JPH048754A - 熱可塑性樹脂の製造方法およびその装置 - Google Patents

熱可塑性樹脂の製造方法およびその装置

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JPH048754A
JPH048754A JP11049790A JP11049790A JPH048754A JP H048754 A JPH048754 A JP H048754A JP 11049790 A JP11049790 A JP 11049790A JP 11049790 A JP11049790 A JP 11049790A JP H048754 A JPH048754 A JP H048754A
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polymer
latex
press
screw
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Takeshi Ota
大田 毅
Naoya Miyaki
宮木 直哉
Fukuaki Wada
和田 福明
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、熱可塑性樹脂、特にABS−MBS系樹脂(
以下、ABS樹脂等と略す)の製造方法およびその装置
に関するものである。さらに詳しくは、乳化重合によっ
て得られたグラフト重合体ラテックス、このラテックス
のスラリーまたは含水重合体と、溶液重合または/及び
塊状重合によって得られた溶融状態のビニル系重合体に
より連続的にABS系樹脂等を製造する方法およびその
装置に関するものである。
[従来の技術] 従来より、ABS樹脂等の製造方法としては、1)乳化
重合法によって得たグラフト重合体と懸濁重合または塊
状重合法によって得たビニル重合体から製造する方法 2)乳化重合法によって得たグラフト重合体と乳化重合
法によって得たビニル系重合体から製造する方法 3)乳化重合法によって得たグラフト重合体をビニル系
単量体混合物等に混合し、塊状重合法により製造する方
法 4)溶液重合法によって得られたゴム状重合体をビニル
系単量体に溶解し、塊状−懸濁重合法により製造する方
法 5)溶液重合法によって得られたゴム状重合体をビニル
系重合体等に溶解し、塊状重合法により製造する方法 等が知られている。
しかし、4)及び5)の溶液重合法で得られたゴム状重
合体を使用する製造方法では、製品に含有されるゴム状
重合体の粒子径が太き(,1)〜3)の方法の製品と比
較して光沢が充分でない。
従って、工業的には1)〜3)の方法が採用されている
すなわち、−射的にABS樹脂等は共役ジエン系ゴム状
重合体にビニル系単量体を乳化グラフト重合して得られ
るグラフト重合ラテックスを、乳化破壊、凝固、乾燥さ
せて単離せしめたグラフトパウダーを製造することが必
要となる。従って、グラフト重合ラテックスを乾燥した
グラフトパウダーとして回収するためには複雑で多様な
工程が必要であり、乾燥工程を中心としたランニングコ
スト、エネルギーロスの問題、製品の収率の低下、製品
コストに占める人件費の比率の高さ等の好ましくない点
が多い。また、ここで得られたグラフトパウダーは、同
様にして得られたビニル系重合体パウダー、懸濁重合に
より得られるビニル系重合体スラリーを脱水、乾燥させ
た重合体ビーズ或いは塊状重合により得られるビニル系
重合体ベレットと混合、押出、脱揮する方法またはビニ
ル系単量体等に混合して塊状重合する方法によりABS
樹脂等のベレットとされる。しかし、前者の方法は、−
度固化したビニル系重合体のビーズまたはベレットを溶
融状態になるまで加熱することが必要であり、コスト的
に好ましくない。また後者の塊状重合する方法では塊状
重合法の欠点ともいえる製造されるABS樹脂等に品種
の制限が加わる問題がある。
[発明が解決しようとする課題] これらの点を改良すべ(従来から種々の提案がなされて
いる。例えば、重合体ラテックスを凝固処理した後、ビ
ニル系重合体のベレットまたは/及びビーズとともにス
クリュータイプの絞り脱水機に供給して脱水乾燥を行い
、シリング先端のダイス部から重合体を溶融状態で連続
的に取り出す方法(特開昭56−18604号公報)が
提案されている。しかしながら、この方法では、グラフ
ト重合体を回収、乾燥する工程は、簡略化されるが、従
来の方法と同様に一度固化したビニル系重合体のビーズ
または/及びベレットを溶融状態にもどさなければなら
ず、エネルギーの損失が大きい欠点がある。
さらに、これらの欠点を改良する方法として、重合体ラ
テックスの連続溶融物を析出、凝固したもの、又はこれ
から脱水したものを単一装置に供給し、脱水スリットバ
レルで液状物を排出し、加熱・溶融したものに、連続塊
状重合法または溶液重合法で得られた溶融したビニル系
重合体を、前記脱水スリットバレルと第一のベントバレ
ルとの中間に設けられている圧入バレルから液状で圧入
し、混合・混練し、ベントバレルから残存水分。
残モノマー等を気化して系外に除去してABS系樹脂を
製造する方法(特開昭62−158750号公報)が提
案されている。しかしながら、この方法では、第一のベ
ントバレルでのペントアップが大きく、これを抑制する
ためのペントスタッファ−が大がかりになる。また、脱
揮されたモノマーは大量の水と混在しており、これをリ
サイクルして使用するためには、モノマー・溶剤のみを
選択的に回収する油水分離装置または凝集剤を排除する
ための耐油性の逆浸透膜モジュールが必要となり製品の
コストアップとなる。さらに、重合体ラテックスの溶融
したものと溶融したビニル系重合体を混練した後に、第
一のベントバレルから残存水分、残モノマー等を気化し
て除去しているために、両者の混線前における重合体ラ
テックスを脱水、加熱して溶融した状態で発生する気化
した水分、残モノマーの除去が不十分である欠点があっ
た。
本発明は、このような状況を鑑み、種々検討して見出さ
れたものであり、その目的とするところは、グラフト重
合体ラテックスからポリマーを効率よく回収すること、
及び乳化重合により得られたグラフト重合体ラテックス
と溶液重合または/及び塊状重合より得られた溶融状態
のビニル系重合体を特定の構造を有する単一装置に供給
し、ABS樹脂等のベレットを回収する工程の簡略化と
省力化にある。
また、本発明の第二の目的は、製品樹脂の耐衝撃性がす
ぐれ、樹脂中の残存揮発成分が低いとともに黄変、ヤケ
、コンタミ等を含有しない商品価値の高いABS樹脂等
の熱可塑性樹脂の製造方法およびその装置を提供するこ
とにある。
さらに、本発明の第三の目的としては、単一装置の少な
くとも第一のベントバレルから乳化重合により得られた
スラリー、含水重合体のスリットバレルから排出されな
かった残存水分を主として蒸発させ、少なくとも第二の
ベントバレルから排出される揮発成分を回収し、これを
リサイクル使用することにより、製品のコストダウン、
排水処理負担の低減化を図るABS樹脂等の熱可塑性樹
脂の製造方法およびその装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、グラフト重合体とビニル重合体か
ら熱可塑性樹脂を製造するに当たり、イ)共役ジエン系
ゴム重合体に、芳香族ビニル系単量体と芳香族ビニル以
外のビニル系単量体の単量体混合物を乳化グラフト重合
して得られるラテックスであって、このラテックスの全
固形分中にジエン系ゴム状重合体が30〜80重量%含
有されているグラフト重合体ラテックス、このラテック
スから得られるスラリーまたは含水重合体口)ビニル系
重合体ラテックス、このラテックスから得られるスラリ
ーまたは含水重合体のうちイ)及び口)またはイ)単独
からなるグラフト重合体ラテックス、このラテックスか
ら得られるスラリーまたは含水重合体を、少なくともこ
れらの物質の供給を受けるフィードバレル、これらの物
質を脱水して液状物を排出するためのスリットバレル、
加熱手段を有する標準バレル、気化物を排出するための
ベントバレル、溶融状態の重合体を圧入するための圧入
バレルの各分割バレルを備えたシリンダーと、少なくと
も順方向スクリュー、逆方向スクリュー及びニーディン
グディスクの各公開二軸スクリューを組み合わせてなり
、かつベントバレルを少なくとも2個以上備え、その少
なくとも1個のベントバレルがフィードバレルに接続し
ているスリットバレルと圧入バレルの間に位置して設け
られている単一装置内に供給し、脱水・溶融し、ベント
バレルで脱揮した後、溶液重合または/及び塊状重合に
よって得られた溶融状態のビニル系重合体を前記圧入バ
レルヘフィードすることにより連続的に装置内に導入す
ることを特徴とする熱可塑性樹脂の製造方法である。
また、本発明は、グラフト重合体とビニル重合体から熱
可塑性樹脂を製造する装置であって、イ)共役ジエン系
ゴム重合体に、芳香族ビニル系単量体と芳香族ビニル以
外のビニル系単量体の単量体混合物を乳化グラフト重合
して得られるラテックスであって、このラテックスの全
固形分中にジエン系ゴム状重合体が30〜80重量%含
有されているグラフト重合体ラテックス、このラテック
スから得られるスラリーまたは含水重合体口)ビニル系
重合体ラテックス、このラテックスから得られるスラリ
ーまたは含水重合体のうちイ)及び口)またはイ)単独
からなるグラフト重合体ラテックス、このラテックスか
ら得られるスラリーまたは含水重合体の供給を受けるフ
ィードバレル、液状物を排出するためのスリットバレル
、加熱手段を有する標準バレル、気化物を排出するため
のベントバレル、溶融状態の重合体を圧入するための圧
入バレルの各分割バレルを少なくとも備えたシリンダー
と、少なくとも順方向スクリュー、逆方向スクリュー及
びニーディングディスクの各分割二軸スクリューを組み
合わせてなる単一装置からなり、かつベントバレルヲ少
なくとも2個以上備え、その少なくとも1個のベントバ
レルがフィードバレルに接続しているスリットバレルと
溶液重合または/及び塊状重合によって得られた溶融状
態のビニル系重合体を圧入するための圧入バレルの間に
位置して設けられていることを特徴とする熱可塑性樹脂
の製造装置である。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明の熱可塑性樹脂の製造方法に適用されるグラフト
重合体ラテックスとしては、 イ)ポリブタジェン、ブタジェン−スチレン共重合体、
ブタジェン−アクリロニトリル共重合体。
エチレン−プロピレン−ブタジェン共重合体、ブタジェ
ン−アルキルアクリレート共重合体、イソプレンゴム、
クロロブレンゴム等の共役ジエン系重合体に、芳香族ビ
ニル系単量体として、スチレン、α−メチルスチレン、
p−メチルスチレンのうちの少なくとも1種類以上の単
量体と、芳香族ビニル以外のビニル系単量体として、ア
クリロニトリル、メタクリレートリル等のシアン化ビニ
ル単量体、エチルアクリレート、2−エチルへキシルア
クリレート、オクチルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリート等のアルキル(メタ)クリレ
ートのうちの少なくとも1種類以上の単量体からなる単
量体混合物を乳化グラフト重合して得られる重合体ラテ
ックスであって、このラテックスの全固形分中のジエン
系ゴム状重合体の占める割合が30〜80重量%である
グラフト重合体ラテックス、 口)イ)に示したビニル系単量体群から選ばれた単量体
または単量体混合物を乳化重合して得られるビニル系重
合体ラテックス、 のうち、イ)に示したグラフト重合体ラテックスと口)
に示したビニル系重合体ラテックスを混合して得られる
混合重合体ラテックス、またはイ)に示したグラフト重
合体ラテックス単独からなるものが挙げられる。また、
本発明においては、上記のグラフト重合体ラテックス、
混合重合体ラテックス及びこれらのラテックスから得ら
れるスラリーまたは含水重合体(以下、「乳化グラフト
重合体」と略記する)を用いることができる。
イ)においては、重合体ラテックスの全固形分中のジエ
ン系ゴム状重合体の占める割合は通常30〜80重量%
、好ましくは40〜65重量%の範囲が望ましく、30
重量%未満では、ABS樹脂等の耐衝撃性を充分発現さ
せるためには、製造コストの割高な乳化重合体の使用比
率を上げなければならない。また、80重量%を越える
とグラフト物のグラフト率が低下するため、成形品に供
した場合、耐衝撃性が低下するとともに表面光沢が低下
する。
本発明に使用する上記のグラフト重合体ラテックスは、
乳化重合するに際して、使用する乳化剤、開始剤、連鎖
移動剤等その他の薬品について何等制限されるものでは
なく、通常の乳化重合に使用されるものであればどのよ
うなものであっても差し支えない。
次に、本発明の乳化グラフト重合体とビニル系重合体か
ら熱可塑性樹脂を製造する装置は単一装置からなり、分
割バレルを備えたシリンダー、スクリュー及びスクリュ
ー駆動部を主たる構成要素とする一種の二軸スクリュー
押出機型式のものが用いられる。本発明の装置は、バレ
ル及びスクリューがブロック毎に分解できるメインスト
リームと溶液重合または/及び塊状重合により得られた
溶融状態のビニル系重合体が供給されるサイドストリー
ムを有する構成からなる。
バレルには、乳化グラフト重合体、塩析剤等の供給を受
けるフィードバレル、液状物を通過させるが固形状物を
通過させないスリットを持つスリットバレル、加熱手段
を有する標準バレル、揮発分を除去するためのベントロ
を有するベントバレル、溶液重合または/及び塊状重合
によって得られた溶融状態のビニル系重合体及び滑剤、
顔料、安定剤等を圧入し添加するための圧入バレルの各
分割バレル、及び重合体組成物を溶融状態で取り出すダ
イス等がある。これらのバレルは、目的に応じて自由に
組み合わせてその位置や長さを変えることかできるが、
特に、本発明においては、ベントバレルを少なくとも2
個以上備え、その少なくとも1個のベントバレルがフィ
ードバレルに接続しているスリットバレルと圧入バレル
の間に位置して設けられ、その他の少なくとも1個のベ
ントバレルが圧入バレルとダイスの間に位置して設けら
れていることを特徴とする。
またスクリューには、重合体を順方向に送る順方向スク
リュー、逆方向に送る逆方向スクリュー及び重合体を混
練するニーディングディスクが用いられ、これらのスク
リューは二軸の分割スクリューであり、前記バレルと同
様に、目的に応じてその位置及び長さを変えることがで
きる。従って、本発明の装置においては、本装置に投入
される重合体組成物の種類及びスラリーまたは含水重合
体の状態により、本発明の単一装置の各バレルの構成比
及びスクリューの構成比を変えることにより、適正な溶
融状態で重合体組成物を取り出すことができるものであ
る。尚、加熱手段は標準バレルのみではな(、他のバレ
ルにも設けることができる。
本発明の装置の必須要因は、少なくともフィードバレル
、スリットバレル、標準バレル、ベントバレル、圧入バ
レルから構成される各分割バレルを備えたシリンダーと
、少なくとも順方向スクリュー、逆方向スクリュー、ニ
ーディングディスクからなる分割二軸スクリュー及びダ
イスからなるが、場合によってはベントバレルのベント
ロより時々ポツプコーン状に出る重合体を系内にもどす
ベントスタッファ−スクリュー先端の重合体の滞留を防
止するためのギヤポンプ等の付帯設備を連結介在させて
もよい。
次に、本発明の製造方法において、乳化グラフト重合体
が上記装置内に供給され、脱水、溶融脱揮された後、圧
入バレルを用いてフィードされる、溶液重合または/及
び塊状重合により得られる溶融状態のビニル系重合体と
しては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルス
チレン等の芳香族ビニル系単量体、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、エチ
ルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、オ
クチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、無水
マレイン酸等の酸無水物及びそのイミド化化合物の単独
重合体または/及び共重合体及びその変性体等が挙げら
れる。
以下に具体的な例を参照しながら、本発明をさらに詳細
に説明する。しかし、以下に示す例は本発明の一例に過
ぎず、本発明に関し何ら限定を与えろものではない。
第1図は本発明の熱可塑性樹脂の製造装置の一例を示す
説明図である。同第1図において、グラフト重合体ラテ
ックスの貯蔵タンク1からポンプ2により送られるグラ
フト重合体ラテックスは、凝集剤貯蔵タンク3よりポン
プ4により送られる凝集剤と混合槽5にて撹拌・混合さ
れ、その結果乳化破壊され、ポリマーが凝集したスラリ
ーとなる。このスラリーは、ポンプ6によりフィルター
7に送られ、回収重合体の機械的強度及び成型後の外観
上好ましくない影響を与える乳化剤、乳化安定剤、重合
体凝集剤の水洗および一部脱水された後、本発明の単一
装置に供給される。
第1図において、(A)、 CB)及び(C)は、各々
本単一装置の基本的構成要素であるバレルの構成、スク
リューの構成及びスクリューの構造の断面を示しテイル
。F、H,S、V、、V、、P、Dは、各々フィードバ
レル、標準バレル、スリットバレル、ベントバレル(V
+、 ■a) 、圧入バレル及びダイスを示し、X、Y
、Zは、各々順方向スクリュ、ニーディングディスク及
び逆方向スクリューを示す。特に、本単一装置において
は、ベントバレルは2個用いられ、第一のベントバレル
V1はスリットバレルSと圧入バレルPの間に標準バレ
ルHと接続して設けられ、また第二のベントバレル■2
は圧入バレルPと標準バレルHの間に1個の標準バレル
Hと接続して設けられている。
上記の単一装置において、フィルター7から出た一部脱
水されたグラフト重合体スラリーは、フィードバレルF
に供給され、フィードバレルFと順方向スクリューXに
より前方に送られる。スリットバレルSに送られたグラ
フト重合体スラリーは、更に前方のスクリューに設けら
れたニーディングディスクYと逆方向スクリュー2によ
り背圧がかけられ、水分、乳化剤、乳化安定剤、重合体
凝集剤等がスリット部より系外に排出される。脱水され
たグラフト重合体は、標準バレルHで加熱・溶融され、
第一のベントバレル■1にてグラフト重合体に含有され
ている残存水分及び残存モノマー等が気体として系内か
ら除去される。このとき、第一のベントバレル■1にも
加熱手段を設けてお(とさらに有効である。
一方、圧入バレルPより供給される溶融状態のビニル系
重合体は、以下のようにして製造される。すなわち、単
量体混合物を原料タンク8よりポンプ9によりリアクタ
ー10に連続的に供給し、ここで重合した後、抜き出し
用ポンプ11により連続的にリアクター10外に排出す
る。排出されたビニル系重合体は、プレヒーター12で
加熱後、フラッシュタンク13で、未反応モノマー及び
溶剤等が除去され、フラッシュタンク13の下部の抜き
出し用ポンプにより、溶融状態でメインストリームの加
熱手段を設けた圧入バレルPに供給される。圧入バレル
Pに供給された溶融状態のビニル系重合体と、メインス
トリームに存在する加熱・溶融されたグラフト重合体の
混合物は、この圧入バレルP内の順方向スクリューによ
り加熱混合され、前方に送られる。更に、ニーディング
ディスクYと逆方向スクリューZにより混合された重合
体混合物は、最終的に第二のベントバレル■2にて重合
体混合物に含有されている残存水分及び残存子ツマー等
が気体として系内から除去され、この様にして脱揮され
た後、ダイスDから回収される。このとき、ABS樹脂
等のように熱安定性の劣る樹脂の場合、第1図のように
ダイスのまえにギヤポンプ17を設置し、樹脂の滞留を
防止することも可能である。
ダイスDから排出される溶融した樹脂は、ホットカット
、アンダーウォーターカット、ストランドカット等の公
知の方法で回収される。
なお、ベントバレルV、、 V、から気体として系外に
除去された残存水分及び残存モノマー等は、適宜分離2
回収してこれをリサイクル使用することができる。例え
ば、残存モノマーを回収するには、一般に用いられてい
る揮発成分の回収装置を使用して回収し、グラフト共重
合体ラテックスまたはビニル系重合体の合成原料として
リサイクル使用することにより、製品のコストダウン、
排水処理負担の低減化を図ることができる。
上記に示した本発明の2軸スクリユ一式単一装置によれ
ば、乳化重合法により得られた乳化グラフト重合体を脱
水・加熱・脱揮後、この単一装置のメインストリームに
、溶液重合または/及び塊状重合によって得られた溶融
状態のビニル系重合体を圧入バレルより連続的にフィー
ドすることにより、ABS樹脂等を製造できるので、従
来の方法と比較して工程の簡略化と省力化が達成される
特に、本発明の単一装置においては、ベントバレルを少
なくとも2個以上備え、その少なくとも1個の第一のベ
ントバレルがフィードバレルに接続しているスリットバ
レルと圧入バレルの間に位置して設けられているので、
乳化グラフト重合体に含有されている残存水分及び残存
モノマー等を気体として系内から除去することができ、
その後第二のベントバレルにて溶融状態のビニル系重合
体を圧入バレルを用いてフィードした混合重合体に含有
されている残存水分及び残存モノマー等を気体として最
終的に系内から除去するので、製品樹脂中の残存揮発成
分を極めて低減化することができる。
更に、本発明の方法により、溶融温度の異なる樹脂成分
からなる、通常のABS樹脂等よりも耐熱性の優れたA
BS樹脂を製造する工程の例を、第2図に示す装置に基
づいて説明する。
第2図は本発明の熱可塑性樹脂の製造装置の他の例を示
す説明図である。同第2図において、1〜13は、第1
図の装置と同様の装置である。第1図の例と同様の手順
で乳化重合法により得られた乳化グラフト重合体と連続
溶液重合法により得られたビニル系重合体を混合・加熱
する。
一方、ホールドタンク14に貯蔵された、通常のABS
樹脂等より耐熱性の優れた樹脂、例えばスチレン−無水
マレイン酸共重合体、スチレン−N置換マレイミド共重
合体等の重合体溶液を、抜き出し用ポンプ15により、
リアベントロ1段を含む4段ベント2軸スクリユ一式押
出機16に供給する。
ここで、加熱・脱揮された耐熱性の優れた重合体は、2
軸スクリユ一式押出機16の先端に設けられたギヤポン
プによって、本発明の単一装置に、加熱手段の設けられ
た圧入バレルP2より供給される。
乳化グラフト重合体、ビニル系重合体および耐熱性の優
れた重合体からなる重合体混合物は、この圧入バレルP
2内の順方向スクリューにより加熱混合され、前方に送
られる。更に、ニーディングディスクYと逆方向スクリ
ュー2により混合された重合体混合物は、最終的に第二
のベントバレル■2にて重合体混合物に含有されている
残存水分及び残存モノマー等が気体として系内から除去
され、脱揮された後、ギヤポンプ17によりダイスDに
圧送され、ダイスDより回収される。
従来の方法によれば、このように耐熱性の著しく異なる
重合体混合物からなるABS樹脂等の製造に際しても、
原料の各重合体の導入口が共通であるため、導入口直後
のバレルより、耐熱性の高い重合体が溶融する温度設定
が要求される。そのために、この場合、耐熱性の低いゴ
ム状重合体も高温に曝され、架橋反応が生じ、ABS樹
脂等の特徴ともいえる耐衝撃性が低下するばかりか、樹
脂のヤケが生じ、樹脂の黄変、コンタミとなり、樹脂の
商品価値を著しく低下させることとなる。
上記に示した本発明で使用する2軸スクリユ一式単一装
置によれば、バレルとスクリューの長さを一部延長し、
供給物の物性に応じて適性なバレル、スクリューの構成
及び重合体の導入順序を図ることにより、耐衝撃性の低
下を避け、通常のABS樹脂等よりも耐熱性の優れたA
BS樹脂等の重合体も得ることが可能となる。
これら物性上の利点は、本発明の合理性とともに以下に
示す実施例にてより明確化される。
[実施例コ 以下、実施例を示し本発明をさらに具体的に説明する。
なお、実施例中の部数は、重量部数を示すものであり、
物理的強度の測定はJIS規格に基づき測定した。
O測定方法 アイゾツト(Izod)衝撃強度: JIS K−71
10引張降伏強さ      : JIS K−711
3伸  び              : JIS 
 K−7113ビ力ツト軟化点     : JIS 
K−7206残存モノマー:ポリマー中の残存モノマー
は、0−キシレンを標準液とした内 部標準法によりガスクロマトグ ラフイーで測定した。
実施例1 第1図の方法によりABS樹脂を作製した。
a)下記の重合処方によりグラフト重合体ラテックスを
製造した。
仕込み物質          仕込み部数ポリブタジ
ェンラテックス(固形分)100部スチレン     
     75部 アクリロニトリル           25部t−ド
デシルメルカプタン         1部FeSO4
・7H,OQ、02部 EDTA ・4Na塩              0
.05部ナトリウムホルムアルデヒドスルフオ キシレート               0,2部t
−ブチルパーアセテート        0.2部クメ
ンヒドロキシパーオキサイド    0.1部ラウリル
酸ソーダ          2.0部H20(ポリブ
タジェンラテックス中の水を含む)263部 重合時間              6時間重合温度
            50℃→70’C単量体、t
−ブチルパーアセテートと乳化剤は4時間で等速連続添
加し、重合温度を70℃に昇温するとともにクメンヒド
ロキシパーオキサイドを1時間等速連続添加した。更に
、1時間、70℃で重合反応を継続し、グラフト重合体
ラテックスを得た。重合反応終了後、ヒンダードフェノ
ール系酸化防止剤とリン系安定剤を乳化・混合した。
b)下記の重合処方により溶融状態のビニル系重合体を
得た。
仕込み物質        仕込み部数スチレン   
         60部アクリロニトリル     
   20部エチルベンゼン         20部
上記単量体混合物が調整された原料タンク8よリボンブ
9により、内温か155℃に保たれたりアクタ−IOに
単量体混合物をフィードした。リアクター内での平均滞
留時間が約4時間になるように抜き出し用ポンプ11の
排出速度を設定した。ポンプ11の出口で重合体溶液中
の樹脂成分濃度を測定した結果、約60重量%であり、
樹脂成分中のアクリロニトリル単位は、25.5重量%
であった。
この重合体溶液をプレヒーター12で200℃まで加熱
し、50Torrに減圧されたフラッシュタンク13に
て未反応の単量体を除去し、溶融状態の重合体を得た。
a)で作製したグラフト重合体ラテックスを、タンク1
より、また3重量%硫酸マグネシウム水溶l夜をタンク
3より、各々ポンプ2,4を用いてほぼ10:9の比率
で混合槽5に送゛す、撹拌混合し、ポリマー濃度20%
のスラリーとした。これをポンプ6によりフィルター7
に送り、脱水後水洗し、ポリマー濃度70%まで脱水し
た。
二軸のスクリュー式単一装置のバレル(口径50mm)
とスクリュー構成は、各々第1図の(A)、(B)に示
す。各バレルの温度は、スリットバレルの次の標準バレ
ルHより先端に向かって、それぞれ170℃(H)、 
200℃(Vl)、 200℃(P)、 tgo℃(H
)。
180℃(■2)、 180℃(H)、 180℃(H
)とし、ダイス9部分の温度を250℃とした。またス
クリューの回転数は、300rpmにした。
次に、フィルター7よりポリマー濃度70重量%のウェ
ットケーキを52kg/hrの速度にてフィードバレル
Fに移送した。移送開始とともにスクリュ−の回転を開
始し、ベントロに直結した真空ポンプを作動させた。そ
の後、フラッシュタンク13下部に設置されたギアポン
プにより溶融状態のビニル系重合体を64kg/hrの
速度で圧入バレルPに供給した。溶融状態のビニル系重
合体の供給を開始してから数分後に定常状態となり、ダ
イス部りより溶融状態のABS樹脂が吐出したので、こ
の重合体を冷却槽で冷却後、ペレタイザーでカットし、
ベレット及びベントバレルL、 Vzからの排気物を連
続的に回収した。
得られたABS樹脂のベレット、スリットバレルSのス
リットから排出された水、ベントバレル■1V2からの
排気物の組成は次の通りであった。
(1) ABS樹脂のベレット(ゴム分18重量%)吐
出量 :      100kg/hr色  相  :
        良好 回収率 :      99.6%(重合体換算)物性
: アイジッド(Izod)衝撃強度  25kg−cm/
cm引張降伏強さ        4.6kg/mm2
伸  び                 20%ビ
カット軟化点       99℃ 残存モノマー : スチレン          700ppmエチルベン
ゼン       400ppmアクリロニトリル  
     40ppm(2)スリットから排出された水 総排$量           15.2kg/hr水
不溶分(主として重合体)    0.4kg/hr(
3)ベントバレルからの排気物 (3−1)ベントバレルV1がらの排気物水     
           0.9kg/hrモノマー等 
      微 量 (3−2)ベントバレル■2がらの排気物水     
           0.1kg/hrモノマー等 
     0.3kg/hr(4)動力 ABS樹脂ベレット1を当たりの必要電力量80kw なお、ベントバレル■2がらの回収物を乳化重合時に添
加しても重合系に何らの影響を及ぼさなかった。
上記実験結果より、本発明の製造方法は、工業的に利用
価値の高い、グラフト重合体スラリーと連続溶液重合に
より得られた溶融状態のAS樹脂を、二軸スクリュー式
単一装置に効率よく供給することにより、不純物含有量
の少ないABS樹脂を製造できることは明らかである。
比較例I C)下記の重合処方によりビニル系重合体スラリーを製
造した。
仕込み組成 第3リン酸カルシウム スチレン アクリロニトリル t−ブチルパーオキシアセテ− t−ドデシルメルカプタン 過硫酸カリウム 仕込み部数 55部 0.5部 52部 26部 ト          0.08部 0.35部 0.02部 上記組成物を103℃に昇温後、以下の組成物を6時間
かけて、等速添加し重合反応を進めた。更に120℃に
昇温し、2時間この温度を保ったのち冷却した。
添加組成 スチレン 添加部数 50部 22部 このASビーズスラリーを中和・脱水した後、実施例1
と同様のグラフト重合体ラテックスと前記ASビーズス
ラリーを脱水したものを、グラフト重合体ラテックス中
の固形分とASビーズの重量比率が36:64になるよ
うに計量後、ラテックス混合層5に移送した。これをポ
ンプ6によりフィルター7に送り、脱水後水洗し、ポリ
マー濃度70%まで脱水した。
二軸のスクリュー式単一装置のバレル(口径50mm)
とスクリュー構成は、各々第1図の(A)、(B)に示
す。各バレルの温度は、スリットバレルSの次の標準バ
レルHより先端に向かって、それぞれ170℃(H)、
 200℃(V、)、 200℃(P)、 180℃(
旧。
180℃(V2)、 180℃(H)、 11110℃
(H)とし、ダイス9部分の温度を250℃とした。ま
たスクリューの回転数は、300rpmにした。
次に、フィルター7よりポリマー濃度70%のウェット
ケーキな143kg/hrの速度にてフィードバレルF
に移送した。移送開始とともにスクリューの回転を開始
し、ベントロに直結した真空ポンプを作動させた。重合
体混合物の供給を開始してから数分後定常状態となり、
ダイス部りより溶融状態のABS樹脂が吐出したので、
この重合体を冷却槽で冷却後、ベタイザーでカットし、
ベレットを連続的に回収した。
得られたABS樹脂のベレット、スリットバレルSのス
リットから排出された水、ベントバレルからの排気物の
組成は次の通りであった。
(1) ABS樹脂のベレット(ゴム分18重量%)吐
出量 :      100kg/hr色 相 :  
   黄味を帯びている回収率 、      99.
0%(重合体換算)物  性  : アイジッド(Izod)衝撃強度  24kg・cm/
cm引’J 降伏強す4.4kg/mm2 伸  び                  20%
ビカット軟化点       98℃ 残存モノマー : スチレン         1500ppmアクリロニ
トリル       60ppm(2)スリットから排
出された水 総排出it            41.2kg/h
r水不溶分(主として重合体)    1.0kg/h
r(3)ベントバレル(V、+V2)からの排気物総回
収量           2.0kg/hrモノマー
等          0.2kg/hr(4)動力 ABS樹脂ベレット1を当たりの必要電力量50kw 実施例1及び比較例1で得られたABS樹脂をhヒ較す
ると、本発明の方法による場合の方が、色相、残存モノ
マー含有量が少ない点ですぐれたものであり、本発明の
方が工程的にも簡略化されている。また所要動力も少な
い。
実施例2 第2図の方法により耐熱性ABS樹脂を作製した。
d)特公昭61−26936号公報に記載された実施例
に基づき、下記の重合処方によりマレイミド系重合体を
製造した。
仕込み物質          仕込み部数スチレン 
              75部このスチレンをホ
ールドタンク14に仕込み、80℃に昇温後、以下の組
成物を10時間等速添加した。
添加物質          添加部数メチルエチルケ
トン        50部無水マレイン酸     
     25部ベンゾイルパーオキサイド     
0.3部添加終了後、更に2時間、80℃に保った。
上記共重合体組成物に対し、下記の添加物を加え、13
0℃に昇温後、7時間反応を行った。
添加物質          添加部数メチルエチルケ
トン       180部トリエチルアミン    
      1部アニリン            2
6.9部ここで得られた重合体をギヤポンプ15により
リアベント1段を含む4段ベント付き二軸スクノユー式
押出機16に供給し、ここで溶剤の脱揮と樹脂の昇温を
行い、最終的には300℃に加熱された溶融状態の重合
体を得た。
a)で作製したグラフト重合体ラテックスを、タンク1
より、また3重量%硫酸マグネシウム水溶液をタンク3
より、各々ポンプ2,4を用いてほぼl0=9の比率で
混合槽5に送り、撹拌混合し、ポリマー濃度20%のス
ラリーとした。これをポンプ6によりフィルター7に送
り、脱水後水洗し、ポリマー濃度70%まで脱水した。
二軸のスクリュー式単一装置のバレル(口径50mm)
とスクリュー構成は、各々第2図の(A)、(B)に示
す。各バレルの温度は、スリットバレルの次の標準バレ
ルHより先端に向かって、それぞれ220℃(I()、
 250℃(V、)、 280℃(P+)、 280℃
(H)。
260℃(P2)、 260℃(旧、260℃(V2)
、 260℃(H)。
260℃(H)とし、ダイ29部分の温度を280℃と
した。またスクリューの回転数は、300rpmにした
次に、フィルター7よりポリマー濃度70%のウェット
ケーキを52kg/hrの速度にてフィードバレルFに
移送した。移送開始とともにスクリューの回転を開始し
、ベントロに直結した真空ポンプを作動させた。その後
フラッシュタンク13下部に設置されたギアポンプによ
り、AS重合体成分中のアクリロニトリル単位が28.
0重量%である組成の溶融状態のビニル系重合体を25
kg/hrの速度で抜き出し用ポンプ11により圧入バ
レルP1に供給した。
次いで、ギヤポンプ付き二軸スクリュー式押出機I6よ
り溶融状態のマレイミド系重合体を39kg/hrの速
度で、次の圧入バレルP2に供給した。数分後定常状態
となり、ダイス部りより溶融状態のABS樹脂が吐出し
たので、この重合体を冷却槽で冷却後、ペレタイザーで
カットし、ベレットを連続的に回収した。
得られた耐熱性ABS樹脂のベレット、スリットバレル
Sのスリットから排出された水、ベントバレルV、 、
V2からの排気物の組成は次の通りであった。
(1) ABS樹脂のベレット(ゴム分18重量%)吐
出量 :      100kg/hr色  相  :
        良好 回収率 :      99.6%(重合体換算)物 
 性  : アイジッド(Izod)衝撃強度  17kg−cm/
cm引張降伏強さ        4.2kg/mm’
伸  び                 30%ビ
カット軟化点       128℃残存モノマー : スチレン エチルベンゼン 00ppm 00ppm アクリロニトリル     <30ppmメチルエチル
ケトン      50ppmアニリン       
    40ppm(2)スリットから排出された水 総排出量           15.2kg/hr水
不溶分(主として重合体)    0.4kg/hr(
3)ベントバレルからの排気物 (3−1)ベントバレルvIからの排気物水     
            0.9kg/hrモノマー等
       微 量 (3−2)ベントバレル■2からの排気物水     
           0.1kg/hrモノマー等 
      0.4kg/hr(4)動力 ABS樹脂ベレット1を当たりの必要電力量20kw 比較例2 実施例1で使用したグラフト重合体ラテックスから従来
の方法により、凝固・脱水・乾燥して得たグラフト重合
体パウダー、比較例1で使用した懸濁重合法で得られた
ASスラリーを従来の方法により中和・脱水・乾燥して
得たASドライビーズ、及び実施例2の二軸スクリュー
式押出機出口にダイスを設置し、ストランド状のマレイ
ミド系共重合体をカットして得られたベレットを用いて
、従来の方法によりブレンド・ペレット化し、実施例2
で得られた耐熱性ABS樹脂のベレットとその物性を比
較した。
即ち、a)のグラフト重合体ラテックスの固形分100
部に対し、硫酸マグネシウム2部を加えてポリマーを凝
集させ、得られたスラリーを遠心分離機にて洗浄・脱水
し、棚式熱風乾燥機で60℃、24時間乾燥してグラフ
ト重合体パウダーを得た。
また、b)のASスラリーに塩酸を加えて中和し、遠心
分離機にて洗浄・脱水し、棚式乾燥機にて、80℃、5
時間乾燥しASドライビーズを得た。
これらの重合体とd)のマレイミド系共重合体ベレット
を、重量比で、グラフト重合体パウダー:ASドライビ
ーズ:マレイミド系共重合体ベレットが、36:25:
39となるようにブレンドし、これを40mmφベント
付き押出機にてベレット化した。
このベレットの物性を下記に示す。
物  性  : アイジッド(Izod)衝撃強度  15kg−cm/
am引張降伏強さ        4.2kg/mm”
伸  び                 26%ビ
カット軟化点       125℃残存モノマー : スチレン         1500ppmアクリロニ
トリル       70ppmメチルエチルケトン 
    500ppmアニリン           
90ppm実施例2と比較例2で得られたABS樹脂の
物性を比較すると、本発明の方法による場合の方が優れ
ている。また、本発明の方が工程が著しく簡略化されて
いることが明らかである。
比較例3 実施例1で用いた第1図の装置において、溶融状態のビ
ニル系重合体を圧入する圧入バレルPとベントバレル■
、を入れ換え、またスクリュー構成を変更した第3図に
示す装置を用いてABS樹脂を作製した。
すなわち、第3図に示すように、ベントバレルv3. 
Lを設け、第一のベントバレル■3を圧入バレルPの直
後に設け、該ベントバレル■3にはペントスタッファ−
を設置し、実施例1と同様の方法によりABS樹脂を作
製した。
得られたABS樹脂のベレット、スリットバレルSのス
リットから排出された水、ベントバレル■3、v4から
の排出物の組成は次の通りであった。
(1) ABS樹脂のベレット(ゴム分18重量%)吐
出量 :      99.4kg/hr色  相  
:        良好 回収率 :      99.0%(重合体換算)物 
 性  : アイジッド(Izod)衝撃強度  25kg−cm/
cm引張降伏強さ        4.5kg/mm”
伸  び                  18%
ビカット軟化点       99℃ 残存モノマー : スチレン         1000pprnエチルベ
ンゼン       580ppmアクリロニトリル 
      60ppm(2)スリットから排出された
水 総排出量           15.1kg/hr水
不溶分(主として重合体)    0.4kg/hr(
3)ベントバレルからの排出物 (3−1)ベントバレル■3からの排出物水     
           0.7kg/hrモノマー等 
      微 量 ベントバレル■3から飛び出 すポツプコーン状ポリマー 0.6kg/hr(3−2
)ベントバレル■4からの排出物水         
       0.3kg/hrモノマー等     
  0.3kg/hrベントバレル■4からの排出物を
乳化重合時に添加すると、重合槽の壁面にポリマー付着
が多量に生じた。
[発明の効果] 以上の結果から明らかなように、本発明によれば、グラ
フト重合体ラテックスからポリマーを効率よく回収する
ことができると共に、乳化重合により得られたグラフト
重合体ラテックスと溶液重合または/及び塊状重合より
得られた溶融状態のビニル系重合体を単一装置に供給し
、ABS樹脂等のベレットを回収する工程の簡略化と省
力化を行なうことができる。
また、本発明は、耐衝撃性にすぐれ、樹脂中の残存揮発
成分が低いとともに黄変、ヤケ、コンタミ等を含有しな
い商品価値の高いABS樹脂等を得ることができる。
さらに、本発明によれば、少なくとも第一のベントバレ
ルから乳化重合により得られたスラリー、含水重合体の
スリットバレルから排出されなかった残存水分を主とし
て蒸発させ、少なくとも第二のベントバレルから排出さ
れる揮発成分を回収し、これをリサイクル使用すること
により、製品のコストダウン、排水処理負担の低減化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の熱可塑性樹脂の製造装置の
一態様を示す説明図および第3図は比較例3の熱可塑性
樹脂の製造装置を示す説明図である。 A・・・バレルの構成   B・・・スクリューの構成
C・・・スクリューの構造の断面 F・・・フィードバレル  S・・・スリットバレルv
、、 v、、 v、、 v4・・・ベントバレルH・・
・標準バレル P 、 P+ 、Pi・・・圧入バレルD・・・ダイス X・・・順方向スクリュー Y・・・ニーディングディスク Z・・・逆方向スクリュー ト・・グラフト重合体ラテックス貯蔵タンク2、4.6
.9.11.15・・・ポンプ3・・・凝集剤貯蔵タン
ク 5・・・混合槽7・・・フィルター    8・・
・原料タンクIO・・・リアクター    12・・・
プレヒーター13・・・フラッシュタンク 14ホール
ドタンク16・・・二軸スクリュー式押出機 17・・・ギヤポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)グラフト重合体とビニル重合体から熱可塑性樹脂
    を製造するに当たり、 イ)共役ジエン系ゴム重合体に、芳香族ビニル系単量体
    と芳香族ビニル以外のビニル系単量体の単量体混合物を
    乳化グラフト重合して得られるラテックスであって、こ
    のラテックスの全固形分中にジエン系ゴム状重合体が3
    0〜80重量%含有されているグラフト重合体ラテック
    ス、このラテックスから得られるスラリーまたは含水重
    合体 ロ)ビニル系重合体ラテックス、このラテックスから得
    られるスラリーまたは含水重合体のうちイ)及びロ)ま
    たはイ)単独からなるグラフト重合体ラテックス、この
    ラテックスから得られるスラリーまたは含水重合体を、
    少なくともこれらの物質の供給を受けるフィードバレル
    、これらの物質を脱水して液状物を排出するためのスリ
    ットバレル、加熱手段を有する標準バレル、気化物を排
    出するためのベントバレル、溶融状態の重合体を圧入す
    るための圧入バレルの各分割バレルを備えたシリンダー
    と、少なくとも順方向スクリュー、逆方向スクリュー及
    びニーディングディスクの各分割二軸スクリューを組み
    合わせてなり、かつベントバレルを少なくとも2個以上
    備え、その少なくとも1個のベントバレルがフィードバ
    レルに接続しているスリットバレルと圧入バレルの間に
    位置して設けられている単一装置内に供給し、脱水・溶
    融し、ベントバレルで脱揮した後、溶液重合または/及
    び塊状重合によって得られた溶融状態のビニル系重合体
    を前記圧入バレルへフィードすることにより連続的に装
    置内に導入することを特徴とする熱可塑性樹脂の製造方
    法。
  2. (2)グラフト重合体とビニル重合体から熱可塑性樹脂
    を製造する装置であって、 イ)共役ジエン系ゴム重合体に、芳香族ビニル系単量体
    と芳香族ビニル以外のビニル系単量体の単量体混合物を
    乳化グラフト重合して得られるラテックスであって、こ
    のラテックスの全固形分中にジエン系ゴム状重合体が3
    0〜80重量%含有されているグラフト重合体ラテック
    ス、このラテックスから得られるスラリーまたは含水重
    合体 ロ)ビニル系重合体ラテックス、このラテックスから得
    られるスラリーまたは含水重合体のうちイ)及びロ)ま
    たはイ)単独からなるグラフト重合体ラテックス、この
    ラテックスから得られるスラリーまたは含水重合体の供
    給を受けるフィードバレル、液状物を排出するためのス
    リットバレル、加熱手段を有する標準バレル、気化物を
    排出するためのベントバレル、溶融状態の重合体を圧入
    するための圧入バレルの各分割バレルを少なくとも備え
    たシリンダーと、少なくとも順方向スクリュー、逆方向
    スクリュー及びニーディングディスクの各分割二軸スク
    リューを組み合わせてなる単一装置からなり、かつベン
    トバレルを少なくとも2個以上備え、その少なくとも1
    個のベントバレルがフィードバレルに接続しているスリ
    ットバレルと溶液重合または/及び塊状重合によって得
    られた溶融状態のビニル系重合体を圧入するための圧入
    バレルの間に位置して設けられていることを特徴とする
    熱可塑性樹脂の製造装置。
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