JPS5945692B2 - Absタイプポリブレンドの製造方法 - Google Patents

Absタイプポリブレンドの製造方法

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JPS5945692B2
JPS5945692B2 JP50050629A JP5062975A JPS5945692B2 JP S5945692 B2 JPS5945692 B2 JP S5945692B2 JP 50050629 A JP50050629 A JP 50050629A JP 5062975 A JP5062975 A JP 5062975A JP S5945692 B2 JPS5945692 B2 JP S5945692B2
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reaction zone
monomer
liquid phase
rubber
grafted
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オ−ウエン ダルトン ウイリアム
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L55/00Compositions of homopolymers or copolymers, obtained by polymerisation reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, not provided for in groups C08L23/00 - C08L53/00
    • C08L55/02ABS [Acrylonitrile-Butadiene-Styrene] polymers

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、モノアルケニル芳香族およびアルケニルニト
リル単量体を包含する単量体組成物を単一反応帯域中に
重合させて液相として前記単量体中に溶解したマトリツ
クス共重合体を形成させ、前記液相を前記反応帯域から
除去しそして第一および第二のグラフト化されたジエン
ゴムを前記液相中に分散させ、次いで前記液相から前記
マトリツクス共重合体および前記グラフト化ジエンゴム
を分離して二相系ゴム粒子サイズ分布および均一な単量
体組成および分子量を有するマトリツクス共重合体を有
するABSポリブレンドを生成させることからなるAB
Sタイプポリブレンドの連続製造法に関する。
周知のように、ゴムおよびスチレン/アクリロニトリル
重合体のポリブレンドは、多くの用途に対して望ましい
衝撃抵抗性の組成物を与える点において、有意な利点を
有している。
そのようなポリブレンドの製造のためには、乳剤重合、
懸濁重合および塊状重合の各技術およびその組合せを包
含する種々の方法が示唆あるいは利用されている。塊状
々態で製造されたモノアルケニル芳香族およびエチレン
性不飽和二トリル単量体とゴムとのグラフト配合物は望
ましい性質を示すけれども、この技術は相変換が起つた
後かなり低い変換度以上にこの反応を実施した場合に遭
遇する高粘度およびそれに伴なう動力および装置の必要
性の故に、実施できる単量体の重合体への最大変換度に
おいて、大規模商業的生産上の限界を有している。その
結果、粘度水準がまだ実際的な大きさであるような変換
点まで初期重合を塊状で実施し、その後得られる初期重
合(プレポリメリゼーシヨン)シロツプを水またはその
他の不活性液体に懸濁させそしてその単量体の重合を実
質的完了まで実施する技術が採用されている。米国特許
第3509237号明細書中においては、その中にジエ
ンゴムを溶解させたスチレン/アクリロニトリルを重合
させその間ゴムをグラフト化させ、反転させそして撹拌
下にゴム粒子として分散させる塊状懸濁重合法を開示し
ている。
相反転の後、粘性の混合物を水に懸濁させそして重合を
完了させてビーズの形のポリブレンドを製造する。その
ような塊状/懸濁法は商業的に使用されているけれども
、しかしこれは重合熱を制御するために比較的低温度に
おける長いサイクルを要するというバツチ操作上の経済
的問題を提起する。
連続塊状重合法は、もしこれを大なる重合熱の必要な制
御を行いつつ一層高い温度でそして一層大なる速度で行
なうことができるならば、非常な経済的有利さを有して
いる。ポリブレンドの場合には、分散されたゴム相は、
その形態に関しては生成且つ安定されていて剛性マトリ
ツクス重合体相の連続重合中それを保持しその結果ポリ
ブレンドの物理的性質が正確な性質仕様に合致するよう
なものでなくてはならない。更に米国特許第35092
37号明細書においては、第一グラフト化ゴムが大なる
粒子サイズを有しそして第二グラフト化ゴムがより小な
る粒子サイズを有している第一および第二グラフト化ゴ
ム相を有するスチレン/アクリロニトリル/ゴムポリブ
レンドの製造方法が開示されている。
そのようなポリブレンドは、より小なる粒子サイズゴム
相が全ゴム相の最大比率を構成している場合には、秀れ
た性質を有している。2種のグラフト化ゴムポリブレン
ドがバツチ法で別々に製造されそしてその後で機械的に
溶融配合されて第一および第二グラフト化ゴム相を有す
るポリブレンドを生成させるそのようなポリブレンドを
製造するための方法は開示されている。
米国特許第3511895号明細書においては、ゴムを
その中に溶解させたスチレン−アクリロニトリル単量体
に対する連続塊状重合法が開示されており、その場合重
合は熱制御のために3個の重合帯域を通じて連続的に実
施されている。
稀釈溶媒もまた重合および熱制御と共に混合およびポン
プ操作を容易ならしめるために粘度減少の目的で使用さ
れている。そのような方法は高価な多重反応器および補
助装置を含む各重合段階に対して異なつた反応条件を与
える物理的に分離した反応器を必要とする。この方法に
より生成されるABSポリブレンドは、分散ゴム粒子に
対して単一相サイズ分布のみを有しており、そしてこの
ような分布は強度および光沢(クロス)の最適バランス
を与えない。これまで、連続塊状重合法を利用するモノ
アルケニル芳香族化合物と低級アルケニルニトリル化合
物とのマトリツクス相共重合体を有するABSポリブレ
ンドの製造技術においては、熱除去を制御しそしてこれ
を達成することに問題が存在しており、特により高い変
換速度およびより高い変換水準においてはそうである。
この問題が生ずるのは高変換においては伝導性および対
流性熱伝達速度が低下しそして高い変換速度においては
単量体および重合体(および多分他の物質)より構成さ
れている重合塊全体にわたつて温度および変換の均一性
を達成するには不充分となるが故である。熱伝達速度が
充分でない場合には、変換速度がその反応塊中で局所的
に変化し、そしてその結果生成されるマトリツクス共重
合体中においてその分子量分布ならびに単量体組成が変
化する。その結果、従来技術において知られている連続
塊状重合法においては、達成可能な変換%および変換速
度の両者に実際的な上限が存在する傾向があつた。かか
る従来技術においては、全般的に温度、変換および組成
の均一性を保持するために、これまでは希釈剤を使用す
ることが普通であつた。しかしながら希釈剤は、そのよ
うな生成物がほとんどの最終的使用目的に対して適当と
なる前に、その重合生成物からそれらを通常除去しなく
てはならないという不利点を有している。他の一つの不
利点は、希釈剤が重合速度(すなわちポリレート)を低
下させる傾向があることである。しかしスチレン/アク
リロニトリルのようなタイプの共重合体に関しては、塊
状重合におけるその理論的最大ポリレートは、既知の装
置においては固有の熱伝達および混合限度の故に特性的
には達成されない。効率の観点からは、希釈剤は塊状重
合法においては重合装置の能力を低減させる物質とみな
すことができる。本方法は、秀れた熱および組成制御を
有する単一反応帯域におけるABSポリブレンドの連続
重合法を提供して大なる商業的有用性を有する均一生成
物を与えることによつて先行技術方法の前記問題を克服
するものである。
モノアルケニル芳香族およびアルケニルニトリル単量体
組成物は定常状態(ステデイステート)条件下に連続的
に重合される。前記単一反応帯域中での蒸気除去冷却お
よび均一混合は、重合液相全体にわたつて均一な温度お
よび組成を確実ならしめる。ABSポリブレンドの連続
重合のための本発明によると、モノアルケニル芳香族お
よびアルケニルニトリル単量体のマトリツクス共重合体
を有し且つ分散された交叉結合グラフト化ゴムを含有す
るABSポリブレンド製造のための既知の先行技術連続
重合法に比べて、(1)共重合体への単量体の高い変換
の速度、(2)共重合体への単量体の高い総変換および
(3)単量体および共重合体の重合塊中の高い組成均一
性を同時に達成することが可能である。
その結果、本発明の方法により製造されたポリブレンド
マトリツクス共重合体は、特性的に実質的に一定の分子
量分布および実質的に一定の単量体組成を有している。
かかる狭い分布特性を有するモノアルケニル芳香族化合
物および低級アルケニルニトリル化合物のマトリツクス
共重合体を有するABSポリブレンドはバツチ法により
製造されているけれどもそのようなポリブレンドは本発
明の原則および実施を使用することによつて達成可能で
ある変換水準および変換速度における連続塊状重合法を
使用する定常状態条件下ではこれまで製造されたことは
なかつたしまた製造可能ではないと信じられていた。希
釈剤は使用されてもよいが、しかし一般には本発明の基
本原則の実施には必要ではないかまたは望ましくない。
本発明の方法の実施にあたつては、反応帯域中の温度お
よび圧力を実質的に一定の値に制御するために還流凝縮
を使用することが可能である。
事実、実質的に等温の条件が反応帯域全体にわたつて支
配的である。従来技術から判断しうる限りにおいては、
得られるABSポリブレンド生成物中における分子量分
布および単量体組成の一方または両者を不利に拡大させ
ることなしに、モノアルケニル芳香族化合物およびアル
ケニルニトリル化合物のマトリツクス共重合体を有する
ABSポリブレンドの製造のための連続塊状重合法にお
いて還流凝縮(または広義には蒸気除去)を採用するこ
とは決して可能ではなかつた。一般的に云つて、そのよ
うな分布の広域化は望ましくない。その理由は、それが
ABSポリブレンドの物理的強度特性を低下させ、くも
り(ヘイズ)および黄色度を増加させ、そしてそれによ
つてこの生成物共重合体が適当である用途範囲を狭くし
てしまうからである。しかしながら、本発明の実施によ
つては、還流凝縮が使用されて狭い組成分布を有するマ
トリツクス共重合体を有するABSポリブレンドを製造
する。本発明方法の実施においては、反応帯域中では連
続塊状重合の間、そのような帯域中の重合液相を、全時
間にわたつて反応帯域中の反応系の液相の粘度に関係な
しに、常に実質上均質な条件に保持させるような混合条
件が使用される。
かかる均質性は、モノアルケニル芳香族化合物および低
級アルケニルニトリル化合物の重合における高い変換速
度および高い変換水準に付随する特性的に高い粘度の故
に、従来技術においては達成することが極めて困難であ
つた。反応帯域中での物質の組成均質性の比較的小さな
変動でさえも、得られる共重合体生成物中に所望されて
いる狭い分子量分布および組成分布に悪影響をおよぼす
ことが見出されている。本発明の実施に従つてそのよう
な組成均質性を得るためには、本明細書において以後に
もつと詳しく説明されている特定のタイプの混合作用を
使用するのが好ましいことが発見されている。高粘度反
応系に関して特に有用ではあるけれども、この混合作用
は広い粘度範囲にわたつての本発明の実施に対して一般
に適当である。本発明は次の諸点すなわち(4)式 (式中Rは水素および1〜4個の炭素原子を含有するア
ルキル基より成る群から選ばれる)の少くとも1種のア
ルケニルニトリル単量体および式(式中Arはフエニル
基、炭素原子6〜9個のアルカリール基、モノクロロフ
エニル基、ジクロロフエニル基、モノプロモフエニル基
およびジプロモフエニル基より成る群から選ばれ、そし
てXは水素および3個以下の炭素原子を含有するアルキ
ル基より成る群から選ばれる)の少くとも1種のモノア
ルケニル芳香族単量体を包含する単量体組成物を反応帯
域に連続的に仕込むこと、(B)前記反応帯域中で、前
記単量体の液相および一般にはその上にある前記単量体
の気相からなる反応系を連続的に次のように維持しその
際(1)前記液相が約10〜95容量%の程度に前記反
応帯域を充満しそして前記単量体組成物を包含し、そし
て(2)前記気相が前記反応帯域を100容量%とする
までの残部を充満しておりそして前記気相の正確な組成
は前記液相の正確な組成と実質的平衡にあるようにする
こと、 (0前記反応帯域中の前記反応系を前記反応帯域中の前
記液相全体にわたつて実質的に均一な組成分布を保持さ
せるに充分な混合作用に連続的にかけること、(D)
100〜180℃の温度および約0.35〜10.5k
g/Cdの圧力で前記単量体を連続的に重合させて前記
液相中に溶解したマトリツクス共重合体を生成させるこ
と、(蜀 前記反応帯域から、前記単量体仕込みによつ
て前記反応帯域中で吸収されるすべての反応熱およびそ
の周辺界面を通して前記反応帯域から除去されるすべて
の反応熱との組合せにおいて前記反応帯域中に前記記載
のそれぞわの温度および圧力範囲内の実質的に一定の温
度および相当して実質的に一定の圧力を保持させるに充
分な速度で、前記気相を前記反応帯域から連続的に除去
すること、(ト)前記液相の前記の特定容積を保持させ
るに充分な速度で前記反応帯域から連続的に前記液相を
除去すること、(G前記液相中に、第一および第二グラ
フト化ジエンゴムを連続的に均一に分散させて、前記液
相中に約1〜40重量%の前記第一および第二グラフト
化ゴムを生成させること、(有)前記(G)で除去され
た液相から前記マトリツクス共重合体および前記第一お
よび第二グラフト化ゴムを連続的にABSポリブレンド
として分離すること、(1)前記仕込みが更に (1)単量体が前記反応帯域中で重合しそして前記反応
帯域から除去される全体速度に実質的に等しい速度で、
しかも(2)実質的に一定の前記単量体組成が前記反応
帯域中の前記液相中および前記単量体組成物から生成さ
れる前記マトリツクス共重合体中で効率よく保持される
ような全アルケニルニトリル単量体対全モノアルケニル
芳香族単量体の比率で行われること、 (J)前記の仕込み、前記の液相除去および前記反応帯
域中の前記の実質的に一定の温度および相当する実質的
に一定の圧力の保持の間の相互関連性が(a)前記反応
帯域中の前記液相中の前記マトリツクス共重合体の重量
%が実質的に前以つて定められた一定値に保たれており
、(b)前記反応帯域中の前記単量体組成物から前記マ
トリツクス共重合体が生成される速度がl時間当り前記
液相1kg当り前記マトリツクス共重合体約0.05〜
2.0kgの範囲であるようなものであること、(8)
前記反応帯域中における前記混合作用および前記気相除
去の間の相互関係が、前記反応系が実質的に等温条件下
に保持されるようなものであること、(1.)前記の仕
込み、前記の気相除去および前記反応帯域間の相互関係
が(1)前記気相除去によつて少くとも約10%の反応
熱が前記反応帯域から除去され、(2)反応熱の約90
%までが前記仕込みによつて吸収され、そして(3)反
応熱の約50%までが前記反応帯域の周辺界面を通して
熱伝達によつて除去されるようなものであること を包含するABSタイプポリブレンドの連続的製造方法
である。
前記単量体組成物は反応帯域に連続的に仕込まれ、そし
て反応系は液相および一般にその上にある気相を包含す
るように前記反応帯域中に連続的に保持される。
そのような液相は通常約10〜95容量%の程度に前記
反応帯域を充満しそして前記単量体組成物を溶媒として
包含している。そのような蒸気相は、一般に前記反応帯
域を100容量%にするまでの残部を充満しており、そ
してこれは前記単量体組成物を包含しているが前記気相
の正確な組成は前記液相の正確な組成と実質的に平衡状
態にある。前記反応帯域中の前記反応系を、前記反応帯
域中の前記液相全体にわたつて実質的に均一な組成分布
を保持させるに充分な連続的混合作用にかける。そのよ
うな適当な反応系の一つは、米国特許第3813369
号明細書中に記載されている。本方法においては、単量
体組成物を約1000〜180℃の温度でそして約0.
35〜10.55k9/dの圧力で連続的に重合させて
、前記液相中に溶解した前記単量体のマトリツクス共重
合体を生成させそして他方段階(釣から除去された前記
液相中に第一および第二グラフト化ジエンゴムを均一に
連続的に分散させて前記液相中に約1〜40重量%の前
記第一および第二グラフト化ゴムを生成させる。
生成されたマトリツクス共重合体は、20,000〜1
,000,000の範囲の重量平均分子量、約2.0〜
3.5の分散指数、実質的に一定の分子量分布および実
質的に一定の単量体組成を有することを特徴としている
。前記反応帯域から前記気相を連続的に除去する。
この蒸気は、前記単量体組成物の前記の仕込みによつて
前記反応帯域中で吸収されるすべての反応熱との組合せ
において、且つその周辺界面または壁を通して前記反応
帯域から除去されるすべての反応熱の組合せにおいて、
前記反応帯域中に前記に示したそれぞれの温度および圧
力範囲内の実質的に一定の温度および相当する実質的に
一定の圧力を保持させるに充分な速度で除去される。更
に、前記反応帯域からその中の前記液相の前記容量を保
持させるに充分な速度で前記液相を連続的に除去する。
前記の仕込みは、前記反応帯域中で単量体が重合しそし
て前記反応帯域からそれが除去される全体速度に実質的
に等しい速度で行われる。
更に前記仕込みは、全モノアルケニル芳香族化合物に対
する全アルケニルニトリル化合物の割合が、前記反応帯
域中の前記液相中に実質的に一定の前記単量体組成が効
率よく保持され且つ前記単量体組成物から生成されるマ
トリツクス共重合体が前記液相中に溶解するものである
ようにして行われる。前記段階の種々のものは相互に関
連している。すなわち前記反応帯域中における前記の仕
込み、前記の重合、前記の液相除去および前記の実質的
に一定の温度および相当して実質的に一定の圧力保持の
相互関連性は次のようなものである。すなわち(a)前
記反応帯域中の前記液相中の前記マトリツクス共重合体
の重量%は前記反応帯域中の前記一!一定温度において
そして10秒一剪断速度で一!(本明細書においては単
に「秒−」として表わす)で測定した場合にその前記液
相の粘度を約1,000,000センチボアズ以下にす
るに充分な実質的に一定の値に保たれる。
(b)前記反応帯域中で前記単量体組成物から前記マト
リツクス共重合体が生成される速度は、毎時前記液相1
kg当り前記マトリツクス共重合体約0.05〜2.0
1<g(好ましくは0.1〜1.0kf)の範囲である
しかしより大なるまたはより小なる速度も時には有利で
ある。前記混合作用と前記気相除去との間の前記反応帯
域中における相互関係は前記反応系が実質的に等温条件
下に保持されるようなものである。更に、前記の仕込み
、前記の蒸気除去および前記反応帯域の相互関係は次の
ようなものである。
(1)反応熱の少くとも約10%は前記気相除去によつ
て前記反応帯域から除去され、(2)反応熱の約90%
までのものが前記仕込みによつて吸収され、そして(3
)反応熱の約50%までは熱伝達によつて前記反応帯域
の周辺界面を通して除去される。
これら3種の技術の一つによつて除去される反応熱のそ
れぞれの量に関する限界は、それぞれの環境特に当業者
には理解されるように装置の種類、大きさによつて広範
に変化することが可能である。通常はそして典型的には
、約200%を越えない反応熱が気相除去によつて(例
えば還流凝縮によつて)除去され、約5%以上そして約
25%以下が仕込み時の吸収により除去され、そして約
25e以下が反応帯域周辺界面を通しての熱伝達によつ
て除去される。定常状態条件における操作の一つの好ま
しい操作様式においては、気相除去によつて除去される
反応熱は約25〜45%の範囲であり、仕込みによる吸
収によつて除去される懐応熱は約55〜75%の範囲で
あり、そして反応帯域周辺界面(例えば反応器壁)を通
して除去される反応熱は約−10〜+10%の範囲であ
る。100%以上のeは発生するよりも大なる速度で熱
が除去されることを意味する。
O以下の%(マイナスの値)は例えば熱伝達による熱導
入を意味する。本発明の実施によれば、反応熱除去は気
相除去によつて非常に効率よく行われるので、その反応
帯域の周辺界面をその内部よりはいくらか高い温度にし
て操作することが時には便利であり且つ望ましい。
、その理由は、そのような熱導入が反応帯域内部のより
秀れた温度制御の方向に気相除去を働かせるからである
。より好ましい操作様式の一つにおいては、反応熱の約
1/3が気相除去により除去されそして残りの約2/3
が仕込み吸収により除去されそして反応帯域の周辺界面
を通して除去されるものは実質的に皆無である。本発明
の実施の好ましい様式においては、前記に示したように
して除去された蒸気相を凝縮させ、そして反応帯域に戻
し(例えば還流凝縮によつて)、そしてそうすることに
よつてこの帯域に仕込まれる単量体組成物の一部を構成
せしめる。
好ましくは、この仕込みはこの単量体組成物を例えば霧
化した形でこの反応帯域中にスプレーすることによつて
達成される。好ましくはこの方法は、実質的定常状態条
件下におけるように、反応帯域中の液相中で生成される
マトリツクス共重合体の重量%が少くとも約35である
ようにして実施される。
より好ましくは、生成されるマトリツクス共重合体のこ
の重量%は約50〜80の範囲であり、少くとも毎時マ
トリツクス共重合体約0.5kg/Kg液相の変換速度
を有している。好ましくは、この方法はそのような液相
の粘度が反応帯域の一定温度においてそして10秒−1
において約50,000〜150,000センチボアズ
の範囲であるように実施される。単量体処方は、少くと
も原則的には、モノアルケニル芳香族単量体およびエチ
レン性不飽和二トリル単量体を包含している。モノアル
ケニル芳香族単量体は式(式中Arはフエニル、ハロフ
エニル、アルキルフエニルおよびアルキルハロフエニル
およびその混合物より成る群から選ばれ、そしてXは水
素および3個より少ない炭素原子数のアルキル基より成
る群から選ばれる)の少くとも1種の単量体を包含して
いる。
本発明の方法に使用することのできる単量体の例は、ス
チレン、アルフアアルキルモノビニリデンモノ芳香族化
合物例えばアルフアメチルスチレン、アルフアエチルス
チレン、アルフアメチルビニルトルエンその他、環置換
アルキルスチレン例えばビニルトルエン、o−エチルス
チレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレ
ンその他、環置換ハロスチレン例えばo−クロロスチレ
ン、p−クロロスチレン、o−ブロモスチレン、2,4
−ジクロロスチレンその他、環アルキル環ハロ置換スチ
レン例えば2−クロロ−4−メチルスチレン、2,6−
ジクロロ−4−メチルスチレンその他である。
そうすることが所望される場合には、そのようなモノビ
ニリデン芳香族単量体の混合物を使用することができる
。相互重合体(インターポリマー)中に使用することの
できる不飽和二トリルの例は、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、エタクリルニトリルおよびそれらの混
合物である。
モノアルケニル芳香族単量体および不飽和二トリルと相
互重合させることのできる単量体の例は、共役1,3−
ジエン例えばブタジエン、イソプレンその他、アルフア
またはベータ不飽和一塩基性酸およびその誘導体例えば
アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート
、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、メタクリル酸およびその相当するエステル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、ビニルハライド例えば塩
化ビニル、臭化ビニルその他、ビニリデンクロリド、ビ
ニルデンプロミドその他、ビニルエステル例えばビニル
アセテート、ビニルプロピオネートその他、ジアルキル
マレアートまたはフマレート例えばジメチルマレアート
、ジエチルマレアート、ジブチルマレアート、その相当
するフマレートその他である。
当業者は知られているように、相互重合体中に包含させ
ることのできるこれら単量体の量は種々のフアクタ一の
結果として変化する。更に、重合時の単量体処方は予備
生成重合体または部分重合物質例えば一部分重合された
モノアルケニル芳香族炭化水素またはその相互重合体を
包含することができる。
重合性単量体混合物は、モノアルケニル芳香族単量体を
少くとも20重量%そして好ましくは少くとも50%を
包含している。
それらはまた少くとも5重量%の不飽和二トリルを、そ
して好ましくは少くともその10%を含有している。高
度に有利な商業的実施の観点からは、この単量体処方は
重量基準で20〜95%そして好ましくは60〜85%
のビニリデン芳香族炭化水素および重量基準で80〜5
%そして好ましくは40〜15%の不飽和二トリルを含
有している。便利なそして更に好ましい操作様式は、例
えば単量体処方と共にこの反応帯域に連鎖移動剤を連続
的に仕込むことである。
そのような試薬およびそれらの使用は当業者には周知で
ありそしてこれらとしてはメルカプタン、ジメルカプタ
イト、有機チオ酸、テルペン誘導体およびテルピン物質
、炭化水素液体、ハロゲン化炭化水素その他があげられ
る。その中で好ましい剤はテルピノレンである。適当な
連続仕込み速度は、仕込まれる全単量体組成物基準で約
0.01〜2重量%の範囲にある。通常の溶媒液体を反
応帯域中に連続的に仕込む.ことができる。例えば低い
アルケニルニトリル化合物含量(50重量%以下)を有
する共重合体製造においてエチルベンゼンを使用してわ
ずかな連鎖移動作用が所望されている場合には、そのよ
うなことが便利であろう。極性溶媒例えばメチルエチル
ケトンが低モノアルケニル芳香族化合物含量を有する共
重合体製造に対して便利に使用される。当業上既知のす
べての適当な溶媒液体を使用することができるが、しか
し好ましくはない。何故ならそれは通常重合後に除去し
なくてはならないからである。便利な仕込み速度は仕込
まれた全単量体組成物基準で約0.01〜15重量%の
範囲にあり、しかも反応帯域中の溶媒液体の量が実質的
に一定の値または水準に保たれるように選ばれる。反応
帯域に仕込まれる単量体組成物の一部は、共重合性単量
体例えばアクリレート、メタクリレート、マレアート、
フマレート、ビニルエーテルその他でありうる。単量体
組成物には、仕込まれる全単量体組成物基準で約25重
量%までのそのような追加単量体を含有させて本発明の
定義によつて共重合性単量体のマトリツクス共重合体を
生成させることができる。場合により、時には、その反
応帯域中に他の非単量体状の反応に関与しない添加剤(
本発明の方法に関して)例えば潤滑剤、安定化剤、酸化
防止剤、着色料、染料、可塑剤、殺菌剤、殺虫剤、明色
化剤、充填剤、変性剤、増量剤その他を存在させること
が所望されるかもしれない。ポリブレンド生成物の15
〜20%までまたはそれ以上のそのような添加物を含有
することができるけれども、反応帯域から取出される液
相にはその約5重量e以下(全重量基準)のそのような
ものを包含するものを含有させることがプロセス効率を
最高にする見地において好ましい。場合により、この単
量体組成物の一部として、重合開始剤を存在させうる。
適当な連続仕込み速度は仕込まれる全単量体組成物基準
で約0.005〜1重量%の範囲である。そのような薬
剤およびそれらの使用は当業者には周知であり、そして
これらとしては有機パーオキサイド、ヒドロパーオキサ
イド、有機アゾニトリル、パーサルフェード、パーカー
ボネート、パーボレート、シランパーオキサイドその他
があげられる。この中で好ましい開始剤はジ第3級ブチ
ルパーオキサイドである。スチレン/アクリロニトリル
マトリツクス共重合体ポリブレンド、特に約5〜85重
量%のアクリロニトリルおよび約15〜95重量%のス
チレンを含有するこれらマトリツクス共重合体は、本発
明の方法により製造するに好ましいポリブレンドの一つ
のタイプである。スチレン/メタクリロニトリルマトリ
ツクス共重合体ポリブレンド、特に約60〜95重量%
のメタクリロニトリルおよび約5〜40重量?のスチレ
ンを含有するこれらマトリツクス共重合体は、本発明の
方法による製造に対して適当なポリブレンドの他の一つ
のタイプである。本発明の方法による製造に対して適当
なマトリツクス共重合体ポリブレンドの更に他の一つの
タイプは、スチレン、アクリロニトリルおよびメタクリ
ロニトリルを含有しており、例えば約5〜40重量%の
スチレン、約40〜70重量%のアクリロニトリルおよ
び約5〜30重量%のメタクリロニトリルを含有してい
る。当業者は容易に、本発明により製造される1種以上
のアルケニルニトリル化合物および1種以上のモノアル
ケニル芳香族化合物のポリブレンドが米国特許第379
7550号明細書開示の払拭膜揮発分除去の少くとも一
段階を使用して工業的規模で未反応単量体組成物から分
離されることを理解するであろう。好ましくは、本発明
は第1図に示したタイプのミキサー型反応器を使用して
実施される。
これはなかんずく本明細書に以後により完全に記載され
るタイプの混合作用を生ずる。反応帯域中においては、
液相中に実質的に層流を生成させそしてこれを保持する
混合条件を使用することが好ましい。この反応帯域中で
使用される単量体組成物は760mmHgでは約75〜
200℃そして好ましくは約75〜170℃の範囲の沸
点を有する。個々の単量体は個々にまたは反応帯域に仕
込まれる他の物質との混合状態で反応帯域に仕込むこと
ができる。本発明は添付図面を参照することによつて一
層良好に説明される。
ここに第1図は本発明の実施に使用するに適当なタイプ
の水平連続撹拌ミキサー/反応器の模式的側立面図であ
る。第2図は第1図のミキサー/反応器を包含しそして
本発明の方法の実施に適当な装置集成体のフローダイヤ
グラムである。第3図は、本発明の方法に従つて製造さ
れる典型的マトリツクス共重合体(スチレン/アクリロ
ニトリル)についてのアルケニルニトリル単量体と重合
体組成との間の関係を示す曲線である。そして第4図は
連続塊状重合においての共単量体例えばスチレンおよび
アクリロニトリルの変換とそのような連続塊状重合によ
り製造される典型的重合体(スチレン/アクリロニトリ
ル)マトリツクス共重合体生成物についての単量体/重
合体分離負荷の間の関係を示す曲線である。第1図につ
いて述べるとそこには米国特許第3751010号明細
書開示のタイプ(一般にはスチールその他からつくられ
ている)のミキサー/反応器集成体の一例が示されてお
り、全体を数字10で示す。これを本発明の実施に使用
することができる。ミキサー/反応器10は羽根車(イ
ンペラ)集成体12を有する容器集成体11を包含する
ことがわかる。この羽根車12は容器11を通つてシヤ
フト13上に延びている。シヤフト13が容器11を通
過する所ではそれはシール50(1対になつている)に
よつて封合されている。シヤフト13は1対のベアリン
グ集成体15によつて回転運動に対して軸受されている
。モーター16は溝付き心車18および19にかかつて
いるベルト17によつて伝達機または減速機20に接続
されている。伝達機20はドライブシヤフト21を有し
ており、これはカツプリング22によつてシヤフト13
に相互接続されている。ミキサー/反応器集成体10は
フレーム23により支持されている。容器11は内壁2
6およびそれから隔たつて外壁27を有している。
その間の空間は例えば導入導管28および排出導管29
(それぞれ1個のみが示されている)を通る加熱または
冷却用流体をそれを通して循環させる役目を果す。反応
のための原料物質は導管30,31および/または32
を通して連続的に容器11中に供給することができ、そ
して容器11中の物質は当業者には明らかな通常の方法
で導管33および/または34を通してそこから除去す
ることができる。例えば、ミキサー/反応器10が単量
体混合物例えばスチレンおよびアクリロニトリルの連続
塊状重合に対する反応器として使用される場合には、導
管31を還流冷却器集成体(図示されていない)に接続
させることができる。単量体混合物は導管30を通して
容器11中に連続的にスプレーされそして一部分流体を
充填された容器11中で塊状重合する。羽根車集成体1
2は実質的には前記縦軸に沿つて延びているシヤフトを
包含している。羽根車またはパドル集成体は、少なくと
も一対の対向ブレード部材44および45を有している
。44および45の各部材は前記シヤフト13に固着さ
れており、そしてこれは一般には相互に等円周距離にお
かれてある。
図示されている例においては、各ブレード部材44およ
び45は、一般には前記シヤフトから放射状に容器11
の内壁表面にほとんど接するように延びており、そして
これは室の一端から容器11中の室の長さの少なくとも
約半分の所まで軸方向に延びていて、そしてその中に少
なくとも1個の不連続部分すなわちそれぞれ42および
43をその残りの半分中に有している。パドル集成体に
は、約10〜90容量%の程度に前記室を満している比
較的高粘度の流体に、前記流体中の乱流レベル以下の角
速度における前記シヤフトの回転運動の間に、同時に次
の三つのタイプの混合すなわち(a)毎分約%〜60回
の範囲のサイクル速度での前記室中の前記流体の環状垂
直変位、(b)通常は前記ブレード部材と前記室との間
で少なくとも約5秒−1の剪断速度で水平方向に運動す
る前記室中の周辺部に位置された一般には水平に延びて
いる領域中の前記流体中の回転作用、および(c)前記
室中における前記流体中での全容積の約基〜30倍の相
当サイクル速度において前記流体の前記室中での水平方
向変位の組合せを与えるようになつている。
一つのタイプは、前記帯域中における、毎分約%〜60
倍の範囲のサイクル速度での次のような環状垂直方向変
位を包含する。
すなわちそれらは、(a)第一に、前記液相を、重力に
よつてそれに下降方向にかけられる力よりも大きくそし
て前記流体の全容積の少なくとも約10%を前記帯域中
の重力的により低位の領域から重力的により高位の領域
に垂直に移動させるに少なくとも充分な垂直に持ちあげ
る力に付すこと、および(b)第二に、そのようにして
移動された液相を、前記の持ちあげる力を効率よくそれ
から除去して重力的落下刃に付すること(ただしその上
に与えられる全重力的落下刃は、そのようにして移動さ
れた液相の実質的にすべてを、前記サイクルをそのよう
にして移動された液体についてそのようにして反復する
前に、前記の重力的に低位の領域に戻させるに少なくと
も、充分なものである)。
第二のタイプは、前記帯域中の一般には周辺部に位置し
、そして一般には水平に延びている領域中での回転作用
を包含する。
そのような領域は、前記帯域の全内部周辺のまわりに円
周的に延びており、そしてそのような領域は一般的には
水平に対して直角な方向に連続的に移動する。この回転
作用は、そのような領域に隣接しているがしかしその後
に続いて位置している圧力バンドが同様にそのように移
動することによつて生成されるものである。前記圧力バ
ンドは、前記領域中の前記液相上に、前記領域中の前記
液相の一部を、前記圧力バンドに隣接する前記帯域の隣
接内側周辺部から通常離れた、大体断面的に円形の通路
に沿つて、前記帯域の内部に向う移動(その距離は一般
には所定周辺部位における前記帯域の最大横断距離より
も小である)を生ぜしめそして次いで前記圧力バンドの
方向に移動する前に、前記圧力バンドの前記内側周辺部
に向つて前方に逆に移勤めしめるに少なくとも充分な力
を与える。前記内側周辺部と前記圧力帯域との間の剪断
速度は少なくとも約5秒−1に保たれている。第三のタ
イプは、1分以内に、前記処理帯域の一端領域からその
反対端領域に移動しそして戻つてくる前記液相の実際の
体積が前記帯域中の前記液相の全体積の約尾〜30倍に
相当するようなサイクル速度における長軸方向の循環的
態様での前記帯域中の水平方向変位を包含する。
そのようにして移動された液相に対するそのような相当
容積および水平循環速度は、任意所定の場合においてそ
れぞれ大約前記環状垂直変位サイクル速度に比例する。
実質的には前記帯域中の前記液相中の全容積はすべての
3種のタイプの混合の間層流条件下に連続的に保持され
ている。好ましくは、ミキサー/反応器10はその中に
円筒形の室を規制する容器11を使用する。
好ましくは、この室は最大室直径に対する長軸方向に沿
つた前記室の軸長の比が約0.5〜3.5の範囲である
ようなジメンシヨンを有している。好ましくは、この装
置はパドルブレードを有しており、そしてこれは半径的
に彎曲しているかまたは平らである。あるいはまた、こ
の装置はシヤフトの周りに螺旋的にカーブしたパドルブ
レードを有している。ミキサー/反応器10はパドル集
成体12により撹拌される液体中に実質的な均質性およ
び均一性を達成保持させるようになつており、そしてこ
れは本発明の実施に使用するに好ましい。
しかし、当業者は本発明の実施に対して本明細書中に教
示使用されているプロセス条件を提供するすべての便利
な手段を使用しうることを理解するであろう。本発明の
好ましい実施においては、ミキサー/反応器10には還
流冷却器手段および制御手段が備えられている。この還
流冷却器手段は通常のものであり、すなわちシエルおよ
びチユーブ集成体を包含しうる。この集成体はハウジン
グ11中で導管31に相互接続されている。そのような
コンデンサー集成体の熱交換表面部分を冷却する手段は
、操作の間に、凝縮させるべき蒸気を導管31を経て除
去せしめる。実際には、当業者には明らかなようにすべ
ての通常の還流冷却器をここで使用することができる。
制御手段はミキサー/反応器10からコンデンサー中に
取出される蒸気の量を制御する。この制御手段は、典型
的には、(1)前記ハウジンク沖で温度および/または
圧力を検知しそしてそれを表わす信号出力を発生するた
めの条件検知手段、(2)前記室から前記コンデンサー
ヘの蒸気の流れを調節するようにした可変バルブ手段、
および(3)前記可変バルブ手段を操作するように適応
させた前記信号出力に応答する制御手段を包含している
。当業者には周知の慣用の制御要素を使用することがで
きる。第2図について述べると、ここには本発明の重合
法の実施において使用するに適当な重合装置の一形態を
説明する単純化したフローダイヤグラムが示されている
そして、更にこのフローダイヤグラムはその中に第一お
よび第二ゴムを分散させた重合体/単量体混合物を次い
で処理する方法の一つを説明しており、そこではABS
ポリブレンドがそのような重合法に従つて製造され、そ
して未反応単量体がポリブレンド生成物から分離されて
いる。第2図においては、第1図に示したタイプのミキ
サー/反応器はRとして示されている。ミキサー/反応
器Rには、連続的にそして制御された基準で、(1)例
えば管路1を通しての少なくとも1種のモノアルケニル
芳香族化合物、(2)例えば管路2を通しての少なくと
も1種の低級アルケニルニトリル化合物、(3)場合に
より、例えば管路3を通しての連鎖移動剤が仕込まれる
。場合によりその他の単量体を、例えば管路4を通して
ミキサー/反応器Rに仕込むことができ、そして/また
は希釈剤、開始剤その他を例えば管路5を通してミキサ
ー/反応器Rに仕込むことができる。ミキサー/反応器
Rはパイプ21pによつて還流冷却器(コンデンサー)
CRに接続されている。コンデンサ−CRからの凝縮物
はパイプ23pを通つて受器22pにいく。受器22p
中の凝縮物の水準は、便利には通常の水準器(図示され
ていない)によつて制御されるかまたは制御可能であり
、その結果受器22p中の流体水準は管路(パイプ)2
5を通して受器22pからミキサー/反応器Rへの凝縮
物の再循環によつて前以つて定められた水準に保たれる
。管路25中にはポンプ26pが機能的に組込まれてお
り、その操作は水準器によつて制御されている。ミキサ
ー/反応器Rから除去される蒸気の量は通常の圧力制御
機(図示されていない)によつて制御されるかまたはこ
れにより制御可能である。
すなわち例えばこの圧力制御機は圧カトランスジユーサ
ーからの電気信号出力を受けることができるが、その検
知作用素子は受器22pの蒸気空間に機能的に結合され
ている。この圧力制御機は管路21pを通してのミキサ
ー/反応器Rからのバルブ(図示されていない)を介し
ての蒸気除去速度を制御すべく操作される。あるいはま
たミキサー/反応器Rから除去される蒸気の量は通常の
温度制御機(図示されていない)により制御されるかま
たはこれによつて制御可能である。すなわち、例えばミ
キサー/反応器R中に機能的に位置している熱電対(図
示されていない)はその信号出力を温度制御機に送つて
バルブ(図示されていない)を通しての管路21pを経
てのミキサー/反応器Rからの蒸気除去の速度を制御す
ることができる。マトリツクス共重合体および単量体の
溶液は例えばポンプ30pによつて管路29pを通して
ミキサー/反応器Rから連続的にそして制御下に除去さ
れる。
管路29p中の流速は典型的には一定に保たれているか
、あるいはまた管路56中の流れを実質的に一定の流速
に保つように制御されている。前記単量体中の前記第一
および第二グラフト化ゴムの分散物は例えば管路6を通
して供給され、そしてポンプ30pによつて管路29p
を経て取出されたマトリツクス共重合体と単量体(液相
)との溶液中に均一に分散される。
本発明においては、前記単量体中に分散された第一およ
び第二グラフト化ゴムは、段階(C4において液相中に
通常の方法例えば(1)連続的に移送管路31p中に比
例ポンプで給送するか、(2)インライン(管路内)混
合手段例えばケニツクスパイプミキサ一(ケニツクス・
カンパニー製)によるかまたはインラインパイプ混合お
よびポンプ給送用の周知のマントン・ゴーリン高剪断ポ
ンプによつて連続的にインライン分散させるか、または
(3)第2図のD1またはD2で行なわれる分離または
揮発分除去段階(自)中に直接別の混合容器を通して供
給することによる連続的インライン分散によつて均一に
分散させることができる。次いでマトリツクス共重合体
、第一および第二グラフト化ゴムおよび単量体の混合物
を典型的にはABSポリブレンドを分離させるように処
理する。
例えば、第2図においては、この混合物は揮発分除去機
D1(典型的には単量体の少なくとも90重量%をそれ
から除去せしめる)に供給され、パイプ35を通つて揮
発分除去機D1から出ていき、そして第二揮発分除去機
D2に送られる。揮発分除去機D2からの溶融物(これ
は実質上純粋なマトリツクス共重合体および分散された
第一および第二グラフト化ゴムよりなり、典型的には約
0.5重量%以下の単量体を含有している)をパイプ3
5を経て通常のペレツト化装置(図示されていない)に
送る。揮発分除去機D1中でABSポリブレンドから除
去された単量体蒸気は管路37を経てコンデンサーC1
に導かれ、そこからパイプ38を通つて受器39に導か
れる。受器39からこの凝縮物は管路56を通つてポン
プ41によつて反応器Rに戻される。同様に、揮発分除
去機D,中でABSポリブレンドから除去された単量体
蒸気は管路47を経てコンデンサーC2に、そしてそζ
、からパイプ48を経て受器49に導かれる。受器49
からこの凝縮物は管路50pを通してポンプ51によつ
て受器39に(そしてそこから反応器Rに)導かれるか
、あるいは管路40を経てプロセス外に導かれる。コン
デンサーC2は冷凍的に冷却することができる。好まし
い揮発分除去機は払拭フイルムタイプのものである。時
には単一の揮発分除去機が充分である。通常の装置をこ
こでは使用できる。点線52は第2図に記載されている
ABSポリブレンド/単量体回収系を囲んだものである
当業者はすべての通常の分離手段を、本発明の方法によ
り製造された生成物重合体の未反応単量体からの分離を
有効に行なうために使用できることを理解するであろう
。反応生成物がミキサー/反応器Rを離れた後でABS
ポリブレンドから単量体を分離する代りに、残存単量体
の全部または一部を、例えば第二またはそれ以後の反応
帯域(第2図には示されていない)においてマトリツク
ス共重合体に変換させることができる。試験または分析
の目的に対しては、適当な大きさの試験用ボンベを使用
することができる、典型的にはそのようなボンベを便利
には真空にし、プロセス管路に相互接続(ここでは例え
ば液体管路29p)し、所望程度まで液体相で充填し、
シールし、別にし、冷却しそしてこのボンベ内容物を分
析する。
ミキサー/反応器Rからの生成物の以後の処理は、当業
者には明らかなように、本発明の全体的特徴は形成しな
い。第3図は本発明の主要な利点を説明するに役立つ。
この図面においては、座標1は重合する単量体中のアク
リロニトリル重量%を意味し、他方座標は同時的に生成
するマトリツクス共重合体中のアクリロニトリル重量?
を意味する。45中の点線110は、共単量体系の仮想
的マトリツクス共重合体(例示および比較目的)を表わ
すがこの場合は同時に生成するマトリツクス共重合体の
組成は常に反応単量体の組成と同一である。
一方、実線曲線112は、ある単量体組成物に対する種
々の記載の相対%のアクリロニトリルの存在下に生成さ
れるスチレン/アクリロニトリル共重合体の実際の組成
を意味している。当業者には単量体/共重合体共沸点と
して知られている点111以外は、曲線112すなわち
瞬間的な単量体および共重合体組成は同一ではない。こ
れはアルケニルニトリル/モノアルケニル芳香族単量体
共重合体に対しては典型的なものである。曲線112の
特性は、全般的に広範な種類の重合条件を説明している
が、点111は約25重量%のアクリロ千トリルおよび
75重量%のスチレンよりなるマトリツクス共重合体を
説明している。点111における正確な共沸組成はある
程度は塊状重合の間に使用される正確な反応条件に依存
する。この状況を、当業者は多くの共重合体に対して真
であることを理解するであろう。ここに、単量体組成物
中のアクリロニトリル濃度が点111において存在する
より低い場合には、反応弔量体混合物および得られる同
時に生成された共重合体生成物のそれぞれの組成は両者
共に、閉鎖系中では、変換が上昇するにつれて、ただし
異なつた相対速度でそのアクリロニトリル含量を低下さ
せる傾向がある。他方、単量体組成物中に存在するアク
リロニトリル量が点111に存在するよりも大である場
合には、単量体組成物中のアクリロニトリルの重量%な
らびに得られる同時に生成されたマトリツクス共重合体
生成物中に包含されるものの重量%の両者はともに重合
が進行するにつれて、ただしそれぞれに異なつた相対速
度で増加する傾向がある。その結果として、点111以
外では、存在するアクリロニトリルの量が生成共重合体
中に存在することが所望アクリロニトリルの量よりも大
であるかまたは小であるような特定のスチレン/アクリ
ロニトリル単量体組成物を選択し且つ維持しようとする
場合ある所定の場合の量は例えば第3図によつて教示さ
れるには、制御された比率(一方の単量体の他方の単量
体に対する比)および速度で重合塊中に新しい単量体を
連続的に供給混合しなくてはならない。換言すれば、重
合塊の単量体組成物の組成は、狭い組成分布を有するマ
トリツクス共重合体生成物を生成させるためには、注意
して制mlされなくてはならない。一定組成の保持は分
子量分布の制御を助ける(これは第一義的には温度およ
び連鎖移動剤儂度に、そしてより小程度には変換に依存
する)。すなわち本発明の方法はアルケニルニトリル単
量体およびモノアルケニル芳香族単量体の狭いそして実
質上一定の分子量分布および狭いそして実質上一定の組
成分布を有する非共沸性マトリツクス単量体を高い変換
度および変換速度で製造することを可能ならしめる。あ
る一つのスチレン/アクリロニトリルタイプ共重合体生
成物のアクリロニトリル含量が第二のスチレン/アクリ
ロニトリルタイプ共重合体からそのアクリロニトリル含
量において数%の点(例えば約5%)以上変化しそして
第一のそのような共重合体が第二のそのような共重合体
と混合される場合には、同様に押出成形されそして実質
的に均一な組成を有しそしてそのような混合物を形成し
ている前記第一および第二のそのような共重合体の各ア
クリロニトリル含量の中間のアクリロニトリル含量を有
する単一共重合体が有しているよりも劣つた物理的強度
特性を有する成形組成物が製造されることがスチレン/
アクリロニトリルタイプマトリツクス共重合体の特徴で
ある。
かくして第一のスチレン/アクリロニトリル共重合体を
第二のそれと混合した場合には、同様に混合されたその
ような単一共重合体(特に比較的低い重合温度で製造さ
れたそのような単一共重合体)の黄色度と比較した場合
、得られる組成物の黄色度を特性的に上昇させることが
可能である。そのような特性は、本発明の実施により特
性的に製造されるタイプの均一なマトリツクス共重合体
生成物製造の重要性を説明するものである。一般に当業
者は理解するように、特定のスチレン/アクリロニトリ
ルマトリツクス共重合体のアクリロニトリル含量がより
大なる程、それに関する黄色度はより大となる。
事実、当業者には明らかなように、この黄色効果の故に
、現在の当技術においては、通常約50%以下のアクリ
ロニトリル含量を有するスチレン/アクリロニトリルタ
イプマトリツクス共重合体を製造して特に着色が臨界的
と考えられているこれらの用途に対してはその黄色化を
避け、そして他の物理的および光学的量の損失を避ける
ことが典型的であり、そして一般的である。その結果そ
のような高アクリロニトリル含有マトリツクス共重合体
が本発明の方法により製造しうるとしても、過去におけ
るそのようなものに対する商業的要求性は通常比較的低
いものであつた。更に、高い(例えば典型的には約65
重量%以上)のアクリロニトリル含有単量体組成物を使
用して本発明を実施することを選択した場合には、いく
らかはその選ばれた特定の反応条件によつて、マトリツ
クス共重合体が反応帯域中の液体状単量体の溶液から沈
積する傾向がある。現在では、これは望ましくない状況
と考えられている。その理由は、そのようなものが反応
帯域(反応器およびその中の撹拌機)の内壁および表面
にマトリツクス共重合体生成物の沈着を生ぜしめる結果
となりうるからである。従つて、希釈剤なしの場合には
、現在では大約50重量%以下のアクリロニトリルを含
有する共重合体を生成させるように本発明を実施するこ
とが一般に好ましい。しかしながら本発明の実施によつ
てメタクリロニトリル含有マトリツクス共重合体生成物
を製造することが所望される場合には、希釈剤が存在し
ない場合でさえも、そのマトリツクス共重合体中のメタ
クリロニトリルの相対重量%は、望ましくない黄色化、
くもりまたは物理的物質の損失なしに(例えば約50重
量%以下のメタクリロニトリル含有共重合体に比較して
)、約50重量?よりも有意に大でありうることが認め
られている特定の状況に対して選択された(本明細書中
に一般的に、特定的に教示されている条件よりの)プロ
セス条件の選択に従つて、アルケニルニトリル共重合体
含量上昇のための反応帯域中の液体単量体組成物のマト
リツクス共重合体生成物の溶解度の損失は、特に比較的
短時間の連続操作に対しては、かかる損失が本発明方法
の実施に悪影響を及ぼさない点まで極小化することがで
きる。時には、本発明の実施における単量体組成物中に
はメタクリロニトリルとアクリロニトリルとの組合せを
有利に使用して、モノアルケニル芳香族化合物を有する
マトリツクス共重合体を生成させることができる。本発
明の原則は、最大の透明度および最小の黄色化を得るた
めの、実質的に均一なアルケニルニトリルの含量および
分布を有するようなマトリツクス共重合体生成物を製造
し、そして高い水準の変換度および変換速度でかかるマ
トリツクス共重合体生成物を製造することが所望される
場合に実施するのが有利である。その中にゴムを分散さ
せたモノアルケニル芳香族単量体および低級アルケニル
ニトリル単量体のマトリツクス共重合体を製造する連続
塊状重合法は一般にはこれまでは、(a)反応塊から均
一に熱を除去すること、(5)連続的に、そしてどのよ
うにして単量体およびゴムが系に導入されるかまたはA
BSポリプレンドがそれから除去されるかということに
拮閤係なしに、単量体とマトリツクス共重合体および分
散ゴムとの実質的に均一な混合を達成すること、そして
(c)重合帯域中の反応系の温度(および従つて圧力)
を正確な(実質的等温)値に制御することの困難さの故
に、約25また35%(大約)以下の変換水準で操作さ
れていた。
しかしながら低い変換水準(例えば35%以下)では、
比較的純粋なサーモブラスト生成物を分離させるために
は、ABSポリブレンド生成物と未反応単量体との混合
物から有意量の単量体を除去することが必要であり、そ
してこのことは、次いで大量のエネルギーの消費のみな
らず、ABSポリブレンド生成物からの単量体除去の所
望の目的を達成するための大なるそして費用のかかる装
置部品の使用をも必要とする。低変換水準が望ましくな
いということは第4図に説明されている。
この図においては、座標1は全反応器流出流体中のスチ
レン/アクリロニトリルマトリツクス共重合体の重量%
を意味し、他方座標は全反応器流出流体基準で生成され
る生成物共重合体11<g当りに除去(または反応)し
なくてはならない単量体の重量(本明細書中ではKg)
を意味している。例えば約10%の変換水準においては
、生成される共重合体1kg当り約91<gの単量体を
除去しなくてはならない。一方、約50%の変換水準に
おいては、生成される重合体各Kg当り約1k!9の単
量体のみが除去されなくてはならない。より高い変換水
準においては、生成されるマトリツクス共重合体1k9
当りに除去される単量体の量は更により小なることがわ
かる。より高い変換水準は、重合体生成物からの単量体
除去の総体コストを大きく減少させる。そのように望ま
しい高い変換水準は、本発明の実施によつて容易にそし
て便利に達成される。化学工業の当業者は理解するよう
に、還流凝縮は多くの発熱反応から発生する熱の制御に
使用することができる。
しかし高粘度流体の重合塊がモノアルケニル芳香族単量
体、低級アルケニルニトリル単量体およびそれから生成
されるマトリツクス共重合体を包含している反応帯域中
においての連続塊状重合の場合には、この塊はこれまで
は一般には均一に完全にそして連続的には混合されなか
つた。従つて、特に粘度が最大となる高い変換速度およ
び高い変換水準においては、還流凝縮はそのような重合
塊全体にわたつての均一なそして一定の温度の調節およ
び制御の達成のためには使用することができない。かか
る反応塊がそのように完全でない混合をなされた場合に
は、還流凝縮はそのような塊全体にわたつて存在する固
有の単量体組成変動の故に、そのような塊中においては
均一な熱除去または温度制御を与えない。かかる塊の均
一な完全な連続的混合はそのような組成変動をなくする
ことが見出されている。還流凝縮がそのように混合され
ている塊の温度制御に使用された場合には、驚くべきこ
とにそして予期せざることに、非常に正確なそして精密
なかかる塊の温度(および圧力)の調節および制御が可
能となる。現在知られている限りでは、これまでにその
ような均一で完全なそして連続的混合を還流凝縮(また
は広義には蒸気除去)と組合せて使用して、その中に第
一および第二グラフト化ゴムを分散させたモノアルケニ
ル芳香族単量体と低級アルケニル単量体との連続塊状重
合を達成してABSポリブレンドを製造したものはいな
い。好ましいゴムはジエンゴムであり、これはジエンゴ
ムすなわち1種またはそれ以上の共役1,3−ジエン例
えばブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3−ブ
タジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ピペリレ
ンその他のいずれかのゴム性重合体(ゴム性重合体はA
STM試験D−746−52Tにより測定した場合にO
℃以下好ましくは−20℃以下の二次転移温度を有して
いる)の混合物を包含する。
そのようなゴムとしては、共役1,3−ジエンと、それ
と等重量までの1種またはそれ以上の共重合性モノエチ
レン性不飽和単量体例えばモノビニリデン芳香族炭化水
素(例えばスチレン、アラルキルスチレン例えばo、m
−およびp−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレ
ン、アルエチルスチレン、p一第3級ブチルスチレンそ
の他、アルフアメチルスチレン、アルフアエチルスチレ
ン、アルフアメチル一p−メチルスチレンその他、ビニ
ルナフタレンその他)、アルハロモノビニリデン芳香族
炭化水素(例えばo−、m−およびp−クロロスチレン
、2,4−ジブロモスチレン、2−メチル−4−クロロ
スチレンその他)、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、アルキルアクリレート(例えばメチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ートその他)、相当するアルキルメタクリレート、アク
リルアミド(例えばアクリルアミド、メタクリルアミド
、N−ブチルアクリルアミドその他)、不飽和ケトン(
例えばビニルメチルケトン、メチルイソプロペニルケト
ンその他)、アルフアオレフイン(例えばエチレン、プ
ロピレンその他)、ピリジン、ビニルエステル(例えば
ビニルアセテート、ビニルステアレート、その他)ビニ
ルおよびビニリデンハライド(例えばビニルおよびビニ
リデンクロリドおよびビニルおよびビニリデンプロミド
その他)およびその他のものとの共重合体およびプロツ
ク共重合体があげられる。好ましいゴムの群は、1,3
−ブタジエンの重合により製造される立体特異性あるポ
リブタジエンゴムである。
これらのゴムは約30〜98%のシス異性体含量および
約70〜2%のトランス異性体含量を有しており、そし
て一般的には1,4一付加により生成されるポリ.ブタ
ジエンを少なくとも約85%そして1,2付加によるも
のを約15%以下含有している。このゴムのムーネイ粘
度(ML−4、100℃)は約20〜70の範囲であり
、そして二次転移温度はASTM試験D−746−52
Tにより測定した場合約−50D〜一105℃である。
第一グラフト化ジエンゴムの製造に使用されるジエンゴ
ムは前記タイプのジエンゴムである。
ポリブレンドの最適物理的性質のためには立体特異性ポ
リブタジエンゴムが最も好ましい。第二グラフト化ジエ
ンゴム中に使用されるジエンゴムは前記タイプのもので
ある。
好ましいゴムの群は、本質的に75〜100重量%のブ
タジエンおよび/またはイソプレンと25重量%までの
モノビニリデン芳香族炭化水素(例えばスチレン)およ
び不飽和二トリル(例えばアクリロニトリル)またはそ
の混合物よりなる群から選ばれた単量体で構成されてい
るものである。特に有利な基質は、ブタジエンホモ重合
体または90〜95重量%のブタジエンと5〜10重量
%のアクリロニトリルまたはスチレンとの相互重合体で
ある。ジエンゴムは、ゴム単量体の重量基準で約2%ま
での交叉結合剤を含有しうる。この交叉結合剤は交叉結
合ジエンゴムに対して一般に使用されている任意の薬剤
例えばジビニルベンゼン、ジアリルマレアート、ジアリ
ルフマレート、ジアリルアジペート、アリルアクリレー
ト、アリルメタクリレート、多価アルコールのジアクリ
レートおよびジメタクリレート例えばエチレングリコー
ルジメタクリレートその他でありうる。第一グラフト化
ジエンゴムは、米国特許第3509237号明細書(第
6欄第11〜75行および第7欄第1〜10行)に開示
されているようにして製造することができる。
可溶性ジエンゴムを、そのマトリツクス相と大約等しい
単量体組成を有する単量体組成物を使用して、モノアル
ケニル芳香族およびアルケニルニトリル単量体でグラフ
ト化する。例えば、マトリツクス組成物が75/25の
スチレン/アクリロニトリル単量体比を有している場合
には、そのグラフト単量体組成物が75/25の大約同
一の比を有するようにして、ABSポリブレンド中のマ
トリツクス相と第一グラフト化ジエンゴムとの融和性を
確実ならしめる。こうした単量体はマトリツクス共重合
体と同一組成を有する共重合体を生成し、そしてそのゴ
ム基質上に上層(スーパーストレート)共重合体として
グラフト化される。塊状重合段階の間にグラフト化ゴム
分子は別個の相を形成し、そしてその分散を助成する撹
拌下において、粒子内部に吸蔵されならびに表面界面上
にグラフト化された共重合体を有するグラフト化ゴム粒
子としてマトリツクス共重合体相中に分散する。ゴム基
質上にグラフト化された重合体上層の量は基質100.
0部当り10.0重量部程度の小量から100.0部当
り250部程度の大量または更により高い量まで変動さ
せうるけれども、好ましいグラフト共重合体は一般には
約20〜200:100,そして最も望ましくは約30
〜150:100の上層対基質比を有している。
約30〜150:100のグラフト比を使用すれば、種
々の性質において高度に望ましい改善が得られる。グラ
フト化ゴム粒子としてのゴムの生成および分散の間に、
若干の単量体が粒子内部に吸蔵され、これは粒子内部で
後に重合してマトリツクスおよびグラフト共重合体と同
一の組成を有する吸蔵共重合体を生成する。第一グラフ
ト化ゴム粒子中に存在している吸蔵され且つグラフト化
された共重合体の総量は前記ジエンゴム各1部当り約1
〜5部でありうる。ゴム相は撹拌によつて分散せられそ
してこの撹拌は、単量体一重合体相全体にわたつてゴム
粒子を均一に分散させそしてゴム粒子サイズをそろえる
に充分なものでありそして充分に高い剪断のものでなく
てはならない。
撹拌強度は初期反応器の大きさおよび形状によつて変動
する。しかし一定の撹拌反応器を使用した簡単な実験が
単量体一重合体相全体にわたつてのゴム粒子の均質な分
散を確実ならしめるに必要とされる充分な撹拌量を確立
せしめる。ゴム粒子サイズはゴム補強ポリブレンドの衝
撃強度および光沢性のバランスを与えるためには、約0
.7〜10ミクロン好ましくは0.7〜5ミクロンの重
量平均粒子直径で変動させうる。より高い撹拌速度およ
び剪断撹拌は、分散ゴム粒子のサイズを低下させうる。
従つてこれは、必要な前以つて定めたサイズにその粒子
のサイズをそろえそして均質な分散を確実ならしめるに
充分な撹拌を与えるべく制御されなくてはならない。こ
の分散ゴム相はASTM試験D−256−56によるア
イゾツト衝撃強度により測定したABSタイプ重合体ポ
リブレンドの強度を増加させる。ポリブレンドの衝撃強
度は本発明に使用されるポリブレンド中に分散させたゴ
ムの重量%と共に上昇することが発見されている。衝撃
強度はまた分散ゴム粒子のサイズによつても決定される
。M.J.Graves氏等の方法〔ブリテイツシユ・
ケミカル・エンジニアリング第9巻第742−744頁
(1964)参照〕による光沈降計を使用して重量平均
粒子サイズ直径を測定した場合に0.7〜10ミクロン
の範囲内で使用した場合には、より大なる第一グラフト
化ゴムの粒子は高い衝撃強度を与える。マーチン・スイ
ーツ・カンパニー製の粒子サイズアナライザー型式30
00が使用された。ゴム粒子の重量平均直径は光沢にも
影響を与える。
より小なる粒子サイズは成形ポリブレンド製品例えば注
造またはシート生成物に対して高度の光沢を与えそして
より大なる粒子は低度の光沢を与える。最適ゴム粒子サ
イズの選択に当つては、衝撃強度と光沢との要求をバラ
ンスさせなくてはならない。0.7〜10ミクロン範囲
を第一グラフト化ゴム大粒子に対して使用することがで
きる。
0.7〜5ミクロンの範囲が好ましい。
そして0.8〜3ミクロンが最適の衝撃強度および光沢
に対して最も好ましい。この塊状/懸濁重合法はその中
にジエンゴムを溶解させたモノアルケニル芳香族および
アルケニルニトリル単量体を重合させて前記単量体の共
重合体中にグラフト化され且つ分散された第一グラフト
化ジエンゴムを生成させてグラフト共重合体として知ら
れている複合重合体を形成させる。
この塊状/懸濁重合のグラフト共重合体はビーズとして
最終的懸濁液から回収される。グラフト共重合体は、本
発明の第一グラフト化ジエンゴム粒子として定義されて
いるばらばらなグラフト化ジエンゴム粒子の形で分散さ
れた約0.1〜15重量eのジエンゴム基質を通常包含
している。このビーズは前記単量体組成物中に容易に溶
解され、その際第一グラフト化ジエンゴムは単量体組成
物中にゴム粒子として分散されている。第一グラフト化
ジエンゴムのグラフト共重合体は、前記単量体組成物中
に、前記単量体で生成された溶液の約1〜50重量%の
範囲の量で分散させることができる。モノアルケニル芳
香族単量体対アルケニルニトリルの比率はそれぞれ90
/10〜10/90で変動させうる。好ましくは、この
藝量体組成物は少くとも約50%のアルケニルニトリル
単量体を包含しておりそして好ましくはこの単量体組成
物の少くとも約75%はモノアルケニル芳香族およびア
ルケニルニトリル単量体から構成されている。第一グラ
フト化ジエンゴムは段階(G)において、その中に約0
.1〜15重量%の前記第一グラフト化ジエンゴムを分
散させてある前記単量体組成物を包含する分散物中に含
有されるように分散させる。この分散は前以つて定めた
重量%の第一グラフト化ゴムを有するABSポリブレン
ドを生成させるような比率で、ポンプで送り込むかまた
は重力的に供給される。グラフト共重合体の可溶性共重
合体は、段階(D)で生成されたマトリツクス共重合体
と大約同一の単量体組成を有するマトリツクス共重合体
としてポリブレンドに入つていく。第一グラフト化ゴム
大粒子の他に、小グラフト化ゴム粒子を包含する第二グ
ラフト化ゴムがこのポリブレンド中に使用されて、強度
のためにゴムのより高い水準を与える。
サイズがより小なので、それらはポリブレンド中により
大なる重量%で(使用された場合にも光沢性を低下させ
ない。ポリブレンド中のこの第二のグラフト化ゴム小粒
子は、大なるゴム粒子に対して記載されている光沈降計
により測定された重量平均基準直径で0.01〜0.5
0ミクロンの範囲でありうる。好ましくはこの範囲は重
量平均基準で直径0.05〜0.40であり、そして最
も好ましくは0.1〜0.3ミクロンである。このより
大なる第一グラフト化ゴム粒子およびより小なる第二グ
ラフト化ゴム粒子は段階(Gでカゴえられて、ABSポ
リブレンドに対して良好な衝撃強度および光沢のバラン
スを与える大および小の二相分散を与える。最適二相分
散は、全ゴム相の約50〜97重量%を小なる第二グラ
フト化ジエンゴム粒子とに有しており、そして100%
にするための残余がより大なる第一グラフト化ゴム粒子
である。乳化重合は、第二グラフト化ジエンゴムに対す
るゴム単量体の重合に対しては塊状または懸濁重合より
も好ましい。
その理由は、そのような乳化重合が本発明に使用するに
好ましい小粒子サイズ分布を与えるからである。更に、
ゴム単量体の乳化重合は、ゴムが基質を形成しそしてグ
ラフト化単量体が上層を形成する第二グラフト化ジエン
ゴムの製造においてそれに続く予備生成されたゴム上へ
の単量体の重合およびグラフト化のためのベースすなわ
ち出発点として有用なラテツクスを生成する。第二グラ
フト化ゴムは、一般的に通常の乳化グラフト重合技術に
従つて、予備形成されたゴム基質の存在下に上層単量体
を重合させることによつて製造できる。
好ましい方法は、乳化技術を使用して、本発明の実施に
使用するに好ましいグラフト共重合体に対して約0.5
ミクロンを越えない粒子サイズを与えることである。そ
のようなグラフト重合においては、好ましいゴム基質を
一般に単量体中に溶解または分散させそしてこの混合物
を重合させて、ゴム基質上に上層単量体の一部を化学的
に結合すなわちグラフト化させる。ゴム基質に対する単
量体の比および重合条件によつて、ゴム基質上の上層単
量体の所望のグラフト化度および非グラフト共重合体の
重合の両者を制御することが可能である。グラフト重合
反応帯域に仕込まれる単量体対ゴムの比は、得られるグ
ラフト共重合体の上層対基質比の第一の決定因子である
が、しかし重合条件、ゴム化学および粒子サイズ、単量
体添加速度、連鎖移動剤その他もまた作用しうる。重合
触媒が一般的には混入されそしてその使用される量は一
般には全重合性物質の約0.001〜3.0重量%そし
て好ましくは約0.005〜0.5重量%の範囲である
が、その正確な量は単量体および所望される重合サイク
ルに依存している。
周知のように、分子量制御剤例えばメルカプタン、ハラ
イドおよびテルペンを重合性物質の約0.01〜2.5
重量eの程度の比較的小なる重量%で混入することが往
々にして望ましい。更に、比較的少量の酸化防止剤また
は安定化剤例えば通常のアルキル化フエノールその他を
混入することも望ましいことがある。しかしこれらは重
合の間かまたはその後で加えることができる。乳化重合
グラフト化法においては、単量体およびゴム基質を適当
な乳化剤例えば脂肪酸石けん、高分子量のアルカリ金属
またはアンモニウム石けん、アルカリまたはアルカリー
ルサルフエートおよびスルホネート、長鎖脂肪族アミン
の鉱酸塩その他を使用することによつて水中に酸化させ
る。
特に有利であることの証明されている乳化剤はオレイン
酸アンモニウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン
酸ナトリウムおよびその他のナトリウム石けんである。
一般に乳化剤は単量体100重量部当り約0.1〜15
重量部の量で与えられ、そして水は単量体1部当り約1
〜4部の量またはより大なる希釈が望ましい場合にはそ
れ以上の比率でさえも与えられる。しかしこれらすべて
は当業者は理解するところである。所望により、ゴム基
質の乳化重合において生成される水性ラテツクスは、更
に別の乳化剤、水その他を添加しまたは添加することな
しに、単量体をグラフト化させる水性媒体を提供しうる
しかしながらこのゴムは単量体中に溶解されてよく、そ
してこの混合物が乳化されるかまたはそのラテツクスが
別個に調製されてもよい。通常のパーオキシおよびアゾ
触媒を含む種々の水溶性遊離ラジカル重合開始剤が一般
的にゴム単量体の乳化重合に対して使用されており、そ
して得られたラテツクスはグラフト共重合体単量体を混
合させる水性媒体として使用することができる。この方
法においては、ゴム重合に対する触媒は、全体としてま
たは一部分グラフト重合に対する触媒として作用しうる
。しかし、追加の触媒をグラフト重合時に添加すること
もできる。典型的な乳化重合条件は、撹拌を行ないつつ
そして好ましくは不活性雰囲気中での約20〜100℃
の範囲の温度を包含する。
約1〜8.1kg/dの圧力を使用することができ、そ
して単量体および/または追加の触媒は漸増量的にかま
たは連続的に反応サイクルの一部にわたつて添加するこ
とができる。重合は好ましくは実質的にすべて(すなわ
ち90%以上)の単量体が重合するまで続けられる。次
いで残存単量体および他の揮発性成分をラテツクスから
溜去するのが好ましい。ここにこのラテツクスはそれ以
後の処理に対して使用可能の状態である。乳化ラテツク
スグラフト粒子サイズは、種付け、乳化剤濃度、撹拌、
グラフト化前の凝集によるゴムサイズ変化、凝固技術そ
の他によつて変動しうる。
好ましい凝集法は、米国特許第3558541号および
同第3551370号各明細書によつて与えられている
。ゴムの粒子サイズは、グラフト共重合体用の最適グラ
フト化水準に影響を有している。
例えば、ある重量?のより小なるサイズのゴム粒子はそ
れと等しい重量のより大なるサイズのゴム粒子よりもグ
ラフト化に対して有意により大なる表面積を与える。従
つてグラフト化密度は、ゴム粒子のサイズによつて変動
しうる。一般により小なるグラフト重合体粒子はより大
なるサイズの粒子よりも一層高い上層/基質比に耐容性
である。ゴム基質上にグラフト化される重合体上層の量
は基質100.0部当り10.0重量部程度の小量から
100.0部当り250.0部程度の大量そしてそれ以
上にさえも変動させうるが、好ましいグラフト共重合体
は、一般には約20〜200:100そして最も望まし
くは約30〜150:100の上層対基質比を有してい
る。
約30〜150:100のグラフト比を使用すれば、一
般に高度に望ましい種々の性質における改善が得られる
。ある量の遊離共重合体が第二グラフト化ゴムと共に形
成されて、グラフト共重合体として知られている複合重
合体を生成する。
第一グラフト化ジエンゴムの場合と同様に、このグラフ
ト化されたそしてグラフト化ゴムと共に形成された共重
合体は、マトリツクス相と大約同一の単量体組成を有し
ていて、(自)の重合段階で生成されたマトリツクス共
重合体とのグラフト共重合体の共存性を確実ならしめる
。基質ジエンゴムに対して種々の量の上層共重合体を有
するグラフト化ジエンゴムの製造のために使用できる適
当な乳化重合法は米国特許第3509238号明細書中
に開示されている。第二グラフト化ジエンゴム共重合体
は、好ましくは約10〜90重量%のジエンゴム、最も
好ましくは約40〜80重量%のジエンゴムを含有して
いる。第一および第二グラフト化ジエンゴムは段階(6
)で分散される。
液相中に分散されそして存在している第一および第二グ
ラフト化ジエンゴムの組合せは、好ましくは液相基準で
約1〜40重量%そして最も好ましくは約5〜30重量
%である。この液相を揮発分除去して約2〜80重量%
の前記第一および第二グラフト化ジエンゴムを含有する
ABSポリブレンドを生成させて、ポリブレンド基準で
約1〜40重量%そして好ましくは約5〜30重量%の
前記第一および第二グラフト化ジエンゴムの組合せゴム
基質(前記第二グラフト化ゴムが前記第一および第二グ
ラフト化ゴム総重量の50〜97%を構成している)を
有しているポリブレンドを生成させる。第二グラフト化
ジエンゴムの粒子サイズは本発明方法により生成される
生成物の光沢および物理的性質に有意の効果を有してい
る。
典型的には本発明の実施に使用される第二グラフト化ジ
エンゴムの粒子サイズは、ある生成物に対して所望され
ている究極的性質によつて、約0.01ミクロンの重量
平均粒子サイズから約0.5ミクロン程度の大きさにそ
して好ましくは約0.05〜0.40ミクロンに変動さ
せうる。本発明の実施に使用するに最も好ましいゴムグ
ラフト共重合体は、第二グラフト化ゴムについては約0
.1〜0.3ミクロンの重量平均粒子サイズを有するグ
ラフト共重合体である。
乳化重合法のためには、このゴムは望ましくは有意の程
度の交叉結合を有している。
グラフト共重合体に関しては、少くともある程度の交叉
結合はグラフト重合法の間に本来的に生じ、そしてこれ
は望ましくは交叉結合剤の添加または重合条件の制御に
よつて助成することができる。第二グラフト化ジエンゴ
ムを含有するラテツクスは、通常のゴムラテツクス脱水
法によつて凝固させ、ゴムを済過し、次いで洗いそして
乾燥させてグラムとすることができる。
次いでこのグラムを段階(Qで液相中に分散させる。こ
のグラムは液相の単量体相中でばらばらな粒子として容
易に分散する交叉結合且つグラフト化された粒子のゆる
い集塊(アグロメレート)である。かかるグラムは、前
記単量体基準で約40重量%まで別個に前記単量体組成
物中に分散させて、ポンプ操作によつて容易に液相に供
給できる単量体とのスラリーを形成させることができる
。好ましくはこのスラリーノ単量体組成物は少くとも約
50重量%のアルケニルニトリル単量体をモノビニル芳
香族単量体との組合せで包含している。
この方法の操作においては、反応器から蒸発させた単量
体を凝縮させ、冷却し、そしてプロセスの物質収支を平
衡に保ちつつスラリー単量体として使用することができ
る。蒸発冷却のために反応器から除去された単量体があ
る特定単量体の量または比率において充分でない場合に
は、段階(A)で仕込まれる供給単量体を段階囚で仕込
まれる量によつて単量体比率をバランスさせるように調
節することができるしまたはこれらスラリー単量体を第
二グラフト化ジエンゴムと共に仕込むことができる。例
えば、反応器から除去される単量体は30/70のスチ
レン/アクリロニトリル単量体比を有しうるが、これは
第二グラフト化ジエンゴムのスラリー化に使用される単
量体として操作可能な比率である。仕込まれる単量体組
成物を、添加するアクリロニトリルの割合を調節し且つ
減少させることによつて、このアクリロニトリルに富ん
だ割合を調節して例えば70/30スチレンアクリロニ
トリルの前以つて定めた組成のマトリツクス共重合体を
生成させるに所望される前以つて定めた比率に反応器中
の単量体比を保持させる。通常の凝固、済過、洗滌およ
び乾燥法は費用のかさむ装置および操作を伴なう多段階
法を必要とする。
好ましい脱水法はここに記載されているものである。第
二グラフト化ゴム含有グラフトゴム共重合体ラテツクス
を単量体と重合体用溶媒との混合物である抽出剤と混合
する。この混合はその抽出剤とラテツクスとが完全に相
互分散するならば、いずれの形または添加順序において
も達成することができる。好ましくは、そのような混合
は比較的低い剪断速度で達成されるべきである。この単
量体および溶媒混合物は少くとも1種のモノアルケニル
芳香族またはエチレン性不飽和二トリル単量体および少
くとも1種の飽和の(すなわち不飽和炭素原子を含まな
い)モノアルケニル芳香族/エチレン性不飽和二トリル
グラフト共重合体上層および未グラフト化共重合体に対
する溶媒を包含している。この混合抽出剤は、そのよう
な溶媒と単量体との和の総重量基準で少くとも約5重量
?の前記のような飽和溶媒を含有している。更に、良好
な水分離を確実ならしめるためには、この単量体一溶媒
混合物は、50重量%を越えないモノアルケニル芳香族
単量体例えばスチレンを含有しうる。この抽出作用成分
たるニトリル単量体−溶媒混合物は、重量基準でラテツ
クス固体100部当り20〜200部の飽和溶媒プラス
単量体の量で使用される。従つて、モノアルケニル芳香
族単量体例えばスチレンが存在する場合には、ゲラフト
ゴムラテツクスに添加混合される全単量体一溶媒混合物
は、重量基準で、ラテツクス固体100部当り20〜4
00部の範囲でありうる。単量体一溶媒混合物中に有用
なモノエチレン性不飽和単量体は、前記の二つの一般群
のものである。
マトリツクス樹脂がアクリロニトリル−スチレン共重合
体を包含している典型的ABS樹脂が所望されている場
合には、混合物中の最も好ましい単量体はスチレンおよ
びアクリロニトリルである。しかし他のモノアルケニル
芳香族単量体例えばアルフアメチルスチレン、アルフア
エチルスチレン、ビニルナフタレンその他をスチレンの
代りの全部またはその一部として使用することができる
。同様に、アクリロニトリルの代りに全部またはその一
部として、他の単量体例えばメタクリロニトリル、2−
ブテンニトリル、3−ブテンニトリルその他を使用する
ことができる。単量体一溶媒混合物中に使用される場合
これら単量体はマトリツクス共重合体中の共単量体とし
てマトリツクス樹脂中に存在する。ABS樹脂は圧倒的
にアクリロニトリル−スチレン共重合体マトリツクスよ
り構成されているのであるから、これら単量体は、この
グラフトゴムラテツクス抽出用の単量体一溶媒混合物中
に使用するには好ましい選ばれたものである。そして本
明細書においては、本発明はスチレンおよびアクリロニ
トリル単量体に関して記載されている。しかし先述の単
量体もまた所望により使用できることを理解すべきであ
る。この単量体一溶媒混合物中に使用される飽和溶媒は
大気圧下に約25物〜250℃の間で、そして好ましく
は約355〜180℃の間で沸騰するグラフトゴム共重
合体上層に対して溶媒であるような任意の飽和溶媒であ
りうる。
好ましくはその・ような溶媒はスチレン/アクリロニト
リル共重合体上層に対しては良好な溶媒であり、一方、
同時にアルカジエンゴム基質に対しては比較的劣つた溶
媒または非溶媒である。前記の基準を満足させるグラフ
ト共重合体上層に対する飽和溶媒としては、ニトリル例
えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリ
ル、メトキシプロピオニトリル、ベンゾニトリル、イソ
ブチロニトリル、シアノヒドリンその他、ケトン例えば
アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン
、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンその他、
低級カルボン酸エステル例えばメチルアセテート、エチ
ルアセテート、ブチルアセテート、セロソルブアセテー
トその他、ホルムアミドおよびアセトアミド例えばジメ
チルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミドその他があげられる。好ましい飽和溶媒は前
記に詳細に記述したニトリルおよびケトンから選ばれる
ものであり、これらは共重合体上層およびアルカジエン
ゴム基質に対してのそれぞれの溶媒性および非溶媒性の
良好なバランスを代表するものである。脱水はこの単量
体一溶媒混合物が少なくとも1種の飽和SAN共重合体
溶媒を前記混合物の少なくとも5重量%を含有している
場合に得られる。
好ましくはそのような単量体一溶媒混合物は約10〜約
40重量%のそのような溶媒を含有している。最も好ま
しくは、溶媒は約20〜約35重量%の範囲でありうる
。一般には、最も好ましい単量体のかなりの比率が使用
される単量体一溶媒混合物中に存在している場合には、
ラテツクス中のグラフトゴム粒子は直ちにすなわち単量
体一溶媒混合物とラテツクスを充分に混合させると同時
に凝固する。
しかし一般にラテツクスのそのような凝固を促進させそ
して完全に行なわせることを確実ならしめるのが好まし
い。これは、ラテツクスと単量体一溶媒混合物とを穏和
に加熱することによるかまたは好ましくはそれに既知の
ラテツクス凝固剤を加えることによつて達成できる。適
当であると発見されているそのような凝固剤としては、
酸例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、アクリルおよびメ
タクリル酸、硫酸および塩酸、塩例えば硫酸アルミニウ
ム、硝酸アルミニウム、塩化ナトリウム、硝酸カルシウ
ム、硫酸マグネシウム、硝酸鉛および酢酸鉛、多価電解
質例えば高分子量ポリエチレンオキサイド、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリレートおよびポリメタクリレート、高
分子量ポリメチレングリコール例えばポリエチレングリ
コール3000その他ならびにアルギネートおよびその
他ラテツクス凝固剤として知られている天然重合体があ
げられる。最も好ましいものはラテツクスからの水の分
離除去時に最も完全に除去される凝固剤である。単量体
一溶媒混合物とグラフトゴムラテツクスとの混合は、一
般には、単量体一溶媒混合物中へのグラフトゴム粒子の
迅速な抽出およびそれに伴なつてラテツクス中に存在し
ていたかまたは使用された凝固剤と共に加えられた水の
大部分の分離を生ずる。凝固剤の使用は、この水が別個
の相へ最も完全に分離するのを助ける。グラフトゴム共
重合体粒子ならびにラテツクス中に存在しているすべて
の未グラフト化SAN共重合体は迅速に単量体一溶媒混
合物相中にとられ、そしてここにおいてはグラフト粒子
は分散物として存在する。単量体一溶媒混合物相中での
分散グラフトゴムの迅速な形成を達成せしめるためには
、ラテツクス固体100部当り約30〜400部の単量
体一溶媒混合物またはラテツクス固体100部当り30
〜200部の全アルケンニトリル単量体一飽和溶媒混合
物の量の単量体一溶媒混合物が使用される。好ましくは
スチレンが存在する場合には50〜300部の単量体一
溶媒量または50〜150部のアクリロニトリル一飽和
溶媒混合物の量のそのような単量体一溶媒混合物がラテ
ツクス固体100部当りに使用される。混合および抽出
は一般には常温で行なわれるが、しかし約00ないし約
800Cで行なうことができる。単量体一溶媒有機相中
にグラフトゴムおよび存在しているSAN共重合体を抽
出しそして別個の水相を形成させた後、この後者の水相
を有機相から分離する。
この分離または脱水段階は、遠心、傾瀉、ろ過その他を
含む任意の便利な手段によつて行なうことができる。好
ましくは、連続法での使用のためには、この水分離は、
ペースト状または半固体状有機相の上に圧を加えて最も
効率よくそして完全に水を分離させる機械的手段によつ
て行なわれる。そのような適当な手段の一つはペルキー
特許第809,701号明細書に開示されたスクリユ一
分離機である。またこのペースト状有機および水含有塊
上に圧力を与える他の機械的手段を使用して、この有機
相から水相を別に除去することができる。
一般に、そのような手段によつて、単量体一溶媒混合物
と混合されたラテツクス中に存在する水の60〜90(
:f/)を分離除去することが可能である。プロセスの
後工程例えば重合または揮発分除去段階で除去しなくて
はならない水量を減少させるためには、この段階におい
て最も完全な水の除去をなすことが望ましい。グラフト
ゴム共重合体の抽出および遊離水相の分離から得られる
有機相は、単量体一溶媒混合物中のグラフトゴム共重合
体粒子の分散物を包含している。
この有機分散物はペーストまたは半固体の形である。そ
れはまた擬可塑体(プソイドプ、ラスチツク)とも称す
ることができる。前記に概略した混合および抽出段階か
ら得られそして単量体一溶媒混合物中グラフトゴム粒子
の分散物を包含するこの有機相は、100重量%基準で
グラフトゴム共重合体約30〜70重量%、乳化重合の
間に生成したモノビニリデン芳香族単量体およびアルケ
ンニトリルの未結合または未グラフト化第二共重合体約
0.1〜20重量%のエチレン性不飽和単量体とスチレ
ン/アクリロニトリル上層および第二共重合体用飽和溶
媒との混合物約10〜70重量%および水約0〜40重
量%を包含している。本発明書記載の脱水の明白な利点
は、単量体一溶媒混合物中に使用すべき特定の飽和有機
溶媒およびその量を選択することによつて、そのような
有機分散ペーストの粘度範囲を所望の水準に制御しそし
て前以つて定めることができるという点にある。一般に
、約3,000〜100,000cps範囲の粘度を有
する有機分散物を生成させるのが望ましいことが判つて
いる。前記のスクリユ一分鯵機中での最適脱水に対して
は、この分散物は望ましくは50,000〜80,00
0cpsの粘度を有している。好ましくは、以後の移送
および処理のためには、そのような分散物は約15,0
00〜50,000cpsの粘度を有しており、これは
以下に詳細を記すように、脱水された分散物に単量体お
よび/または溶媒を添加することによつて実現させるこ
とができる。前記範囲内の粘度を有する有機分散物は、
粘度の非常に高い物質に付随する不利点なしに、容易に
そして効率よくポンプ操作することによつて移送される
。本発明においては、段階Gにおいて液相中に連続的に
第二グラフト化ゴムを含有する有機分散物を分散させる
ことが好ましい。
このことは、この分散物を直接液相中に通常のポンプ操
作をなすことによつて達成できる。第一グラフト化ゴム
は、周知のゲル試験によつて、膨潤指数ならびにそのグ
ラフトおよび吸蔵を分析することができる。
第一グラフト化ゴム相互重合体をテトラヒドロフラン(
19/10m1,)に分散させる。テトラヒドロフラン
は共重合体を溶解してゲル相として分散ゴムを残す。こ
のゴム相を遠心によつてゲルとして分散物から分離し、
そして50℃の真空オーブン中で12時間乾燥させ、そ
して乾燥ゲルとして秤量する。ポリブレンド中の乾燥ゲ
ル% ゴム中のグラフトおよび吸蔵% *ゴムパーセントは乾燥ゲルの赤外線スペクトル分析に
よつて決定されたものである。
ゴム単位重量当りのグラフト重合体 および吸蔵重合体の重量部 ゴムグラフト粒子の膨潤指数は、前記乾燥ゲルをとりそ
してそれを12時間テトラヒドロフラン中に分散させる
ことによつて測定される。
このゲルを遠心により分離し、そして上層トルエンを流
し去る。この湿潤ゲルを秤量し、次いで12時間50℃
の真空オーブン中で乾燥させそして秤量す″る。第一グ
ラフト化ゴムの膨潤指数は2〜50好ましくは5〜20
の範囲でありうる。
第二グラフト化ゴムを開示の方法によつて分析すること
ができる。
しかし、この第二グラフト化ゴムは第一グラフト化ゴム
のようなゴム粒子中の吸蔵相は有していない。従つてそ
の分析はゴム上のグラフト化共重合体の%のみを決定す
る。第二グラフト化ジエンゴムの膨潤指数は2〜20、
好ましくは2〜10の範囲でありうる。次の実施例は、
当業者に本発明の原則および実施をより明白に説明する
ために与えられるものであり、それらは限定的であるこ
とを意図するものではなくそして単に本明細書中に記載
されている本発明を例示するものである。
実施例中においては、反応帯域は第1図に示されたタイ
プのミキサー/反応器を使用することによつて形成され
る。
このミキサー/反応器は特定のミキサーには限定されず
、そして当業者は開示されている特定タイプの混合が与
えられるならば種種のミキサーを使用できることを理解
するであろう。例1 第一グラフト化ジエンゴムの製造 14部の可溶性ブタジエンゴムを260部のアクリロニ
トリルおよび600部のスチレン中に溶解させた。
それに0.07部の第3級ブチルパーアセテート、0.
05部のジ第3級ブチルパーオキサイドおよび安定剤の
混合物を加えた。この混合物を撹拌しつつ100℃に加
熱した。連鎖移動剤としてテルピノレンを約5時間につ
いて毎時約0.1部の量で約5時間にわたり加え、その
時間の終りに更に0.4部を加えた。30.0%の単量
体変換において、部分重合したシロツプを1200部の
水に分散させ、これにスチレン2.0部および懸濁剤と
して95.5モル%のアクリル酸と4.5モル%の2−
エチルヘキシルアクリレートとの相互重合体0.3部(
これは25℃において1.0%水溶液中で測定して約4
0の比粘度を有する)を加えた。
得られた懸濁液を撹拌加熱して残りの単量体を重合させ
、冷却し、遠心し、洗いそして乾燥させて小球形ビーズ
の形でグラフト共重合体を回収した。ゴム粒子中のグラ
フトされ且つ吸蔵された共重合体の量はゴム1.0部に
対して約1.3部であることが見出され、そしてそのゴ
ムの粒子サイズは約1.2ミクロンの重量平均粒子サイ
ズとして分析された。
生成されたグラフト共重合体は約14重量%のゴム含量
を有していた。このゴム粒子の膨潤指数は約10であつ
た。14重量%のゴムを含有するグラフト共重合体約1
4.3重量部は、70/30のスチレン/アクリロニト
リル(S/AN)比を有する単量体組成物14.3重量
部中に溶解して、前記単量体組成物中に分散した第一グ
ラフト化ジエンゴムを与える。
この第一グラフト化ジエンゴムのゴム部分は、前記分散
物の7重量%であり、そしてこれは段階Gで供給される
べき第一グラフト化ジエンゴムに対する供給原料である
。例2 第二グラフト化ジエンゴムの製造 (4)ゴムグラム 0.20ミクロンのゴム粒子サイズを有する97/3ブ
タジエン/アクリロニトリルゴムラテツクスを80℃で
ゴム100部当り40部の75/25スチレン/アクリ
ロニトリル単量体混合物と ・乳化グラフト重合させる
この反応が約9601)変換に達した後3・5%固体分
で23.5重量%ゴムのグラフト化ゴムラテツクスが得
られる。このラテツクスを、10(:Ff)硫酸マグネ
シウム溶液および凝固剤を使用して凝固させ、洗いそし
て約67重量 ′%のゴムおよび33重量%のSANを
含有するグラフト化ゴムグラムとして乾燥させる。この
グラフト化ゴムはゴム100部当り約30重量部のグラ
フトを有しており、従つてこのゴムグラムは約67(f
)のゴム、20(:Ft)のグラフト化SANおよび冫
13%の遊離SANである。(3)脱水操作 35%固体分および23,5%ゴムを有する前記(4)
のグラフト化ゴムラテツクスを脱水する。
ここでは13.6%水性硫酸アルミニウム凝固剤溶液
ン22部、アセトニトリル15.6部およびスチレン単
量体9.4部と共に40部のラテツクスを撹拌タンクに
仕込みそして2〜3分間撹拌する。固体分を凝固させ、
有機相に入れて浮上させそして水相から分離する。この
水相の大部分を流去して次のこものを包含する有機相分
散物を生成させる。この36重量%の固体分は、有機分
散物に24重量%のゴムおよび12重量%のSANを与
える。(Oゴムペースト分散物水相から有機ペースト相
を分離するために、前記(4)のグラフト化ゴムラテツ
クスを凝固剤溶液、ブチロニトリル溶媒およびスチレン
およびアクリロニトリル単量体と共に以下に示す速度で
機械的スクリユ一装置に計量した。
使用された装置はペルキー特許第809.701号明細
書に開示されているスクリユ一分離機であつた。スクリ
ユ一分離機によつて水相を分離した後、この有機ペース
ト分散物は1.9k9/時のゴムを送り、そしてKg/
時で次の組成を有していた。
ゴム含量は1.9k9/時または有機ペースト分散物の
約300I)であつた。例3 ポンプの助けをかりて約16℃の温度で、100重量%
基準で約70.9重量%のスチレン(70.9k9/時
の供給速度)および約29.1重量%のアクリロニトリ
ル(約29.1k9/時の供給速度)からなる液体単量
体流れを連続的に反応帯域の空間の上半分中に仕込む。
この反応帯域は、実質的に非膨張液相基準で、約65容
量%充填水準に保持されその上に未反応単量体よりなる
気相を有する。
パドル集成体を約12rpInで水平軸上で回転させて
液相中に実質的に均一な組成分布を保持する混合作用を
生成する。開始が完了しそして実質的に定常状態の操作
条件に到達した後には、反応帯域中の温度は138℃に
保持され、その中の圧力は約2.5k9/C7itであ
る。反応帯域の周りのジヤケツトは流体で満されており
、そしてその中の流体は熱交換循環によつて約82℃に
保たれる。定常状態条件において気化された単量体組成
物は、反応帯域の気相から、反応帯域中の温度を実質的
等温条件下に(前述のように)約138に保持するに充
分な速度で、約9.11/9/時の全速度で連続的に取
り出される。
このようにして取出された単量体組成物は集められそし
て凝縮されるが、反応帯域には戻されない。この凝縮物
の分析はそれが約30重量%のスチレンと約70重量%
のアクリロニトリルとからなることを示す。気相の組成
は液相の組成と実質上平衡にあることが見出される。定
常状態操作条件に到達した後、例1の第一グラフト化ゴ
ム共重合体分散物約13k9/時を第二図に示したよう
にして反応帯域から除去された液相中に連続的にポンプ
で給送しそして分散させる。
約7%ゴム分の前記分散物は液相に約0.91k9/時
のゴム部分を供給する。前記ゴムは約1.18kgのグ
ラフト化され且つ吸蔵されたSAN共重合体を有してい
る。この分散物はまた液相に約4。4k9/時のSAN
共重合体を供給する。
同時に、例2(Oの第二グラフト化ゴムの有機ペースト
状分散物約27.3k9/時が第2図に示すように反応
帯域から除去された液相中に連続的にポンプ給送されそ
して分散される。
約30%ゴム分である前記有機ペースト分散物は約2.
45kg/時のグラフト化SANと共に約8.21<g
/時のゴム部分を液相に供給する。第一グラフト化ゴム
に対する第二グラフト化ゴムの比は、18:2すなわち
90:10でありこれは小ゴム粒子90部と大ゴム粒子
10部とを有している。ポンプの助けをかりて反応帯域
の底中央部分から、定常状態においては約911<9/
時の速度で、液相を連続的に除去する。
これは反応帯域中に前記容積の流体を保持するに充分な
ものである。この液相を第一および第二グラフト化ゴム
分散物と共にインラインでマントン・ゴーリン高剪断パ
イプラインポンプミキサーにポンプで送り込む。このポ
ンプは良好な混合および揮発分除去機への移送を確実な
らしめるためには6000psiで操作されている。マ
トリツクス共重合体および分散ゴムを有する液相を連続
的に2個の払拭フイルム揮発分除去機を通過させて未反
応単量体を除去しそしてABSポリブレンドのペレツト
に押出成形する。
このABSポリブレンドの物理的試験は、このポリブレ
ンドが高い光沢および強度ならびに高い破壊時伸長およ
びモジユラスを有していて、従つて大なる有用性のAB
Sポリブレンドを提供することを示している。このAB
Sポリブレンドを分析し、そしてこれが90%の小粒子
と10%の大粒子との二相ゴム粒子サイズ分布を有する
第一および第ニグラフト化ゴム約13重量%、グラフト
重合体約10重量%およびSANマトリツクスグラフト
共重合体約77重量%を有していることが発見された。
このSANマトリツクス共重合体は、約75重量%のス
チレンおよび約25重量%のアクリロニトリルを含有し
ておりそして約360.000の重量平均分子量および
約2.9の分散指数を有する。このSANマトリツクス
共重合体は実質的に一定の分子量分布および単量体組成
を有し、そしてその色は淡黄色である。反応帯域から除
去した液相は、分析によると全液相基準で約54.5重
量%のスチレン/アクリロニトリルマトリツクス共重合
体(SAN)を実質的にそして完全に溶解された状態で
含有しておりそして100重量%までの残余は未反応ス
チレンとアクリロニトリルとの混合物からなつているこ
とが見出された。
すなわちこの反応帯域は定常状態下には約55%単量体
変換において操作されており、そしてマトリツクス共重
合体が生成される速度は毎時液相1k9当りマトリツク
ス共重合体約0.46k9である。定常状態条件では、
約11.8%の反応熱が気相からの気体の除去によつて
反応帯域から除去され、反応熱の約61.401)は仕
込まれる単量体によつて吸収され、そして反応熱の約2
6.80I)は反応帯域の壁を通して熱交換によつて除
去される。
液相の粘度は280熱F(130てC)および10秒
において、約45,000センチボアズであると推定
された。例4 蒸気(気体)冷却および除去 例1で使用された装置が再び使用されるが、ただし操作
手順を変更する。
ここでは、毎時約60.34kgのスチレン、毎時約3
6.7k9のアクリロニトリルおよび毎時約0.08k
9のテルピノレンが反応帯域に仕込まれる。この反応帯
域は、実質的に非膨張液相基準で大約65容量%の充填
水準に保持されており、その上に未反応単量体より構成
されている気相を有している。
パドル集成体がその中で約12rpmで回転していて、
液相中に実質的に均一な組成分布を保持させる混合作用
を生じている。始動が完了しそして実質的定常状態操作
条件に達した後、その反応帯域中の温度は約160にC
に保持され、その中の圧力は約3.7k9/CTitで
ある。
反応帯域の周りのジヤケツトは流体で満たされ、そして
その中の流体は熱交換循環によつて約160℃に保たれ
ている(場合によつてはジヤケツト中に流体を循環させ
る必要はない)。定常状態操作条件が単量体に関して約
65%変換に達して液相中に溶解したマトリツクス共重
合体を約45.5k9/時生成するようにした後、例3
におけるようにして第一および第二グラフト化ゴムを加
えてその液相中に0.9k9/時の第一グラフト化ゴム
部分および8.2k9/時の第二グラフト化部分を与え
る。
液相中に45.5k9/時のマトリツクス共重合体と共
に9.1k9/時のゴムを与えて揮発分除去後に約20
0I)のゴムを有するABSポリブレンドを生成させた
。定常状態においては、約30重量%のスチレンおよび
約70重量%のアクリロニトリルを含有する蒸気が毎時
約60ポンドの割合で除去される。
気相の組成は液相の組成と実質上平衡にあることが見出
されている。除去された液相は、その中に実質上完全に
溶解された約65.4重量%のスチレン/アクリロニト
リル共重合体を含有している。
その100重量%にするまでの残余のものは未反応のス
チレンおよび未反応のアクリロニトリル単量体の混合物
からなる。その共重合体は約75重量%のスチレンおよ
び約25重量%のアクリロニトリルを包含し、そして約
235,000の重量平均分子量、約2.7の分散指数
を有している。この共重合体は実質的に均一の分子量分
布および実質的に均一の組成分布を有している。この共
重合体は実質上くもりはなく、そして外観は淡黄色であ
る。未反応単量体組成物は約75重量%のスチレンおよ
び約25重量%のアクリロニトリルを包含する。
反応帯域からの液相除去速度は毎時約69.5kgであ
る。この液相の粘度は160時Cにおいて、そして10
秒 で約25,000センチボアズであると推定され
る。この共重合体が単量体組成物から生成される速度は
毎時液相1k9当り共重合体約0.55k9である。定
常状態条件下においては、反応熱の約2、8.3%は気
相からの蒸気の除去によつてこの反応帯域から除去され
、反応熱の70.70I)は仕込まれる単量体によつて
吸収され、そしてその反応熱の約1%は反応帯域の壁を
通しての熱交換によつて除去される.揮発分除去液相か
ら得られるABSポリブレンドを試験し、そしてこれが
秀れた光沢および強度ならびに衝撃強度、モジユラスお
よび破壊時伸長を有していて、ABSポリブレンドとし
ての大なる有用性を示すものであることが見出された。
例5蒸気冷却および再循環 約15゜Cの温度でポンプの助けをかりて反応帯域の上
部中央域にスプレーすることによつて、連続的に、約5
2。
2k9/時の速度でスチレンを、約17.4k9/時の
速度でアクリロニトリルを、そして約0.08k9/時
の速度でテルピノレンを仕込む。
例2の条件と同様の条件が使用される。定常状態条件に
おける気化単量体組成物は、実質的に等温条件下におけ
る反応帯域中の温度を約160℃に保持するに充分な速
度で反応帯域の気相から連続的に除去される(前記と同
様)。
そのようにして取出された単量体組成物を集め、凝縮さ
せそして反応帯域に戻す。そのようにして凝縮された蒸
気を集め、そして約27.3k9/時の蒸気除去速度に
実質的に等しい速度で反応帯域に戻す前に、約15℃に
予備冷却する。この凝縮物を分析するとそれは約30重
量%のスチレンおよび約70重量%のアクリロニトリル
を包含していることがわかる。この気相の組成は液相の
組成と実質的平衡にある。定常状態操作条件が例2にお
けるように約65%単量体変換に達した後、第一および
第二ゴムを例3におけると同一の量で分散させて揮発分
除去されたABSポリブレンド生成物中に同一のゴム濃
度を与えて二相粒子サイズ分布および秀れた物理的性質
を与える。
この液相は定常状態において反応帯域中に前記の流体容
積を保持させるに充分な速度で、ポンプの助けをかりて
反応帯域の下部中央域から連続的に除去される.この液
相は分析によれば全液相基準で約65.4重量%のその
中に実質上完全に溶解されたスチレン/アクリロニトリ
ル共重合体を含有していることが判つた。
その100重量%に到るまでの残余は未反応スチレンお
よび未反応アクリロニトリル単量体からなつている。こ
の共重合体は約75重量%のスチレンおよび約25重量
%のアクリロニトリルを包含し、そして約235,00
0の重量平均分子量、約2.7の分散指数、実質的に一
定の分子量分布および実質的に一定の組成分布を有して
いる。
この共重合体は、その外観は実質的にくもりがなくそし
て淡黄色である。その未反応単量体組成物は、約75重
量%のスチレンおよび約25重量%のアクリロニトリル
を有している。この反応帯域からの液相除去速度は毎時
約69.51<gである。この液相の粘度は320約F
′および10秒−1において約25,000センチボア
ズと推定される。この共重合体が単量体組成物から生成
される速度は毎時液相1kg当り共重合体約0.55k
gである。定常状態条件においては、反応熱の約28.
3(F6は気相からの蒸気の除去によつてこの反応帯域
から除去され、反応熱の約70.701)は仕込まれた
単量体によつて吸収されそして反応熱の約L%は反応帯
域の壁を介しての熱交換によつて除去される。
例6還流冷却 例3の方法をくりかえしたが、ただしここでは蒸気は反
応帯域から除去され且つ「ノツク・バツク」タイプ還流
冷却器を使用して、凝縮させた後に(ただし予備冷却す
ることなしに)反応帯域に再び戻される。
反応帯域中における熱バランスは、(1)蒸気除去、(
2)仕込み物質および(3)ジヤケツトによつてそれぞ
れ48,6(fl)、48.0%および3.4%(これ
に対し例5においてはそれぞれ28.3%、70.7%
および1%であつた)を除去している。これは仕込まれ
た物質からの蒸気除去へ熱負荷がシフトしたことを示し
ている。例7 分子量制御 例4を実質的に反復した力人ただしテルピノレン分子量
変性剤を0.081<g/時から0.681<g/時に
増加させた。
このマトリツクス共重合体は例4の235,000に比
して約140,000の重量平均分子量を有しているこ
とが見出された。その分散指数は2.6であり、これは
ABSポリブレンドのマトリツクス共重合体に対する狭
い分子量分布を示している。マトリツクス共重合体の重
量平均分子量を容易にそしてプロセス限度内の広範囲に
わたつて変化させしかもなお分子量分布または分散指数
を狭い範囲に制御して大なる有用性を有する、前以つて
定められた分子量を有するABSポリブレンドを生成さ
せうることが明白である。例8 ゴム粒子サイズ変化 約0.31ミクロンの重量平均粒子サイズ直径を有する
ゴムを使用して例2をくりかえして、約0.31ミクロ
ンの重量平均粒子サイズ直径を有する第二グラフト化ジ
エンゴムを生成させた。
0.31ミクロンの重量平均粒子サイズを有する第ニグ
ラフト化ジエンゴムを使用して例3を反復した。
このABSポリブレンドの分析は、このポリブレンドが
第一および第二グラフト化ゴム両者について例3のもの
よりもより大なるゴム粒子サイズでありそれに相応する
一層高い強度および一層低い光沢を有していることを示
した。ゴム粒子サイズをこの方法の限度内で変化させて
、前以つて定められた二相ゴム粒子サイズを有する高い
有用性のABSポリブレンドを生成させうることは明白
である。以下に本発明により開示された新規な技術的事
項を列記する。
1 連続的にそして同時に、次の段階、即ち(4)少な
くとも75重量%の、式(式中Rは水素またはそれぞれ
1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基である)の少
なくとも1種のアルケニルニトリル単量体および式(式
中Arはフエニル基、炭素原子6〜9個のアルカリール
基、モノクロロフエニル基、ジクロロフエニル基、モノ
プロモフエニル基またはジプロモフエニル基であり、そ
してXは水素および3個以下の炭素原子を含有するアル
キル基である)の少なくとも1種のモノアルケニル芳香
族単量体を包含する単量体組成物を反応帯域に仕込むこ
と、(自)前記反応帯域牛で、前記単量体の液相および
一般にはその上にある前記単量体の気相からなる反応系
を維持しその際(1)液相が約10〜95容量%の程度
に前記反応帯域を充満しそして前記単量体組成物を包含
し、そして(2)前記気相が前記反応帯域を100容量
%とするまでの残部を充満しておりそして前記気相の正
確な組成は前記液相の正確な組成と実質的平衡にあるよ
うにすること、 (O前記反応帯域中の前記反応系を前記反応帯域中の前
記液相全体にわたつて実質的に均一な組成分布を保持さ
せるに充分な混合作用にかけること、(D) 100せ
〜180℃の温度および約0.35〜10.55k9/
CTilの圧力で前記単量体を連続的に重合させて前記
液相中に溶解したマトリツクス共重合体を生成させるこ
と、(日 前記単量体仕込みによつて前記反応帯域中で
吸収されるすべての反応熱およびその周辺界面を通して
前記反応帯域から除去されるすべての反応熱との組合せ
において、前記反応帯域中に、前記記載のそれぞれの温
度および圧力範囲内の実質的に一定の温度および相当し
て実質的に一定の圧力を保持させるに充分な速度で、前
記気相を前記反応帯域から除去すること、(F)前記液
相の前記の特定容積を保持させるに充分な速度で前記反
応帯域から前記液相を除去すること、(G)前記液相中
に、第一および第二グラフト化ジエンゴムを均一に分散
させて、前記液相中に約1〜40重量%の前記第一およ
び第二グラフト化ゴムを生成させること、D前記(9で
除去された液相から前記マトリツクス共重合体および前
記第一および第二グラフト化ゴムをABSポリブレンド
とに分離することを行ない、そして更に前記(4)の前
記仕込みが次のようにしてすなわち(1)単量体が前記
反応帯域中で重合しそして前記反応帯域から除去される
全体速度に実質的に等しい速度で、しかも(2)実質的
に一定の前記単量体組成が前記反応帯域中の前記液相中
および前記単量体組成物から生成される前記マトリツク
ス共重合体中で効率よく保持されるような全アルケニル
ニトリル単量体対全モノアルケニル芳香族単量体の比率
で行なわれ、そして ([)・ 前記(4)の仕込み、前記(F)の液相除去
および前記反応帯域中の前記の実質的に一定の温度およ
び相当する実質的に一定の圧力の保持の間の相互関連性
が(a)前記反応帯域中の前記液相中の前記マトリツク
ス共重合体の重量%が実質的に前以つて定められた一定
値に保たれており、 (b)前記反応帯域中の前記単量体組成物から前記マト
リツクス共重合体が生成される速度が1時間当り前記液
相1k9当り前記マトリツクス共重合体約0.05〜2
.0k9の範囲であるようなものであること、 (Ii)前記反応帯域中における、前記混合作用および
前記気相除去の間の相互関係が、前記反応系が実質的に
等温条件下に保持されるようなものであること、(Ii
l)前記の仕込み、前記の気相除去および前記反応帯域
間の相互関係が(1)前記気相除去によつて少なくとも
約10%の反応熱が前記反応帯域から除去され、(2)
反応熱の約90%までが前記仕込みによつて吸収され、
そして(3)反応熱の約50%までが前記反応帯域の周
辺界面を通して熱伝達によつて除去される ようなものであること i特徴とするABSタイプポリブレンドの連続的製造法
2.段階(D)において前記液相中に生成される前記マ
トリツクス共重合体の重量%が約35〜80の範囲であ
ることを特徴とする前記第1項記載の方法。
3.単量体のマトリツクス共重合体への変換速度が毎時
前記液相11<g当り生成マトリツクス共重合体約0.
1〜1.0kgの範囲である前記第2項記載の方法。
4.全仕込単量体組成物基準で、更に約0.005〜1
重量%の重合開始剤および0.01〜2.0重量%の連
鎖移動剤が前記反応帯域に連続的に仕込まれることを特
徴とする前記第1項記載の方法。
5.前記第一グラフト化ジエンゴムを0.8〜10ミク
ロンの平均粒子サイズ、少なくとも5の膨潤指数を有し
そしてゴム各1部当り約1〜5部の量の吸蔵且つグラフ
トされた共重合体を存在せしめた交叉結合ゴム粒子とし
て前記液相中に分散させ、前記第二グラフト化ジエンゴ
ムを0.01〜0.5ミクロンの平均粒子サイズ、少な
くとも2の膨潤指数を有しそしてゴム1部当り前記共重
合体約0.1〜2.5部でグラフト化させた交叉結合ゴ
ム粒子として分散させ、前記第一および第二グラフト化
ゴムを前記液相中に約1〜40重量%の量で存在させ、
そしてその中において前記第二グラフト化ゴムが前記第
一および第二グラフト化ゴムの総重量の約50〜97%
を構成していることを特徴とする前記第1項記載の方法
6.前記第一および第二グラフト化ジエンゴムの前記ジ
エンゴムが、ブタジエン、ブタジエン−スチレン、ブタ
ジエン−アクリロニトリル、ブタジエン−スチレン−ア
クリロニトリル、クロロプレン、クロロプレン−ブタジ
エン、クロロプレン−スチレン、クロロプレン−アクリ
ロニトリル、クロロプレン−スチレン−アクリロニトリ
ルおよびそれらの混合物であることを特徴とする前記第
1項記載の方法。
7,前記第一および第二グラフト化ゴムの前記ジエンゴ
ムが少なくとも50重量%の共役1,3−ブタジエン単
量体部分を含有していることを特徴とする前記第1項記
載の方法。
8.前記第一グラフト化ゴムの前記可溶性ジエンゴムが
約30〜98%のシス異性体含量および約−5『C〜−
105℃のTgの範囲を有してるポリブタジエンである
ことを特徴とする前記第1項記載の方法。
).段階(G)において分散された前記第一グラフト化
ゴムが前記単量体組成物中に分散物として含有されてお
りそして前記単量体組成物の約0.1〜15重量%の量
で存在している前記第1項記載の方法。
:0.段階(C5)で分散された前記第二グラフト化ゴ
ムが前記モノアルケニルニトリル単量体中に分散物とし
て含有されておりそして前記モノアルケニルニトリル単
量体の約1〜70重量%の量で存在していることを特徴
とする前記第1項記載の方法。
11.前記第一グラフト化ゴムがABSポリブレンドの
マトリツクス共重合体と実質的に同一の単量体組成を有
する吸蔵およびグラフト化された共重合体を有しており
そして第二グラフト化ゴムがABSポリブレンドのマト
リツクス共重合体と実質的に同一の単量体組成を有する
グラフト化共重合体を有していることを特徴とする前記
第1項記載の方法。
12.段階(G)で分散された前記第二グラフト化ジエ
ンゴムが100重量%基準で約30〜60重量%の前記
第二グラフト化ジエンゴム、約0.1〜20重量%の前
記単量体の共重合体、約20〜70重量%の前記単量体
および飽和溶媒および約0〜40重量%の水を含有する
単量体一溶媒混合物中に含有されていることを特徴とす
る前記第1項記載の方法。
13.分離段階(有)が約2〜80重量%の前記第一お
よび第2グラフト化ジエンゴムを含有するABSポリブ
レンドを生成させるがただしここにおいて前記第二グラ
フト化ジエンゴムは前記第一および第二グラフト化ジエ
ンゴムの総重量の約70〜97%を構成し、そして10
0重量%にするまでの残余は前記単量体のマトリツクス
共重合体を包含し、前記第一および第二グラフト化ジエ
ンゴムは二相粒子サイズ分布を有するゴム粒子として前
記ABSポリブレンド中に分散しており、前記第一グラ
フト化ジエンゴム粒子は交叉結合したものであつて約0
.7〜10ミクロンの平均粒子サイズおよび少なくとも
約5の膨潤指数を有し、ゴム各1部当り約1〜5部の量
の吸蔵およびグラフト化共重合体を存在させており、前
記第二ジエンゴム粒子は交叉結合したものであり、約0
.1〜0.5ミクロンの平均粒子サイズ、少なくとも2
の膨潤指数を有し、そしてゴム各1部当り約0.1〜2
.5部の共重合体でグラフト化されているようなABS
ポリブレンドを製造することを特徴とする前記第1項記
載の方法。
14。
前記モノアルケニル芳香族単量体がスチレンまたはアル
フアメチルスチレンであり、そして前記アルケニル芳香
族単量体がアクリロニトリルまたはメタクリロニトリル
であることを特徴とする前記第1項記載の方法。
【図面の簡単な説明】
添付図面中第1図は本発明の実施に使用する水平連続撹
拌ミキサー/反応器の模式的側立面図であり、第2図は
本発明の方法の実施に適した装置集成体のフローダイヤ
グラムであり、第3図は本発明方法により製造される典
型的マトリツクス共重合体(スチレン/アクリロニトリ
ル)についてのアルケニルニトリル単量体と重合体組成
との間の関係を示す曲線であり、そして第4図は連続塊
状重合においての共重合体の変換とその連続塊状重合に
より製造される典型的重合体(スチレン/アクリロニト
リル)マトリツクス共重合体生成物についての単量体/
重合体分離負荷の間の関係を示す曲線である。 10・・・・・・ミキサー/反応器、11・・・・・・
溶器、12・・・・・・羽根車、15・・・・・・ベア
リング集成体、16・・・・・・モーター、20・・・
・・・伝達機または減速機、22・・・・・・カツプリ
ング、28・・・・・・導入導管、゛29・・・・・・
排出導管、30,31,32,33,34・・・・・・
導管、1,2,3,4,5,6,29p,37,40,
47,50p,56・・・・・・管路、21p,23p
,26p,35,38,48・・・・・・パイプ、22
p,39,49・・・・・・受器、25・・・・・・管
路(パイプ)、26p,30p,41,51・・・・・
・ポンプ、31p・・・・・・移送管路、CR・・・・
・・還流冷却器(コンデンサー)C,,C2・・・・・
・コンデンサー、R・・・・・・ミキサー/反応器、D
l,D2・・・・・・揮発分除去機。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 連続的にそして同時に、次の段階、すなわち(A)
    少なくとも75重量%の、式▲数式、化学式、表等があ
    ります▼ (式中Rは水素またはそれぞれ1〜4個の炭素原子を含
    有するアルキル基である)の少なくとも1種のアルケニ
    ルニトリル単量体および式▲数式、化学式、表等があり
    ます▼(式中Arはフェニル基、炭素原子6〜9個のア
    ルカリール基、モノクロロフェニル基、ジクロロフェニ
    ル基、モノブロモフェニル基またはジブロモフェニル基
    であり、そしてXは水素および3個以下の炭素原子を含
    有するアルキル基である)の少くとも1種のモノアルケ
    ニル芳香族単量体を包含する単量体組成物を反応帯域に
    仕込むこと、(B)前記反応帯域中で、単量体の液相お
    よび一般にはその上にある単量体の気相からなる反応系
    を維持しその際(1)液相が10〜95容量%の程度に
    反応帯域を充満しそして前記単量体組成物を包含し、そ
    して(2)気相が前記反応帯域を100容量%とするま
    での残部を充満しておりそして気相の正確な組成は液相
    の正確な組成と実質的平衡にあるようにすること、 (C)反応帯域中の前記反応系を反応帯域中の液相全体
    にわたつて実質的に均一な組成分布を保持させるに充分
    な混合作用にかけること、(D)100〜180℃の温
    度および0.35〜10.55kg/cm^2の圧力で
    前記単量体を連続的に重合させて液相中に溶解したマト
    リックス共重合体を生成させること、(E)前記単量体
    仕込みによつて反応帯域中で吸収されるすべての反応熱
    およびその周辺界面を通して反応帯域から除去されるす
    べての反応熱との組合せにおいて、反応帯域中に、前記
    記載のそれぞれの温度および圧力範囲内の実質的に一定
    の温度および相当して実質的に一定の圧力を保持させる
    に充分な速度で、気相を反応帯域から除去すること、(
    F)液相の前記の特定容積を保持させるに充分な速度で
    反応帯域から液相を除去すること、(G)(F)で除去
    された液相中に第一および第二グラフト化ジエンゴムを
    均一に分散させて、液相中に第一グラフト化ジエンゴム
    (0.7〜10μの重量平均粒子径および少なくとも5
    の膨潤係数を有しそしてゴム1部あたり1〜5部のグラ
    フト化共重合体を有するゴム粒子として分散している)
    および第二グラフト化ジエンゴム(0.01〜0.5μ
    の重量平均粒子径および少なくとも2の膨潤係数を有し
    そしてゴム1部あたり0.4〜2.5部の共重合体がグ
    ラフトしているゴム粒子として分散している)を1〜4
    0重量%(第二グラフト化ジエンゴムは、前記液相中に
    おいて第一および第二グラフト化ジエンゴム粒子の二重
    粒子サイズ分布を提供している第一および第二グラフト
    化ジエンゴムの全量の70〜97重量%を占めている)
    を生成させること、(H)(G)で除去された液相から
    前記マトリックス共重合体および前記第一および第二グ
    ラフト化ゴムをABSポリブレンドとして分離すること
    を行ない、そして更に(A)の仕込みが次のようにして
    すなわち(1)単量体が前記反応帯域中で重合しそして
    反応帯域から除去される全体速度に実質的に等しい速度
    で、しかも(2)実質的に一定の単量体組成が前記反応
    帯域中の液相中および前記単量体組成物から生成される
    マトリックス共重合体中で効率よく保持されるような全
    アルケニルニトリル単量体対全モノアルケニル芳香族単
    量体の比率で行なわれ、そして (i)(A)の仕込み、(F)の液相除去および反応帯
    域中の前記の実質的に一定の温度および相当する実質的
    に一定の圧力保持の間の相互関連性が(a)前記反応帯
    域中の液相中の前記マトリックス共重合体の重量%が実
    質的に前以つて定められた一定値に保たれており、 (b)前記反応帯域中の単量体組成物からマトリックス
    共重合体が生成される速度が1時間当り前記液相1kg
    当りマトリックス共重合体0.05〜2.0kgの範囲
    であるようなものであること、 (ii)前記反応帯域中における混合作用および気相除
    去の間の相互関係が、前記反応系が実質的に等温条件下
    に保持されるようなものであること、(iii)前記の
    仕込み、気相除去および反応帯域間の相互関係が(1)
    気相除去によつて少なくとも10%の反応熱が反応帯域
    から除去され、(2)反応熱の90%までが仕込みによ
    つて吸収され、そして(3)反応熱の50%までが前記
    反応帯域の周辺界面を通して熱伝達によつて除去される
    ようなものであること を特徴とするABSタイプポリブレンドの連続的製造方
    法。
JP50050629A 1974-04-26 1975-04-25 Absタイプポリブレンドの製造方法 Expired JPS5945692B2 (ja)

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