JP2000178925A - リングネット式落石防止装置 - Google Patents

リングネット式落石防止装置

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JP2000178925A
JP2000178925A JP11039186A JP3918699A JP2000178925A JP 2000178925 A JP2000178925 A JP 2000178925A JP 11039186 A JP11039186 A JP 11039186A JP 3918699 A JP3918699 A JP 3918699A JP 2000178925 A JP2000178925 A JP 2000178925A
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JP
Japan
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rope
ring
net
anchor
connector
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JP11039186A
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English (en)
Inventor
Yasutaka Irioka
康隆 入岡
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Tesac Corp
Original Assignee
Tesac Corp
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Publication date
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  • Devices Affording Protection Of Roads Or Walls For Sound Insulation (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネット全体のバランスを損なうことなくメイ
ンアンカーの打設位置の選択の幅を拡げ、リングネット
の可及的に均等な固定を可能にすること。 【解決手段】 リングネットは、ロープリング8を矩形
に連結したネットユニット6と、ネットユニットをその
境界に張設されたメインロープ3または4とを連結する
第一連結具16および第二連結具17とを備える。第一
連結具16はUボルトと押さえ板とを有するが、クロス
連結具5の配置間隔に略等しい距離pに位置する第一連
結具16には、メインアンカー20を固定するための連
結板材が設けられる。第二連結具17はU字状の曲げ金
具とボルトを備え、連結具16,17はいずれも保持し
たロープの動きやずれを許容したものとなっている。メ
インロープの交差部を固定するクロス連結具5はアンカ
ーを伴わず、ネットユニット6がメインロープと共にメ
インアンカーによって固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリングネット式落石
防止装置に係り、縦横に張設されたメインロープとこの
ロープで形成した格子に配置される複数のロープリング
からなり、傾斜面における落石等の防止を図ることがで
きるようにしたネット式の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】浮き石等が点在する傾斜面では、しばし
ばワイヤロープを張設して落石等の防止が図られる。こ
のようなロープネット式の落石防止装置は、例えば実開
平5−42309号公報に記載されているように、ワイ
ヤロープを縦横に敷設することによって多数の格子を形
成し、法面を押さえるようにして落石の防止を図ってい
る。
【0003】この種の装置は、図17に示すように、縦
メインロープ3及び横メインロープ4、このロープによ
って形成された粗い格子53を小さな格子54に細分す
べくメインロープ間に配置される縦サブロープ55及び
横サブロープ56からなっている。この例では、メイン
ロープと同じ太さのサブロープが三本入れられ、格子5
3が16の格子54に分割されている。
【0004】図の例における粗い格子53が2メートル
四方であれば、小さい格子54は50センチメートル四
方となる。このように、格子の大きさは傾斜地の状態に
もよるが、一般的にこの程度のサイズに選定されること
が多い。いずれのロープの両端も支持アンカー1,2に
より地山57に固定され、全てのロープ交差部がクロス
クリップ35を用いるなどして固縛される。
【0005】このようなロープネット60においては、
サブロープ55,56に例えばL形の補助アンカー25
が打たれることもあるが、メインロープ3,4の交差部
に使用されるクロスクリップ35Aには、押座金と受座
金等とからなるクロスクリップにメインアンカーを取り
つけることができる構造のもの(例えば実開昭57−9
1849号公報を参照)もしくはこれと同等の機能を有
するアンカー取付式クロスクリップが採用され、原則的
には大きい格子53の全ての隅にメインアンカーが打た
れる。このようにして、ロープネット60の全体的な安
定が図られると共に、傾斜面に存在する起伏にもある程
度は沿わせることができるように配慮される。
【0006】このような縦横に敷設されたワイヤロープ
からなるネットにおいては、全ての交差部をクリップに
より強固に止め、ロープのずれを防止してはじめて法面
押さえ作用が発揮される。しかし、交差させた時点で両
ロープがずれないようにある程度押さえるなどしておか
なければ、クロスクリップのねじ止め操作を簡単に行う
ことができずまた早期に弛んでしまう。ちなみに、クロ
スクリップにより固縛しなければならない数は、上記の
ごとく目開きが50センチメートルの場合、百平米の領
域においてさえ441にもなり、その締結作業は並大抵
でない。
【0007】その反面、格子が上記した程度のサイズに
選定されていれば、立ち木を適宜残しておくこともでき
る。しかし、通常ロープは直線状に敷設されるため、施
工作業に邪魔となる立ち木は伐採せざるを得ない。立ち
木に張力の作用したワイヤロープを接触させておくと成
長が損なわれること、弱ったり朽ちた場合にはロープの
張りがなくなること、立ち木を避けるために補助アンカ
ーを打ちロープを屈曲させて敷設する作業は施工の複雑
化をきたすこと、屈曲するロープでは正方形の格子が形
成されず十字交差式クリップによる固縛作業が不可能に
なるか大変手間どること、直線状に敷設されないロープ
では許容し得る張力に制約が加わること等の理由によ
る。
【0008】ところで、上記したようにクロスクリップ
は押座金と受座金等で十文字に重なったロープを挟み、
ボルト止めすることが多い。しかし、その上下の金具は
小さなものであり、交差部を固縛した後にワイヤロープ
の自重や崩落土石による局部部的な荷重が作用するとね
じが弛み、ロープがずれたり格子が歪んだりする。この
ようにしてロープの張りが損なわれると、落石防止ネッ
トとしての機能が著しく低下する。
【0009】ちなみに、ワイヤロープのみを縦横に張り
めぐらす落石防止装置においては、各格子を安定させる
ために随所に補助アンカーなどを打ってロープを押さえ
るようにしている。しかし、局部的な起伏や大きな岩さ
らには陥没部といった凹凸が点在する場合には、メイン
ロープを張設するごとに直ちにメインアンカーを打つこ
とができない。サブロープによる格子ができ上がらなけ
れば、ロープネット全体を法面の起伏に沿わせることが
できないからである。
【0010】この種の落石防止装置における問題を述べ
ると、以下の点を挙げることができる。ワイヤロープを
起伏のある傾斜面に這わせたとき、地山の凹凸や立ち木
等によってロープが意図しない位置や地上高となること
があり、格子を形成させる際の作業負担が大きくなる。
多数の交差部にクリップを固定するねじ止め作業に重労
働が強いられるのは勿論のこと、所望外にひきつれたワ
イヤロープにクリップを掛ける作業も困難を極める。
【0011】直線状に敷設されたワイヤロープ自体柔軟
性を欠きやすいものであるが、ましてや岩などで凸凹の
激しい傾斜面に敷設された場合は、ロープの張りが強ま
る傾向にある。又、クリップ止めされた交差部は固定状
態にあって関節作用をほとんど発揮しないので、ネット
の面状変化を部分的に与えることは容易でない。その結
果、地山からロープが浮きやすく、傾斜面に密接して土
石の流動を抑える効果が発揮されにくくなる。
【0012】縦ロープは上下方向に例えば30メートル
ほど張設されるが、地肌に沿わせる際に起伏があると各
格子に粗密が生じ、落石防止効果が低下する。転石が格
子にひっ掛かるとその荷重は主として上下方向へ延びる
ロープの一・二本に集中しやすく、ネットとしての安定
性が損なわれて長期の使用に耐え得なくなる。
【0013】上記したアンカー取付式クロスクリップは
上下二つの金具にメインアンカーを固定できるようにし
ているが、前述した実開昭57−91849号公報に記
載のクリップにおいては、アンカーのねじ部を両金具に
挿通させるようにしている。そのアンカー取付機構はロ
ープの固定作用も発揮するので、部品数を低減しておく
利点がある。しかし、クロスクリップの取付位置と姿勢
が決まると、メインアンカーの打ち込み位置もおのずと
決まる。したがって、メインロープ交差部の直下が予想
外に硬質であったり軟弱であっても、そこを避けてアン
カーを打つことができなくなるか避けるにしても限度が
あり、施工に大きな制約を与える。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平8−
53814号公報には、ワイヤロープを円形に曲げたロ
ープリングを連結し、これを土留めネットとして使用す
る例が開示されている。一方、本出願人は特願平9−1
06622号において、縦横に交差するメインロープ
と、ロープリングの適数個を矩形となるように連結した
ネットユニットからなるリングネット式落石防止装置を
提案した。
【0015】このような装置によれば、ロープリングの
個々の連結部において関節作用が発揮され、法面の凹凸
に応じた自由な面変形によって起伏に沿わせることがで
きる利点がある。又、落石等によってリングネットに局
部的な荷重が作用しても、落石負荷が周囲のロープリン
グやリングネット全体に分散されて落石や転石のエネル
ギ吸収力が大きく、更に傾斜面を押さえる力も常時強く
発揮され、法面の安定を長期にわたって維持しておくこ
とができる。
【0016】このような落石防止装置においては、ネッ
トユニットを形成するためにロープリングを連結してお
く連結コイルが使用される。一方、メインロープはネッ
トユニットを構成するいずれかのロープリングに接する
ように張設されるが、そのロープリングをメインロープ
に結合するためにも結合コイルが使用される。
【0017】このようにロープ間の接続のためにコイル
が採用されているのは、クロスクリップによる場合に起
こり得るねじの弛みが発生しないのは勿論のことコイル
が自然に回転してもロープから外れることはないこと、
ロープリングはコイル内でずれても周方向のみであり他
のロープとの相対姿勢に大きな変化をきたさず、ずれに
よるロープのひきつれは発生しないこと、落石による負
荷が作用しても力を周囲のロープリングに分散させやす
いこと、人為的な回転操作によればコイルをロープから
外すことができること等に基づいている。
【0018】しかし、ネットユニットがメインロープに
よって形成される格子よりは広いので、メインロープを
ロープリングに結合するとき、ロープリングに既に取り
つけられているその部分の連結コイルを外さなければな
らないか、径の大きいコイルを用いて二重掛けしなけれ
ばならず、ネットユニットとメインロープとの結合作業
に煩わしさを伴う。
【0019】なお、ネットユニットにL形の補助アンカ
ーを打つことがあるにしても、ロープリングには連結コ
イルが随所に掛けられており、メインロープと共にメイ
ンアンカー止めできる箇所は無いに等しい。したがっ
て、メインアンカーはメインロープの交差部に打たざる
を得ず、アンカー取付式クロスクリップが使用されるこ
とになる。それゆえ、リングネット式落石防止装置にお
いても、この点については前述したロープネット式の場
合と同様な問題が生じる。
【0020】本発明は上記の問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、傾斜地の起伏に沿った敷設を可能にし
て浮き石や転石の滑落を抑え法面の安定を図ること、ネ
ット全体のバランスを損なうことなくメインアンカーの
打設位置の選択の幅を拡げ、ネットの確実かつ可及的に
均等な固定を可能にすること、ネットを形成するための
連結具に共通性・共用性を持たせ製作コストの低廉化を
図ること、立ち木が存在する場合にはできるだけ残して
ネット敷設エリアの整地を最小限に留め、自然環境の維
持を配慮できることを実現したリングネット式落石防止
装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、両端部が支持
アンカーによって傾斜面に張設されたメインロープと横
メインロープとの交差部をクロス連結具で固定すること
により、落石等を防止するようにした装置に適用され
る。その特徴とするところは、図1を参照して、ロープ
リングを連結したネットユニット6と、隣りあうネット
ユニットをその境界に張設されたメインロープと共に連
結する第一連結具16と、周辺に敷設されたネットユニ
ットと周辺側のメインロープとを連結する第二連結具1
7とを備える。ネットユニット6は、ワイヤロープを円
形に曲げたロープリング8が隣りあう相互を連結して一
列に並べられることにより一条をなすリング列10に形
成しておき、それを平行して複数並べ隣りあう間を列間
接続具11により連結したものである。第一連結具16
は、ネット敷設エリアの中間に配置された一つのネット
ユニット6Aの端部に位置するロープリング8aと、そ
のネットユニットに隣りあう他のネットユニット6Bの
端部に位置するロープリング8bと、両ネットユニット
6A,Bの境界に張設された縦メインロープ3又は横メ
インロープ4とを連結する。第二連結具17は、敷設エ
リアの周辺に敷設されたネットユニット6Cの周辺側に
位置するロープリング8cと、そのロープリングに接し
て張設された縦メインロープ3又は横メインロープ4と
を連結するものである。第一連結具16は、図5に示す
ように、連結すべきロープを受け入れるため実質的に縦
姿勢で平行して配置される二つのUボルト16Aと、そ
のUボルトのねじ部16aを挿通させるための四つのボ
ルト孔16cが穿設された押さえ板16Bと、その押さ
え板から出たねじ部16aに螺着される第一ナット16
Cとを有する。第一連結具16のうち図1に示すごとく
クロス連結具5の配置間隔に略等しい距離pに位置する
ものは、図6に示すように、第一ナット16Cから出た
Uボルト16Aのねじ部16aを通すための四つの挿通
孔19aが穿設されて押さえ板16Bから側方へ張り出
した位置にメインアンカー20を固定することができる
連結板材19と、その連結板材から出たねじ部16aに
螺着される第二ナット19Cをも有したアンカー取付式
連結具18とされる。列間接続具11及び第二連結具1
7は、図3に示すように、U字状の曲げ金具12と、実
質的に横姿勢とした曲げ金具内にロープの隣りあう部分
を納めた後に開口側で上下方向に挿通されるボルト13
と、そのボルトを曲げ金具に止めておく固定用ナット1
4とを有する。そして、メインロープの交差部を固定す
るクロス連結具5にはメインアンカーが伴われず、図1
のようにネットユニット6がメインロープと共にアンカ
ー取付式連結具18を介して地山に固定されていること
である。
【0022】ネットユニット6を構成するリング列10
の数は、図2の(b)に示すように一つのリング列10
を構成するロープリング8の数と同じである。なお、第
二連結具17の全部もしくは一部を、図9のように第一
連結具16に置き換えてもよい。
【0023】図2の(b)に示すように、リング列10
の各ロープリング8は、列間接続具11と同じ構成のリ
ング間接続具15を介して連結される。図4のように、
リング列10の各ロープリング8を、相互に交差するよ
うに連結しておくこともできる。
【0024】図5の(b)に示すように、押さえ板16
Bは、Uボルト16Aに受け入れられたいずれかのロー
プが嵌まりこむ凹溝16bが形成される。図10のごと
く、クロス連結具5は、第一連結具16と同じ構成であ
る。図13のように、クロス連結具はクロスクリップ3
5としておいてもよい。
【0025】図9に示すように、傾斜面上の立ち木43
を避けるために立ち木の位置する箇所のロープリングが
除去され、その立ち木の周囲のロープリング8,8には
ワイヤロープが挿通され、その両端を固定具45によっ
て固縛した略リング状の連結ロープ44としておくとよ
い。
【0026】図16の(a)のごとく、大きい隆起部や
岩47を覆う箇所に敷設されたネットユニット6にはロ
ープリング8rが追加されると共に、そのロープリング
がリング間接続具15を介して周囲のロープリング8に
連結される。
【0027】図16の(b)のように、大きい陥没部4
8に沿って地山を覆う箇所に敷設されたネットユニット
6にはロープリング8sが追加されると共に、そのロー
プリングがリング間接続具15を介して周囲のロープリ
ング8に連結され、陥没部48内に位置するロープリン
グ8,8の連結部がアンカー取付式連結具18によって
地山に固定される。
【0028】図7及び図8に示すように、アンカー取付
式連結具18における連結板材19には、Uボルト16
Aのねじ部16aを通すための四つの挿通孔19aが正
方形の角をなす位置に穿設される。
【0029】図7のように、アンカー取付式連結具18
における連結板材19には、Uボルト16Aのねじ部1
6aを通すための四つの挿通孔19aから外れた位置
に、メインアンカー固定用の長孔20aが形成される。
【0030】
【発明の効果】本発明においては、複数のロープリング
からなるネットユニットと、交差部をクロス連結具で固
定したメインロープと、ネットユニットの境界でロープ
リングとメインロープとを連結する第一連結具と、ネッ
ト敷設エリア周辺に配置されたロープリングをメインロ
ープに連結する第二連結具とを備え、第一連結具のうち
クロス連結具の配置間隔に略等しい距離に位置するもの
をアンカー取付式連結具としたので、メインアンカーの
打設を交差部の位置にとらわれることなく地盤の適切な
部分に打つことができ、ネットユニットはメインロープ
と一体化されて地山に確実に固定される。
【0031】第二連結具とネットユニットを形成するた
めの列間接続具とは、U字状の曲げ金具と、その開口側
に挿通されるボルトと、ボルトを止める固定用ナットと
を有した構成としているので、曲げ金具内のロープが強
く固定されることなく多少の相対的なずれが許容され
る。
【0032】したがって、それぞれにおいては関節的な
機能が発揮され、ロープリングは傾斜面の凹凸に馴染
む。傾斜面全体を押さえる力が可及的に均一となり、土
石の流動も抑えられる。落石等によって局部的に大きな
力が作用しても、融通をもって変形するロープリングと
ずれを許容する接続具や連結具を介して、落石負荷が周
囲のロープに分散されまた落石や転石のエネルギ吸収力
が大きくなり、法面を長期にわたり安定させておくこと
ができる。
【0033】ロープリングが地山に沿うことになるの
で、連結具を取りつけるべき箇所が周囲の凹凸によって
地肌から浮いたり過度に緊張することが少なくなり、連
結時に所定のロープを束ねたり引き寄せたりする人力作
業がおおいに軽減される。
【0034】ネットユニットは作業環境のよい設備の整
った工場内で製作しておくことができるので、施工現場
においては、その周囲のみ他のネットユニットやメイン
ロープと連結するだけでよい。したがって、縦横に張設
したワイヤロープのみからなる落石防止装置に比べると
連結作業の負担が著しく軽減される。
【0035】U字状の曲げ金具を備える列間接続具や第
二連結具では、たとえ弛んだとしてもナットが外れさえ
しなければ連結機能が維持される。それゆえ、ボルト締
結操作に多大の負担を強いられることはなく、ネット施
工の飛躍的な簡易化・迅速化・低廉化が図られる。
【0036】ネットユニットのリング列数と各列のロー
プリング数とを同じにしておけば、メインロープをネッ
トユニットの境界に張設したとき格子は正方形なり、ネ
ットの可及的な等密化が図られ、落石防止作用に偏りが
生じにくくなる。又、ネットユニットの位置決め操作を
縦横同数の作業員で行うことができ、例えば一辺を2メ
ートル程度にしておけば独りでの操作も可能となる。
【0037】第二連結具の一部もしくは全部に第一連結
具を使用すれば、ネット敷設エリアの周辺に配置したロ
ープリングとこれに接するメインロープとを連結する場
合にも、二つのUボルトと押さえ板等から構成されたも
のを使用できることになり、金具の共通化が図られる。
【0038】リング列を構成するロープリングを列間接
続具と同じ構成のリング間接続具を用いて連結するよう
にすれば、ネットユニットの製作が簡便化されまた接続
具の共用化も図られる。施工現場において、新たなロー
プリングを追加することもリング間接続具を外してロー
プリングを除去することも簡単となる。各ロープリング
の連結部での屈曲もしやすく、ネットユニットの自由状
態における面内うねりが生じなく、取り扱いも容易とな
る。一方、リング列を構成するロープリングを相互に交
差するように連結しておく場合には、リング間接続具が
不要となり部品点数の低減が図られる。
【0039】第一連結具を構成する押さえ板に凹溝を形
成しておけば、Uボルトに受け入れられたいずれか一つ
のロープを嵌めこみ、同時に連結される他のロープとの
接触によってその位置の安定を図っておくことができ
る。メインロープの交差部に使用されるクロス連結具を
第一連結具と同じ構成にしておけば、連結具を共通化し
て使用することができるようになる。
【0040】クロス連結具に押座金と受座金からなるク
ロスクリップを採用すれば、既製のクリップを流用する
ことも可能となる。この場合、ロープの自重や崩落土石
による荷重でねじが弛みロープがずれようとしても、メ
インロープは第一連結具を介してネットユニットに連結
されているので適度な張りは損なわれず、メインロープ
としての機能を維持させておくことができる。
【0041】傾斜面に立ち木が点在する場合、立ち木の
箇所のロープリングを除去して周囲のロープリングにワ
イヤロープを挿通し、これを略リング状の連結ロープに
しておけば、立ち木を残しておくことができる。連結ロ
ープによりリングの連続性は保たれ、立ち木周囲のロー
プリングの位置ずれが防止される。
【0042】隆起部等の存在する箇所ではロープリング
を適宜追加してリング間接続具で連結すれば、ロープリ
ングの直径を越える大きい岩等に対しても、その表面に
おける敷設密度を平坦部におけるそれに近似させておく
ことができる。これにより、ネット全面における落石防
止・土留め機能がほぼ均等に発揮される。陥没部の存在
する箇所でもロープリングを追加して陥没部内でアンカ
ー取付式連結具により固定すれば、陥没面に沿った押さ
え密度を他と同程度にしておくことができ、陥没部周辺
の崩落が抑制される。
【0043】アンカー取付式連結具の連結板材にUボル
トを通すための四つの挿通孔が正方形の角をなす位置に
穿設されていれば、Uボルトの挿通位置を90度変えて
取りつけることもできる。したがって、同一形状・寸法
の押さえ板を使用しているにもかかわらず打設位置の選
択幅が拡がり、地盤の硬軟や凹凸の程度を考慮した確実
性の高い施工と工事の迅速化を促すことができる。連結
板材に形成するアンカー固定用孔を長孔にしておけば、
メインアンカーの打設位置の選択幅がより一層拡大され
る。
【0044】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るリングネッ
ト式落石防止装置を、その実施の形態を示した図面をも
とにして説明する。図1は、浮き石等が散在する傾斜面
に両端部を支持アンカー1,2によって固定した縦メイ
ンロープ3と横メインロープ4とが張設され、両メイン
ロープの交差部をクロス連結具5で固定するようにした
落石防止ネット装置の平面図である。これはメインロー
プの交差部に直接メインアンカーを打つことなく、後述
するネットユニットがメインロープと共にアンカー取付
式連結具を介して地山に固定された構成となっている。
【0045】すなわち、本装置は縦横に張設されるメイ
ンロープ3,4と、このメインロープ間に敷設される複
数のネットユニット6とでもって、リングネット式の落
石防止装置が形成される。そのメインロープが交差して
形成する格子7の大きさは、従来技術の項で述べた図1
7の場合の大きい格子53と同じであり、その一辺は後
述するロープリングの直径の例えば4倍に選定される。
それゆえに縦横に張設されるロープはメインロープだけ
の限られた本数が採用される。
【0046】本ネット装置では、例えば12ミリメート
ル直径のメインロープに加えて、同径のワイヤロープを
円形に曲げた多数のロープリング8が採用される。この
ロープリングは例えば50センチメートル直径となるよ
うに、1.7メートル前後のロープの両端を図2の
(a)に示した短い金属筒9に入れた後にかしめ、アイ
ロック加工により製作される。したがって、ロープリン
グは図17に表された小さい格子54に匹敵するサイズ
とされる。
【0047】ちなみに、ワイヤロープ自体は反発性が高
いので、ロープリング8の形が簡単に大きく崩れること
はない。一方、縦メインロープ3と横メインロープ4と
はネットユニット6の端部に接して張設することにして
いるので、図1の例では両メインロープの間隔は2メー
トルとなる。なお、その交差部に使用されるクロス連結
具5は、後述する第一連結具と同じ構成のものが採用さ
れる。
【0048】ロープリング8は落石防止作用を直接発揮
するものであるが、次に述べるように予め連結され、図
2の(b)のごとく正方形となるように並べたネットユ
ニット6のかたちで使用される。これは、(a)のよう
にロープリング8を一列に4つ並べて相互を連結するこ
とにより一条をなすリング列10に形成し、そのリング
列を平行して4つ並べて連結したものである。したがっ
て、縦横に同数のロープリングからなる一つのユニット
は、一辺が2メートルとなっている。
【0049】上記のリング列相互を連結するために、図
3に示すような列間接続具11が使用される。この接続
具は左右に並ぶロープリング8,8を連結するものであ
り、一つのリング列には4つが使用される。この接続具
は、金属ストリップをU字状に成形した曲げ金具12
と、実質的に横姿勢とした金具内にロープを納めた後に
開口側で上下方向に挿通されるボルト13と、そのボル
トを止める固定用ナット14とを有したものである。
【0050】一方、リング列10を構成する四つのロー
プリングは、図2の(a)ようにリング間接続具15に
よって連結される。この接続具は列間接続具11と同じ
構成のもので十分であり、したがってリング間接続具と
して本例では列間接続具が使用される。いずれもロープ
リングを曲げ金具に入れて外れないようにしているだけ
であり、ロープが不動状態には置かれていない。
【0051】このように同じ接続具を用いて連結するよ
うにしておけば、ネットユニットの製作が簡便化され又
その後の取り扱いも容易となる。施工現場においては新
たなロープリングをこの接続具により繋いで追加するこ
とも、接続具を外してロープリングを除去することも簡
単に行うことができる。
【0052】上記したように、ロープリング自体は曲げ
金具12やボルト13によって積極的に固縛された状態
になく、またロープ間のずれ等を敢えて阻止するように
もなっていない。このような連結形態によれば、ロープ
リングの連結部で屈曲が許容されると共に無用のひきつ
れも生じなく、図2の(b)に示したネットユニット6
は自由状態で面内うねりを発生させることもない。そし
て、ネットユニットの全体もしくは一部を意図的に面変
形させて、凹凸のある地肌に沿わせやすいものとなる。
【0053】なお、ロープリングのサイズとして、傾斜
地の状態によっては40センチメートル直径や60セン
チメートルといった大きいものが選定されることもあ
る。いずれの場合でも、メインロープの間隔はロープリ
ングの直径の整数倍、すなわちネットユニットの一辺と
同じ長さの格子を形成するように張設されることは言う
までもない。法面に起伏がある場合に完全ではないにし
てもネットが等密度に広がり、落石防止作用に偏りが出
るのは可及的に少なくなる。
【0054】本リングネット式落石防止装置において
は、上記したクロス連結具5、列間接続具11やリング
間接続具15のほかに、以下に述べる第一連結具と第二
連結具が使用され、結合コイルは補完的に使用すること
があっても原則的には採用されない。又、上下二枚の部
材からなる公知のクロスクリップの類も、少なくともロ
ープリングの存在する箇所では使用されることがない。
なお、クロス連結具は最初に述べたように原則的にアン
カーを伴うものでないので、本発明においてはメインア
ンカーを第一連結具のうちの幾つかに付帯させることに
している。アンカーと共に使用されるこの第一連結具は
以後アンカー取付式連結具と称し、後で詳しく述べる。
【0055】上記したごとくの交差するメインロープ
3,4と多数のネットユニット6とを用いる落石防止装
置においては、メインロープとロープリングを連結して
おくための連結具が必要となる。図4を参照して、敷設
エリアの中間に配置された一のネットユニット6A(図
中の中央左)の端部に位置するロープリング8aと、そ
のネットユニットに隣りあうネットユニット6B(図中
の中央右)の端に位置するロープリング8bと、両ロー
プリング8a,8bに接する縦メインロープ3とを連結
するために、図5のような第一連結具16が使用され
る。これは、図4における先のネットユニット6Aとネ
ットユニット6C(図中の左上)とを横メインロープ4
と共に連結する場合にも使用される。
【0056】一方、ネット敷設エリアの周辺に敷設され
たネットユニット6Bの周辺側のロープリング8cと、
これに接する縦メインロープ3とを連結するためや、ネ
ットユニット6Cの周辺側と横メインロープ4とを連結
するために、第二連結具17が採用される。この連結具
は前述した列間接続具11と同じ構成のものでよく、そ
の結果、列間接続具,リング間接続具,第二連結具の共
用化を図って、量産効果を上げることができる。
【0057】上記した第一連結具16は列間接続具11
や第二連結具17とは異なり、図5の(a)に示すよう
な構造となっている。これは、連結すべきロープ8a,
3,8bを受け入れるため、(b)及び(c)のように
実質的に縦姿勢で平行して配置される二つのUボルト1
6A,16Aと、そのねじ部16aを挿通させるため
(a)に示す四つのボルト孔16cが穿設された押さえ
板16Bと、これから出たねじ部に螺着される第一ナッ
ト16Cとを有している。
【0058】その押さえ板16Bには、Uボルト16A
に受け入れられた三つのロープのうちいずれかが嵌まり
こむ浅い凹溝16bが形成される。これに例えばメイン
ロープ3を嵌めこみ第一ナット16Cを締めると、連結
される他のロープ8a,8bとの接触によって三つのロ
ープの位置を安定させておくことができる。
【0059】この第一連結具16は、図5のごとくロー
プの三本を束にして連結した際に、メインロープで形成
された格子7(図1を参照)の形を大きく崩さないよう
に機能することが好ましい。ロープのずれが全く生じな
いように強く固縛しておく必要はないが、簡単にずれな
いように配慮される。しかし、ロープリング8a,8b
は連結部を支点にして動くことができ、ネットユニット
がメインロープを境に傾斜するのは妨げられることがな
い。
【0060】上記したアンカー取付式連結具18は、図
1の下の部分に示すが第一連結具16のうちクロス連結
具5の配置間隔に略等しい距離pに位置するもの、すな
わち略2メートルごとの連結具に適用される。その構成
は図6に示すように第一連結具16を母体にして、以下
に述べる連結板材19と第二ナット19Cとが付加され
た恰好となっている。
【0061】連結板材19は、図7に示すように、押さ
え板16Bから出たUボルト16Aのねじ部16aを通
すための四つの挿通孔19aを有し、押さえ板16Bか
ら側方へ張り出した位置にメインアンカー20を取りつ
けるアンカー固定用孔20aが形成されている。第二ナ
ット19Cは連結板材19から出たねじ部16aに螺着
され、連結板材を押さえ板16Bと一体化させるもので
ある。
【0062】押さえ板16Bの四つのボルト孔16cや
連結板材の挿通孔19aは長方形をなすように配置され
ていてもよいが、図7のように正方形になっていると、
Uボルト16Aを正方形のいずれの辺にも配置でき、納
めるべきロープの延びる方向に則して適宜選択すること
ができる。なお、挿通孔19aは図8のように45度違
えた位置にしておいてもよい。
【0063】上記のアンカー固定用孔20aは円形であ
ったり、それにねじを刻設しておいてもよい。しかし、
図示したように長孔20aとしておけば、アンカー20
の打ち込み位置をロープ連結部に対して離接させ、強固
な地盤の部分を選択するため少しでもずらすことができ
る。
【0064】なお、リングネットの外周部に敷設された
ネットユニット6には図4に示したように第二連結具1
7を採用することにしているが、この連結具の全部もし
くは一部を図9のように第一連結具16に置き換えてお
いてもよい。この場合にも、連結具の共通化を図ること
ができ都合がよい。この第二連結具を第一連結具に置き
換えるかどうかによらず、クロス連結具5の配置間隔に
略等しい距離pに位置するものに、上記したアンカー取
付式連結具18を採用することもできる。
【0065】以上の構成によれば、リングネット式落石
防止装置を浮き石等が散在する傾斜面に敷設することが
でき、その大凡の施工要領は以下のとおりである。少な
くとも一端が支持アンカーで地山に固定されたメインロ
ープの間にネットユニットを配置し、適所に補助アンカ
ーを打って仮固定する。そして、ネットユニットを第一
連結具、第二連結具さらにはアンカー取付式連結具を用
いてメインロープに連結し、その後にメインロープの交
差部をクロス連結具で止め、最後にメインロープの他端
部を地山に固定する。なお、メインロープをネットユニ
ットより先に仮張設するかネットユニットの配置後にす
るかは特に決めておく必要がなく、地山の状態等に応じ
て適宜選択すればよい。以下に図1に基づき、手順の一
例を説明する。
【0066】まず、所定エリアの上部に支持アンカー1
を打って縦メインロープ3の上端を固定し、傾斜面に沿
って2メートル間隔で所定本数を垂らす。次に横メイン
ロープ4を左右へ延びるように這わせ、それに2メート
ルの間隔で略平行となるように配置し、それぞれの一端
もしくは両端を支持アンカー2で固定する。なお、地山
の凹凸が少ない部分では、この時点で交差部をクロス連
結具5で固縛しておいてもよい。
【0067】メインロープ3,4によって形成された各
格子7内に、ロープリング8を連結したネットユニット
6を配置し、図4中に表したようにL形の補助アンカー
25を打つなどして仮固定しておく。リングネットの中
間部に位置するネットユニット6においては、隣りあう
二つのネットユニット6,6の境界部を通る縦メインロ
ープ3とその左右に位置するロープリング8,8とが、
第一連結具16によって以下の要領で連結される。ま
た、横メインロープ4が通る境界部においても同様にし
て連結される。
【0068】図5の(b),(c)のように、同じ姿勢
にした二つのUボルト16Aにロープリング8a,8b
の接触部を拾い入れ、その上に縦メインロープ3を載せ
る。両Uボルト16Aのねじ部16aを押さえ板16B
のボルト孔16cに通し、押さえ板を下ろして凹溝16
bにメインロープを嵌める。そして、押さえ板16Bか
ら上方へ出たねじ部16aに第一ナット16Cを掛けて
締めれば、連結操作が完了する。
【0069】その連結操作を必要とする数は、リングネ
ットの中間部における百平米の領域に着目すると、縦横
に張設したワイヤロープのみからなる図17の場合には
441あるが、本例においては後述する要領で取りつけ
られるクロス連結具5の30箇所、第一連結具16の4
0の合計70箇所であり、1/6以下と格段に少なくな
っている。すなわち、ネットユニット6の周囲のみ他の
ネットユニットやメインロープ3,4と連結するだけで
よく、したがって作業環境の厳しい施工現場における労
力負担が著しく軽減される。この第一連結具16にはそ
の幾つかにアンカー取付式連結具が採用されるが、その
配置等については後述する。
【0070】縦横同数のロープリングからなるネットユ
ニットは、傾斜面上に仮置きした後に人力操作により位
置決めする場合、縦横同数の作業員で対処することがで
きる利点がある。しかし、本例のように一辺を2メート
ルにしておく場合には、作業員独りで一枚のネットユニ
ットをずらすことが可能となる。
【0071】次に、周辺に配置したネットユニット6と
縦メインロープ3又は横メインロープ4とを第二連結具
17で連結する。これは列間接続具11と同じ構成であ
り、図3のようにして連結される。ロープリングとメイ
ンロープとが曲げ金具12やボルト13によって積極的
に不動状態にされることはなく、ロープリングもしくは
ネットユニットはメインロープを支点にした偏向が許容
される。
【0072】このようなU字状の曲げ金具12を備えた
列間接続具11や第二連結具17においてボルト13の
固定が弛んだとしても、ナット14が外れさえしなけれ
ば所定の連結機能が維持される。それゆえ、列間接続具
11や第二連結具17におけるボルト締結操作に大きな
負担が強いられることはなく、第二連結具による施工の
簡易化・迅速化が図られる。
【0073】このようにネットユニットの敷設やメイン
ロープとの連結作業と並行してもしくはそれが終了した
後に、未だ固縛されていない交差部にクロス連結具5が
取りつけられる。図10の(a)及び(b)に示すよう
に、Uボルト16Aに例えば横メインロープ4を入れ、
押さえ板16Bの凹溝16bに縦メインロープ3を嵌め
た後に、押さえ板から出したUボルトのねじ部16aに
第一ナット16Cを掛ければよい。
【0074】この締結操作においてはできるだけ強く固
縛されるが、メインロープ3,4はいずれもネットユニ
ット6と既に連結されて交差部の位置変動がほとんどな
く、たとえねじが弛んでも第一ナット16Cが外れさえ
しなければよい。なお、このクロス連結具5は第一連結
具16と同じ構成であるので、連結具の共通化も図られ
る。
【0075】アンカー取付式連結具18も、クロス連結
具5の作業と並行するなどして取りつけられる。この連
結具によってネットユニットをメインロープと共に地山
に固定する作業は、以下のようにして行われる。まず、
地盤の硬軟や強弱と第一連結具の取付位置や姿勢を見極
めたうえで、図6の異形棒鋼で製作されたメインアンカ
ー20を打つ。
【0076】メインアンカーのねじ部20bに掛けられ
ている下ナット20cの上に下座金21を嵌め、連結板
材19の四つの挿通孔19aにUボルト16Aのねじ部
16aを通すと共に、アンカー固定用孔20aにもアン
カーのねじ部20bを通す。ねじ部16aには第二ナッ
ト19Cを、ねじ部20bには上座金22を嵌めてアン
カー固定用ナット20dを螺着し、全体の一体化を図
る。
【0077】なお、図6とは異なり、異形棒鋼の上端に
図示しない当て板を溶接しておき、その上面においてア
ンカーから外れた位置にねじ体を立設したり、次に述べ
る要領により挿入孔を設けたアンカーとしておいてもよ
い。異形棒鋼アンカーは岩盤質に対して好適であるが、
比較的柔らかい土質の場合には次に記すフィン形アンカ
ーを採用すればよい。
【0078】図11はフィン形式のメインアンカー20
Aの例であり、二つのアングル材28,28の背面角部
を合わせて十字状に溶接したものである。土圧を受ける
面が広くなり、固定強度を高めることができる。なお、
(a)に示すように、補強兼用の矢尻板29を溶接して
おくことが好ましい。このようなアンカー20Aには当
て板30が固定され、アンカーから外れた位置に挿入孔
31が設けられる。
【0079】このような当て板30を採用しておけば、
図11の(b)に仮想線で示したごとく、連結板材19
に対して所望する角度をなして配置し、図示しないボル
トを挿入孔31とアンカー固定用孔20aに通してナッ
トで固定する際に、アンカーの打ち込み位置の選定がよ
り一層自由になる。
【0080】最後に未だ地山に固定されていないメイン
ロープの一端に支持アンカーを打てば、リングネット式
落石防止装置が完成する。なお、浮き石や岩が少ない傾
斜地ではネットユニットの下に予め植生マットを敷いて
おくこともできる。草本類や木本類を発芽させれば、地
山の安定が促進される。このような植生マット工は土砂
部の斜面浸食が激しいところで特に好適であり、緑化と
斜面の安定を同時に助長しておくことができる。
【0081】本発明では、メインロープの交差部を固定
するクロス連結具が原則的にアンカーを伴わず、ネット
ユニットの周囲をメインロープと共にメインアンカーで
地山に固定するようにしている。そこで、上記したアン
カー取付式連結具18の配置例を、図面に基づいて説明
する。前述したごとく、この連結具は第一連結具を使用
すべき位置に用いられるが、図1に示したように格子7
の一辺の長さに等しい距離pで配置される。
【0082】図1において、ネット敷設エリアの中間部
ではメインロープ3,4の交差部に取りつけたクロス連
結具5を取り囲んむ四つの第一連結具16のうちの一つ
が、アンカー取付式連結具18となっている。一方、リ
ングネットの周辺においては交差部の左右又は前後に各
一つの第二連結具17と共に配置された一つの第一連結
具がアンカー取付式連結具18とされる。そして、図の
ようにクロス連結具5の例えば下側に位置する箇所に選
定されると、それが全ての交差部においても適用され
る。
【0083】このようにしておけば、一つの格子7すな
わち一つのネットユニット6にはメインアンカー20が
左右二箇所打たれ、16からなる任意の場所にある正方
形のロープリング群に着目すれば前後左右の四箇所にア
ンカーが打設されたことになる。これによって全ネット
ユニット6がメインロープと共に2メートル間隔の平等
な分布で地山に固定される。図示しないが、交差部の右
側の第一連結具16がアンカー取付式連結具とされた場
合にも同様である。
【0084】これは、メインアンカーの打設位置を交差
部に統一しておくと地盤の状態によっては不可能になる
こともあるので、交差部に限定しない配慮によるもので
あることは述べるまでもない。ところが、交差部を外す
せば常に等間隔で打設できるとも限らないことから、本
発明では、上記した2メートル間隔をほぼ維持しつつ
も、クロス連結具5を取り囲む位置のいずれか一つの第
一連結具16をアンカー取付式連結具18にして、打設
位置に自由度を与えている。したがって、図12の右上
半部に示したように、クロス連結具5の前後左右といっ
たように適宜違えるようにしておくこともできる。
【0085】上記はいずれも交差部の近傍にアンカー取
付式連結具18を配置した例であるが、ネットユニット
6をメインロープ3,4と共に略均等に固定できれば十
分であるので、図12の下半部のようにしてもよい。す
なわち、クロス連結具5の近傍に限られることなく、略
2メートル間隔となるように配置される。そして、いず
れのネットユニット6にも、少なくとも二箇所にメイン
アンカー20が打設される。
【0086】このようにしておけば、交差部にメインア
ンカーを直接打たなくても、地山の状態に則した適切な
位置を選定して、ネットユニットをメインロープと共に
地山に略等密度で固定しておくことができる。これによ
って、ネットユニットとメインロープとの一体化も図ら
れる。
【0087】上下方向に例えば30メートルに及んで張
設される縦メインロープを地肌に沿わせるとき、途中に
起伏があると横メインロープとで形成しされた格子に大
きな粗密の生じることがある。しかし、ロープリングは
個々に独立しており、また意図的に長円形に変形させて
も張りは保つ。さらに、各接続具や連結具はロープリン
グ間での曲がりを許容しているので、地肌に沿わせるこ
とも容易となる。したがって、ロープリングの形状が維
持され、斜面におけるロープ敷設密度もほぼ一定とな
る。ロープリングがひきつれるような場合にはリングを
その方向に伸ばせばよく、弛む場合にはひきつれていな
い方向に長円形化するなど、応変に対応させることがで
きる。
【0088】次に、アンカー取付式連結具におけるメイ
ンアンカーの打設位置について説明する。この連結具を
構成する連結板材には四つの挿通孔から外れた位置に長
孔が形成され、アンカー取付位置に融通を持たすことが
可能であることは図7,図8及び図11に表したとおり
である。それのみならず図7においては、連結板材19
を仮想線のように左側に配置することもできる。したが
って、図9の左上部のアンカー取付式連結具18Aのよ
うに他とは向きを逆にすることもできる。
【0089】図8のような連結板材19としておけば、
連結具の左右でそれぞれ二箇所打設可能となり、図9の
右下部のアンカー取付式連結具18Bのように傾けて打
つことができる。さらには、図11のような構成となっ
ていると、図9の左下部のアンカー取付式連結具18C
のように任意に打つことも可能となり、ますます打設位
置の選択幅が拡がる。
【0090】上記の説明では、ネットユニットを正方形
にしているが、縦横のロープリングの数を違えておいて
もよい。いずれの数にしても、メインロープの格子の形
がネットユニットの外形に合うように張設しておけばよ
い。例えば4×5のロープリング配置とした場合には、
クロス連結具もアンカー取付式連結具も略所定の間隔で
取りつけておくことができ、またメインロープとロープ
リングの敷設に大きな粗密が生じることもない。
【0091】ところで、ネットユニットにおけるリング
列10のロープリング8を、図4のように予め相互に交
差させて連結しておいてもよい。このようにしておけ
ば、ネットユニットの製作時に消費されるリング間接続
具を省くことができ、部品点数の低減が図られる。
【0092】この場合、一列目から四列目のリング列1
0の全てを同じ姿勢としておいてもよいが、一列目のリ
ング列10Aと二列目のリング列10Bとを対称に配置
し、以後他の列も順次対称とした背中合わせの恰好でも
って偶数列とすれば、列間接続具11による連結が容易
となる。それのみならず、ネットユニット自体の平面性
も保持されやすくなる。
【0093】又、上記したクロス連結具5を、図13の
(a)及び(b)に示す公知のクロスクリップ35とし
ておいてもよい。押座金36と受座金37とからなる上
下二枚の金具のクリップであれば、既製品を流用するこ
とも可能となる。メインロープ3,4の交差部を固縛し
た後にロープの自重や崩落土石による荷重でねじが弛み
ロープがずれようとしても、メインロープの大部分は第
一連結具を介してネットユニットに連結されており、メ
インロープの適度な張りが損なわれることはない。
【0094】なお、両座金を固縛する二本のボルト38
の代わりに、図13の(c)に示すようなUボルト39
を採用することもできる。また、図14の(a),
(b)に示すごとく、受座金のない金具としても、落石
防止ネットとしての機能を維持させておくことができ
る。
【0095】ちなみに、傾斜面に立ち木がありロープリ
ングと干渉する場合には、図9に示すように、リングネ
ット中の立ち木42に該当する位置の一つもしくは適数
個のロープリングを切断するか、列間接続具11などを
外して除去すればよい。一つのロープリングを取り除く
いた程度の場合では、周囲の八つのロープリングは間接
的に繋がっているので、張りを大きく失うことはない。
【0096】しかし、立ち木43が太く、その周囲のロ
ープリングにおける張りを失ったりずれが発生するのを
防止しておく必要のある場合には、立ち木周囲のロープ
リング8,8にワイヤロープを挿通し、それを略リング
状の連結ロープ44にして、その両端を図15に示すよ
うな固定具45を複数用いて固縛しておけばよい。
【0097】ちなみに、立ち木42が存在すると、ネッ
トユニットを直ちに配置することができない。そこで該
当位置の一つもしくは適数個のリングを取り除くことに
なるが、そのために立ち木42の上側に位置する二つの
ロープリング8m,8nを外した状態にしておき、所定
の位置までネットユニット6を地肌に沿って移動させ
る。その後にもとの二つのロープリングを立ち木の上側
に配置し、列間接続具11等によって接続すればよい。
【0098】このような施工によれば立ち木をむやみに
伐採する必要はなく、また傾斜面を必要以上に整地する
ことも回避でき、自然環境を可及的に保持しておくこと
ができる。部分的にロープリングを取り外してもネット
全体のバランスが失われることはなく、ロープリングも
しくはネットユニットの単位で処理できるので、改修工
事をしたり爾後的に構築物を設ける場合でも大掛かりな
作業が要求されなくなる。
【0099】ところで、傾斜面に大きい隆起部や岩47
が存在し、それらを覆う箇所に敷設されるネットユニッ
ト6には、図16の(a)ように、ロープリング8rを
適数個追加すればよい。このロープリングはリング間接
続具15を介して周囲のロープリング8に連結される。
図のようにロープリングの直径を越える大きい隆起部や
岩47に対しても、その表面における敷設密度を平坦部
のそれに近似させておくことができ、ネット全面におけ
る落石防止・土留め機能がほぼ均等に発揮される。
【0100】一方、陥没部48がある場合には、図16
の(b)のように、ネットユニット6にロープリング8
sが追加される。そのロープリングがリング間接続具1
5によって周囲のロープリング8に連結され、陥没部4
8内に位置するロープリング8,8の連結部がアンカー
取付式連結具18によって地山に固定される。この場合
も、ロープリングより大きな陥没部に沿った地山押さえ
密度を他の部分と同じ程度にしておくことができ、陥没
部周辺の崩落を抑止することが可能となる。
【0101】以上の説明から分かるように、本リングネ
ット式落石防止装置においては、各連結具の箇所で関節
的な機能が発揮されるので、ロープリングは地肌によく
沿うことになる。連結具を取りつけるべき箇所のロープ
が周囲の凹凸によって地山から浮いたり過度に緊張する
ことが少なく、連結作業において所定のロープを束ねた
り引き寄せたりする人力操作も著しく軽減される。
【0102】ネット全体が傾斜面の凹凸に馴染むように
敷設されることにより、傾斜面全体を押さえる力が可及
的に均一化され、岩や浮き石の転落を防止しまた土石の
流動も抑える効果が発揮される。落石等によって局部的
に大きな力が作用しても融通をもって変形するロープリ
ングとずれを許容する連結具や接続具を介して負荷が周
囲のロープに分散され、落石や転石のエネルギ吸収力が
大きく、法面を長期にわたって安定させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るリングネット式落石防止装置の
平面図。
【図2】 (a)はネットユニットを構成するリング列
の平面図、(b)はネットユニットの平面図。
【図3】 列間接続具の正面図。
【図4】 落石防止ネットの部分平面図。
【図5】 第一連結具を示し、(a)は平面図、(b)
は(a)中のII−II線矢視断面図、(c)は(a)中の
III−III 線矢視図。
【図6】 アンカー取付式連結具の一例の正面図。
【図7】 アンカー取付式連結具の平面図。
【図8】 異なる配置の挿通孔を有した連結板材が使用
されている場合のアンカー取付式連結具の平面図。
【図9】 立ち木を残した状態でリングネットが敷設さ
れた部分平面図。
【図10】 クロス連結具であって、(a)は平面図、
(b)は(a)中のX−X線矢視図。
【図11】 異なるアンカーの例であって、(a)は正
面図、(b)は部分平面図。
【図12】 アンカー取付式連結具の配置状態説明図。
【図13】 クロスクリップであって、(a)は正面
図、(b)は平面図、(c)はUボルトを採用した場合
の正面図。
【図14】 異なるクロスクリップであって、(a)は
正面図、(b)は平面図。
【図15】 立ち木の周囲に配置される連結ロープをリ
ング状にするための固定具であり、(a)は正面図、
(b)は側面図。
【図16】 (a)は大きい岩を覆うネットユニットの
敷設図、(b)は陥没部におけるネットユニットの敷設
図。
【図17】 従来技術であって、ワイヤロープのみを用
いて多数の格子を形成させた落石防止装置の平面図。
【符号の説明】
1,2…支持アンカー、3…縦メインロープ、4…横メ
インロープ、5…クロス連結具、6,6A,6B,6C
…ネットユニット、8,8a,8b,8r,8s…ロー
プリング、10,10A,10B…リング列、11…列
間接続具、12…曲げ金具、13…ボルト、14…固定
用ナット、15…リング間接続具、16…第一連結具、
16A…Uボルト、16B…押さえ板、16C…第一ナ
ット、16a…ねじ部、16b…凹溝、16c…ボルト
孔、17…第二連結具、18,18A,18B,18C
…アンカー取付式連結具、19…連結板材、19C…第
二ナット、19a…挿通孔、20,20A…メインアン
カー、20a…アンカー固定用孔(長孔)、35…クロ
スクリップ、42,43…立ち木、44…連結ロープ、
45…固定具、47…岩(隆起部)、48…陥没部、p
…クロス連結具の配置間隔に略等しい距離。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部が支持アンカーによって傾斜面に
    張設された縦メインロープと横メインロープとの交差部
    をクロス連結具で固定することにより、落石等の防止を
    図るようにした落石防止装置において、 ワイヤロープを円形に曲げたロープリングが隣りあう相
    互を連結して一列に並べられることにより一条をなすリ
    ング列に形成され、該リング列が平行して複数並べられ
    隣りあう間を列間接続具により連結したネットユニット
    と、 ネット敷設エリアの中間に配置された一つのネットユニ
    ットの端部に位置するロープリングと、該ネットユニッ
    トに隣りあう他のネットユニットの端部に位置するロー
    プリングと、両ネットユニットの境界に張設された縦メ
    インロープ又は横メインロープとを連結する第一連結具
    と、 敷設エリアの周辺に敷設されたネットユニットの周辺側
    に位置するロープリングと、該ロープリングに接して張
    設された縦メインロープ又は横メインロープとを連結す
    る第二連結具とを備え、 前記第一連結具は、連結すべきロープを受け入れるため
    実質的に縦姿勢で平行して配置される二つのUボルト
    と、該Uボルトのねじ部を挿通させるための四つのボル
    ト孔が穿設された押さえ板と、該押さえ板から出た前記
    ねじ部に螺着される第一ナットとを有し、 前記第一連結具のうち前記クロス連結具の配置間隔に略
    等しい距離に位置するものは、前記第一ナットから出た
    Uボルトのねじ部を通すための四つの挿通孔が穿設され
    て前記押さえ板から側方へ張り出した位置にメインアン
    カーを固定することができる連結板材と、該連結板材か
    ら出た前記ねじ部に螺着される第二ナットをも有したア
    ンカー取付式連結具とされ、 前記列間接続具及び第二連結具は、U字状の曲げ金具
    と、実質的に横姿勢とした曲げ金具内にロープの隣りあ
    う部分を納めた後に開口側で上下方向に挿通されるボル
    トと、該ボルトを曲げ金具に止めておく固定用ナットと
    を有し、 前記メインロープの交差部を固定するクロス連結具には
    メインアンカーを伴わず、前記ネットユニットがメイン
    ロープと共に前記アンカー取付式連結具を介して地山に
    固定されていることを特徴とするリングネット式落石防
    止装置。
  2. 【請求項2】 前記ネットユニットを構成するリング列
    の数は、一つのリング列を構成するロープリングの数と
    同じであることを特徴とする請求項1に記載されたリン
    グネット式落石防止装置。
  3. 【請求項3】 前記第二連結具の全部もしくは一部が、
    前記第一連結具に置き換えられていることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載されたリングネット式落石
    防止装置。
  4. 【請求項4】 前記リング列の各ロープリングは、前記
    列間接続具と同じ構成のリング間接続具を介して連結さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれか一項に記載されたリングネット式落石防止装置。
  5. 【請求項5】 前記リング列の各ロープリングは、相互
    に交差するように連結されていることを特徴とする請求
    項1ないし請求項3のいずれか一項に記載されたリング
    ネット式落石防止装置。
  6. 【請求項6】 前記押さえ板は、前記Uボルトに受け入
    れられたいずれかのロープが嵌まりこむ凹溝が形成され
    ていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいず
    れか一項に記載されたリングネット式落石防止装置。
  7. 【請求項7】 前記クロス連結具は前記第一連結具と同
    じ構成であることを特徴とする請求項1ないし請求項6
    のいずれか一項に記載されたリングネット式落石防止装
    置。
  8. 【請求項8】 前記クロス連結具はクロスクリップであ
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか
    一項に記載されたリングネット式落石防止装置。
  9. 【請求項9】 前記傾斜面上の立ち木を避けるために立
    ち木の位置する箇所のロープリングが除去され、該立ち
    木の周囲のロープリングにはワイヤロープが挿通され、
    その両端を固定具によって固縛した略リング状の連結ロ
    ープとなっていることを特徴とする請求項1ないし請求
    項8のいずれか一項に記載されたリングネット式落石防
    止装置。
  10. 【請求項10】 大きい隆起部や岩を覆う箇所に敷設さ
    れたネットユニットにはロープリングが追加されると共
    に、該ロープリングが前記リング間接続具を介して周囲
    のロープリングに連結されていることを特徴とする請求
    項1ないし請求項9のいずれか一項に記載されたリング
    ネット式落石防止装置。
  11. 【請求項11】 大きい陥没部に沿って地山を覆う箇所
    に敷設されたネットユニットにはロープリングが追加さ
    れると共に、該ロープリングが前記リング間接続具を介
    して周囲のロープリングに連結され、該陥没部内に位置
    するロープリングの連結部が前記アンカー取付式連結具
    によって地山に固定されていることを特徴とする請求項
    1ないし請求項10のいずれか一項に記載されたリング
    ネット式落石防止装置。
  12. 【請求項12】 前記アンカー取付式連結具における連
    結板材には、Uボルトのねじ部を通すための四つの挿通
    孔が正方形の角をなす位置に穿設されていることを特徴
    とする請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載
    されたリングネット式落石防止装置。
  13. 【請求項13】 前記アンカー取付式連結具における連
    結板材には、Uボルトのねじ部を通すための四つの挿通
    孔から外れた位置に、メインアンカー固定用の長孔が形
    成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項1
    2のいずれか一項に記載されたリングネット式落石防止
    装置。
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