JPH09114295A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH09114295A
JPH09114295A JP27551295A JP27551295A JPH09114295A JP H09114295 A JPH09114295 A JP H09114295A JP 27551295 A JP27551295 A JP 27551295A JP 27551295 A JP27551295 A JP 27551295A JP H09114295 A JPH09114295 A JP H09114295A
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JP
Japan
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roller
heating element
heating
heating roller
resistance heating
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Withdrawn
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JP27551295A
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English (en)
Inventor
Yusuke Morigami
祐介 森上
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/735,539 priority patent/US5722025A/en
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 通電部に加熱ローラ回転支持部の油性分等の
介入を招くことなく安定して発熱電流を供給でき、該回
転支持部に格別の耐熱性等の特性が要求されることがな
くそれだけ安価に提供でき、また、長期にわたり安定使
用できる定着装置を提供する。 【解決手段】 中空の芯ローラ110及びその外周面に
形成された通電により発熱する抵抗発熱体層130を含
む加熱ローラ100と、加熱ローラ100との間に記録
材を挟着しつつ通過させる加圧ローラ200とを含み、
加熱ローラ100は芯ローラ110端部で軸受け部15
0により回転可能に支持され、抵抗発熱体層130は通
電部160を介して通電可能であり、通電部160は軸
受け部150と芯ローラ110の筒壁を挟んで互いに対
向する位置に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式の複写
機、プリンタ等の画像形成装置においてトナー像等の未
定着画像を保持した記録材に該画像を加熱して定着させ
る定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機等の画像形成装置にお
ける定着装置は、一般的には、加熱ローラと該加熱ロー
ラとの間にトナー像等の未定着画像を保持した記録材を
挟着しつつ通過させるバックアップ部材(一般的には加
圧ローラ)とを含んでいる。加熱ローラにはこれまでハ
ロゲンランプヒータ等の発熱ヒータを内蔵して、該ヒー
タからの輻射熱でローラを加熱するものが多用されてき
た。
【0003】しかしハロゲンランプヒータ等の内蔵発熱
ヒータを熱源とする加熱ローラによると、該ヒータへの
通電開始時から加熱ローラ表面の所定定着温度までの昇
温速度が遅く、そのため画像形成装置の電源スイッチを
オンしてから定着装置が所定温度に到達するまでの予熱
時間(いわいゆるウォーミングアップ時間)が長くな
り、それだけ装置が使い難くなっていた。
【0004】そこで所定温度に到達するまでの昇温時間
が短く済む加熱ローラとして、例えば特開昭59−18
9381号公報に開示されているような、通電により発
熱する物質よりなる抵抗発熱体を該芯ローラとともに回
転するように形成した加熱ローラが提案されている。こ
のタイプの加熱ローラは電気・熱変換効率が良く、該抵
抗発熱体への通電開始後速やかに加熱ローラ表面温度を
所定温度まで上昇させることができ、これにより定着装
置の予熱時間を短縮することができる。
【0005】このような加熱ローラを採用する定着装置
では、抵抗発熱体に通電するために、一般的には、抵抗
発熱体に接触形成され,抵抗発熱体と一体的に回転する
リング状受電部材とこれにバネ押圧力下に摺動接触する
定位置の給電部材とからなる、加熱ローラの回転軸受け
部とは別個に設けられた通電部が採用される。しかし一
般的なこのタイプの通電部では、加熱ローラの製造誤差
等に起因して発生する該ローラの偏心回転、該ローラへ
のバックアップ部材の高圧接力による該ローラの撓み等
のために、受電部材と給電部材間の接触不良が発生し、
抵抗発熱体への給電が不安定になることがある。そこで
接触不良を解決するために、給電部材を受電部材に押圧
するバネ押圧力を大きくすることも考えられるが、この
場合も給電部材と受電部材の摺動接触面での摩耗量が増
大して、通電部の寿命が短くなり、結局抵抗発熱体への
給電が不安定となる。
【0006】そのためかかる加熱ローラについては、該
ローラの抵抗発熱体に発熱電流を安定供給できるように
抵抗発熱体への通電部を工夫することが望ましく、この
点については、例えば特公平4−73797号公報、特
公平4−77916号公報等に開示されているように加
熱ローラを回転可能に支持する軸受け部に通電部を収納
配置することや、特開平1−177576号公報、特開
平4−328594号公報、特開平4−326386号
公報等に開示されているように加熱ローラをその抵抗発
熱体に電気的に接続された玉軸受け等の軸受けで回転可
能に支持するようにし、該軸受けを介して抵抗発熱体に
通電することが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、軸受け
部に通電部を収納配置する場合、通常、該軸受け部には
回転性能を向上させるために潤滑用の油性分が入ってお
り、この油性分が通電部に介入することがあり、そうな
ると給電・受電間の電気抵抗値が変動し、抵抗発熱体へ
の十分な発熱電流の供給が困難になる。この様子を図3
を参照して説明する。図3は抵抗発熱体へ接続されてい
る電源電圧を一定に保って、抵抗発熱体の電圧を、時間
の経過と共に測定したものである。図中L2は、軸受け
部に通電部を収納配置している加熱ローラについて測定
したもののグラフである。グラフL2により、時間の経
過と共に油性分等の介入によって通電部の抵抗値が増
え、通電部での電圧降下が大きくなり、したがって抵抗
発熱体の電圧がそれだけ降下しているのが分かる。抵抗
発熱体の電圧が降下すると、抵抗発熱体を流れる電流も
減少して、抵抗発熱体のジュール損による発熱量も減少
するので、加熱ローラの昇温速度が遅くなる。さらに、
この油性分の介入の問題とは別に、通電部に電流が流れ
ることで該通電部自身の固有抵抗により通電部が発熱し
て加熱ローラ以上の温度になることがあり、しかも該通
電部は軸受け部にあるので、軸受け部材の耐熱性が要求
され、それだけ軸受け部が高価につくという問題もあ
る。
【0008】また、加熱ローラをその抵抗発熱体に電気
的に接続された玉軸受け等の軸受けで回転可能に支持す
るようにし、該軸受けを介して抵抗発熱体に通電する場
合、該軸受け自身が通電部となるので、該軸受け及び該
軸受け内の潤滑用油性分を導電性にする必要があり、そ
れだけ軸受け部が高価となる。また、前記の軸受け部に
通電部を収納配置する場合と同様に、通電による発熱の
問題のため、軸受け及び前記油性分を耐熱性とする必要
もあり、それだけさらに軸受け部が高価となる。
【0009】さらに、前記加熱ローラには、バックアッ
プ部材による高圧接力がかかるため、該加熱ローラを回
転可能に支持する軸受けは一般的に摩耗量が多い。した
がって、このように摩耗量が多い軸受け部を通電部とし
て使用するので、抵抗発熱体への長期にわたる安定的な
通電には問題がある。そこで本発明は、未定着画像を保
持した記録材に該画像を加熱定着させるための定着装置
であり、中空芯ローラの外周面又は内周面に通電により
発熱する抵抗発熱体を該ローラと共に回転可能に形成し
た加熱ローラを含み、該発熱体に通電部を介して通電す
る定着装置であって、加熱ローラの製造誤差等に起因し
て発生する該ローラの偏心回転、ローラ周面の振れや該
ローラへのバックアップ部材の高圧接力による該ローラ
の撓み等による通電部での通電不良を抑制して、それだ
け抵抗発熱体へ安定的に給電でき、しかも、通電部に加
熱ローラ回転支持部の油性分等の介入を招くことなく安
定して発熱電流を供給でき、該回転支持部に格別の耐熱
性等の特性が要求されることがなくそれだけ安価に提供
でき、また、長期にわたり安定使用できる定着装置を提
供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、未定着画像を保持した記録材に該画像を加熱
定着させる定着装置であって、中空芯ローラ及びその外
周面又は内周面に沿って形成されて該芯ローラとともに
回転可能の通電により発熱する抵抗発熱体を含む加熱ロ
ーラと、該加熱ローラとの間に前記記録材を挟着しつつ
通過させるバックアップ部材とを含み、前記加熱ローラ
は前記芯ローラ端部で回転支持部により回転可能に支持
され、前記抵抗発熱体は通電部を介して通電可能であ
り、前記通電部は前記芯ローラの筒壁を挟んで前記回転
支持部と互いに対向する位置に配置されていることを特
徴とする定着装置を提供する。
【0011】前記芯ローラは通常、加熱ローラの剛性を
得るため、また、良好な熱伝導性を得るために、アルミ
ニウム、鉄系合金等の金属材料で形成される。前記抵抗
発熱体は、電流が流れることにより該発熱体自身がジュ
ール発熱する。抵抗発熱体の材料としては、例えば正の
抵抗温度係数を有するチタン酸バリウム系セラミックを
挙げることができる。なお、前記芯ローラが導電性の場
合、一般的には芯ローラの外周面又は内周面に沿って形
成される抵抗発熱体と芯ローラとの間に絶縁性を保つた
めに絶縁層が形成される。この絶縁層は安全面から抵抗
発熱体へ印加される最大印加電圧以上の電気的耐圧を有
するものが望ましい。絶縁層の材料としては、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド等の耐熱絶縁樹脂を例示できる。
【0012】また、前記記録材(一般的には紙又はオー
バヘッドプロジェク用の透明樹脂シート)が加熱ローラ
とバックアップ部材の間に挟着されつつ通過するときに
加熱される画像が加熱ローラから剥がれやすくするため
に、加熱ローラの記録材が接触する部分に離型層を形成
してもよい。この離型層の材料としては、離型性のある
耐熱樹脂、例えばテトラフルオロエチレンとパーフルオ
ロアルコキシエチレンとの共重合体(PFA)やポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)を挙げることができ
る。
【0013】本発明の定着装置によると、前記通電部を
介して前記抵抗発熱体に電流が流されて、抵抗発熱体自
身の発熱により加熱ローラ全体が加熱される。ここで、
電気から熱への交換効率が良いので、加熱ローラが所定
の温度に到達するまでの時間は短くてすむ。なお、抵抗
発熱体により加熱される加熱ローラは、加熱ローラに接
触して配置される又は加熱ローラの近傍に配置されるサ
ーミスタ等の温度検出手段及び該検出手段により検出さ
れた温度と所定温度を比較して抵抗発熱体に流れる電流
を制御する制御手段により、加熱ローラの温度を所定定
着温度に保ってもよい。
【0014】このようにして所定定着温度になった加熱
ローラと該ローラに対向する前記バックアップ部材の間
に、未定着画像を保持した記録材を通過させることによ
り該画像が記録材に加熱定着される。そして、加熱ロー
ラの製造誤差等に起因して発生する該ローラの偏心回転
や該ローラへのバックアップ部材の高圧接力による該ロ
ーラの撓み等の影響の最も少ない加熱ローラの回転支持
部のところで、芯ローラの筒壁を挟んで該回転支持部と
対向する位置に通電部が配置されているので、通電部を
介しての抵抗発熱体への通電の不良が抑制され、それだ
け安定的に発熱体へ給電できる。
【0015】また、回転支持部内に通電部を配置するも
のではないので、そして通電部は芯ローラの筒壁を間に
して回転支持部に向かいあっているので、通電部に回転
支持部からの油性分等の介入を招く恐れもなく、この点
でも抵抗発熱体への通電が安定する。さらに、回転支持
部に通電部を兼用させることなく、回転支持部とは別に
通電部を設けたので、回転支持部に格別の耐熱性等の特
性が要求されることがなく、それだけ安価に済み、ま
た、一般的に摩耗量の多い回転支持部とは別に通電部が
あるので、通電部の摩耗量が少なくそれだけ長期にわた
り安定使用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態であ
る抵抗発熱体を加熱ローラの外周面に設けた定着装置の
概略断面図である。図1に示す装置は、未定着画像であ
るトナー像を該画像を保持する記録材である記録紙に加
熱定着させる定着装置である。
【0017】この定着装置は、加熱ローラ100及び該
加熱ローラ100圧接するバックアップ部材である加圧
ローラ200を有する。加熱ローラ100は、側板部材
300から突出した支持軸310及び該ローラ100の
後述する軸受け部150により回転可能に支持されてい
る。また、加圧ローラ200は、図示しない支持手段に
より回転可能に支持されつつ、図示しない押圧手段によ
り加熱ローラ100に圧接している。加熱ローラ100
及び加圧ローラ200は図示しない駆動手段により記録
紙送り方向に回転駆動される。
【0018】前記加熱ローラ100は、中空円筒状のア
ルミニウム製芯ローラ110を有し、該芯ローラ110
の内周面の両端部には、玉軸受けを含むリング状の軸受
け部150が嵌められ、軸受け部150の外周面は芯ロ
ーラ110の内周面に嵌着されている。軸受け部150
の内周面は、さらに前記支持軸310に嵌装されている
ので、芯ローラ110したがって加熱ローラ100は、
支持軸310を中心に軸受け部150の玉軸受けにより
滑らかに回転できる。
【0019】芯ローラ110の外周面には、耐熱絶縁性
樹脂であるポリイミドからなる絶縁層120が、絶縁層
120の外周面には正の温度係数を有するチタン酸バリ
ウム系セラミックからなる層状の抵抗発熱体130が、
抵抗発熱体層130の外周面には耐熱性樹脂であるポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)からなる離型層1
40が順に形成されている。絶縁層120、抵抗発熱体
層130、離型層140は、芯ローラ110と一体的に
回転する。離型層140の幅(芯ローラ110長手方向
の長さ)は、加熱ローラ100と加圧ローラ200の間
を通過するトナー像を保持した記録紙の最大幅以上であ
る。抵抗発熱体層130の幅は、後述する通電部160
a、160bを該発熱体層130の両端表面上にそれぞ
れ接触させ、通電するために離型層140の幅よりも広
い。絶縁層120の幅は、電流の流れる抵抗発熱体層1
30と芯ローラ110の絶縁性を保つため該発熱体層1
30の幅より広い。
【0020】また、前述の離型層140からはみ出た抵
抗発熱体層130の両端外周部分において、芯ローラ1
10の筒壁を挟んで軸受け部150と互いに対向する位
置に一対の導電性の銅合金からなるリング状受電部材1
61a、161bが嵌装され、該発熱体層130に固定
されている。したがって、受電部材161a、161b
と抵抗発熱体層130とは電気的に接続されている。受
電部材161a、161bも絶縁層120、抵抗発熱体
層130及び離型層140と同様に芯ローラ110と一
体的に回転する。この受電部材161a及び161bに
は、一対の導電性のカーボン製給電部材162a及び1
62bがそれぞれバネ163a、163bにより押圧さ
れている。そして、受電部材161a(161b)と給
電部材(162a(162b)は、受電部材161a
(161b)が芯ローラ110と一体的に回転しても両
者の接触面で電気的な接続が保たれるようになってい
る。これらそれぞれ一対の受電部材161a、161
b、給電部材162a、162b及びバネ163a、1
63bにより一対の通電部160a、160bが構成さ
れている。給電部材162a及び162bはスイッチS
Wを介して電源400の両端子に電気的に接続されてい
る。したがって、抵抗発熱体層130は、電気的に電源
400に接続されている。
【0021】この図1に示す定着装置によると、未定着
トナー像の記録紙への加熱定着は以下の様になされる。
まず、スイッチSWを閉じて、給電部材162a、16
2b及び受電部材161a、161bを介して抵抗発熱
体層130は電源400の両端子に電気的に接続され
る。抵抗発熱体層130には、電源400の電圧印加に
より電流が流れ、該発熱体層130自身のジュール損に
より発熱して、加熱ローラ100を所定の定着温度に加
熱する。この抵抗発熱体層130に通電して加熱する加
熱ローラ100は、従来のハロゲンランプヒータ等の発
熱ヒータの輻射熱を利用して加熱する加熱ローラに比べ
て熱への変換効率及び熱源から芯ローラ110への熱伝
導の効率が良いので、経済的であり、また、ウォーミン
グアップ時間が短くてすむ。
【0022】なお、図示しないが、加熱ローラ100の
温度を検出するサーミスタ等の温度検出手段と、検出温
度と所定定着温度とを比較してスイッチSWを開閉する
温度制御手段により加熱ローラ100の温度は所定定着
温度に保持される。そして、トナー像を保持した記録紙
は、図示しない搬送手段により該記録紙の一端が前述の
ようにして所定定着温度まで加熱された加熱ローラ10
0と加熱ローラ100に押圧している加圧ローラ200
のニップ部分にまで搬送される。両ローラは図示しない
駆動手段により回転しているので搬送された記録紙は、
両ローラにより挟持されつつ、両ローラ間を通過して、
記録紙上に保持されたトナー像は記録紙上に加熱定着さ
れる。
【0023】通電部160a、160bは、加熱ローラ
100の製造誤差等に起因して発生する該ローラ100
の偏心回転や、該ローラ100への加圧ローラ200の
高圧接力による該ローラ100の撓み等による影響の最
も少ない軸受け部150に芯ローラ110の筒壁を挟ん
で互いに対向する位置に配置されているため、受電部材
161a(161b)及び給電部材162a(162
b)間の接触不良が抑制され、それだけ抵抗発熱体層1
30への給電が安定する。また、同位置に配置されてい
るので、給電部材162a(162b)を受電部材16
1a(161b)へ押圧するバネ163a(163b)
の圧力を100〜200g/cm2 程度の軽圧にするこ
とができる。したがって通電部である給電部材162a
(162b)と受電部材161a(161b)との摺動
する接触面での両部材の摩耗量は、従来の加圧ローラ等
のバックアップ部材による高圧接力がかかる軸受け自身
を通電部として使用する場合に比べて少なくなり、それ
だけ長期にわたり安定使用できる。
【0024】また、加熱ローラ100の回転支持部であ
る軸受け部150とは別に、且つ、軸受け部150に対
し芯ローラ110の筒壁を挟んで通電部160を設けた
ので、軸受け部150の油性分が通電部160に介入す
る恐れがなく、図3のグラフL1に示すように抵抗発熱
体の電圧はほとんど変化しないので、それだけ安定して
通電部160を介して発熱電流を抵抗発熱体層130へ
流すことができる。さらに、軸受け部150には、電流
が流れないので、軸受け部150及び該軸受け内の潤滑
用油性分を導電性にする必要がなく安価になり、軸受け
部150自身の通電による発熱の問題もないので、軸受
け部150及び前記油性分を耐熱性とする必要もなくさ
らにそれだけ安価に済ませることができる。
【0025】次に、本発明の他の実施形態である定着装
置を図2を参照して説明する。この装置も図1に示す装
置と同様に未定着画像であるトナー像を該画像を保持す
る記録紙に加熱定着させる定着装置であり、図2はこの
装置の概略断面図である。図2に示す定着装置は、図1
に示す装置とは、抵抗発熱体層を加熱ローラの内周面に
形成し、これと共に加熱ローラの回転支持部である軸受
け部を加熱ローラの外周面に設けた点で異なる。図1に
示す装置の部品と、実質的に同構造、作用を有する部品
には、図1の部品と同じ符号を付してある。
【0026】この定着装置は、加熱ローラ100及び該
加熱ローラ100に圧接されるバックアップ部材である
加圧ローラ200を有する。加熱ローラ100は、側板
部材300に予め設けてある円形の貫通孔320に嵌着
された玉軸受け部を含む軸受け部151に、後述する芯
ローラ110を嵌装して、該ローラ110の外周面両端
部が軸受け部151の玉軸受け部に支持されることによ
り、回転可能に支持されている。
【0027】また、加圧ローラ200は、図示しない支
持手段により支持されつつ、図示しない押圧手段により
加熱ローラ100に向け押圧されている。加熱ローラ1
00及び加圧ローラ200は図示しない駆動手段により
回転駆動される。前記加熱ローラ100は、中空円筒状
のアルミニウム製芯ローラ110を有している。芯ロー
ラ110の外周面には、離型層140が形成してある。
また、芯ローラ110の内周面には、絶縁層120が、
さらに絶縁層120の内周面に層状の抵抗発熱体130
が順に形成されている。離型層140、絶縁層120及
び抵抗発熱体層130は、芯ローラ110と一体的に回
転する。なお、離型層140、絶縁層120及び抵抗発
熱体層130の材質は、図1に示す定着装置のものと同
じである。
【0028】離型層140の幅は、加熱ローラ100と
加圧ローラ200の間を通過する未定着トナー像を保持
した記録紙の最大幅以上である。絶縁層120の幅は、
電流の流れる抵抗発熱体層130と芯ローラ110の絶
縁性を保つため該発熱体層130の幅より広い。抵抗発
熱体層130の両端内周面部分において、芯ローラ11
0の筒壁を挟んで軸受け部151と対向する位置には、
一対の導電性の銅合金からなるリング状受電部材161
a、161bが嵌装され、該発熱体層130に固定され
ている。したがって、受電部材161a、161bと抵
抗発熱体層130とは電気的に接続されている。受電部
材161a、161bも絶縁層120、抵抗発熱体層1
30及び離型層140と同様に芯ローラ110と一体的
に回転する。この受電部材161a及び161bには、
一対の導電性のカーボン製給電部材162a及び162
bがそれぞれバネ163a、163bにより押圧されて
いる。そして、受電部材161a(161b)と給電部
材162a(162b)は、受電部材161a(161
b)が芯ローラと一体的に回転しても電気的な接続が保
たれるようになっている。これらそれぞれ一対の受電部
材161a、161b、給電部材162a、162b及
びバネ163a、163bにより一対の通電部160
a、160bが構成されている。給電部材162a及び
162bはスイッチSWを介して電源400の両端子に
電気的に接続されている。したがって、抵抗発熱体層1
30は、電気的に電源400に接続されている。
【0029】この定着装置によると、図1に示す定着装
置と同様にしてトナー像を保持する記録紙への該トナー
像の加熱定着は行われる。また、通電部160a、16
0bは、図1に示す定着装置と同様に、加熱ローラ10
0の製造誤差等に起因して発生する該ローラ100の偏
心回転や該ローラ100への加圧ローラ200の高圧接
力による該ローラ100の撓み等による影響の最も少な
い軸受け部150に芯ローラ110の筒壁を挟んで互い
に対向する位置に配置されており、また、加熱ローラ1
00の回転支持部である軸受け部150とは別に通電部
160を設けたので、図1に示す定着装置と同様の効果
を有する。
【0030】なお、前記各実施形態で示した定着装置の
各部の材料は、前記のものに限定される必要はない。
【0031】
【発明の効果】本発明によると、未定着画像を保持した
記録材に該画像を加熱定着させるための定着装置であ
り、中空芯ローラの外周面又は内周面に通電により発熱
する抵抗発熱体を該ローラと共に回転可能に形成した加
熱ローラを含み、該発熱体に通電部を介して通電する定
着装置であって、加熱ローラの製造誤差等に起因して発
生する該ローラの偏心回転、ローラ周面の振れや該ロー
ラへのバックアップ部材の高圧接力による該ローラの撓
み等による通電部での通電不良を抑制して、それだけ抵
抗発熱体へ安定的に給電でき、しかも、通電部に加熱ロ
ーラ回転支持部の油性分等の介入を招くことなく安定し
て発熱電流を供給でき、該回転支持部に格別の耐熱性等
の特性が要求されることがなくそれだけ安価に提供で
き、また、長期にわたり安定使用できる定着装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である抵抗発熱体層を加熱
ローラの外周面に設けた定着装置の概略断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態である抵抗発熱体層を加
熱ローラの内周面に設けた定着装置の概略断面図であ
る。
【図3】抵抗発熱体へ接続されている電源電圧を一定に
保ったときの、抵抗発熱体の電圧の変化を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
100 加熱ローラ 110 芯ローラ 120 絶縁層 130 抵抗発熱体層 140 離型層 150、151 軸受け部 160 通電部 161a、161b 受電部材 162a、162b 給電部材 163a、163b バネ 200 加圧ローラ 300 側板部材 310 支持軸 320 貫通孔 400 電源 SW スイッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未定着画像を保持した記録材に該画像を加
    熱定着させる定着装置であって、中空芯ローラ及びその
    外周面又は内周面に沿って形成されて該芯ローラととも
    に回転可能の通電により発熱する抵抗発熱体を含む加熱
    ローラと、該加熱ローラとの間に前記記録材を挟着しつ
    つ通過させるバックアップ部材とを含み、前記加熱ロー
    ラは前記芯ローラ端部で回転支持部により回転可能に支
    持され、前記抵抗発熱体は通電部を介して通電可能であ
    り、前記通電部は前記芯ローラの筒壁を挟んで前記回転
    支持部と互いに対向する位置に配置されていることを特
    徴とする定着装置。
JP27551295A 1995-10-24 1995-10-24 定着装置 Withdrawn JPH09114295A (ja)

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