JP3829517B2 - 車両用乗員保護装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗員を保持する方向にシートベルトを駆動するプリテンショナーを備えた車両用乗員保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開平6−286581号公報に示されるように、シートに着座した乗員に装着可能なシートベルトと、作動信号の入力により上記シートベルトを初期位置から巻き取って第1の張力を発生させ、乗物衝突回避の操作が可能な範囲で上記乗員を拘束する第1のプリテンショナー機構と、作動信号の入力により上記第1の張力状態にあるシートベルトを巻き取って第2の張力を発生させ、乗物衝突に対して乗員を拘束する第2のプリテンショナー機構と、上記乗物の衝突を予測して上記第1のプリテンショナー機構に作動指令信号を出力する第1の指令手段と、乗物の衝突を判断して上記第2のプリテンショナー機構に作動指令信号を出力する第2の指令手段とを備えた乗物用シートベルト装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように衝突の回避が可能な状態及び衝突の発生時に、段階的にプリテンショナーを作動させるように構成した場合には、それぞれの状態に適合した張力をシートベルトに作用させて乗員を効果的に保護することができる。しかし、車両が後方から追突される後突事故の発生時に、上記プリテンショナーを作動させて乗員を後方側に強制的に移動させたしても、乗員の頭部をヘッドレストによって効果的に支持することができないと、乗員の頭部が不安定になることが避けられないという問題がある。特に、車両の後部座席等では、運転者の後方視界を確保するために前部席に比べてヘッドレストの設置高さが低く設定されているため、乗員の頭部の支持状態が不安定になって乗員が違和感を受け易いという問題があった。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑み、車両の後突時に、乗員に違和感を与えることなく、ヘッドレストによって乗員の頭部を安定して支持することができる車両用乗員保護装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、乗員を保持する方向にシートベルトを駆動するプリテンショナーを備えた車両用乗員保護装置において、ヘッドレストを上方に移動させるように駆動するヘッドレスト駆動手段と、車両の後突が発生したこと又は後突が避けられない状態にあることを検出する検出手段と、この検出手段の検出信号に応じて上記ヘッドレスト駆動手段を作動させるとともに、上記プリテンショナーを作動させるように制御する制御手段とを備え、上記プリテンショナーの作動前に、ヘッドレスト駆動手段を作動させるように構成したものである。
【0006】
上記構成によれば、車両の後突が発生したこと又は後突が避けられない状態にあることが上記検出手段によって検出された場合には、ヘッドレスト駆動手段が作動状態となってヘッドレストが上方に駆動され、このヘッドレストにより乗員の頭部が安定して支持された後に、プリテンショナーが作動状態となるため、シートベルトによりシートバック側に付勢された乗員の頭部が上記ヘッドレストによって確実に支持されることになる。
【0009】
請求項に係る発明は、上記請求項1記載の車両用乗員保護装置において、車両の後突が発生する確率を検出する後突確率検出手段を備え、この後突確率検出手段によって検出された後突確率が予め設定された第1基準値を越えた時点で上記ヘッドレスト駆動手段を作動させるとともに、上記後突確率検出手段によって検出された後突確率が第1基準値よりも高い確率に設定された第2基準値を越えた時点で上記プリテンショナーを作動させるように構成したものである。
【0010】
上記構成によれば、後突確率検出手段によって検出された後突確率が予め設定された第1基準値を越えた時点で、上記ヘッドレスト駆動手段が作動状態となってヘッドレストが上方に駆動され、その後に後突確率検出手段によって検出された後突確率が第2基準値を越えた時点で、プリテンショナーが作動状態となるため、シートベルトによりシートバック側に付勢された乗員の頭部が上記ヘッドレストによって安定して支持されることになる。
【0011】
請求項に係る発明は、上記請求項1記載の車両用乗員保護装置において、車両の後突が発生する確率が予め設定された基準値以上となったことを検出して後突予知信号を出力する後突予知検出手段と、車両の後突が実際に発生したことを検出して後突発生信号を出力する後突発生検出手段とを備え、上記後突予知検出手段から後突予知信号が出力された時点で上記ヘッドレスト駆動手段を作動させるとともに、上記後突発生検出手段から後突発生信号が出力された時点で上記プリテンショナーを作動させるように構成したものである。
【0012】
上記構成によれば、後突予知手段によって車両の後突が発生する確率が予め設定された基準値以上となって後突予知信号が出力された時点で、上記ヘッドレスト駆動手段が作動状態となってヘッドレストが上方に駆動され、その後に後突発生検出手段から後突発生信号が出力された時点で、プリテンショナーが作動状態となるため、シートベルトによりシートバック側に付勢された乗員の頭部が上記ヘッドレストによって安定して支持されることになる。
【0013】
請求項に係る発明は、乗員を保持する方向にシートベルトを駆動するプリテンショナーを備えた車両用乗員保護装置において、ヘッドレストを上方に移動させるように駆動するヘッドレスト駆動手段と、車両の後突が発生したこと又は後突が避けられない状態にあることを検出する検出手段と、この検出手段の検出信号に応じて上記ヘッドレスト駆動手段を作動させるとともに、上記プリテンショナーを作動させるように制御する制御手段とを備え、上記ヘッドレスト駆動手段により駆動されたヘッドレストが上方に移動したか否かを検出するヘッドレスト検出手段を備え、上記ヘッドレスト駆動手段に制御手段から作動指令信号が出力されたにも拘らず、ヘッドレストが上方に移動していないことがヘッドレスト検出手段の検出信号に応じて確認された場合には、上記プリテンショナーの作動を禁止または抑制するように構成したものである。
【0014】
上記構成によれば、制御手段からヘッドレスト駆動手段を作動させる制御信号が出力されたにも拘らず、何らかの原因でヘッドレストが上方に移動していないことが上記ヘッドレスト検出手段の検出信号に応じて確認された場合には、上記プリテンショナーの作動が抑制され、乗員がシートベルトによって強い力でシートバック側に付勢されることが防止される。
【0015】
請求項に係る発明は、乗員を保持する方向にシートベルトを駆動するプリテンショナーを備えた車両用乗員保護装置において、ヘッドレストを上方に移動させるように駆動するヘッドレスト駆動手段と、車両の後突が発生したこと又は後突が避けられない状態にあることを検出する検出手段と、この検出手段の検出信号に応じて上記ヘッドレスト駆動手段を作動させるとともに、上記プリテンショナーを作動させるように制御する制御手段とを備え、上記ヘッドレスト駆動手段及びプリテンショナーの作動状態を解除する際に、上記プリテンショナーの作動状態を解除した後、ヘッドレストを元の位置に復帰させるように構成したものである。
【0016】
上記構成によれば、ヘッドレスト駆動手段及びプリテンショナーの作動後に、これらの作動状態を解除する際には、まずプリテンショナーの作動状態が解除された後、所定時間が経過した時点で上記ヘッドレスト駆動手段によりヘッドレストが駆動されて元の位置に復帰することになる。
【0017】
請求項7に係る発明は、上記請求項1〜6の何れかに記載の車両用乗員保護装置において、上記ヘッドレスト駆動手段を運転席よりも後方側に位置する座席に配設したものである。
【0020】
上記ヘッドレスト駆動手段6は、油圧シリンダ、ソレノイドもしくは電動モータ等からなり、ヘッドレスト3を下方の退避位置から上方の支持位置、つまり乗員の頭部の重心位置と同等程度またそれ以上の高さにヘッドレスト3の上端部を上昇させるように構成されている。なお、上記ヘッドレスト駆動手段6によりヘッドレスト3を斜め前方側に向けて上昇させるように構成してもよく、あるいはヘッドレスト3を第1駆動手段によって上昇させた後、さらに第2駆動手段によって前方側に移動させるように構成してもよい。
【0021】
また、上記後突予知手段7は、超音波センサ、赤外線センサまたはレーダー等の検出信号に応じて車両の後方に位置する他車との相対距離及び相対速度を検出する等により、他車が自車の後部に衝突する後突の発生が避けられない状態にあるか否かを検出し、後突の発生が避けられない状態あることが検出された場合に、上記制御手段9に後突予知信号を出力するように構成されている。
【0022】
また、上記プリテンショナー8は、図3に示すように、シートベルト5を所定のばね力で巻き取る巻取リール11と、この巻取リール11の駆動軸に連結されたピニオンギア12と、このピニオンギア12を回転駆動するラックギア13と、このラックギア13を駆動するガス発生器14とを有し、車両の後突予測時に、上記制御手段9から出力される制御信号に応じてガス発生器14を作動させるように構成されている。これによって上記ラックギア13を下方の待機位置から上方の駆動位置に移動させるガス圧を発生させ、上記ピニオンギア12を回転駆動して上記巻取リール11によりシートベルト5を巻き取ることにより、このシートベルト5に所定のテンションを付与するようになっている。なお、上記ラックギア13及びガス発生器14等に代え、電動モータにより巻取リール11を回転駆動してシートベルト5を巻き取ることにより、シートベルト5に所定のテンションを付与するように構成してもよい。
【0023】
上記制御手段9は、後突予知手段7から後突予知信号が出力された時点で、上記ヘッドレスト駆動手段6に作動指令信号を出力してヘッドレスト3を、図1の仮想線で示すように上方に移動させた後、上記作動指令信号の出力時点からタイマー等によって設定された所定時間が経過した時点で、上記プリテンショナー8に作動指令信号を出力するように構成されている。
【0024】
また、上記車両用乗員保護装置には、図2に示すように、上記ヘッドレスト駆動手段6により駆動されたヘッドレスト3が上方に移動したか否かを検出するヘッドレスト検出手段10が設けられている。そして、上記制御手段9からヘッドレスト駆動手段6に作動指令信号が出力されたにも拘らず、ヘッドレスト3が上方に移動していないことがヘッドレスト検出手段10の検出信号に応じて確認された場合には、上記プリテンショナー8の作動を禁止する制御が制御手段9において実行されるようになっている。
【0025】
さらに、上記プリテンショナー8に作動指令信号が出力された時点から、予め設定された所定時間内に車両の後突が実際に発生したか否かを図外の後突発生検出手段の検出信号に応じて判別し、車両の後突が発生していないことが確認された場合には、上記プリテンショナー8の作動状態を解除した後、上記ヘッドレスト駆動手段6によってヘッドレスト3を元の位置に復帰させる制御が制御手段9において実行されるようになっている。
【0026】
上記車両用乗員保護装置の制御手段9において実行される制御動作を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、まず後突予知手段7から後突予知信号が出力されたか否かを判定し(ステップS1)、YESと判定された時点で、ヘッドレスト3を上方移動させる制御信号を上記ヘッドレスト駆動手段6に出力する(ステップS2)。
【0027】
次いで、タイマー等によって設定された0.2〜0.3秒程度の所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS3)、YESと判定された時点で、ヘッドレスト3が上昇したか否かを上記ヘッドレスト検出手段10の検出信号に応じて判定する(ステップS4)。このステップS4でNOと判定され、上記制御手段10からヘッドレスト駆動手段6を作動させる制御信号が出力されたにも拘らず、何らかの原因でヘッドレストが上方に移動していないことが上記ヘッドレスト検出手段の検出信号に応じて確認された場合には、上記プリテンショナー8を作動させることなく、そのままリターンする。
【0028】
また、上記ステップS4でYESと判定され、ヘッドレスト3が上昇したことが確認された場合には、上記プリテンショナー8を作動させる制御信号を出力してシートベルト5の巻取を行った後(ステップS5)、車両の後突が実際に発生したか否かを確認し(ステップS6)、YESと判定された場合には、リターンして制御動作を終了する。
【0029】
上記ステップS6でNOと判定されて車両の後突が未だ発生していないことが確認された場合には、タイマー等によって設定された2秒程度の所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS7)、NOと判定された場合に、上記ステップS6に戻り、上記判定を繰り返す。そして、上記ステップS7でYESと判定され、上記所定時間が経過しても車両の後突が発生しなかったことが確認された場合には、上記プリテンショナー8の作動状態を解除してシートベルト5の巻取状態を解放する(ステップS8)。
【0030】
次いで、タイマー等によって設定された1秒程度の所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS9)、YESと判定された時点で、ヘッドレスト3を下降させて元の位置に復帰させる制御信号を上記ヘッドレスト駆動手段6に出力した後(ステップS10)、制御動作を終了する。
【0031】
このように乗員を保持する方向にシートベルト5を駆動するプリテンショナー8を備えた車両用乗員保護装置において、ヘッドレスト3を上方に移動させるように駆動するヘッドレスト駆動手段6と、車両の後突が避けられない状態にあることを検出する上記後突予知手段7からなる検出手段と、この検出手段の検出信号に応じて上記ヘッドレスト駆動手段6を作動させるとともに、プリテンショナー8を作動させるように制御する制御手段とを設けたため、車両の後突が避けられない状態にあることが上記検出手段によって検出された場合には、上記ヘッドレスト駆動手段6によりヘッドレスト3を上方に駆動して、このヘッドレスト3により乗員の頭部を安定して支持することができるとともに、上記プリテンショナー8を作動させて乗員をシートベルト5により保持することができる。
【0032】
そして、上記のように後突予知手段7から後突予知信号が出力された時点で、上記ヘッドレスト駆動手段6によってヘッドレスト3を上方に移動させた後、タイマー等によって設定された所定時間が経過した時点で、上記プリテンショナー8を作動させてシートベルト5を巻き取ることにより、プリテンショナー8の作動前に、ヘッドレスト駆動手段6を作動させるように構成したため、ヘッドレスト3が下方位置にある状態でプリテンショナー8が作動状態となってシートベルト5が巻き取られるという事態の発生を確実に防止することができる。したがって、上記シートベルト5によってシートバック2側に付勢された乗員の頭部を上記ヘッドレスト3によって確実に支持し、違和感を生じさせることなく乗員を保護することができる。
【0033】
なお、上記のように後突予知手段7から後突予知信号が出力された時点で、上記ヘッドレスト駆動手段6によってヘッドレスト3を上方に移動させた後、タイマー等により予め設定された一定時間が経過した時点で、上記プリテンショナー8を作動させてシートベルト5を巻き取るように構成した上記実施形態に代え、自車の後部に接近する他車の相対速度等に応じて上記タイマーの設定時間を変化させ、例えば自車の後部に他車が急接近しつつある場合には、上記設定時間を通常時に比べて短くするように構成してもよい。
【0034】
また、車両の後突が発生する確率を検出する後突確率検出手段を設け、この後突確率検出手段によって検出された後突確率が予め設定された第1基準値を越えた時点で上記ヘッドレスト駆動手段6を作動させるとともに、上記後突確率検出手段によって検出された後突確率が第1基準値よりも高い確率に設定された第2基準値を越えた時点で上記プリテンショナー8を作動させるように構成してもよい。
【0035】
上記ように構成した場合には、自車の後部に接近する他車の相対速度等に応じて上記ヘッドレスト3の上方移動時点と、プリテンショナー8の作動時点との間隔を適正に調節することができる。すなわち、自車の後部に他車が急接近しつつある場合には、上記ヘッドレスト3の上方移動の直後にプリテンショナー8を作動させることにより、乗員を迅速に保護することができ、逆に自車の後部に他車がゆっくりと接近しつつある場合には、上記ヘッドレスト3の上方移動後に他車の接近速度に対応した所定時間が経過した時点でプリテンショナー8を作動させることにより、シートベルト5によってシートバック2側に付勢された乗員の頭部を上記ヘッドレスト3によって確実に支持できるという利点がある。
【0036】
さらに、車両の後突が発生する確率が予め設定された基準値以上となったことを検出して後突予知信号を出力する後突予知検出手段と、車両の後突が実際に発生したことを検出して後突発生信号を出力する後突発生検出手段とを設け、上記後突予知検出手段から後突予知信号が出力された時点で上記ヘッドレスト駆動手段6を作動させるとともに、上記後突発生検出手段から後突発生信号が出力された時点で上記プリテンショナー8を作動させるように構成してもよい。
【0037】
上記のように構成した場合には、自車の後部に接近する他車の相対速度等に対応させて上記ヘッドレスト3の上方移動時点と、プリテンショナー8の作動時点との間隔を適正に調節することができるとともに、実際に車両の後突が発生しなかった場合には、上記プリテンショナー8を非作動状態に保持できるため、乗員に不要な負荷が作用するのを防止できるという利点がある。
【0038】
また、上記実施形態では、ヘッドレスト駆動手段6により駆動されたヘッドレスト3が上方に移動したか否かを検出するヘッドレスト検出手段10を設け、上記ヘッドレスト駆動手段6に制御手段9から作動指令信号が出力されたにも拘らず、ヘッドレスト3が上方に移動していないことがヘッドレスト検出手段10の検出信号に応じて確認された場合には、上記プリテンショナー8の作動を禁止するように構成したため、何らかの原因でヘッドレスト3が上方に移動していない状態で、上記プリテンショナー8が作動状態となって乗員がシートベルトによりシートバック2側に付勢されて、乗員が違和感を受けるという事態の発生を確実に防止することができる。
【0039】
なお、上記ヘッドレスト駆動手段6に制御手段9から作動指令信号が出力されたにも拘らず、ヘッドレスト3が上方に移動していないことがヘッドレスト検出手段10の検出信号に応じて確認された場合に、上記プリテンショナー8の作動を禁止するように構成された上記実施形態に代え、プリテンショナー8によるシートベルト5の引込み力を通常時に比べて小さな値に設定することにより、プリテンショナー8の作動を抑制するように構成してもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、上記ヘッドレスト駆動手段6及びプリテンショナー8の作動後に、車両の後突が発生しなかったことが確認された時点で、上記プリテンショナーの作動状態を解除した後に、ヘッドレスト3を元の位置に復帰させるように構成することにより、ヘッドレスト3を元の位置に復帰させる前に、上記プリテンショナー8の作動状態を解除するように構成したため、乗員がシートベルト5により拘束された状態でヘッドレスト3が下降して乗員が違和感を受けるという事態の発生を確実に防止できるとともに、乗員の衣服がヘッドレスト3とシートバック2との間に挟まれること等を防止できるという利点がある。
【0041】
なお、車室内に配設された全ての座席に上記ヘッドレスト駆動手段6等を有する車両用乗員保護装置を配設することも可能であるが、特に運転席よりも後方側に位置する座席、つまり後部座席または中央部座席に上記ヘッドレスト駆動手段6等を配設した構造とすることが望ましい。すなわち、上記後部座席又は中央部座席のヘッドレスト3は、通常時に運転者の後方視界を確保するためにその設置高さを低く設定する必要があるので、車両の後突が発生したこと又は後突が避けられない状態にあることが上記後突予知手段7等からなる検出手段によって検出された場合に、ヘッドレスト駆動手段6によりヘッドレスト3を上方に駆動するように構成することにより、通常時の運転者の後方視界を確保しつつ、後突時に上記座席に着座した乗員の頭部を上記ヘッドレスト3により安定して支持できるようにすることが望ましい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、乗員を保持する方向にシートベルトを駆動するプリテンショナーを備えた車両用乗員保護装置において、ヘッドレストを上方に移動させるように駆動するヘッドレスト駆動手段と、車両の後突が発生したこと又は後突が避けられない状態にあることを検出する検出手段と、この検出手段の検出信号に応じて上記ヘッドレスト駆動手段を作動させるとともに、上記プリテンショナーを作動させるように制御する制御手段とを備え、上記プリテンショナーの作動前に、ヘッドレスト駆動手段を作動させるように構成したため、車両の後突が避けられない状態にあること等が上記検出手段によって検出された場合には、上記ヘッドレスト駆動手段によりヘッドレストを上方に駆動して、このヘッドレストにより乗員の頭部を安定して支持することができるとともに、上記プリテンショナーを作動させて乗員をシートベルトにより保持することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用乗員保護装置の実施形態を示す説明図である。
【図2】上記車両用乗員保護装置の具体的構成を示すブロック図である。
【図3】プリテンショナーの具体的構成を示す断面図である。
【図4】上記車両用乗員保護装置の制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 ヘッドレスト
5 シートベルト
6 ヘッドレスト駆動手段
7 後突予知手段(検出手段)
8 プリテンショナー
9 制御手段
10 ヘッドレスト検出手段

Claims (5)

  1. 乗員を保持する方向にシートベルトを駆動するプリテンショナーを備えた車両用乗員保護装置において、ヘッドレストを上方に移動させるように駆動するヘッドレスト駆動手段と、車両の後突が発生したこと又は後突が避けられない状態にあることを検出する検出手段と、この検出手段の検出信号に応じて上記ヘッドレスト駆動手段を作動させるとともに、上記プリテンショナーを作動させるように制御する制御手段とを備え、上記プリテンショナーの作動前に、ヘッドレスト駆動手段を作動させるように構成したことを特徴とする車両用乗員保護装置。
  2. 請求項1記載の車両用乗員保護装置において、車両の後突が発生する確率を検出する後突確率検出手段を備え、この後突確率検出手段によって検出された後突確率が予め設定された第1基準値を越えた時点で上記ヘッドレスト駆動手段を作動させるとともに、上記後突確率検出手段によって検出された後突確率が第1基準値よりも高い確率に設定された第2基準値を越えた時点で上記プリテンショナーを作動させるように構成したことを特徴とする車両用乗員保護装置。
  3. 請求項1記載の車両用乗員保護装置において、車両の後突が発生する確率が予め設定された基準値以上となったことを検出して後突予知信号を出力する後突予知検出手段と、車両の後突が実際に発生したことを検出して後突発生信号を出力する後突発生検出手段とを備え、上記後突予知検出手段から後突予知信号が出力された時点で上記ヘッドレスト駆動手段を作動させるとともに、上記後突発生検出手段から後突発生信号が出力された時点で上記プリテンショナーを作動させるように構成したことを特徴とする車両用乗員保護装置。
  4. 乗員を保持する方向にシートベルトを駆動するプリテンショナーを備えた車両用乗員保護装置において、ヘッドレストを上方に移動させるように駆動するヘッドレスト駆動手段と、車両の後突が発生したこと又は後突が避けられない状態にあることを検出する検出手段と、この検出手段の検出信号に応じて上記ヘッドレスト駆動手段を作動させるとともに、上記プリテンショナーを作動させるように制御する制御手段と、上記ヘッドレスト駆動手段により駆動されたヘッドレストが上方に移動したか否かを検出するヘッドレスト検出手段を備え、上記ヘッドレスト駆動手段に制御手段から作動指令信号が出力されたにも拘らず、ヘッドレストが上方に移動していないことがヘッドレスト検出手段の検出信号に応じて確認された場合には、上記プリテンショナーの作動を禁止または抑制するように構成したことを特徴とする車両用乗員保護装置。
  5. 乗員を保持する方向にシートベルトを駆動するプリテンショナーを備えた車両用乗員保護装置において、ヘッドレストを上方に移動させるように駆動するヘッドレスト駆動手段と、車両の後突が発生したこと又は後突が避けられない状態にあることを検出する検出手段と、この検出手段の検出信号に応じて上記ヘッドレスト駆動手段を作動させるとともに、上記プリテンショナーを作動させるように制御する制御手段とを備え、上記ヘッドレスト駆動手段及びプリテンショナーの作動状態を解除する際に、上記プリテンショナーの作動状態を解除した後、ヘッドレストを元の位置に復帰させるように構成したことを特徴とする車両用乗員保護装置。
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