JP2001281900A - リサイクル可能な被記録材 - Google Patents

リサイクル可能な被記録材

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JP2001281900A
JP2001281900A JP2000093495A JP2000093495A JP2001281900A JP 2001281900 A JP2001281900 A JP 2001281900A JP 2000093495 A JP2000093495 A JP 2000093495A JP 2000093495 A JP2000093495 A JP 2000093495A JP 2001281900 A JP2001281900 A JP 2001281900A
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Naoki Yoshie
直樹 吉江
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 いかなる環境下で保管しても良好な画像除去
性能を維持できるリサイクル可能な被記録材を提供する
こと。 【解決手段】 少なくとも基材層、および水膨潤性樹脂
および反応促進剤を含んでなる表層からなるリサイクル
可能な被記録材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機やプリンタ等
で画像形成することにより被記録材へ付着された記録材
料を被記録材から除去可能である繰り返し再利用可能な
被記録材に関する。特に、本発明は水などの水性溶媒を
用いたブラッシング法などの物理的摺擦力による除去手
段に適した被記録材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、トナーを用いた電子写真複写(い
わゆるコピー)技術が普及し、紙やOHPシート等の被記
録材が多量に用いられている。そのような被記録材上に
印字あるいはコピーされた記録材料は容易に除去できる
ものではなく、またそのような技術も実用化されていな
いので、オフィスで多量に発生した印字物は不要になる
とそのまま破棄されているのが実状である。これでは環
境保全、資源保護に好ましくないことは明らかである。
そのため破棄対象の被記録材を再生あるいはリサイクル
する技術が盛んに研究されている。
【0003】例えば、特開平7-311523号公報あるいは特
開平6-222604号公報等においては、被記録材の表面に水
により膨潤する膨潤層を形成しておき、この膨潤層を水
で濡らして膨潤させることにより、被記録材に記録され
た画像を除去する技術が開示されている。上記公報にお
いて水膨潤性表層は水溶性樹脂および架橋剤からなる塗
布液の塗布層を硬化してなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】リサイクル可能な被記
録材は画像の形成および記録材料の除去の工程を繰り返
して適用される必要がある。しかしながら、上記の技術
によって得られた被記録材を、画像の形成および記録材
料の除去の工程に繰り返して適用すると記録材料の除去
性能が低下してくることがわかってきた。さらには、上
記被記録材に画像を形成した後、当該被記録材を長期
間、特に高湿下で保管すると、記録材材料が除去されに
くいことがわかってきた。また、上記被記録材に画像形
成する前、当該被記録材を高湿または高温で保管すると
画像除去性能は顕著に低下した。
【0005】本発明は、いかなる環境下で保管しても良
好な画像除去性能を維持できるリサイクル可能な被記録
材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも基
材層、および水膨潤性樹脂および反応促進剤を含んでな
る表層からなるリサイクル可能な被記録材に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】図1に本発明の一実施形態である
被記録材の模式的断面図を示す。図1に示すように、こ
の被記録材は基材層1上に表層3を積層したものであ
る。図1では、表層3の表面に記録材料4が印字された様
子を示している。なお、図1では基材層1の片面に表層が
形成された構成を示しているが、基材層1の両面に表層3
が形成された構成であってもよい。
【0008】基材層1は耐水性(強度)があり、透明な
プラスチックフィルムまたは無機微粒子が添加されて不
透明化したプラスチックフィルムが好適に使用される。
プラスチックフィルムの材質は特に問わないが耐熱性等
を考慮すると、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
イミド、ポリメチルメタクリレート等が好ましい。さら
に汎用性、値段、耐熱性、耐久性等を考慮に入れると、
ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が望ましい。OHP
(オーバーヘッドプロジェクタ)シートとして入手可能
な各種シートを使用することも可能である。また、PET
繊維等などのプラスチック繊維を抄紙したものや、プラ
スチックをベースとする紙などの、いわゆる合成紙も市
販されており、このような合成紙も基材として有用であ
る。これ以外にも、金属箔、耐水性の改良された紙、さ
らに樹脂・紙・金属などの複合材料も用いることができ
る。要は記録材料の印字および除去を通して平面性を保
つことができ、かつ耐水性と適度な機械的強度とを備え
たものであれば使用することができる。基材層にコロナ
放電処理を施していてもよい。
【0009】基材層1の上に形成される表層3は水膨潤性
樹脂からなり、当該樹脂中に後述の反応促進剤が残留し
ている。水膨潤性とは水や水性の溶媒に膨潤するが溶解
しないことである。水膨潤性の樹脂は水溶性の樹脂を架
橋させることによって作られる。また、そのような架橋
と組み合わせて、水溶性樹脂に非水溶性の成分を添加す
ることにより、水等の溶媒を吸収し膨潤するが該溶媒に
溶解しない特性を付与してもよい。
【0010】水溶性樹脂としては、分子中に水酸基、カ
ルボキシル基、アミノ基、アミド基、チオール基、スル
ホン酸基等の活性水素を有する官能基を持つ水溶性樹
脂、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ポリエチレ
ンオキサイド等が使用できる。この中で水酸基、カルボ
キシル基を有する樹脂を使用することが好ましく、その
ような樹脂として、ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ル酸が挙げられる。
【0011】また、水溶性樹脂はイオン変性されていて
も良い。ここで、イオン変性とは、水溶性樹脂にさらに
イオン性を付与することをいう。このように水溶性樹脂
をイオン変性することにより、水溶性樹脂の親水性を向
上させ、ひいては得られる表層の吸水性を向上させ、表
層の膨潤速度を増大させることができる。
【0012】架橋剤としては、上記水溶性樹脂分子中に
存在する水酸基、カルボキシル基、アミド基等の官能基
と反応性を有し、当該水溶性樹脂を架橋できるものであ
ればよい。例えば、エポキシ化合物、メチロール化合
物、アルデヒド化合物、イソシアネート化合物、アジリ
ジン化合物、カルボン酸化合物、ヒドラジド化合物等が
挙げられる。水溶性樹脂がポリビニルアルコールやメチ
ルセルロースなどの水酸基を有する樹脂である場合、架
橋剤はエポキシ化合物、メチロール化合物、アルデヒド
化合物、イソシアネート化合物等が好適である。また、
水溶性樹脂がポリアクリル酸などのカルボキシル基を有
する樹脂である場合、架橋剤はエポキシ化合物、イソシ
アネート化合物、アジリジン化合物が好適である。この
ように架橋剤は使用される水溶性樹脂に依存して決定さ
れ得るが、繰り返し画像除去性能および放置時画像除去
性能のさらなる向上の観点からは、上記架橋剤の中で
も、好ましくはエポキシ化合物、メチロール化合物、ア
ルデヒド化合物であり、より好ましくはエポキシ化合物
が使用される。
【0013】エポキシ化合物としては、エポキシ環を有
する化合物であれば特に制限されず、例えば、ポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポ
リグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテ
ル等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0014】メチロール化合物としては、1の分子中に
2以上のメチロール基を有する化合物であれば特に制限
されず、例えば、ジメチロールメラミン、トリメチロー
ルメラミン等のメチロール化メラミン、ジメチロール尿
素、メラミン−ホルムアミド樹脂等が挙げられる。これ
ら以外にも種々のメチロール化合物が使用可能であり、
より多くのメチロール基を有する化合物を用いるほど、
適度に高分子量体のものほど、さらに分子鎖が適度に長
いものほど、より良い繰り返し画像除去性能および放置
時画像除去性能が得られる点で好ましく、かかる観点か
らは、上記表示のメチロール化合物の中では、メラミン
−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
【0015】アルデヒド化合物としては、1の分子中に
2以上のアルデヒド基を有する化合物であれば特に制限
されず、例えば、グルタルアルデヒド、グリオキサール
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0016】イソシアネート化合物としては、1の分子
中に2以上のイソシアネート基を有するものを使用する
ことができる。かかるイソシアネートとしては、4,4'−
ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−メチレンビ
スシクロヘキシルイソシアネート、トリス(p−イソシア
ネートフェニル)メタン、トリメチロールプロパンのト
リレンジイソシアネート3付加物、分子内親水性基を有
する脂肪族ポリイソシアネートなどが使用できる。イソ
シアネート化合物はフェノール、亜硫酸等で保護されて
いてもよい。
【0017】アジリジン化合物としては、例えば、ジフ
ェニルメタン−ビス−4,4'−N,N'−ジエチル尿素、2,2'
−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス−[3-(1−
アジリジイニル)プロピオネート]等を使用することがで
きる。またオキサゾリン基含有ポリマーも使用すること
ができる。
【0018】カルボン酸化合物としては、1の分子中に
2以上のカルボキシル基を有する化合物であれば特に制
限されず、例えば、グルタル酸、アジビン酸等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。より多くの
カルボキシル基を有する化合物を用いるほど、より良い
繰り返し画像除去性能および放置時画像除去性能が得ら
れる。
【0019】ヒドラジド化合物としては、例えば、アジ
ビン酸シヒドラジド等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0020】以上のような化合物が架橋剤として添加さ
れている場合、上記水溶性樹脂100重量部に対して0.1〜
100重量部、好ましくは1〜50重量部添加されている。少
なすぎると膨潤時の膜強度不足が問題となったり、膜が
溶解する可能性がある。多すぎると架橋剤がバルク成分
となり表層の強度等に問題が生じる。2以上の架橋剤を
組み合わせて用いるとさらに性能が上がる場合があり、
この場合、合計量が上記範囲内になればよい。
【0021】本発明の被記録材における表層には反応促
進剤が含まれている。反応促進剤が存在することによっ
て、架橋反応の速度が向上し、得られる被記録材をいか
なる環境下で保管しても経時変化が少ない安定した表層
が得られるという優れた効果が得られる。
【0022】反応促進剤は、上記の架橋反応促進効果お
よび画像除去性能の維持効果が得られれば特に制限され
ず、水溶性を有し、かつ水溶液で酸性、アルカリ性また
は中性を呈する種々の化合物が使用され得る。ここで水
溶性とは、当該反応促進剤を室温下、後述の使用量で表
層用塗液に含有させたとき全ての反応促進剤が溶解でき
る程度に水に溶解する性質をいう。
【0023】反応促進剤として使用され得る酸性化合物
としては、公知の無機酸および有機酸が使用され得る。
具体的には、無機酸として、例えば、塩酸、硫酸、硝
酸、リン酸等が挙げられ、有機酸として、酢酸、シュウ
酸、酒石酸、安息香酸等が挙げられる。好ましくは無機
酸、特に塩酸を用いる。酸性化合物の使用量は特に制限
されないが、表層形成時における少なくとも水溶性樹
脂、架橋剤および当該反応促進剤を含んでなる表層用塗
液のpHが1〜5程度になるように添加されればよい。通
常、酸性化合物は水溶性樹脂100重量部に対して0.1〜10
重量部使用される。
【0024】アルカリ性化合物としては、公知の無機水
酸化物、アンモニア、有機アミン、アルカリ金属の炭酸
塩および炭酸水素塩、およびイミノ化合物が使用され得
る。無機水酸化物としては、例えば、アルカリ金属元素
またはアルカリ土類金属元素の水酸化物等が挙げられ、
その具体例として、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸
化カルシウム等が挙げられる。有機アミンとしては、例
えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミ
ン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン
等が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩としては、例え
ば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられ、アル
カリ金属炭酸水素塩としては、例えば、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。イミノ化合物
として、例えば、イミダゾール等が挙げられる。好まし
くは無機水酸化物、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムを用いる。アルカリ性化合物の使用量は特に制限さ
れないが、表層形成時における表層用塗液のpHが9〜13
程度になるように添加されればよい。通常、アルカリ性
化合物は水溶性樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部使
用される。
【0025】中性化合物としては、例えば、硼弗化物お
よび四級アンモニウム塩が使用され得る。硼弗化物とし
て、例えば、硼弗化亜鉛、硼弗化鉛、硼弗化スズ等が挙
げられ、四級アンモニウム塩として、例えば、キトラメ
チルアンモニウムクロライド等が挙げられる。好ましく
は硼弗化物、特に硼弗化亜鉛を用いる。中性化合物の使
用量は特に制限されないが、通常、水溶性樹脂100重量
部に対して0.1〜20重量部である。
【0026】架橋剤の一つとしてエポキシ化合物を用い
ている場合においては、反応促進剤として無機酸、無機
水酸化物、有機アミン、イミノ化合物、硼弗化物、また
は四級アンモニウム塩を用いることが好ましく、より好
ましくは無機酸、無機水酸化物、または硼弗化物であ
り、さらに好ましくは塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、または硼弗化亜鉛である。当該反応促進剤を
用いることにより本発明の効果を有効に得ることができ
る。
【0027】特に、水溶性樹脂としてポリビニルアルコ
ールおよび/またはポリアクリル酸を用い、かつ架橋剤
の一つとしてエポキシ化合物を用いている場合において
は、反応促進剤として、無機酸、無機水酸化物または硼
弗化物、好ましくは塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、または硼弗化亜鉛を用いることが有効である。
【0028】反応促進剤は単独でまたは組み合わせて用
いてよいが、酸性化合物とアルカリ性化合物を併用しな
いことが好ましい。これらの化合物を併用すると、本発
明の効果が得られにくい傾向があるためである。2以上
の反応促進剤を用いる場合、合計量が水溶性樹脂100重
量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部で
あればよい。
【0029】また、表層には筆記性を向上させるために
シリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、炭酸カルシ
ウム等の公知の無機微粒子、およびポリ(メタ)アクリ
ル酸エステル等の公知の有機微粒子が添加されていても
よい。かかる微粒子を添加する場合、水溶性樹脂100重
量部に対して0.5〜200重量部、好ましくは10〜100重量
部添加されている。
【0030】さらに、表層には通紙性を上げるために必
要に応じて帯電防止剤が添加されていてもよい。帯電防
止剤は表層を形成する材料に添加してもよいし、表層を
形成した後に、適当な溶媒に溶解・分散させたものを塗
布するようにしてもよい。帯電防止剤としては、第四級
アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤を挙げること
ができる。
【0031】以上の材料からなる表層は、反応促進剤の
存在下で水溶性樹脂を架橋剤で架橋してなる。詳しく
は、上記の水溶性樹脂、架橋剤および反応促進剤、なら
びに所望の添加剤、例えば、微粒子、帯電防止剤を、
水、水と有機溶剤との混合溶媒または有機溶剤等の適当
な溶媒に溶解分散させ、得られた表層用塗液を溶剤塗布
法等の公知の塗布法によって基材層上に塗布し、加熱し
て、水溶性樹脂を架橋する。基材層上には加熱乾燥後の
片面あたりの塗布量が0.5〜30g/m2、より好ましくは2〜
20g/m2になるように塗布すればよい。
【0032】溶媒として水性のものを用いる場合、表層
用塗液に界面活性剤が含まれていると表層の塗布形成が
容易になり、水の表層への浸透性が向上するという効果
も得られる。界面活性剤としては、アニオン性、ノニオ
ン性、カチオン性等の各種の界面活性剤が使用でき、特
に制約はない。添加量は水溶性樹脂に対して0.1〜20重
量%、好ましくは0.5〜10重量%が適当である。
【0033】塗布後においては、一旦、塗布層を乾燥す
ることが好ましい。製造効率の観点から、乾燥温度は低
いほど好ましく、乾燥時間は短いほど好ましい。詳しく
は、20〜180℃、好ましくは30〜140℃、0.1〜20分間、
好ましくは0.5〜10分間、加熱する。
【0034】架橋時においては、詳しくは、20〜250
℃、好ましくは100〜180℃で、5秒間以上、好ましくは
5秒間〜3分間、より好ましくは10秒間〜2分間、加熱
すればよい。このような加熱によって、いかなる環境下
で保管しても良好な画像除去性能を安定して維持できる
被記録材が得られる。表層用塗液に非水溶性成分を構成
し得る二重結合をもったモノマーおよび/またはオリゴ
マー化合物を添加し、上記加熱と同時に、紫外線または
電子線等を照射してもよい。
【0035】本発明においては、反応促進剤の存在下で
水溶性樹脂を架橋剤で架橋するため、秒単位での架橋反
応(硬化反応)が可能となる。また、画像形成した被記
録材における放置後の画像除去性能の低下は、放置によ
って記録材料と被記録材との接着力が強化されることが
一因と考えられるが、上記反応促進剤の存在下での架橋
によって、上記接着力の強化を防止することができる。
さらに、保管後の被記録材における画像除去性能の低下
は、表層が水によって膨潤するゲルであるために経時的
変化や環境の影響を受けやすいことが原因と考えられる
が、上記反応促進剤の存在下で架橋を行うことによっ
て、いかなる環境下で保管しても良好な画像除去性能を
安定して維持できる被記録材が得られる。これらの詳し
い理由は明確ではないが、反応促進剤を含まない従来の
被記録材における表層と比較して、表層の表面性(表面
エネルギー)が改善されること、および架橋構造が改善
されること(すなわち架橋反応がより進みやすくなって
架橋反応が安定して起こることにより架橋密度が均一で
高くなること)に起因するものと推定される。
【0036】本発明の被記録材における表層の溶解度は
10以下、好ましくは0.5〜8を確保する。本明細書中、溶
解度は20℃の水100gに対する溶解重量(g)を指し、以下
の方法に従って測定された値を用いているが、上記溶解
度が得られれば測定方法は以下の方法に測定されるもの
ではない。詳しくは、縦5cm×横5cmの被記録材を20℃の
水(0.1リットル)に3分間浸漬することによって溶出し
た成分の重量を、被記録材の重量差(浸漬前後の差)か
ら算出した。
【0037】本発明の被記録材は、基材層と表層との間
に中間層が形成されていてもよい。中間層は表層を基材
層により強固に接着させる目的で設けられる。中間層を
形成する場合、上記表層は当該中間層上に形成される。
【0038】図2に本発明の他の実施形態である中間層
を有する被記録材の模式的断面図を示す。1は基材層、2
は中間層、3は表層である。なお、図2において表層2の
表面に記録材料4が印字されている構成を示してある。
また、図2には基材層1の片面に中間層2および表層3が形
成された構成を示しているが、両面に中間層2および表
層3が形成された構成でもよい。
【0039】中間層2は接着性の高い樹脂から構成され
ており、該中間層には所望により表層構成樹脂と化学結
合可能な官能基を有する化合物(反応性化合物)5が含ま
れている。そうすることにより、中間層と表層の接着
性、接合性を向上することができる。
【0040】中間層を構成する接着性の高い樹脂として
は、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸ビニル樹
脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられ、好ましくは、ウレタ
ン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げ
られる。
【0041】所望により中間層に含まれる反応性化合物
としては、表層を構成する樹脂と化学結合可能な官能基
を有するものであれば特に限定されないが、例えばエポ
キシ化合物、メチロール化合物、アルデヒド化合物、イ
ソシアネート化合物、アジリジン化合物、カルボン酸化
合物、ヒドラジド化合物等などが使用可能である。これ
らの化合物の具体例としては、表層を構成する水溶性樹
脂の架橋剤として例示した上記の化合物と同様のものが
挙げられる。
【0042】反応性化合物として、常温で固体状ないし
はワックス状または常温で粘張な液状のものがよい。反
応性化合物が常温で固体状ないしワックス状または常温
で粘張な液状であると、中間層の塗布形成時における乾
燥によって蒸発してしまうことがなく、しかも乾燥時に
表面がべとつかないので表層の塗布が容易になるという
利点がある。また、反応性化合物として、水に溶解する
かまたは水に親和性のあるものを使用すると、中間層を
塗布形成するのに有機溶媒を使用する必要がなくなり、
中間層中に有機溶媒が残留するのを防止することができ
る。反応性化合物の添加量は中間層構成樹脂100重量部
に対して、例えば5〜50重量部とすることができる。
【0043】中間層2を基材層1上にコートするには、樹
脂および所望により上記反応性化合物を適当な溶媒、例
えば、水、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ア
セトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)または
それらの混合溶媒等に溶解させた溶液を塗布乾燥する溶
剤塗布法や溶融塗布法等で行うことができる。水溶性ま
たは親水性のポリウレタンやポリエステルなどの樹脂を
水に溶解または分散したものを使用することができる。
このような樹脂溶液や樹脂エマルジョンは市販されてお
り、これらを用いると、有機溶媒、特に非水溶系有機溶
媒を使用することなく塗膜を形成できるという利点があ
る。このため、製造時の安全性を向上することができ
る。また、複写機への通紙などによって被記録材が加熱
されることにより内部から残留溶媒のガス発生が生じる
などの問題が抑制できる。水性溶媒を使用する場合、界
面活性剤を添加しておくと中間層を塗布するのが容易に
なる。中間層および表層ともに水性溶媒を使用して形成
すると、非水系有機溶媒を使用することなく被記録材を
製造することが可能となり、安全性や被記録材中への非
水系有機溶媒の残留の問題を防止することができる。上
記溶剤塗布法や溶融塗布法により、片面あたりの塗布量
が0.5〜20g/m2程度、好ましくは1〜15g/m2程度になる
ように中間層を形成する。塗布量が0.5g/m2未満では塗
布ムラが生じやすく、被記録材の強度、耐熱性等に問題
が生じる恐れがある。
【0044】反応性化合物が、高分子量体で、それ自体
成膜性があり、基材層との接着性に優れているものであ
れば、それ自体を溶媒等に溶解させて塗布乾燥して形成
することも可能である。
【0045】中間層にコロナ放電処理を施してもよい。
紙や繊維質の基材を用いる場合は、中間層を形成する塗
布溶液に基材を浸漬し、基材中に塗布溶液を含浸させ、
基材を構成する繊維間に中間層材料を満たすようにして
もよい。
【0046】以上のようにして得られた被記録材は、表
層の膨潤→ブラッシング等による物理的摺擦→乾燥過程
に経る記録材料の除去方法に好適に使用できリサイクル
可能となる。
【0047】以下、表面にトナー等の記録材料が印字さ
れた被記録材から、記録材料を除去する方法について記
載する。該方法は、表層を膨潤させることのできる溶媒
に記録材料の印字された被記録材を供給し、膨潤した被
記録材表面から物理的な力で該記録材料を掻き取る工程
からなる。以下、図を用いてさらに詳しく説明する。
【0048】図3は記録材料の除去方法の一例を説明す
るための工程系統図である。図3において被記録材100
はその両面に中間層および表層が形成されており、中間
層および表層をまとめて12として示している。該被記録
材の表面にはトナー等の記録材料4が印字されている。
記録材料としては電子写真に使用されるトナーが好適に
使用されるが、これら以外にもホットメルトインクを用
いるインクジェット法、熱転写、および印刷法などに用
いられる記録材料や、その他の油性ペイント剤などの被
記録材の表面に付着して皮膜状の像となるタイプのもの
が使用できる。被記録材は図中右側からひ左方に搬送さ
れる。
【0049】記録材料4が印字されている被記録材はま
ず、溶媒供給装置11から表層に表層膨潤溶媒が供給され
る。表層を膨潤させることのできる溶媒としては水性溶
媒、すなわち水、水と水性有機溶媒との混合溶媒、ある
いは水性有機溶媒等種々用いることができる。また、界
面活性剤等の所望の添加剤が添加されていてもよい。こ
のよう本実施形態においては水を用いて記録材料を除去
できる点に大きな利点がある。以下の説明においては水
を使用する場合を説明する。
【0050】水の供給は図3に示したようにシャワー装
置11より、水のシャワーを表層に降りかけてもよいし、
また図示していないが水に浸漬させてもよい。被記録材
表層に水が浸透するために約15秒から200秒程度水に接
触させることが好ましい。接触時間が長いほど十分に水
を浸透させられるが、その分処理に時間がかかる。被記
録材表層に水が浸透すると、表層は膨潤し(膨潤した表
層が13として示されている)、記録材料4との表層の間の
接着力が減少する。このとき、水温は15℃〜45℃くらい
が適当である。温度が高すぎると水の蒸発が多くなり、
温度が低すぎると十分なクリーニング効果が得られない
恐れがある。
【0051】水が十分被記録材の表層に浸透した後、被
記録材はさらに記録材料除去領域に搬送され、ブラシ14
にかけられる。ブラシ14は回転しており、このブラシに
よって被記録材100上の記録材料4が除去される。本発明
においてはブラシ以外にも表面を物理的あるいは機械的
な力を付与し表面を摺擦あるいは掻き取る態様の手段、
例えばブレード、布帛等を採用してもよい。図3におい
ては、ブラシ14を液外に配置しているが、液中に配置し
てもかまわない。ブラシ14の毛の長さは5〜20mm程度、
太さは10〜60μm程度とすることができる。材質は特に
限定されないがナイロンなどが適当である。
【0052】通紙速度、すなわち被記録材がブラシ14を
通過する速度は、処理時間とクリーニング性能とのバラ
ンスを勘案して決めればよく、例えば、0.5cm/秒〜5cm/
秒とすることができる。ブラシの回転速度は通紙速度の
5倍以上、より好ましくは10倍以上とすることが望まし
い。
【0053】記録材料4を除去した後、被記録材はシャ
ワー領域に搬送され、被記録材表面にクリーニングシャ
ワー15を施し、被記録材表面に残留している記録材料を
洗い流す。シャワー15に使用する液体は表層を膨潤させ
るのに用いたのと同様の水性溶媒を用いることができ
る。水を使用することが特に好ましい。
【0054】シャワー15をかけた後、被記録材はさらに
乾燥領域に搬送され、乾燥器16により乾燥される。な
お、乾燥方法は熱ローラのように接触タイプのものでも
よいし、遠赤外線ランプのように被接触タイプのもので
もかまわない。加熱温度は70〜150℃程度が適当であ
る。
【0055】図4は、上述したクリーニング方法が適用
可能なクリーニング装置の一実施形態を示す図である。
図4の装置は、ケーシング23内に被記録材の表層を膨潤
させるための液体30を貯留するクリーニング槽22を備え
ている。このクリーニング槽22には、槽内の液中の記録
材料を除去するためのフィルタを備えたポンプ20が接続
され、さらにこのポンプ20に管31を介して膨張用シャワ
ー11およびリンス用シャワー15が接続されている。
【0056】クリーニング槽22内の液体はポンプ20内の
フィルタによって浄化された後、管31を通ってシャワー
11、15に送られ、シャワー11においては被記録材の膨潤
用液体として、そしてシャワー15においてはリンス用液
体として使用される。
【0057】被記録材は給紙ローラ21により装置内に導
入され、シャワー11により膨潤用液体を吹きかけられた
後、ガイド26および搬送ローラ24を通過してクリーニン
グ槽22内の液体30に浸漬される。そして、所定時間静止
した後、搬送ローラ24およびガイド28によってブラシ14
の対向部に送られ、記録材料を除去される。この後、被
記録材は、ガイド29、搬送ローラ25、およびガイド27を
通過し、シャワー15によりリンス液を吹きかけられ、最
後に乾燥ローラ17によって乾燥され、装置外に排出され
る。
【0058】図5は、クリーニング装置の他の実施形態
を示す図である。図5の装置においては、給紙ローラ21
によって導入された被記録材を、搬送ローラ32、33およ
びガイド26により、直接クリーニング槽22に搬送して液
体30に浸漬することにより、ブラッシングの前に被記録
材表層に水を浸透させている。また、ブラシ14の対向部
を通過した後、所定時間をかけて液体30中を通過させた
後、乾燥ロ−ラ17に到達させることによってリンス効果
を得るようにしてある。なお、図4と同様の構成部分に
は同じ符号を付し、詳しい説明を省略した。
【0059】図6はクリーニング装置の他の一実施形態
を示す図である。この装置は、被記録材を膨潤させるた
めの液体を貯溜する膨潤液タンク43と、表面をブラシ14
で摺擦された後、被記録材を洗浄する液を貯留するリン
ス液タンク42を、それぞれ独立に有する構成をしてい
る。膨潤液タンク43に貯留さた液体30はフィルタを備え
たポンプ20で汲み上げられ、管31を通してシャワー11に
送られ、給紙ローラ21によって導入された被記録材100
に所定時間あるいは所定量吹き付けられる。被記録材は
ガイド26および搬送ローラ24および25を通過してブラシ
14部に送られる。シャワー11部で被記録材100に吹きか
けられた膨潤用液体は落下し、シャワー11の下方に位置
する膨潤液タンク43に戻り、循環使用される。
【0060】ブラシ14により記録材料を除去された被記
録材100はシャワー15に送られ、被記録材表面にクリー
ニングシャワー15が施される。クリーニングシャワーで
は、リンス液タンク42に貯留されているリンス液50がフ
ィルタを備えたポンプ40に汲み上げられ、管41を通じて
シャワー領域に供給される。ブラシにより擦り取られた
印字材料およびリンス液で流された印字材料はリンス液
タンク上部に備えられたフィルター45上に落ち、シャワ
ー領域から落下してくるクリーニングシャワー液ととも
に濾過され、記録材料はフィルターで濾され、リンス液
はタンク42に戻され循環使用される。シャワー領域を通
過した被記録材はガイド27を通過し、最後にヒータを内
蔵した乾燥ローラ17によって乾燥され、装置外に排出さ
れる。
【0061】
【実施例】実施例1 基材層;厚さ100μmの透明PET(ルミラーT) 中間層;水分散性ウレタン樹脂溶液(HUX−232、旭電化
社製)100gにメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(スミレー
ズレジン613、住友化学社製)5gと高級アルコールアルキ
レンオキサイド付加物(ナロアクティN95、三洋化成社
製)0.2gを添加し、攪拌後基材層両面に塗布し、120℃、
2分乾燥させた。このとき塗布量は両面とも3g/m2であっ
た。さらにこれにコロナ処理を施した。 表層;アニオン変性ポリビニルアルコール(KM-618、ク
ラレ社製)16gに純水184gを加え、8%樹脂水溶液を調製
した。これに、グリセロールポリグリシジルエーテル
(デナコールEX-313、長瀬化成社製)1gと界面活性剤とし
て高級アルコールアルキレンオキサイド付加物(ナロア
クティN95)0.4gとシリカ(サイリシア450、富士シリシア
社製)0.1gと塩酸0.6gを添加し10分間攪拌し、この塗布
液(pH=3.2)を中間層上に両面塗布し、120℃で3分乾
燥後、180℃、1分加熱硬化した。この時表層の塗布量は
両面とも8g/m2であった。
【0062】実施例2 基材層;厚さ100μmの白色PET(ルミラー30E) 中間層;水分散性ウレタン樹脂溶液(HUX-232、旭電化社
製)100gにメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(スミレーズ
レジン613、住友化学社製)5gと高級アルコールアルキレ
ンオキサイド付加物(ナロアクティN95、三洋化成社製)
0.2gとシリカ(サイリシア450、富士シリシア社製)1gを
添加し、攪拌後基材層両面に塗布し、120℃、2分乾燥さ
せた。このとき塗布量は両面とも5g/m2であった。 表層;アニオン変性ポリビニルアルコール(KM-618、ク
ラレ社製)16gに純水184gを加え、8%樹脂水溶液を調製
した。これに、グリセロールポリグリシジルエーテル
(デナコールEX-313)0.8gとメラミン−ホルムアルデヒド
樹脂(スミレーズレジン613、住友化学社製)0.4gと界面
活性剤として高級アルコールアルキレンオキサイド付加
物(ナロアクティN95)0.4gとシリカ(サイリシア450、富
士シリシア社製)4gと塩酸0.6gを添加し10分間攪拌し、
この塗布液(pH=2.9)を中間層上に両面塗布し、100℃
で5分乾燥後、180℃、1分加熱硬化した。このとき表層
の塗布量は両面とも11g/m2であった。
【0063】実施例3 基材層;坪量80g/m2の上質紙 中間層;水分散性ウレタン樹脂(APX-110、大日本インキ
社製)100gにメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(スミレー
ズ613)5gと高級アルコールアルキレンオキサイド付加物
(ナロアクティN95、三洋化成社製)0.2gとシリカ(サイリ
シア450、富士シリシア社製)1gを添加し、攪拌後基材層
の片面に塗布し、120℃、2分乾燥させた。このとき塗布
量は10g/m2であった。さらにこれにコロナ処理を施し
た。 表層;ポリビニルアルコール(PVA-220、クラレ社製)16g
に純水184gを加え、8%樹脂水溶液を調製した。これ
に、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂(スミレーズレジ
ン613、住友化学社製)1.2gと界面活性剤として高級アル
コールアルキレンオキサイド付加物(ナロアクティN95)
0.4gとアルミナ(A31、日本軽金属社製)0.4gと水酸化カ
リウム0.6gを添加し10分間攪拌し、この塗布液(pH=1
0.5)を中間層上に塗布し、100℃で5分乾燥後、180℃、
15秒加熱硬化した。このとき表層の塗布量は9g/m2であ
った。
【0064】実施例4 基材層;厚さ100μmの透明PET(ルミラーT) 中間層;水分散性ウレタン樹脂溶液(APX-110、大日本イ
ンキ社製)100gにメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(スミ
レーズレジン613、住友化学社製)5gと高級アルコールア
ルキレンオキサイド付加物(ナロアクティN95、三洋化成
社製)0.2gとシリカ(サイリシア450、富士シリシア社製)
1gを添加し、攪拌後基材層の片面に塗布し、120℃、2分
乾燥させた。このとき塗布量は10g/m2であった。 表層;アニオン変性ポリビニルアルコール(KM-618、ク
ラレ社製)16gに純水184gを加え、8%樹脂水溶液を調製
した。これに、ポリエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル(デナコールEX-810、長瀬化成社製)3.2gと界面活
性剤としてポリエチレンオキサイドノニルフェニルエー
テル(ノニポール90)0.4gと樹脂微粒子(エポスターMA101
0、日本触媒社製)0.2gと触媒として40%硼弗化亜鉛水溶
液4gを添加し10分間攪拌し、この塗布液(pH=7.4)を
中間層上に塗布し、50℃で40秒乾燥後、180℃、30秒加
熱硬化した。このとき表層の塗布量は10g/m2であった。
【0065】実施例5 基材層;厚さ100μmの白色PETにコロナ処理を施した。 表層;アニオン変性ポリビニルアルコール(KM-618、ク
ラレ社製)16gに純水184gを加え、8%樹脂水溶液を調製
した。これに、グリセロールポリグリシジルエーテル
(デナコールEX-313、長瀬化成社製)0.8gとメラミン−ホ
ルムアルデヒド樹脂(スミレーズレジン613、住友化学社
製)0.4gと界面活性剤として高級アルコールアルキレン
オキサイド付加物(ナロアクティN95)0.4gとシリカ(サイ
リシア450、富士シリシア社製)4gと塩酸0.6gと脂肪族ポ
リイソシアネート(SBU-isocyanate0772)1gと有機錫化合
物(SCAT1、三共有機合成化学社製)0.1gを添加し10分間
攪拌し、この塗布液(pH=3.0)を基材層の片面に塗布
し、50℃で15分乾燥後、180℃、15秒加熱硬化した。こ
のとき表層の塗布量は12g/m2であった。
【0066】実施例6 基材層;坪量70g/m2の耐水紙 表層;アニオン変性ポリビニルアルコール(KL-506、ク
ラレ社製)32gに純水168gを加え、16%樹脂水溶液を調製
した。これに、グルタルアルデヒド1.6gと界面活性剤と
して高級アルコールアルキレンオキサイド付加物(ナロ
アクティN95)0.8gとアルミナ(A31、日本軽金属社製)5g
と塩酸0.6gを添加し10分間攪拌し、この塗布液(pH=2.
6)を基材層の片面に塗布し、50℃で15分乾燥後、180
℃、45秒加熱硬化した。このとき表層の塗布量は15g/m2
であった。
【0067】実施例7 基材層;厚さ75μmの透明PET(ルミラーT) 中間層;水分散性ウレタン樹脂溶液(HUX-232、大日本イ
ンキ社製)100gにグリセロール−ポリグリシジルエーテ
ル(デナコールEX-313)5gと高級アルコールアルキレン
オキサイド付加物(ナロアクティN95、三洋化成社製)0.2
gを添加し、攪拌後基材層の片面に塗布し、120℃、2分
乾燥させた。このとき塗布量は4g/m2であった。 表層;ポリアクリル酸水溶液(ジュリマーAC-10L)120gに
純水80gとポリプロピレングリコールジグリシジルエー
テル(デナコールEX-911、長瀬化成社製)6.4gと界面活性
剤として高級アルコールアルキレンオキサイド付加物
(ナロアクティN95)0.4gとシリカ(サイリシア350、富士
シリシア社製)0.1gと塩酸1gを添加して10分間攪拌し、
この塗布液(pH=3.1)を中間層上に塗布し、130℃で30
秒乾燥後、180℃、45秒加熱硬化した。このとき表層の
塗布量は8g/m2であった。
【0068】実施例8 基材層;厚さ75μmの透明PET(ルミラーT) 中間層;水分散性ウレタン樹脂溶液(HUX-232、大日本イ
ンキ社製)100gにメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(スミ
レーズ613)5gと高級アルコールアルキレンオキサイド付
加物(ナロアクティN95、三洋化成社製)0.2gを添加し、
攪拌後基材層の片面に塗布し、120℃、2分乾燥させた。
このとき塗布量は4g/m2であった。 表層;ポリアクリル酸水溶液(ジュリマーAC-10H)80gに
純水120gとグリセロールポリグリシジルエーテル(デナ
コールEX-313、長瀬化成社製)2.4gと界面活性剤として
高級アルコールアルキレンオキサイド付加物(ナロアク
ティN95)0.4gとシリカ(サイリシア350、富士シリシア社
製)0.1gと水酸化ナトリウム1gを添加して10分攪拌し、
この塗布液(pH=3.6)を中間層上に塗布し、50℃で15
分乾燥後、180℃、45秒加熱硬化した。このとき表層の
塗布量は5g/m2であった。
【0069】比較例1 塩酸を用いなかったこと以外、実施例1と同様にして、
被記録材を製造した。 比較例2 硼弗化亜鉛を用いなかったこと以外、実施例4と同様に
して、被記録材を製造した。
【0070】評価 溶解度 各実施例および比較例で得られたサンプル(被記録材)
の表層の溶解度を測定した。
【0071】トナー除去性能 各実施例および比較例で得られた被記録材に市販のレー
ザービームプリンタ(LP-1700;エプソン社製)を用いて画
像形成し、これを図4の装置でトナー除去した。このと
きのトナー除去率によって初期のトナー除去性能を評価
した。さらに、上記の複写→トナー除去の工程を5回繰
り返した後のトナー除去率によって、繰り返し時のトナ
ー除去性能を評価した。次に、各被記録材に複写機(ミ
ノルタ社製、EP-4050)で印字し、これを25℃85%環境下
に1週間放置し、これを図4の装置でトナー除去した。
このときのトナー除去率によって放置後のトナー除去性
能(印字後放置)を評価した。次に、各被記録材を30℃
85%環境下に1週間放置し、これに複写機(ミノルタ社
製、EP-4050)で印字し、これを図4の装置でトナー除
去した。このときのトナー除去率によって放置後のトナ
ー除去性能(印字前放置)を評価した。
【0072】評価のランク付けは以下にしたがった。 ◎;トナー除去率が95%以上であった; ○;トナー除去率が80%以上95%未満であった; ×;トナー除去率が80%未満であった。 図4の装置の運転条件は以下の通りであった。 ・毛の長さ10mm、太さ30μmのナイロン製ブラシ毛を有
する芯金径12mmのブラシローラを使用 ・槽内の水温30℃ ・被記録材の水への浸漬時間3分 ・通紙速度1cm/秒 ・ブラシの回転速度/通紙速度=30 ・熱ローラの温度110℃
【0073】
【表1】
【0074】
【発明の効果】本発明の被記録材を画像の形成および記
録材料の除去の工程に繰り返して適用しても良好な記録
材料除去性能が維持される。また、本発明の被記録材に
画像を形成した後、当該被記録材を長期間、特に高湿下
で保管しても、良好な記録材料除去性能が維持される。
さらに本発明の被記録材に画像形成する前、当該被記録
材を高湿または高温で保管しても、良好な記録材料除去
性能が維持される。また、本発明の被記録材を製造する
に際して、架橋は短時間で行われるため、本発明の被記
録材は生産性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 被記録材の一例の模式的断面図を示す。
【図2】 被記録材の一例の模式的断面図を示す。
【図3】 記録材料の除去方法を説明するための工程系
統図を示す。
【図4】 クリーニング装置の一例を示す概略断面図を
示す。
【図5】 クリーニング装置の一例を示す概略断面図を
示す。
【図6】 クリーニング装置の一例を示す概略断面図を
示す。
【符号の説明】
1:基材層、2:中間接着層、3:表層、4:記録材料、1
1:シャワー装置、12:中間接着層+表層、13:膨潤し
た表層、14:ブラシ、15:クリーニングシャワー、16:
乾燥器、100:被記録材。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基材層、および水膨潤性樹脂
    および反応促進剤を含んでなる表層からなるリサイクル
    可能な被記録材。
  2. 【請求項2】 表層が反応促進剤の存在下で水溶性樹脂
    を架橋剤で架橋してなることを特徴とする請求項1に記
    載のリサイクル可能な被記録材。
  3. 【請求項3】 反応促進剤が、無機酸、有機酸、無機水
    酸化物、アンモニア、有機アミン、硼弗化物または四級
    アンモニウム塩であること特徴とする請求項1または2
    に記載のリサイクル可能な被記録材。
  4. 【請求項4】 反応促進剤が、無機酸、無機水酸化物ま
    たは硼弗化物であること特徴とする請求項1または2に
    記載のリサイクル可能な被記録材。
  5. 【請求項5】 反応促進剤が、塩酸、水酸化ナトリウ
    ム、水酸化カリウム、または硼弗化亜鉛であること特徴
    とする請求項1または2に記載のリサイクル可能な被記
    録材。
  6. 【請求項6】 架橋剤がエポキシ化合物を含むことを特
    徴とする請求項2〜5いずれかに記載のリサイクル可能
    な被記録材。
  7. 【請求項7】 水溶性樹脂がポリビニルアルコールまた
    はポリアクリル酸であることを特徴とする請求項2〜6
    いずれかに記載のリサイクル可能な被記録材。
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