JP2022182142A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2022182142A
JP2022182142A JP2021089509A JP2021089509A JP2022182142A JP 2022182142 A JP2022182142 A JP 2022182142A JP 2021089509 A JP2021089509 A JP 2021089509A JP 2021089509 A JP2021089509 A JP 2021089509A JP 2022182142 A JP2022182142 A JP 2022182142A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
temperature detection
fixing
heater
fixing device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021089509A
Other languages
English (en)
Inventor
圭太郎 正路
Keitaro Shoji
卓弥 瀬下
Takuya Seshimo
匠 和井田
Takumi Waida
祐介 古市
Yusuke Furuichi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2021089509A priority Critical patent/JP2022182142A/ja
Publication of JP2022182142A publication Critical patent/JP2022182142A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】温度検知部材が目標の設置位置から外れてしまっても、適切な温度検知を継続する。【解決手段】画像を記録材Pに加熱定着する中空状の定着部材20と、前記定着部材の内周面側から該定着部材を加熱する加熱部材22と、前記加熱部材における前記定着部材の内周面側とは反対側の面に対向して温度を検知する温度検知部材65と、前記温度検知部材が前記面に当接するように該温度検知部材を付勢する付勢部材65aと、備える定着装置9であって、前記面は、記録材幅方向から見たときに前記温度検知部材側に曲率中心をもつ曲面で構成され、前記記録材搬送方向において、前記温度検知部材の両端部分が前記曲面に当接し、かつ、該温度検知部材の中央部分が該曲面と離間している。【選択図】図9

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、定着部材と、定着部材の内周面側から定着部材を加熱する加熱部材と、加熱部材における定着部材の内周面側とは反対側の面に対向して温度を検知する温度検知部材と、温度検知部材が前記面に当接するように付勢する付勢部材と、を備える定着装置が知られている。
例えば、特許文献1には、無端状の定着ベルト(定着部材)の内周側で定着ベルトを加熱する面状のヒータ(加熱部材)をヒータホルダで保持し、ヒータホルダを長手方向(記録材幅方向)にわたってステーで支持する定着装置が開示されている。この定着装置は、ステーを介してヒータホルダを定着ニップ側に付勢することで、定着ベルトと加圧ローラとの間に定着ニップを形成する。ヒータホルダは、定着ニップ側にヒータを保持するとともに、定着ニップとは逆側にサーミスタ(温度検知部材)を保持している。この温度検知部材は、絶縁シートを介してヒータの面に当接して温度を検知する。
従来の定着装置では、温度検知部材が目標の設置位置から外れてしまい、適切な温度検知が困難になる場合があった。
上述した課題を解決するため、本発明は、画像を記録材に加熱定着する中空状の定着部材と、前記定着部材の内周面側から該定着部材を加熱する加熱部材と、前記加熱部材における前記定着部材の内周面側とは反対側の面に対向して温度を検知する温度検知部材と、前記温度検知部材が前記面に当接するように該温度検知部材を付勢する付勢部材と、を備える定着装置であって、前記面は、記録材搬送方向に対して直交する記録材幅方向から見たときに前記温度検知部材側に曲率中心をもつ曲面で構成され、前記記録材搬送方向において、前記温度検知部材の両端部分が前記曲面に当接し、かつ、該温度検知部材の中央部分が該曲面と離間していることを特徴とする。
本発明によれば、温度検知部材が目標の設置位置から外れてしまっても、温度検知部材を目標の設置位置に戻すことができ、適切な温度検知を継続することができる。
実施形態における画像形成装置の概略構成図。 同画像形成装置における定着装置の内部構造を用紙の幅方向(記録材幅方向)から見たときの説明図。 同定着装置の斜視図。 同定着装置の分解斜視図。 同定着装置の加熱装置の斜視図。 同加熱装置の分解斜視図。 同加熱装置のヒータの平面図。 同ヒータの分解斜視図。 同定着装置の内部構造(サーミスタ等)をベルト幅方向(記録材幅方向)から見たときの説明図。 同定着装置の内部構造(サーモスタット)をベルト幅方向(記録材幅方向)から見たときの説明図。 ヒータの短手方向における温度分布を説明するための説明図。 サーミスタが目標の設置位置に位置する場合において、圧縮バネの付勢力によりヒータの裏面(曲面)に当接するサーミスタの短手方向両端部分に作用する力を説明する説明図。 サーミスタが目標の設置位置から外れている場合において、圧縮バネの付勢力によりヒータの裏面(曲面)に当接するサーミスタの短手方向両端部分に作用する力を説明する説明図。
以下、本発明を画像形成装置の定着装置に適用した一実施形態について説明する。
なお、画像形成装置としては、プリンタのほか、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機などであってもよい。
図1は、本実施形態における画像形成装置の概略構成図である。
本実施形態の画像形成装置100は、画像形成部である4つの作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkを備える。各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkは、画像形成装置本体103に対して着脱可能に構成され、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。具体的には、各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkは、潜像担持体としてのドラム状の感光体2を備える。また、各作像ユニットは、感光体2の表面を帯電する帯電装置3と、感光体2の表面に現像剤としてのトナーを供給してトナー画像を形成する現像装置4と、感光体2の表面をクリーニングするクリーニング装置5と、を備える。
また、画像形成装置100は、各感光体2の表面を露光し静電潜像を形成する露光装置6と、記録材としての用紙Pを供給する給紙装置7と、各感光体2に形成されたトナー画像を用紙Pに転写する転写装置8とを備える。また、画像形成装置100は、用紙Pに転写されたトナー画像を定着する定着装置9と、用紙Pを装置外に排出する排紙装置10と、を備える。
転写装置8は、複数のローラによって張架された中間転写体としての無端状の中間転写ベルト11を有する。また、転写装置8は、各感光体2上のトナー画像を中間転写ベルト11へ転写する一次転写部材としての4つの一次転写ローラ12と、中間転写ベルト11上に転写されたトナー画像を用紙Pへ転写する二次転写部材としての二次転写ローラ13と、を有する。複数の一次転写ローラ12は、それぞれ、中間転写ベルト11を介して感光体2に接触している。これにより、中間転写ベルト11と各感光体2とが互いに接触し、これらの間に一次転写ニップが形成されている。一方、二次転写ローラ13は、中間転写ベルト11を介して中間転写ベルト11を張架するローラの1つに接触している。これにより、二次転写ローラ13と中間転写ベルト11との間には二次転写ニップが形成されている。
また、画像形成装置100内には、給紙装置7から送り出された用紙Pが搬送される用紙搬送路14が形成されている。この用紙搬送路14における給紙装置7から二次転写ニップ(二次転写ローラ13)に至るまでの途中には、一対のタイミングローラ15が設けられている。
次に、本実施形態の画像形成装置の印刷動作について説明する。
印刷動作開始の指示があると、各作像ユニット1Y,1M,1C,1Bkにおいては、感光体2が図1の時計回りに回転駆動され、帯電装置3によって感光体2の表面が均一な高電位に帯電される。次いで、原稿読取装置によって読み取られた原稿の画像情報、あるいは端末からプリント指示されたプリント情報に基づいて、露光装置6が各感光体2の表面を露光することで、露光された部分の電位が低下して静電潜像が形成される。そして、この静電潜像に対して現像装置4からトナーが供給され、各感光体2上にトナー画像が形成される。
各感光体2上に形成された各トナー画像は、各感光体2の回転に伴って一次転写ニップ(一次転写ローラ12の位置)に達すると、図1の反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト11上に互いに重なり合うように転写される。そして、中間転写ベルト11上に転写されたトナー画像は、中間転写ベルト11の回転に伴って二次転写ニップ(二次転写ローラ13の位置)へ搬送され、二次転写ニップにおいて搬送されてきた用紙Pに転写される。この用紙Pは、給紙装置7から供給されたものである。給紙装置7から供給された用紙Pは、タイミングローラ15によって一旦停止された後、中間転写ベルト11上のトナー画像が二次転写ニップに至るタイミングに合わせて二次転写ニップへ搬送される。かくして、用紙P上にフルカラーのトナー画像が担持される。また、トナー画像が転写された後、各感光体2上に残留するトナーは各クリーニング装置5によって除去される。
トナー画像が転写された用紙Pは、定着装置9へと搬送され、定着装置9によって用紙Pにトナー画像が定着される。その後、用紙Pは排紙装置10によって装置外に排出されて、一連の印刷動作が完了する。
次に、本実施形態の定着装置9の構成について説明する。
図2は、本実施形態における定着装置9の内部構造を用紙Pの幅方向(記録材幅方向)から見たときの説明図である。
本実施形態の定着装置9は、定着部材としての無端状のベルト部材からなる定着ベルト20と、定着ベルト20の外周面に接触して定着ニップであるニップ部Nを形成する対向部材としての加圧ローラ21と、定着ベルト20を加熱する加熱装置19と、を備える。加熱装置19は、定着ベルト20の内周面側から定着ベルトを加熱する加熱部材としての面状のヒータ22と、ヒータ22を保持する保持部材としてのヒータホルダ23とを備える。また、加熱装置19は、ヒータホルダ23を長手方向(記録材幅方向、図2の紙面垂直方向)にわたって支持する支持部材としてのステー24を備える。
定着ベルト20は、例えば、外径が25mmで、厚みが40~120μmのポリイミド(PI)製の中空状の基体を有している。定着ベルト20の最表層には、耐久性を高めて離型性を確保するために、PFAやPTFE等のフッ素系樹脂による厚みが5~50μmの離型層が形成される。基体と離型層の間に厚さ50~500μmのゴム等からなる弾性層を設けてもよい。また、定着ベルト20の基体は、ポリイミドに限らず、PEEKなどの耐熱性樹脂やニッケル(Ni)、SUSなどの金属基体であってもよい。定着ベルト20の内周面に摺動層としてポリイミドやPTFEなどをコートしてもよい。
加圧ローラ21は、例えば外径が25mmであり、中実の鉄製芯金21aと、この芯金21aの表面に形成された弾性層21bと、弾性層21bの外側に形成された離型層21cとで構成されている。弾性層21bはシリコーンゴムで形成されており、厚みは例えば3.5mmである。弾性層21bの表面は離型性を高めるために、厚みが例えば40μm程度のフッ素樹脂層による離型層21cを形成するのが望ましい。
ヒータ22は、定着ベルト20の幅方向(記録材幅方向)に渡って長尺な形状であり、定着ベルト20の内周面に接触するように配置されている。ヒータ22は、定着ベルト20に対して非接触、あるいは低摩擦シートなどを介して間接的に接触する場合であってもよいが、ヒータ22を定着ベルト20に対して直接接触させる方が定着ベルト20への熱伝達効率がよくなる。また、ヒータ22を定着ベルト20の外周面に接触させることもできるが、定着ベルト20の外周面がヒータ22との接触により傷付くと定着品質が低下する虞があるため、ヒータ22は定着ベルト20の内周面に接触している方がよい。
ヒータホルダ23及びステー24は、定着ベルト20の内周側に配置されている。ステー24は、金属製のチャンネル材で構成され、その両端部分が定着装置9の両側壁部に支持されている。ステー24によってヒータホルダ23のヒータ22側とは反対側の面が支持されていることで、ヒータ22及びヒータホルダ23は加圧ローラ21の加圧力に対して大きく撓むことなく保たれ、定着ベルト20と加圧ローラ21との間にニップ部Nが形成される。
ヒータホルダ23は、ヒータ22の熱によって高温になりやすいため、耐熱性の材料で形成されることが望ましい。例えば、ヒータホルダ23をLCPやPEEKなどの低熱伝導性の耐熱性樹脂で形成した場合は、ヒータ22からヒータホルダ23への伝熱が抑制され効率的に定着ベルト20を加熱することが可能である。
加圧ローラ21と定着ベルト20は、加圧手段としてのバネによって互いに圧接されている。これにより、定着ベルト20と加圧ローラ21との間にニップ部Nが形成される。また、加圧ローラ21は、画像形成装置本体103に設けられた駆動手段から駆動力が伝達されて回転駆動する駆動ローラとして機能する。一方、定着ベルト20は、加圧ローラ21の回転に伴って従動回転するように構成されている。回転時、定着ベルト20はヒータ22に対して摺動する。定着ベルト20の摺動性を高めるために、ヒータ22と定着ベルト20との間にオイルやグリースなどの潤滑剤を介在させてもよい。
印刷動作が開始されると、加圧ローラ21が回転駆動され、定着ベルト20が従動回転を開始する。また、ヒータ22に電力が供給されることで、定着ベルト20が加熱される。そして、定着ベルト20の温度が所定の目標温度(定着温度)に到達した状態で、図2に示すように、未定着トナー画像が担持された用紙Pが、定着ベルト20と加圧ローラ21との間(ニップ部N)に搬送される。これにより、未定着トナー画像が加熱及び加圧されて用紙Pに定着される。
図3は、定着装置の斜視図、図4は、その分解斜視図である。
図3及び図4に示すように、定着装置9の装置フレーム40は、一対の側壁部28と前壁部27とから成る第1装置フレーム25と、後壁部29から成る第2装置フレーム26と、を備えている。一対の側壁部28は、定着ベルト20の幅方向(以下「ベルト幅方向」という)の一端部側と他端部側とに配置されており、両側壁部28によって、加圧ローラ21及び加熱装置19の両端部側が支持される。各側壁部28には、複数の係合突起28aが設けられ、各係合突起28aが後壁部29に設けられた係合孔29aに係合することで、第1装置フレーム25と第2装置フレーム26とが組み付けられる。
また、各側壁部28は、加圧ローラ21の回転軸などを挿通させるための挿通溝28bが設けられている。挿通溝28bは、後壁部29側で開口し、これとは反対側では開口しない突き当て部となっている。この突き当て部側の端部には、加圧ローラ21の回転軸を支持する軸受30が設けられている。加圧ローラ21は、その回転軸の両端部がそれぞれ軸受30に装着されることで、両側壁部28によって回転可能に支持される。
また、加圧ローラ21の回転軸の一端部側には、駆動伝達部材としての駆動伝達ギヤ31が設けられている。駆動伝達ギヤ31は、加圧ローラ21が両側壁部28に支持された状態で、側壁部28よりも外側に露出した状態で配置される。これにより、定着装置9が画像形成装置本体103に搭載された際、駆動伝達ギヤ31が画像形成装置本体103に設けられているギヤと連結し、駆動源からの駆動力を伝達可能な状態となる。
加熱装置19の長手方向の両端部には、定着ベルト20などを支持する一対の支持部材32が設けられている。この支持部材32は、加熱装置19の装置フレームであるとともに、定着装置9の装置フレーム40の一部でもある。定着ベルト20は、支持部材32によって、非回転状態では基本的に周方向の張力が付与されない状態、いわゆるフリーベルト方式で支持されている。また、各支持部材32には、ガイド溝32aが設けられており、このガイド溝32aを側壁部28の挿通溝28bの縁に沿って進入させることで、側壁部28に対して組み付けられる。
また、各支持部材32と後壁部29との間には、付勢部材としての一対のバネ33が設けられている。各バネ33によって支持部材32が加圧ローラ21側に付勢されることで、定着ベルト20が加圧ローラ21に押し当てられ、定着ベルト20と加圧ローラ21との間にニップ部Nが形成される。
図5は、加熱装置19の斜視図、図6は、その分解斜視図である。
図5及び図6に示すように、ヒータホルダ23の定着ベルト20側(ニップ部N側)の面には、ヒータ22を収容するための矩形の収容凹部23aが設けられている。ヒータ22は、その収容凹部23a内に収容された状態で、後述のコネクタによってヒータホルダ23と一緒に挟まれることで保持される。
一対の支持部材32は、定着ベルト20の内周に挿入されて定着ベルト20を支持するC字状のベルト支持部32bと、定着ベルト20の端面に接触してベルト幅方向の移動(片寄り)を規制するフランジ状のベルト規制部32cとを備える。また、一対の支持部材32は、ヒータホルダ23及びステー24の両端部側が挿入されてこれらを支持する支持凹部32dを有している。
図7は、ヒータ22の平面図、図8は、その分解斜視図である。なお、以下の説明において、ヒータ22に対する、定着ベルト20側(ニップ部N側)を「表側」と称し、ヒータホルダ23側を「裏側」と称して説明する。
図7及び図8に示すように、ヒータ22は、複数の構成層が積層されて構成されている。具体的には、ヒータ22は、板状の基材層50と、基材層50の表側に設けられた第1絶縁層51と、第1絶縁層51の表側に設けられた導体層52と、導体層52の表側を被覆する第2絶縁層53とを備える。また、ヒータ22は、基材層50の裏側に設けられた第3絶縁層54を備える。導体層52は、面状の抵抗発熱体で構成された一対の発熱部60と、各発熱部60の長手方向一端部側に設けられた一対の電極部61と、電極部61と発熱部60との間及び発熱部60同士を接続する複数の給電線62とで構成されている。また、図7に示すように、各電極部61は、後述のコネクタとの接続を確保するため、少なくとも一部が第2絶縁層53に被覆されておらず露出した状態となっている。
各発熱部60は、例えば、銀パラジウム(AgPd)やガラス粉末などを調合したペーストをスクリーン印刷等により基材層50に塗工し、その後、当該基材層50を焼成することによって形成することができる。発熱部60の材料として、これら以外に、銀合金(AgPt)や酸化ルテニウム(RuO)の抵抗材料を用いてもよい。本実施形態では、各発熱部60が互いに平行に基材層50の長手方向に伸びるように設けられている。各発熱部60の一端部(図7における右端部)同士は、給電線62を介して互いに電気的に接続され、各発熱部60の他端部(図7における左端部)は、それぞれ別の給電線62を介して電極部61に対して電気的に接続されている。給電線62は、発熱部60よりも小さい抵抗値の導体で構成されている。給電線62や電極部61の材料としては、銀(Ag)もしくは銀パラジウム(AgPd)などを用いることができ、このような材料をスクリーン印刷するなどによって給電線62や電極部61が形成されている。
基材層50は、ステンレス(SUS)や鉄、アルミニウム等の金属材料で構成されている。また、基材層50の材料として、金属材料のほか、セラミック、ガラス等を用いることも可能である。基材層50にセラミックなどの絶縁材料を用いた場合は、基材層50と導体層52との間の第1絶縁層51を省略することが可能である。一方、金属材料は、急速加熱に対する耐久性に優れ、加工もしやすいため、低コスト化を図るのに好適である。金属材料の中でも、特にアルミニウムや銅は熱伝導性が高く、温度ムラが発生しにくい点で好ましい。また、ステンレスはこれらに比べて安価に製造できる利点がある。
各絶縁層51,53,54は、耐熱性ガラスで構成されている。また、これらの材料として、セラミックあるいはポリイミド(PI)等を用いることも可能である。
また、基材層50の裏側の面に基材層50よりも熱伝導率が高い高熱伝導層を設けてもよい。この場合、ヒータ22の熱が高熱伝導層を介して分散することで、ヒータ22の温度ムラを抑制することができる。また、効果的に温度ムラを抑制できるようにするため、高熱伝導層は、発熱部60が設けられている領域全体(長手方向及び短手方向)に渡って配置されていることが望ましい。
本実施形態では、発熱部60や電極部61及び給電線62に銀やパラジウムなどの合金を用い、PTC特性を有するものとした。PTC特性とは、温度が高くなると抵抗値が高くなる(一定電圧をかけた場合に、ヒータ出力が下がる)特性である。PTC特性を有する発熱部60とすることで、低温では高出力によって高速で立ち上がり、高温では低出力により過昇温を抑制することができる。例えば、PTC特性のTCR係数を300~4000ppm/度程度にすれば、ヒータに必要な抵抗値を確保しながら、低コスト化を図れる。より好ましくは、TCR係数を500~2000ppm/度とするのがよい。TCR係数は、25度と125度とで抵抗値を測定することにより算出することができる。例えば、100度温度上昇して抵抗値が10%上昇していれば、TCR係数は1000ppm/度である。
また、本実施形態では、発熱部60の長さ(長手方向の長さ)を用紙幅よりも長くしている。このようにすることで、立ち上げ直後に、用紙幅方向の端部付近での温度低下による定着不良の発生を防止できる。反対に、発熱部60の長さを長くしすぎると、連続通紙時の非通紙領域における過昇温が発生する虞があるので、発熱部60の長さは適切に設定する必要がある。具体的には、本実施形態において、通紙可能な最大用紙サイズ(最大記録材通過幅)のレターサイズ216mm幅に対して、発熱部60は幅方向の片側で0.5mm~7mm大きい範囲(発熱長217mm~230mm)に設定されることが望ましい。さらに望ましくは、最大用紙サイズに対して、発熱部60が幅方向の片側で1mm~5mm大きい範囲(発熱長219mm~226mm)に設定されるのがよい。本実施形態では、発熱部60の長さを221mmとしている。
次に、本実施形態における定着装置9の制御について説明する。
図9は、本実施形態における定着装置9の内部構造をベルト幅方向(記録材幅方向)から見たときの説明図である。
ただし、図9は、定着装置9のベルト幅方向において温度検知部材としてのサーミスタ65が配置されている箇所を示す。
本実施形態の定着装置9には、図9に示すように、ヒータ22における定着ベルト20の内周面側とは反対側の面(裏面)に対向して温度を検知する温度検知部材としてのサーミスタ65が配置されている。具体的には、サーミスタ65は、付勢部材としての圧縮バネ65aを介して台座65bに取り付けられており、台座65bをステー24の内部に嵌め込むことで、ステー24に支持される。そして、ヒータ22を保持したヒータホルダ23とステー24とを組むことで、サーミスタ65は、ヒータホルダ23に設けられる開口部23bを介して、圧縮バネ65aの付勢力により、ヒータ22の裏面に当接する。サーミスタ65の検知温度は温度制御部64に送られる。
温度制御部64は、サーミスタ65の検知温度に応じて、ヒータ22に電力供給するヒータ電源63を制御し、定着ベルト20の温度が目標温度となるように定着温度制御を行う。温度制御部64は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース等を包含するマイクロコンピュータによって構成することができる。なお、温度制御部64は、サーミスタ65の検知温度のみに基づいて温度制御してもよいが、他のパラメータなどを考慮してもよい。
図10は、本実施形態における定着装置9の内部構造をベルト幅方向(記録材幅方向)から見たときの説明図である。
ただし、図10は、定着装置9のベルト幅方向において温度検知部材としてのサーモスタット66が配置されている箇所(ベルト幅方向においてサーミスタ65の配置箇所とは異なる箇所)を示す。
本実施形態の定着装置9には、図10に示すように、ヒータ22における定着ベルト20の内周面側とは反対側の面(裏面)に対向して温度を検知する他の温度検知部材として、サーモスタット66も備えている。ただし、定着装置9のベルト幅方向において、サーモスタット66は、サーミスタ65の配置箇所とは異なる箇所に配置されている。
サーモスタット66も、サーミスタ65と同様、付勢部材としての圧縮バネ66aを介して台座66bに取り付けられており、台座66bをステー24の内部に嵌め込むことで、ステー24に支持される。そして、ヒータ22を保持したヒータホルダ23とステー24とを組むことで、サーモスタット66は、ヒータホルダ23に設けられる開口部23bを介して、圧縮バネ66aの付勢力により、ヒータ22の裏面に当接する。
サーモスタット66は、ヒータ電源63からヒータ22への電力経路上に接続されている。ヒータ22の温度が所定の許容上限温度を超えるまで上昇すると、これを検知したサーモスタット66は、ヒータ電源63からヒータ22への通電をオフに切り替え、ヒータ22の加熱を停止させる。これにより、ヒータ22が所定の許容上限温度を超えないように温度制御され、安全性が確保される。
サーミスタ65及びサーモスタット66は、それぞれの台座65b,66bがステー24に対して取り付けられることで、ヒータ22の長手方向(記録材幅方向)及びヒータ22の短手方向(記録材搬送方向)における位置決めがなされる。そして、サーミスタ65及びサーモスタット66が圧縮バネ65a,66aの付勢力によりヒータ22の裏面に当接することによる静止摩擦力によって、目標の設置位置に保持される。
ここで、サーミスタ65やサーモスタット66の位置は、例えば、設置時における設置誤差や、何らかの衝撃が加わる等によって、目標の設置位置から外れてしまう場合がある。この場合でも、ヒータ22は、面状の抵抗発熱体で構成された一対の発熱部60がヒータ22の長手方向(ベルト幅方向)に延在する構成であるため、ヒータ22の長手方向における温度分布はおおよそ均一である。したがって、サーミスタ65及びサーモスタット66の長手方向の位置(ベルト幅方向の位置)が目標の設置位置から外れても、その温度検知結果に影響を及ぼすことはほとんどない。
しかしながら、サーミスタ65及びサーモスタット66の短手方向(記録材搬送方向)の位置が目標の設置位置から外れると、その温度検知結果に有意な影響を及ぼしやすい。詳しくは、ヒータ22を備わっている一対の発熱部60は、図9及び図10に示すように、短手方向の全域にわたって存在しているわけではなく、短手方向の一部分に存在している。そのため、短手方向における温度分布は均一にならず、例えば、図11も示すように、短手方向中央の温度が最も高く、短手方向端部にむけて徐々に温度が低くなるような温度分布となる。そのため、サーミスタ65及びサーモスタット66の短手方向の位置が目標の設置位置から外れると、その検知温度が本来検知すべき温度とは異なるものとなり、温度検知結果に有意な影響を及ぼす。
本実施形態においては、サーミスタ65及びサーモスタット66の当接するヒータ22の裏面が、図9及び図10に示すように、ベルト幅方向(記録材幅方向)から見たときにサーミスタ65及びサーモスタット66側に曲率中心をもつ曲面で構成されている。そして、この曲面からなるヒータ22の裏面に対し、サーミスタ65及びサーモスタット66の短手方向両端部分は当接し、サーミスタ65及びサーモスタット66の短手方向中央部分は離間するように、構成されている。
図12は、圧縮バネ65aの付勢力によりヒータ22の裏面(曲面)に当接するサーミスタ65の短手方向両端部分に作用する力を説明する説明図である。
なお、サーモスタット66についても同様であるため、その説明は省略する。
本実施形態において、サーミスタ65の短手方向両端部分には、図12に示すように、圧縮バネ65aによって当接方向への付勢力F1,F2がそれぞれ作用する。この付勢力F1,F2の方向(当接方向)は、目標の設定位置(本実施形態ではヒータ22の短手方向中央位置)を通る定着ベルト20の径方向(図12中上下方向)に一致する。本実施形態では、サーミスタ65の短手方向両端部分が曲面であるヒータ22の裏面に当接している。そのため、当該短手方向両端部分には、それぞれ、その当接箇所における曲面部分の面に沿ってサーミスタ65の中央部分側へ向く力、すなわち、当該曲面部分の接線方向L1,L2に沿って当該中央部分に向かう接線方向力Fθ1,Fθ2が作用する。
サーミスタ65は、図12に示すように、その短手方向両端部分にそれぞれ作用する接線方向力Fθ1,Fθ2がおおよそ均等になるバランス位置に位置することで、その位置に静止することになる。本実施形態では、そのバランス位置が目標の設置位置(本実施形態ではサーミスタ65の短手方向中心位置がヒータ22の短手方向中央位置に一致する位置)に設定されているため、サーミスタ65は短手方向において目標の設置位置に安定して位置決めされる。
また、図13に示すように、サーミスタ65が目標の設置位置から外れた場合(図13ではサーミスタ65が目標の設置位置に対して図中右側に外れている)、サーミスタ65の両端部分に作用する接線方向力Fθ1’,Fθ2’のバランスが崩れる。具体的には、サーミスタ65の両端部分のうちの一方(図13中右側端部分)は、目標の設置位置(ヒータ22の短手方向中央位置)から遠ざかり、その端部分に作用する接線方向力Fθ2’が大きくなっている。これに対し、他方(図13中左側端部分)は、目標の設置位置に近づき、その端部分に作用する接線方向力Fθ1’が小さくなる。したがって、サーミスタ65には、全体として、サーミスタ65の短手方向中心位置が目標の設置位置であるヒータ22の短手方向中央位置に向かって移動する力が作用することになる。
これにより、サーミスタ65は、その両端部分をヒータ22の裏面(曲面)に沿って摺動させながら、その両端部分にそれぞれ作用する接線方向力Fθ1’,Fθ2’がおおよそ均等になるバランス位置(目標の設置位置)まで移動する。したがって、本実施形態によれば、サーミスタ65が短手方向において目標の設置位置から外れてしまっても、サーミスタ65が目標の設置位置まで戻ることができ、適切な温度検知を継続することができる。
本実施形態において、ヒータ22の裏面(曲面)の曲率は、サーミスタ65やサーモスタット66が短手方向において目標の設置位置から外れてしまっても、目標の設置位置まで戻すことのできる接線方向力Fθ1,Fθ2が作用するように、適宜設定される。通常は、曲率が大きいほど、サーミスタ65やサーモスタット66の短手方向両端部分に作用する接線方向力Fθ1,Fθ2が大きくなる。ヒータ22の裏面(曲面)の曲率が定着ベルト20の内周面の曲率(ニップ部Nを除くベルト部分の内周面の曲率)と同程度では、サーミスタ65やサーモスタット66の短手方向両端部分に作用する接線方向力Fθ1,Fθ2が不十分であることがある。したがって、ヒータ22の裏面(曲面)の曲率は、定着ベルト20の内周面の曲率(ニップ部Nを除くベルト部分の内周面の曲率)よりも大きいのが好ましい。
ヒータ22の裏面(曲面)は、少なくともサーミスタ65やサーモスタット66の短手方向両端部分が当接する可能性のある領域については、一定の曲率を有する円弧状の曲面であるが、これに限られない。例えば、ヒータ22の短手方向各端部に向かうにつれて曲率が大きくなるように構成してもよい。
また、本実施形態において、ヒータ22の表面側(定着ベルト20の内周面に当接する側)は、略平面形状となっている。これにより、ニップ部Nの曲率を低減することができ、ニップ部Nの内側と外側の線速差を原因とする封筒しわ等の不具合を抑制することができる。もちろん、ヒータ22の表面側(定着ベルト20の内周面に当接する側)は、定着ベルト20の内周面に沿った曲面形状であってもよい。
また、本実施形態においては、ヒータ22それ自体の裏面が曲面となるように構成されているが、ヒータ22それ自体の裏面は平面とし、そのヒータ22の裏面(平面)とサーミスタ65やサーモスタット66との間に、曲面を有する別部材を介在させてもよい。この場合、当該別部材もヒータ22とともに加熱部材を構成する構成部品であり、当該別部材の曲面は、加熱部材の裏面を構成する。
また、本実施形態では、目標の設置位置がヒータ22の短手方向中央位置に設定されているが、ヒータ22の短手方向中央位置から外れた位置に設定されてもよい。
また、サーモスタット66については、本実施形態の構成を有することで、次のような効果も奏される。
サーモスタット66は、上述したとおり、ヒータ22の温度が所定の許容上限温度を超えたときにヒータ22の加熱を停止させる制御に用いられる。ところが、近年、定着ベルト20の目標温度(目標の定着温度)が高温化し、定着温度の通常の温度制御範囲の上限値と許容上限温度との差が小さくなってきている。
ヒータ22の裏面が平坦であった従来の構成では、サーモスタット66との接触範囲が広く、ヒータ22からサーモスタット66への熱が過剰に伝わりやすい。そのため、定着温度を通常の温度制御範囲内で制御しているにもかかわらず、サーモスタット66が許容上限温度を超えたと誤検知してしまうおそれがある。サーモスタット66によりヒータ22の加熱が停止されると、画像形成動作が止まってしまい、ダウンタイムを発生させることになる。
一方で、サーモスタット66をヒータ22の裏面から完全に離間させて配置する従来の構成では、離間距離のばらつき等により、サーモスタット66の昇温が遅れて本来の異常時にヒータ22の加熱停止が遅れるおそれがある。
本実施形態のように、サーモスタット66の当接するヒータ22の裏面を曲面とし、このヒータ22の裏面(曲面)に対し、サーモスタット66の短手方向両端部分は当接し、短手方向中央部分は離間するように構成すれば、上述した不具合を容易に解消できる。
すなわち、本実施形態では、サーモスタット66の短手方向両端部分が当接し、短手方向中央部分が離間しているため、ヒータ22の裏面が平坦であった従来の構成と比べて、サーモスタット66との接触が少ない。そのため、ヒータ22からサーモスタット66への熱が過剰に伝わることが抑制され、定着ベルト20の目標温度(目標の定着温度)が高温であっても、定着温度の通常の温度制御中にサーモスタット66が誤検知することが抑制される。よって、ダウンタイムの発生を抑制できる。
また、本実施形態のように、本実施形態では、サーモスタット66の短手方向両端部分が当接し、短手方向中央部分が離間していることで、ヒータ22の裏面に対し、適度に近接した離間距離で安定してサーモスタット66を保持することができる。よって、サーモスタット66をヒータ22の裏面から完全に離間させて配置する従来の構成と比べて、サーモスタット66の昇温が遅れて本来の異常時にヒータ22の加熱停止が遅れる事態の発生が抑制される。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[第1態様]
第1態様は、画像を記録材(例えば用紙P)に加熱定着する中空状の定着部材(例えば定着ベルト20)と、前記定着部材の内周面側から該定着部材を加熱する加熱部材(例えばヒータ22)と、前記加熱部材における前記定着部材の内周面側とは反対側の面に対向して温度を検知する温度検知部材(例えばサーミスタ65、サーモスタット66)と、前記温度検知部材が前記面に当接するように該温度検知部材を付勢する付勢部材(例えば圧縮バネ65a,66a)と、備える定着装置9であって、前記面は、記録材搬送方向(短手方向)に対して直交する記録材幅方向(長手方向、ベルト幅方向)から見たときに前記温度検知部材側に曲率中心をもつ曲面で構成され、前記記録材搬送方向において、前記温度検知部材の両端部分が前記曲面に当接し、かつ、該温度検知部材の中央部分が該曲面と離間していることを特徴とするものである。
本態様においては、温度検知部材の当接する加熱部材の面が、記録材幅方向から見たときに温度検知部材側に曲率中心をもつ曲面で構成されている。そして、この曲面に対し、温度検知部材の両端部分は当接し、温度検知部材の中央部分は離間するように、構成されている。このような構成により、曲面に当接している温度検知部材の両端部分では、付勢部材の付勢力によって、各当接箇所における曲面部分の面に沿って温度検知部材の中央部分側へ向く力(当該曲面部分の接線方向に沿って当該中央部分に向かう接線方向力)が作用する。このとき、温度検知部材は、その両端部分にそれぞれ作用する接線方向力がおおよそ均等になるバランス位置に位置することで静止することになる。よって、そのバランス位置を目標の設置位置に設定することで、温度検知部材は目標設置位置に安定して位置決めされる。
ここで、設置時に温度検知部材が目標の設置位置から外れた位置に配置されたり、何らかの衝撃が加わったりするなどして、温度検知部材が目標の設置位置から外れてしまう場合がある。この場合、温度検知部材は、目標の設置位置に配置されているときとは異なる温度を検知してしまうため、適切な温度検知が困難になる。
本態様によれば、温度検知部材が目標の設置位置から外れた場合、温度検知部材の両端部分に作用する接線方向力のバランスが崩れる。具体的には、温度検知部材の両端部分のうちの一方は、目標の設置位置から遠ざかる結果、その端部分に作用する接線方向力が大きくなり、他方は、目標の設置位置に近づく結果、その端部分に作用する接線方向力が小さくなる。したがって、温度検知部材には、全体として、目標の設置位置に向かって移動する力が作用することになる。これにより、温度検知部材は、その両端部分を曲面に沿って摺動させながら、その両端部分にそれぞれ作用する接線方向力がおおよそ均等になるバランス位置(目標の設置位置)まで移動し、そのバランス位置で静止する。よって、本態様によれば、温度検知部材が目標の設置位置から外れてしまっても、温度検知部材が目標の設置位置まで戻ることができ、適切な温度検知を継続することができる。
[第2態様]
第2態様は、第1態様において、前記温度検知部材が前記付勢部材から受ける付勢力F1,F2の方向が曲率半径方向に略一致している前記曲面上の地点が、前記記録材搬送方向における前記加熱部材の中央位置と略一致することを特徴とするものである。
本態様によれば、温度検知部材が目標の設置位置である加熱部材の中央位置から外れてしまっても、温度検知部材が目標の設置位置(加熱部材の中央位置)まで戻ることができ、適切な温度検知を継続することができる。
[第3態様]
第3態様は、第2態様において、前記付勢部材は、所定の付勢支点(例えば、圧縮バネ65a,66aが台座65b,66bに支持されている地点)から前記付勢力の方向に一致する方向に沿って前記温度検知部材を付勢し、前記所定の付勢支点は、前記面からの距離が前記曲率中心よりも遠い位置に設けられていることを特徴とするものである。
これによれば、温度検知部材が目標の設置位置である加熱部材の中央位置から外れたときに、温度検知部材が目標の設置位置まで戻るための接線方向力を容易に発揮させることができる。
[第4態様]
第4態様は、第1乃至第3態様のいずれかにおいて、前記温度検知部材は、該温度検知部材の検知温度が前記加熱部材の温度を目標温度範囲内に制御する制御に用いられるもの(例えばサーミスタ65)であることを特徴とするものである。
本態様によれば、温度検知部材が目標の設置位置である加熱部材の中央位置から外れてしまっても、加熱部材の温度を目標温度範囲内に制御する適切な制御を継続することができる。
[第5態様]
第5態様は、第1乃至第3態様のいずれかにおいて、前記温度検知部材は、該温度検知部材の検知温度が前記加熱部材の許容上限温度を超えたときに該加熱部材の加熱を停止させる制御に用いられるもの(例えばサーモスタット66)であることを特徴とするものである。
本態様によれば、温度検知部材が目標の設置位置である加熱部材の中央位置から外れてしまっても、加熱部材の許容上限温度を超えたときに加熱部材の加熱を停止させる適切な制御を継続することができる。
[第6態様]
第6態様は、記録材上に形成した画像を該記録材上に定着させる定着手段を備えた画像形成装置であって、前記定着手段として、第1乃至第5態様のいずれかの定着装置を用いることを特徴とするものである。
これによれば、温度検知部材が目標の設置位置から外れてしまっても、適切な温度検知が継続される画像形成装置を提供できる。
1 :作像ユニット
2 :感光体
3 :帯電装置
4 :現像装置
5 :クリーニング装置
6 :露光装置
7 :給紙装置
8 :転写装置
9 :定着装置
10 :排紙装置
11 :中間転写ベルト
12 :一次転写ローラ
13 :二次転写ローラ
14 :用紙搬送路
15 :タイミングローラ
19 :加熱装置
20 :定着ベルト
21 :加圧ローラ
22 :ヒータ
23 :ヒータホルダ
23a :収容凹部
23b :開口部
24 :ステー
50 :基材層
51 :第1絶縁層
52 :導体層
53 :第2絶縁層
54 :第3絶縁層
60 :発熱部
61 :電極部
62 :給電線
63 :ヒータ電源
64 :温度制御部
65 :サーミスタ
65a :圧縮バネ
65b :台座
66 :サーモスタット
66a :圧縮バネ
66b :台座
100 :画像形成装置
103 :画像形成装置本体
特開2020-098312号公報

Claims (6)

  1. 画像を記録材に加熱定着する中空状の定着部材と、
    前記定着部材の内周面側から該定着部材を加熱する加熱部材と、
    前記加熱部材における前記定着部材の内周面側とは反対側の面に対向して温度を検知する温度検知部材と、
    前記温度検知部材が前記面に当接するように該温度検知部材を付勢する付勢部材と、
    を備える定着装置であって、
    前記面は、記録材搬送方向に対して直交する記録材幅方向から見たときに前記温度検知部材側に曲率中心をもつ曲面で構成され、
    前記記録材搬送方向において、前記温度検知部材の両端部分が前記曲面に当接し、かつ、該温度検知部材の中央部分が該曲面と離間していることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置において、
    前記温度検知部材が前記付勢部材から受ける付勢力の方向が曲率半径方向に略一致している前記曲面上の地点が、前記記録材搬送方向における前記加熱部材の中央位置と略一致することを特徴とする定着装置。
  3. 請求項2に記載の定着装置において、
    前記付勢部材は、所定の付勢支点から前記付勢力の方向に一致する方向に沿って前記温度検知部材を付勢し、
    前記所定の付勢支点は、前記面からの距離が前記曲率中心よりも遠い位置に設けられていることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置において、
    前記温度検知部材は、該温度検知部材の検知温度が前記加熱部材の温度を目標温度範囲内に制御する制御に用いられるものであることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置において、
    前記温度検知部材は、該温度検知部材の検知温度が前記加熱部材の許容上限温度を超えたときに該加熱部材の加熱を停止させる制御に用いられるものであることを特徴とする定着装置。
  6. 記録材上に形成した画像を該記録材上に定着させる定着手段を備えた画像形成装置であって、
    前記定着手段として、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
JP2021089509A 2021-05-27 2021-05-27 定着装置及び画像形成装置 Pending JP2022182142A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021089509A JP2022182142A (ja) 2021-05-27 2021-05-27 定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021089509A JP2022182142A (ja) 2021-05-27 2021-05-27 定着装置及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022182142A true JP2022182142A (ja) 2022-12-08

Family

ID=84328312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021089509A Pending JP2022182142A (ja) 2021-05-27 2021-05-27 定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022182142A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11269274B2 (en) Heating device with a non-conveyance span temperature detector
US10809651B2 (en) Heating device, fixing device, and image forming apparatus
JP7143710B2 (ja) 加熱装置、ベルト加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP7216906B2 (ja) 温度検知部材、加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP7219415B2 (ja) 加熱部材、ベルト加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP4455548B2 (ja) 像加熱装置
US8391761B2 (en) Fixing device and image forming apparatus including fixing device
US7002105B2 (en) Image heating apparatus
JP7219416B2 (ja) 加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP7292607B2 (ja) 加熱装置、定着装置及び画像形成装置
US8498547B2 (en) Fixing device, image forming apparatus, and method of connecting wires in fixing device
JP7185841B2 (ja) ベルト加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP2020106666A (ja) 定着装置、画像形成装置
JP2022089399A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP7499560B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
US11906916B2 (en) Heating device, fixing device, drying device, laminator, and image forming apparatus
JP2020098312A (ja) 温度検知手段、加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP2023010187A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2020098311A (ja) 温度検知手段、加熱装置、定着装置及び画像形成装置
CN115309018A (zh) 加热装置、图像形成装置
JP2022131654A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7470296B2 (ja) 加熱装置および画像形成装置
JP2022182142A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7338763B2 (ja) 加熱装置、ベルト加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP7315074B2 (ja) 加熱装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20241004