JP2000230013A - エポキシ化ブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

エポキシ化ブロック共重合体の製造方法

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JP2000230013A
JP2000230013A JP11033273A JP3327399A JP2000230013A JP 2000230013 A JP2000230013 A JP 2000230013A JP 11033273 A JP11033273 A JP 11033273A JP 3327399 A JP3327399 A JP 3327399A JP 2000230013 A JP2000230013 A JP 2000230013A
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epoxidized block
epoxidized
producing
organic solvent
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JP11033273A
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English (en)
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Kazuhisa Toubou
和久 当房
Yoshiyuki Harano
芳行 原野
Ikuo Yamamoto
郁夫 山本
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱劣化が少なく、かつ残存有機溶媒含有率が
少なく、更にゲル含有率、特にテトラヒドロフラン不溶
分中の200メッシュ・オンゲルの含有率が100pp
m以下であるエポキシ化ブロック共重合体の製造方法を
提供すること。 【解決手段】 エポキシ化ブロック共重合体をエポキシ
化反応溶液から回収するに際し、水で洗浄してエポキシ
化反応の際に生成した酸類を除去して酸価を低減し、次
いで前記反応溶液を攪拌膜型蒸発機、好ましくは濃縮液
排出口に強制的に濃縮液を排出することが出来る構造を
有するものに供給して有機溶媒を蒸発させエポキシ化反
応溶液を濃縮し、次いで二軸ベント式押出機によって当
該濃縮液から有機溶媒を除去することを特徴とするエポ
キシ化ブロック共重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ化反応溶
液を水で洗浄して酸価を低減し、次いでエポキシ化反応
溶液を2段階に分けて効果的に脱溶媒することで、熱劣
化が少なく、かつ残存有機溶媒含有率が少なく、更に、
ゲル含有率の少ないエポキシ化ブロック共重合体を製造
する方法に関する。本発明の製造方法によるエポキシ化
ブロック共重合体は、それ自体を成形品に用いることが
できるほか、ゴム状重合体もしくは樹脂状重合体の改質
剤又は改質助剤、接着剤、シーラント、アスファルト改
質剤等に好適である。
【0002】
【従来の技術】ビニル芳香族炭化水素化合物と共役ジエ
ン化合物とからなるブロック共重合体は、透明で加硫を
しなくても加硫された天然ゴムあるいは合成ゴムと同様
の弾性を常温で有し、しかも高温で熱可塑性樹脂と同様
の加工性を有することから、各種改質剤や接着等の分野
で広く利用されている。上記の性能をさらに改善する目
的で、ブロック共重合体のジエンブロックに由来する炭
素−炭素二重結合をエポキシ化したエポキシ化ブロック
共重合体が既に提案されている。このようなエポキシ化
ブロック共重合体は、まず有機溶媒中でエポキシ化反応
を行い、次いで溶媒に均一に溶解またはスラリー状に存
在するエポキシ化ブロック共重合体を反応溶液中から回
収することによって製造される。
【0003】エポキシ化ブロック共重合体を反応溶液か
ら回収する方法としては、スチームストリッピング法が
よく知られている。これは、反応溶液であるエポキシ化
ブロック共重合体を含む有機溶媒溶液またはスラリーを
熱水中に注入して有機溶媒を水蒸気と共に蒸留し、エポ
キシ化ブロック共重合体をクラム状で析出させる方法で
あり、例えば特公昭55−7457号公報、特公昭55
−22489号公報、特公昭58−10411号公報等
に開示されている。得られたクラム状のエポキシ化ブロ
ック共重合体は、一般に脱水・乾燥工程で水分を除去す
る。
【0004】また、特開昭59−53504号公報に
は、スチームストリッピング法により得られたクラム状
物に、金属酸化物もしくは金属炭酸塩を添加して乾燥機
で乾燥する方法が開示され、特開昭61−218614
号公報等には、スチームストリッピング法により得られ
たクラム状物を脱水装置により含水率を低下させた後、
二軸ベント式押出機で更に水分を除去する方法が開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スチームスト
リッピング法を経ると、クラムを析出する工程、固液分
離する工程、脱水・乾燥する工程という多くの工程を要
するため、運転が容易ではない。特に、スチームストリ
ッピングに際して適切な界面活性剤を選択しないと、析
出したクラムがスチームストリッピング槽内壁や攪拌翼
などに多量に付着し運転不能になる場合がある。また、
析出したクラムを脱水機で脱水する場合に、クラムの形
状等によっては脱水機のスクリューに食い込みにくい場
合もある。さらに、溶媒除去に際して多量のスチームを
必要とするため、経済的にも問題がある。
【0006】一方、スチームストリッピング法のこれら
の問題点に対し、エポキシ化ブロック共重合体を含有す
る有機溶液から、蒸発機を使用して直接的に溶媒を除去
してエポキシ化ブロック共重合体を回収する方法があ
り、特開平2−187404号公報、特公平5−387
62号公報、特公平7−681号公報に開示されてい
る。しかし、エポキシ化反応溶液から直接的に脱溶媒処
理するのは、経済性および処理工程が少ない点でスチー
ムストリッピング法に比し優れるが、最終的に得られた
エポキシ化ブロック共重合体が熱安定性に劣る場合があ
る。また、処理工程中に特にゲルを発生しやすく、エポ
キシ化ブロック共重合体の色相が低下する場合もある。
【0007】また、特開平9−169814号公報に
は、エポキシ化反応溶液を2段階に分けて脱溶媒する方
法が開示されている。一段目は蒸発機を使用し、二段目
には混練式蒸発機を使用して脱溶媒する、エポキシ化ブ
ロック共重合体の製造方法である。一段目蒸発機として
は多管式蒸発機、液膜式蒸発機、遠心薄膜式蒸発機、プ
レート式蒸発機が例示され、二段目混練式蒸発機として
は二軸式の表面更新型自己洗浄タイプの蒸発機やベント
式押出機が例示されている。しかし、一段目蒸発機とし
て多管式蒸発機、液膜式蒸発機、遠心薄膜式蒸発機、プ
レート式蒸発機を使用した場合には、一段目における処
理液は自重によってのみ蒸発面での液の移動が行われる
ので、滞留時間が長くなり、製品中のゲル含有率、特に
テトラヒドロフラン不溶分中200メッシュ・オンのゲ
ル含有率が100ppm以下にすることが困難であると
いう問題がある。
【0008】よって本発明の課題は、熱劣化が少なく、
残存有機溶媒含有率が少なく、ゲル含有率、特にテトラ
ヒドロフラン不溶分中200メッシュ・オンのゲル含有
率が100ppm以下のエポキシ化ブロック共重合体の
製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の問題
点を解決すべく、エポキシ化ブロック共重合体の製造方
法について検討した結果、エポキシ化反応溶液を水で洗
浄してエポキシ化反応の際に生成した酸類を除去して酸
価を低減し、次いで攪拌膜型蒸発機で濃縮し、次いで二
軸ベント式押出機により脱溶媒するいわゆる2段脱溶媒
により、前記問題点を解決し得ることを見い出し、本発
明を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明は、ビニル芳香族炭化水素
化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン
化合物を主体とする重合体ブロック(B)とからなるブ
ロック共重合体(C)又はその水添物(D)を、当該共
重合体濃度5〜50重量%の有機溶媒中でエポキシ化し
て得たエポキシ化ブロック共重合体(E)をエポキシ化
反応溶液から回収するに際し、前記反応溶液を水で洗浄
してエポキシ化反応の際に生成した酸類を除去して酸価
を低減し、次いで攪拌膜型蒸発機に供給し有機溶媒を蒸
発させエポキシ化反応溶液を濃縮し、次いで二軸ベント
式押出機によって当該濃縮液から有機溶媒を除去するこ
とを特徴とするエポキシ化ブロック共重合体の製造方法
を提供するものである。
【0011】また、エポキシ化ブロック共重合体(E)
のエポキシ当量が140〜15,000であることを特
徴とする前記エポキシ化ブロック共重合体の製造方法を
提供するものである。
【0012】また、エポキシ化ブロック共重合体(E)
のエポキシ当量が200〜12,000であることを特
徴とする前記エポキシ化ブロック共重合体の製造方法を
提供するものである。
【0013】また、攪拌膜型蒸発機に供給するエポキシ
化反応溶液中の酸価が0.5mgKOH/g以下である
ことを特徴とする前記エポキシ化ブロック共重合体の製
造方法を提供するものである。
【0014】また、攪拌膜型蒸発機に供給するエポキシ
化反応溶液中の水分が5重量%以下であることを特徴と
する前記エポキシ化ブロック共重合体の製造方法を提供
するものである。
【0015】また、攪拌膜型蒸発機の使用条件が、温度
80〜300℃、内圧760mmHg以下であることを
特徴とする前記エポキシ化ブロック共重合体の製造方法
を提供するものである。
【0016】また、攪拌膜型蒸発機における滞留時間が
20分以下であることを特徴とする前記エポキシ化ブロ
ック共重合体の製造方法を提供するものである。
【0017】また、攪拌膜型蒸発機が、濃縮液排出口に
強制的に濃縮液を排出することが出来る構造を有するこ
とを特徴とする前記エポキシ化ブロック共重合体の製造
方法を提供するものである。
【0018】また、二軸ベント式押出機の使用条件が温
度80〜300℃、内圧500mmHg以下であること
を特徴とする前記エポキシ化ブロック共重合体の製造方
法を提供するものである。
【0019】また、二軸ベント式押出機における滞留時
間が15分以下であることを特徴とする前記エポキシ化
ブロック共重合体の製造方法を提供するものである。
【0020】また、製造されたエポキシ化ブロック共重
合体の残存有機溶媒含量が1,000ppm以下である
ことを特徴とする前記エポキシ化ブロック共重合体の製
造方法を提供するものである。
【0021】また、製造されたエポキシ化ブロック共重
合体のテトラヒドロフラン不溶分中の200メッシュ・
オンゲルの含有率が100ppm以下であることを特徴
とする前記エポキシ化ブロック共重合体の製造方法を提
供するものである。
【0022】本発明によれば、エポキシ化ブロック共重
合体を含むエポキシ化反応溶液を水で洗浄して酸価を低
減し、次いで撹拌膜型蒸発機と二軸ベント式押出機との
二段脱溶媒によって、有機溶媒を効果的に除去するた
め、長時間の熱履歴を与えることなく有機溶媒とエポキ
シ化ブロック共重合体を分離することができ、熱劣化が
少なく、かつ残存有機溶媒含有率が少なく、更にゲル含
有率、特にテトラヒドロフラン不溶分中の200メッシ
ュ・オンゲルの含有率が100ppm以下のエポキシ化
ブロック共重合体の製造方法を提供することができる。
以下、詳細に本発明を説明する。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明でいうブロック共重合体
(C)とは、ビニル芳香族炭化水素化合物を主体とする
重合体ブロック(A)と、共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロック(B)とを共重合させたものである。
また、ブロック共重合体の水添物(D)とは、ブロック
共重合体(C)の共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロック(B)に存在する炭素−炭素二重結合を部分的
に水添反応により水素化したものをいう。更に、本発明
でいうエポキシ化ブロック共重合体(E)とは、ブロッ
ク共重合体(C)またはその水添物(D)における共役
ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)に存在
する炭素−炭素二重結合をエポキシ化した共重合体をい
う。
【0024】ビニル芳香族炭化水素化合物を主体とする
重合体ブロック(A)を構成し得るビニル芳香族炭化水
素化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン等の
種々のアルキル置換スチレン、アルコキシ置換スチレ
ン、ビニルナフタレン、アルキル置換ビニルナフタレ
ン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン等が挙げられ
る。これらの中でもスチレンが好ましい。これらは、単
独で使用できるほか2種以上を組み合わせて使用するこ
ともできる。
【0025】共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロ
ック(B)を構成し得る共役ジエン化合物としては、
1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、3−ブチ
ル−1,3−オクタジエン、フェニル−1,3−ブタジ
エン等が挙げられる。これらの中で、1,3−ブタジエ
ンとイソプレンが安価であり、かつ入手しやすいので好
ましい。これらは単独で使用できるほか2種以上を組み
合わせて使用することもできる。
【0026】ブロック共重合体(C)を構成し得るビニ
ル芳香族炭化水素化合物と共役ジエン化合物の重量比
(ブロック共重合体の重量比)は、好ましくは5/95
〜80/20であり、さらに好ましくは10/90〜7
0/30である。また、本発明で使用できるブロック共
重合体(C)の数平均分子量は、好ましくは5,000
〜600,000であり、さらに好ましくは10,00
0〜200,000である。5,000より低分子量で
は、ゴム状弾性体の性質が発現しにくく、また高分子量
では溶融しにくくなるので好ましくない。ここで、数平
均分子量とは、GPC法によって測定した標準ポリスチ
レン換算分子量を意味する。更に、分子量分布[重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw
/Mn)]は10以下である。
【0027】ブロック共重合体(C)の構造は特に限定
されるものではない。例えば、X−Y−X、Y−X−Y
−X、(X−Y−)4 Si、X−Y−X−Y−X等で表
されるビニル芳香族炭化水素化合物のブロック(X)と
共役ジエン化合物のブロック(Y)の共重合体であって
もよい。また、分子自体の構造は直鎖状、分岐状、放射
状などのいずれの構造であってもよく、さらにこれらの
任意の組み合わせであってもよい。ブロック共重合体中
において、ビニル芳香族炭化水素化合物は、均一に分布
していても、またテーパー状に分布していてもよい。ま
た、共重合部分は、ビニル芳香族炭化水素化合物が均一
に分布している部分及び/又はテーパー状に分布してい
る部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。さらにジ
エン系ブロック共重合体の共役ジエン化合物の不飽和結
合は、部分的に水素添加したものでもよい。
【0028】ブロック共重合体の水添物(D)の製造方
法は特に限定されるものではなく、どのような方法であ
っても差しつかえない。例えば、特公昭42−8704
号公報、特公昭43−6636号公報等に記載されてい
るように、不活性溶媒中でブロック共重合体(C)を水
素化触媒の存在下に水素化する方法が例示できる。水素
化量は特に限定されるものではないが、引き続きエポキ
シ化反応を行なう際、エポキシ化剤と反応し得る不飽和
炭素結合が水添物(D)の分子内に残っている必要があ
る。
【0029】エポキシ化は、ブロック共重合体(C)ま
たはその水添物(D)を、適当な有機溶媒に溶解した後
にエポキシ化剤を用いて行う。有機溶媒中の共重合体の
濃度は、5〜50重量%であることが好ましく、エポキ
シ化剤によりエポキシ化される部位は、重合体ブロック
(B)に存在する炭素−炭素二重結合である。尚、有機
溶媒へのブロック共重合体(C)の溶解には、共重合体
(C)がスラリー状に存在する場合も含まれる。
【0030】エポキシ化の際に使用し得る有機溶媒とし
ては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の直
鎖状及び分岐状炭化水素及びそれらのアルキル基置換誘
導体、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタ
ン等の脂環式炭化水素及びそれらのアルキル基置換誘導
体、ベンゼン、ナフタレン、トルエン、キシレン等の芳
香族及びアルキル基置換芳香族炭化水素、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸プロピル等の脂肪族カルボン酸エステ
ル、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素などが挙げ
られる。これらの中で、ブロック共重合体(C)又はそ
の水添物(D)の溶解性及び、沸点その他有機溶媒回収
の容易性などから、シクロヘキサン、酢酸エチル、クロ
ロホルム、トルエン、キシレン、ヘキサンを使用するこ
とが好ましい。
【0031】また、エポキシ化反応の際に使用し得るエ
ポキシ化剤としては、過酢酸、過安息香酸、過ギ酸、ト
リフルオロ過酢酸等の有機過酸類、過酸化水素、過酸化
水素と低分子の脂肪酸とを組み合わせたもの等を例示す
ることができる。これらの中で工業的に大量に製造され
るため安価に入手でき、しかも安定度の比較的高い過酢
酸が、エポキシ化剤として好ましい。なお、エポキシ化
の際には、必要に応じて触媒を使用することもできる。
【0032】使用するエポキシ化剤の量は、特に限定さ
れるものではなく、使用するエポキシ化剤の反応性や所
望されるエポキシ化度、使用するブロック共重合体
(C)又はその水添物(D)中の炭素−炭素二重結合数
等の条件により任意に適当な量を使用し得る。最終的に
得られるエポキシ化ブロック共重合体(E)のエポキシ
当量は、140〜15,000、より好ましくは200
〜12,000である。エポキシ当量が140より小さ
いと、重合体の弾性的な性質が発現しにくくなり好まし
くなく、また15,000より大きいとエポキシ化した
ことによる特異的な物性が発現しにくくなり好ましくな
い。尚、エポキシ当量は、エポキシ当量=1,600/
{エポキシ化ブロック共重合体中のオキシラン酸素濃度
(重量%)}で算出され、オキシラン酸素1モル当たり
のエポキシ化ブロック共重合体の重量を表す。オキシラ
ン酸素濃度は、臭化水素の酢酸溶液を用いて滴定して求
める。エポキシ当量が大きいとオキシラン酸素濃度が低
くなり、逆に小さいとオキシラン酸素濃度が高くなる。
エポキシ当量は、エポキシ化剤の量を調整等により任意
に選択することができる。
【0033】エポキシ化反応温度は、使用するエポキシ
化剤、用いる有機溶媒、ブロック共重合体(C)もしく
はその水添物(D)の種類や量などにより異なり、特に
限定されるものではない。例えば、過酢酸をエポキシ化
剤として使用する場合の反応温度は、好ましくは0〜7
0℃である。0℃以下では反応速度が遅く、70℃を越
えると生成したエポキシ基が開環したり過酢酸の分解が
進行したりして好ましくない。過酢酸の安定性を向上さ
せるために、リン酸塩類をエポキシ化反応に際して反応
系に添加してもよい。エポキシ化反応時間は、0.1〜
72時間、より好ましくは0.2〜10時間の範囲で選
ぶことが生産性の観点から好ましい。
【0034】エポキシ化反応終了後は、水でエポキシ化
反応溶液を洗浄して、エポキシ化反応溶液中の酸価を低
減させる。水洗後のエポキシ化反応溶液中の酸価は、得
られるエポキシ化ブロック共重合体のゲル含有率を抑え
る点から、0.5mgKOH/g以下が好ましい。
【0035】エポキシ化反応溶液の水洗方法は特に限定
されるものではなく、連続的に行っても回分式で行って
もよいが、水洗後のエポキシ化反応溶液中の水分含有量
は、脱溶剤を安定にかつ効率的に行うという点から、5
重量%以下が好ましい。水分含有量が5重量%より高い
と、脱溶剤工程中、攪拌膜型蒸発機の濃縮液排出口にお
いて、樹脂が白濁したもち状になり、排出が不安定にな
ったり、場合によっては排出ができなくなるため好まし
くない。
【0036】水分含有量を5重量%以下にコントロール
する方法としては、公知の方法を用いることが出来る。
例えば、回分操作にて攪拌槽を用いる場合、「水洗後の
静置時間で水分をコントロールする方法」や「水洗時の
攪拌回転数および攪拌時間を変化させて、反応ドープ中
に分散する水滴の径を制御することにより、水洗後のエ
ポキシ化ブロック共重合体の溶液中の水分をコントロー
ルする方法」が上げられる。後者は、水洗後に静置して
ドープ中に分散した水滴を沈降させて水を切る際、水滴
の沈降速度は水滴径の2乗に比例する(ストークスの法
則)ので、水洗工程において、攪拌の回転数と時間をコ
ントロールすることによってドープ中に分散する水滴の
径をコントロールし、水分含有量をコントロールする方
法である。
【0037】水洗し、水分をコントロールしたエポキシ
化ブロック共重合体を含むエポキシ化反応溶液は、続い
て、一段目として攪拌膜型蒸発機によって有機溶媒を蒸
発させエポキシ化反応溶液を濃縮し、次いで二段目とし
て二軸ベント式押出機により残りの揮発成分を除去す
る。攪拌膜型蒸発機は、回転するかき取り板によって伝
熱面上を下降する液膜をかき取って伝熱を促進し、かつ
蒸発を均一にするものであれば、一般的な装置を使用す
ることができるが、その中でも濃縮液排出口に強制的に
濃縮液を排出することができる構造を有するものが特に
好ましい。このような構造を有する蒸発機は、重力自然
落下領域を越えた高粘度物質を送液することが可能なた
め、蒸発機内の樹脂の滞留を少なくでき、ゲル発生など
の品質劣化を少なくできるからである。
【0038】攪拌膜型蒸発機の使用温度、内圧、攪拌翼
回転数は、処理能力、重合体の特性(粘度、熱安定性
等)、有機溶媒の種類や濃度、製品の品質等を考慮して
適宜選定することができる。好ましい蒸発機内の温度
は、80〜300℃、さらに好ましくは100〜250
℃である。蒸発機の温度が80℃未満であると、有機溶
媒が十分に除去できず、一方300℃より高いと重合体
中にゲルが多量に発生するので好ましくない。攪拌膜型
蒸発機の内圧は、好ましくは760mmHg以下、さら
に好ましくは400〜1mmHgの範囲である。なお、
攪拌膜型蒸発機の内圧とは、攪拌膜型蒸発機内の気相部
で最も低い圧力を示す箇所の圧力をさす。内圧が760
mmHgより高いと、有機溶媒が十分に除去されないの
で好ましくない。なお、攪拌膜型蒸発機の攪拌翼回転数
は、剪断速度が100〜5,000sec−1になるよ
うに設定することが好ましい。
【0039】また、撹拌膜型蒸発機内における滞留時間
は、製品にもよるが好ましくは20〜3分、より好まし
くは10〜5分である。
【0040】二軸ベント式押出機は、脱気用のベント部
を少なくとも1個、好ましくは1〜10個、さらに好ま
しくは1〜5個有する押出機であることが好ましい。ま
た、リアベントは使用しても、しなくてもさしつかえな
い。かかる構造の二軸ベント式押出機としては、L/D
=2〜50、好ましくは4〜45(Lはスクリューの長
さ、Dはスクリューの外径)程度のものがよく、スクリ
ューのかみ合い構造は、「かみ合い」、「非かみ合い」
のいずれでもよく、また回転方向については同方向、異
方向のいずれでもよい。なお、一般的に二軸ベント式押
出機に代えて、二軸式セルフクリーニング蒸発機、連続
式混練機などが使用されることがあるが、二軸ベント式
押出機に比べて樹脂の滞留時間が長いため、本発明の製
造方法の対象とするエポキシ化ブロック共重合体の場合
には、ゲル発生などの品質劣化を引き起こすなどの問題
点があり好ましくない。
【0041】二軸ベント式押出機のバレル側からの加熱
条件、押出機内部の圧力、スクリュー回転数は、処理能
力、重合体の特性(粘度、熱安定性等)、有機溶媒の種
類や濃度、製品の品質、攪拌膜型蒸発機の脱揮能力のバ
ランスなどを考慮して適宜選定することができる。押出
機内の温度は、80〜300℃、さらに好ましくは10
0〜250℃である。尚、バレルごとに異なる温度を設
定することもできる。押出機の温度が80℃未満である
と、有機溶媒が十分に除去されず、一方、300℃より
高いと重合体中にゲルが多量に発生するので好ましくな
い。押出機の内圧は、好ましくは500mmHg以下、
さらに好ましくは400〜1mmHgの範囲から選択さ
れる。なお、押出機の内圧とは、通常、ベント部に取り
付けた圧力計で読み取った値を意味する。押出機の内圧
が500mmHgより高いと、有機溶媒が十分に除去さ
れないので好ましくない。なお、押出機のスクリュー回
転数は、剪断速度が100〜2,000sec−1にな
るように設定することが好ましい。また、押出機の適当
な位置から少量の水を添加することにより、製品である
エポキシ化ブロック共重合体中の残存有機溶媒量を減少
させることもできる。また、二軸ベント式押出機内にお
ける滞留時間は、製品にもよるが15分以下、好ましく
は10分以下、さらに好ましくは5分以下、特に好まし
くは3分以下である。
【0042】本発明では、上記の如く二段階に脱溶媒し
有機溶媒を除去することにより、滞留時間を短くして溶
媒を除去することができ、長時間の熱履歴を与えること
なくエポキシ化ブロック共重合体を製造することができ
る。攪拌膜型蒸発機でエポキシ化ブロック共重合体を含
むエポキシ化反応溶液中の有機溶媒濃度を5〜70重量
%、好ましくは15〜40重量%に減少させることがで
きるため、次いで使用される2段目の蒸発機に小型の二
軸ベント式押出機を用いることができる。この様にして
最終的に得られたエポキシ化ブロック共重合体中の残存
有機溶媒含量の好ましい値は、5,000ppm以下、
より好ましくは2,000ppm以下、特に好ましくは
1,000ppm以下である。残存有機溶媒含量が5,
000ppmより多いと、成形品にする際に発泡し、臭
気が発生する場合があるため好ましくない。尚、残存有
機溶媒含量の調整は、使用する蒸発機の温度、蒸発機内
部の圧力、滞留時間等の運転条件を変更することにより
行うことができる。
【0043】本発明で、エポキシ化ブロック共重合体を
含むエポキシ化反応溶液を上記の如く、水洗し、更に攪
拌膜型蒸発機と二軸ベント式押出機で二段階に脱溶剤す
ることにより、得られるエポキシ化ブロック共重合体
は、そのエポキシ化ブロック共重合体をテトラヒドロフ
ランに溶解させた時の不溶分の内、200メッシュの金
網を通過しないゲルの含有量が100ppm(重量/重
量ppm)以下であることが好ましい。更に好ましくは
50ppm以下である。エポキシ化ブロック共重合体中
のテトラヒドロフラン不溶分の内、200メッシュの金
網を通過しないゲルの含有量(200メッシュ・オンゲ
ルの含有率と略す)が100ppmより多いと、多量の
フィッシュアイが発生して成形不良を起こすという問題
が生じる。
【0044】尚、200メッシュ・オンゲルの含有率の
コントロールは、水洗工程と、二段階の脱溶剤工程の条
件を変更することにより行うことができる。
【0045】本発明の製造方法において、エポキシ化ブ
ロック共重合体を最終的に得るまでのいずれかの工程に
おいて、各種添加剤、例えば耐熱安定剤、老化防止剤、
架橋剤、紫外線吸収剤、またはシリカ、タルク、カーボ
ンなどの無機物充填剤、可塑剤、オイルなどの軟化剤を
添加してもさしつかえない。
【0046】本発明で製造されたエポキシ化ブロック共
重合体は、ストランド状、ペレット状、発泡クラム状、
粒状、粉末状のいずれの形態とすることができるが、ペ
レット状が好ましい。また、当該ペレット等を、シー
ト、フィルム、各種形状の射出成形品、中空成形品等の
成形品とすることができ、家電製品、自動車部品、工業
部品、家庭用品、玩具等の素材とすることもできる。更
に各種熱可塑性樹脂の改質剤、粘着剤、接着剤の素材、
アスファルト改質剤とすることもできる。
【0047】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0048】尚、「%」及び「ppm」は、特に示す場
合を除くほか「重量%」及び「重量ppm」を示す。
【0049】200メッシュ・オンゲルの含有率は、1
0mlのテトラヒドロフランにエポキシ化ブロック共重
合体を約0.1g加え、25℃にて3時間撹拌した後、
溶液を200メッシュの金網に通し、金網を通過しない
ゲル分の乾燥重量を測定して求めた。ppm(重量/重
量ppm)で示す。
【0050】(実施例1)ポリスチレン−ポリブタジエ
ン−ポリスチレンのブロック共重合体(SBS,日本合
成ゴム(株)製「TR−2000」)300重量部を酢
酸エチル1,500重量部に完全に溶解させ、これに過
酢酸の30%酢酸エチル溶液169重量部を連続的に滴
下し、攪拌下40℃で6時間エポキシ化反応を行った。
次いで、回分式撹拌装置を用いて反応液と同重量の純水
を投入して撹拌洗浄し、静置したのち下層に存在する洗
浄水を抜き取った(以下、これを1回の水洗操作とい
う)。この水洗操作を5回行った。こうして、得られた
エポキシ化ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレ
ン共重合体(ESBS)を含むエポキシ化反応溶液中の
揮発分濃度は70重量%(エポキシ化ブロック共重合体
の濃度は30重量%)であった。又、このエポキシ化反
応溶液の酸価は0.41mgKOH/g、水分は3.0
重量%であった。
【0051】このエポキシ化反応溶液を、濃縮液排出口
直前に送液用スクリューを有する伝熱面積1.0m2の
攪拌膜型蒸発機(エクセバTM、神鋼パンテック(株)
製)に150kg/h(滞留時間15分)で供給した。
攪拌膜型蒸発機は、熱媒供給温度150℃、内圧160
mmHg、攪拌翼の回転数240rpm(剪断速度15
80sec−1に相当)で運転した。その結果、このエ
ポキシ化ブロック共重合体を含むエポキシ化反応溶液
は、溶液中の揮発分の濃度が20重量%(エポキシ化ブ
ロック共重合体の濃度は80重量%)までに濃縮され
た。
【0052】次いで、この濃縮物をスクリュー外径58
mm、L/D=37、リアベント部を1個およびベント
部を3個有する二軸ベント式押出機に供給した。二軸ベ
ント式押出機の運転は、熱媒供給温度150℃、系内圧
力はリアベント部300mmHg、第1ベント部60m
mHg、第2および第3ベント部30mmHg、スクリ
ューの回転数77rpm(剪断速度460sec−1に
相当)で行った。また、第3ベント部の手前の供給口か
ら水0.9kg/h(重合体生産速度の2重量%)を供
給した。全体のフローを図1に示す。
【0053】次いで、二軸ベント式押出機先端から排出
された共重合体をカッターにてペレット状にした。こう
して得られたエポキシ化ブロック共重合体中の残存溶媒
は、580ppmであり、共重合体のエポキシ当量は5
20であった。又、200メッシュ・オンゲルの含有率
は60ppmであった。このエポキシ化ブロック共重合
体を200℃でプレスして2mm厚のシートに成形した
が、成形品に発泡は全く認められなかった。なお、発泡
の確認は目視で行った。また、運転終了後に押出機スク
リューを引き抜き内部を目視観察したところ、ゲルの付
着は見られなかった。
【0054】(実施例2)水洗操作を6回実施し、エポ
キシ化ブロック共重合体を含むエポキシ化反応溶液の酸
価を0.29mgKOH/g、水分を2.5重量%とし
た他は、実施例1と同様の方法によりエポキシ化ブロッ
ク共重合体を得た。得られたエポキシ化ブロック共重合
体の残存溶媒含量は980ppmであり、エポキシ当量
は520であり、200メッシュ・オンゲルの含有率は
40ppmであった。また、このエポキシ化ブロック共
重合体を200℃でプレスして2mm厚のシートに成形
したが、成形品に発泡は全く認められなかった。更に、
運転終了後に押出機スクリューを引き抜き内部を目視観
察したところ、ゲルの付着は見られなかった。
【0055】(比較例1)水洗操作を4回実施し、エポ
キシ化ブロック共重合体を含むエポキシ化反応溶液の酸
価を0.65mgKOH/g、水分を2.3重量%とし
た他は、実施例1と同様の方法によりエポキシ化ブロッ
ク共重合体を得た。得られたエポキシ化ブロック共重合
体の残存溶媒含量は570ppmであり、エポキシ当量
は520であり、200メッシュ・オンゲルの含有率は
135ppmであった。また、このエポキシ化ブロック
共重合体を200℃でプレスして2mm厚のシートに成
形したところ、成形品に発泡は全く認められなかった
が、成形品にフィッシュアイの発生が確認された。ま
た、運転終了後に押出機スクリューを引き抜き内部を目
視観察したところ、ゲルの付着は見られなかった。
【0056】(比較例2)水洗操作時に攪拌回転数を実
施例1に比べ大きくし、ドープ中の水滴径を実施例1に
比べ小さくした他は、実施例1と同様の方法にして、酸
価が0.40mgKOH/g、水分が6.0重量%のエ
ポキシ化ブロック共重合体を含むエポキシ化反応溶液
(揮発分濃度70重量%)を得た。この溶液を、実施例
1と同じ運転条件の攪拌膜型蒸発機に150kg/hで
供給したところ、濃縮物は送液スクリュー部で滞留を起
こし、濃縮物を蒸発機から排出することが不可能とな
り、運転を継続することができなかった。運転停止後、
送液スクリュー部から濃縮物をかき出してみると、白濁
したもち状となっていた。
【0057】(比較例3)実施例1と同様の方法で得ら
れたエポキシ化ブロック共重合体を含むエポキシ化反応
溶液(揮発分濃度70重量%、酸価は0.41mgKO
H/g、水分は3.0重量%)を、攪拌膜型蒸発機に1
10kg/h(滞留時間21分)で供給した。攪拌膜型
蒸発機の運転条件は、熱媒供給温度120℃とした他は
実施例1と同様とした。又、二軸ベント式押出機の運転
条件は、押出機のスクリューの回転数46rpm(剪断
速度220sec−1に相当)、第3ベント部の手前の
供給口からの水供給量を0.66kg/h(重合体生産
速度の2重量%)とした他は、実施例1と同様とした。
得られたエポキシ化ブロック共重合体中の残存溶媒含量
は700ppmであり、エポキシ当量は520であり、
200メッシュ・オンゲルの含有率は130ppmであ
った。また、このエポキシ化ブロック共重合体を200
℃でプレスして2mm厚のシートに成形したところ、成
形品に発泡は全く認められなかったが、成形品にフィッ
シュアイの発生が確認された。また、運転終了後に押出
機スクリューを引き抜き内部を目視観察したところ、ゲ
ルの付着は見られなかった。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、エポキシ化反応溶液を
水で洗浄して酸価を低減し、次いで撹拌膜型蒸発機と二
軸ベント式押出機との二段脱溶媒によって、エポキシ化
反応溶液を効果的に脱溶媒するため、長時間の熱履歴を
与えることなく有機溶媒とエポキシ化ブロック共重合体
を分離することができ、熱劣化が少なく、かつ残存有機
溶媒含有率が少なく、更にゲル含有率、特にテトラヒド
ロフラン不溶分中の200メッシュ・オンゲルの含有率
が100ppm以下のエポキシ化ブロック共重合体を安
定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のエポキシ化反応溶液からの有機溶媒
除去のフローを示す。
【符号の説明】
1:反応槽/水洗槽 10:第1ベント口 2:ポンプ 11:第2ベント口 3:攪拌膜型蒸発機 12:第3ベント口 4:コンデンサー 13:真空ポンプ 5:回収溶媒タンク 14:コンデンサー 6:回収溶媒 15:回収溶媒タン
ク 7:二軸ベント式押出機 16:回収溶媒 8:濃縮液 17:脱溶媒された
共重合体 9:リアベント口 18:水の添加口

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビニル芳香族炭化水素化合物を主体とする
    重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする
    重合体ブロック(B)とからなるブロック共重合体
    (C)又はその水添物(D)を、当該共重合体濃度5〜
    50重量%の有機溶媒中でエポキシ化して得たエポキシ
    化ブロック共重合体(E)をエポキシ化反応溶液から回
    収するに際し、前記反応溶液を水で洗浄してエポキシ化
    反応の際に生成した酸類を除去して酸価を低減し、次い
    で攪拌膜型蒸発機に供給し有機溶媒を蒸発させエポキシ
    化反応溶液を濃縮し、次いで二軸ベント式押出機によっ
    て当該濃縮液から有機溶媒を除去することを特徴とする
    エポキシ化ブロック共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】エポキシ化ブロック共重合体(E)のエポ
    キシ当量が140〜15,000であることを特徴とす
    る請求項1記載のエポキシ化ブロック共重合体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】エポキシ化ブロック共重合体(E)のエポ
    キシ当量が200〜12,000であることを特徴とす
    る請求項1記載のエポキシ化ブロック共重合体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】攪拌膜型蒸発機に供給するエポキシ化反応
    溶液中の酸価が0.5mgKOH/g以下であることを
    特徴とする請求項1〜3記載のエポキシ化ブロック共重
    合体の製造方法。
  5. 【請求項5】攪拌膜型蒸発機に供給するエポキシ化反応
    溶液中の水分が5重量%以下であることを特徴とする請
    求項1〜4記載のエポキシ化ブロック共重合体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】攪拌膜型蒸発機の使用条件が、温度80〜
    300℃、内圧760mmHg以下であることを特徴と
    する請求項1〜5に記載のエポキシ化ブロック共重合体
    の製造方法。
  7. 【請求項7】攪拌膜型蒸発機における滞留時間が20分
    以下であることを特徴とする請求項1〜6に記載のエポ
    キシ化ブロック共重合体の製造方法。
  8. 【請求項8】攪拌膜型蒸発機が、濃縮液排出口に強制的
    に濃縮液を排出することが出来る構造を有することを特
    徴とする請求項1〜7に記載のエポキシ化ブロック共重
    合体の製造方法。
  9. 【請求項9】二軸ベント式押出機の使用条件が温度80
    〜300℃、内圧500mmHg以下であることを特徴
    とする請求項1〜8に記載のエポキシ化ブロック共重合
    体の製造方法。
  10. 【請求項10】二軸ベント式押出機における滞留時間が
    15分以下であることを特徴とする請求項1〜9に記載
    のエポキシ化ブロック共重合体の製造方法。
  11. 【請求項11】製造されたエポキシ化ブロック共重合体
    の残存有機溶媒含量が1,000ppm以下であること
    を特徴とする請求項1〜10に記載のエポキシ化ブロッ
    ク共重合体の製造方法。
  12. 【請求項12】製造されたエポキシ化ブロック共重合体
    のテトラヒドロフラン不溶分中の200メッシュ・オン
    ゲルの含有率が100ppm以下であることを特徴とす
    る請求項1〜11に記載のエポキシ化ブロック共重合体
    の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100726820B1 (ko) * 2005-04-08 2007-06-12 후지쯔 가부시끼가이샤 구매 동기 분석 지원 장치, 그 방법 및 프로그램
JP2016538394A (ja) * 2013-08-05 2016-12-08 怡維怡橡▲膠▼研究院有限公司Eve Rubber Institute Co.,Ltd. ゴムマスターバッチの連続的製造方法及びその方法で調合されたゴムマスターバッチ

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