動が効果的に抑制されることになる。
【0018】
請求項7に係る発明は、上記請求項5記載の車両用シートベルト装置において、自車の走行速度を検出する走行速度検出手段と、この走行速度検出手段の検出値に応じて上記規制手段によりシートベルトに付与される引出抵抗を変化させるように制御する制御手段とを備えたものである。
【0019】
上記構成によれば、障害物検出手段によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合又は減速度検出手段によって自車の減速度が基準値以上であることが検出された場合には、走行速度検出手段により検出された自車の走行速度に対応した引出抵抗がシートベルトに付与されることにより、乗員の前方移動が効果的に抑制されることになる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明に係る車両用シートベルト装置の実施形態を示している。この車両用シートベルト装置は、シートクッション1、シートバック2及びヘッドレスト3を有するシート4と、このシート4に乗員の体を保持させるシートベルト5と、車両後方の障害物を検出する障害物検出手段6と、車両の後突が避けられない状態にあることを検出する後突予知手段7と、上記シートベルト5の引出を規制する規制手段8と、上記シートベルト5を巻き取ることにより乗員を保持する方向にシートベルト5を駆動するプリテンショナー9と、上記規制手段7及びプリテンショナー9を作動させるように制御する制御手段10とを備えている。
【0023】
上記障害物検出手段6は、超音波センサ、赤外線センサまたはビデオカメラ等の出力データに応じて自車の後方側に後突の原因となる障害物が存在するか否かを検出し、この検出信号を上記制御手段10に出力するように構成されている。例えば、車両の前進時にその後方側に他車等が存在していることが検出された場合、または車両の後進時にその後方側に固定物体又は他車等の移動物体等が存在していることが検出された場合に、上記検出信号が制御手段10に出力されるようになっている。
【0024】
また、上記後突予知手段7は、超音波センサ、赤外線センサまたはレーダー等の検出信号に応じて自車の後方に位置する他車等との相対距離及び相対速度を検出する等により、他車等が自車の後部に衝突する後突の発生が避けられない状態にあるか否かを検出し、後突の発生が避けられない状態あることが検出された場合に、上記制御手段10に予知信号を出力するように構成されている。
【0025】
上記規制手段8は、シートベルト5の引出部等においてこのシートベル5を表裏から挟持する挟持部材もしくはシートベル5の一側面に圧接される圧接部材と、この圧接部材もしくは上記挟持部材を駆動するソレノイドアクチュエータ等の駆動手段等とからなり、上記制御手段10から出力される制御信号に応じて上記駆動手段を作動させてシートベルト5の引出を禁止するように構成されている。なお、下記の巻取リールをロックしてその回転を規制することにより、上記シートベルト5の引出を禁止するように構成してもよい。
【0026】
上記プリテンショナー9は、図3に示すように、シートベルト5を所定のばね力で巻き取る巻取リール11と、この巻取リール11の駆動軸に連結されたピニオンギア12と、このピニオンギア12を回転駆動するラックギア13と、このラックギア13を駆動するガス発生器14とを有し、車両の後突予測時に、上記制御手段10から出力される制御信号に応じてガス発生器14を作動させるように構成されている。これによって上記ラックギア13を下方の待機位置から上方の駆動位置に移動させるガス圧を発生させ、上記ピニオンギア12を回転駆動して上記巻取リール11によりシートベルト5を巻き取ることにより、このシートベル5に所定のテンションを付与するようになっている。なお、上記ラックギア13及びガス発生器14等に代え、電動モータにより巻取リール11を回転駆動してシートベルト5を巻き取ることにより、シートベルト5に所定のテンションを付与するように構成してもよい。
【0027】
また、制御手段10は、上記障害物検出手段6によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合に、上記規制手段8に作動指令信号を出力するとともに、後突予知手段7から予知信号が出力された時点で、上記プリテンショナー9を作動させる指令信号を出力してシートベルト5を巻き取るように構成されている。さらに、上記制御手段10は、プリテンショナー9に作動指令信号が出力された時点から、予め設定された所定時間内に車両の後突が実際に発生したか否かを検出する後突検出手段15の検出信号に応じて判別し、車両の後突が発生していないことが確認された場合には、上記プリテンショナー9の作動状態を解除する等の復帰制御を実行するように構成されている。
【0028】
上記車両用シートベルト装置の制御手段10において実行される制御動作を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、まず上記障害物検出手段6の検出信号に応じて車両後方に障害物が存在するか否かを判定し(ステップS1)、NOと判定された場合には、下記ステップS3に移行し、YESと判定された場合には、上記制御手段10から規制手段8に作動指令信号を出力してシートベルト5の引出を規制する(ステップS2)。
【0029】
そして、上記後突予知手段7から予知信号が出力されたか否かを判定し(ステップS3)、YESと判定された場合には、上記プリテンショナー9を作動させる制御信号を出力してシートベルト5を巻き取った後(ステップS4)、車両の後突が実際に発生したか否かを上記後突検出手段15の検出信号に応じて判別し(ステップS5)、YESと判定された場合には、リターンして制御動作を終了する。
【0030】
上記ステップS5でNOと判定されて車両の後突が未だ発生していないとが確認された場合には、タイマー等によって設定された2秒程度の所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS6)、NOと判定された場合に、上記ステップS5に戻り、上記判定を繰り返す。そして、上記ステップS6でYESと判定され、上記所定時間が経過しても車両の後突が発生しなかったことが確認された場合には、上記プリテンショナー9の作動状態を解除してシートベルト5の巻取状態を解除する等の復帰制御を実行する(ステップS7)。
【0031】
このように車両の後突が避けられない状態にあることが検出された時点でシートベルト5を巻き取る方向に駆動するプリテンショナー9を備えた車両用シートベルト装置において、車両後方の障害物を検出する障害物検出手段6と、この障害物検出手段6によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合に、上記シートベルト5の引出を規制する規制手段8とを設けたため、上記障害物検出手段6の検出信号に応じて車両後方に障害物が存在することが確認された時点で、シートベルト5の引出が規制されることになる。したがって、上記後突予知手段7の出力信号に応じて車両の後突が避けられない状態にあることが検出された時点で、上記プリテンショナー9を作動させてシートベルト5を巻き取る前に、乗員の体が前方側に移動するのを効果的に抑制し、これによって上記プリテンショナー9の作動時に、乗員の体がシートベルト5により急激に後方に付勢されて乗員が違和感を受けるという事態の発生を効果的に防止することができる。
【0032】
なお、上記後突予知手段7の検出信号に応じて後突が避けられないことが検出されたことが検出された時点で、上記プリテンショナー9を作動させてシートベルト5を巻き取るように構成された上記実施形態に代え、上記後突検出手段15の検出信号に応じて車両の後突が発生したことが確認された時点で上記プリテンショナー9を作動させてシートベルト5を巻き取るように構成してもよい。
【0033】
また、上記規制手段8によりシートベルト5の繰り出しを禁止するように構成された上記実施形態に代え、規制手段8によりシートベルト5の一定量の引出を許容するとともに、それ以上の引出を禁止するように構成し、あるいは上記規制手段8によりシートベルト5に引出抵抗を付与することにより、シートベルト5の引出を規制するように構成してもよい。
【0034】
なお、上記障害物検出手段6によって車両後方に他車からなる障害物が存在することが検出された場合に、この他車と自車との相対速度を検出する相対速度検出手段を設け、この相対速度検出手段の検出値に応じて上記規制手段8によりシートベルト5に付与される引出抵抗を変化させるように制御を上記制御手段10において実行するように構成してもよい。このように構成した場合には、例えば自車と他車との相対速度が大きく、他車が自車の後部に急速に接近しつつあることが確認された場合に、上記引出抵抗を大きな値に設定することにより、乗員の前方移動を効果的に抑制することができるため、上記プリテンショナー9の作動時に、乗員の体がシートベルト5によって急激に後方に付勢されて乗員が違和感を受けるのを効果的に効果的に防止することができる。
【0035】
また、自車の走行速度を検出する走行速度検出手段を設け、この走行速度検出手段の検出値に応じて上記規制手段8によりシートベルト5に付与される引出抵抗を変化させるように制御を上記制御手段10において実行するように構成してもよい。例えば、上記走行速度検出手段によって検出された自車の走行速度が、予め設定された基準速度よりも小さい極低速走行状態によあるこが確認された場合に、自車が後突される可能性が高いと判断して上記引出抵抗を大きな値に設定し、乗員の前方移動を効果的に抑制するように構成する等により、上記プリテンショナー9の作動時に、乗員の体がシートベルト5によって急激に後方に付勢されて乗員が違和感を受けるのを効果的に効果的に防止することができる。
【0036】
また、図5に示すように、自車の減速度を検出する減速度検出手段16を設け、この減速度検出手段16によって自車の減速度が基準値以上であることが検出された時点で、上記シートベルト5の引出を規制手段8によって規制するように構成するとともに、上記障害物検出手段6によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合に、上記基準値を減少補正するように構成してもよい。
【0037】
すなわち、図6に示すように、上記障害物検出手段6の検出信号に応じて車両後方に障害物が存在するか否かを判定し(ステップS11)、NOと判定された場合には、上記減速度判定用の基準値Gaを通常の値である1.0に設定する(ステップS12)。また、上記ステップS11でYESと判定されて車両後方に障害物が存在することが確認された場合には、上記減速度判定用の基準値Gaを0.5に設定して減少補正する(ステップS13)。
【0038】
そして、上記減速度検出手段16によって検出された自車の減速度Gが上記基準値以上であるか否かを判定し(ステップS14)、YESと判定された場合には、上記制御手段10から規制手段8に作動指令信号を出力してシートベルト5の引出を規制する(ステップS15)。次いで上記後突予知手段7から予知信号が出力されたか否かを判定し(ステップS16)、YESと判定された場合には、上記プリテンショナー9を作動させる制御信号を出力してシートベルト5を巻き取った後(ステップS4)、上記図4のステップS5〜S7の制御に相当する復帰判別制御を実行する。
【0039】
上記構成によれば、減速度検出手段16の検出信号に応じて自車の減速度が基準値以上であることが確認された時点で、上記シートベルト5の引出を規制手段8により規制するように構成された車両用シートベルト装置において、上記障害物検出手段6によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合には、上記基準値が通常状態も小さな値に補正されることになる。したがって、車両後方に障害物が存在しているために車両の後突が発生し易いと考えられる状態における減速時には、規制手段8によりシートベルト5の引出を規制する制御を迅速に実行して乗員の前方移動を効果的に抑制することができる。その後、車両の後突が避けられない状態にあること又は後突が発生したことが確認された時点で、上記プリテンショナー9によりシートベルト5を巻き取ることにより、乗員をシートベルト4によって効果的に保護することができる。
【0040】
また、図7に示すように、上記障害物検出手段6によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合に、上記シートベルト5の引出を規制する第1規制手段81と、自車の減速度を検出する減速度検出手段16によって自車の減速度が基準値以上であることが検出された場合に、上記シートベルト5の引出を規制する第2規制手段81とを別々に設けた構造としてもよい。このように構成した場合には、上記障害物検出手段6によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合に、上記第1規制手段81によりシートベルト5の引出を規制する際の規制力と、減速度検出手段16によって自車の減速度が基準値以上であることが検出された場合に、上記第2規制手段82によりシートベルト5の引出を規制する際の規制力とを異なる値に設定する等により、乗員の前方移動を効果的に規制できる等の利点がある。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、ートベルトを巻き取る方向に駆動するプリテンショナーと、車両後方の障害物を検出する障害物検出手段と、上記シートベルトを挟持し、または巻取リールをロックしてその回転を規制することにより、シートベルト巻き取ることなくその引出を規制する規制手段とを備え、上記障害物検出手段によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合に、上記規制手段によりシートベルトの引出を規制した後、車両の後突が避けられない状態にあること又は後突が発生したことが検出された時点で、上記プリテンショナーによりシートベルトを巻き取る方向に駆動するように構成したため、上記プリテンショナーを作動させてシートベルトを巻き取る前に、乗員の体が前方側に移動するのを上記規制手段によって効果的に抑制することにより、上記プリテンショナーの作動時に、乗員の体がシートベルトによって急激に後方に付勢されて乗員が違和感を受けるという事態の発生を効果的に防止しつつ、車両の後突時に、上記シートベルトによって乗員を効果的に保護できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用シートベルト装置の実施形態を示す説明図である。
【図2】上記車両用シートベルト装置の具体的構成を示すブロック図である。
【図3】プリテンショナーの具体的構成を示す断面図である。
【図4】上記車両用シートベルト装置の制御動作を示すフローチャートである。
【図5】車両用シートベルト装置の別の実施形態を示すブロック図である。
【図6】上記車両用シートベルト装置の制御動作を示すフローチャートである。
【図7】車両用シートベルト装置のさらに別の実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
5 シートベルト
6 障害物検出手段
7 後突予知手段
8 制御手段
9 プリテンショナー
10 ヘッドレスト検出手段
15 後突検出手段
16 減速度検出手段

Claims (7)

  1. ートベルトを巻き取る方向に駆動するプリテンショナーと、車両後方の障害物を検出する障害物検出手段と、上記シートベルトを挟持し、または巻取リールをロックしてその回転を規制することにより、シートベルト巻き取ることなくその引出を規制する規制手段とを備え、上記障害物検出手段によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合に、上記規制手段によりシートベルトの引出を規制した後、車両の後突が避けられない状態にあること又は後突が発生したことが検出された時点で、上記プリテンショナーによりシートベルトを巻き取る方向に駆動するように構成したことを特徴とする車両用シートベルト装置。
  2. 車両の後突が避けられない状態にあること又は後突が発生したことが検出された時点でシートベルトを巻き取る方向に駆動するプリテンショナーを備えた車両用シートベルト装置において、自車の減速度を検出する減速度検出手段と、この減速度検出手段の検出信号に応じて自車の減速度が基準値以上であることが確認された時点で上記シートベルトの引出を規制する規制手段と、車両後方の障害物を検出する障害物検出手段とを備え、この障害物検出手段によって車両後方に障害物が存在することが検出された場合には、上記規制手段を作動させるか否かの判断基準となる減速度を減少補正するように構成したことを特徴とする車両用シートベルト装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両用シートベルト装置において、上記規制手段は、シートベルトの繰り出しを禁止するものであることを特徴とする車両用シートベルト装置。
  4. 請求項1又は2記載の車両用シートベルト装置において、上記規制手段は、シートベルトの一定量の引出を許容するとともに、それ以上の引出を禁止するものであることを特徴とする車両用シートベルト装置。
  5. 請求項1又は2記載の車両用シートベルト装置において、上記規制手段は、シートベルトに引出抵抗を付与するものであることを特徴とする車両用シートベルト装置。
  6. 請求項5記載の車両用シートベルト装置において、車両の後方側に位置する他車との相対速度を検出する相対速度検出手段と、この相対速度検出手段の検出値に応じて上記規制手段によりシートベルトに付与される引出抵抗を変化させるように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする車両用シートベルト装置。
  7. 請求項5記載の車両用シートベルト装置において、自車の走行速度を検出する走行速度検出手段と、この走行速度検出手段の検出値に応じて上記規制手段によりシートベルトに付与される引出抵抗を変化させるように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする車両用シートベルト装置。
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