JP2000169553A - 高耐熱性樹脂組成物 - Google Patents

高耐熱性樹脂組成物

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JP2000169553A
JP2000169553A JP10349600A JP34960098A JP2000169553A JP 2000169553 A JP2000169553 A JP 2000169553A JP 10349600 A JP10349600 A JP 10349600A JP 34960098 A JP34960098 A JP 34960098A JP 2000169553 A JP2000169553 A JP 2000169553A
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radiation
iii
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Naoi Takenaka
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Kyoeisha Chemical Co Ltd
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Kyoeisha Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エポキシ(メタ)アクリレート樹脂のTgを
さらに上昇させることができる高耐熱性樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 (a)(メタ)アクリロイル基含有ノボ
ラック系エポキシ樹脂化合物、(b)カルボキシル基含
有(メタ)アクリル酸エステル化合物、及び(c)(i)
放射線ラジカル発生剤及び(iii)塩基性硬化剤;(i)放
射線ラジカル発生剤、(ii)有機過酸化物、及び(iii)塩
基性硬化剤;(i)放射線ラジカル発生剤及び(iv)放射線
酸発生剤;又は(ii)有機過酸化物及び(iii)塩基性硬化
剤を含有することを特徴とする高耐熱性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ(メタ)
アクリレート樹脂の本来有するガラス転移点(Tg)を
さらに上昇させることが可能で、高耐熱化を図ることが
できる高耐熱性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは既存
の樹脂材料を用いながら高耐熱化を図ることができ、し
かもベース樹脂のTgを上昇させることによって目的と
するTgを維持しながら必要な物性を得るために第3成
分の導入が大幅に可能である高耐熱性樹脂組成物に関す
る。また、本発明の高耐熱性樹脂組成物は必要に応じて
放射線と熱、熱と熱の2段階硬化が可能であり、これら
の特長を利用することによって、プリント配線板プリブ
レグ用樹脂、ソルダーレジスト、ソルダーマスク、レジ
スト保護膜や層間絶縁層に代表される電子回路用部材な
どの高耐熱性を必要とする分野で広く用いることができ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、多官能エポキシ(メタ)アク
リレートオリゴマーは、高耐熱性樹脂として広く利用さ
れてきた。しかしながら、近年応用分野における要求特
性の高度化は止まることなく、特に電子材料周辺分野に
おいては要求物性はますます厳しくなっている。代表的
な要求物性としては、耐熱性、電気特性、吸水性、熱膨
張性あるいは密着性などが挙げられ、最近はさらに可撓
性も求められてきている。
【0003】これらの要求物性を満たすために新規なエ
ポキシ樹脂が開発されつつあり、例えば従来のフェノー
ルノボラックエポキシ樹脂やクレゾールノボラックエポ
キシ樹脂に対して高耐熱性や高電気特性等を与えるもの
としてナフタレン骨格含有ノボラックエポキシ樹脂、ト
リフェノールメタン系ノボラックエポキシ樹脂、ジシク
ロペンタジエン骨格含有ノボラックエポキシ樹脂、水添
ナフタレンフェノールノボラックエポキシ樹脂、ブタジ
エンフェノール系エポキシ樹脂等が提案されている。こ
れらのエポキシ樹脂を用いて感光性樹脂に変性すること
によって、汎用のエポキシアクリレート樹脂より高機能
化を図ることができる。
【0004】しかしながら、これらの樹脂単体で全ての
要求特性が満たされるわけではなく、上述のような物理
特性や電気特性等の改善のため、第3成分として無機・
有機フィラー、架橋材、オリゴマー・ポリマー等の樹脂
が組成物として配合される。こうして得られる組成物は
物理特性や電気特性等の改善が認められはするが、ベー
スとなる樹脂に対してTgや硬化性が犠牲になる場合が
多い。この場合、多官能モノマーを配合するが、いずれ
の特性も満足させることは不可能である場合が多い。さ
らに、上記のような新規なエポキシ樹脂は総じて色数が
高く、黒褐色が多い。このために感光性樹脂として、あ
るいは光学関連の分野等では使用できず用途に制限が生
じてしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的はエポ
キシ(メタ)アクリレート樹脂のTgをさらに上昇させ
ることができる高耐熱性樹脂組成物及びその製造方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる目的
を達成するために鋭意検討した結果、本発明の完成に至
った。即ち、本発明は(a)(メタ)アクリロイル基含
有ノボラック系エポキシ樹脂化合物、(b)カルボキシ
ル基含有(メタ)アクリル酸エステル化合物、(c)
(i)放射線ラジカル発生剤及び(iii)塩基性硬化剤;
(i)放射線ラジカル発生剤、(ii)有機過酸化物、及び(i
ii)塩基性硬化剤;(i)放射線ラジカル発生剤及び(iv)
放射線酸発生剤;又は(ii)有機過酸化物及び(iii)塩基
性硬化剤を含有することを特徴とする高耐熱性樹脂組成
物である。また、本発明は上記高耐熱性樹脂組成物の硬
化物である。また、本発明は(a)(メタ)アクリロイ
ル基含有ノボラック系エポキシ樹脂化合物に、(b)カ
ルボキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル化合物
を、(b)化合物中のカルボキシル基が(a)樹脂化合
物中のエポキシ基に対して10〜100当量%となるよ
うに配合し、この配合物に(c)(i)放射線ラジカル
発生剤及び(iii)塩基性硬化剤;(i)放射線ラジカル発
生剤、(ii)有機過酸化物、及び(iii)塩基性硬化剤;
(i)放射線ラジカル発生剤及び(iv)放射線酸発生剤;又
は(ii)有機過酸化物及び(iii)塩基性硬化剤を1〜5重
量%添加することによって得られることを特徴とする高
耐熱性樹脂組成物の製造方法である。
【0007】かかる高耐熱性樹脂組成物を提供すること
により、従来特殊なエポキシ樹脂を用いなければ満足で
きなかった用途においては、汎用のエポキシ樹脂を用い
ても同様な効果が期待でき、さらに、今後のますます高
度化する要求特性に対応するために最新のエポキシ樹脂
材料をさらに高機能化することが期待でき、いずれにお
いても使用される材料の選択枠が大幅に広げられること
になる。また、他の必要な特性を補うべく第3成分をよ
り多く導入することも可能となり、目的や用途、要求物
性に応じた材料設計の自由度を大幅に増すことができ
る。
【0008】例えば高耐熱性が必要とされる分野では、
Tgが200℃を越える材料はポリイミドや一部の特殊
な材料に限定され、さらに電気特性、硬化性、接着性、
可撓性等を付与するためには、多官能モノマーやフィラ
ー、ポリマー等の第3成分を導入することが必要不可欠
となるが、上述のようにベースとなる樹脂のTgに対し
て組成物のそれは低下してしまう場合が多く、さらに感
光性樹脂として、光学関連分野での使用においては、使
用可能な耐熱性樹脂が限定されている現状がある。従っ
て、総じていずれの特性も満足させることは不可能であ
る場合が多く、しかも限られた狭い範囲で使用樹脂を選
択していたが、本発明の高耐熱性樹脂組成物によってこ
れらの問題が解決される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用する(a)(メタ)
アクリロイル基含有ノボラック系エポキシ樹脂化合物と
しては、例えばノボラック系エポキシ樹脂として汎用の
フェノール、クレゾール系からナフタレンフェノール
系、トリフェノールメタン系、ジシクロペンタジエンフ
ェノール系、水添ナフタレンフェノール系、ブタジエン
フェノール系等の1分子中にエポキシ基を平均2個以
上、好ましくは3個以上有しているものを選択し、これ
に(メタ)アクリル酸をエポキシ基に対して10〜90
当量%反応させて得られたものが挙げられる。
【0010】本発明で使用する(b)カルボキシル基含
有(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、例えば
(メタ)アクリル酸のエチレン(プロピレン)オキサイ
ド付加物や多価アルコールを部分(メタ)アクリレート
化することによって得られる水酸基含有多官能(メタ)
アクリレートにカルボン酸無水物を付加させることによ
り得られる化合物、1分子中にエポキシ基を2個以上含
むエポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレートの水酸
基に対し、カルボン酸1無水物を反応させて得られる化
合物などが挙げられる。前記カルボン酸無水物として
は、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ビフェ
ニルテトラカルボン酸無水物等が挙げられ、前記カルボ
ン酸1無水物としては、無水コハク酸、無水マレイン
酸、(水添)無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フ
タル酸等が挙げられる。(b)成分は(a)成分中のエ
ポキシ基に対して(b)成分中のカルボキシル基が10
〜100当量%となるように配合することが好ましい。
【0011】硬化収縮や熱による線膨張係数等の制御、
基材密着性や硬化性の制御、電気特性や吸湿性の制御等
の特性を付与するために本発明の耐熱性樹脂組成物に添
加する第3成分としては、無機フィラー(例えば炭酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、タルク、雲母等)、官能基含
有ポリマー(例えば分子量は数千から数万で、官能基と
して(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、カルボキシ
ル基、水酸基等を有する単独または複数種の組み合わ
せ)、熱可塑性ポリマー(例えば芳香族ポリエステル、
芳香族ポリエーテル)、多官能モノマー(例えばジシク
ロペンタジエンジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート等)等の単独あるい
は組み合わせが挙げられる。
【0012】本発明の耐熱性樹脂組成物は、(a)成分
及び(b)成分によって(メタ)アクリル性2重結合と
エポキシ基(オキシラン環)およびカルボキシル基を有
するが、(c)(i)放射線ラジカル発生剤及び(iii)塩
基性硬化剤;(i)放射線ラジカル発生剤、(ii)有機過酸
化物、及び(iii)塩基性硬化剤;(i)放射線ラジカル発
生剤及び(iv)放射線酸発生剤;又は(ii)有機過酸化物及
び(iii)塩基性硬化剤を使用することにより種々の硬化
形態を選択することができる。例えば(i)放射線ラジ
カル発生剤と(iii)塩基性硬化剤、又は(i)放射線ラ
ジカル発生剤と(ii)有機過酸化物と(iii)塩基性硬化剤
を予め添加しておくことによって、放射線硬化と熱硬化
の2段階で硬化することができ、また、(ii)有機過酸化
物と(iii)塩基性硬化剤を添加しておくことによって、
熱による1段階または2段階硬化が可能である。さら
に、(i)放射線ラジカル発生剤と(iv)放射線酸発生剤
を添加することによって、放射線硬化のみを使用するこ
とも可能である。(c)成分のうち、(i)放射線ラジ
カル発生剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジ
フェニルエタン−1−オン(イルガキュア651、チバ
スペシャリティケミカルズ(株))、1−ヒドロキシ−
シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア18
4、チバスペシャリティケミカルズ(株))、ベンゾフ
ェノン、2−メチル−1−〔4(メチルチオ)フェニ
ル〕−2−モンフォリノプロパノン−1(イルガキュア
907、チバスペシャリティケミカルズ(株))、2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1
−オン(ダロキュア1173、チバスペシャリティケミ
カルズ(株))などの単独あるいは組合せが考えられ、
(ii)有機過酸化物としては、t−ブチルパーオキシピバ
レート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチ
ルパーオキシアセテート等のパーオキシエステル類、ハ
イドロパーオキサイド類としてクメンハイドロパーオキ
サイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイ
ド等のハイドロパーオキサイド類、ジ−t−ブチルパー
オキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、ケトンパ
ーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、ジカーボ
ネートパーオキサイド類、パーオキシケタール類などが
考えられ、(iii)塩基性硬化剤としては、3置換ホス
フィン類(例えばトリフェニルホスフィン、トリブチル
ホスフィン等)、3アミン類(例えばトリエチルアミ
ン、ジメチルベンジルアミン等)、イミダゾール類(例
えば2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−シアノ
メチルイミダゾール等)等が考えられ、(iv)放射線酸
発生剤としては、アリールジアゾニウム塩系、ジアリー
ルヨードニウム塩系、トリアリールスルホニウム塩系、
トリアリールホスホニウム塩系等の対イオンがB
、PF 、AsF 、SbF 等で構成さ
れる塩が考えられる。(c)成分は(a)成分と(b)
成分の配合物に対して1〜5重量%添加されることが好
ましい。
【0013】放射線と熱の2段階硬化の場合は必要に応
じて放射線硬化の際、任意にパターニングできるため、
版材やソルダーレジスト、ソルダーマスクや層間絶縁層
に代表される電子回路用部材等に適用でき、熱のみの硬
化の場合は、フィルムとして、あるいはコーティング材
として、耐熱性を必要とする部分の絶縁材や保護膜など
に適用できる。また、放射線硬化のみの用途は従来の感
光性樹脂用途で耐熱性を付与でき、従来から検討され用
いられている分野での更なる機能化として、新規あるい
は特殊な用途への応用といった位置づけで広く活用する
ことが期待できる。
【0014】
【実施例】本発明を以下の合成例、比較合成例、実施例
及び比較例により説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。なお、合成例、比較合成例、実施例
及び比較例中などに表示される部は、全て重量部を示
す。
【0015】合成例 1 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート300部に、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト120部と無水トリメリト酸192部を、触媒として
ジメチルベンジルアミン4.0部、重合禁止剤としてハ
イドロキノンモノメチルエーテル0.5部の存在下、8
0〜90℃で3時間反応させ、アクリロイル基1個、カ
ルボキシル基2個を含有した化合物を得た。このときの
酸価は189(KOHmg/g)であった。
【0016】合成例 2 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート180部に、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト114部とピロメリト酸2無水物103部を、触媒と
してジメチルベンジルアミン3部、重合禁止剤としてハ
イドロキノンモノメチルエーテル0.2部の存在下、8
0〜90℃で3時間反応させ、アクリロイル基2個、カ
ルボキシル基2個を含有した化合物を得た。このときの
酸価は140(KOHmg/g)であった。
【0017】合成例 3 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート275部に、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト287部とビフェニルテトラカルボン酸2無水物35
3部を、触媒としてジメチルベンジルアミン3部、重合
禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.2
部の存在下、80〜90℃で3時間反応させ、アクリロ
イル基2個、カルボキシル基2個を含有した化合物を得
た。このときの酸価は160(KOHmg/g)であっ
た。
【0018】合成例 4 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート120部に、フェノールノボラックエポキシ樹
脂(エポキシ当量190(g/eq))300部とアク
リル酸28部を、触媒としてトリフェニルホスフィン2
部、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテ
ル0.2部の存在下、90〜100℃で5時間反応さ
せ、エポキシ当量360(g/eq)の部分アクリル化
エポキシ樹脂を得た。
【0019】合成例 5 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート120部に、フェノールノボラックエポキシ樹
脂(エポキシ当量190(g/eq))300部とアク
リル酸57部を、触媒としてトリフェニルホスフィン2
部、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテ
ル0.2部の存在下、90〜100℃で6時間反応さ
せ、エポキシ当量620(g/eq)の部分アクリル化
エポキシ樹脂を得た。
【0020】合成例 6 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート120部に、フェノールノボラックエポキシ樹
脂(エポキシ当量190(g/eq))300部とアク
リル酸85部を、触媒としてトリフェニルホスフィン2
部、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテ
ル0.2部の存在下、90〜100℃で8時間反応さ
せ、エポキシ当量1300(g/eq)の部分アクリル
化エポキシ樹脂を得た。
【0021】合成例 7 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート340部に、クレゾールノボラックエポキシ樹
脂(エポキシ当量215(g/eq))430部とアク
リル酸72部を、触媒としてトリフェニルホスフィン
3.5部、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチル
エーテル0.3部の存在下、90〜100℃で6時間反
応させ、エポキシ当量850(g/eq)の部分アクリ
ル化エポキシ樹脂を得た。
【0022】合成例 8 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート200部に、ジシクロペンタジエンフェノール
ノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量250(g/e
q))500部とアクリル酸71部を、触媒としてトリ
フェニルホスフィン3.3部、重合禁止剤としてハイド
ロキノンモノメチルエーテル0.3部の存在下、90〜
100℃で6時間反応させ、エポキシ当量800(g/
eq)の部分アクリル化エポキシ樹脂を得た。
【0023】合成例 9 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート140部に、トリフェノールメタンノボラック
エポキシ樹脂(エポキシ当量170(g/eq))34
5部とアクリル酸73部を、触媒としてトリフェニルホ
スフィン2.5部、重合禁止剤としてハイドロキノンモ
ノメチルエーテル0.3部の存在下、90〜100℃で
6時間反応させ、エポキシ当量540(g/eq)の部
分アクリル化エポキシ樹脂を得た。
【0024】合成例 10 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル3
17部に、イソボルニルメタクリレート(共栄社化学
(株)製ライトエステルIB−X)73部、メタクリル
酸(共栄社化学(株)製ライトエステルA)71部、フ
ェノキシエチルメタクリレート(共栄社化学(株)製ラ
イトエステルPO)68部及びt−ブチルペーオキシビ
バレート2部を、70℃で2時間かけて滴下し、80℃
で3時間熟成した。ここにグリシジルメタクリレート
(共栄社化学(株)製ライトエステルG)68部、触媒
としてジメチルベンジルアミン3部、重合禁止剤として
ハイドロキノンモノメチルエーテル0.3部を添加し
て、100〜120℃で5時間反応させ、酸価30(K
OHmg/g)、分子量70000のポリマーを得た。
【0025】合成例 11 溶剤として2−ブタノン180部に、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート114部とピロメリト酸2無水物10
3部を、触媒としてジメチルベンジルアミン3部、重合
禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.2
部の存在下、80〜90℃で3時間反応させ、アクリロ
イル基2個、カルボキシル基2個を含有した化合物を得
た。このときの酸価は143(KOHmg/g)であっ
た。これにビスフェノールAジグリシジルエーテル87
部添加し、80〜90℃で8時間反応させ、アクリロイ
ル基4個、カルボキシル基2個を含有した化合物を得
た。このとき、酸価は58(KOHmg/g)、エポキ
シ当量が20000(g/eq)であった。
【0026】比較合成例 1 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート340部に、クレゾールノボラックエポキシ樹
脂(エポキシ当量215(g/eq))430部とアク
リル酸145部を、触媒としてトリフェニルホスフィン
4部、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエー
テル0.3部の存在下、90〜100℃で12時間反応
させ、エポキシアクリレート樹脂を得た。
【0027】比較合成例 2 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート200部に、ジシクロペンタジエンフェノール
ノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量250(g/e
q))500部とアクリル酸145部を、触媒としてト
リフェニルホスフィン3.3部、重合禁止剤としてハイ
ドロキノンモノメチルエーテル0.4部の存在下、90
〜100℃で14時間反応させ、エポキシアクリレート
樹脂を得た。
【0028】実施例 1〜11、比較例 1〜6 これら合成例1〜11及び比較合成例1,2で得られた
ものを表1の記載に基づいて配合し、実施例1〜11及
び比較例1〜6の配合物を得た。これらの配合物にt−
ブチルパーオキシベンゾエート及び2−エチル−4−メ
チルイミダゾールをそれぞれ樹脂分に対して2重量%添
加し、70℃−1時間、150℃−1時間、180℃−
1時間かけて硬化した。以下にその評価方法とともに結
果を示す。
【0029】(ガラス転移点(Tg))実施例、比較例
で得た硬化物を動的粘弾性試験器(引っ張りモード、1
Hz)にて測定し、Tanδのピークトップの値をガラ
ス転移点(Tg)として表示した。
【0030】(弾性率温度依存性)Tg測定の際、Ta
nδのピーク高さから、0.1以上をH、0.05〜
0.1をM、0.05以下をLと表示した。
【0031】(誘電率)銅板上に実施例、比較例で得た
組成物を塗布し、硬化後、インピーダンスアナライザー
で測定して、誘電率を算出した。
【0032】(吸水率)実施例、比較例で得た硬化物を
100℃の沸騰水に1時間浸漬し、前後の重量を測定し
た値から重量の増加した割合を算出した。
【0033】
【表1】
【表2】
【0034】次に実施例2の配合物に関して以下のUV
硬化性と2段階硬化性(その1)(その2)の試験を行
った。その評価方法とともに結果を示す。
【0035】(UV硬化性)実施例2の配合物の樹脂分
100部に対しIrgacure184(チバスペシャリティケ
ミカルズ(株)製)3部と2−エチル−4−メチルイミ
ダゾール2部を添加し混練した後、バーコーダーにより
塗布し、減圧下70℃、0.5時間乾燥し、膜厚約80
μmのフィルムを得、これを、高圧水銀灯を用いて60
0mj/cm の光量で露光し、アセトン洗浄後、乾燥
したところ、UVによるパターニングが確認された。
【0036】(2段階硬化性その1)上記UV照射試験
片をさらに180℃・2時間硬化したものについて熱分
析を行い、熱硬化物と同じ耐熱性を確認した。
【0037】(2段階硬化性その2)実施例2の配合物
の樹脂分100部に対しt−ブチルパーオキシベンゾエ
ート2部と2−エチル−4−メチルイミダゾール2部を
添加・混練した後、バーコーダーにより塗布し、70℃
で30分、100℃で30分硬化したもの <C>、及
びさらに180℃で2時間熱硬化したもの<D>をそれ
ぞれ動的粘弾性測定装置により常温での弾性率を測定し
た。 <C>、<D>の弾性率はそれぞれ2.8E8,
2.8E9であり、2段階硬化が可能であることを確認
した。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の耐熱性樹
脂組成物は、他の物性(実施例では吸水率や誘電率)を
維持または向上させながら、エポキシ(メタ)アクリレ
ート樹脂が本来有するガラス転移点を大幅に向上させ、
さらに/又は弾性率の温度依存性を低減させることが可
能であり、耐熱性に優れた樹脂として有用である。さら
に、実施例では汎用の原料エポキシ樹脂等を用いている
が、その他に耐熱性に優れたエポキシ樹脂や酸無水物を
用いることにより、より耐熱性に優れた化合物を得るこ
とが可能である。従って、放射線と熱の2段階硬化の場
合は必要に応じて放射線硬化の際、任意にパターニング
できるため、版材やソルダーレジスト、ソルダーマスク
や層間絶縁層に代表される電子回路用部材等に適用で
き、熱のみの硬化の場合は、フィルムとして、あるいは
コーティング材として、耐熱性を必要とする部分の絶縁
材や保護膜などに適用できる。また、放射線硬化のみの
用途は従来の感光性樹脂用途で耐熱性を付与でき、従来
から検討され用いられている分野での更なる機能化とし
て、新規あるいは特殊な用途への応用といった位置づけ
で広く活用することが期待できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J027 AE01 AE03 BA07 BA19 BA23 BA24 BA26 BA27 BA28 CA06 CA10 CA14 CA16 CA18 CA23 CA25 CA26 CA27 CB04 CB10 CD10 4J036 AF09 DB28 DB29 DC05 DC41 DD07 FB03 GA01 GA03 GA04 GA06 GA26 HA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)(メタ)アクリロイル基含有ノボ
    ラック系エポキシ樹脂化合物、(b)カルボキシル基含
    有(メタ)アクリル酸エステル化合物、及び(c)(i)
    放射線ラジカル発生剤及び(iii)塩基性硬化剤;(i)放
    射線ラジカル発生剤、(ii)有機過酸化物、及び(iii)塩
    基性硬化剤;(i)放射線ラジカル発生剤及び(iv)放射線
    酸発生剤;又は(ii)有機過酸化物及び(iii)塩基性硬化
    剤を含有することを特徴とする高耐熱性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (a)(メタ)アクリロイル基含有ノボ
    ラック系エポキシ樹脂化合物がノボラック系エポキシ樹
    脂に(メタ)アクリル酸をエポキシ基に対して10〜9
    0当量%の割合で反応させて得られたものであることを
    特徴とする請求項1記載の高耐熱性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (b)カルボキシル基含有(メタ)アク
    リル酸エステル化合物が1分子中にカルボキシル基を2
    個以上有し、(メタ)アクリロイル基を1個以上有する
    化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の高
    耐熱性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の高耐熱性
    樹脂組成物の硬化物。
  5. 【請求項5】 (a)(メタ)アクリロイル基含有ノボ
    ラック系エポキシ樹脂化合物に、(b)カルボキシル基
    含有(メタ)アクリル酸エステル化合物を、(b)化合
    物中のカルボキシル基が(a)樹脂化合物中のエポキシ
    基に対して10〜100当量%となるように配合し、こ
    の配合物に(c)(i)放射線ラジカル発生剤及び(iii)
    塩基性硬化剤;(i)放射線ラジカル発生剤、(ii)有機過
    酸化物、及び(iii)塩基性硬化剤;(i)放射線ラジカル
    発生剤及び(iv)放射線酸発生剤;又は(ii)有機過酸化物
    及び(iii)塩基性硬化剤を1〜5重量%添加することに
    よって得られることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か記載の高耐熱性樹脂組成物の製造方法。
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