JP2000181264A - 定着装置用通電方法および定着装置 - Google Patents

定着装置用通電方法および定着装置

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JP2000181264A
JP2000181264A JP10359319A JP35931998A JP2000181264A JP 2000181264 A JP2000181264 A JP 2000181264A JP 10359319 A JP10359319 A JP 10359319A JP 35931998 A JP35931998 A JP 35931998A JP 2000181264 A JP2000181264 A JP 2000181264A
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fixing device
power receiving
electrode
contact portion
supply
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JP10359319A
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English (en)
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Hiroshi Kawasaki
弘志 川崎
Hiroshi Iwai
弘 岩井
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Arai Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Arai Seisakusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適正な通電状態を長期間に亘り保持したり、
供給電極と受電電極との接触部の摺動抵抗を小さくした
り、少なくとも供給電極と受電電極との接触部の構造を
簡単にしたり、発熱層の配設位置にかかわらず適正な通
電を容易にしたりすることのできる定着装置を提供する
こと。 【解決手段】 各受電電極22に球状凹面の受電用電気
接点部23を形成するとともに、供給電極26に受電用
電気接点部23の球状凹面の曲率半径より小さい曲率半
径からなる球状凸面の供給用電気接点部27を形成し、
受電用電気接点部23と供給用電気接点部27とを当接
するように形成したことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子複写機やレー
ザービームプリンタ(以下、LBPという)などの画像
形成に用いられる定着装置用通電方法および定着装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電子複写機やLBPなどには、
定着装置が設けられている。この定着装置は、加熱ロー
ラとこの加熱ローラに圧接されかつ従動回転可能とされ
た加圧ローラとを有しており、加熱ローラを加熱しなが
ら加圧ローラとともに回転させ、両ローラで普通紙など
の記録媒体を挟持するとともに記録媒体上に転写された
トナーを加熱溶融して記録媒体上にトナーを定着させる
ことにより、記録媒体上に所望の画像を形成することが
できるようになっている。そして、この種の定着装置に
おいては、加熱ローラの内部にハロゲンランプを非回転
状態に配設し、このハロゲンランプを発光させることに
より加熱ローラを内部から加熱するようになっている。
【0003】このような加熱ローラをハロゲンランプに
より内部から加熱する構成の定着装置においては、ウォ
ームアップタイムと称される電源投入時の昇温時間が1
〜10分程度と長く、ハロゲンランプの消費電力が12
00W程度と大きいなどという問題点を有していること
が知られている。
【0004】そこで、所定の温度まで短時間で昇温する
ことができるとともに消費電力の小さな加熱ローラとし
て、加熱ローラ自体に発熱層を設け、この発熱層に通電
して発熱させるいわゆる自己発熱方式の加熱ローラが提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自己発
熱方式の加熱ローラを用いた定着装置においては、加熱
ローラへの通電方法に多種多様の問題点があった。
【0006】例えば、特開平7−140824号公報に
は、加熱ローラの外周面側に設けた発熱層に対する通電
方法が開示されており、加熱ローラの発熱層の両端部を
覆う受電電極に対して、ほぼ平板状に形成された電源に
接続する供給電極を径方向外側から直接当接する構成、
および、加熱ローラの両端部に発熱層に接続する燐青銅
などの導電性プレートからなる受電電極を取着しこの受
電電極に板ばねなどからなる電源に接続する供給電極を
当接する構成などが開示されている。
【0007】しかしながら、特開平7−140824号
公報に記載されている通電方法においては、受電電極と
給電電極とが線接触状態で摺接するので、時間の経過と
ともに受電電極および給電電極の少なくとも一方が摩耗
してスパークが生じるなどの通電異常が生じ、適正な通
電状態を長期間に亘り保持することができないという問
題点があった。このスパークは、摩耗の進行により、相
互間の接触状態が一様でなくなることが原因と推考され
る。さらに、加熱ローラの内周面に発熱層を設けた場合
の通電方法については開示されていない。
【0008】また、実開昭63−8759号公報には、
加熱ローラの内周面側に設けた発熱体(発熱層)に対す
る通電方法が開示されており、加熱ローラの発熱体の両
端の回転中心部に凹部を形成するとともに、この凹部内
に複数のボールを介して供給電極としてのピボット軸の
円錐形先端部の外周面を当接させる構成、および、加熱
ローラの両端の回転中心部に凹部を形成し、この凹部の
中心に供給電極としてのピボット軸の円錐形先端部を直
接当接させる構成が開示されている。
【0009】しかしながら、実開昭63−8759号公
報に記載されている通電方法においては、ボールを介し
て供給電極としてのピボット軸の円錐形先端部を当接さ
せる場合は、ベアリングの如くボールが点接触状態でこ
ろがり接触するので電極の摩耗が大きく、適正な通電状
態を長期間に亘り保持することができないという問題点
があった。また、ピボット軸の円錐形先端部を凹部に直
接接触させる場合は、円錐形先端部の先端平面を凹部に
点接触させるので、加熱ローラに通電させる際に接触面
積が小さいのでピボット軸自体が通電により発熱してし
まうという不具合があった。さらに、加熱ローラの外周
面に発熱層を設けた場合の通電方法については開示され
ていない。
【0010】また、特開平10−142982号公報に
は、加熱ローラの内周面側に設けた発熱層に対する通電
方法が開示されており、加熱ローラの内周面側に配設さ
れた発熱層の端部にテープ状の導電金属からなる受電電
極を形成し、この受電電極に対して、導電性金属芯金の
外周面に導電性ゴム部材を配設した円柱形状の回転自在
な供給電極を当接させる構成が開示されている。
【0011】しかしながら、特開平10−142982
号公報に記載されている通電方法においては、供給電極
が線接触状態で転がり接触する構成とされており、少な
くとも供給電極と受電電極との接触部の構造が複雑であ
るという問題点があった。さらに、加熱ローラの外周面
に発熱層を設けた場合の通電方法については開示されて
いない。
【0012】また、特開平10−288905号公報に
は、加熱ローラの内周面側に設けた発熱層に対する通電
方法が開示されており、加熱ローラの内周面側に配設さ
れた発熱層の端部にテープ状の導電金属を添着し、テー
プ状の導電金属の内周に受電電極となる給電キャップを
嵌合し、給電キャップの中心部に給電電極を面接触させ
る構成が開示されている。
【0013】しかしながら、特開平10−288905
号公報に記載されている通電方法においては、供給電極
が面接触する構成とされており、加熱ローラが回転した
際の摺動抵抗が大きく、時間の経過とともに受電電極お
よび給電電極の少なくとも一方が摩耗するとともに、偏
摩耗が生じ、適正な通電状態を長期間に亘り保持するこ
とができないという問題点があった。また、少なくとも
供給電極と受電電極との接触部の構造が複雑であるとい
う問題点があった。さらに、加熱ローラの外周面に発熱
層を設けた場合の通電方法については開示されていな
い。
【0014】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、適正な通電状態を長期間に亘り保持したり、供
給電極と受電電極との接触部の摺動抵抗を小さくした
り、少なくとも供給電極と受電電極との接触部の構造を
簡単にしたり、発熱層の配設位置にかかわらず適正な通
電を容易にしたりすることのできる定着装置用通電方法
および定着装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため特許請求の範囲の請求項1に記載の本発明の定着装
置用通電方法の特徴は、加熱ローラの回転中心部に配設
した受電電極に球状凹面の受電用電気接点部を形成する
とともに、供給電極に受電用電気接点部の球状凹面の曲
率半径より小さい曲率半径からなる球状凸面の供給用電
気接点部を形成し、受電用電気接点部と供給用電気接点
部とを当接することにより加熱ローラの発熱層へ電力を
供給する点にある。そして、このような構成を採用した
ことにより、受電用電気接点部と供給用電気接点部とを
当接すると、球状凸面の供給用電気接点部が回転可能な
球状凹面の受電用電気接点部に小さな接触面積で面接触
するので摺動面積が少なくなり、受電電極と供給電極と
の接触部の摺動抵抗を小さくすることができ、かつ、時
間の経過による偏摩耗およびこの偏摩耗によるスパーク
の発生を確実に防止することができるので、適正な通電
状態を長期間に亘り保持することができるとともに、受
電電極と給電電極との接触部の構造を簡単にすることが
できる。
【0016】また、請求項2に記載の本発明の定着装置
用通電方法の特徴は、請求項1において、加熱ローラの
発熱層の両端部側の表面に1対の接続電極を積層形成
し、各接続電極毎に配線部材の一端を電気的に接続し、
各配線部材の他端を各受電電極に電気的に接続する点に
ある。そして、このような構成を採用したことにより、
発熱層の配設位置にかかわらず発熱層への適正な通電を
容易に行うことができる。
【0017】また、請求項3に記載の本発明の定着装置
用通電方法の特徴は、請求項2において、端子保持部材
を拡径あるいは縮径させることにより配線部材の一端を
接続電極上に保持して電気的に接続する点にある。そし
て、このような構成を採用したことにより、接続電極と
配線部材との電気的な接続を容易に行うことができる。
【0018】また、請求項4に記載の本発明の定着装置
用通電方法の特徴は、請求項3において、加熱ローラの
基体の外周面側に位置する発熱層の接続電極に対して金
属リングからなるリング状の端子保持部材を縮径するよ
うに塑性変形することにより配線部材の一端を接続電極
上に保持して電気的に接続する点にある。そして、この
ような構成を採用したことにより、加熱ローラの外周面
側に配設された接続電極と配線部材との電気的な接続を
より確実に行うことができる。
【0019】また、請求項5に記載の本発明の定着装置
の特徴は、各受電電極に球状凹面の受電用電気接点部を
形成するとともに、供給電極に受電用電気接点部の球状
凹面の曲率半径より小さい曲率半径からなる球状凸面の
供給用電気接点部を形成し、受電用電気接点部と供給用
電気接点部とを当接するように形成した点にある。そし
て、このような構成を採用したことにより、請求項1に
記載の本発明の定着装置用通電方法を容易に実行するこ
とができるので、受電用電気接点部と供給用電気接点部
とを当接すると、球状凸面の供給用電気接点部が回転可
能な球状凹面の供給用電気接点部に小さな接触面積で面
接触するので摺動面積が少なくなり、受電電極と供給電
極との接触部の摺動抵抗を小さくすることができ、か
つ、時間の経過による偏摩耗およびこの偏摩耗によるス
パークの発生を確実に防止することができるので、適正
な通電状態を長期間に亘り保持することができるととも
に、受電電極と給電電極との接触部の構造を簡単にする
ことができる。
【0020】また、請求項6に記載の本発明の定着装置
の特徴は、請求項5において、加熱ローラの発熱層の両
端部側の表面に1対の接続電極を積層形成し、各接続電
極毎に配線部材の一端を電気的に接続し、各配線部材の
他端を各受電電極に電気的に接続した点にある。そし
て、このような構成を採用したことにより、請求項2に
記載の本発明の定着装置用通電方法を容易に実行するこ
とができるので、発熱層の配設位置にかかわらず発熱層
への適正な通電を容易に行うことができる。
【0021】また、請求項7に記載の本発明の定着装置
の特徴は、請求項6において、拡径あるいは縮径可能に
形成された端子保持部材を有し、この端子保持部材を拡
径あるいは縮径させて配線部材の一端を接続電極上に保
持して電気的に接続した点にある。そして、このような
構成を採用したことにより、請求項3に記載の本発明の
定着装置用通電方法を容易に実行することができるの
で、接続電極と配線部材との電気的な接続を容易に行う
ことができる。
【0022】また、請求項8に記載の本発明の定着装置
の特徴は、請求項7において、端子保持部材は、リング
状の端子保持部材を縮径するように塑性変形させて配線
部材の一端を接続電極上に保持する金属リングである点
にある。そして、このような構成を採用したことによ
り、請求項4に記載の本発明の定着装置用通電方法を容
易に実行することができるので、加熱ローラの外周面側
に配設された接続電極と配線部材との電気的な接続をよ
り確実に行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態により説明する。
【0024】図1から図3は本発明に係る定着装置用通
電方法を適用した本発明に係る定着装置の実施形態を示
すものであり、図1は要部の概略構成図、図2は端子保
持部材の一例を示す説明図、図3は端子保持部材の他例
を示す説明図である。
【0025】図1に示すように、本実施形態の定着装置
は、加熱ローラ2を有している。この加熱ローラ2の両
端部は、軸受3,3によって回転自在に支持されてい
る。そして、加熱ローラ2の図1左方に示す一端部に
は、図示しない駆動モータの駆動力が伝達される駆動歯
車4が取着されており、図示しない制御手段から送出さ
れる制御指令に基づいて所定のタイミングで加熱ローラ
2を所定の方向へ回転させることができるようになって
いる。
【0026】前記加熱ローラ2は、厚さ0.5〜3.0
mm程度の円筒形状の基体10と、この基体10の外周
面を覆う厚さ20〜300μm程度の発熱層11と、こ
の発熱層11の外周面を覆う厚さ20〜110μm程度
の離型層12とを有している。
【0027】なお、加熱ローラ2としては、基体10の
内周面側に発熱層11が配設され、基体10の外周面側
に離型層12が配設されてものであってもよいし、基体
10と発熱層11との間に、シリコーンゴムなどの絶縁
層(図示せず)を設けたものであってもよい。
【0028】前記基体10としては、アルミニウム、
鉄、ステンレス、セラミックスなどの素材から設計コン
セプト、仕様などの必要に応じて選択することができ、
本実施形態においては、アルミニウムが用いられてい
る。
【0029】前記発熱層11としては、導電性ポリイミ
ドチューブ、ニクロム、ステンレス箔などの抵抗加熱の
可能な素材から設計コンセプト、仕様などの必要に応じ
て選択することができ、本実施形態においては、厚さ1
00μm程度の導電性ポリイミドチューブが用いられて
いる。そして、発熱層11の表面の両端部側の表面に
は、発熱層11への通電に用いる環状に形成された1対
の接続電極14,14が積層形成されている。この接続
電極14は、通常、銀ペースト、例えばシントロンK−
3424(神東塗料株式会社製商品名)、ユニメックH
9100(ナミックス株式会社製商品名)、アルゼライ
トVH−13(タムラ化研株式会社製商品名)PS−7
69(株式会社徳力化学研究所製商品名)などが用いら
れる。また、各接続電極14,14の表面上には、発熱
層11への通電に用いる配線部材としての1対のリード
線16,16のそれぞれの一端がリング状の端子保持部
材としての金属リング18により電気的に接続されてい
る。
【0030】本実施形態の金属リング18は、例えばク
ロム、チタン、ニッケルなどでメッキ処理を施した鉄な
どの金属素材により、厚さ0.5〜2.0mm程度で前
記加熱ローラ2の外径寸法より大径に形成されており、
金属リング18を接続電極14上に挿入して、金属リン
グ18と接続電極14との間にリード線16の一端を位
置させた状態で、金属リング18を縮径するように金属
リング18の外周の一部を摘むように塑性変形させるこ
とにより、図2に示すように、リード線16の一端を接
続電極14上に保持させることで、リード線16の一端
を接続電極14と確実に電気的に接続することができる
ようになっている。
【0031】なお、端子保持部材としては、接続端子1
4上にリード線16の一端をワンタッチで保持しうる構
成、例えば、図3に示すような弾性変形により拡径ある
いは縮径自在な円弧状のクリップ体18Aであってもよ
い。このようなクリップ体18Aであれば、加熱ローラ
2の基体10の外周面側に発熱層11が配設されている
場合だけでなく、基体10の内周面側に発熱層11が配
設されている場合であっても、クリップ体18Aを拡径
あるいは縮径させることにより、リード線16の一端を
接続電極14上に保持して電気的に接続することができ
るとともに、作業性を向上させることができる。また、
端子保持部材としては、加熱ローラ2の基体10の外周
面側に発熱層11が配設されている場合、紙詰まりなど
の何らかな外的要因による移動を確実に防止することが
できるという理由により、金属リング18を用いること
が好ましい。
【0032】前記離型層12としては、PFA(テトラ
フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体)、PTFE(テトラフルオロエチレン重合
体)などのトナーとの離型性に優れたふっ素樹脂から設
計コンセプト、仕様などの必要に応じて選択することが
でき、本実施形態においては、PFAが用いられてい
る。なお、ふっ素樹脂には、必要に応じて導電性カーボ
ンブラックなどの導電性付与剤を添加して、体積固有抵
抗が1013Ω・cm以下の導電性ふっ素樹脂としてもよ
い。また、離型層12は、前記発熱層11への通電を容
易に行うため、各接続電極14の形成部位を除くように
設けられている。
【0033】図1に戻って、前記加熱ローラ2の両端部
内面には、ベークライト(住友ベークライト株式会社製
商品名)の如きフェノール樹脂、MCナイロン(帝人ア
モコ株式会社製商品名)の如きポリアミド樹脂、テフロ
ン(三井・デュポンフロロケミカル株式会社製商品名)
の如きふっ素樹脂などの絶縁性素材により形成されたカ
ラー20を介して1対の受電電極22,22が配設され
ている。これらの受電電極22は、アルミニウム、鉄、
真鍮などの銅合金、ステンレスなどの金属または合金や
クロム、チタン、ニッケルなどでメッキ処理を施した鉄
などの導電性素材により形成されており、前記加熱ロー
ラ2の回転中心部に位置するように配設されている。ま
た、カラー20および受電電極22は、加熱ローラ2の
回転により、従動回転するように配設されている。さら
に、各受電電極22の加熱ローラ2の軸方向外側に位置
する端面には、例えば曲率半径が12.5mm程度に形
成された球状凹面の受電用電気接点部23がその中心を
前記加熱ローラ2の回転中心部に位置するようにして形
成されている。この受電用電気接点部23の球状凹面の
曲率半径としては、例えば5〜200mm、好ましくは
7〜70mm、特に好ましくは10〜30mmの範囲に
あるとよい。この範囲より大きくなると通電時に火花や
ノイズが発生する傾向があり、一方この範囲より小さく
なると供給用電気接点部27を設けるのが困難になる傾
向がある。
【0034】また、各受電電極22の加熱ローラ2の軸
方向中心側に位置する端面には、前記リード線16の他
端がねじ24によって固着されており、図1左方に示す
受電電極22と接続電極14、および、図1右方に示す
受電電極22と接続電極14のそれぞれが各リード線1
6によって電気的に接続されている。なお、リード線1
6の他端と受電電極22とは、電気的に接続されていれ
ばよく、はんだ付けなどの各種の公知の方法から選択す
ればよい。
【0035】前記各受電用電気接点部23には、前記発
熱層11を加熱するための電源25に接続する1対の供
給電極26のそれぞれの供給用電気接点部27が接触す
るようになっている。これらの供給用電気接点部27
は、前記受電用電気接点部23の球状凹面の曲率半径よ
り小さい曲率半径、例えば曲率半径が4mm程度に形成
された球状凸面、本実施形態においては曲率半径が4m
m程度のボール体により形成されている。この供給用電
気接点部27としては、受電用電気接点部23との接触
部分が受電用電気接点部23の球状凹面の曲率半径より
小さい曲率半径で形成されていればよいが、供給用電気
接点部27と受電用電気接点部23との関係は、例えば
受電用電気接点部23の球状凹面の曲率半径を100と
した場合、供給用電気接点部27の球状凸部の曲率半径
が10〜80、好ましくは20〜70、特に好ましくは
30〜60の範囲にあるとよい。この範囲より大きくな
ると受電電極22の受電用電気接点部23と供給電極2
6の供給用電気接点部27との接触面積が大きくなって
接触抵抗が増加し回転時に偏摩耗する傾向があり、一方
この範囲より小さくなると通電時に供給用電気接点部2
7自体が発熱する傾向がある。さらに、受電用電気接点
部23と供給用電気接点部27との接触面積は、1.2
5mm2 以上となるように構成することが、両電気接点
部23,27間に適正な値、例えば12A程度の電流を
発熱などを生じるさせることなく確実かつ適正に流すう
えで好ましい。なお、両電気接点部23,27間の接触
面積は、両電気接点部23,27間に流す電流値によっ
て増減すればよい。
【0036】また、各供給用電気接点部27は、図示し
ないフレームに支持された導電性素材により形成された
板ばね28に取着されており、板ばね28の付勢力によ
って、受電用電気接点部23に押圧されて接触するよう
になっている。
【0037】なお、供給電極26の形状としては、本実
施形態のボール形状に限定されるものではなく、例え
ば、半球形状、先端部に球状凸部の供給用電気接点部2
7を設けた円錐形状などの各種の形状から選択すること
ができる。
【0038】前記加熱ローラ2の下方には、図示しない
軸受によって回転可能に支持された図1に想像線にて示
す加圧ローラ30が平行に配設されている。この加圧ロ
ーラ30は、図示しないばねなどによって加熱ローラ2
側に付勢されて加熱ローラ2、詳しくは加圧ローラ2の
離型層12に圧接されており、加熱ローラ2の回転に伴
って従動回転するようになっている。
【0039】つぎに、前述した構成からなる本実施形態
の作用について説明する。
【0040】本実施形態の定着装置によれば、受電用電
気接点部23と供給用電気接点部27とを当接すると、
球状凸面の供給用電気接点部27が回転可能な球状凹面
の受電用電気接点部23に小さな接触面積で面接触する
ので摺動面積が少なくなり、受電電極22と供給電極2
6との接触部の摺動抵抗を小さくすることができ、か
つ、時間の経過による偏摩耗およびこの偏摩耗によるス
パークの発生を確実に防止することができるので、適正
な通電状態を長期間に亘り保持することができるととも
に、受電電極22と給電電極26との接触部の構造を簡
単にすることができる。
【0041】また、本実施形態の定着装置によれば、受
電電極22と接続電極14とがリード線16によって電
気的に接続されているので、発熱層11の配設位置にか
かわらず発熱層11への適正な通電を容易に行うことが
できる。
【0042】さらに、本実施形態の定着装置によれば、
端子保持部材としてクリップ体18Aを用いた場合、ク
リップ体18Aを拡径あるいは縮径させることによりリ
ード線16の一端を接続電極14上に保持して電気的に
接続することができるので、接続電極14とリード線1
6との電気的な接続を容易に行うことができる。
【0043】さらにまた、本実施形態の定着装置によれ
ば、端子保持部材として金属リング18を用いた場合、
金属リング18を縮径するように塑性変形させることに
よりリード線16の一端を接続電極14上に確実に保持
して電気的に接続することができるので、外的要因によ
る金属リング18の移動を確実に防止することができる
ので、接続電極14とリード線16との電気的な接続を
より確実に行うことができる。
【0044】なお、本発明は、前記実施形態に限定され
るものではなく、必要に応じて種々変更することができ
る。例えば、前記実施例では加圧ローラを有した定着装
置を例示しているが、加圧ローラのかわりに加熱ローラ
を使用して上下の定着ローラ双方に発熱層を持たせても
よいし、加圧ローラのかわりに定着ベルトや定着板を使
用してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明の定着装置用
通電方法を適用した本発明の定着装置によれば、適正な
通電状態を長期間に亘り保持することができるととも
に、受電電極と給電電極との接触部の構造を簡単にする
ことができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0046】すなわち、請求項1に記載の本発明の定着
装置用通電方法によれば、受電用電気接点部と供給用電
気接点部とを当接すると、球状凸面の供給用電気接点部
が回転可能な球状凹面の受電用電気接点部に小さな接触
面積で面接触するので摺動面積が少なくなり、受電電極
と供給電極との接触部の摺動抵抗を小さくすることがで
き、かつ、時間の経過による偏摩耗およびこの偏摩耗に
よるスパークの発生を確実に防止することができるの
で、適正な通電状態を長期間に亘り保持することができ
るとともに、受電電極と給電電極との接触部の構造を簡
単にすることができるなどの極めて優れた効果を奏す
る。
【0047】また、請求項2に記載の本発明の定着装置
用通電方法によれば、請求項1に記載の効果に加えて発
熱層の配設位置にかかわらず発熱層への適正な通電を容
易に行うことができるなどの極めて優れた効果を奏す
る。
【0048】また、請求項3に記載の本発明の定着装置
用通電方法によれば、請求項2に記載の効果に加えて接
続電極と配線部材との電気的な接続を容易に行うことが
できるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0049】また、請求項4に記載の本発明の定着装置
用通電方法によれば、請求項3に記載の効果に加えて加
熱ローラの外周面側に配設された接続電極と配線部材と
の電気的な接続をより確実に行うことができるなどの極
めて優れた効果を奏する。
【0050】また、請求項5に記載の本発明の定着装置
によれば、請求項1に記載の本発明の定着装置用通電方
法を容易に実行することができるので、受電用電気接点
部と供給用電気接点部とを当接すると、球状凸面の供給
用電気接点部が回転可能な球状凹面の供給用電気接点部
に小さな接触面積で面接触するので摺動面積が少なくな
り、受電電極と供給電極との接触部の摺動抵抗を小さく
することができ、かつ、時間の経過による偏摩耗および
この偏摩耗によるスパークの発生を確実に防止すること
ができるので、適正な通電状態を長期間に亘り保持する
ことができるとともに、受電電極と給電電極との接触部
の構造を簡単にすることができるなどの極めて優れた効
果を奏する。
【0051】また、請求項6に記載の本発明の定着装置
によれば、請求項2に記載の本発明の定着装置用通電方
法を容易に実行することができるので、請求項5に記載
の効果に加えて発熱層の配設位置にかかわらず発熱層へ
の適正な通電を容易に行うことができるなどの極めて優
れた効果を奏する。
【0052】また、請求項7に記載の本発明の定着装置
によれば、請求項3に記載の本発明の定着装置用通電方
法を容易に実行することができるので、請求項6に記載
の効果に加えて接続電極と配線部材との電気的な接続を
容易に行うことができるなどの極めて優れた効果を奏す
る。
【0053】また、請求項8に記載の本発明の定着装置
によれば、請求項4に記載の本発明の定着装置用通電方
法を容易に実行することができるので、請求項7に記載
の効果に加えて加熱ローラの外周面側に配設された接続
電極と配線部材との電気的な接続をより確実に行うこと
ができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る定着装置用通電方法を適用した
本発明に係る定着装置の実施形態の要部を示す概略構成
【図2】 図1の端子保持部材の一例を示す説明図
【図3】 図1の端子保持部材の他例を示す説明図
【符号の説明】
1 定着装置 2 加熱ローラ 10 基体 11 発熱層 12 離型層 14 接続電極 16 (配線部材としての)リード線 18 (端子保持部材としての)金属リング 18A (端子保持部材としての)クリップ体 22 受電電極 23 受電用電気接点部 25 電源 26 供給電極 27 供給用電気接点部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA31 AA42 BB19 BB22 2H071 BA03 BA20 BA43 DA12 3K058 AA91 BA18 CE13 CE19 DA04 GA06 3K092 PP18 QA05 QC02 QC60 VV01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形状の基体の内周面側あるいは外周
    面側に発熱層が配設された加熱ローラの回転中心部に前
    記発熱層と接続する1対の受電電極を配設し、これらの
    受電電極に、電源に接続する1対の供給電極をそれぞれ
    接触させることにより前記加熱ローラの発熱層へ電力を
    供給する定着装置用通電方法において、 前記加熱ローラの回転中心部に配設した受電電極に球状
    凹面の受電用電気接点部を形成するとともに、前記供給
    電極に前記受電用電気接点部の球状凹面の曲率半径より
    小さい曲率半径からなる球状凸面の供給用電気接点部を
    形成し、前記受電用電気接点部と前記供給用電気接点部
    とを当接することにより前記加熱ローラの発熱層へ電力
    を供給することを特徴とする定着装置用通電方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱ローラの発熱層の両端部側の表
    面に1対の接続電極を積層形成し、各接続電極毎に配線
    部材の一端を電気的に接続し、前記各配線部材の他端を
    前記各受電電極に電気的に接続することを特徴とする請
    求項1に記載の定着装置用通電方法。
  3. 【請求項3】 端子保持部材を拡径あるいは縮径させる
    ことにより前記配線部材の一端を前記接続電極上に保持
    して電気的に接続することを特徴とする請求項2に記載
    の定着装置用通電方法。
  4. 【請求項4】 前記加熱ローラの基体の外周面側に位置
    する発熱層の接続電極に対して金属リングからなるリン
    グ状の端子保持部材を縮径するように塑性変形すること
    により前記配線部材の一端を前記接続電極上に保持して
    電気的に接続することを特徴とする請求項3に記載の定
    着装置用通電方法。
  5. 【請求項5】 円筒形状の基体およびこの基体の内周面
    側あるいは外周面側に配設された発熱層を具備する加熱
    ローラと、この加熱ローラの回転中心部に配設され前記
    発熱層と電気的に接続する1対の受電電極と、電源に接
    続され前記受電電極と接触可能に配設される1対の供給
    電極とを有する定着装置において、 前記各受電電極に球状凹面の受電用電気接点部を形成す
    るとともに、前記供給電極に前記受電用電気接点部の球
    状凹面の曲率半径より小さい曲率半径からなる球状凸面
    の供給用電気接点部を形成し、前記受電用電気接点部と
    前記供給用電気接点部とを当接するように形成したこと
    を特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱ローラの発熱層の両端部側の表
    面に1対の接続電極を積層形成し、各接続電極毎に配線
    部材の一端を電気的に接続し、前記各配線部材の他端を
    前記各受電電極に電気的に接続したことを特徴とする請
    求項5に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 拡径あるいは縮径可能に形成された端子
    保持部材を有し、この端子保持部材を拡径あるいは縮径
    させて前記配線部材の一端を前記接続電極上に保持して
    電気的に接続したことを特徴とする請求項6に記載の定
    着装置。
  8. 【請求項8】 前記端子保持部材は、リング状の端子保
    持部材を縮径するように塑性変形させて前記配線部材の
    一端を前記接続電極上に保持する金属リングであること
    を特徴とする請求項7に記載の定着装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7761025B2 (en) 2006-01-19 2010-07-20 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Developer cartridge and image forming apparatus
JP2010286503A (ja) * 2009-06-09 2010-12-24 Murata Machinery Ltd 定着装置
WO2023032991A1 (ja) * 2021-08-31 2023-03-09 京セラ株式会社 ヒータおよびヘアアイロン

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