JP2003277513A - 粉粒状ジエン系グラフト重合体の製造方法 - Google Patents
粉粒状ジエン系グラフト重合体の製造方法Info
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Abstract
ずることなく、安全かつ経済的に乾燥した粉粒状ジエン
系グラフト重合体を製造する方法の提供。 【解決手段】 ジエン系グラフト重合体、ヒンダード
フェノール系安定剤およびチオエーテル系安定剤を含む
ラテックスを凝固・脱水して得られる湿粉を、気流乾燥
機へ供給して気流乾燥させるに際し、気流乾燥機内部の
壁面温度が気流乾燥機出口ガスの露点温度を超えかつ7
0℃未満となるように冷却しながら乾燥させることを特
徴とする粉粒状重合体の製造方法。
Description
重合体の製造方法に関し、さらに詳しくは、ラテックス
を凝固・脱水して得た湿粉を、気流乾燥機を使用して、
安全、経済的かつ品質面に悪影響を及ぼすことなく乾燥
して粉粒状ジエン系グラフト重合体を製造方法に関す
る。
エン/スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリル/ブタ
ジエン/スチレン)樹脂に代表されるジエン系グラフト
重合体は、耐衝撃性、剛性、流動性に優れ各種プラスチ
ックの衝撃強度改質剤などに幅広く使用されている。こ
れらのジエン系グラフト重合体は、通常乳化重合で製造
されるが、他の樹脂と溶融混練するため最終的に乾燥粉
体として回収する必要がある。乳化重合で得られた重合
体ラテックスから、重合体を粉体として回収する方法と
しては、グラフト重合体ラテックスを、酸又は塩を用い
て凝集させ、凝集後のスラリーを、脱水、乾燥する方法
が多く用いられる(特開1−51483、特開平6−2
56415号、特開8−48717)。この場合、乾燥
工程においては、気流乾燥機と流動乾燥機を組み合わせ
たもの等が多く用いられている。
されるが、ジエン系グラフト重合体の湿粉を乾燥する際
には次のような問題がある。すなわち、ジエン系重合体
は、一般に酸素と熱の存在下で自動酸化反応を起こす。
特に、乾燥装置を連続運転すると、乾燥装置の内壁に粉
体の一部が付着し、自動酸化されて発熱することによ
り、発火、粉塵爆発を引き起こす危険性がある。また、
発火に至らない場合でも、酸化されて、変色した粉体が
製品に混入すると、品質が悪化することから好ましくな
い。乾燥装置内に付着した粉体の滞在時間を短くするに
は、頻繁に乾燥装置内を洗浄し、付着物を除去する必要
があるが、こうした作業は著しく生産性を低下させる。
工業的に安全に乾燥する方法として、酸化安定剤をグラ
フト重合した後のラテックスに添加して乾燥することに
より、自動酸化を防止する方法が提案されている。この
方法により、ジエン系グラフト重合体の湿粉を気流乾燥
する際の安全性が、従来より格段に向上した。しかしな
がら、一般に、上述したような安定剤は、高コストであ
ることから、高温の乾燥ガスを使用して活発な熱交換を
行うことが特徴である気流乾燥機においては、より少な
い量の酸化安定剤で長時間連続運転するためには、乾燥
機内に付着・滞留する粉体の自動酸化を抑制する工夫が
必要である。
ン系重合体の湿粉を、気流乾燥機を使用して、安全、経
済的かつ品質面に悪影響を与えることなく乾燥して、粉
粒状重合体を製造する方法を提供することにある。
エン系グラフト重合体100重量部に対してヒンダード
フェノール系安定剤0.05〜2重量部およびチオエー
テル系安定剤0.1〜3重量部を含むラテックスを凝固
・脱水して得られる湿粉を、気流乾燥機へ供給して乾燥
させるに際し、気流乾燥機内部の壁面温度Tw[℃]
が、下記式(1) Td<Tw<70 ・・・(1) (ここで、Td:気流乾燥機出口ガスの露点温度
[℃])を満足するように冷却しながら乾燥させること
を特徴とする粉粒状重合体の製造方法である。
貯留することが可能で、かつ底部に滞留する粉粒物を水
とともに排出可能な構造のものを使用することが好まし
く、気流乾燥機内の底部に、下記式(2) Fg/17000≦Fw≦Fg/9000 ・・・(2) (ここで、Fg:乾燥ガス風量[m3/min]、Fw:
気流乾燥機底部に流す水量[m3/min])を満足する
水量の水を流しながら乾燥させることが好ましい。
に用いられるジエン系グラフト重合体ラテックスは、ジ
エン系の弾性幹重合体に硬質重合体形成性単量体を乳化
重合法によりグラフト重合させることにより得られるも
のである。
−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系
単量体の単独重合体または共重合体、及び該単量体と共
重合可能な単量体との共重合体が挙げられる。共重合可
能な単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン等
の芳香族ビニル化合物;メチルメタクリレート、エチル
メタクリレート等のメタクリル酸アルキルエステル;メ
チルアクリレート、エチルアクリレート等のアルキルの
炭素数が1〜8のアクリル酸アルキルエステル;アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルシアン化合
物、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、1,
3−ブチレンジメタクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジアクリレート、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
ン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタ
クリレート等のメタクリル酸アルキルエステル;アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルシアン化合
物等が挙げられる。これらの単量体は、単独あるいは2
種以上で用いられる。
体ラテックス中に、ヒンダードフェノール系安定剤およ
びチオエーテル系安定剤がそれぞれ添加されていること
が必須である。これらの添加により一定期間ジエン系グ
ラフト重合体並びに気流乾燥機内でのその滞留物の酸化
が防止され、気流乾燥機の長期にわたる連続的な運転が
可能になる。
安定剤とは、フェノール系化合物の−OH基のオルト位
に嵩高い基が存在し、フェノール性−OH基の性質を隠
蔽した化合物であり、その具体例としては2,6−ジ−
ターシャリーブチル−4−メチルフェノール、2,2'
−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチル
フェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−
6−ターシャリーブチルフェノール)、4,4'−チオ
ビス(3−メチル−6−ターシャリーブチルフェノー
ル)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン、n−オ
クタデシル−3−(3',5'−ジ−ターシャリーブチル
−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラ
キス[メチレン−3(3',5'−ジ−ターシャリーブチ
ル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−ターシ
ャリーブチル−5−メチル−4−ヒドロシフェニル)プ
ロピオネート]、およびペンタエリスリチルテトラキス
[3−(3,5−ジ−ターシャリーブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]等が挙げられ、特にn
−オクタデシル−3−(3',5'−ジ−ターシャリーブ
チル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネートおよ
びトリエチレングリコール−ビス[3−(3−ターシャ
リーブチル−5−メチル−4−ヒドロシフェニル)プロ
ピオネート]が好ましい。
ヒンダードフェノール系安定剤の添加量は、ジエン系グ
ラフト重合体100重量部に対して0.05〜2重量部
である。好ましくは重合体100重量部に対して0.0
5〜2重量部である。添加量0.05重量部未満では、
酸化防止の期間が短くなり、頻繁に気流乾燥機内を洗浄
する必要が生じる。また、2重量部を超えて添加しても
原料費の増加に見合うだけの生産性向上効果が得られな
い。
は、スルフィド(−s−)構造を有する安定剤であり、
具体例としては3,3'−チオジプロピオン酸、ジアル
キル3,3'−チオジプロピオネート、ペンタエリスリ
チル−テトラキス(3−アルキルチオプロピオネー
ト)、テトラキス[メチレン−3−(アルキルチオ)プ
ロピオネート]メタン、およびビス[2−メチル−4
{3−アルキル−チオプロピオニルオキシ}−5−ター
シャリーブチルフェニル]スルフィド等が挙げられ、特
にジアルキル3,3'−チオジプロピオネートおよびテ
トラキス[メチレン−3−(アルキルチオ)プロピオネ
ート]メタンが好ましい。
加するチオエーテル系安定剤の添加量は、重合体100
重量部に対して0.1〜3重量部であり、好ましくは
0.1〜2重量部である。添加量0.1重量部未満で
は、酸化防止の期間が短くなり、頻繁に気流乾燥機内を
洗浄する必要が生じる。また3重量部を超えて添加して
も原料費の増加に見合うだけの生産性向上効果が得られ
ない。
安定剤とチオエーテル系安定剤の量比については特に制
限はない。チオエーテル系安定剤をヒンダードフェノー
ル系安定剤の2〜3倍添加するのが好ましい。また、上
記2種の安定剤に加え、ホスファイト系安定剤等の他の
酸化防止剤を併用することも可能である。
テル系安定剤は、凝固・乾燥前のラテックスに含有され
ていれば、添加方法には特に制限はない。例えば上記の
安定剤を同時に乳化分散させるか、あるいは別個に乳化
分散させて、乳化重合の終了時にラテックス中に投入す
るのが好ましい。
クスは、酸や塩等の凝固剤を使用して凝固した後、所望
により水洗し、更に脱水機等によって脱水して湿粉とさ
れる。本発明における脱水後の湿粉の下記の式(3)で
定義される含水率の好ましい値は20〜100dry%
である。 (湿粉含水率)=(((湿粉の質量)−(乾燥粉の質量))/(乾燥粉の質量) )×100 [dry%] ・・・(3)
も気流乾燥機を用いて実施する。すなわち、湿粉の乾燥
は気流乾燥機のみを用いて行ってもよいし、気流乾燥機
と、例えば流動乾燥機あるいは熱風乾燥機等と組み合わ
せて使用して行ってもよい。なかでも、気流乾燥機と流
動乾燥機とを組み合わせて使用することが好ましい。
粒体を高温の乾燥気流中で浮遊させ搬送しながら乾燥さ
せる装置をいい、図1にその一例が示される。図1にお
いて、ホッパー5に供給された湿粉は、スクリューフィ
ーダー6を経て乾燥管4へ供給され、送風機1およびエ
アヒーター2を経て送られる乾燥ガス(熱風)により、
上方に搬送されつつ乾燥される。この際、湿粉の一部が
気流乾燥機の底部に落下して滞留することがある。な
お、この例では乾燥管の外側の一部に冷却用のジャケッ
ト3が配設されている。
給して気流乾燥させるに際し、気流乾燥機内部の壁面温
度Tw[℃]が、下記式(1) Td<Tw<70 ・・・(1) (ここで、Td:気流乾燥機出口ガスの露点温度[℃])
を満足するように、冷却しながら乾燥する。また、壁面
温度Twが、Td+5≦Tw≦40の条件を満足するよ
うに冷却することが好ましい。Tw≦Tdの場合は、結
露により乾燥機内壁面に粉体が付着しやすくなったり、
乾燥効率が悪くなったりするため適当ではない。また、
Twが70℃以上になると、十分な酸化抑制効果が得ら
れなる。
されないが、比較的温度が上昇しやすい乾燥ガスの入口
周辺部から乾燥管の低い部位を中心に外部から冷却する
ことが好ましい。冷却方法は特に限定されないが、気流
乾燥機の外部にジャケットを設置し、ジャケット内に水
を流すことで冷却することが好ましい。
給された粉体(湿粉)が気流乾燥機内において最も滞留
しやすい場所であり、さらにこの部分は高温になる場所
でもあることから、滞留した粉体の酸化を抑制し、また
滞留物を連続的に取り出せる構造にしておくことが好ま
しい。そのため、気流乾燥機として、その底部に水を貯
留することが可能で、かつ底部に滞留する粉粒物を水と
ともに排出可能な構造のものを使用することが好まし
い。
好ましい気流乾燥機の底部構造の一例を示す図である。
気流乾燥機の底部に水が貯留でき、底部に落下した湿粉
等の滞留物を水シールすることができる。水シール部の
水面高さは、供給水量、オーバーフローとドレンの排出
量により制御することができる。このときの水面高さ
は、乾燥ガス入口(熱風ダクト)よりも下の位置になる
ようにすることが好ましい。さらに好ましくは、熱風ダ
クトから水面までの距離を0.1m以上とすることであ
る。水面高さが熱風ダクトの位置以上になると、水を巻
き上げることにより、乾燥効率が低下することがあるた
め好ましくない。また、気流乾燥機底部には傾斜をつけ
ることが好ましい。これにより、特別な排出機構を設置
することなく、滞留物を水流による洗い流しによって速
やかにドレン口より効率よく取り出すことが可能にな
る。さらに、気流乾燥機底部にのぞき窓を配設すること
が好ましい。これにより、底部の粉体の滞留量を確認す
ることができ、滞留物の量に応じてドレン量等を変化さ
せることにより効率よく滞留物を取り出すことができ
る。
(2) Fg/17000≦Fw≦Fg/9000 ・・・(2) (ここで、Fg:乾燥ガス風量[m3/min]、Fw:
気流乾燥機内部に流す水量[m3/min])を満足する
水量の水を流しながら乾燥を実施することが好ましい。
水量Fwが、Fw<Fg/17000の場合は、滞留物
の十分な酸化抑制効果・洗い流し効果が得られなくなる
ことがあるため好ましくない。また、Fw>Fg/90
00の場合は、乾燥効率が悪化するため好ましくない。
通常の空気が使用可能である。また、乾燥ガス温度とし
ては、乾燥ガスの入口において100℃以上であること
が好ましい。
乾燥され、気流乾燥機の出口より排出される乾燥湿粉
(粉粒状重合体)の含水率は、30dry%以下である
ことが好ましく、20dry%以下であることがより好
ましい。気流乾燥機の出口より排出される粉粒状重合体
の含水率が30dry%を超えた場合、気流乾燥機内の
壁面に湿粉が付着したり、その後の流動乾燥機内で壁面
付着がおこったり粉体が流動しなくなる等のトラブルが
発生するため好ましくない。
グラフト重合体は、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、ア
クリロニトリル−スチレン樹脂、メチルメタクリレート
樹脂、ポリカーボネート樹脂等の耐衝撃性を改良するた
めの改質剤として使用することができる。
するが、本発明はこれら実施例によって制限されるもの
ではない。実施例中の「部」は「質量部」を示す。な
お、湿粉の含水率及び粉粒状重合体の性状は、下記の方
法で評価した。
に得られた湿粉のうち2gをサンプリングし、熱風乾燥
機を使用して、180℃で30分間乾燥して質量を測定
し、下記の式より湿粉含水率を算出した。 (湿粉含水率)=(((湿粉の質量)−(乾燥粉の質
量))/(乾燥粉の質量))×100 [dry%] 粉粒状重合体の性状 気流乾燥機内に付着した粉体及び得られた粉粒状重合体
に、変色した粉体等がないかどうかを目視で観察し、評
価した。
圧0.6MPaG)に仕込んで攪拌しながら昇温し、4
3℃になった時点で下記の触媒を反応器内に投入した。
その後70℃まで昇温し、重合開始0.5時間から1.
5時間かけて下記の追加乳化剤を連続添加し、また、重
合開始2.5時間、3.0時間、3.5時間後に下記の
追加開始剤をそれぞれ追加添加した。しかる後、重合転
化率97%に達した時点で重合を終了した。得られたジ
エン系重合体ラテックスの固形分は40%であった。 <初期仕込み> 1,3−ブタジエン 74部 スチレン 26部 ピロリン酸Na(無水) 0.12部 パラメンタンハイドロパーオキサイド 0.3部 牛脂酸カリウム 0.2部 脱イオン水 135部 <触媒> 硫酸第一鉄 0.003部 含水結晶葡萄糖 0.2部 脱イオン水 5.0部 <追加乳化剤> 牛脂酸カリウム 2.2部 脱イオン水 10部 <追加開始剤(3回)> パラメンタンハイドロパーオキサイド 各0.3部
の合成 下記のグラフト仕込み原料組成物を反応器に仕込み、窒
素置換した後、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート0.3部を添加し、内温を70℃に昇温した。そ
の後、下記の1段目グラフト単量体を60分かけて連続
添加した。その後80分保持した後、下記の2段目グラ
フト単量体を90分かけて連続添加した。その後120
分保持した後、下記の3段目グラフト単量体を20分か
けて連続添加し120分保持し重合を終了した。 <グラフト仕込み原料> ブタジエン系ゴム重合体ラテックス 465部(固形分186部) 脱イオン水 20部 牛脂酸カリウム 2.0部 <1段目グラフト単量体> メチルメタクリレート 28.8部 エチルメタクリレート 7.2部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.14部 <2段目グラフト単量体> スチレン 54部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.21部 <3段目グラフト単量体> メチルメタクリレート 10部 tーブチルハイドロパーオキサイド 0.04部
%)ラテックスに、グラフト共重合体100部に対し
て、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−ターシ
ャリーブチル−5−メチル−4−ヒドロシフェニル)プ
ロピオネート]を0.21部およびジラウリル3,3’
−チオジプロピオネートを0.63部乳化分散させて添
加した。
整 (2)で得られたグラフト共重合体ラテックスを凝固法
により凝固させた後、遠心脱水機を使用して脱水し、湿
粉を得た。
2槽の全3槽の構成から成る連続槽型凝固プロセスを使
用した。
バーフローのパイレックス(登録商標)ガラス製丸底フ
ラスコに、翼直径が120mmの三方後退翼(ファウト
ラー翼)と、径10mmで棒下部に同径で長さ40mm
の棒2本を棒上部との角度75度で取り付けたバッフル
1本を、槽上面からオーバーフロー口を起点として時計
回りに130度の角度で取り付けたものを使用した。続
く固化1槽、固化2槽(パイレックスガラス製、5リッ
トルオーバーフロー:内径180mm)は凝析槽に用い
た攪拌翼、邪魔板を凝析槽と同様にセットしたものを使
用した。
A)を使用し、各槽の温度を凝析槽/固化1槽/固化2
槽=30/80/90℃に設定、凝析槽の攪拌回転数を
400rpm、固化1槽、2層を300rpmで攪拌し
ながら上記重合体ラテックスを150ml/分、DSA
を60ml/分[ラテックス/DSA重量比=2.5/
1(凝析槽内重合体固形分濃度27.5%)]となるよ
うに滴下速度を設定し、凝析槽内に滴下、凝固を行っ
た。凝析槽内が定常状態になった後、固化2槽出口から
凝固液のサンプリングを行った。
O−20型、上部排出型)で脱水処理(1800rp
m:3分間)し、ジエン系重合体の湿粉を得た。得られ
たジエン系重合体の湿粉含水率は、60dry%であっ
た。
を、図1および図2に示した気流乾燥機を使用して、下
記の条件で、1年間(稼働日数は315日)特に清掃等
は行わず連続運転した。なお、乾燥用ガスには空気を使
用した。また、気流乾燥機内部の壁面温度については、
図1においてa〜cの符号を付した3箇所の測定ポイン
トで測定した。 ジエン系重合体の湿粉投入速度 1790kg/hr 乾燥ガス風量 390m3/min 乾燥ガス入口温度 130℃ 乾燥ガス出口温度 64℃ 気流乾燥機出口の湿粉含水率 15dry% ジャケット水の温度 40℃ ジャケット水量 0.2m3/min 内部水の温度 25℃ 内部水の水量 0.03m3/min 気流乾燥機出口ガスの露点温度 33[℃] 気流乾燥機内部の壁面温度 (測定ポイントa〜c) 39、38、46℃
付着物が存在した。しかしながら、酸化による変色等は
全く見られなかった。また、気流乾燥機内の底部に少量
の湿粉が滞留していたが、酸化による変色等は全く見ら
れなかった。得られた粉粒状重合体を目視で確認した
が、酸化により変色した粉体の混入等は全くなかった。
入する等の品質面に問題を生ずることなく、安全かつ経
済的に粉粒状重合体を製造することができる。
ある。
を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ジエン系グラフト重合体100重量部に
対してヒンダードフェノール系安定剤0.05〜2重量
部およびチオエーテル系安定剤0.1〜3重量部を含む
ラテックスを凝固・脱水して得られる湿粉を、気流乾燥
機へ供給して乾燥させるに際し、気流乾燥機内部の壁面
温度Tw[℃]が、下記式(1) Td<Tw<70 ・・・(1) (ここで、Td:気流乾燥機出口ガスの露点温度
[℃])を満足するように冷却しながら乾燥させること
を特徴とする粉粒状重合体の製造方法。 - 【請求項2】 気流乾燥機として、その底部に水を貯留
することが可能で、かつ底部に滞留する粉粒物を水とと
もに排出可能な構造のものを使用する請求項1記載の粉
粒状重合体の製造方法。 - 【請求項3】 気流乾燥機内の底部に、下記式(2) Fg/17000≦Fw≦Fg/9000 ・・・(2) (ここで、Fg:乾燥ガス風量[m3/min]、Fw:
気流乾燥機底部に流す水量[m3/min])を満足する
水量の水を流しながら乾燥させることを特徴とする請求
項2記載の粉粒状重合体の製造方法。
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