JP2005113424A - 落石防止工法及び落石防止ネット - Google Patents

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Abstract

【課題】 リング化せしめたエレメントによって石の表面を被覆する落石防止ネットを簡単に構成すると共に、複数の石の集合体に対しても落石防止ネットの全体を各石に沿わせて密着状態で被覆し転動抑止力を高めることができる落石防止工法及び落石防止ネットを提供する。
【解決手段】 ワイヤーロープ4の両端を係脱可能な端部連結具3で連結してリング化せしめる複数のエレメント1を相互に交差させて石を被覆する落石防止ネット2を形成しながら、エレメント1を石にアンカー止めし石の転動を防止する落石防止工法と、ワイヤーロープ4の両端を端部連結具3によって係脱可能に連結しリング化せしめたエレメント1を、相互に交差させて落石防止ネット2を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、山肌や崖等の傾斜面に露出する石を、ワイヤーロープをリング化したエレメントからなる落石防止ネットで被覆する落石防止工法及び落石防止ネットに関する。
従来、上記のような傾斜面(法面)に露出する複数の石の集合体(以下転石群と言う)を、ワイヤーロープをリング状の編み目に形成した落石防止ネットで被覆する際に、崩落のおそれがある石を互いに連結し落石防止及び法面の安定化を図る落石防止工法は、特許文献1で示されるように既に公知である。
この特許文献1で示される落石防止ネットは、石群や浮き石に対しリング状に形成したワイヤーロープを抱持するようにはめ込んで順次連結し、且つ連結したワイヤーロープの中途部を法面に打ち込まれるアンカーピン(グランドアンカー)の頭部に掛け止めし法面に固定される。
特開2003−003427号公報(第2ページ,図3)
上記特許文献1で示される落石防止ネットは、ワイヤーロープをリング状に形成し石にはめ込み他の石と連結するので、不安定な地形の法面においてワイヤーロープの弛みを防止しながら行う、はめ込み及び連結作業に手間と熟練を要する。またグランドアンカーに係止し法面に固定されるワイヤーロープは、はめ込んだ石と法面との間に大きな空隙を伴い易く、空隙内の石を不安定なまま残すことになる。
さらに、ワイヤーロープがはめ込まれた石が地震等によって傾動した場合に、当該ワイヤーロープは弛んでグランドアンカー頭部の掛け止め部から外れ易く転動抑止力が低減する等の欠点がある。またワイヤーロープをリング状に形成し石にはめ込む落石防止ネットは、転石群の現地状況に合わせ長尺なワイヤーロープを任意長さに切断して施工されるので、山腹斜面等での施工性を悪化させる。
一方上記落石防止ネットの転動抑止力を復元する修正作業は、ワイヤーロープの長さに規制されるので煩雑で不充分なものとなる。また種々の異なる長さに切断され特定現場で施工されたワイヤーロープは、これを解き外し別の現場に移して再利用することが困難で部材ロスを伴う等の問題もある。
また従来の落石防止ネットの固定手段は、図7で示すように一般には1〜1.5m程度の長尺グランドアンカー11を、縦横のワイヤーロープが交差連結される交点部に対し2m程度のアンカー間隔毎の法面に打設される。また被覆した足場条件の悪い浮き石等に対しては、ドリル穴(アンカー穴)を穿設し上記長尺グランドアンカー11を打ち込んでワイヤーロープを掛け止めし落石防止ネットの中途部が固定される。
従って、上記のようなネット固定手段では、長尺グランドアンカー11をアンカー間隔毎に多数打設する手間を要すると共に、石に対し深いアンカー穴を穿設するドリル作業(現場穿孔作業)に、コンプレッサを含め大がかりな穿孔機材を必要とする。また緊急を要する落石防止対策の工期が延びると共に、落石防止コストも増大する等の課題がある。
上記課題を解決するためにこの落石防止工法及び落石防止ネットは、第1に、ワイヤーロープ4の両端を係脱可能な端部連結具3で連結してリング化せしめる複数のエレメント1を相互に交差させて石を被覆する落石防止ネット2を形成しながら、エレメント1を石にアンカー止めし石の転動を防止することを特徴としている。
第2に、複数の石の集合体Sに落石防止ネット2を被覆させることを特徴としている。
第3に、大型単体の石に落石防止ネット2を被覆させることを特徴としている。
第4に、被覆した石の頂部を破砕し、その砕石22を石の周辺に集合させて被覆することを特徴としている。
第5に、ワイヤーロープ4の両端を端部連結具3によって係脱可能に連結しリング化せしめたエレメント1を、相互に交差させて落石防止ネット2を構成したことを特徴としている。
第6に、エレメント1の端部連結具3を、ワイヤーロープ4の両端にそれぞれ設けた係合金具5と係止金具6によって構成したことを特徴としている。
以上のように本発明の落石防止工法及び落石防止ネットによれば、ワイヤーロープの両端を係脱可能な端部連結具で連結しリング化せしめるエレメントによって、石の表面を包み込むように被覆した落石防止ネットを簡単に形成することができる。またエレメントはエレメントアンカーによって石に位置決め固定されるので、複数の石の集合体に対しても落石防止ネットの全体を各石に沿わせて密着状態で被覆し転動抑止力を高めることができる。
また落石防止ネットは可撓性を有し端部連結具を設けたワイヤーロープからなるエレメントで構成されるので、エレメントの組み替えやその加減等が簡単で、落石防止ネットの形成及び転動抑止力の復元を速やかに行うことができる。さらにエレメントを解き外して行うエレメントの再利用が簡単になる。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1において符号1は落石防止ネット2を形成する端部連結具3付きのエレメント(端部連結ロープ)である。このエレメント1は後述するように所定の強度及び可撓性を有するワイヤーロープ4と、該ワイヤーロープ4の端部にそれぞれ取付固定される係合金具5と係止金具6とからなる端部連結具3で構成される。
図6で示すようにこの落石防止ネット2は、法面(地盤)G等に点在する転石群Sを覆った状態において、転石群S中の任意な石に後述するエレメントアンカー10によって固定支持することができる。さらに従来のものと同様にグランドアンカー11を用いて地盤Gに固定することができる。
以下落石防止ネット2の詳細な構成及びネット施工手段等について説明する。先ずワイヤーロープ4は落石防止対象とする落石径に合わせた太さと長さに形成され、その両端のそれぞれに係合金具5と係止金具6がカシメ又は溶接等の固定手段によって取付固定される。これによりワイヤーロープ4は係合金具5と係止金具6を連結するとリング状のエレメント1を形成できる。
そして、落石防止ネット2の形成は上記第1のエレメント1のリング内に、別のワイヤーロープ4の一端を挿入しその係合金具5と係止金具6を連結すると、第1のエレメント1に交差させて別の(第2の)リング状エレメント1を連結することができる。さらに第1と第2のエレメント1,1に対し別のワイヤーロープ4を順次挿入し連結すると、第3,第4・・のエレメント1,1・・の連結によって、一連の落石防止ネット2を形成することができる。
また図示例における各エレメント1を構成するワイヤーロープ4は、現場において運搬及び取り扱い性に優れ石に対し嵌め易い略50cm程のリング直径を形成する長さに定めて規格化している。これにより施工現場に適応した任意な大きさと形状の落石防止ネット2を簡単且つ経済的に構成することができる。尚、対象とする石の大きさやアンカーとなる立木に適応する任意直径の特定なエレメント1を混在して落石防止ネット2を組み上げることもできる。
また端部連結具3は、係止金具6のフック部7に止めボルト8を備え、該フック部7を係合金具5の係合ピン9に引っ掛けた状態で止めボルト8をねじ込み、両者の連結を強固にすると共に、連結及び連結解除等の係脱作業を速やかに行うことができるナックル型連結具としている。
従って、ワイヤーロープ4に設けたナックル型の端部連結具3は、地震等によって局所のエレメント1が弛んだ場合に、該エレメント1の組み替えや位置の変更及びその加減等が簡単で、落石防止ネット2の転動抑止力の復元を速やかに行うことができる。さらに施工した落石防止ネット2のエレメント1を解き外して行う、エレメント1の再利用をワイヤーロープ4の損傷を防止し能率よく行うことができる等の利点がある。
次に、図3を参照し落石防止ネット2を石に固定するエレメントアンカー10について説明する。エレメントアンカー10は、石に10cm程度の深さに穿設されるドリル穴(アンカー穴)12に挿入するアウター13と、該アウター13内に打ち込まれるロープ孔15を有したインナー16とからなる。尚、アウター13はリング状に連なる下端部から上方に向けて拡開用のスリットを複数(図示例では4ヵ所)形成し、内部にインナー16を抜け止め噛合せしめる円錐孔が形成される。
そして、同図(E)及び図10で示すように、アンカー穴12内に挿入されたアウター13の円錐孔内に、インナー16を挿入して打ち込むと、インナー16はその先端部でリング部を破壊しアンカー穴12の底部でアウター13を拡開するので、エレメントアンカー10は短くても石に強固に固定される。
このようにエレメントアンカー10は、従来のものと比較し10cm程度のアンカー穴12を穿設すればよいから、一つの石に対して複数のアンカー穴12の穿設を簡易型の電動ドリル等の穿孔機によって容易に行うことができる。
またインナー16は板状に形成したピン頭部にロープ孔15を穿設し、同図(F)に示すシャックルボルト17を挿脱可能に挿入し、シャックル19を同図(E)で示すように取付支持することができる。
このエレメントアンカー10の使用は、先ずシャックル19をアンカー穴12に固定したエレメントアンカー10の近傍に位置するワイヤーロープ4に通す。次いで、ワイヤーロープ4を挿入したシャックル19を、シャックルボルト17によってインナー16のロープ孔15に止める。
これによりワイヤーロープ4を固定支持されるエレメント1、及び該エレメント1に連結して隣接する複数のエレメント1,1・・は、エレメントアンカー10,10・・によって石に近接して位置決め固定されるので、落石防止ネット2全体を転石群Sの各石に沿わせて密着状態で被覆することができる。従って、エレメントアンカー10で固定された落石防止ネット2は、従来のもののように石と法面の間に大きな空隙や緩みを生ずることなく、各石の表面を包み込んだ抱持状態で被覆することができる。
一方このエレメントアンカー10は、ワイヤーロープ4をシャックル19によって取付支持した状態のインナー16を、アンカー穴12内に挿入したアウター13に対して打ち込むこともできる。この場合にはハンマーによってインナー16の頭部を叩きピン部をアウター13内に圧入するので、ワイヤーロープ4を下方に徐々に緊張させながら密着性の高い固定をすることができる。尚、エレメント1はワイヤーロープ4をインナー16のロープ孔15に予め挿入したものでも同様に施工することができる。
次に以上のように構成される落石防止ネット2の施工例を図6を参照し説明する。尚、前記したものと同様な構成及び作用等については説明を省略する。ワイヤーロープ4の両端を係脱可能な端部連結具3で連結しリング化した複数のエレメント1は、山肌等の地盤Gに点在する転石群Sの各石の表面に順次連結すると、落石防止ネット2を形成して石を包み込んだ状態で被覆することができる。
このとき図6(A)及び図8(A)で示されるように、落石防止ネット2は複数のエレメント1を相互に交差させ、石S1の頂部から下方の周囲を編み目状に縛るように被覆した抱持状態とし、被覆面積を大きくして転動抑止力を増大せしめる。また離れた位置にある別の石S2に対しても同様に被覆するので、石S1,S2・・は落石防止ネット2を介して連結され互いの転動抑止力を補完し合うことになる。
従って、緩い傾斜地や平地にある転石群Sの石S1,S2・・に対し、エレメントアンカー10及びグランドアンカー11等を敢えて必要とすることなく、落石防止ネット2のみによって転石群全体としての安定度を高めて転動を防止し、低コストの落石防止対策を行うことができる。尚、参考までに各石S1,S2・・を落石防止ネット2で連結する連結理論効果について、図4(A),図4(B)及び図5(A),図5(B)を参照し後述する。
また上記の落石防止対策において図6(A)で点線にて示すように、転石群Sを被覆した落石防止ネット2の周囲を、隣接する石と石の間に形成される凹部に補助ロープ20を巻き付けて縛ることもできる。また石と石で形成される空隙に補助ロープ20を差し込み対向するエレメント1,1を縛ることもできる。この場合落石防止ネット2の中途部は補助ロープ20によって巾着絞り状に緊締されるので、落石防止ネット2の抱持状態をより確保することができる。
また傾斜の大きい法面等の転石群Sに対しては、石S1,S2・・を抱持状態で被覆した落石防止ネット2の適当箇所のエレメント1を、エレメントアンカー10,10・・によって石S1,S2・・に固定すると、落石防止ネット2と石S1,S2・・とのずれや移動を防止できるから転動抑止力を高めることができる。
さらに必要により、転石群Sを被覆する落石防止ネット2の下辺を形成するエレメント1にアンカーロープ21を挿通し緊締した状態にすると共に、該アンカーロープ21の適所をグランドアンカー11,11・・で地盤Gに固定する。この場合には従来のものと同様に落石防止ネット2を地盤Gに固定して転動抑止力を向上し得る。
次に、図8で示す落石防止工法について説明する。図8(A)は急傾斜の法面に露出した大型単体の石S1に対する落石防止対策を示す。この場合には石S1を被覆する落石防止ネット2のエレメント1を法面に近接する位置まで設けて周囲を縛るように連結すると共に、該エレメント1にアンカーロープ21を挿通しグランドアンカー11で地盤Gに固定する。
図8(B)は上記石S1が明らかに転倒等のおそれがある場合に、石S1の頂部を部分的に破砕し小割除去する小割工を行うに好適な落石防止対策を示す。この場合も上記図8(A)のものと同様に石S1に対し、先ず落石防止ネット2を仮支持状態で被覆する。次いで石S1の中途部に対し小割工を行い安定形に整形し、略平坦状に形成された石表面にエレメントアンカー10を打ち込み落石防止ネット2を形を整えて固定する。
このとき小割工は、各エレメント1のリング間隙から図示しない破砕具を挿入するか、又は石S1の頂部へのエレメント1の被覆装着を一部施工しない間隙から破砕具を挿入して破砕作業を行う。また破砕作業によって生じた砕石22は自ずと落石防止ネット2内で石S1の周囲に落下せしめるから、大きな砕石22の転落を防止した作業を能率よく行うことができる。次いで作業者は砕石22を編み目から漏出しないように集合させたのち、落石防止ネット2及びそのエレメント1を整えたのち、エレメントアンカー10等によるネット固定を完了する。
従って、この落石防止対策による小割工は、石S1に落石防止ネット2を被覆して行うので、従来のもののように大量に発生する砕石22を足場の悪い山腹斜面から搬出除去する等の重労働を要することがない。また砕石22は落石防止ネット2により転動を防止しながら、集合状態で石S1の転動を防止する石として利用し簡単に野積みすることができる等の利点がある。
尚、以上のように使用することができる落石防止ネット2は、図9(A)に示すように土石流をせき止めたり動物の通路を遮蔽する等の仮設防護ネット2aとしても利用することができる。即ち、この仮設防護ネット2aは落石防止ネット2の場合と同様に複数のエレメント1を相互に交差させて形成した広巾なネットを、支持ロープ23を介して現場に立設する立木等に固定し張設する。
また仮設防護ネット2aと対比する従来の仮設防護ネット2bを図9(B)に示す。この従来仮設防護ネット2bは縦ロープ25と横ロープ26をネット状に組み上げ、両者のロープ交点に交点固定具を設けて広巾なネットを形成し、支持ロープ23を介して現場に張設される。
従って、仮設防護ネット2aは従来仮設防護ネット2bに比較し、最小のエレメント1単位に分解することができるので、運搬及び現場の状況に応じた設置とエレメント1の再利用を簡単に行うことができる。
次に、前記各石S1,S2・・を落石防止ネット2で連結する連結理論と効果について、図4(A),図4(B)及び図5(A),図5(B)を参照し説明する。
(目的)
石の連結効果について詳述する。落石の初動は滑動もしくは転倒であり、石を連結した場合の効果は以下のようになる。
(滑動について)
図4(A),(B)において
F=抵抗する力/滑動する力(H)
=ΣS/ΣT=Σ(wicosθi・μ/wisinθi) ・・・(式1)
F:安全率
w:石の重量
θ:地表の傾斜角
μ:摩擦係数(一般に土砂0.6、岩盤0.7)
i:1〜n
図4(b)のように不安定な領域の石を安定領域のものと連結することで、転石群全体としての安全率を確保する。この場合のワイヤーロープの負担力Pは、個々の石に対して Fpi=Si/(Ti−Pi)
Pi=Ti(Fpi−Fi)/Fpi
Pi:ワイヤーロープに作用する負担力
Fpi:目標安全率
Fi:初期安全率
実際には負担力Pが最も大きくなる転石(群)に対して設計(ロープ径及び本数等)し、これを全体にあてはめることになる。尚、連結しても全体としての安全率が不足する場合には、グランドアンカー11等による補強を行う。
(転倒について)
図5(A),(B)において
F=抵抗する力/転倒する力
=ΣR/ΣM=Σ〔wicosθi・xi/(wisinθi・yi)〕 ・・・(式2)
F:安全率
w:石の重量
θ:地表の傾斜角
i:1〜n
x:回転点から石の重心までの抵抗に関する距離
y:回転点から石の重心までの転倒に関する距離
図5(B)のように石を連結していくことで転石群としての重心位置を安定領域にずらし、転倒に対する安全率を確保する。この場合のワイヤーロープの負担力Pは、個々の石に対して
Fpi=Ri/(Mi−Pi・yi)
Pi=Mi(Fpi−Fi)/(Fpi・yi)
P:ワイヤーロープに作用する負担力
Fpi:目標安全率
Fi:初期安全率
yi:回転点から石の重心までの転倒に関する距離
実際には負担力Pが最も大きくなる転石(群)に対して設計し、これを全体にあてはめることになる。尚、連結しても全体としての安全率が不足する場合には、グランドアンカー等による補強を行う。
この発明の落石防止工法及び落石防止ネットは、個々の不安定な石や隣接する石或いは転石群の全体を現場の状況に適応し被覆するネットに最適化することができる。
(A)は本発明に係わるエレメントを伸ばした状態を示す正面図である。(B)は(A)をリングにしたエレメントの状態を示す正面図である。(C)は(A)のエレメントを連結し落石防止ネットを構成した状態を示す正面図である。 (A)はエレメントの端部連結具の構成を示す正面図である。(B)は(A)の端部連結具を接続した状態を示す平面図である。 (A)はエレメントアンカーの打ち込み状態を示す側面図及び正面図である。(B)は(A)のインナーの側面図及び正面図である。(C)は(A)のアウターの構成を示す側面図である。(D)は(C)の側断面図である。(E)は(A)の打ち込み作業の態様を示す側面図及び打ち込み完了状態を示す側面図である。(F)はシャックルの正面図である。 (A)は石の滑動に関する力関係を示す作用図である。(B)は石の滑動に関する連結効果を示す作用図である。 (A)は石の転倒に関する力関係を示す作用図である。(B)は石の転倒に関する連結効果を示す作用図である。 (A)は本発明による落石防止工法及び落石防止ネットの施工態様を示す側断面図である。(B)は(A)の平面図である。 (A)は従来の落石防止工法及び落石防止ネットの施工態様を示す側断面図である。(B)は(A)の平面図である。 (A)は本発明による別の落石防止工法及び落石防止ネットの施工態様を示す側断面図である。(B)は(A)の施工完了状態を示す側断面図である。 (A)は本発明による落石防止ネットの別の使用態様を示す正面図である。(B)は従来の落石防止ネットの別の使用態様を示す正面図である。 エレメントアンカーの打ち込み完了状態を示す正断面図である。
符号の説明
1 エレメント(端部連結ロープ)
2 落石防止ネット
3 端部連結具
4 ワイヤーロープ
5 係合金具
6 係止金具
7 フック部
8 止めボルト
10 エレメントアンカー
11 グランドアンカー
12 ドリル穴(アンカー穴)
13 アウター
15 ロープ孔
16 インナー
17 シャックルボルト
19 シャックル
S 転石群(石の集合体)

Claims (6)

  1. ワイヤーロープ(4)の両端を係脱可能な端部連結具(3)で連結してリング化せしめる複数のエレメント(1)を、相互に交差させて石を被覆する落石防止ネット(2)を形成しながらエレメント(1)を石にアンカー止めし石の転動を防止する落石防止工法。
  2. 複数の石の集合体(S)に落石防止ネット(2)を被覆させる請求項1の落石防止工法。
  3. 大型単体の石に落石防止ネット(2)を被覆させる請求項1又は2の落石防止工法。
  4. 被覆した石の頂部を破砕し、その砕石(22)を石の周辺に集合させて被覆する請求項1又は2又は3の落石防止工法。
  5. ワイヤーロープ(4)の両端を端部連結具(3)によって係脱可能に連結しリング化せしめたエレメント(1)を、相互に交差させて落石防止ネット(2)を構成したことを特徴とする落石防止ネット。
  6. エレメント(1)の端部連結具(3)を、ワイヤーロープ(4)の両端にそれぞれ設けた係合金具(5)と係止金具(6)によって構成した請求項5の落石防止ネット。
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