JPH10280332A - 落石防止装置および落石防止工法 - Google Patents

落石防止装置および落石防止工法

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JPH10280332A
JPH10280332A JP10662297A JP10662297A JPH10280332A JP H10280332 A JPH10280332 A JP H10280332A JP 10662297 A JP10662297 A JP 10662297A JP 10662297 A JP10662297 A JP 10662297A JP H10280332 A JPH10280332 A JP H10280332A
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ring
rope
net
wire rope
rings
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JP10662297A
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English (en)
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Yasutaka Irioka
康隆 入岡
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Tesac Corp
Original Assignee
Tesac Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地山に密接して敷設し転石や浮石の滑落を抑
えて傾斜面を安定させ、軽量な部材を採用して施工性・
作業性を高めることができるようにすること。 【解決手段】 ロープリング6が多数連結されたネット
ユニット8と、これを結合してリングネット7を形成す
るユニット結合コイル9と、適数個のロープリング6の
間隔で縦横に張設されるワイヤロープ1,2と、このワ
イヤロープと重なったり接したりする位置にあるロープ
リング6をワイヤロープ1,2と個々に結合するロープ
・リング結合コイル15とを備える。柔軟性に富むと共
にリングネットを構成するロープリングの結合部等にお
いて関節作用が発揮され、地山に可及的に密接して敷設
することができる。落石負荷はリングネット全体に分散
されて落石や転石のエネルギ吸収力が大きく、また傾斜
面を押さえる力も常時強く発揮させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は落石防止装置および
落石防止工法に係り、詳しくは、傾斜地にワイヤロープ
を縦横に張りめぐらせ、その交差部がクリップ等により
固定されて落石等の防止を図るようにする際に、上記ワ
イヤロープに加えてリングネットが採用された落石防止
のための装置ならびに方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】立木や浮き石等が散在する傾斜面での落
石を防止する場合、傾斜地にワイヤロープを縦横に張設
して落石等の防止を図るようにしている。このような落
石防止装置は、例えば実開平5−42309号公報に記
載されているように、ワイヤロープによって多数の格子
を形成し、法面を保護している。また、特開昭57−2
09330号公報にも記載されているように、縦横に張
りめぐらせたワイヤロープの下方に金網等を敷設してお
き、小さな石の転落をも防止できるようにしたものも提
案されている。
【0003】いずれの落石防止装置においても、図12
に示すように、ワイヤロープ31,32の両端がアンカ
ー33,33で地山34に固定され、ロープの交差部を
クリップ3,3等によって固定して多数の格子35を有
したワイヤネット36の安定が図られる。そして、必要
に応じてワイヤネットの適所に補助アンカー14が打た
れ、ワイヤネット36が起伏のある傾斜面にある程度は
沿うように配慮されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したごとくの金網
等を敷設した後にワイヤロープを交差するように張りめ
ぐらせた落石防止装置では、その網が菱形金網であった
りするので目開きは小さい。これは地山の崩壊や転石の
防止に好適であっても、立木を残して元の景観を保持し
たり、自然環境を維持しておくことができないので、樹
木の存在する傾斜地では使用することができない欠点が
ある。
【0005】一方、図12のごとく、ワイヤロープを交
差して張りめぐらせるのみの場合には、そのロープ間隔
が50cmといった程度に選択されるので、立木を残し
ておくことができる。しかし、ワイヤロープは通常直線
状に敷設されるため、雑木や立木が邪魔になる場合には
伐採したり、立木等にワイヤロープを接触させるといっ
たことが余儀なくされて好ましくない。張力の作用する
ワイヤロープを途中で切断して、立木をかわすといった
ことが不可能である場合が多いからである。
【0006】また、ワイヤロープを交差して張設する場
合、全ての交差部においてクリップ止めすることによ
り、ワイヤロープのずれを防止しておかなければネット
として機能しなくなる。そのために例えば50cm間隔
で縦横に張りめぐらされたワイヤロープの全ての交差部
にクリップを使用することになるが、例えば10m四方
においてさえ441個のクリップが必要となり、それを
固定する作業は並大抵の労力でない。
【0007】しかも、クリップは上下二枚の小さな金属
板をボルト止めしたりUボルトを用いる形式であること
が多い。その結果、ワイヤロープの自重のみならず崩落
土石による荷重が長年の間に作用するとねじが緩むとい
ったことが起こり、ワイヤロープによる格子が変形した
り崩れたりする。このように、ロープの張りが損なわれ
ると、落石防止ネットとしての機能が著しく低下するこ
とは避けられない。
【0008】ところで、このワイヤロープのみを張りめ
ぐらす落石防止装置においては、ワイヤロープの各格子
を安定させるために施工時にL字状のアンカーを使用し
て随所で押さえるようにしている。しかし、法面に起伏
があったり大きな岩が点在すると、ワイヤロープを一本
張設するごとにアンカーを打つことができない。という
のは、格子状にワイヤロープを張り交差部をクリップで
止めてからアンカーを打たなければならず、各格子がで
き上がらなければ起伏に沿わせることができないからで
ある。
【0009】ワイヤロープを張りめぐらせ多数の格子状
を形成する場合、以下に列記するごとくの欠点がある。
ワイヤロープを起伏のある傾斜面に這わせたとき、地山
の凹凸や立木等によってワイヤロープが意図しない位置
や地上高となることがあり、格子を形成させる際の作業
負担が大きくなる。そして、多数の交差部にクリップを
固定するねじ止め作業に重労働が強いられることは勿論
のこと、所望外にひきつれたワイヤロープにクリップを
掛ける作業は困難を極める。
【0010】直線的に敷設されたワイヤロープ自体柔軟
性を欠きやすいものであるが、ましてや岩などで凸凹の
生じている山岳部の傾斜面に敷設されたワイヤロープで
は、ロープの張りが強くなる傾向にある。また、クリッ
プ止めされた交差部は固定状態にあって関節作用をほと
んど発揮しないことから、ネットの三次元的な曲がり等
の変形を局所的に生じさせることは大層困難となる。そ
の結果、地山からロープが浮きやすく、傾斜面に密接し
て土石の流動を抑える効果を発揮させにくい難点があ
る。
【0011】ワイヤロープは通常上下方向に例えば30
mほど張設されるが、地肌に沿わせる際に起伏があると
各格子の粗密が大きく生じて、落石防止効果が低下す
る。所望する大きさの格子を維持して、ロープネットの
平面形を台形状にするといったことも容易でない。転石
がが格子にひっ掛かると、その荷重は主として上下に張
設されたワイヤロープの一・二本に集中しやすく、ネッ
トとしての安定性が損なわれ、長期の使用に耐え得なく
なることがある等の欠点がある。
【0012】本発明は上記の問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、傾斜面の整形を最小限に留め、雑木や
立木を伐採することなく施工でき、自然環境を破壊しな
いようにできること、柔軟性に富んだロープネットとす
ることにより地山に容易に密接して敷設し、ある程度の
大きな転石や浮石の滑落を抑え傾斜面を安定させること
が可能なこと、施工中にネットの広さを現場の状況に応
じて容易に変更できること、施工後に傾斜面に構築物を
設ける場合でも、ネット全体のバランスを損なうことな
くネットを部分的に除去できるようにすること、落石等
による荷重がネット全体に分散され落石エネルギの吸収
力が大きいこと、施工性が極めてよくかつ軽量な結合部
材により作業性を高めることができることを実現した落
石防止装置ならびに落石防止工法を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る落石防止の
ための装置は、立木や浮き石等が散在する傾斜面にワイ
ヤロープを縦横に張りめぐらせ、ワイヤロープの交差部
がクリップにより固定されて落石等の防止を図るように
した落石防止装置に適用される。その特徴とするところ
は、図1を参照して、ワイヤロープを円形に曲げたロー
プリング6が多数連結されて一条をなすリング列10が
平行に多数並べられ、隣りあうリング列10を結合して
形成された多数条からなるネットユニット8と、このネ
ットユニットを多数並べ傾斜面の所望エリアを覆うよう
に敷設してリングネット7を形成する際に、隣りあうネ
ットユニット8の端部に位置するロープリング6を相互
に結合するユニット結合コイル9と、リングネット7中
の適数個のロープリング6の間隔でリングネットに重な
るように縦横に張設され、両端部がアンカー13によっ
て固定されるワイヤロープ1,2と、このワイヤロープ
と重なったり接したりする位置にあるロープリング6を
ワイヤロープ1,2と個々に結合するためのロープ・リ
ング結合コイル15とを備えていることである。
【0014】図2に示すように、上記したリング列10
のロープリング6は、相互に交差して連結しておくとよ
い。また、ネットユニット8における各リング列10
は、隣りあうリング列のロープリング6とリング列連結
コイル12によって相互に連結しておけばよい。
【0015】落石防止工法は、図1を参照して、ロープ
リング6が多数連結されて一条をなすリング列10が平
行に多数並べられ、隣りあうリング列を結合して形成さ
れた多数条からなるネットユニット8を、傾斜地の凹凸
に沿わせるように可及的に地山に密接して配置すると共
にユニット用アンカー16(図5を参照)により固定す
る工程と、ネットユニット8を順次多数並べることによ
り傾斜面の所望エリアを覆うように敷設して、隣りあう
ネットユニット8,8の端部に位置するロープリング
6,6を相互に連結することによりリングネット7を形
成する工程と、リングネット7中の適数個のロープリン
グ6の間隔で、そのリングネットと重なるように縦横に
ワイヤロープ1,2を張設して、各ワイヤロープの一端
部をアンカー13によって地山に固定する工程と、ワイ
ヤロープ1,2と重なったり接したりする位置にある個
々のロープリング6をそのワイヤロープとロープ・リン
グ結合コイル15によって結合する工程と、張設された
ワイヤロープ1,2の交差部をクリップ3により固定す
ると共に、ワイヤロープの他端部をアンカー13によっ
て地山に固定する工程とを有していることである。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、リングネットは柔軟性
に富むと共にリングネットを構成するロープリングの結
合部等において関節作用が発揮され、法面の変化に応じ
てリングネットが縦横いずれの方向へも自由に折れ曲が
るなどして三次元的に変形することができる。したがっ
て、傾斜地が岩などで凸凹していても、ワイヤロープの
みで構成されたネットで生じるような傾斜面からの浮き
あがりが極めて少なく、地山に可及的に密接して敷設す
ることができる。
【0017】その結果、ある程度の大きな岩石や浮石の
転落を抑えると共に土石の流動や崩落を抑止することが
できるようになる。落石等によってリングネットに局部
的な荷重が作用しても、落石負荷がコイルやロープリン
グの交差部を介して周囲のロープリングやリングネット
全体に分散し、落石や転石のエネルギ吸収力が大きくま
た傾斜面を押さえる力も常時強く発揮され、傾斜面の安
定を長期にわたって持続しておくことができる。
【0018】ネットユニットを傾斜面に沿わせて位置決
めすると共に順次ユニット結合コイルによって所望広さ
のリングネットを形成し、適数個のロープリングの間隔
で重なるように縦横に張設されるワイヤロープとロープ
リングとをロープ・リング結合コイルで結合するので、
ワイヤロープの交差部を固定するクリップの数が大幅に
削減されると共にコイル連結作業が極めて容易となる。
それのみならず、使用部材が軽量化するため現場施工の
著しい能率化や省力化が図られ、施工性が向上すること
によって工費の大幅な低減が実現される。
【0019】リングネットを敷設するにあたり、傾斜地
の整形は可及的に少なくしておくことができる。また一
部のロープリングを適宜取り除くなりすれば雑木や立木
を伐採することなく敷設することが可能となり、自然環
境を破壊しないか最小限に留めることができる。部分的
にロープリングを取り外してもリングネットの全体的な
バランスが損なわれることはなく、ロープリングの単位
で処理できるので改修工事をする場合も大掛かりとなら
ず、また施工後の傾斜面に構築物を設けるといった場合
にも容易に順応させることができる。ちなみに、土砂部
で斜面浸食の激しいところでは植生マット工を併用する
こともでき、緑化と傾斜面の安定が同時に実現できる。
【0020】リング列のロープリングを相互に交差して
連結しておくと、ネットユニットの製作が簡便化されま
た取り扱いも容易となる。コイルの使用数を低減できる
こともあいまって現場での施工性がより一層向上する。
さらに、隣りあうリング列のロープリングをリング列連
結コイルによって相互に連結しておけば、ネットユニッ
トの有する一定の広さで簡単に地山を順次覆うことがで
き、しかも地山に対する位置決め作業も迅速になされ
る。コイルを外せば個々のロープリングを除去したり、
ネットユニットのリング列を減少させることも、逆にコ
イルを掛けてリング列を増やすことも現場作業で簡単に
行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る落石防止装
置とそのための工法を、その実施の形態を示した図面を
もとにして説明する。図1は、立木や浮き石等が散在す
る傾斜面にワイヤロープ1,2を縦横に張りめぐらせ、
このワイヤロープの交差部がクリップ3,3により固定
される落石防止装置4の平面図である。各ワイヤロープ
が交差することによって形成される格子5の大きさは、
従来技術の項で述べた図12の格子の何倍かになるよう
に選定され、それゆえに、ワイヤロープ1,2の本数は
著しく少なくなっている。
【0022】本落石防止装置では、縦横に張設される例
えば約12mm直径のワイヤロープ1,2に加えて、ワ
イヤロープを円形に曲げた多数のロープリング6からな
るリングネット7が使用される。このロープリングは例
えば50cm直径となるように予め工場において製作さ
れ、図12の場合の交差するワイヤロープ31,32に
よって形成される格子35に内接する大きさとされる。
このロープリング6が格子に相当して所望する落石防止
効果を発揮するようになっている。なお、落石防止を図
るべき傾斜地の状態によっては、40cm程度の直径の
ロープリングを採用したり、逆に80cmの大きいもの
とされることもあるが、100cmを越えるものは通常
必要でないことが多い。
【0023】リングネット7は、図2に示す多数のロー
プリング6からなるネットユニット8と、各ユニットに
おける端部に位置するロープリング6を他のユニット8
と相互に結合するユニット結合コイル9(図1を参照)
とから構成される。ネットユニット8は図2のように幾
本かのリング列10,10が左右に連結され、各リング
列は複数のロープリング6,6が連結されて一条を形成
している。
【0024】一本のリング列10は図3の(a)に示す
ようにロープリング6が相互に交差して連結される。そ
して、個々のロープリングは、約12mm直径で1.6
mないし1.7m程度の長さの一本のワイヤロープの両
端を重ねて金具11で覆い、それをかしめるアイロック
加工によって上記したごとく例えば50cm直径のリン
グ状に成形される。なお、ワイヤロープ自体は反発性の
高いものであるので、ロープリング6は簡単に形が大き
く崩れることはない。このようなロープリング6を例え
ば10個交差させると、5mの長さを有した一条のリン
グ列10が形成される。
【0025】前記したネットユニット8は、このような
リング列10を例えば4本平行に並べて形成される。す
なわち、図2に示すように各リング列10のロープリン
グ6を隣りあうリング列のロープリング6とリング列連
結コイル12によって相互に連結し、約2m×5mの広
さとしておく。
【0026】なお、一列目から四列目のリング列10の
全てを同じ姿勢としておいてもよいが、図示したよう
に、一列目のリング列10aと二列目のリング列10b
とを対称に配置し、以後他の列も順次対称とした背中合
わせの恰好でもって偶数列とすれば、リング列連結コイ
ル12による連結が容易となるだけでなく、ネットユニ
ット自体の平面性が保持されやすくなる。
【0027】一般的には、このようにしてロープリング
が多数連結されて一条をなすリング列が平行に多数並べ
られ、隣りあうリング列を結合して形成された多数条か
らなるネットユニット8が工場から出荷される。これを
施工現場に運んで図1のように多数並べ、各ネットユニ
ットの端部に位置するロープリング6と隣りあうネット
ユニットの端部に位置するロープリング6とをユニット
結合コイル9で相互に結合すると、リングネット7が形
成されて傾斜面の所望エリアを覆うように敷設すること
ができる。
【0028】ところで、上記した隣りあうリング列1
0,10をそれぞれのロープリング6を介して連結する
リング列連結コイル12およびネットユニット8,8を
相互に結合するユニット結合コイル9として、図示しな
いが例えば直径3.2mmの鋼線を内径30mm,長さ
15cmのコイルにしたものが採用される。
【0029】例えば12mm直径の二本のワイヤロープ
を結合する場合コイルの内径は理屈上最低24mmでよ
いが、次に述べるごとく三本を結合するときは27m
m、四本を結合するときは29mmが必要となる。そこ
で、コイルの内径を一律に30mmとしておけば、4本
までのワイヤロープを通すことができる。もちろん、必
要に応じて内径26mmといった小さいものや、50m
mという大きいコイルを準備しておいてもよいことは述
べるまでもない。
【0030】上記したリングネット7の上には、これに
重なるようにして前述したワイヤロープ1,2が縦横に
張設され、その両端部や適所においてアンカー13,1
4により地山に固定される。そして、これらのワイヤロ
ープと重なったり接したりする位置にあるロープリング
6は、ロープ・リング結合コイル15によってワイヤロ
ープ1,2と個々に結合される。その後にワイヤロープ
1,2の交差部を、クリップ3によって固定すればよ
い。
【0031】ところで、ワイヤロープ1,2の格子5
は、ロープリング6の直径の何倍かになるように形成さ
れ、かつワイヤロープがロープリングに接するように配
置される。したがって、ワイヤロープ1,2は、リング
ネット7中の適数個のロープリング6の間隔で張りめぐ
らされることになる。例えばワイヤロープ1,2を2m
ピッチで張設すれば、2m幅のネットユニット8の端部
に接するか重なるようになる。
【0032】この場合に使用されるロープ・リング結合
コイル15は、リングネット7の端部においてワイヤロ
ープ1またはワイヤロープ2とロープリング6とを結合
し、リングネットの内方箇所においては、隣りあう二つ
のロープリング6,6とワイヤロープとを結合すること
になる。したがって、ロープ・リング結合コイル15
は、リング列連結コイル12やユニット結合コイル9と
同じの内径30mmのものでよい。
【0033】このようにロープリングの相互結合やワイ
ヤロープとロープリングとの連結にクリップを採用する
ことなくコイルとしているのは、以下の理由による。ま
ず、クリップは通常ボルト止め形式であって長年の使用
の間にねじの緩むおそれがあること、クリップで固定し
て形成された格子は変形の自由度が低くなっているこ
と、クリップで固定した箇所はロープがひきつれた状態
にあって地山の局部的な起伏に馴染ませるのが容易でな
いことから、ワイヤロープの交差部等のやむを得ない箇
所を除いて、その使用を避けることが好ましいことに基
づいている。すなわち、コイルはたとえ回転することが
あっても緩むことはなく、常時連結を維持しておくこと
ができると共に、上記したクリップの場合の各欠点を補
うことができるからである。
【0034】それのみならず、リングネット7は柔軟性
に富み、かつリングネットを構成するロープリング6,
6の結合部等において関節作用が発揮され、コイルは連
結部分における両部材間の曲げを大きく許容する。個々
のロープリング6を法面の局部的な凹凸の変化に沿わせ
ることが容易で、法面の形状に応じて縦横いずれの方向
へも自由に折れ曲がるなどして三次元的に変形させるこ
とができる。したがって、傾斜地が岩などで凸凹してい
ても、ワイヤロープのみで構成されたネットで生じるよ
うな傾斜面からの浮きあがりが極めて少なく、地山に可
及的に密接して敷設することができる。加えて、ロープ
リング6を意図的に長円形に変形させても、隣りあうロ
ープリングとの連結位置を少し変えたり爾後的にずらす
ことによって連結を維持しておくことができる。
【0035】さらには、土石の崩落があって一部のロー
プリング6に荷重が作用しても、ロープリング6,6の
交差部やコイルを介して周囲のロープリングに荷重を分
散させることができる。この場合にロープリングが変形
したとしてもコイルが自ずと適切な連結位置へずれ、荷
重を吸収したり軽減するように機能する。なお、コイル
は回転しても外れることがないが、意図的にコイルを外
すべく回転してロープリング6を取り除くことができる
のは言うまでもない。
【0036】なお、ロープリング6を個々にコイル結合
したリングネット7は落石等による荷重に直接耐える必
要がなく、崩落荷重はリングネットを介して地山に固定
された縦横のワイヤロープ1,2によって支持される。
ちなみに、リングネット7を地山に固定することは特に
必要でなく、通常はワイヤロープ1,2の適所に打たれ
たL字状の補助アンカー14によって押さえ込まれる。
しかし、必要があればリングネットの適所にアンカーを
打ち込んでおくことは差し支えない。
【0037】以上の構成によれば、以下のようにして落
石防止装置4を立木や浮き石等が散在する傾斜面に形成
することができる。まず、搬入されたネットユニット8
を法面の凹凸に沿わせ、例えばL字状をしたユニット用
アンカー16によって図5に示すように適宜の箇所で固
定する。ネットユニットを順次並べてユニット結合コイ
ル9により結合し、図1のように所望エリアを覆うべく
敷設する。ネットユニット8は順次位置決めされるの
で、リングネットは以後の作業においても安定した状態
を保つ。
【0038】上記した説明のごとくネットユニット8を
2m×5mとし、ワイヤロープ1,2を2m間隔で張設
する場合には、ネットユニット8,8を結合する際に、
ユニット端がワイヤロープ2と接しない箇所を結合して
おくのは当然であるが、ユニット端が接したり重なった
りする箇所については後述するごとくロープ・リング結
合コイル15を用いて結合できるので、コイル掛けを部
分的に留めておいてもよいし、地山の起伏等によっては
差しあたり放置しておいてもよい。
【0039】図4は図1中のIV−IV線矢視で、傾斜地1
7に落石防止装置4を施工した状態を示す。多数のロー
プリング6,6をコイル結合したリングネット7が地山
に敷設されると、その上にワイヤロープ1が図1のよう
に左右へ延び、さらにワイヤロープ2が上下に延び、か
つワイヤロープ1,2がロープリング6に接するように
例えば2m間隔で載せられる。このような状態において
ワイヤロープ1の例えば左端とワイヤロープ2の上端
が、アンカー13,13によって地山に固定される。
【0040】次に、ワイヤロープ1,2とそれに接する
ロープリング6とがロープ・リング結合コイル15によ
って結合される。最上位置や最下位置のワイヤロープ1
と各ロープリング6との連結は内径26mmの小さなコ
イルを使用してもよいが、それ以外のワイヤロープ1と
ロープリング6,6との結合は30mmのコイルが使用
される。このロープ・リング結合コイル15はネットユ
ニット8を結合するユニット結合コイル9の機能をも同
時に発揮する。
【0041】各コイルの螺旋ピッチは少なくとも12m
mより大きく確保されているので、ワイヤロープ1に掛
けた後にロープリング6に掛け、またはその逆の手順で
コイルの取りつけが可能であり、前述のユニット結合コ
イル9と同様に、十回前後の回転によって簡単に連結す
ることができる。ワイヤロープ2についても同様の要領
によりロープリング6と連結されるが、クリップを用い
て連結する場合よりも作業負担は著しく軽減される。
【0042】リングネット7は起伏に馴染んで敷設され
るので、ワイヤロープ1,2も起伏に沿って延びる。各
ワイヤロープ1の右端とワイヤロープ2の下端にアンカ
ー13が打たれ、地山に固定される。このような作業の
間もしくは設置作業の完了後に、ワイヤロープ1,2の
交差部がボルト固定式等のクリップ3によって固定され
る。そして、ワイヤロープもしくはその交差部および必
要に応じていずれかのロープリング6を固定すべくL字
状の補助アンカー14が打たれる。
【0043】ワイヤロープ1,2は通常上下方向に30
m張られるが、地肌に沿わせる際に起伏があると各格子
に粗密が大きく生じて張りを失うことがある。しかし、
ロープリング6は個々に独立しており、また意図的に変
形させても張りを保つ。さらに、各コイルによってロー
プリング間での曲がりを生じさせやすいので、地肌に沿
わせやすくなる。したがって、ロープリングの丸みのあ
る形状が維持され、斜面におけるロープ密度はほぼ一定
となる。ロープリングがひきつれるような場合にはリン
グをその方向に伸ばせばよく、弛む場合にはひきつれて
いない方向に長円形化させればよい。
【0044】以上の説明から分かるように、本落石防止
装置によれば、ある程度の大きな岩石や浮石の転落を抑
えると共に土石の流動や崩落を抑止することができる。
落石等によってリングネットに局部的な荷重が作用して
も、落石負荷がコイルやロープリングの交差部を介して
周囲のロープリングやリングネット全体に分散され、落
石や転石のエネルギ吸収力が大きくまた傾斜面を押さえ
る力も常時強く発揮され、傾斜面の安定が長期にわたっ
て持続される。
【0045】このような落石防止装置においては、ネッ
トユニットを傾斜面に沿わせて位置決めすると共に順次
ユニット結合コイルによって所望広さのリングネットを
形成し、適数個のロープリングの間隔で重なるように縦
横に張設されるワイヤロープとロープリングとをロープ
・リング結合コイルで結合するので、ワイヤロープの交
差部を固定するクリップの数が大幅に削減すると共にコ
イル連結作業が極めて容易となる。加えて、使用部材が
軽量となって現場施工の著しい能率化や省力化が図ら
れ、固縛作業時間が約60%程度までに大幅に減少する
といったごとく施工性が向上し、工費の大幅な低減が実
現される。
【0046】具体的に数値を挙げると、従来技術の項で
述べたように、50cm間隔で縦横に張設したワイヤロ
ープの全ての交差部に掛けるクリップの数は10m四方
において441個であり、この全てを施工現場で固定し
なければならない。しかし本例の場合同じ面積において
は、コイルが260個,クリップが36個であって現場
での締結作業箇所は上記の70%以下となることが分か
る。しかも、コイルを掛ける作業はクリップの固定より
も極めて簡単な軽作業である。
【0047】上記したようにリング列のロープリングを
相互に交差して連結しておくと、ネットユニットの製作
が簡便化されまた作業上の取り扱いも容易となる。現場
でのコイルの使用数も上記したごとく少なく、施工性が
著しく向上する。さらに、隣りあうリング列のロープリ
ングがリング列連結コイルによって相互に連結されてい
るので、ネットユニットの有する一定の広さで簡単に地
山を順次覆うことができ、しかも地山に対する位置決め
作業も迅速になされる。コイルを外せば一部のロープリ
ングを除去したりネットユニットのリング列を減少させ
ることができ、逆にコイルを掛けてロープリングやリン
グ列を増やすことも現場で簡単に行うことができる。
【0048】図6の右側に示すように、一つのリング列
10Aと隣りあうリング列10Bとの長さを、ロープリ
ング6を長円化させることによって異ならせることも容
易にできる。これにより、リングネットを台形状とした
りいびつな四辺形とすることも可能で、傾斜面に沿うよ
うに柔軟性が発揮される。この場合、二つのリング列が
一部重複して配置されることもあるが、ロープリング
6,6の重なりが小さくなるにつれてリング列連結コイ
ル12による連結が可能となる。また、必要に応じて一
部のロープリング6を除去したり、短いリング列10
C,10Dを採用すれば、リング列10A,10B間を
埋めることもできる。
【0049】図7のように、縦横に配置されるワイヤロ
ープ1,2の隣りあう間隔を徐々に拡大もしくは縮小す
るように張りめぐらしたい場合には、個々のロープリン
グ6を程度の異なる長円形に変形させればよい。このよ
うに配置した後に、図8のように円形のロープリング6
を並べることもできる。この場合、張設されるワイヤロ
ープ2の幾本かを屈曲させる必要があり、その屈曲点に
補助アンカー14を打てばロープリング6の変形を維持
しておくことができる。
【0050】ところで、法面に立木がありかつそれがロ
ープリング6と干渉する場合には、図5に示すように、
リングネット7中の立木18に該当する位置の一つもし
くは適数個のロープリングを切断して除去すればよい。
一つのロープリングを取り除くと二つのリング列連結コ
イル12がなくなるが、除去されたロープリングの周囲
の八つのロープリング6,6は、相互の交差やリング列
連結コイル12やロープ・リング結合コイル15によっ
て繋がれているので、張りを大きく喪失することはな
い。
【0051】なお、立木19の位置や太さによっては、
一つのロープリング6を完全に除去する必要がない。こ
の場合には、ロープリングを略三日月状に変形させれ
ば、立木をかわしておくことができる。もちろん、リン
グ列連結コイルを取りつける必要がなければ、使用しな
ければよいだけである。
【0052】菱形金網を使用する場合には立木を伐採せ
ざるを得ないが、直径50cmのロープリングは樹木を
残しておくことができる。ワイヤロープを50cm間隔
で張りめぐらせた場合に、樹木が大きくなってきたとき
その部分のワイヤロープを切除するとワイヤロープの張
力が激減するが、ロープリングを採用していると、立木
が大きくなった時点でロープリングを除去しても、ネッ
トの張りが著しく低下することはない。
【0053】このような施工において、リングネットを
敷設する傾斜地の整形は可及的に抑制することができ
る。そして、一部のロープリングを適宜取り除くなりす
れば雑木や立木を伐採することなく敷設することが可能
となり、自然環境を破壊しないか最小限に留めることが
できる。部分的にロープリングを取り外してもリングネ
ットの全体的なバランスが損なわれることはなく、ロー
プリングの単位で処理できるので改修工事も大掛かりな
ものとはならない。また、施工後の傾斜面に構築物を設
ける場合にも容易に順応させることができる。
【0054】ところで、本発明による構成では、ワイヤ
ロープを従来技術のように50cm間隔で張設した場合
に比べ、ワイヤロープの消費量が80%前後多くなるこ
とは避けられない。しかし、クリップによる連結が幾分
残るとはいえどもコイルによる連結作業は極めて迅速で
ありねじ止めといった重労働から解放されるので、施工
作業を全体的に見ると大幅な能率の向上と作業量の著し
い軽減が図られる。もちろん、ロープリングに使用する
ロープの径を例えば8mmないし9mm程度に選択すれ
ば、ロープの消費重量を等しくすることができる。
【0055】ワイヤロープ1,2はネットユニット8の
端部に位置するロープリング6に接する場合だけでな
く、ネットユニットの大きさに関係なく、図9のように
九つのロープリングを囲むような格子5の大きさを選択
することも適宜可能である。もちろん、ネットユニット
8のロープリング数も、図2のように40個とする必要
はなく、例えば5個×8個や4個×9個としてもよい。
【0056】ところで、ネットユニットにおける各リン
グ列はリング列連結コイルによって相互に連結される場
合にかぎらず、図10に示すように、各リング列のロー
プリング6を、隣りあうリング列のロープリング6と相
互に交差させることによって連結しておいてもよい。こ
の場合も一列目のリング列10mと二列目のリング列1
0nとを対称に配置し、以後他の列も対称とした偶数の
列数としておけば、ネットユニット相互をユニット結合
コイルで結合しやすくなり、またネットユニットの無用
な反りの発生も抑制しておくことができる。
【0057】上記したごとくのロープリング6を、図3
の(a)のように相互に交差して連結したリング列10
に代えて、(b)に示すように、リング列を構成するロ
ープリング6をリング連結コイル20によって連結して
もよい。この連結は工場内で行われることは言うまでも
なく、また、リング連結コイルはリング列連結コイル1
2と同じものでよい。この場合には、ロープリング間に
与えることができる曲げをより一層大きくすることが可
能となる。このリング列を用いてネットユニットを形成
する要領は、図2の場合と変わるところがない。そのネ
ットユニットにはロープリングの交差により生じるうね
りはなく、自由状態において完全に平坦なものとするこ
とができる利点がある。
【0058】リングネット7とワイヤロープ1,2の敷
設形態を先に説明したが、図4にも示しているように、
浮き石や岩が少ない傾斜地ではリングネット8の下に植
生マット21を敷設しておくこともできる。植生マット
から草を発芽させれば、地山の安定が助長される。この
ような植生マット工は土砂部で斜面浸食の激しいところ
で特に好適であり、緑化と傾斜面の安定とを同時に実現
することができる。
【0059】上記した説明ではワイヤロープ1,2を縦
横に張りめぐらすことを前提にしているので、リングネ
ットが積極的に地山に固定されていない。しかし、以上
述べたいずれのリングネットの場合でも、図11のよう
に、リングネット7のみをアンカー3や補助アンカー1
4を用いて地山に固定しておくことができる。このよう
な落石防止装置22は、傾斜地の全体を覆う場合でも使
用できるが、例えば大きな岩に個々に被せて、その転落
を防止しておく場合に好適である。また、大きい石のな
い傾斜面やコンクリート傾斜壁等の無土壌法面の緑化を
図る際に、植生マットを押さえたり客土の流失を抑止す
るネットとしても使用することができることも勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る落石防止装置の平面図。
【図2】 ネットユニットの平面図。
【図3】 リング列を示し、(a)はロープリングが相
互に交差して連結されている場合の平面図、(b)はロ
ープリングがリング結合コイルにより結合された平面
図。
【図4】 図1におけるIV−IV線矢視図。
【図5】 立木を避ける場合の要領を説明した平面図。
【図6】 リング列を一部重複させたり長円化させ、ま
た短いリング列を採用してワイヤロープにより形成され
る格子を台形等に変形させた場合のリングネットの平面
図。
【図7】 ロープリングを左右方向に長くなるように変
形させてリングネットを台形状にした場合の平面図。
【図8】 台形状のネットに矩形のネットを連続させた
場合の平面図。
【図9】 リングネットの上に張設されるワイヤロープ
の間隔を異ならせた場合の平面図。
【図10】 リング列間も交差して形成されたネットユ
ニットの平面図。
【図11】 リングネットのみで構成された落石防止装
置の平面図。
【図12】 ワイヤロープのみを用いて多数の格子を形
成させた落石防止装置の従来技術における平面図。
【符号の説明】
1,2…ワイヤロープ、3…クリップ、4…落石防止装
置、6…ロープリング、7…リングネット、8…ネット
ユニット、9…ユニット結合コイル、10,10a,1
0b,10m,10n,10A,10B,10C,10
D…リング列、12…リング列連結コイル、13…アン
カー、14…補助アンカー、15…ロープ・リング結合
コイル、16…ユニット用アンカー。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立木や浮き石等が散在する傾斜面にワイ
    ヤロープを縦横に張りめぐらせ、該ワイヤロープの交差
    部がクリップにより固定されて落石等の防止を図るよう
    にした落石防止装置において、 ワイヤロープを円形に曲げたロープリングが多数結合さ
    れて一条をなすリング列が平行に多数並べられ、隣りあ
    うリング列を結合して形成された多数条からなるネット
    ユニットと、 該ネットユニットを多数並べ傾斜面の所望エリアを覆う
    ように敷設してリングネットを形成する際に、隣りあう
    ネットユニットの端部に位置するロープリングを相互に
    結合するユニット結合コイルと、 前記リングネット中の適数個のロープリング間隔で該リ
    ングネットに重なるように縦横に張設され、両端部がア
    ンカーによって固定されるワイヤロープと、 該ワイヤロープと重なったり接したりする位置にあるロ
    ープリングをワイヤロープと個々に結合するためのロー
    プ・リング結合コイルと、 を備えることを特徴とする落石防止装置。
  2. 【請求項2】 前記リング列のロープリングは、相互に
    交差して結合されていることを特徴とする請求項1に記
    載された落石防止装置。
  3. 【請求項3】 前記ネットユニットにおける各リング列
    は、隣りあうリング列のロープリングとリング列連結コ
    イルによって相互に連結されていることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載された落石防止装置。
  4. 【請求項4】 立木や浮き石等が散在する傾斜面にワイ
    ヤロープを縦横に張りめぐらせ、該ワイヤロープの交差
    部がクリップにより固定されて落石等の防止を図るよう
    にした落石防止工法において、 ワイヤロープを円形に曲げたロープリングが多数連結さ
    れて一条をなすリング列が平行に多数並べられ、隣りあ
    うリング列を結合して形成された多数条からなるネット
    ユニットを、傾斜地の凹凸に沿わせるように可及的に地
    山に密接して配置すると共にユニット用アンカーによっ
    て固定し、 前記ネットユニットを順次多数並べることにより傾斜面
    の所望エリアを覆うように敷設して、隣りあうネットユ
    ニットの端部に位置するロープリングを相互に連結する
    ことによりリングネットを形成し、 前記リングネット中の適数個のロープリングの間隔で該
    リングネットと重なるように縦横にワイヤロープを張設
    して、該ワイヤロープの一端部をアンカーによって地山
    に固定し、 前記ワイヤロープと重なったり接したりする位置にある
    個々のロープリングを該ワイヤロープとロープ・リング
    結合コイルによって結合し、 張設されたワイヤロープの交差部をクリップにより固定
    すると共に、該ワイヤロープの他端部をアンカーによっ
    て地山に固定することを特徴とする落石防止工法。
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