JP2000172135A - リサイクル可能な水膨潤性被記録材上の印字材料の除去方法 - Google Patents
リサイクル可能な水膨潤性被記録材上の印字材料の除去方法Info
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Abstract
することができるリサイクル可能な水膨潤性被記録材上
の印字材料の除去方法を提供すること。 【解決手段】 リサイクル可能な水膨潤性被記録材上の
印字材料を除去した後、該被記録材の表面に、常温固体
の界面活性剤を含む液体を付与する工程を含むことを特
徴とするリサイクル可能な水膨潤性被記録材上の印字材
料の除去方法。
Description
で画像形成することにより、繰り返し再利用可能な被記
録材へ付着した印字材料を、被記録材から除去すること
ができる被記録材上の印字材料の除去方法に関する。
わゆるコピー)技術が普及し、紙やOHPシート等の被
記録材が多量に用いられている。
ーされた印字材料は容易に除去できるものではなく、ま
たそのような技術も実用化されていないのでオフィスで
多量に発生した印字物は不要になるとそのまま破棄され
ているのが実状である。
いことは明らかである。そのため破棄対象の被記録材を
再生あるいはリサイクルする技術が盛んに研究されてい
る。例えば特開平7−311523号公報あるいは特開
平6−222604号公報等においては、被記録材の表
面に水により膨潤する膨潤層を形成しておき、この膨潤
層を水で濡らして膨潤させることにより、被記録材に記
録された画像を除去する方法が開示されている。また、
印字材料の除去後においては、水によるすすぎが一般に
行われている。
で提案されている方法では、印字材料は除去できるもの
の、除去後の被記録材を再度利用するとき画像形成装置
における被記録材の搬送経路および給紙部において当該
被記録材は詰まり易く、その通紙性、特に給紙性に問題
が生じていた。
り、通紙性、特に給紙性に優れた被記録材を提供するこ
とができるリサイクル可能な水膨潤性被記録材上の印字
材料の除去方法を提供することを目的とする。
能な水膨潤性被記録材上の印字材料を除去した後、該被
記録材の表面に、常温固体の界面活性剤を含む液体を付
与する工程を含むことを特徴とするリサイクル可能な水
膨潤性被記録材上の印字材料の除去方法に関する。
被記録材は、水膨潤性の表層を有するタイプのいかなる
被記録材であってもよい。図1(a)に本発明の方法を
適用可能な被記録材の一例の模式的断面図を示す。図1
(a)に示すように、この被記録材は基材層1上に表層
3を積層したものである。図1(a)では、表層3の表
面に印字材料4が印字された様子を示している。なお、
図1(a)では基材層1の片面に表層3が形成された構
成を示しているが、基材層1の両面に表層3が形成され
た構成であってもよい。
(強度)があり、少なくとも表面が透明なプラスチックフ
ィルムまたは無機微粒子が添加されて不透明化したプラ
スチックフィルムが好適に使用される。プラスチックフ
ィルムの材質は特に問わないが耐熱性等を考慮すると、
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメ
チルメタクリレート等が好ましい。さらに汎用性、値
段、耐久性等を考慮に入れると、ポリエステル、特にポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフ
タレート(PEN)等が望ましい。OHPとして入手可能
な各種シートを使用することも可能である。また、PE
T繊維などのプラスチック繊維を抄紙したものなどのい
わゆる合成紙も市販されており、このような合成紙も基
材として有用である。これ以外にも、金属箔、耐水性の
改良された紙、さらに樹脂・紙・金属などの複合材料も
用いることができる。要は印字材料の印字および除去を
通して平面性を保つことができ、かつ耐水性と適度な機
械的強度とを備えたものであればよい。
の樹脂からなる。水膨潤性とは水や水性の溶媒に膨潤す
るが溶解しないことである。水膨潤性の樹脂は水溶性の
樹脂を架橋させることによって作られる。また、水溶性
樹脂に非水溶性の成分を添加することにより、水等の溶
媒を吸収し膨潤するが該溶媒に溶解しない特性を付与さ
れていてもよい。
ミノ基、アミド基、チオール基、カルボキシル基、スル
ホン酸基等の活性水素を有する官能基を持つ水溶性樹
脂、例えばポリビニルアルコール、メチルセルロース、
ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ポリエチレ
ンオキサイド等が使用できる。
水溶液に架橋剤や必要に応じて開始剤が添加されていて
もよい。架橋剤としては、上記水溶性樹脂分子中に存在
する水酸基、アミド基やカルボキシル基等の官能基と反
応性を有し該水溶性の樹脂を架橋できるものであればよ
い。例えば、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、
グリオキザール類、メチロール化合物、メラミン樹脂、
ジカルボン酸、アジリジン、ジヒドラジド等が挙げられ
る。
れている場合、上記水溶性樹脂100重量部に対して
0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部添加
されている。少なすぎると膨潤時の膜強度不足が問題と
なったり、膜が溶解する可能性がある。多すぎると架橋
剤がバルク成分となり表層の強度等に問題が生じる。
水の浸透性を上げるために界面活性剤が添加されていて
も良い。界面活性剤としては、アニオン性、カチオン
性、ノニオン性等の各種の界面活性剤が使用でき、特に
制約はない。
シリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、炭酸カルシ
ウム等の無機微粒子が添加されていても良い。かかる無
機微粒子を添加する場合、水溶性樹脂100重量部に対
して5〜200重量部、好ましくは10〜100重量部
添加されている。
応じて帯電防止処剤が添加されていてもよい。帯電防止
剤は表層を形成する材料に添加しても良いし、表層を形
成した後に、適当な溶媒に溶解・分散させたものを塗布
するようにしてもよい。帯電防止剤としては、第四級ア
ンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤を挙げることが
できる。
いてもよく、例えば、溶剤塗布法によって形成されてい
る。具体的には上記の水溶性樹脂、および架橋剤、必要
に応じてその他の添加剤を、水、水/有機溶剤混合物、
もしくは有機溶剤等適当な溶媒に溶解分散させて、上記
中間層の上に加熱乾燥後の膜厚が0.5〜30μm、好
ましくは3〜20μmとなるように塗布されている。
材層と表面層との間に中間層が形成された構成を有して
いてもよい。中間層は表層を基材により強固に接着させ
る目的で設けられている。
の被記録材の一例の模式的断面図を示す。1は基材層、
2は中間層、3は表層である。なお、図1(b)におい
ては表層3の表面に印字材料4が印字されている構成が
示されている。また、図1(b)には基材層1の片面に
中間層2および表層3が形成された構成を示している
が、両面に中間層2および表層3が形成された構成でも
よい。
ており、該中間層には、表層構成樹脂と化学結合可能な
官能基を有する化合物(反応性化合物)が含まれていても
よい。
は、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹
脂、ウレタン樹脂等が挙げられ、好ましくは、ポリメチ
ルメタクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂が挙げられ
る。特に基材層に対して高い接着性を有するものを使用
していることが好ましい。
しては、表層を構成する樹脂と化学結合可能な官能基を
有するものであれば特に限定されない。例えばメチロー
ル化合物、イソシアネート化合物、アルデヒド化合物、
エポキシ化合物、アジリジン化合物などが使用可能であ
る。なお、これらの化合物は、表層を構成する水溶性樹
脂の架橋剤として同様に使用できる。
メラミン、トリメチロールメラミン等のメチロール化メ
ラミン、ジメチロール化尿素、メラミン−ホルムアルデ
ヒド樹脂等があげられる。これら以外にも種々のメチロ
ール化合物が使用可能であり、適度に高分子量体のもの
程、さらに分子鎖が適度に長いもの程好ましく、かかる
観点からは、上記例示のメチロール化合物の中では、メ
ラミン−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
ル、グルタルアルデヒド等が挙げられる。これら以外に
も種々のアルデヒド化合物が使用可能である。エポキシ
化合物としては、ポリエチレングリコールジグリシジル
エーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエー
テル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタ
ンポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリ
シジルエーテル等があげられる。これら以外にも種々の
エポキシ化合物が使用可能である。
子中に2つ以上のイソシアネート基を有するものを使用
することができる。かかるイソシアネートとしては、例
えば4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(融点
39℃)、4,4'−メチレンビスシクロヘキシルイソシ
アネート(融点45℃)、トリス(p−イソシアネートフェ
ニル)チオフォスフェイト、トリス(p−イソシアネート
フェニル)メタン、トリメチロールプロパンのトリレン
ジイソシアネート3付加物、分子内に親水性基を有する
脂肪族ポリイソシアネート等が使用できる。またこれら
の化合物を含め、本実施形態で使用されるイソシアネー
トはフェノール、亜硫酸等で保護されていてもよい。
ェニルメタン−ビス−4,4’−N,N’−ジエチル尿
素、2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス
−〔3−(1−アジリジニル)プロピネート〕を使用す
ることができる。また、オキサゾリン基含有ポリマーも
使用することができる。
は中間層構成樹脂100重量部に対して、例えば5〜5
0重量部とすることができる。
ていてもよく、例えば、樹脂、および所望により上記反
応性化合物を適当な溶媒に溶解させた溶液を塗布乾燥す
る溶剤塗布法や溶融塗布法等によって形成されている。
上記溶剤塗布法や溶融塗布法において中間層は、膜厚が
0.5μmから20μm程度、好ましくは0.5〜10μ
m程度、より好ましくは0.5〜6μm程度になるように
形成されている。
は、中間層を形成する塗布溶液に基材を浸漬し、基材中
に塗布溶液を含浸させ、基材を構成する繊維間に中間層
材料を満たすようにして形成されていてもよい。
合、表層溶液の塗布後、少なくとも中間層および表層は
50〜180℃、好ましくは50〜150℃に加熱され
る。この加熱により中間層に添加した反応性化合物の官
能基と表層構成樹脂の有する官能基が結合するものと考
えられ、表層が中間層に強固に固定される。
あり、以下に詳述する本発明の水膨潤性被記録材上の印
字材料の除去方法に有効に適用され得る。
可能な水膨潤性被記録材上の印字材料を除去した後、該
被記録材の表面に、常温固体の界面活性剤を含む液体を
付与する工程を含むことを特徴とする。詳しくは本発明
の方法は、印字材料が印字された被記録材を、表層を膨
潤させることのできる溶媒に供給する工程(膨潤工
程)、表層が膨潤された被記録材表面から物理的な力で
印字材料を掻き取る工程(除去工程)、および印字材料
が除去された被記録材の表面に、常温固体の界面活性剤
を含む液体を付与する工程を含む。以下、図を用いて本
発明をさらに詳しく説明する。
するための工程系統図である。図2においては被記録材
100は基材層1の両面に中間層および表層が形成され
ており、中間層および表層をまとめて12として示して
いる。該被記録材の表面にはトナー等の印字材料4が印
字されている。印字材料としては電子写真に使用される
トナーが好適に使用されるが、これら以外にもホットメ
ルトインクを用いるインクジェット法、熱転写法、およ
び印刷法などに用いられる記録材料や、その他の油性ペ
イント剤などの被記録材の表面に付着して皮膜状の像と
なるタイプのものが使用できる。被記録材は図中右側か
ら左方に搬送される。
印字された被記録材を、表層を膨潤させることのできる
溶媒に供給する。すなわち図2において、印字材料4が
印字されている被記録材にはまず、溶媒供給装置11か
ら表層に表層を膨潤させることのできる溶媒(以下、膨
潤液という)が供給される。膨潤液としては水性溶媒、
すなわち水、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒、あるい
は水溶性有機溶媒等種々用いることができる。また、膨
潤液には界面活性剤等の所望の添加剤、例えば、アニオ
ン性あるいはノニオン性界面活性剤が添加されていても
よい。このような添加剤を添加することによってメディ
アの繰り返し特性の向上が図れる。さらには膨潤液を、
後述の常温固体の界面活性剤を含む液体と同一にするこ
とにより、本発明の方法を採用した装置の内部構造簡略
化を図ることができる。以下の説明においては膨潤液と
して水を使用する場合を説明する。
置11より、水のシャワーを表層に降りかけてもよい
し、また図示していないが水に浸漬させてもよい。被記
録材表層に水が浸透するために約15秒〜300秒程
度、好ましくは約90〜180秒程度水に接触させるこ
とが好ましい。接触時間が長いほど十分に水を浸透させ
られるが、その分処理に時間がかかる。被記録材表層に
水が浸透すると、表層は膨潤し(膨潤した表層が13と
して示されている)、印字材料4と表層の間の接着力が
減少する。このとき、水温は15℃〜45℃くらい、好
ましくは25〜40℃が適当である。温度が高すぎると
水の蒸発が多くなり温度が低すぎると十分なクリーニン
グ効果が得られない恐れがある。
録材表面から物理的な力で印字材料を掻き取る(除去工
程)。すなわち図2において、水が十分被記録材の表層
に浸透した後、被記録材はさらに印字材料除去領域に搬
送され、ブラシ14にかけられる。ブラシ14は回転し
ており、このブラシによって被記録材100上の印字材
料4が除去される。本発明においてはブラシ以外にも表
面を物理的あるいは機械的な力を付与し表面を摺擦ある
いは掻き取る態様の手段、例えばブレード、布帛等を採
用してもよい。図2においては、ブラシ14を液外に配
置しているが、液中に配置してもかまわない。ブラシ1
4の毛の長さは5〜20mm程度、太さは10〜60μm
程度とすることができる。材質は特に限定されないがナ
イロンなどが適当である。
を通過する速度は、処理時間とクリーニング性能とのバ
ランスを勘案して決めればよく、例えば、0.5cm/秒
〜5cm/秒とすることができる。ブラシの回転速度は搬
送速度の5倍以上、より好ましくは10倍以上とするこ
とが望ましい。
去された被記録材の表面に、常温固体の界面活性剤を含
む液体を付与する。すなわち図2において、被記録材は
印字材料4を除去された後、シャワー領域に搬送され、
被記録材表面全体に常温固体の界面活性剤を含む液体を
付与される。このように印字材料の除去後、常温固体の
界面活性剤を含む液体を被記録材表面全体に付与するこ
とにより、当該界面活性剤を被記録材表面に残留させて
そのコート層を形成させるため、当該被記録材表面の表
面抵抗および摩擦係数が低下し、通紙性、特に給紙性が
向上すると考えられる。印字材料の除去後にかかる界面
活性剤を含む液体を被記録材表面に付与しないと被記録
材同士により静電気が発生し、通紙、特に給紙の際に当
該被記録材が実機内に詰まる原因となり、連続給紙に悪
影響を及ぼす。
の供給手段として、図2に示したようにシャワー装置1
5より表層に降りかけているが、当該液体が被記録材表
面全体に接触できれば特に制限されることはなく、例え
ば、浸漬させてもよい。なお、常温固体の界面活性剤を
含む液体をシャワーで付与することにより、被記録材表
面に残留している印字材料を洗い流すという効果も同時
に期待できる。
常温固体の界面活性剤が水性溶媒または有機溶媒に溶解
または分散している液体を用いる。常温固体の界面活性
剤が溶解または分散される水性溶媒としては特に制限さ
れず、例えば、膨潤液に使用され得る水性溶媒を例示す
ることができ、常温固体の界面活性剤が溶解または分散
される有機溶媒としては、膨潤した表層を濡らすことが
できる溶媒を用いることができるが、環境への優しさ
(環境性)および安全性の観点からは水性溶媒を用いる
ことが好ましく、特に水を用いることがより好ましい。
固体、すなわち融点が20℃以上の界面活性剤を意味す
る。このような界面活性剤を用いるため乾燥後において
べたつかず、被記録材同士に適度な滑りと表面抵抗を付
与でき、被記録材の通紙、特に給紙がスムーズになると
考えられる。常温で液状の界面活性剤を添加したので
は、当該界面活性剤が残留した被記録材表面が、乾燥後
においてべたつき、通紙、特に給紙の際に当該被記録材
が実機内に詰まる原因となり、連続給紙に悪影響を及ぼ
す。
うに、融点が20℃以上、好ましくは30℃以上の界面
活性剤であれば特に制限されるものではなく、アニオン
性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面
活性剤およびその他の種々の界面活性剤を使用すること
ができる。好ましくはアニオン性界面活性剤およびカチ
オン性界面活性剤である。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルスル
ホン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム等を挙げるこ
とができるが、これに限定されるものではない。
塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ス
テアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチ
ルアンモニウム等を挙げることができるが、これに限定
されるものではない。
モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリ
ン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ソルビ
タン等を挙げることができるが、これに限定されるもの
ではない。
界面活性剤の添加量は溶媒に対して0.01〜5重量%
が好ましく、より好ましくは0.05〜1重量%であ
る。添加量が少なすぎると本発明の効果が得られず、す
なわち通紙性、特に給紙性に優れた被記録材を提供する
ことができない。一方、添加量が多すぎると複写機等に
悪影響を及ぼす恐れがある。その結果として被記録材表
層に0.05g/m2〜3g/m2処理されていればよ
い。液温は特に制限されることはなく、15〜45℃く
らい、好ましくは25〜40℃が適当である。温度が高
すぎると溶媒の蒸発が多くなる。
された液体を調製するに際しては、特に、当該界面活性
剤が溶媒に対して難溶性を有する場合、媒体を一旦、2
0℃以上まで加熱した後、該界面活性剤を添加、撹拌し
て溶解させることができる。
料除去後の被記録材を浸漬させる場合、印字材料除去
後、常温固体の界面活性剤を含む液体への浸漬前に、被
記録材にリンス液を付与することが好ましい。常温固体
の界面活性剤を含む液体への浸漬だけでは残留印字材料
を完全に洗い流せないおそれがあるためである。また、
常温固体の界面活性剤を含む液体を付与した後にリンス
液を付与すると、リンス液によって被記録材表面に残留
していた常温固体の界面活性剤が洗い流されてしまい本
発明の効果が得られなくなるおそれがある。
に制限されないが、シャワーを用いることが好ましい。
リンス液としては被記録材表面上に残留している印字材
料を洗い流すことができる溶媒であれば特に制限される
ことはなく、上記のいかなる水性溶媒および有機溶媒も
使用可能であるが、環境性および安全性の観点からは水
性溶媒、特に水を用いることが好ましい。液温は15〜
40℃が好適である。
材との接触時間は、被記録材の表面全体が当該液体と一
通り接触できれば特に制限されるものではないが、当該
液体の被記録材表面への付与とあわせて、被記録材表面
上に残留する印字材料の除去も目的とする場合において
は、当該印字材料が洗い流されるのに十分な時間とす
る。
れた後は、被記録材はさらに乾燥領域に搬送され、乾燥
器16により乾燥される。なお、乾燥方法は熱ローラの
ように接触タイプのものでもよいし、遠赤外線ランプの
ように被接触タイプのものでもかまわない。加熱温度は
70〜150℃程度が適当である。
は、上述と同様に、印字材料が印字された被記録材を膨
潤液に供給し、表層が膨潤された被記録材表面から物理
的な力で印字材料を除去し、該被記録材表面に残留する
印字材料を上記リンス液で洗い流した後、一旦乾燥さ
せ、常温固体の界面活性剤を含む液体を付与してもよ
い。このとき乾燥条件および常温固体の界面活性剤を含
む液体の付与条件は上記と同様の条件を採用することが
できるが、常温固体の界面活性剤を含む液体の付与後の
乾燥容易性を考慮すると、常温固体の界面活性剤が溶解
または分散される溶媒として上記の有機溶媒を用いるこ
とが好ましい。このように溶媒として有機溶媒を用いる
ことにより、当該液体付与後の新たな乾燥処理を省くこ
とができる。なお、当該態様における常温固体の界面活
性剤を含む液体と被記録材との接触時間は、被記録材の
表面全体が当該液体と一通り接触できれば特に制限され
るものではない。
なクリーニング装置の一実施形態を示す図である。図3
の装置は、ケーシング23内に被記録材表層を膨潤させ
るための膨潤液30を貯溜するクリーニング槽22を備
えている。この装置において常温固体の界面活性剤を含
む液体と膨潤液は同一であり、常温固体の界面活性剤を
含む液体はシャワー15により供給されている。このク
リーニング槽22には、槽内の液中の印字材料を除去す
るためのフィルタを備えたポンプ20が接続され、さら
にこのポンプ20に管31を介してシャワー11および
シャワー15が接続されている。
内のフィルタによって浄化された後、管31を通ってシ
ャワー11、15に送られ、シャワー11においては被
記録材の膨潤液として、そしてシャワー15においては
常温固体の界面活性剤を含む液体およびリンス液として
使用される。
導入され、シャワー11により膨潤液を吹きかけられた
後、ガイド26および搬送ローラ24を通過してクリー
ニング槽22内の膨潤液30に浸漬される。そして、所
定時間静止した後、搬送ローラ24およびガイド28に
よってブラシ14の対向部に送られ、印字材料を除去さ
れる。
ーラ25、およびガイド27を通過し、シャワー15に
より常温固体の界面活性剤を含む液体を吹きかけられつ
つ、すすがれ、最後に乾燥ローラ17によって乾燥さ
れ、装置外に排出される。なお、シャワー15による被
記録材への常温固体の界面活性剤を含む液体の供給は被
記録材表面全体にわたって達成される。
態を示す図である。この装置は、被記録材を膨潤させる
ための膨潤液30を貯溜する膨潤液タンク43と、表面
をブラシ14で摺擦された後、付与される常温固体の界
面活性剤を含む液体50を貯溜するタンク42を、それ
ぞれ独立に有する構成をしている。膨潤液タンク43に
貯溜された膨潤液30はフィルタを備えたポンプ20で
くみ上げられ、管31を通してシャワー11に送られ、
給紙ローラー21によって導入された被記録材100に
所定時間あるいは所定量吹き付けられる。被記録材料は
ガイド26および搬送ローラー24および25を通過し
てブラシ14部に送られる。シャワー11部で被記録材
100に吹きかけられた膨潤液は落下し、シャワー11
の下方に位置する膨潤液タンク43に戻り、循環使用さ
れる。
記録材100はシャワー15に送られ、被記録材表面に
常温固体の界面活性剤を含む液体50が付与される。シ
ャワー15による被記録材への常温固体の界面活性剤を
含む液体の供給は被記録材表面全体にわたって達成され
る。タンク42に貯溜されている常温固体の界面活性剤
を含む液体50はフィルターを備えたポンプ40にくみ
上げられ、管41を通じてシャワー領域に供給される。
ブラシにより擦り取られた印字材料および常温固体の界
面活性剤を含む液体の供給で流された印字材料はタンク
42上部に備えられたフィルター45上に落ち、シャワ
ー領域から落下してくるシャワー液とともに濾過され、
印字材料はフィルターで濾され、常温固体の界面活性剤
を含む液体はタンク42に戻され循環使用される。シャ
ワー領域を通過した被記録材はガイド27を通過し、最
後にヒータを内蔵した乾燥ローラー17よって乾燥さ
れ、装置外に排出される。
温固体の界面活性剤を含む液体を付与された被記録材は
通紙性、特に給紙性に優れており、このような被記録材
を画像形成装置において再度利用すると、従来からの印
字材料の除去方法で得られた被記録材を用いる場合と比
較して搬送経路および給紙部における被記録材詰まりが
顕著に起こり難い。なお、本発明の方法により得られる
被記録材は印字材料が充分に除去されている。本発明を
以下の実施例によりさらに詳しく説明する。
レフタレート(PET)シートを使用した。 中間接着層;ポリカーボネート樹脂14gを1,4−ジ
オキサン186gに溶解した樹脂溶液を調製した。該樹
脂溶液にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(スミレーズ
613;住友化学社製)2gを添加し撹拌した。得られ
た溶液をバーコータで基材層に塗布し、50℃で15分
間加熱し、さらにコロナ放電処理を行って、厚さ4μm
の中間接着層を形成した。 表層;水溶性樹脂としてポリビニルアルコールCM−3
18(クラレ社製)12gを水188gに溶解し樹脂溶
液を調製した。該樹脂溶液にメラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂(スミレーズ613;住友化学社製)0.5gと
塩化アンモニウム0.6gを添加して5分間撹拌した。
得られた液をバーコータで中間接着層の上に塗布し、1
20℃で2時間加熱し、厚さ10μmの表層を形成し
た。
(EP−4050;ミノルタ社製)を用いて画像形成し
た。画像の形成された被記録材を図3の装置を用いて画
像の除去(脱墨)および乾燥を行った。なお、槽中の液
としてドデシルスルホン酸ナトリウム(常温固体)1%
水溶液を用いた。
る。 ・毛の長さ10mm、太さ30μmのナイロン製ブラシ毛
を有する芯金径12mmのブラシローラを使用 ・槽内の液温30℃ ・通紙速度3cm/秒 ・槽内の液への浸漬時間2分 ・ブラシの回転速度/通紙速度=30 ・熱ローラの温度110℃
後、得られた被記録材の給紙テストを電子写真複写機
(EP−4050;ミノルタ社製)を用いて行ったこと
ろ100枚連続の給紙が可能であった。
施例1と同様にして、画像の除去(脱墨)および乾燥を
行った。なお、膨潤液としてポリエチレングリコールノ
ニルフェニルエーテル0.01%水溶液を用い、常温固
体の界面活性剤を含む液体として塩化ステアリルトリメ
チルアンモニウム(常温固体)1%水溶液を用いた。
る。 ・毛の長さ10mm、太さ30μmのナイロン製ブラシ毛
を有する芯金径12mmのブラシローラを使用 ・膨潤液タンク43内の液温30℃、タンク42内の液
温30℃ ・通紙速度3cm/秒 ・膨潤液への浸漬時間2分 ・ブラシの回転速度/通紙速度=30 ・熱ローラの温度110℃
後、得られた被記録材の給紙テストを実施例1と同様に
して行ったことろ100枚連続の給紙が可能であった。
用いたこと以外、実施例1と同様にして、画像の除去
(脱墨)および乾燥を行った。得られた被記録材の給紙
テストを実施例1と同様にして行ったことろ100枚通
紙のうち5回給紙によるジャムが発生した。
用いたこと以外、実施例1と同様にして、画像の除去
(脱墨)および乾燥を行った。被記録材の給紙テストを
実施例1と同様にして行ったところ100枚通紙のうち
5回給紙によるジャムが発生した。
に得られる被記録材の通紙性、特に給紙性を向上させる
ことができる。このため、本発明の方法によって得られ
る再生品を利用したとき、従来の方法による再生品と比
較して、より多くの連続給紙を行うことが可能となっ
た。
適用可能な被記録材の構成の一例を表す模式的断面図を
示す。
統図を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 リサイクル可能な水膨潤性被記録材上の
印字材料を除去した後、該被記録材の表面に、常温固体
の界面活性剤を含む液体を付与する工程を含むことを特
徴とするリサイクル可能な水膨潤性被記録材上の印字材
料の除去方法。
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---|---|---|---|
JP34538398A JP3649607B2 (ja) | 1998-12-04 | 1998-12-04 | リサイクル可能な水膨潤性被記録材上の印字材料の除去方法 |
DE1999158258 DE19958258A1 (de) | 1998-12-04 | 1999-12-03 | Verfahren zum Behandeln von Bildaufzeichnungsmedium und Agens hierfür |
Applications Claiming Priority (1)
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JP34538398A JP3649607B2 (ja) | 1998-12-04 | 1998-12-04 | リサイクル可能な水膨潤性被記録材上の印字材料の除去方法 |
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JP3649607B2 JP3649607B2 (ja) | 2005-05-18 |
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JP34538398A Expired - Fee Related JP3649607B2 (ja) | 1998-12-04 | 1998-12-04 | リサイクル可能な水膨潤性被記録材上の印字材料の除去方法 |
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CN106687868A (zh) * | 2014-09-18 | 2017-05-17 | 惠普印迪格公司 | 清洁硅光电导体 |
-
1998
- 1998-12-04 JP JP34538398A patent/JP3649607B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN106687868A (zh) * | 2014-09-18 | 2017-05-17 | 惠普印迪格公司 | 清洁硅光电导体 |
CN106687868B (zh) * | 2014-09-18 | 2020-06-09 | 惠普印迪格公司 | 清洁硅光电导体 |
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