JP2007177180A - エポキシ樹脂ワニス、感光性樹脂組成物、並びにその硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂ワニス、感光性樹脂組成物、並びにその硬化物 Download PDF

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政隆 中西
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Abstract

【課題】本発明は、製造が簡便で貯蔵安定性に優れた結晶状エポキシ樹脂分散型ワニス提供を目的とする。
【解決手段】ビスフェノールF、4、4’−ビフェノール、4、4’−ビキシレノール(いずれも高速液体クロマトグラフィ−で2官能体純度95面積%以上 UV274nmで検出)から選ばれる少なくとも一種からなるフェノール類とエピハロヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂であって、前記フェノール類が、式(1)
【化1】
Figure 2007177180

で表される基を介して結合した骨格を有するエポキシ樹脂
を必須成分とし、これと溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物を含有し、溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物に結晶状のエポキシ樹脂が分散ししている形態を有することを特徴とするエポキシ樹脂ワニス。

Description

本発明は、ビスフェノールF骨格、ビフェノール骨格のいずれかもしくはその両方を有するエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂ワニスを用いた感光性樹脂組成物並びにその硬化物に関するものである。更に詳細には、各種レジスト用途、具体的にはプリント配線板用ソルダーレジスト、多層プリント配線板用層間絶縁材料、フレキシブルプリント配線板用ソルダーレジスト、ドライフィルムレジスト、メッキレジスト、感光性光導波路等として有用な、熱安定性および保存安定性に優れたエポキシ樹脂ワニス、またそれを使用する液状及びドライフィルム型樹脂組成物及びその硬化物に関する。
感光性を有するエポキシカルボキシレート化合物(カルボキシル基を有するエチレン性不飽和基含有感光性化合物の1種)を用いた感光性樹脂組成物は、環境的、熱的、力学的性質や基材に対する接着性など種々特性のバランスに優れている。このため古くから、塗料・コーティング、接着剤等の分野で用いられてきた。最近では、電気・電子部品製造用途やプリント基板製造用途等、広い工業分野で使用され、ますますその応用範囲が広がりつつあることは良く知られている。しかしながら、この応用分野の拡大に伴い、エポキシカルボキシレート化合物を用いた感光性樹脂組成物に耐熱性、密着性等の高い機能の付加が要求されるようになり、電気・電子部品製造用途やプリント基板製造用途を中心に種々の感光性樹脂組成物の開発が積極的に進められている。
プリント配線板は携帯機器の小型軽量化や通信速度の向上をめざし、高精度、高密度化が求められており、それに伴いソルダーレジストへの要求も増々高度となり、従来の要求よりも、さらに耐熱性、熱安定性を保ちながら基板密着性、高絶縁性、無電解金メッキ性に耐えうる性能が要求されており、現在市販されているソルダーレジストでは、これら要求に十分に対応できていない。例えば特許文献1には、ノボラック型エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸の反応生成物に酸無水物を付加した感光性樹脂、光重合開始剤、架橋剤、及びエポキシ樹脂からなるソルダーマスク組成物が記載されている。しかしながら、この組成物の硬化物では十分な耐熱性、密着性、耐メッキ性が得られなかった。また、特許文献2には、ウレタン変性ビニルエステル樹脂を含有する光重合性樹脂組成物が記載されている。しかしながら、この組成物の硬化物では、フレキシブル性は得られるが、十分な耐熱性、密着性が得られなかった。特許文献3には、硬化剤に難溶性微粒状エポキシを用い、その一部をビスフェノールF型のエポキシ樹脂等の可溶性樹脂に置き換えることも可能と記載されている。また、特許文献4には、可溶性エポキシ樹脂としてビスフェノールF型エポキシ樹脂が例示されている。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、柔軟性、密着性等を向上することが可能な材料として非常に有効である反面、溶剤への溶解性が高く、酸を変性した感光性樹脂と容易に反応してしまい、プリベイク後の現像時に残渣が残るという欠点があった。特許文献5には、4,4’−ビスフェノールF型の結晶状エポキシ樹脂が記載されているが、得られる結晶性樹脂の融点は、実質的に50〜70℃のビスフェノール型エポキシ樹脂が記載されており、融点が低いためプリベイク時に感光性樹脂中のカルボキシル基と反応してしまい、現像時に残渣が残るという欠点がある。
このようにビスフェノールF型エポキシ樹脂はその硬化物性は優れるものの、熱安定性が悪く、特に結晶性の高い、4,4’−ビスフェノールF型のエポキシ樹脂にした場合でも満足できる物ではない。また貯蔵安定性についても同様であり、長期にわたり、感光性樹脂組成物を保存することがあり、取り扱いが難しく、工業的に問題が多く残されている。
特開昭61−243869号公報 特開平9−52925号公報 特公平7−17737号公報 特開2000−109541号公報 特開平8−73563号公報
前述のようなレジスト材料用の感光性樹脂組成物において4,4’−ビスフェノールF型のエポキシ樹脂(4,4’−ビスフェノールFのエポキシ樹脂とそのフェノール体のフュージョン体、あるいは4,4’−ビスフェノールFエポキシ樹脂の一段法により得られる高分子ビスフェノールF型エポキシ樹脂)、もしくはビスフェノールF骨格とビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂オリゴマーが高度な貯蔵安定性を示し、有用であることが明らかとなっている。
しかしながらこのような用途への適用を行なう場合、エポキシ樹脂を結晶粉体で取り扱う必要があるが、その製造は、エポキシ樹脂を合成した後、晶析を行ない、濾過、乾燥という工程が必要であるばかりか、得られる結晶状のエポキシ樹脂は、微細な粉体である為、粉塵爆発等の危険性を伴う、あるいは知らず知らずのうちに人体へ吸入される可能性があり、人への環境を考えた上でも好ましいものではない。
本発明は、製造が簡便で貯蔵安定性に優れた結晶状エポキシ樹脂分散型ワニス提供を目的とする。
本発明者らは前述の課題を解決するため、鋭意研究の結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、
(1)ビスフェノールF、4、4’−ビフェノール、4、4’−ビキシレノール(いずれも高速液体クロマトグラフィ−で2官能体純度95面積%以上 UV274nmで検出)から選ばれる少なくとも一種からなるフェノール類とエピハロヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂であって、前記フェノール類が、式(1)
Figure 2007177180
で表される基を介して結合した骨格を有するエポキシ樹脂
を必須成分とし、これと溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物を含有し、溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物に結晶状のエポキシ樹脂が分散ししている形態を有することを特徴とするエポキシ樹脂ワニス、
(2)ビスフェノールFが4、4’−ビス(ヒドロキシフェニル)メタンであることを特徴とする(1)に記載のエポキシ樹脂ワニス、
(3)(1)または(2)に記載のワニス(ただし、エチレン性不飽和基を有する化合物を含有しない)、エチレン性不飽和基を有する化合物及び光重合開始剤を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物、
(4)上記(1)または(2)に記載のワニス(ただし、エチレン性不飽和基を有する化合物を含有する)及び光重合開始剤を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物、
(5)エチレン性不飽和基を有する化合物が、少なくともカルボキシル基を有するエチレン性不飽和基含有感光性化合物を含む、(3)または(4)に記載の感光性樹脂組成物、
(6)(3)〜(5)のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を表面支持体に塗布して得られるシート状組成物、
(7)(3)〜(5)のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物または(6)に記載のシート状組成物の硬化物、
(8)(7)に記載の硬化物の層を有する基材、
(9)(8)に記載の基材を有する物品、
(10)ビスフェノールF、4、4’−ビフェノール、4、4’−ビキシレノール(いずれも高速液体クロマトグラフィ−で2官能体純度95面積%以上 UV274nmで検出)から選ばれる少なくとも一種からなるフェノール類とエピハロヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂と
溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物
とを混合したのち、該混合物を必要により冷却することを特徴とするエポキシ樹脂ワニスの製造方法
に関する。
本発明のエポキシ樹脂ワニスは従来法に比べ、晶析等の煩雑な工程を経ずに製造できる簡便でかつ効率的な手法によって得られる結晶分散体であり、このようにして得られたエポキシ樹脂ワニスは感光性樹脂組成物に好適であり、高度な貯蔵安定性、熱安定性を有する。
本発明のエポキシ樹脂ワニスは、ビスフェノールF、4、4’−ビフェノール、4、4’−ビキシレノール(いずれも高速液体クロマトグラフィ−で2官能体純度95面積%以上 UV274nmで検出)から選ばれる少なくとも一種のフェノール類とエピハロヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂であって、前記フェノール類が、式(1)
Figure 2007177180
で表される基を介して結合した骨格を有するエポキシ樹脂を必須成分とし、これと溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物を含有する。
以下に本発明に使用されるエポキシ樹脂および本発明のエポキシ樹脂ワニスについて説明する。
本発明に使用されるエポキシ樹脂(以下、本発明のエポキシ樹脂という)としてはビスフェノールF、4、4’−ビフェノール、4、4’−ビキシレノール(いずれも高速液体クロマトグラフィ−で2官能体純度95面積%以上 UV274nmで検出)から選ばれる少なくとも一種のフェノール類とエピハロヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂である。
これらフェノール類のうちビスフェノールFは、一般には4、4’−ビスフェノールF、2,4’−ビスフェノールF、2,2’−ビスフェノールF、及び少量ではあるがノボラック型の三官能以上の化合物からなる混合物が知られている。本発明においては、この混合物であっても2官能体の純度が前記範囲になる限り使用可能であるが、4、4’−ビスフェノールFが、前記純度範囲にある化合物が好ましい。4,4’−ビスフェノールFは市販品が購入でき、商品名としてはp,p’−BPF(本州化学株式会社製;4,4’−ビスフェノールFの化合物の純度>99%)が挙げられる。
これらビスフェノールF、4、4’−ビフェノール、4、4’−ビキシレノールの組み合わせとしてはそれぞれ単体でも、いずれかから選ばれる二種を使用しても、あるいは三種全てを使用してもかまわないが4、4’−ビフェノールを使用する場合は他化合物との併用が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂の製法は大別して、1段法とフュージョン法(Advanced法、二段法とも言う。新エポキシ樹脂 垣内弘編著 24−25、30−31ページ参照)がある。本発明においては1段法、フュージョン法いずれを用いてもかまわないが、1段法で合成した場合、副生成物が得られる反応が起こりやすくなる傾向があることから、フュージョン法を選択することが好ましい。以下、両者につきそれぞれ詳細に説明する。
(1段法)
本発明のエポキシ樹脂(以下 V−EPと称す。)を、ビスフェノールF、4、4’−ビフェノール、4、4’−ビキシレノールから選ばれる一種以上のフェノール類(以下、C−BPと称す。)とエピハロヒドリンとを混合し、アルカリ金属水酸化物の存在下で反応させることにより得る方法である。
V−EPを得る反応において、エピハロヒドリンとしてはエピクロルヒドリン、α-メチルエピクロルヒドリン、γ-メチルエピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン等が使用でき、本発明においては工業的に入手が容易なエピクロルヒドリンが好ましい。エピハロヒドリンの使用量はC−BPのトータルの水酸基1モルに対し通常1.0〜5.0モル、好ましくは1.5〜3.5モルである。
上記反応において使用しうるアルカリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、固形物を利用してもよく、その水溶液を使用してもよい。水溶液を使用する場合は該アルカリ金属水酸化物の水溶液を連続的に反応系内に添加すると共に減圧下、または常圧下連続的に水及びエピハロヒドリンを留出させ、更に分液して水を除去し、エピハロヒドリンを反応系内に連続的に戻す方法でもよい。アルカリ金属水酸化物の使用量はC−BPのトータルの水酸基1モルに対して通常0.3〜2.5モルであり、好ましくは0.5〜2.0モルである。
反応を促進するためにテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を触媒として添加することは好ましい。4級アンモニウム塩の使用量としてはC−BPのトータルの水酸基1モルに対し通常0.1〜15gであり、好ましくは0.2〜10gである。
この際、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の非プロトン性極性溶媒などを添加して反応を行うことが反応進行上好ましい。
アルコール類を使用する場合、その使用量はエピハロヒドリンの使用量に対し通常2〜50重量%、好ましくは4〜20重量%である。また非プロトン性極性溶媒を用いる場合はエピハロヒドリンの使用量に対し通常5〜100重量%、好ましくは10〜80重量%である。
反応温度は通常30〜90℃であり、好ましくは35〜80℃である。反応時間は通常0.5〜10時間であり、好ましくは1〜8時間である。これらのエポキシ化反応の反応物を水洗後、または水洗無しに加熱減圧下でエピハロヒドリンや溶媒等を除去する。また更に加水分解性ハロゲンの少ないエポキシ樹脂とするために、回収したエポキシ樹脂をトルエン、メチルイソブチルケトンなどの溶剤に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて反応を行い、閉環を確実なものにすることも出来る。この場合アルカリ金属水酸化物の使用量はエポキシ化に使用したC−BPのトータルの水酸基の水酸基1モルに対して通常0.01〜0.3モル、好ましくは0.05〜0.2モルである。反応温度は通常50〜120℃、反応時間は通常0.5〜2時間である。
反応終了後、生成した塩を濾過、水洗などにより除去し、更に加熱減圧下溶剤を留去することによりV−EPが得られる。
(フュージョン法)
本手法は、前記したようなC−BPをグリシジル化して得られるエポキシ樹脂(C−BP−EP)とC−BPを反応させる方法である。C−BP−EPとC−BPは、互いに同種の骨格であっても、異なる骨格であってもよい。原料となるC−BP−EPは、市販の化合物を使用しても、C−BPをグリシジル化して使用してもよい。合成する場合、例えば以下の手法が採用できる。
C−BP−EPは、C−BPとエピハロヒドリンとを反応させ得ることができる。エピハロヒドリンとしてはエピクロルヒドリン、α-メチルエピクロルヒドリン、γ-メチルエピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン等が使用でき、工業的に入手が容易なエピクロルヒドリンが好ましい。エピハロヒドリンの使用量はC−BPのトータルの水酸基1モルに対し通常3.0〜20.0モル、好ましくは3.5〜10.0モルである。
上記反応において使用しうるアルカリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、固形物を利用してもよく、またその水溶液を使用してもよい。水溶液を使用する場合は該アルカリ金属水酸化物の水溶液を連続的に反応系内に添加すると共に減圧下、または常圧下連続的に水及びエピハロヒドリンを留出させ、更に分液して水を除去し、エピハロヒドリンを反応系内に連続的に戻す方法でもよい。アルカリ金属水酸化物の使用量はC−BPの水酸基1モルに対して通常0.9〜2.5モルであり、好ましくは0.95〜2.0モルである。
反応を促進するためにテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を触媒として添加することは好ましい。4級アンモニウム塩の使用量としてはC−BPのトータルの水酸基1モルに対し通常0.1〜15gであり、好ましくは0.2〜10gである。
この際、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の非プロトン性極性溶媒などを添加して反応を行うことが反応進行上好ましい。
アルコール類を使用する場合、その使用量はエピハロヒドリンの使用量に対し通常2〜50重量%、好ましくは4〜20重量%である。また非プロトン性極性溶媒を用いる場合はエピハロヒドリンの使用量に対し通常5〜100重量%、好ましくは10〜80重量%である。
反応温度は通常30〜90℃であり、好ましくは35〜80℃である。反応時間は通常0.5〜10時間であり、好ましくは1〜8時間である。これらのエポキシ化反応の反応物を水洗後、または水洗無しに加熱減圧下でエピハロヒドリンや溶媒等を除去する。また更に加水分解性ハロゲンの少ないエポキシ樹脂とするために、回収したエポキシ樹脂をトルエン、メチルイソブチルケトンなどの溶剤に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて反応を行い、閉環を確実なものにすることも出来る。この場合アルカリ金属水酸化物の使用量はグリシジル化に使用したC−BPのトータルの水酸基1モルに対して通常0.01〜0.3モル、好ましくは0.05〜0.2モルである。反応温度は通常50〜120℃、反応時間は通常0.5〜2時間である。
反応終了後、生成した塩を濾過、水洗などにより除去し、更に加熱減圧下溶剤を留去することによりC−BP−EPが得られる。得られたエポキシ樹脂とさらにC−BPを反応させることにより、V−EPを得ることができる。
本反応は必要により、触媒を使用する。使用できる触媒としては具体的にはテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩;トリフェニルエチホスホニウムクロライド、トリフェニルホスホニウムブロマイド等の4級ホスフォニウム塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属塩;2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエチレンジアミン、トリエタノールアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級アミン類;、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン類;オクチル酸スズなどの金属化合物;テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩などが挙げられる。これら触媒は、その触媒の種類にもよるが、一般にC−BP−EPとC−BPの総重量に対して通常10ppm〜30000ppm、好ましくは100ppm〜5000ppmが必要に応じて用いられる。本反応においては触媒を添加しなくても反応は進行するので、触媒は反応温度、反応溶剤量を勘案して適宜使用する。
このフュージョン法において、溶剤は使用しても使用しなくてもかまわない。溶剤を使用する場合は本反応に影響を与えない溶剤であればいずれの溶剤でも使用でき、例えば以下に示すような溶剤を用いることができる。
極性溶剤、エーテル類;ジメチルスルホキシド、N,N’−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジグライム、トリグライム、プロピレングリコールモノメチルエーテル等、
エステル系の有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、γ−ブチロラクトン等、
ケトン系有機溶剤;メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等
芳香族系有機溶剤;トルエン、キシレン等
溶剤の使用量はC−BP−EPとC−BPの総重量に対し、0〜300重量%、好ましくは0〜100重%である。
フュージョン法における反応温度、反応時間は、使用する溶媒量や触媒の種類と量により、適宜選択する必要があり、一概に規定できないが、反応時間は通常1〜200時間、好ましくは1〜100時間である。生産性の問題からは反応時間が短いことが好ましい。また反応温度は0〜250℃、好ましくは30〜200℃である。
反応終了後、必要に応じて水洗などにより触媒等を除去し、あるいは残したまま、更に加熱減圧下溶剤を留去することによりV−EPが得られる。
通常、エポキシ樹脂を結晶状のものだけ単離しようとする場合、エポキシ樹脂をさらに晶析、濾過、乾燥を行うことで結晶粉体とする。
本発明のエポキシ樹脂ワニスの製造においてはこのような晶析工程は経由しない。晶析工程は操作が煩雑な上、収率の低下、晶析時のスケーリングによる釜の汚れ、濾過時の溶剤よる暴露、多量の溶剤が必要であり、廃液、排水が多い、乾燥に時間がかかる、また粉体であるので粉塵爆発等に注意する必要がある、また工程数が長い、などの問題がある。
以下に本発明のエポキシ樹脂ワニスの好ましい製法について記載するが、本記載は例示であり、これに限定されるものではない。
本発明のエポキシ樹脂ワニスは、1)溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物を予め攪拌しておき、ここへV−EPの樹脂を逐次的にあるいは一括で添加する方法、または2)V−EPをその軟化点以上で溶融し、溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物を徐々に添加する方法で得ることができる。なお、製法1)において溶剤かエチレン性不飽和基を有する化合物のどちらか一方にV−EPを分散させた後、他方を混合してもよい。
どちらの方法でも、V−EPの樹脂の形状に特に制限はなく、フレーク、マーブル、半固形いずれでもかまわない。また、製造条件により、固形樹脂中で部分的に結晶化している可能性もあるが、そのようなものであっても使用可能である。本発明のエポキシ樹脂ワニスを得る方法として、前記1)または2)どちらを選択するかはV−EPの軟化点等を勘案して適宜選択すればよいが、1)のほうが簡便で好ましい。
以下に本発明のエポキシ樹脂ワニスを製造するのに好ましい態様である製法1)につき詳細に説明する。
製法1)において使用できる溶剤とは、後述する感光性樹脂に好適な溶剤が好ましく選択される。具体的にはアセトン、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、グルタル酸ジアルキル、コハク酸ジアルキル、アジピン酸ジアルキル等のエステル類、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤などが挙げられるがこれらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。溶剤の使用量は、V−EPに対して、通常50〜500重量%、好ましくは70〜300重量%程度である。
本発明のワニスに用いることのできるエチレン性不飽和基を有する化合物とは具体的には(メタ)アクリル基と他の官能基を有する(メタ)アクリレートが好ましい。具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、水酸基含有(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート等)と多カルボン酸化合物の酸無水物(例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等)の反応物であるハーフエステル,ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、グリセリンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペングリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)製、KAYARAD HX−220、HX−620等)、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールとε−カプロラクトンの反応物のポリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、モノ又はポリグリシジル化合物(例えば、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、グリセリンポリグリシジルエーテル、グリセリンポリエトキシグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリエトキシポリグリシジルエーテル等と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。エチレン性不飽和基を有する化合物の使用量は、V−EPに対して、50〜500重量%、好ましくは70〜300重量%程度である。
これら溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物を、予め均一に攪拌する。このときの温度は使用する物質によって異なるが、−20〜130℃の範囲が好ましく、特にエチレン性不飽和基を有する化合物を使用する場合、120℃以下が好ましい。
次いで、ここにV−EPを添加すると溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物に接触した表面から結晶化が始まり、均一に分散していく。添加終了後、さらに攪拌を行なう。攪拌時間は通常15分〜50時間、好ましくは30分〜24時間である。攪拌終了後、場合によっては熟成期間をおくことも有効である。このようにして本発明のエポキシ樹脂ワニスが得られる。本発明のエポキシ樹脂ワニスは保存安定性が非常に良好であるため、酸変性されたエチレン性不飽和基を有する化合物や光重合開始剤等と混合してもスラリー状で保存可能である。本発明のエポキシ樹脂ワニスは、室温、もしくは加熱条件下で流動性を有するスラリー状であり、室温で1日以上放置しても結晶の沈降は見られず、均一なスラリーの形状を保つ。
以下、本発明の感光性樹脂組成物について記載する。
本発明の感光性樹脂組成物は、本発明のエポキシ樹脂ワニス、エチレン性不飽和基を有する化合物及び光重合開始剤を必須成分として含有する。
エチレン性不飽和基を有する化合物としては、特に限定されないが、(メタ)アクリル基(アクリル基又はメタアクリル基を意味する)を有する化合物が好ましい。これらの化合物は特開2004−155916等に、アルカリ水溶液可溶性樹脂、架橋剤として開示され、公知のものである。なお、本明細書において「(メタ)アクリル」の語はアクリル又はメタアクリルを意味するものとする)
好ましい該感光性樹脂組成物は、本発明のエポキシ樹脂ワニス、アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)、架橋剤(B)及び光重合開始剤(C)を含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物である。本発明のエポキシ樹脂ワニス中のエポキシ樹脂は、本発明の感光性樹脂組成物中で、熱硬化工程における硬化剤(D)として作用する。該感光性樹脂組成物は前記アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)及び硬化剤(D)を常法により均一に混合することにより得ることが出来る。
前記好ましい感光性樹脂組成物は(A)〜(D)成分、4者の含有割合は、これらの4者の合計に対して、本発明のエポキシ樹脂ワニスを5〜60重量%、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%、アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)35〜80重量%、好ましくは40〜75重量%、架橋剤(B)3〜30重量%、好ましくは5〜20重量%、光重合開始剤を2〜30重量%、好ましくは4〜15重量%の範囲内で、4者の合計が100重量%になるようにそれぞれを含有する。該組成物は更に無機充填剤、溶剤等を含んでいてもよい。なお、本発明のエポキシ樹脂ワニスが、エチレン性不飽和基を有する化合物を含有している場合、これらは成分(A)または(B)に相当するものとして(A)成分または(B)成分の含有割合を決定し、エポキシ樹脂ワニスは、下記する(A)成分の固形分酸価により決定される量にみあった量を使用する。
更に好ましい感光性樹脂組成物は上記4者に加えて、硬化促進剤を含有する。
以下に、感光性樹脂組成物の好ましい態様に含まれる前記成分(A)〜(D)のそれぞれの成分につき具体的に説明する。
アルカリ水溶液可溶性樹脂(A);
アルカリ水溶液で溶解除去可能な樹脂であれば特に限定なく使用することが出来、従来公知のアルカリ水溶液可溶性樹脂は何れも使用できる。例えば分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られるエポキシカルボキシレート化合物に、多塩基酸無水物(c)を反応させて得られる反応生成物(カルボキシル基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂)等(例1)、また分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られるエポキシカルボキシレート化合物と、ジイソシアネート化合物(e)、分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)、任意のジオール化合物(g)及び、任意の酸無水物との反応生成物等(例2)が挙げられる。
具体的には例えば(例1)において用いられる各成分(a)〜(c)は以下のような化合物群であることが好ましい。
本発明のアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)を製造するために用いる分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)は、特にエポキシ当量が、100〜900g/当量のエポキシ化合物(a)であることが望ましい。エポキシ当量が100未満の場合、得られるアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の分子量が小さく成膜が困難となる恐れやフレキシブル性が十分得られなくなる場合が有り、またエポキシ当量が900を超える場合、エチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)の導入率が低くなり感光性が低下する恐れがある。
分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)の具体例としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール−Aノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂、グリオキサール型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−770(大日本インキ化学工業(株)製)、D.E.N438(ダウ・ケミカル社製)、エピコート154(油化シェルエポキシ(株)製)、EPPN−201、RE−306(日本化薬(株)製)等が挙げられる。クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−695(大日本インキ化学工業(株)製)、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S(日本化薬(株)製)、UVR−6650(ユニオンカーバイド社製)、ESCN−195(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、例えばEPPN−503、EPPN−502H、EPPN−501H(日本化薬(株)製)、TACTIX−742(ダウ・ケミカル社製)、エピコートE1032H60(油化シェルエポキシ(株)製)等が挙げられる。ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンEXA−7200(大日本インキ化学工業(株)製)、TACTIX−556(ダウ・ケミカル社製)等が挙げられる。
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばエピコート828、エピコート1001(油化シェルエポキシ製)、UVR−6410(ユニオンカーバイド社製)、D.E.R−331(ダウ・ケミカル社製)、YD−8125(東都化成社製)等のビスフェノール−A型エポキシ樹脂、UVR−6490(ユニオンカーバイド社製)、YDF−8170(東都化成社製)等のビスフェノール−F型エポキシ樹脂等が挙げられる。
ビフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、NC−3000、NC−3000−H(日本化薬(株)性)等のビフェノール型エポキシ樹脂、YX−4000(油化シェルエポキシ(株)製)のビキシレノール型エポキシ樹脂、YL−6121(油化シェルエポキシ(株)製)等が挙げられる。ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−880(大日本インキ化学工業(株)製)、エピコートE157S75(油化シェルエポキシ(株)製)等が挙げられる。
ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂としては、例えばNC−7000(日本化薬社製)、EXA−4750(大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられる。脂環式エポキシ樹脂としては、例えばEHPE−3150(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。複素環式エポキシ樹脂としては、例えばTEPIC(日産化学工業(株)製)等が挙げられる。
本発明のアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)を製造するために用いる分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)としては、例えばアクリル酸類やクロトン酸、α−シアノ桂皮酸、桂皮酸、或いは飽和または不飽和二塩基酸と不飽和基含有モノグリシジル化合物との反応物が挙げられる。アクリル酸類としては、例えば(メタ)アクリル酸、β−スチリルアクリル酸、β−フルフリルアクリル酸、飽和または不飽和二塩基酸無水物と1分子中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート誘導体と当モル反応物である半エステル類、飽和または不飽和二塩基酸とモノグリシジル(メタ)アクリレート誘導体類との当モル反応物である半エステル類等が挙げられるが、感光性樹脂組成物としたときの感度の点で(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸とε−カプロラクトンとの反応生成物または桂皮酸が特に好ましい。
アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)を製造するために用いる多塩基酸無水物(c)としては、分子中に1個以上の酸無水物構造を有するものであれば全て用いることができるが、無水コハク酸、無水酢酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセリン−ビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸2無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸2無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸2無水物、2,2−ビス(3,4−アンヒドロジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−アンヒドロジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3a,4,5,9b−テトラヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオンの中から選択された多塩基酸無水物が特に好ましい。
また、例えば(例2)において用いられる各成分(d)〜(f)は以下のような化合物群であることが好ましい。なお、(例2)における成分(b)としては、前記成分(b)等が、また成分(c)としては前記成分(c)等がそれぞれ挙げられる。
アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)を製造するために分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)は、特にエポキシ当量が、100〜900g/当量のエポキシ化合物(d)であることが望ましい。エポキシ当量が100g/当量未満の場合、得られるアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の分子量が小さく成膜が困難となる恐れやフレキシブル性が十分得られなくなる場合が有り、またエポキシ当量が900g/当量を超える場合、エチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)の導入率が低くなり感光性が低下する恐れがある。
分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)としては、2官能エポキシ化合物として知られている化合物であれば、特に制限はなく、実質的に2官能エポキシ化合物を主成分としていれば、3官能以上のエポキシ化合物を含んでいてもよい。エポキシ化合物(d)としては、例えば、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、カテコールジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル等のフェニルジグリシジルエーテル、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、ビスフェノール−S型エポキシ樹脂、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンのエポキシ化合物等のビスフェノール型エポキシ化合物、水素化ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノール−S型エポキシ樹脂、水素化2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンのエポキシ化合物等の水素化ビスフェノール型エポキシ化合物、臭素化ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノール−F型エポキシ樹脂等のハロゲノ化ビスフェノール型エポキシ化合物、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル化合物等の脂環式ジグリシジルエーテル化合物、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル等の脂肪族ジグリシジルエーテル化合物、ポリサルファイドジグリシジルエーテル等のポリサルファイド型ジグリシジルエーテル化合物、ビフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
これらエポキシ化合物の市販品としては、例えばエピコート828、エピコート1001、エピコート1002、エピコート1003、エピコート1004(いずれもジャパンエポキシレジン製)、エポミックR−140、エポミックR−301、エポミックR−304(いずれも三井化学製)、DER−331、DER−332、DER−324(いずれもダウ・ケミカル社製)、エピクロン840、エピクロン850(いずれも大日本インキ製)UVR−6410(ユニオンカーバイド社製)、RE−310S(日本化薬製)、YD−8125(東都化成社製)等のビスフェノール−A型エポキシ樹脂、UVR−6490(ユニオンカーバイド社製)、YDF−2001、YDF−2004、YDF−8170(いずれも東都化成社製)、エピクロン830、エピクロン835(いずれも大日本インキ製)等のビスフェノール−F型エポキシ樹脂、HBPA−DGE(丸善石油化学製)、リカレジンHBE−100(新日本理化製)等の水素化ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、DER−513、DER−514、DER−542(いずれもダウ・ケミカル社製)等の臭素化ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、セロキサイド2021(ダイセル製)、リカレジンDME−100(新日本理化製)、EX−216(ナガセ化成製)等の脂環式エポキシ樹脂、ED−503(旭電化製)、リカレジンW−100(新日本理化製)、EX−212、EX−214、EX−850(いずれもナガセ化成製)等の脂肪族ジグリシジルエーテル化合物、FLEP−50、FLEP−60(いずれも東レチオコール製)等のポリサルファイド型ジグリシジルエーテル化合物、YX−4000(ジャパンエポキシレジン製)等のビフェノール型エポキシ化合物が挙げられる。
アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)を製造するために用いるジイソシアネート化合物(e)としては、分子中に2個のイソシアネート基を有するものであればすべて用いることが可能であり、また同時に複数のジイソシアネート化合物を反応させることができる。なかでも柔軟性等に特に優れたジイソシアネート化合物(e)が、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリデンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、アリレンスルホンエーテルジイソシアネート、アリルシアンジイソシアネート、N−アシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンまたはノルボルナン−ジイソシアネートメチルが好ましい。
アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)を製造するために用いる分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)としては、分子中にアルコール性水酸基またはフェノール性水酸基と、カルボキシル基を同時に有するジオール化合物であれば全て用いることができるが、アルカリ水溶液現像性に優れたアルコール性水酸基が特に好ましく、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のジオール化合物が挙げられる。
アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)を製造するために用いる任意のジオール化合物(g)としては、2個の水酸基が2個の相違なる炭素原子に結合している脂肪族あるいは脂環式化合物であれば全て用いることができ、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−ヘプタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ヒドロベンゾイン、ベンズピナコール、シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジメタノール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、末端に水酸基を有するブタジエン−アクリロニトリル共重合体、末端に水酸基を有するスピログリコール、末端に水酸基を有するジオキサングリコール、末端に水酸基を有するトリシクロデカン−ジメタノール、末端に水酸基を有しポリスチレンを側鎖に持つマクロモノマー、末端に水酸基を有しポリスチレン−アクリロニトリル共重合体を側鎖に持つマクロモノマー等のジオール化合物もしくは、これらのジオール化合物とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のオキサイド類との反応物が挙げられる。
アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)を製造するために用いる任意の酸無水物としては、前記多塩基酸無水物(c)が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物において、前述のアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の含有割合としては、感光性樹脂組成物の不揮発成分を100重量%としたとき、通常15〜70重量%、好ましくは、20〜60重量%である。
以下に本発明のアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の製造法の具体例について説明する。
本発明のアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の製造は、前述の分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)との反応(以下第一の反応という)によりアルコール性水酸基が生成したエポキシカルボキシレート化合物と、多塩基酸無水物(c)を反応(以下第二の反応という)して得られることが出来る。
また、本発明のアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の製造は、前述の分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)との反応(以下第三の反応という)によりアルコール性水酸基が生成したエポキシカルボキシレート化合物と、ジイソシアネート化合物(e)、及び分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)をウレタン化反応(以下第四の反応という)して得ることができる。この時、任意成分としてジオール化合物(g)及び任意の酸無水物を反応させることもできる。
第一の反応は、無溶剤もしくはアルコール性水酸基を有しない溶媒、具体的には例えば、アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、グルタル酸ジアルキル、コハク酸ジアルキル、アジピン酸ジアルキル等のエステル類、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤、更には前述の架橋剤(B)等の単独または混合有機溶媒中で行うことができる。
この反応における原料の仕込み割合としては、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)を、エポキシ化合物(a)1当量に対し80〜120当量%であることが好ましい。この範囲を逸脱した場合、第二の反応中にゲル化を引き起こす恐れや、最終的に得られるアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の熱安定性が低くなる恐れがある。
反応時には、反応を促進させるために触媒を使用することが好ましく、該触媒の使用量は、反応物に対して0.1〜10重量%である。その際の反応温度は60〜150℃であり、また反応時間は、好ましくは5〜60時間である。使用する触媒の具体例としては、例えばトリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルホスフィン、トリフェニルスチビン、メチルトリフェニルスチビン、オクタン酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等が挙げられる。
また、熱重合禁止剤として、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2−メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、ジフェニルピクリルヒドラジン、ジフェニルアミン、3,5−ジターシャリーブチル−4ヒドロキシトルエン等を使用するのが好ましい。
第一の反応は、適宜サンプリングしながら、サンプルの酸化が1mg・KOH/g以下、好ましくは0.5mg・KOH/g以下となった時点を終点とする。
第二の反応は、第一の反応終了後、反応液に前述の多塩基酸無水物(c)を反応させるエステル化反応である。無触媒でも反応を行うことができるが、反応を促進させるために塩基性触媒を使用することもでき、該触媒の使用量は、反応物に対して10重量%以下である。この際の反応温度としては40〜120℃であり、また反応時間は、好ましくは5〜60時間である。
第三の反応は、無溶剤もしくはアルコール性水酸基を有さない溶媒、具体的には例えば、アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、グルタル酸ジアルキル、コハク酸ジアルキル、アジピン酸ジアルキル等のエステル類、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤、更には前述の架橋剤(B)等の単独または混合有機溶媒中で行うことができる。
この反応における原料の仕込み割合としては、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)を、エポキシ化合物(d)1当量に対し80〜120当量%であることが好ましい。この範囲を逸脱した場合、第二の反応中にゲル化を引き起こす恐れや、最終的に得られるアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の熱安定性が低くなる恐れがある。
反応時には、反応を促進させるために触媒を使用することが好ましく、該触媒の使用量は、反応物に対して0.1〜10重量%である。その際の反応温度は60〜150℃であり、また反応時間は、好ましくは5〜60時間である。使用する触媒の具体例としては、例えばトリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルホスフィン、トリフェニルスチビン、メチルトリフェニルスチビン、オクタン酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等が挙げられる。
また、熱重合禁止剤として、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2−メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ジフェニルピクリルヒドラジン、ジフェニルアミン、3,5−ジターシャリーブチル−4ヒドロキシトルエン等を使用するのが好ましい。
第三の反応は、適宜サンプリングしながら、サンプルの酸化が1mg・KOH/g以下、好ましくは0.5mg・KOH/g以下となった時点を終点とする。
第四の反応は、第三の反応終了後、反応液に前述の分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)及び、任意のジオール化合物(g)を加え分散液、または溶液とした後、さらに前述のジイソシアネート化合物(e)を徐々に加え反応させるウレタン化反応である。無触媒でも反応を行うことができるが、反応を促進させるために塩基性触媒を使用することもでき、該触媒の使用量は、反応物に対して10重量%以下である。この際の反応温度としては40〜120℃であり、また反応時間は、好ましくは5〜60時間である。
尚、この際上述したような溶媒や熱重合禁止剤を使用しても良い。
第三の反応は、適宜サンプリングしながら、サンプルの赤外吸収スペクトルにおける2250cm−1付近の吸収がなくなる時点を終点とする。
前記第二の反応において、多塩基酸無水物(c)としては、アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の固形分酸価が50〜150mg・KOH/gとなるような計算値を添加するのが好ましい。固形分酸価が50mg・KOH/g未満の場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が不十分であり、パターニングを行った場合、残渣として残る恐れや最悪の場合パターニングができなくなる恐れがある。また、固形分酸価が150mg・KOH/gを超える場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が高くなりすぎ、光硬化したパターンが剥離する等の恐れがあり好ましくない。
前記第四の反応において、分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)としては、本発明のアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の固形分酸価が50〜150mg・KOH/gとなるような計算値を添加し、ジイソシアネート化合物(e)は、((第三の反応により生成したエポキシカルボキシレート化合物のモル数+化合物(f)のモル数)+任意のジオール化合物(g)のモル数)/(化合物(e)のモル数)の比が1〜5の範囲になるように仕込むことが好ましい。この値が、1未満の場合、本発明のアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の末端にイソシアネートが残存することになり、熱安定性が低く保存中にゲル化する恐れがあるので好ましくない。また、この値が5を超える場合、アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の分子量が低くなり、タック性の問題や低感度という問題が生じる恐れがある。また、固形分酸価が50mg・KOH/g未満の場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が不十分であり、パターニングを行った場合、残渣として残る恐れや最悪の場合パターニングができなくなる恐れがある。また、固形分酸価が150mg・KOH/gを超える場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が高くなりすぎ、光硬化したパターンが剥離する等の恐れがあり好ましくない。任意の多塩基酸無水物は、最終的に得られるアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)の固形分酸価が前記好ましい範囲になるような計算値を仕込む。反応方法としては前記第二の反応と同様である。本反応は、適宜サンプリングしながら、反応物の酸価が、設定した酸価のプラスマイナス10%の範囲になった点をもって終点とする。
こうして得られたアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)は、溶剤を使用した場合、これを適当な方法で除去することにより、単離することができる。
アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)は、通常アルカリ水溶液に可溶であるが、上述した溶媒にも可溶であり、ソルダーレジスト、メッキレジスト等に使用した場合、溶剤で現像することも可能である。
架橋剤(B);
従来公知の架橋剤は何れも使用できる。通常エチレン性不飽和基を有する多官能性化合物が好ましく、前記(メタ)アクリル基と他の官能基を有する(メタ)アクリレートが好ましい。本発明の感光性樹脂組成物に用いられる架橋剤(B)の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、水酸基含有(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート等)と多カルボン酸化合物の酸無水物(例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等)の反応物であるハーフエステル,ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、グリセリンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペングリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)製、KAYARAD HX−220、HX−620等)、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールとε−カプロラクトンの反応物のポリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、モノ又はポリグリシジル化合物(例えば、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、グリセリンポリグリシジルエーテル、グリセリンポリエトキシグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリエトキシポリグリシジルエーテル等と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらの添加割合としては、感光性樹脂組成物の不揮発成分を100重量%としたとき、通常2〜40重量%、好ましくは、5〜30重量%である。
光重合開始剤(C);
従来公知の光重合開始剤は何れも使用できる。例えばベンゾイン類、アセトフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、ケタール類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキサイド類等が挙げられ、具体例としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オンなどのアセトフェノン類;2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノンなどのアントラキノン類;2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントンなどのチオキサントン類;アセトフエノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、4,4'−ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド類等が挙げられる。これらの添加割合としては、感光性樹脂組成物の不揮発成分を100重量%としたとき、通常1〜30重量%、好ましくは、2〜25重量%である。
これら光重合開始剤(C)は、単独または2種以上の混合物として使用でき、さらにはトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミンなどの第3級アミン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル等の安息香酸誘導体等の促進剤などと組み合わせて使用することができる。これらの促進剤の添加量としては、光重合開始剤(C)に対して、100重量%以下の添加量が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に含有される本発明のエポキシ樹脂は、後述するように光硬化後の感光性樹脂組成物を熱硬化させる際の硬化剤(D)として作用する。
硬化剤(D)を使用することで、光硬化後の樹脂硬化物に残存するカルボキシル基と加熱により反応し、さらに強固な薬品耐性を有する硬化物が得られる。
硬化剤(D)の添加割合としては、アルカリ水溶液可溶性樹脂の固形分酸価と使用量から計算された当量の200当量%以下の量が好ましい。200当量%を超えると本発明の感光性樹脂組成物の現像性が著しく低下する恐れがあり好ましくない。
本発明の感光性樹脂組成物においては硬化剤(D)として本発明のエポキシ樹脂以外に他のエポキシ樹脂を併用することもできる。具体的には前記アルカリ可溶性樹脂(A)の項に記載したエポキシ化合物(a)または(d)等から選ばれる1種以上が挙げられるが、特に好ましいエポキシ樹脂としては結晶性のエポキシ樹脂で90℃以上の軟化点あるいは融点を有するものが好ましく、2種類以上を併用してもかまわない。具体的にはジャパンエポキシレジン(株)製のYX−4000、日本化薬(株)製のCER−3000(何れも商品名)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型結晶状エポキシ樹脂またはそれらの混合物;ビスフェノールS型結晶エポキシ樹脂;ビスフェノールフルオレン型結晶エポキシ樹脂;ハイドロキノン型結晶エポキシ樹脂;日本化薬(株)製のGTR−1800(商品名)等のテトラキスフェノールエタン型エポキシ樹脂;日産化学工業(株)製のTEPIC(商品名)等の複素環式結晶エポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、さらに必要に応じて各種の添加剤、例えば、シリカ、クレー、石英ガラス粉、アルミナ粉、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、チッ化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和アルミナ,水和マグネシウム,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム、チタン酸バリウム、炭化珪素、ケイ酸ジルコニウム,ケイ酸カルシウム,タルク,クレー,マイカ,ガラス繊維粉等、などの充填剤、好ましくは無機充填剤、アエロジルなどのチキソトロピー付与剤;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタンなどの着色剤、シリコーン、フッ素系のレベリング剤や消泡剤;ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテルなどの重合禁止剤などを組成物の諸性能を高める目的で添加することが出来る。
充填剤の使用量は、前記4者(アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)、硬化剤(D))を含むより好ましい感光性樹脂組成物において、これらの4者の合計に対して、0〜100重量%、好ましくは0〜60重量%程度である。
本発明の感光性樹脂組成物は本発明のエポキシ樹脂ワニスに含まれる溶剤以外の溶剤を含有してもかまわない。使用可能な溶剤としては、例えば、アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、グルタル酸ジアルキル、コハク酸ジアルキル、アジピン酸ジアルキル等のエステル類、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤、などが挙げられるがこれらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
溶剤の使用量は、前記(A)〜(D)を含む好ましい感光性樹脂組成物において、これらの4者の合計に対して、エポキシ樹脂ワニスに含まれる溶剤の量を含めて、通常0〜50重量%、好ましくは0〜20重量%程度である。
本発明の感光性樹脂組成物は粉体樹脂を均一に混合等の操作も必要なく、始めから均一に分散されているため、これを調整する際も時間の短縮、工程の簡易化が可能である。
なお、本発明の感光性樹脂組成物がエポキシ樹脂の硬化促進剤を含有する場合、
硬化促進剤としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエチレンジアミン、トリエタノールアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン類、オクチル酸スズなどの金属化合物、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩、メラミンなどが挙げられる。
硬化促進剤は感光性樹脂組成物のエチレン性不飽和基を有する化合物とV−EPの合計重量に対して外割で0.1〜5重量%、好ましくは0.3〜3重量%の量が必要に応じ用いられる。また、前記好ましい実施態様においては、硬化促進剤は(A)成分を主剤とする混合物に混合して用いる。
本発明の感光性樹脂組成物をドライフィルム型レジストとして使用する際は、本発明の感光性樹脂組成物を感光層とする。この感光層を支持層、保護層でサンドすることでドライフィルムとし、使用する際は保護層を剥離し、基板にラミネート後、露光を行い、支持層を剥離して現像を行う。
本発明の感光性樹脂組成物(液状又はフィルム状)は、プリント配線板の高機能に対応し得る微細な画像を活性エネルギー線に対する感光性に優れるだけでなく、タック性、密着性等に優れ、アルカリ水溶液による現像によりパターン形成でき、該硬化物は耐熱性、耐メッキ性、熱伝導率性などの諸特性に優れる。また本発明の感光性樹脂組成物は特にその貯蔵安定性、熱安定性において非常に優れた特性を有する。電子部品の層間の絶縁材、光部品間を接続する光導波路やプリント基板用のソルダーレジスト、カバーレイ等のレジスト材料として有用である他、カラーフィルター、印刷インキ、封止剤、塗料、コーティング剤、接着剤等としても使用できる。
本発明の感光性樹脂組成物は、紫外線等のエネルギー線照射により及び加熱操作により硬化させることができる。紫外線等のエネルギー線照射による硬化は常法により行うことができる。例えば紫外線を照射する場合、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、紫外線発光レーザー(エキシマーレーザー等)等の紫外線発生装置を用いればよい。その後、必要に応じてさらに紫外線を照射し、次いで通常100〜20℃、好ましくは140〜180℃の温度で加熱処理をすることで本発明の硬化物を得ることができる。
本発明の感光性樹脂組成物の硬化物は、例えばレジスト膜、ビルドアップ工法用の層間絶縁材や光導波路としてプリント配線板、光電子基板や光基板のような電気・電子・光基材に利用される。これらを使用した具体的な物品としては、例えば、コンピューター、家電製品、携帯機器等が挙げられる。
具体的には例えば本発明の感光性樹脂組成物を使用して、プリント配線板を製造する場合は、まず、プリント配線用基板に、スクリーン印刷法、スプレー法、ロールコート法、静電塗装法、カーテンコート法等の方法により0.5〜160μmの膜厚で本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、塗膜を通常50〜110℃、好ましくは60〜100℃で乾燥させることにより、塗膜が形成させる。その後、ネガフィルム等の露光パターンを形成したフォトマスクを通して塗膜に直接または間接に紫外線等の高エネルギー線を通常10〜2000mJ/cm程度の強度で照射し、未露光部分を後述する現像液を用いて、例えばスプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビング等により現像する。その後、必要に応じてさらに紫外線を照射し、次いで通常100〜200℃、好ましくは140〜180℃の温度で加熱処理をすることにより、金メッキ性に優れ、耐熱性、耐溶剤性、耐酸性、密着性、屈曲性等の諸特性を満足する永久保護膜を有するプリント配線板が得られる。
上記、現像に使用される、アルカリ水溶液としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等の無機アルカリ水溶液やテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリ水溶液等が挙げられる。
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、以下において特に断りのない限り「部」は重量部であり、「%」は重量%である。なお、軟化点、エポキシ当量は以下の条件で測定した。
・軟化点
JIS K−7234に記載された方法で測定した。
・エポキシ当量
JIS K−7236に記載された方法で測定し、単位はg/eqである。
合成例1
攪拌装置、還流管をつけた3Lフラスコ中に、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)として、日本化薬製 EOCN−103S(多官能クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量:215.0g/当量)を860.0g、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)としてアクリル酸(分子量:72.06)を288.3g、反応用溶媒としてカルビトールアセテートを492.1g、熱重合禁止剤として2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを4.921g及び反応触媒としてトリフェニルホスフィンを4.921g仕込み、98℃の温度で反応液の酸価が0.5mg・KOH/g以下になるまで反応させ、エポキシカルボキシレート化合物を得た。
次いでこの反応液に反応用溶媒としてカルビトールアセテートを169.8g、多塩基酸無水物(c)としてテトラヒドロ無水フタル酸201.6g仕込み、95℃で4時間反応させ、アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)67重量%を含む樹脂溶液を得た(この溶液をA−1とする)。酸価を測定したところ、69.4mg・KOH/g(固形分酸価:103.6mg・KOH/g)であった。
合成例2
攪拌装置、還流管をつけた3Lフラスコ中に、分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)として、日本化薬製 RE−310S(2官能ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、エポキシ当量:184.0g/当量)を368.0g、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)としてアクリル酸(分子量:72.06)を141.2g、熱重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテルを1.02g及び反応触媒としてトリフェニルホスフィンを1.53g仕込み、98℃の温度で反応液の酸価が0.5mg・KOH/g以下になるまで反応させ、エポキシカルボキシレート化合物(理論分子量:509.2)を得た。
次いでこの反応液に反応用溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルを755.5g、分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)として、2,2−ビス(ジメチロール)−プロピオン酸(分子量:134.16)を268.3g、熱重合禁止剤として2−メチルハイドロキノンを1.08g、ジオール化合物(g)としてスピログリコール(分子量:304.38)を140.3g加え、45℃に昇温させた。この溶液にジイソシアネート化合物(e)としてトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(分子量:210.27)485.2gを反応温度が65℃を超えないように徐々に滴下した。滴下終了後、温度を80℃に上昇させ、赤外吸収スペクトル測定法により、2250cm−1付近の吸収がなくなるまで6時間反応させ、アルカリ水溶液可溶性樹脂(A)65重量%を含む樹脂溶液を得た(この溶液をA−2とする)。酸価を測定したところ、52.0mg・KOH/g(固形分酸価:80.0mg・KOH/g)であった。
合成実施例1
温度計、冷却管、分留管、撹拌機を取り付けたフラスコに窒素パージを施しながら、ビスフェノールF(商品名p,p’−BPF 本州化学株式会社製)300部に対しエピクロルヒドリン1120部、メタノール160部を仕込み撹拌下で70℃まで昇温した後、還流条件化でフレーク状水酸化ナトリウム120部を100分かけて分割添加した。その後、更に70℃で1時間、後反応を行った。次いで水を450部加えて水洗を2回行い、加熱減圧下で油層から過剰のエピクロルヒドリンなどを除去した。残留分にメチルイソブチルケトン940部を加えて溶解し、70℃で30%水酸化ナトリウム水溶液30部を加えて1時間反応を行った。反応後、水洗を3回行い、生成塩などを除去した。加熱減圧下でメチルイソブチルケトンを留去し、ビスフェノールF型エポキシ樹脂456部を得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は163g/eqの液状のエポキシ樹脂であった。得られたエポキシ樹脂326部及びビスフェノールF(商品名p,p’−BPF 本州化学株式会社製)150部を溶融混合し、撹拌下でトリフェニルホスフィン0.47部を添加した。120℃で10時間反応させ、エポキシ樹脂(D−1)476部を得た(収率quant.)。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は432g/eqであった。このエポキシ樹脂をバット上に溶融したまま流し込み、冷却しフレーク状にして下記実施例で使用した。
合成実施例2
温度計、冷却管、分留管、撹拌機を取り付けたフラスコに窒素パージを施しながら、ビスフェノールF(商品名p,p’−BPF 本州化学株式会社製)249部、4,4’ービフェノール47部に対しエピクロルヒドリン1120部、メタノール160部を仕込み撹拌下で70℃まで昇温した後、還流条件化でフレーク状水酸化ナトリウム120部を100分かけて分割添加した。その後、更に70℃で1時間、後反応を行った。次いで水を450部加えて水洗を2回行い、加熱減圧下で油層から過剰のエピクロルヒドリンなどを除去した。残留分にメチルイソブチルケトン940部を加えて溶解し、70℃で30%水酸化ナトリウム水溶液30部を加えて1時間反応を行った。反応後、水洗を3回行い、生成塩などを除去した。加熱減圧下でメチルイソブチルケトンを留去し、ビフェノール型エポキシ樹脂変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂441部を得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は167g/eqの樹脂状のエポキシ樹脂であり、結晶化した板状であった。得られたエポキシ樹脂334部及びビスフェノールF(商品名p,p’−BPF 本州化学株式会社製)150部を溶融混合し、撹拌下でトリフェニルホスフィン0.47部を添加した。120℃で10時間反応させ、エポキシ樹脂(D−2)484部を得た(収率quant.)。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は412g/eqであった。このエポキシ樹脂をバット上に溶融したまま流し込み、冷却しフレーク状にして下記実施例で使用した。
実施例3
温度計、冷却管、還流環、撹拌機を取り付けたフラスコに窒素パージを施しながら、メチルエチルケトン200部を仕込み、室温、攪拌下に合成実施例1で得られたエポキシ樹脂(D−1)100部を100分かけて逐次添加した。そのまま3時間室温で攪拌し、樹脂塊がなくなった事を確認した後、攪拌を停止し、10時間放置し、結晶分散型スラリー(本発明のエポキシ樹脂ワニス V−1)を得た。得られた本発明のエポキシ樹脂ワニスV−1はそのまま1日以上静地しても溶剤と結晶の分離は起こらず、均一なスラリーとして存在した。また1週間後も同様の状態を保っていた。
実施例4
温度計、冷却管、還流環、撹拌機を取り付けたフラスコに窒素パージを施しながら、メチルイソブチルケトン150部、HX−220(日本化薬製 ジアクリレート単量体)25部を仕込み、50℃まで昇温後、攪拌下に合成実施例2で得られたエポキシ樹脂(D−2)100部を100分かけて逐次添加した。そのままの温度で4時間攪拌し、樹脂塊がなくなった事を確認した後、攪拌を停止し、5時間放置し、結晶分散型スラリー(本発明のエポキシ樹脂ワニス V−2)を得た。得られた本発明のエポキシ樹脂ワニスV−2はそのまま1日以上静地しても溶剤と結晶の分離は起こらず、均一なスラリーとして存在した。また1週間後も同様の状態を保っていた。
実施例5
温度計、冷却管、還流環、撹拌機を取り付けたフラスコに窒素パージを施しながら、カルビトールアセテート50部、DPHA(日本化薬製 ジペンタエリスリトール型多官能アクリレート化合物)50部を仕込み、50℃まで昇温後、攪拌下に合成実施例1で得られたエポキシ樹脂(D−1)100部を100分かけて逐次添加した。そのままの温度で4時間攪拌し、樹脂塊がなくなった事を確認した後、攪拌を停止し、5時間放置、結晶分散型スラリー(本発明のエポキシ樹脂ワニス V−3)を得た。得られた本発明のエポキシ樹脂ワニスV−3はそのまま1日以上静地しても溶剤と結晶の分離は起こらず、均一なスラリーとして存在した。また1週間後も同様の状態を保っていた。
実施例6
温度計、冷却管、還流環、撹拌機を取り付けたフラスコに窒素パージを施しながら、メチルエチルケトン100部を仕込み、室温、攪拌下に実施例1で得られたエポキシ樹脂(D−1)100部を100分かけて逐次添加した。そのまま3時間室温で攪拌し、樹脂塊がなくなった事を確認した。さらに室温にて合成例2で得られたアルカリ水溶液可溶性樹脂(A−2)を50部添加後、1時間攪拌した後、攪拌を停止し、5時間放置し、結晶分散型スラリー(本発明のエポキシ樹脂ワニス V−4)を得た。得られた本発明のエポキシ樹脂ワニスV−4はそのまま1日以上静地しても溶剤と結晶の分離は起こらず、均一なスラリーとして存在した。また1週間後も同様の状態を保っていた。
比較例1
温度計、冷却管、分留管、撹拌機を取り付けたフラスコに窒素パージを施しながら、ビスフェノールF(商品名p,p’−BPF 本州化学株式会社製)300部に対しエピクロルヒドリン1120部、メタノール160部を仕込み撹拌下で70℃まで昇温した後、還流条件化でフレーク状水酸化ナトリウム120部を100分かけて分割添加した。その後、更に70℃で1時間、後反応を行った。次いで水を450部加えて水洗を2回行い、加熱減圧下で油層から過剰のエピクロルヒドリンなどを除去した。残留分にメチルイソブチルケトン940部を加えて溶解し、70℃で30%水酸化ナトリウム水溶液30部を加えて1時間反応を行った。反応後、水洗を3回行い、生成塩などを除去した。加熱減圧下でメチルイソブチルケトンを留去し、ビスフェノールF型エポキシ樹脂440部を得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は164g/eqの液状のエポキシ樹脂であった。得られたエポキシ樹脂328部及びビスフェノールF(商品名p,p’−BPF 本州化学株式会社製)150部、メチルイソブチルケトン235部を100℃まで加熱溶解し、撹拌下でトリフェニルホスフィン0.47部を添加した。120℃で10時間反応させた後、メチルイソブチルケトンを800部加えて30℃まで冷却して結晶を析出させた。この結晶を濾過後乾燥させ白色粉末状の結晶性エポキシ樹脂(D−3)354部を得た(収率74%)。エポキシ当量は496g/eqであった。
実施例7、比較例2
前記合成例1で得られた(A−1)及び、実施例4本発明のエポキシ樹脂ワニス(V−3)、更に比較例として比較例1で得られた結晶粉末状エポキシ樹脂(D−3)、を用い、表1に示す配合重量割合で混合し、3本ロールミルで混練し、本発明及び比較用の感光性樹脂組成物を得た。これをスクリーン印刷法により、乾燥膜厚が15〜25μmの厚さになるようにプリント基板に塗布し塗膜を80℃の熱風乾燥器でそれぞれ30分、40分、50分乾燥させた。次いで、紫外線露光装置((株)オーク製作所、型式HMW−680GW)を用い回路パターンの描画されたマスクを通して紫外線を照射した。その後、1%炭酸ナトリウム水溶液でスプレー現像を行い、紫外線未照射部の樹脂を除去した。得られた樹脂層付プリント基板を水洗乾燥した後、150℃の熱風乾燥器で60分加熱硬化反応させ硬化膜付プリント基板を得た。
得られた感光性樹脂組成物、硬化膜付プリント基板について、後述のとおり、タック性、熱安定性、光感度、解像性、密着性、耐メッキ性について試験を行った。なお、熱安定性以外の硬化物性においては塗布後の乾燥時間が30分であるものについて評価を行った。それらの結果を表3に示す。なお、試験方法及び評価方法は次のとおりである。
分散性:3本ロール分散時、2Pass後の感光性樹脂組成物を取り出し、粒度ゲージにて評価。残留粒子の粒度を測定。3回測定した際の平均値で評価を行なった。
熱安定性:80℃での乾燥時間を30、40、50分で行った時の現像性を評価し、下記の評価基準を使用した。現像時、完全にインキが除去され、現像できた時間で評価を行った。
○・・・・60秒以内
×・・・・60秒以上
解像性:乾燥後の塗膜に、50μmのネガパターンを密着させ積算光量300mJ/cmの紫外線を照射露光する。次に1%の炭酸ナトリウム水溶液で60秒間、2.0kg/cmのスプレー圧で現像し、転写パターンを顕微鏡にて観察する。下記の基準を使用した。
○・・・・パターンエッジが直線で、解像されている。
×・・・・剥離もしくはパターンエッジがぎざぎざである。
光感度:乾燥後の塗膜に、ステップタブレット21段(コダック社製)を密着させ積算光量500mJ/cmの紫外線を照射露光する。次に1%の炭酸ナトリウム水溶液で60秒間、2.0kg/cmのスプレー圧で現像し、現像されずに残った塗膜の段数を確認する。
表1
実施例 比較例
注 7 2
エポキシ樹脂ワニス
V−3 66.92 0
樹脂溶液
A−1 51.80 51.80
架橋剤(B)
DPHA *1 0 16.74
光重合開始剤(C)
イルガキュアー907 *2 4.50 4.50
DETX−S *3 0.45 0.45
硬化剤(D)
D−3 0 33.46
熱硬化触媒
メラミン 1.00 1.00
フィラー
硫酸バリウム 15.15 15.15
フタロシアニングリーン 0.45 0.45
添加剤
BYK−354 *4 0.39 0.39
KS−66 *5 0.39 0.39
溶剤
CA *6 0 16.73

*1 日本化薬製 :ジペンタエリスリトールポリアクリレート
*2 Vantico製 :2−メチル−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパン
*3 日本化薬製 :2,4−ジエチルチオキサントン
*4 ビックケミー製:レベリング剤
*5 信越化学製 :消泡剤
*6 カルビトールアセテート
表2
実施例 7
比較例 2
評価項目
分散性 ≦1μm 5.7μm
熱安定性
30分 ○ ○
40分 ○ ○
50分 ○ ○
現像性 ○ ○
解像性 ○ ○
光感度 7 7
実施例8:ドライフィルムの調製
合成例2で得られたアルカリ水可溶性樹脂溶液(A−2)54.44g、光重合開始剤(C)としてイルガキュアー907(チバスペシャリチィーケミカルズ製)を4.72g及びカヤキュアーDETX−S(日本化薬(株)製)を0.47g、実施例5で得られたエポキシ樹脂ワニス(V−2)を40.78g、硬化促進剤としてメラミンを1.05gを加え、ビーズミルにて混練し、均一に分散させ感光性樹脂組成物を得た。
得られた組成物をロールコート法により、支持フィルムとなるポリエチレンテレフタレートフィルムに均一に塗布し、温度70℃の熱風乾燥炉を通過させ、厚さ30μmの樹脂層を形成した後、この樹脂層上に保護フィルムとなるポリエチレンフィルムを貼り付け、ドライフィルムを得た。
得られたドライフィルムを室温で1週間放置し、その貯蔵安定性を比較した。比較は、ドライフィルム作成直後と一週間保存後において現像性で行った。現像時に完全にインキが除去され、現像できた時間は、作成直後のドライフィルムでは現像時間が43秒、1週間後もほぼ変わらず41秒であり、高度な貯蔵安定性を有することを確認した。
なお、評価を行う際の硬化物を得る方法としては以下の操作を行った。
得られたドライフィルムをポリイミドプリント基板(銅回路厚:12μm、ポリイミドフィルム厚:25μm)に、温度80℃の加熱ロールを用いて、保護フィルムを剥離しながら樹脂層を基板全面に貼り付けた。次いで、紫外線露光装置((株)オーク製作所、型式HMW−680GW)を用い回路パターンの描画されたマスクを通して紫外線を照射した。その後、1%炭酸ナトリウム水溶液でスプレー現像を行い、紫外線未照射部の樹脂を除去した。
上記の結果から明らかなように、本発明のエポキシ樹脂ワニスを用いた感光性樹脂組成物、並びに硬化物は、晶析、濾過、乾燥と煩雑な手法で製造したものと同等の物性を有し、その組成物において貯蔵安定性、熱安定性について非常に優れた特性を有するだけでなく、組成物にした際の分散性にすぐれ、生産性においても非常に有用であることが明らかとなった。

Claims (10)

  1. ビスフェノールF、4、4’−ビフェノール、4、4’−ビキシレノール(いずれも高速液体クロマトグラフィ−で2官能体純度95面積%以上 UV274nmで検出)から選ばれる少なくとも一種からなるフェノール類とエピハロヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂であって、前記フェノール類が、式(1)
    Figure 2007177180
    で表される基を介して結合した骨格を有するエポキシ樹脂
    を必須成分とし、これと溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物を含有し、溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物に結晶状のエポキシ樹脂が分散ししている形態を有することを特徴とするエポキシ樹脂ワニス。
  2. ビスフェノールFが4、4’−ビス(ヒドロキシフェニル)メタンである請求項1に記載のワニス。
  3. 請求項1または2に記載のワニス(ただし、エチレン性不飽和基を有する化合物を含有しない)、エチレン性不飽和基を有する化合物及び光重合開始剤を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1または2に記載のワニス(ただし、エチレン性不飽和基を有する化合物を含有する)及び光重合開始剤を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
  5. エチレン性不飽和基を有する化合物が、少なくともカルボキシル基を有するエチレン性不飽和基含有感光性化合物を含む、請求項3または4記載の感光性樹脂組成物。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を表面支持体に塗布して得られるシート状組成物。
  7. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物または請求項6に記載のシート状組成物の硬化物。
  8. 請求項7に記載の硬化物の層を有する基材。
  9. 請求項8に記載の基材を有する物品。
  10. ビスフェノールF、4、4’−ビフェノール、4、4’−ビキシレノール(いずれも高速液体クロマトグラフィ−で2官能体純度95面積%以上 UV274nmで検出)から選ばれる少なくとも一種からなるフェノール類とエピハロヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂と
    溶剤および/またはエチレン性不飽和基を有する化合物
    とを混合したのち、該混合物を必要により冷却することを特徴とするエポキシ樹脂ワニスの製造方法。
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