JP2000199127A - ゴム補強用ポリエステル繊維 - Google Patents

ゴム補強用ポリエステル繊維

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JP2000199127A
JP2000199127A JP11001528A JP152899A JP2000199127A JP 2000199127 A JP2000199127 A JP 2000199127A JP 11001528 A JP11001528 A JP 11001528A JP 152899 A JP152899 A JP 152899A JP 2000199127 A JP2000199127 A JP 2000199127A
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aluminum
rubber
antimony
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Minoru Uchida
実 内田
Kenichi Tsutsumi
賢一 堤
Masatoshi Aoyama
雅俊 青山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】寸法安定性、ゴム中での耐熱性に優れるた、レ
ーヨン代替可能なゴム補強用ポリエステル繊維の提供。 【解決手段】アルミニウム化合物およびアンチモン化合
物を含有したポリエステルからなり、特定の寸法安定性
(中間伸度+乾熱収縮率)を有するゴム補強用ポリエス
テル繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム補強用ポリエ
ステル繊維に関するものである。更に詳しくは、従来品
に比べて寸法安定性およびゴム中耐熱性に優れ、レーヨ
ン代替が可能なゴム補強用ポリエステル繊維に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は機械的性質・寸法安
定性・耐久性に優れるため衣料用だけでなく、タイヤ、
ベルト、ホース等のゴム製品の補強用材料として産業用
途にも幅広く用いられている。特にタイヤコードなどの
ゴム補強用途ではその優れた性能を生かし多量に利用さ
れている。従来、タイヤコード用途では低配向の未延伸
糸を高倍率延伸した高強度の原糸が使用されていたが、
かかる高強度糸では乾熱収縮率が高く、タイヤコードと
してゴム中に埋め込んでタイヤを成形するとコードの収
縮のためタイヤの均一性が悪化するという問題があっ
た。かかる問題の解決のため、比較的高配向の未延伸糸
(いわゆるPOY)を延伸して高強度糸とすることによ
り、タイヤコードとしての寸法安定性を向上させること
が提案され、これが近年のタイヤコード技術の主流とな
っている。このような高配向紡糸と延伸の技術によって
収縮の低減化は図れるものの、依然としてそのレベルは
レーヨンコードに比べ高収縮であるため、さらなる収縮
率の低減化が望まれている。
【0003】タイヤの性能をより向上させるため、低収
縮化を図る技術として従来から種々の提案がなされてい
る。例えば特開昭63−165547号公報に記載され
ているように紡糸速度5000m/分以上として未延伸
糸のΔnを80×10-3以上、密度1.375g/cm
3 以上に配向結晶化を進めさせる方法が開示されてい
る。また、特開昭61−132616号公報、特開昭6
1−252332号公報、特開昭62−69819号公
報にも同様な思想による低収縮タイヤコードが提案され
ている。
【0004】しかしながら、前記した従来の技術による
方法では、寸法安定性(中間伸度+乾熱収縮率が低い)
の良好なタイヤコードが得られるものの、いずれも強度
が実用レベルに未達であったり、ゴム中の耐熱性が著し
く低下するためタイヤコードとして使用してもタイヤの
寿命が短く、耐久性に問題があった。また、ゴム中の耐
熱性に問題があるためビスオキサゾリン化合物やエポキ
シ化合物、カルボジイミド化合物等のような低カルボキ
ル化剤を添加し、ポリエステル中に含まれる末端カルボ
キシル基量の低減化を図ることによって上記の欠点を補
っているものの、かかる低カルボキル化剤の使用は製糸
性の悪化、毛羽の増加など操業上の問題があったり、強
度低下、耐疲労性の低下、コストアップ等を伴い、使用
においては多くの問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上記従
来の問題を解消し、寸法安定性およびゴム中の耐熱性に
優れ、レーヨン代替が可能なゴム補強用ポリエステル繊
維を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明のゴム補強用ポリエステル繊維は、主として次の
構成を有する。すなわち、アルミニウム原子として2〜
120ppmのアルミニウム化合物およびアンチモン金
属として150〜400ppmのアンチモン化合物を含
有したポリエステルからなり、寸法安定性(中間伸度+
乾熱収縮率)が8%未満であことを特徴とするゴム補強
用ポリエステル繊維である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明者らは寸法安定性およびゴム中耐熱
性に優れ、レーヨン代替可能なポリエステル繊維を実現
するための要因について鋭意検討を行なった結果、寸法
安定性は特に紡糸時の配向結晶化挙動をコントロールす
ることが重要であり、そのためには微細な粒子を存在さ
せることが有効であること、一方、ゴム中耐熱性を向上
させるためにはポリエステル中に含まれる末端カルボキ
シル基を単純に少なくするだけでは不十分であり、ポリ
マー中の触媒に起因する粒子を制御し、ポリマ中に微細
な粒子を存在させることによって、ポリエステル繊維中
の微細構造の乱れを少なくすることが加水分解による劣
化の促進を阻止、抑制にとって有効であることがわかっ
た。かかる微細な粒子を存在させると同時に、制御する
に有効な手法について検討した結果、アンチモン化合物
を重合触媒として用い、アルミニウム化合物を併用する
ことが必要であることを見出し、本発明に到達したもの
である。
【0009】すなわち、本発明は重合触媒として使用す
るアンチモン化合物に起因する粒子を制御し、微細な粒
子を存在させたポリマを用いることが、寸法安定性およ
びゴム中耐熱性の良好なゴム補強用ポリエステル繊維を
安定した製糸状態で得るために重要なのである。
【0010】本発明のポリエステル繊維に含まれるアン
チモン化合物の量はアンチモン原子として150〜40
0ppm、好ましくは180〜350ppm、さらに好
ましくは200〜320ppmとするものである。アン
チモン化合物はポリエステルの重合触媒として用いられ
るが、アンチモン量が150ppm未満では重合反応性
が不十分であるため、実用的な極限粘度を有するポリマ
を良好な生産性で得ることができないだけでなく、紡糸
時の配向結晶化挙動に影響するアンチモン化合物に起因
する粒子が少なくなるため、寸法安定性の低下やゴム中
耐熱性が低下する。アンチモン量が400ppmより多
く存在していると、アンチモン化合物による粗大粒子が
生成して繊維の強度が低下する。また、異物欠陥が多く
なるのでゴム中耐熱性が不良となる。
【0011】また、本発明のポリエステル繊維に含まれ
るアルミニウム化合物の量はアルミニウム原子として2
〜120ppm、好ましくは5〜100ppm、さらに
好ましくは8〜80ppmとするものである。アルミニ
ウム量が2ppm未満ではアンチモン化合物とアルミニ
ウム化合物の併用による触媒起因粒子の微細化効果が不
十分となり、寸法安定性の低下やゴム中耐熱性が不良と
なる。また、アルミニウム量が120ppmを越える
と、アルミニウム化合物に起因する粗大粒子が生成し、
繊維の強度やゴム中耐熱性が低下する。
【0012】なお、本発明のポリエステル繊維に使用す
るアンチモン化合物としては三酸化アンチモン、五酸化
アンチモン、酢酸アンチモン等が使用されるが、これら
のうち特に三酸化アンチモンが好ましい。
【0013】また、アルミニウム化合物としては、具体
的には、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸
化塩化アルミニウム等の無機アルミニウム化合物、酢酸
アルミニウム、安息香酸アルミニウム、乳酸アルミニウ
ム、ラウリン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウ
ム等のカルボン酸塩、アルミニウムエチレート、アルミ
ニウムイソプロピレート、アルミニウムトリ−n−ブチ
レート、アルミニウムトリ−sec−ブチレート、アル
ミニウムトリ−tert−ブチレート,モノ−sec−
ブトキシアルミニウムジイソプロピレート等の水酸基の
水素をアルミニウム元素で置き換えた構造の化合物であ
るアルミニウムアルコレート、エチルアセトアセテート
アルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス
(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテー
トアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノ
アセチルアセテートビス(エチルアセトアセテート)、
アルミニウムトリス(アセチルアセテート)、アルミニ
ウムモノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトア
セテート、アルミニウムアセチルアセトネート等のアル
ミニウムアルコレートのアルコキシ基の一部又は全部を
アルキルアセト酢酸エステルやアセチルアセトン等のキ
レート化剤で置換した化合物であるアルミニウムキレー
トが挙げられる。中でも比較的安価で、分子量が低くア
ルミニウム原子の含有比率の高い水酸化アルミニウム、
塩化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウム、酢酸アル
ミニウムが好ましく用いられる。
【0014】本発明のポリエステル繊維の寸法安定性
(中間伸度+乾熱収縮率)は8%未満、好ましくは7.
5%とするものである。寸法安定性を8%未満とするこ
とによって、タイヤ成形時のコードの寸法安定性が良好
となり、タイヤの均一性が大幅に向上することからレー
ヨン代替が可能となる。
【0015】また、本発明のポリエステル繊維のカルボ
キシル基末端量(以下、COOH基末端量)は25eq/t
on以下とするのがゴム中耐熱性の点で好ましく、また、
ジエチレングリコール量(以下、DEG量)は1.3w
t%以下とするのがゴム中耐熱性や寸法安定性の点で好
ましい。
【0016】本発明におけるポリエステルは、ポリエチ
レンテレフタレート(以下PET)またはポリブチレン
テレフタレートを主体とするものが好ましく、PETが
更に好ましいものである。また、そのジカルボン酸成分
の一部をイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェノキシ
エタンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼラ
イン酸、ドデカンジカルボン酸等の一種またはそれ以上
で置換したものでもよい。また、グリコール成分の一部
をプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘ
キサメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、ペ
ンタエリスリトール、ポリエチレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコール等で置き換えてもよい。
【0017】更に、酸化チタン、酸化ケイ素、炭酸カル
シウム、チッ化ケイ素、クレー、タルク、カオリン、カ
ーボンブラック等の顔料のほか、従来公知の着色防止
剤、安定剤、抗酸化剤等の添加剤を含有しても差支えな
い。また、本発明のポリエステルには上記の改質ポリエ
ステル樹脂を2種類以上ブレンドしてもよく、更にはポ
リアミド、ポリエステルアミド、エポキシ樹脂、シリコ
ーン樹脂、ポリオレフィン樹脂、各種ゴム、ポリカーボ
ネート、ポリウレタン、ポリアクリレートなどの樹脂を
少量ブレンドしたものでもよい。
【0018】本発明のゴム補強用ポリエステル繊維は、
例えば以下のような方法によって得られる。重合触媒と
してアンチモン化合物を用いると共にアルミニウム化合
物を併用し、リン化合物を用いて重縮合反応を行なう。
重縮合に際しては、仕込み量、重合温度、重合時間を適
宜選択し、極限粘度0.65以上、COOH基末端量≦
25eq/ton、DEG量≦1.3wt%のPETチップを
得る。
【0019】かくして得られたチップを常法に従って固
相重合し、極限粘度0.95以上とした後、溶融紡糸
し、口金から吐出した糸条を加熱帯で徐冷した後、チム
ニー風で冷却固化させ、引取速度3500m/分以上、
好ましくは4000m/分以上で引取る。この際、紡糸
時の滞留時間、紡糸温度をコントロールし、COOH基
末端量が25eq/ton以下の糸条を得る。なお、本発明に
おいて低カルボキシル剤等の添加剤は製糸性の悪化、強
度低下をもたらすので使用しないことが好ましい。
【0020】引き続き、または一旦巻き取った後に常法
に従い、延伸・熱処理を行ないポリエステル延伸糸、す
なわち本発明のゴム補強用ポリエステル繊維を得ること
ができる。
【0021】かくして得た本発明のゴム補強用ポリエス
テル繊維をゴム補強に供するには、常法に従い10cm
あたり、30〜60回の撚り(下撚り)をかけた後、複
数本合糸し、反対方向に10cmあたり30〜60回の
撚り(上撚り)をかけ、コードとする。次いでこのコー
ドを常法に従い接着剤処理し、処理コードを得る。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。実施例中の物性は次のとおり測定した。
【0023】(1)強伸度、中間伸度 東洋ボールドウイン社製テンシロン引張試験機を用い、
試長25cm、引取速度30cm/分でS−S曲線を求
め強伸度を算出した。また、同じS−S曲線から強度
4.5g/dに対応する伸度を読みとり中間伸度を求め
た。
【0024】(2)乾熱収縮率 試料をかせ状にとり、20℃、65%RHの温調室に2
4時間以上放置したのち、試料の0.1g/dに相当す
る荷重をかけて測定された長さl0 の試料を無張力状態
で150℃のオーブン中に30分放置した後、オーブン
から取り出して前記温調室で4時間放置し、再び上記荷
重をかけて測定した長さl1から次式により算出した。
【0025】 乾熱収縮率={(l0−l1)/l0}×100(%) (3)ポリマ中および繊維中の金属量 蛍光X線法により求めた。
【0026】(4)COOH 試料0.5gをo−クレゾール10mlに溶解し、完全
溶解後冷却してからクロロホルム3mlを加え、NaO
Hのメタノール溶液にて電位差滴定を行ない求めた。
【0027】(5)DEG 試料をアルカリ分解した後、ガスクロマトグラフィを用
いて定量した。
【0028】(6)極限粘度(IV) 温度25℃においてオルソクロロフェノール(以下OC
Pとする)10mlに対し試料0.8gを溶解し、オス
トワルド粘度計を用いて相対粘度(ηr)を下式により
求め、IVを算出する。
【0029】 ηr=η/η0 =(t×d)/(t0 ×d0 ) IV=0.0242ηr+0.2634 式中、η:ポリマ溶液の粘度、η0 :OCPの粘度、
t:溶液の落下時間(秒)、d:溶液の密度(g/cm
3)、t0 :OCPの落下時間(秒)、d0:OCPの密
度(g/cm3 )。
【0030】(7)ゴム中耐熱性 コードをゴム中に埋め込み、150℃、6時間加硫後の
強力保持率で評価した。強力保持率60%以上を◎、5
0%以上60%未満を○、50%未満を×とした。
【0031】(8)タイヤ均一性 タイヤ製造においてポストキュアインフレーション(P
CI)工程を省略してタイヤ製造を行ない、タイヤ表面
温度が45℃以下になった時点でタイヤ円周方向に8か
所(45度間隔)のタイヤ直径を測定し、測定値の最小
値を測定値の最大値で除して100を乗じた値が90以
上を◎、80以上90%未満を○、80未満を×とし
た。
【0032】(実施例1〜4)テレフタル酸ジメチル1
00部とエチレングリコール60部に酢酸マンガン4水
塩0.035部を添加し、定法によりエステル交換反応
を行なった。得られた生成物にリン酸0.014部を加
えた後、三酸化アンチモン0.03部、酢酸アルミニウ
ム0.021部を加え、重合温度285℃にて重縮合反
応を行なった。得られたポリマは、極限粘度0.72、
COOH量18.3eq/ton、DEG0.86%であり、
ポリマ中のアルミニウム量は30ppm、アンチモン量
は250ppmであった。このポリマを160℃で5時
間予備乾燥後、225℃で固相重合し、極限粘度1.1
2のPET固相重合チップを得た。この固相重合後のP
ETチップをエクストルーダー型紡糸機で紡糸した。紡
糸は直径0.6mmφの吐出孔の口金から吐出した。紡
出糸を長さ300mm、温度350℃の加熱筒で徐冷し
た後、18℃の冷風をあてて冷却固化させ、引取速度を
変更して引取った。このようにして得られた未延伸糸を
延伸温度85℃、熱処理温度240℃で倍率・リラック
ス率を変更して、表1に示すような1000d・240
fの延伸糸を得た。この延伸糸に下撚りをS方向に49
T/10cm、上撚りをZ方向に49T/10cmかけ
コードとした。次にこのコードをリッツラー社製コンピ
ュートリータを用いて接着剤処理し、処理コードを作製
した。
【0033】表1に原糸および処理コードの物性を示
す。表1から明らかなとおり、本発明の範囲を満たす実
施例1〜4は寸法安定性およびゴム中耐熱性が優れてい
る。
【0034】(実施例5)実施例1と同様にして固相重
合後のチップを紡糸温度、滞留時間を変えて紡糸し、C
OOH量の異なる糸を得た。表1に原糸および処理コー
ドの物性を示す。本発明の範囲を満たす実施例5はゴム
中耐熱性が良好である。
【0035】(実施例6)ポリマを製造する際にDEG
を添加し、DEG含有量を変更したチップを用いて実施
例1と同様の方法で紡糸、延伸した。本発明の範囲を満
たす実施例6はゴム中耐熱性が良好である。
【0036】
【表1】 (実施例7〜11および比較例1〜4)重合触媒として
使用する三酸化アンチモンと酢酸アルミニウムの量を変
更した以外は実施例1と同様にして紡糸し、得られた未
延伸糸は実施例1と同様に延伸し、処理コードを作成し
た。表2から明らかなように、本発明の範囲を満たす実
施例7〜11は寸法安定性およびゴム中耐熱性が優れて
いる。しかしながら、アルミニウム量が2ppm未満の
比較例1は寸法安定性およびゴム中耐熱性が不良であ
る。アルミニウム量が120ppmを越える比較例2は
強度が低く、ゴム中耐熱性が不良であった。アンチモン
量が150ppm未満の比較例3は重合反応性が劣るた
め極限粘度0.65以上とするのに重合時間が8時間以
上かかっただけでなく、寸法安定性およびゴム中耐熱性
が不良である。また、アンチモン量が400ppmを越
える比較例4は比較例2と同様に強度が低く、ゴム中耐
熱性も不良であった。
【0037】
【表2】 (実施例12〜16)アルミニウム化合物の種類を変更
した以外は実施例1と同様に紡糸し、得られた未延伸糸
は実施例1と同様に延伸し、処理コードを作成した。表
3から明らかなように、本発明の範囲を満たす実施例1
2〜16は寸法安定性およびゴム中耐熱性が良好であ
る。
【0038】
【表3】
【0039】
【発明の効果】本発明のポリエステル繊維は、従来にな
い良好な寸法安定性とゴム中耐熱性を有するものである
のでレーヨン代替が可能なゴム補強用ポリエステル繊
維、特にタイヤコード用として好適である。なお、一般
に寸法安定性を良好とするためにポリエステルを高速紡
糸すると繊維の微細構造(特に非結構造)が乱れるの
で、本発明のポリエステル繊維は高速紡糸に特に適して
いる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B60C 9/00 B60C 9/00 B D01F 6/92 301 D01F 6/92 301M D02G 3/48 D02G 3/48 Fターム(参考) 4J002 CF061 GK01 4L035 AA09 BB31 BB52 BB56 BB89 BB91 EE01 FF01 GG02 GG03 GG08 HH10 4L036 MA05 MA33 PA01 PA03 PA18 PA21 PA26 UA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム原子として2〜120ppm
    のアルミニウム化合物およびアンチモン原子として15
    0〜400ppmのアンチモン化合物を含有したポリエ
    ステルからなり、寸法安定性(中間伸度+乾熱収縮率)
    が8%未満であることを特徴とするゴム補強用ポリエス
    テル繊維。
  2. 【請求項2】カルボキシル末端基量が25eq/ton以下で
    あることを特徴とする請求項1記載のゴム補強用ポリエ
    ステル繊維。
  3. 【請求項3】ジエチレングリコール含有量が1.3wt
    %以下であることを特徴とする請求項1または2記載の
    ゴム補強用ポリエステル繊維。
  4. 【請求項4】アンチモン化合物が三酸化アンチモンであ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のゴ
    ム補強用ポリエステル繊維。
  5. 【請求項5】アルミニウム化合物がアルミニウムの水酸
    化物、塩化物、水酸化塩化物および酢酸塩から選ばれた
    少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載のゴム補強用ポリエステル繊維。
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