JP2000172136A - リサイクル可能な水膨潤性被記録材上の印字材料の除去方法 - Google Patents

リサイクル可能な水膨潤性被記録材上の印字材料の除去方法

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JP2000172136A
JP2000172136A JP34538698A JP34538698A JP2000172136A JP 2000172136 A JP2000172136 A JP 2000172136A JP 34538698 A JP34538698 A JP 34538698A JP 34538698 A JP34538698 A JP 34538698A JP 2000172136 A JP2000172136 A JP 2000172136A
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JP34538698A
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Naoki Yoshie
直樹 吉江
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通紙性、特に給紙性に優れた被記録材を提供
することができるリサイクル可能な水膨潤性被記録材上
の印字材料の除去方法を提供すること。 【解決手段】 リサイクル可能な水膨潤性被記録材上の
印字材料を除去した後、該被記録材の表面に、平均粒径
0.5μm以上30μm以下の微粒子を含む液体を付与
する工程を含むことを特徴とするリサイクル可能な水膨
潤性被記録材上の印字材料の除去方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機やプリンタ等
で画像形成することにより、繰り返し再利用可能な被記
録材へ付着した印字材料を、被記録材から除去すること
ができる被記録材上の印字材料の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、トナーを用いる電子写真複写(い
わゆるコピー)技術が普及し、紙やOHPシート等の被
記録材が多量に用いられている。
【0003】そのような被記録材上に印字あるいはコピ
ーされた印字材料は容易に除去できるものではなく、ま
たそのような技術も実用化されていないのでオフィスで
多量に発生した印字物は不要になるとそのまま破棄され
ているのが実状である。
【0004】これでは環境保全、資源保護に好ましくな
いことは明らかである。そのため破棄対象の被記録材を
再生あるいはリサイクルする技術が盛んに研究されてい
る。例えば特開平7−311523号公報あるいは特開
平6−222604号公報等においては、被記録材の表
面に水により膨潤する膨潤層を形成しておき、この膨潤
層を水で濡らして膨潤させることにより、被記録材に記
録された画像を除去する方法が開示されている。また、
印字材料の除去後においては、水によるすすぎが一般に
行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
で提案されている方法では、印字材料は除去できるもの
の、除去後の被記録材を再度利用するとき画像形成装置
における被記録材の搬送経路および給紙部において当該
被記録材は詰まり易く、その通紙性、特に給紙性に問題
が生じていた。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、通紙性、特に給紙性に優れた被記録材を提供するこ
とができるリサイクル可能な水膨潤性被記録材上の印字
材料の除去方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、リサイクル可
能な水膨潤性被記録材上の印字材料を除去した後、該被
記録材の表面に、平均粒径0.5μm以上30μm以下
の微粒子を含む液体を付与する工程を含むことを特徴と
するリサイクル可能な水膨潤性被記録材上の印字材料の
除去方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法において使用される
被記録材は、水膨潤性の表層を有するタイプのいかなる
被記録材であってもよい。図1(a)に本発明の方法を
適用可能な被記録材の一例の模式的断面図を示す。図1
(a)に示すように、この被記録材は基材層1上に表層
3を積層したものである。図1(a)では、表層3の表
面に印字材料4が印字された様子を示している。なお、
図1(a)では基材層1の片面に表層3が形成された構
成を示しているが、基材層1の両面に表層3が形成され
た構成であってもよい。
【0009】基材層1は特に制限されないが、耐水性
(強度)があり、少なくとも表面が透明なプラスチックフ
ィルムまたは無機微粒子が添加されて不透明化したプラ
スチックフィルムが好適に使用される。プラスチックフ
ィルムの材質は特に問わないが耐熱性等を考慮すると、
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメ
チルメタクリレート等が好ましい。さらに汎用性、値
段、耐久性等を考慮に入れると、ポリエステル、特にポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフ
タレート(PEN)等が望ましい。OHPとして入手可能
な各種シートを使用することも可能である。また、PE
T繊維などのプラスチック繊維を抄紙したものなどのい
わゆる合成紙も市販されており、このような合成紙も基
材として有用である。これ以外にも、金属箔、耐水性の
改良された紙、さらに樹脂・紙・金属などの複合材料も
用いることができる。要は印字材料の印字および除去を
通して平面性を保つことができ、かつ耐水性と適度な機
械的強度とを備えたものであればよい。
【0010】基材層の上に形成される表層3は水膨潤性
の樹脂からなる。水膨潤性とは水や水性の溶媒に膨潤す
るが溶解しないことである。水膨潤性の樹脂は水溶性の
樹脂を架橋させることによって作られる。また、水溶性
樹脂に非水溶性の成分を添加することにより、水等の溶
媒を吸収し膨潤するが該溶媒に溶解しない特性を付与さ
れていてもよい。
【0011】水溶性樹脂としては、分子中に水酸基、ア
ミノ基、アミド基、チオール基、カルボキシル基、スル
ホン酸基等の活性水素を有する官能基を持つ水溶性樹
脂、例えばポリビニルアルコール、メチルセルロース、
ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ポリエチレ
ンオキサイド等が使用できる。
【0012】水溶性樹脂を架橋させるために、該樹脂の
水溶液に架橋剤や必要に応じて開始剤が添加されていて
もよい。架橋剤としては、上記水溶性樹脂分子中に存在
する水酸基、アミド基やカルボキシル基等の官能基と反
応性を有し該水溶性の樹脂を架橋できるものであればよ
い。例えば、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、
グリオキザール類、メチロール化合物、メラミン樹脂、
ジカルボン酸、アジリジン、ジヒドラジド等が挙げられ
る。
【0013】以上のような化合物が架橋剤として添加さ
れている場合、上記水溶性樹脂100重量部に対して
0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部添加
されている。少なすぎると膨潤時の膜強度不足が問題と
なったり、膜が溶解する可能性がある。多すぎると架橋
剤がバルク成分となり表層の強度等に問題が生じる。
【0014】表層を構成する樹脂溶液に対して濡れ性、
水の浸透性を上げるために界面活性剤が添加されていて
も良い。界面活性剤としては、アニオン性、カチオン
性、ノニオン性等の各種の界面活性剤が使用でき、特に
制約はない。
【0015】また、表層には筆記性を向上させるために
シリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、炭酸カルシ
ウム等の無機微粒子が添加されていても良い。かかる無
機微粒子を添加する場合、水溶性樹脂100重量部に対
して5〜200重量部、好ましくは10〜100重量部
添加されている。
【0016】また表層には通紙性を上げるために必要に
応じて帯電防止処剤が添加されていてもよい。帯電防止
剤は表層を形成する材料に添加しても良いし、表層を形
成した後に、適当な溶媒に溶解・分散させたものを塗布
するようにしてもよい。帯電防止剤としては、第四級ア
ンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤を挙げることが
できる。
【0017】表層3はいかなる方法によって形成されて
いてもよく、例えば、溶剤塗布法によって形成されてい
る。具体的には上記の水溶性樹脂、および架橋剤、必要
に応じてその他の添加剤を、水、水/有機溶剤混合物、
もしくは有機溶剤等適当な溶媒に溶解分散させて、上記
中間層の上に加熱乾燥後の膜厚が0.5〜30μm、好
ましくは3〜20μmとなるように塗布されている。
【0018】本発明の方法を適用可能な被記録材は、基
材層と表面層との間に中間層が形成された構成を有して
いてもよい。中間層は表層を基材により強固に接着させ
る目的で設けられている。
【0019】図1(b)に本発明の方法を適用可能な他
の被記録材の一例の模式的断面図を示す。1は基材層、
2は中間層、3は表層である。なお、図1(b)におい
ては表層3の表面に印字材料4が印字されている構成が
示されている。また、図1(b)には基材層1の片面に
中間層2および表層3が形成された構成を示している
が、両面に中間層2および表層3が形成された構成でも
よい。
【0020】中間層2は接着性の高い樹脂から構成され
ており、該中間層には、表層構成樹脂と化学結合可能な
官能基を有する化合物(反応性化合物)が含まれていても
よい。
【0021】中間層を構成する接着性の高い樹脂として
は、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹
脂、ウレタン樹脂等が挙げられ、好ましくは、ポリメチ
ルメタクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂が挙げられ
る。特に基材層に対して高い接着性を有するものを使用
していることが好ましい。
【0022】中間層に好ましく含まれる反応性化合物と
しては、表層を構成する樹脂と化学結合可能な官能基を
有するものであれば特に限定されない。例えばメチロー
ル化合物、イソシアネート化合物、アルデヒド化合物、
エポキシ化合物、アジリジン化合物などが使用可能であ
る。なお、これらの化合物は、表層を構成する水溶性樹
脂の架橋剤として同様に使用できる。
【0023】メチロール化合物としては、ジメチロール
メラミン、トリメチロールメラミン等のメチロール化メ
ラミン、ジメチロール化尿素、メラミン−ホルムアルデ
ヒド樹脂等があげられる。これら以外にも種々のメチロ
ール化合物が使用可能であり、適度に高分子量体のもの
程、さらに分子鎖が適度に長いもの程好ましく、かかる
観点からは、上記例示のメチロール化合物の中では、メ
ラミン−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
【0024】アルデヒド化合物としては、グリオキザー
ル、グルタルアルデヒド等が挙げられる。これら以外に
も種々のアルデヒド化合物が使用可能である。エポキシ
化合物としては、ポリエチレングリコールジグリシジル
エーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエー
テル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタ
ンポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリ
シジルエーテル等があげられる。これら以外にも種々の
エポキシ化合物が使用可能である。
【0025】イソシアネート化合物としては、一つの分
子中に2つ以上のイソシアネート基を有するものを使用
することができる。かかるイソシアネートとしては、例
えば4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(融点
39℃)、4,4'−メチレンビスシクロヘキシルイソシ
アネート(融点45℃)、トリス(p−イソシアネートフェ
ニル)チオフォスフェイト、トリス(p−イソシアネート
フェニル)メタン、トリメチロールプロパンのトリレン
ジイソシアネート3付加物、分子内に親水性基を有する
脂肪族ポリイソシアネート等が使用できる。またこれら
の化合物を含め、本実施形態で使用されるイソシアネー
トはフェノール、亜硫酸等で保護されていてもよい。
【0026】アジリジン化合物としては、例えば、ジフ
ェニルメタン−ビス−4,4’−N,N’−ジエチル尿
素、2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス
−〔3−(1−アジリジニル)プロピネート〕を使用す
ることができる。また、オキサゾリン基含有ポリマーも
使用することができる。
【0027】反応性化合物を使用する場合、その添加量
は中間層構成樹脂100重量部に対して、例えば5〜5
0重量部とすることができる。
【0028】中間層2はいかなる方法によって形成され
ていてもよく、例えば、樹脂、および所望により上記反
応性化合物を適当な溶媒に溶解させた溶液を塗布乾燥す
る溶剤塗布法や溶融塗布法等によって形成されている。
上記溶剤塗布法や溶融塗布法において中間層は、膜厚が
0.5μmから20μm程度、好ましくは0.5〜10μ
m程度、より好ましくは0.5〜6μm程度になるように
形成されている。
【0029】紙や繊維質の基材を用いる場合、中間層
は、中間層を形成する塗布溶液に基材を浸漬し、基材中
に塗布溶液を含浸させ、基材を構成する繊維間に中間層
材料を満たすようにして形成されていてもよい。
【0030】中間層に反応性化合物が含まれている場
合、表層溶液の塗布後、少なくとも中間層および表層は
50〜180℃、好ましくは50〜150℃に加熱され
る。この加熱により中間層に添加した反応性化合物の官
能基と表層構成樹脂の有する官能基が結合するものと考
えられ、表層が中間層に強固に固定される。
【0031】以上のような被記録材はリサイクル可能で
あり、以下に詳述する本発明の水膨潤性被記録材上の印
字材料の除去方法に有効に適用され得る。
【0032】本発明の方法は、上記のようなリサイクル
可能な水膨潤性被記録材上の印字材料を除去した後、該
被記録材の表面に、平均粒径0.5μm以上30μm以
下の微粒子を含む液体を付与する工程を含むことを特徴
とする。詳しくは本発明の方法は、印字材料が印字され
た被記録材を、表層を膨潤させることのできる溶媒に供
給する工程(膨潤工程)、表層が膨潤された被記録材表
面から物理的な力で印字材料を掻き取る工程(除去工
程)、および印字材料が除去された被記録材の表面に、
平均粒径0.5μm以上30μm以下の微粒子を含む液
体を付与する工程を含む。以下、図を用いて本発明をさ
らに詳しく説明する。
【0033】図2は本発明の印字材料の除去方法を説明
するための工程系統図である。図2においては被記録材
100は基材層1の両面に中間層および表層が形成され
ており、中間層および表層をまとめて12として示して
いる。該被記録材の表面にはトナー等の印字材料4が印
字されている。印字材料としては電子写真に使用される
トナーが好適に使用されるが、これら以外にもホットメ
ルトインクを用いるインクジェット法、熱転写法、およ
び印刷法などに用いられる記録材料や、その他の油性ペ
イント剤などの被記録材の表面に付着して皮膜状の像と
なるタイプのものが使用できる。被記録材は図中右側か
ら左方に搬送される。
【0034】本発明の方法においてはまず、印字材料が
印字された被記録材を、表層を膨潤させることのできる
溶媒に供給する。すなわち図2において、印字材料4が
印字されている被記録材にはまず、溶媒供給装置11か
ら表層に表層を膨潤させることのできる溶媒(以下、膨
潤液という)が供給される。膨潤液としては水性溶媒、
すなわち水、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒、あるい
は水溶性有機溶媒等種々用いることができる。また、膨
潤液には界面活性剤等の所望の添加剤、例えば、アニオ
ン性あるいはノニオン性界面活性剤が添加されていても
よい。このような添加剤を添加することによってメディ
アの繰り返し特性の向上が図れる。さらには膨潤液を、
後述の微粒子を含む液体と同一にすることにより、本発
明の方法を採用した装置の内部構造簡略化を図ることが
できる。以下の説明においては膨潤液として水を使用す
る場合を説明する。
【0035】水の供給は図2に示したようにシャワー装
置11より、水のシャワーを表層に降りかけてもよい
し、また図示していないが水に浸漬させてもよい。被記
録材表層に水が浸透するために約15秒〜300秒程
度、好ましくは約90〜180秒程度水に接触させるこ
とが好ましい。接触時間が長いほど十分に水を浸透させ
られるが、その分処理に時間がかかる。被記録材表層に
水が浸透すると、表層は膨潤し(膨潤した表層が13と
して示されている)、印字材料4と表層の間の接着力が
減少する。このとき、水温は15℃〜45℃くらい、好
ましくは25〜40℃が適当である。温度が高すぎると
水の蒸発が多くなり温度が低すぎると十分なクリーニン
グ効果が得られない恐れがある。
【0036】次いで、このように表層が膨潤された被記
録材表面から物理的な力で印字材料を掻き取る(除去工
程)。すなわち図2において、水が十分被記録材の表層
に浸透した後、被記録材はさらに印字材料除去領域に搬
送され、ブラシ14にかけられる。ブラシ14は回転し
ており、このブラシによって被記録材100上の印字材
料4が除去される。本発明においてはブラシ以外にも表
面を物理的あるいは機械的な力を付与し表面を摺擦ある
いは掻き取る態様の手段、例えばブレード、布帛等を採
用してもよい。図2においては、ブラシ14を液外に配
置しているが、液中に配置してもかまわない。ブラシ1
4の毛の長さは5〜20mm程度、太さは10〜60μm
程度とすることができる。材質は特に限定されないがナ
イロンなどが適当である。
【0037】通紙速度、すなわち被記録材がブラシ14
を通過する速度は、処理時間とクリーニング性能とのバ
ランスを勘案して決めればよく、例えば、0.5cm/秒
〜5cm/秒とすることができる。ブラシの回転速度は搬
送速度の5倍以上、より好ましくは10倍以上とするこ
とが望ましい。
【0038】本発明においてはこのように印字材料が除
去された被記録材の表面に、平均粒径0.5μm以上3
0μm以下の微粒子を含む液体(以下、微粒子含有液と
いう)を付与する。すなわち図2において、被記録材は
印字材料4を除去された後、シャワー領域に搬送され、
被記録材表面全体に微粒子含有液を付与される。このよ
うに印字材料の除去後、微粒子含有液を被記録材表面全
体に付与することにより、当該微粒子を被記録材表面に
残留させてその分散コート層を形成させるため、乾燥後
に得られる被記録材の表面の滑性が向上し、通紙性、特
に給紙性が向上すると考えられる。印字材料の除去後に
微粒子含有液を被記録材表面に付与しないと被記録材同
士により静電気が発生し、通紙、特に給紙の際に当該被
記録材が実機内に詰まる原因となり、連続給紙に悪影響
を及ぼす。なお、乾燥後の被記録材の表面において微粒
子は当該表面に付着しながらコート層を形成している。
【0039】ここでは微粒子含有液の供給手段として、
図2に示したようにシャワー装置15より表層に降りか
けているが、当該液体が被記録材表面全体に接触できれ
ば特に制限されることはなく、例えば、浸漬させてもよ
い。なお、微粒子含有液をシャワーで付与することによ
り、被記録材表面に残留している印字材料を洗い流すこ
とができる。
【0040】微粒子含有液としては平均粒径0.5μm
以上30μm以下、好ましくは1μm以上20μm以下
の微粒子が水性溶媒または有機溶媒に分散している液体
を用いる。微粒子の平均粒径が小さすぎると添加の効果
が得られにくく、すなわち得られる被記録材の通紙性は
それほど向上しない。一方で平均粒径が大きすぎると、
溶媒に添加した際に沈殿等が起き易く、均一に分散しに
くいため、得られる被記録材表面において当該微粒子が
不均一に残留する傾向が強く、部分的に通紙性が低下す
るおそれがある。また得られた被記録材を用いて画像形
成した際に画質等に問題が生じるおそれがある。本明細
書中、平均粒径とは平均一次粒径をいうものとし、当該
粒径は顕微鏡観察等により測定することができる。
【0041】微粒子としては無機微粒子や樹脂微粒子等
が使用可能である。無機微粒子としてはシリカ、炭酸カ
ルシウム、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げら
れるが、これに限定されない。樹脂微粒子としてはアク
リル、スチレン、ベンゾグアナミン、シリコーン、ナイ
ロン、フェノール、ポリエチレン等が挙げられるが、こ
れに限定されない。
【0042】上記微粒子が分散される水性溶媒としては
特に制限されず、例えば、膨潤液に使用され得る水性溶
媒を例示することができる。環境への優しさ(環境性)
および安全性の観点から水性溶媒を用いることが好まし
く、特に水を用いることがより好ましい。
【0043】微粒子含有液における微粒子の含有量は溶
媒に対して0.01〜5重量%が好ましく、より好まし
くは0.05〜1重量%である。含有量が少なすぎると
本発明の効果が得られず、すなわち通紙性、特に給紙性
に優れた被記録材を提供することができない。一方、添
加量が多すぎると被記録材が白濁したり、複写機等に悪
影響を及ぼす恐れがある。液温は特に制限されることは
なく、15〜45℃くらい、好ましくは25〜40℃が
適当である。温度が高すぎると溶媒の蒸発が多くなる。
【0044】上記のような微粒子含有液は、所定量の微
粒子を上記の溶媒に添加し、微粒子が均一に分散するま
で混合機によって撹拌することによって得られる。
【0045】本発明の微粒子含有液においては本発明の
効果を阻害しない範囲内で他の所望の添加剤が溶解また
は分散されていてもよい。他の添加剤としては分散安定
剤、界面活性剤等が挙げられる。これらは微粒子を安定
に分散させたり、被記録材の繰り返し特性を向上するた
めに添加される。
【0046】微粒子含有液に印字材料除去後の被記録材
を浸漬させる場合、印字材料除去後、微粒子含有液への
浸漬前に、被記録材にリンス液を付与することが好まし
い。微粒子含有液への浸漬だけでは残留印字材料を完全
に洗い流せないおそれがあるためである。なお、微粒子
含有液を付与した後にリンス液を付与すると、リンス液
によって被記録材表面に残留していた微粒子が洗い流さ
れてしまい本発明の効果が得られなくなるおそれがあ
る。
【0047】このときのリンス液の供給手段としては特
に制限されないが、シャワーを用いることが好ましい。
リンス液としては被記録材表面上に残留している印字材
料を洗い流すことができる溶媒であれば特に制限される
ことはなく、上記のいかなる水性溶媒および有機溶媒も
使用可能であるが、環境性および安全性の観点からは水
性溶媒、特に水を用いることが好ましい。液温は15〜
45℃が好適である。
【0048】微粒子含有液と被記録材との接触時間は、
被記録材の表面全体が当該液体と一通り接触できれば特
に制限されるものではないが、当該液体の被記録材表面
への付与とあわせて、被記録材表面上に残留する印字材
料の除去も目的とする場合においては、当該印字材料が
洗い流されるのに十分な時間とする。
【0049】微粒子含有液を付与された後は、被記録材
はさらに乾燥領域に搬送され、乾燥器16により乾燥さ
れる。なお、乾燥方法は熱ローラのように接触タイプの
ものでもよいし、遠赤外線ランプのように被接触タイプ
のものでもかまわない。加熱温度は70〜150℃程度
が適当である。
【0050】また、本発明の方法の別の態様において
は、上述と同様に、印字材料が印字された被記録材を膨
潤液に供給し、表層が膨潤された被記録材表面から物理
的な力で印字材料を除去し、該被記録材表面に残留する
印字材料を上記リンス液で洗い流した後、一旦乾燥さ
せ、微粒子含有液を付与してもよい。このとき乾燥条件
および微粒子含有液の付与条件は上記と同様の条件を採
用することができるが、微粒子含有液の付与後の乾燥容
易性を考慮すると、微粒子が分散される溶媒として上記
の有機溶媒を用いることが好ましい。このように溶媒と
して有機溶媒を用いることにより、当該液体付与後の新
たな乾燥処理工程を省くことができる。なお、この態様
における微粒子含有液と被記録材との接触時間は被記録
材の表面全体が当該液体と一通り接触できれば特に制限
されるものではない
【0051】図3は、上述した本発明の方法が適用可能
なクリーニング装置の一実施形態を示す図である。図3
の装置は、ケーシング23内に被記録材表層を膨潤させ
るための膨潤液30を貯溜するクリーニング槽22を備
えている。この装置において微粒子含有液と膨潤液は同
一であり、微粒子含有液はシャワー15により供給され
ている。このクリーニング槽22には、槽内の液中の印
字材料を除去するためのフィルタを備えたポンプ20が
接続され、さらにこのポンプ20に管31を介してシャ
ワー11およびシャワー15が接続されている。
【0052】クリーニング槽22内の液体はポンプ20
内のフィルタによって浄化された後、管31を通ってシ
ャワー11、15に送られ、シャワー11においては被
記録材の膨潤液として、そしてシャワー15においては
微粒子含有液およびリンス液として使用される。
【0053】被記録材は給紙ローラ21により装置内に
導入され、シャワー11により膨潤液を吹きかけられた
後、ガイド26および搬送ローラ24を通過してクリー
ニング槽22内の膨潤液30に浸漬される。そして、所
定時間静止した後、搬送ローラ24およびガイド28に
よってブラシ14の対向部に送られ、印字材料を除去さ
れる。
【0054】この後、被記録材は、ガイド29、搬送ロ
ーラ25、およびガイド27を通過し、シャワー15に
より微粒子含有液を吹きかけられつつ、すすがれ、最後
に乾燥ローラ17によって乾燥され、装置外に排出され
る。なお、シャワー15による被記録材への微粒子含有
液の供給は被記録材表面全体にわたって達成される。
【0055】図4は、クリーニング装置の他の一実施形
態を示す図である。この装置は、被記録材を膨潤させる
ための膨潤液30を貯溜する膨潤液タンク43と、表面
をブラシ14で摺擦された後、付与される微粒子含有液
50を貯溜するタンク42を、それぞれ独立に有する構
成をしている。膨潤液タンク43に貯溜された膨潤液3
0はフィルタを備えたポンプ20でくみ上げられ、管3
1を通してシャワー11に送られ、給紙ローラー21に
よって導入された被記録材100に所定時間あるいは所
定量吹き付けられる。被記録材料はガイド26および搬
送ローラー24および25を通過してブラシ14部に送
られる。シャワー11部で被記録材100に吹きかけら
れた膨潤液は落下し、シャワー11の下方に位置する膨
潤液タンク43に戻り、循環使用される。
【0056】ブラシ14により印字材料を除去された被
記録材100はシャワー15に送られ、被記録材表面に
微粒子含有液50が付与される。シャワー15による被
記録材への微粒子含有液の供給は被記録材表面全体にわ
たって達成される。タンク42に貯溜されている微粒子
含有液50はフィルターを備えたポンプ40にくみ上げ
られ、管41を通じてシャワー領域に供給される。ブラ
シにより擦り取られた印字材料および微粒子含有液の供
給で流された印字材料はタンク42上部に備えられたフ
ィルター45上に落ち、シャワー領域から落下してくる
シャワー液とともに濾過され、印字材料はフィルターで
濾され、微粒子含有液はタンク42に戻され循環使用さ
れる。フィルターの目の粗さは微粒子粒径以上の大きさ
が必要であり、好ましくは微粒子粒径の2倍以上であ
る。シャワー領域を通過した被記録材はガイド27を通
過し、最後にヒータを内蔵した乾燥ローラー17よって
乾燥され、装置外に排出される。
【0057】以上のように印字材料を除去された後、微
粒子含有液を付与された被記録材は通紙性、特に給紙性
に優れており、このような被記録材を画像形成装置にお
いて再度利用すると、従来からの印字材料の除去方法で
得られた被記録材を用いる場合と比較して搬送経路およ
び給紙部における被記録材詰まりが顕著に起こり難い。
なお、本発明の方法により得られる被記録材は印字材料
が充分に除去されている。本発明を以下の実施例により
さらに詳しく説明する。
【0058】
【実施例】(被記録材の製造) 基材層;基材層として厚さ100μmのポリエチレンテ
レフタレート(PET)シートを使用した。 中間接着層;ポリカーボネート樹脂14gを1,4−ジ
オキサン186gに溶解した樹脂溶液を調製した。該樹
脂溶液にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(スミレーズ
613;住友化学社製)2gを添加し撹拌した。得られ
た溶液をバーコータで基材層に塗布し、50℃で15分
間加熱し、さらにコロナ放電処理を行って、厚さ4μm
の中間接着層を形成した。 表層;水溶性樹脂としてポリビニルアルコールCM−3
18(クラレ社製)12gを水188gに溶解し樹脂溶
液を調製した。該樹脂溶液にメラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂(スミレーズ613;住友化学社製)0.5gと
塩化アンモニウム0.6gを添加して5分間撹拌した。
得られた液をバーコータで中間接着層の上に塗布し、1
20℃で2時間加熱し、厚さ10μmの表層を形成し
た。
【0059】実施例1 上記のA4サイズの被記録材に、市販の電子写真複写機
(EP−4050;ミノルタ社製)を用いて画像形成し
た。画像の形成された被記録材を図3の装置を用いて画
像の除去(脱墨)および乾燥を行った。なお、槽中の液
としてシリカ(サイシリア450、平均一次粒径5μ
m)1重量%が水に分散しているシリカ分散液を用い
た。
【0060】図3の装置の運転条件は以下のとおりであ
る。 ・毛の長さ10mm、太さ30μmのナイロン製ブラシ毛
を有する芯金径12mmのブラシローラを使用 ・槽内の液温30℃ ・通紙速度3cm/秒 ・槽内の液への浸漬時間2分 ・ブラシの回転速度/通紙速度=30 ・熱ローラの温度110℃
【0061】このように画像の除去および乾燥を行った
後、得られた被記録材の給紙テストを電子写真複写機
(EP−4050;ミノルタ社製)を用いて行ったこと
ろ100枚連続の給紙が可能であった。
【0062】実施例2 図3の装置の代わりに図4の装置を用いたこと以外、実
施例1と同様にして、画像の除去(脱墨)および乾燥を
行った。なお、膨潤液として純水を用い、微粒子含有液
としてポリメタクリル酸メチル微粒子(エポスターMA
1013、平均一次粒径13μm)1重量%が水に分散
しているPMMA分散液を用いた。
【0063】図4の装置の運転条件は以下のとおりであ
る。 ・毛の長さ10mm、太さ30μmのナイロン製ブラシ毛
を有する芯金径12mmのブラシローラを使用 ・膨潤液タンク43内の液温30℃、タンク42内の液
温30℃ ・通紙速度3cm/秒 ・膨潤液への浸漬時間2分 ・ブラシの回転速度/通紙速度=30 ・熱ローラの温度110℃
【0064】このように画像の除去および乾燥を行った
後、得られた被記録材の給紙テストを実施例1と同様に
して行ったことろ100枚連続の給紙が可能であった。
【0065】比較例1 槽中の液として微粒子を添加していない単なる水を用い
たこと以外、実施例1と同様にして、画像の除去(脱
墨)および乾燥を行った。得られた被記録材の給紙テス
トを実施例1と同様にして行ったことろ100枚通紙の
うち5回給紙によるジャムが発生した。
【0066】
【発明の効果】本発明により、画像除去および乾燥の後
に得られる被記録材の通紙性、特に給紙性を向上させる
ことができる。このため、本発明の方法によって得られ
る再生品を利用したとき、従来の方法による再生品と比
較して、より多くの連続給紙を行うことが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)および(b)はともに本発明の方法を
適用可能な被記録材の構成の一例を表す模式的断面図を
示す。
【図2】 記録材料の除去方法を説明するための工程系
統図を示す。
【図3】 クリーニング装置の一例を表す図を示す。
【図4】 クリーニング装置の一例を表す図を示す。
【符号の説明】
1:基材層 2:中間層 3:表層 4:印字材料 11:シャワー装置 12:中間層+表層 13:膨潤した表層 14:ブラシ 15:シャワー 16:乾燥器 100:被記録材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リサイクル可能な水膨潤性被記録材上の
    印字材料を除去した後、該被記録材の表面に、平均粒径
    0.5μm以上30μm以下の微粒子を含む液体を付与
    する工程を含むことを特徴とするリサイクル可能な水膨
    潤性被記録材上の印字材料の除去方法。
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