JP2007219334A - 感光性樹脂組成物、並びにその硬化物 - Google Patents

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JP2007219334A JP2006041877A JP2006041877A JP2007219334A JP 2007219334 A JP2007219334 A JP 2007219334A JP 2006041877 A JP2006041877 A JP 2006041877A JP 2006041877 A JP2006041877 A JP 2006041877A JP 2007219334 A JP2007219334 A JP 2007219334A
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竜太朗 田中
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Abstract

【課題】保存安定性、熱安定性、光感度に優れ、密着性、耐溶剤性、耐酸性、耐熱性、耐金メッキ性等に優れた感光性樹脂組成物、並びにその硬化物を提供する。
【解決手段】アルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)、硬化剤(D)、熱硬化触媒を含有するマイクロゲル(E)からなる感光性樹脂組成物。マイクロゲル(E)は、マトリックスであるゲル成分と熱硬化触媒とからなり、該ゲル成分がビニル系単量体を重合した非水溶性高分子であるものが好ましい。

Description

本発明は、熱硬化触媒を含有するマイクロゲルを含有する感光性樹脂組成物並びにその硬化物に関するものである。更に詳細には、プリント配線板用ソルダーレジスト、多層プリント配線板用層間絶縁材料、フレキシブルプリント配線板用ソルダーレジスト、メッキレジスト、感光性光導波路等として有用な、現像性、耐熱性、熱安定性、電気絶縁性、密着性、耐薬品性、耐メッキ性等に優れた硬化物を与える樹脂組成物及びその硬化物に関する。
感光性を有するエポキシカルボキシレート化合物を用いた感光性樹脂組成物は、環境的、熱的、力学的性質や基材に対する接着性など種々特性のバランスに優れている。このため古くから、塗料・コーティング、接着剤等の分野で用いられてきた。最近では、電気・電子部品製造用途やプリント基板製造用途等、広い工業分野で使用され、ますますその応用範囲が広がりつつあることは良く知られている。しかしながら、この応用分野の拡大に伴い、エポキシカルボキシレート化合物を用いた感光性樹脂組成物に耐熱性、密着性等の高い機能の付加が要求されるようになり、電気・電子部品製造用途やプリント基板製造用途を中心に種々の感光性樹脂組成物の開発が積極的に進められている。
プリント配線板は携帯機器の小型軽量化や通信速度の向上をめざし、高精度、高密度化が求められており、それに伴いソルダーレジストへの要求も増々高度となり、液状ソルダーレジスト及びドライフィルム型ソルダーレジストとして、従来の要求よりも、さらに耐熱性、熱安定性を保ちながら基板密着性、高絶縁性、無電解金メッキ性に耐えうる性能が要求されている。例えば特許文献1には、紫外線硬化樹脂、光重合開始剤、希釈剤、熱硬化性エポキシ化合物、マイクロカプセル化した熱硬化触媒を含有するレジストインク組成物が記載されている。しかしながら、この組成物は、熱安定性は向上するが後の熱硬化反応において熱触媒が完全にカプセル化されているため反応が進みにくく完全に硬化するに至らないため、十分なハンダ耐熱性、耐薬品性が得られない。
特許2938959号公報
プリント配線板は携帯機器の小型軽量化や通信速度の向上をめざし、高精度、高密度化が求められている。それに伴いソルダーマスクへの要求も増々高度となり、従来の要求よりも、より熱安定性に優れ、ハンダ耐熱性、無電解金メッキ耐性等に耐えうる性能が要求されているが、現在市販されているソルダーマスクでは、これら要求に十分に対応できていない。本発明の目的は、今日のプリント配線板の高機能に対応し得る微細な画像を活性エネルギー線に対する感光性に優れ、アルカリ水溶液による現像によりパターン形成できると共に、得られる硬化膜がソルダーマスクに要求される諸特性を満足する樹脂組成物及びその硬化物を提供することにある。
本発明者らは前述の課題を解決するため、鋭意研究の結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、
(1)アルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)、硬化剤(D)、熱硬化触媒を含有するマイクロゲル(E)からなる感光性樹脂組成物、
(2)アルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)が、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られるエポキシカルボキシレート化合物と、多塩基酸無水物(c)との反応生成物である(1)に記載の感光性樹脂組成物、
(3)アルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)が、分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られるエポキシカルボキシレート化合物と、ジイソシアネート化合物(e)、分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)、任意のジオール化合物(g)及び、任意の多塩基酸無水物(c)との反応生成物である(1)に記載の感光性樹脂組成物、
(4)熱硬化触媒を含有するマイクロゲル(E)がマトリックスであるゲル成分と熱硬化触媒とからなり、該ゲル成分がビニル系単量体を重合した非水溶性高分子である(1)〜(3)のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物、
(5)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物をフィルム状に加工したドライフィルムレジスト、
(6)(1)〜(5)のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物、
(7)(6)に記載の硬化物の層を有する基材、
に関する。
本発明の感光性樹脂組成物は、完全にカプセル化された熱硬化触媒ではなく、マイクロゲル中に熱硬化触媒を含有させた成分化合物を含有するため、液状レジストにおけるプリベイク時、またドライフィルム化した時の熱安定性が向上しかも、この熱硬化触媒含有ゲルはポストベイク時の熱反応性に悪影響を及ぼさない。本発明の感光性樹脂組成物は、タック性、感光性、特に熱安定性に優れ、アルカリ水溶液による現像によりパターン形成できると共に密着性、ハンダ耐熱性、無電解金メッキ耐性等に耐えうる性能が優れている。
本発明で使用するアルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)は、アルカリ水溶液に可溶で、紫外線で硬化可能な樹脂であれば特に制限はないが、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られるエポキシカルボキシレート化合物と、多塩基酸無水物(c)との反応生成物または分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られるエポキシカルボキシレート化合物と、ジイソシアネート化合物(e)、分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)、任意のジオール化合物(g)及び、任意の多塩基酸無水物(c)との反応生成物が好ましい。
前記分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)は、特にエポキシ当量が、100〜900g/当量のエポキシ化合物(a)であることが望ましい。エポキシ当量が100未満の場合、得られるアルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)の分子量が小さく成膜が困難となる恐れやフレキシブル性が十分得られなくなる場合が有り、またエポキシ当量が900を超える場合、エチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)の導入率が低くなり感光性が低下する恐れがある。
分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)の具体例としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール−Aノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂、グリオキサール型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−770(大日本インキ化学工業(株)製)、D.E.N438(ダウ・ケミカル社製)、エピコート154(油化シェルエポキシ(株)製)、EPPN−201、RE−306(日本化薬(株)製)等が挙げられる。クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−695(大日本インキ化学工業(株)製)、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S(日本化薬(株)製)、UVR−6650(ユニオンカーバイド社製)、ESCN−195(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、例えばEPPN−503、EPPN−502H、EPPN−501H(日本化薬(株)製)、TACTIX−742(ダウ・ケミカル社製)、エピコートE1032H60(油化シェルエポキシ(株)製)等が挙げられる。ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンEXA−7200(大日本インキ化学工業(株)製)、TACTIX−556(ダウ・ケミカル社製)等が挙げられる。
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばエピコート828、エピコート1001(油化シェルエポキシ製)、UVR−6410(ユニオンカーバイド社製)、D.E.R−331(ダウ・ケミカル社製)、YD−8125(東都化成社製)等のビスフェノール−A型エポキシ樹脂、UVR−6490(ユニオンカーバイド社製)、YDF−8170(東都化成社製)等のビスフェノール−F型エポキシ樹脂等が挙げられる。
ビフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、NC−3000、NC−3000−H(日本化薬(株)性)等のビフェノール型エポキシ樹脂、YX−4000(油化シェルエポキシ(株)製)のビキシレノール型エポキシ樹脂、YL−6121(油化シェルエポキシ(株)製)等が挙げられる。ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−880(大日本インキ化学工業(株)製)、エピコートE157S75(油化シェルエポキシ(株)製)等が挙げられる。
ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂としては、例えばNC−7000(日本化薬社製)、EXA−4750(大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられる。脂環式エポキシ樹脂としては、例えばEHPE−3150(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。複素環式エポキシ樹脂としては、例えばTEPIC(日産化学工業(株)製)等が挙げられる。
前記エチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)としては、例えばアクリル酸類やクロトン酸、α−シアノ桂皮酸、桂皮酸、或いは飽和または不飽和二塩基酸と不飽和基含有モノグリシジル化合物との反応物が挙げられる。アクリル酸類としては、例えば(メタ)アクリル酸、β−スチリルアクリル酸、β−フルフリルアクリル酸、飽和または不飽和二塩基酸無水物と1分子中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート誘導体と当モル反応物である半エステル類、飽和または不飽和二塩基酸とモノグリシジル(メタ)アクリレート誘導体類との当モル反応物である半エステル類等が挙げられるが、感光性樹脂組成物としたときの感度の点で(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸とε−カプロラクトンとの反応生成物または桂皮酸が特に好ましい。
前記多塩基酸無水物(c)としては、分子中に1個以上の酸無水物構造を有するものであれば全て用いることができるが、無水コハク酸、無水酢酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセリン−ビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸2無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸2無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸2無水物、2,2−ビス(3,4−アンヒドロジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−アンヒドロジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3a,4,5,9b−テトラヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオンの中から選択された多塩基酸無水物が特に好ましい。
前記分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)は、特にエポキシ当量が、100〜900g/当量のエポキシ化合物(d)であることが望ましい。エポキシ当量が100未満の場合、得られるアルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)の分子量が小さく成膜が困難となる恐れやフレキシブル性が十分得られなくなる場合が有り、またエポキシ当量が900を超える場合、エチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)の導入率が低くなり感光性が低下する恐れがある。
分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)の具体例としては、例えば、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、カテコールジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル等のフェニルジグリシジルエーテル、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、ビスフェノール−S型エポキシ樹脂、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンのエポキシ化合物等のビスフェノール型エポキシ化合物、水素化ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノール−S型エポキシ樹脂、水素化2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンのエポキシ化合物等の水素化ビスフェノール型エポキシ化合物、臭素化ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノール−F型エポキシ樹脂等のハロゲノ化ビスフェノール型エポキシ化合物、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル化合物等の脂環式ジグリシジルエーテル化合物、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル等の脂肪族ジグリシジルエーテル化合物、ポリサルファイドジグリシジルエーテル等のポリサルファイド型ジグリシジルエーテル化合物、ビフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
これらエポキシ化合物の市販品としては、例えばエピコート828、エピコート1001、エピコート1002、エピコート1003、エピコート1004(いずれもジャパンエポキシレジン製)、エポミックR−140、エポミックR−301、エポミックR−304(いずれも三井化学製)、DER−331、DER−332、DER−324(いずれもダウ・ケミカル社製)、エピクロン840、エピクロン850(いずれも大日本インキ製)UVR−6410(ユニオンカーバイド社製)、YD−8125(東都化成社製)等のビスフェノール−A型エポキシ樹脂、UVR−6490(ユニオンカーバイド社製)、YDF−2001、YDF−2004、YDF−8170(いずれも東都化成社製)、エピクロン830、エピクロン835(いずれも大日本インキ製)等のビスフェノール−F型エポキシ樹脂、HBPA−DGE(丸善石油化学製)、リカレジンHBE−100(新日本理化製)等の水素化ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、DER−513、DER−514、DER−542(いずれもダウ・ケミカル社製)等の臭素化ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、セロキサイド2021(ダイセル製)、リカレジンDME−100(新日本理化製)、EX−216(ナガセ化成製)等の脂環式エポキシ樹脂、ED−503(旭電化製)、リカレジンW−100(新日本理化製)、EX−212、EX−214、EX−850(いずれもナガセ化成製)等の脂肪族ジグリシジルエーテル化合物、FLEP−50、FLEP−60(いずれも東レチオコール製)等のポリサルファイド型ジグリシジルエーテル化合物、YX−4000(ジャパンエポキシレジン製)等のビフェノール型エポキシ化合物が挙げられる。
前記ジイソシアネート化合物(e)としては、分子中に2個のイソシアネート基を有するものであればすべて用いることが可能であり、また同時に複数のジイソシアネート化合物を反応させることができる。なかでも柔軟性等に特に優れたジイソシアネート化合物(e)が、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリデンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、アリレンスルホンエーテルジイソシアネート、アリルシアンジイソシアネート、N−アシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンまたはノルボルナン−ジイソシアネートメチルが好ましい。
前記分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)としては、分子中にアルコール性水酸基またはフェノール性水酸基と、カルボキシル基を同時に有するジオール化合物であれば全て用いることができるが、アルカリ水溶液現像性に優れたアルコール性水酸基が特に好ましく、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のジオール化合物が挙げられる。
前記任意のジオール化合物(g)としては、2個の水酸基が2個の相違なる炭素原子に結合している脂肪族あるいは脂環式化合物であれば全て用いることができ、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−ヘプタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ヒドロベンゾイン、ベンズピナコール、シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジメタノール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、末端に水酸基を有するブタジエン−アクリロニトリル共重合体、末端に水酸基を有するスピログリコール、末端に水酸基を有するジオキサングリコール、末端に水酸基を有するトリシクロデカン−ジメタノール、末端に水酸基を有しポリスチレンを側鎖に持つマクロモノマー、末端に水酸基を有しポリスチレン−アクリロニトリル共重合体を側鎖に持つマクロモノマー等のジオール化合物もしくは、これらのジオール化合物とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のオキサイド類との反応物が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる前述のアルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)の含有割合としては、感光性樹脂組成物の固体分を100重量%としたとき、通常15〜70重量%、好ましくは、20〜60重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる架橋剤(B)の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、水酸基含有(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート等)と多カルボン酸化合物の酸無水物(例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等)の反応物であるハーフエステル,ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、グリセリンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペングリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)製、KAYARAD HX−220、HX−620等)、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールとε−カプロラクトンの反応物のポリ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)製、KAYARAD DPCA−60、DPCA−120等)、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)製、KAYARAD DPHA等)、モノ又はポリグリシジル化合物(例えば、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、グリセリンポリグリシジルエーテル、グリセリンポリエトキシグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリエトキシポリグリシジルエーテル等と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらの添加割合としては、感光性樹脂組成物の固形分を100重量%としたとき、通常2〜40重量%、好ましくは、5〜30重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる光重合開始剤(C)の具体例としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オンなどのアセトフェノン類;2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノンなどのアントラキノン類;2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントンなどのチオキサントン類;アセトフエノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、4,4'−ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド類等が挙げられる。これらの添加割合としては、感光性樹脂組成物の固形分を100重量%としたとき、通常1〜30重量%、好ましくは、2〜25重量%である。
これら光重合開始剤(C)は、単独または2種以上の混合物として使用でき、さらにはトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミンなどの第3級アミン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル等の安息香酸誘導体等の促進剤などと組み合わせて使用することができる。これらの促進剤の添加量としては、光重合開始剤(C)に対して、100%以下の添加量が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる硬化剤(D)の具体例としては、例えば、エポキシ化合物、オキサジン化合物等があげられる。硬化剤(D)は、光硬化後の樹脂塗膜に残存するカルボキシル基や水酸基と加熱により反応し、さらに強固な薬品耐性を有する硬化塗膜を得ようとする場合に特に好ましく用いられる。
硬化成分(D)としてのエポキシ化合物の具体例としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール−Aノボラック型エポキシ樹脂、グリオキサール型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−770(大日本インキ化学工業(株)製)、D.E.N438(ダウ・ケミカル社製)、エピコート154(ジャパンエポキシレジン(株)製)、RE−306(日本化薬(株)製)等が挙げられる。クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−695(大日本インキ化学工業(株)製)、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S(日本化薬(株)製)、UVR−6650(ユニオンカーバイド社製)、ESCN−195(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、例えばEPPN−503、EPPN−502H、EPPN−501H(日本化薬(株)製)、TACTIX−742(ダウ・ケミカル社製)、エピコートE1032H60(ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンEXA−7200(大日本インキ化学工業(株)製)、TACTIX−556(ダウ・ケミカル社製)等が挙げられる。
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばエピコート828、エピコート1001(油化シェルエポキシ製)、UVR−6410(ユニオンカーバイド社製)、D.E.R−331(ダウ・ケミカル社製)、YD−8125(東都化成社製)、NER−1202、NER−1302(日本化薬製)等のビスフェノール−A型エポキシ樹脂、UVR−6490(ユニオンカーバイド社製)、YDF−8170(東都化成社製)、NER−7403、NER−7604(日本化薬製)等のビスフェノール−F型エポキシ樹脂等が挙げられる。
ビフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、NC−3000、NC−3000H(日本化薬(株)製)等のビフェノール型エポキシ樹脂、YX−4000(ジャパンエポキシレジン(株)製)のビキシレノール型エポキシ樹脂、YL−6121(ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−880(大日本インキ化学工業(株)製)、エピコートE157S75(ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。
ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂としては、例えばNC−7000、NC−7300(いずれも日本化薬(株)製)、EXA−4750(大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられる。グリオキサール型エポキシ樹脂としては、例えばGTR−1800(日本化薬製)等が挙げられる。脂環式エポキシ樹脂としては、例えばEHPE−3150(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。複素環式エポキシ樹脂としては、例えばTEPIC−L,TEPIC−H、TEPIC−S(いずれも日産化学工業(株)製)等が挙げられる。
硬化成分(D)としてのオキサジン化合物の具体例としては例えば、B−m型ベンゾオキサジン、P−a型ベンゾオキサジン、B−a型ベンゾオキサジン(いずれも四国化成工業(株)製)が挙げられる。
硬化成分(D)の添加割合としては、本発明のアルカリ水溶液可溶性樹脂の固形分酸価と使用量から計算された当量の200%以下の量が好ましい。
この量が200%を超えると本発明の感光性樹脂組成物の現像性が著しく低下する恐れがあり好ましくない。
本発明の熱硬化性樹脂組成物が含有する熱硬化触媒を含有するマイクロゲル(E)としては、マトリックスとしての非水溶性のゲル成分中に熱硬化触媒が分散した形態の微粒子状物質が好ましい。またその平均粒径は通常0.5〜100μm、好ましくは1〜50μmであるものが好ましい。
熱硬化触媒としては、イミダゾール化合物、アミン化合物、ホスフィン化合物などが挙げられる。例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、ジシアンアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、エチルホスフィン、プロピルホスフィン、ブチルホスフィン、フェニルホスフィン、ジメチルホスフィン、ジエチルホスフィン、ジプロピルホスフィン、ジアミルホスフィン、ジフェニルホスフィン、メチルフェニルホスフィン、エチルフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、アルキルジフェニルホスフィン、ジアルキルフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、トリトリルホスフィン、トリ−p−スチリルホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリ−4−メチルフェニルホスフィン、トリ−4−メトキシフェニルホスフィン、トリ−2−シアノエチルホスフィン等のホスフィン化合物があるが、特に限定されない。これら熱硬化触媒は1種または、2種以上混合して使用することもできる。
熱硬化触媒を含有するマイクロゲル(E)のゲル成分の原料としては、(メタ)アクリル系単量体、例えば(メタ)アクリル酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル等(これらエステルとしては、例えば炭素数1〜8のアルキルエステルや、このアルキルエステルのアルキル基がフェニル基等の置換基を有するもの等が挙げられる。)のエチレン型単量体、その他、スチレン、α−メチルスチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル等の単官能性単量体及び、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド等のビニル系単量体が挙げられる。これら原料は1種または、2種以上混合して使用することもできる。
熱硬化触媒を含有するマイクロゲル(E)の製造法は種々挙げられるが、通常の懸濁重合法又は乳化重合法に則ることができる。具体的な製品としては、日本化薬株式会社製EPCAT−P、EPCAT−PS等が挙げられる。
なお、前述の硬化剤(D)は、予め本発明の樹脂組成物に混合してもよいが、樹脂組成物の使用直前に混合して用いることもできる。すなわち、前記(A)成分を主体とし、これに前記(E)成分等を配合した主剤溶液と、硬化剤(D)を主体とした硬化剤溶液の二液型に配合し、使用に際してこれらを混合して用いることが好ましい。
さらに必要に応じて各種の添加剤、例えば、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チタン酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、シリカ、クレーなどの充填剤、アエロジルなどのチキソトロピー付与剤;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタンなどの着色剤、シリコーン、フッ素系のレベリング剤や消泡剤;ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテルなどの重合禁止剤などを組成物の諸性能を高める目的で添加することが出来る。
本発明で使用する好ましいアルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)は、前述の分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)との反応(以下第一の反応という)によりアルコール性水酸基が生成したエポキシカルボキシレート化合物と、多塩基酸無水物(c)を反応(以下第二の反応という)して得られることが出来る。
また、本発明で使用する他の好ましい本発明のアルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)は、前述の分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)との反応(以下第三の反応という)によりアルコール性水酸基が生成したエポキシカルボキシレート化合物と、ジイソシアネート化合物(e)、及び分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)をウレタン化反応(以下第四の反応という)して得ることができる。この時、任意成分としてジオール化合物(g)、多塩基酸無水物(c)を反応させることもできる。
前記第一の反応は、無溶剤もしくはアルコール性水酸基を有さない溶媒、具体的には例えば、アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、グルタル酸ジアルキル、コハク酸ジアルキル、アジピン酸ジアルキル等のエステル類、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤、更には前述の架橋剤(B)等の単独または混合有機溶媒中で行うことができる。
この反応における原料の仕込み割合としては、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)を、エポキシ化合物(a)1当量に対し80〜120当量%であることが好ましい。この範囲を逸脱した場合、第二の反応中にゲル化を引き起こす恐れや、最終的に得られるアルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)の熱安定性が低くなる恐れがある。
反応時には、反応を促進させるために触媒を使用することが好ましく、該触媒の使用量は、反応物に対して0.1〜10重量%である。その際の反応温度は60〜150℃であり、また反応時間は、好ましくは5〜60時間である。使用する触媒の具体例としては、例えばトリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルホスフィン、トリフェニルスチビン、メチルトリフェニルスチビン、オクタン酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等が挙げられる。
また、熱重合禁止剤として、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2−メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、ジフェニルピクリルヒドラジン、ジフェニルアミン、3,5−ジターシャリーブチル−4ヒドロキシトルエン等を使用するのが好ましい。
第一の反応は、適宜サンプリングしながら、サンプルの酸化が1mg・KOH/g以下、好ましくは0.5mg・KOH/g以下となった時点を終点とする。
第二の反応は、第一の反応終了後、反応液に前述の多塩基酸無水物(c)を反応させるエステル化反応である。無触媒でも反応を行うことができるが、反応を促進させるために塩基性触媒を使用することもでき、該触媒の使用量は、反応物に対して10重量%以下である。この際の反応温度としては40〜120℃であり、また反応時間は、好ましくは5〜60時間である。
第三の反応は、無溶剤もしくはアルコール性水酸基を有さない溶媒、具体的には例えば、アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、グルタル酸ジアルキル、コハク酸ジアルキル、アジピン酸ジアルキル等のエステル類、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤、更には前述の架橋剤(B)等の単独または混合有機溶媒中で行うことができる。
この反応における原料の仕込み割合としては、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)を、エポキシ化合物(d)1当量に対し80〜120当量%であることが好ましい。この範囲を逸脱した場合、第二の反応中にゲル化を引き起こす恐れや、最終的に得られるアルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)の熱安定性が低くなる恐れがある。
反応時には、反応を促進させるために触媒を使用することが好ましく、該触媒の使用量は、反応物に対して0.1〜10重量%である。その際の反応温度は60〜150℃であり、また反応時間は、好ましくは5〜60時間である。使用する触媒の具体例としては、例えばトリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルホスフィン、トリフェニルスチビン、メチルトリフェニルスチビン、オクタン酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等が挙げられる。
また、熱重合禁止剤として、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2−メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ジフェニルピクリルヒドラジン、ジフェニルアミン、3,5−ジターシャリーブチル−4ヒドロキシトルエン等を使用するのが好ましい。
第一の反応は、適宜サンプリングしながら、サンプルの酸化が1mg・KOH/g以下、好ましくは0.5mg・KOH/g以下となった時点を終点とする。
第四の反応は、第三の反応終了後、反応液に前述の分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)及び、任意のジオール化合物(g)を加え分散液、または溶液とした後、さらに前述のジイソシアネート化合物(e)を徐々に加え反応させるウレタン化反応である。無触媒でも反応を行うことができるが、反応を促進させるために塩基性触媒を使用することもでき、該触媒の使用量は、反応物に対して10重量%以下である。この際の反応温度としては40〜120℃であり、また反応時間は、好ましくは5〜60時間である。その後、任意の多塩基酸無水物(c)を反応させても良い。
尚、この際上述したような溶媒や熱重合禁止剤を使用しても良い。
第三の反応は、適宜サンプリングしながら、サンプルの赤外吸収スペクトルにおける2250cm−1付近の吸収がなくなる時点を終点とする。
各成分の仕込み量において、多塩基酸無水物(c)としては、アルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)の固形分酸価が50〜150mg・KOH/gとなるような計算値を添加するのが好ましい。固形分酸価が50mg・KOH/g未満の場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が不十分であり、パターニングを行った場合、残渣として残る恐れや最悪の場合パターニングができなくなる恐れがある。また、固形分酸価が150mg・KOH/gを超える場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が高くなりすぎ、光硬化したパターンが剥離する等の恐れがあり好ましくない。
各成分の仕込み量において、分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)としては、アルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)の固形分酸価が50〜150mg・KOH/gとなるような計算値を添加し、ジイソシアネート化合物(e)としては、第三の反応において(第一の反応により生成したエポキシカルボキシレート化合物のモル数+化合物(f)のモル数)+任意のジオール化合物(g)のモル数/(化合物(e)のモル数)の比が1〜5の範囲になるように仕込むことが好ましい。この値が、1未満の場合、本発明のアルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)の末端にイソシアネートが残存することになり、熱安定性が低く保存中にゲル化する恐れがあるので好ましくない。また、この値が5を超える場合、アルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)の分子量が低くなり、タック性の問題や低感度という問題が生じる恐れがある。また、固形分酸価が50mg・KOH/g未満の場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が不十分であり、パターニングを行った場合、残渣として残る恐れや最悪の場合パターニングができなくなる恐れがある。また、固形分酸価が150mg・KOH/gを超える場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が高くなりすぎ、光硬化したパターンが剥離する等の恐れがあり好ましくない。
こうして得られた本発明のアルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)は、溶剤を使用した場合、これを適当な方法で除去することにより、単離することができる。
本発明のアルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)は、通常アルカリ水溶液に可溶であるが、上述した溶媒にも可溶であり、ソルダーレジスト、メッキレジスト等に使用した場合、溶剤で現像することも可能である。
本発明の感光性樹脂組成物は、樹脂組成物が支持フィルムと保護フィルムでサンドイッチされた構造からなるドライフィルムレジストとしても用いることもできる。
液状又はフィルム状に成型した本発明の感光性樹脂組成物は、電子部品の層間の絶縁材、光部品間を接続する光導波路やプリント基板用のソルダーレジスト、カバーレイ等のレジスト材料として有用である他、カラーフィルター、印刷インキ、封止剤、塗料、コーティング剤、接着剤等としても使用できる。
本発明の硬化物は、紫外線等のエネルギー線照射により上記の本発明の樹脂組成物を硬化させたものである。紫外線等のエネルギー線照射により硬化は常法により行うことができる。例えば紫外線を照射する場合、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、紫外線発光レーザー(エキシマーレーザー等)等の紫外線発生装置を用いればよい。
本発明の硬化物は、例えばレジスト膜、ビルドアップ工法用の層間絶縁材や光導波路としてプリント基板、光電子基板や光基板のような電気・電子・光基材に利用される。これらの具体例としては、例えば、コンピューター、家電製品、携帯機器等の物品が挙げられる。この硬化物層の膜厚は0.5〜160μm程度で、1〜100μm程度が好ましい。
前記プリント基板を構成するプリント配線板は、例えば次のようにして得ることができる。即ち、液状の樹脂組成物を使用する場合、プリント配線板用基板に、スクリーン印刷法、スプレー法、ロールコート法、静電塗装法、カーテンコート法等の方法により5〜160μmの膜厚で本発明の組成物を塗布し、塗膜を通常50〜110℃、好ましくは60〜100℃の温度で乾燥させることにより、塗膜が形成できる。その後、ネガフィルム等の露光パターンを形成したフォトマスクを通して塗膜に直接または間接に紫外線等の高エネルギー線を通常10〜2000mJ/cm2程度の強さで照射し、未露光部分を後述する現像液を用いて、例えばスプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビング等により現像する。その後、必要に応じてさらに紫外線を照射し、次いで通常100〜200℃、好ましくは140〜180℃の温度で加熱処理をすることにより、金メッキ性に優れ、耐熱性、耐溶剤性、耐酸性、密着性、屈曲性等の諸特性を満足する永久保護膜を有するプリント配線板が得られる。
上記、現像に使用される、アルカリ水溶液としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等の無機アルカリ水溶液やテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリ水溶液が使用できる。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでない。
合成例1
攪拌装置、還流管をつけた3Lフラスコ中に、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)として、日本化薬製 EOCN−103S(多官能クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量:215.0g/当量)を860.0g、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)としてアクリル酸(分子量:72.06)を288.3g、反応用溶媒としてカルビトールアセテートを492.1g、熱重合禁止剤として2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを4.921g及び反応触媒としてトリフェニルホスフィンを4.921g仕込み、98℃の温度で反応液の酸価が0.5mg・KOH/g以下になるまで反応させ、エポキシカルボキシレート化合物を得た。
次いでこの反応液に反応用溶媒としてカルビトールアセテートを169.8g、多塩基酸無水物(c)としてテトラヒドロ無水フタル酸201.6g仕込み、95℃で4時間反応させ、アルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)67重量%を含む樹脂溶液を得た(この溶液をA−1とする)。酸価を測定したところ、69.4mg・KOH/g(固形分酸価:103.6mg・KOH/g)であった。
合成例2
攪拌装置、還流管をつけた3Lフラスコ中に、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)として、日本化薬製 RE−310S(2官能ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、エポキシ当量:184.0g/当量)を368.0g、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)としてアクリル酸(分子量:72.06)を141.2g、熱重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテルを1.02g及び反応触媒としてトリフェニルホスフィンを1.53g仕込み、98℃の温度で反応液の酸価が0.5mg・KOH/g以下になるまで反応させ、エポキシカルボキシレート化合物(理論分子量:509.2)を得た。
次いでこの反応液に反応用溶媒としてカルビトールアセテートを755.5g、分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)として、2,2−ビス(ジメチロール)−プロピオン酸(分子量:134.16)を268.3g、熱重合禁止剤として2−メチルハイドロキノンを1.08g、任意のジオール化合物(g)としてスピログリコール(分子量:304.38)を140.3g加え、45℃に昇温させた。この溶液にジイソシアネート化合物(e)としてトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(分子量:210.27)485.2gを反応温度が65℃を超えないように徐々に滴下した。滴下終了後、温度を80℃に上昇させ、赤外吸収スペクトル測定法により、2250cm−1付近の吸収がなくなるまで6時間反応させ、本発明のアルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)65重量%を含む樹脂溶液を得た(この溶液をA−2とする)。酸価を測定したところ、52.0mg・KOH/g(固形分酸価:80.0mg・KOH/g)であった。
実施例1、2 比較例1
前記合成例1及び合成例2で得られた(A−1)及び、(A−2)を用い、表1に示す配合割合(重量)で混合、3本ロールミルで混練し、本発明及び比較用の感光性樹脂組成物を得た。これをスクリーン印刷法により、乾燥膜厚が15〜25μmの厚さになるようにプリント配線用基板に塗布し塗膜を80℃の熱風乾燥器で30分乾燥させた。次いで、紫外線露光装置((株)オーク製作所、型式HMW−680GW)を用い回路パターンの描画されたマスクを通して紫外線を照射した。その後、1%炭酸ナトリウム水溶液でスプレー現像を行い、紫外線未照射部の樹脂を除去した。水洗乾燥した後、樹脂層付プリント配線板用基板を150℃の熱風乾燥器で60分加熱硬化反応させプリント配板を得た。得られた感光性樹脂組成物やプリント配線板上の硬化物について、後述のとおり、保存安定性、熱安定性、タック、光感度、解像性、表面光沢、密着性、耐溶剤性、耐酸性、耐熱性、耐金メッキ性の試験を行なった。それらの結果を表2に示す。なお、試験方法及び評価方法は次のとおりである。
(保存安定性)得られた感光性樹脂組成物を40℃の乾燥機中に1週間保管し、ゲル化するかどうかを評価した。
○・・・・ゲル化しない。
× ・・・・ゲル化する。
(熱安定性)基板に塗布した後、80℃でそれぞれ30分、50分、70分、90分乾燥を行い、1%の炭酸ナトリウム水溶液で60秒間、2.0kg/cm2のスプレー圧での現像時に完全にインキが除去できる時間について評価した。
(タック性)基板に塗布した乾燥後の塗膜に脱脂綿をこすりつけ、膜のタック性を評価した。
○・・・・脱脂綿は張り付かない。
×・・・・脱脂綿の糸くずが、膜に張り付く。
(光感度)基板に塗布した乾燥後の塗膜に、ステップタブレット21段(コダック社製)を密着させ積算光量200mJ/cm2の紫外線を照射露光する。次に1%の炭酸ナトリウム水溶液で60秒間、2.0kg/cm2のスプレー圧で現像し、現像されずに残った塗膜の段数を確認する。
(解像性)基板に塗布した乾燥後の塗膜に、50μmのネガパターンを密着させ積算光量200mJ/cm2の紫外線を照射露光する。次に1%の炭酸ナトリウム水溶液で60秒間、2.0kg/cm2のスプレー圧で現像し、転写パターンを顕微鏡にて観察する。下記の基準を使用した。
○・・・・パターンエッジが直線で、解像されている。
×・・・・剥離もしくはパターンエッジがぎざぎざである。
(表面光沢)基板に塗布した乾燥後の塗膜に、200mJ/cm2の紫外線を照射露光する。次に1%の炭酸ナトリウム水溶液で60秒間、2.0kg/cm2のスプレー圧で現像し、乾燥後の硬化膜を観察する。下記の基準を使用した。
○・・・・曇りが全く見られない
×・・・・若干の曇りが見られる
(密着性)JIS K5400に準じて、プリント配線用基板上の硬化物に1mmのごばん目を100個作りセロハン粘着テープによりピーリング試験を行った。ごばん目の剥離状態を観察し、次の基準で評価した。
〇・・・・剥れのないもの
×・・・・剥離するもの
(耐溶剤性)プリント配線板をイソプロピルアルコールに室温で30分間浸漬する。外観に異常がないか確認した後、セロハン粘着テープによるピーリング試験を行い、次の基準で評価した。
○・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のないもの
×・・・・塗膜にフクレや剥離のあるもの
(耐酸性)プリント配線板を10%塩酸水溶液に室温で30分浸漬する。外観に異常がないか確認した後、セロハン粘着テープによるピーリング試験を行い、次の基準で評価した。
○・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のないもの
×・・・・塗膜にフクレや剥離があるもの
(耐熱性)試験片にロジン系プラックスを塗布し260℃の半田槽に1分間浸漬した。室温まで放冷した後、セロハン粘着テープによるピーリング試験を行い、次の基準で評価した。
〇・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のないもの
×・・・・塗膜にフクレや剥離のあるもの
(耐金メッキ性)プリント配線板を、30℃の酸性脱脂液(日本マクダーミット製、Metex L−5Bの20vol%水溶液)に3分間浸漬した後、水洗し、次いで、14.4wt%過硫酸アンモン水溶液に室温で3分間浸漬した後、水洗し、更に10vol%硫酸水溶液に室温で1分間浸漬した後水洗した。次に、このプリント配線板を30℃の触媒液(メルテックス製、メタルプレートアクチベーター350の10vol%水溶液)に7分間浸漬し、水洗し、85℃のニッケルメッキ液(メルテックス製、メルプレートNi−865Mの20vol%水溶液、pH4.6)に20分間浸漬し、ニッケルメッキを行った後、10vol%硫酸水溶液に室温で1分間浸漬し、水洗した。次いで、試験基板を95℃の金メッキ液(メルテックス製、オウロレクトロレスUP15vol%とシアン化金カリウム3vol%の水溶液、pH6)に10分間浸漬し、無電解金メッキを行った後、水洗し、更に60℃の温水で3分間浸漬し、水洗し、乾燥した。得られた無電解金メッキ評価基板にセロハン粘着テープを付着し、剥離したときの状態を観察した。
○:全く異常が無いもの。
×:若干剥がれが観られたもの。
表1
実施例 比較例
注 1 2 1
樹脂溶液(A)
A−1 51.80 51.80
A−2 51.80
架橋剤(B)
DPHA *1 3.38 3.38
HX−220 *2 3.38
光重合開始剤(C)
イルガキュアー907 *3 4.50 4.50 4.50
DETX−S *4 0.45 0.45 0.45
硬化剤(D)
TEPIC *5 17.62 17.62 17.62
熱硬化触媒を含有するマイクロゲル(E)または硬化促進剤
EPCAT−PS *6 5.00 5.00
トリフェニルホスフィン 1.00
フィラー
硫酸バリウム 15.15 15.15 15.15
フタロシアニンブルー 0.45 0.45 0.45
添加剤
BYK−354 *7 0.39 0.39 0.39
KS−66 *8 0.39 0.39 0.39
溶剤
カルビトールアセテート 4.87 4.87 4.87

*1 日本化薬株式会社製 :ジペンタエリスリトールポリアクリレート
*2 日本化薬株式会社製 :ε−カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート
*3 Vantico製 :2−メチル−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパン
*4 日本化薬株式会社製 :2,4−ジエチルチオキサントン
*5 日産化学株式会社製 :TEPIC
*6 日本化薬株式会社製 :マイクロゲル(トリフェニルホスフィン含有割合20重量%、平均粒径8μm)
*7 ビックケミー株式会社製:レベリング剤
*8 信越化学株式会社製 :消泡剤
表2
実施例 1 2
比較例 1
評価項目
保存安定性 ○ ○ ×
熱安定性 90分 90分 30分
タック性 ○ ○ ○
現像性 ○ ○ ○
光感度 11 8 11
解像性 ○ ○ ○
表面光沢 ○ ○ ○
密着性 ○ ○ ○
耐溶剤性 ○ ○ ○
耐酸性 ○ ○ ○
耐熱性 ○ ○ ○
耐金メッキ性 ○ ○ ○
実施例3:ドライフィルムの調製
実施例2において、感光性樹脂組成物の溶剤をメチルエチルケトンに変えた以外は実施例2と同じ組成を、ビーズミルにて混練し均一に分散させレジスト樹脂組成物を得た。
得られた組成物をロールコート法により、支持フィルムとなるポリエチレンテレフタレートフィルムに均一に塗布し、温度70℃の熱風乾燥炉を通過させ、厚さ30μmの樹脂層を形成した後、この樹脂層上に保護フィルムとなるポリエチレンフィルムを貼り付け、ドライフィルムを得た。得られたドライフィルムをポリイミド製プリント配線板(銅回路厚:12μm、ポリイミドフィルム厚:25μm)に、温度80℃の加熱ロールを用いて、保護フィルムを剥離しながら樹脂層を配線板全面に貼り付けた。次いで、紫外線露光装置((株)オーク製作所、型式HMW−680GW)を用い回路パターンの描画されたマスクを通して紫外線を200mJ/cm2で照射した。その後、1%炭酸ナトリウム水溶液でスプレー現像を行い、紫外線未照射部の樹脂を除去した。水洗乾燥した後、150℃の熱風乾燥器で60分加熱硬化反応させプリント基板を得た。得られたレジスト樹脂組成物及びプリント基板上の本発明の硬化物について、前記の試験と同様に、タック、光感度、解像性、表面光沢、密着性、耐溶剤性、耐酸性、耐熱性、耐金メッキ性の試験を行なった。結果を表3に示す。
表3
実施例 3
評価項目
タック性 ○
現像性 ○
光感度 8
解像性 ○
表面光沢 ○
密着性 ○
耐溶剤性 ○
耐酸性 ○
耐熱性 ○
耐金メッキ性 ○
上記の結果から明らかなように、本発明の感光性樹脂組成物、並びに硬化物は、保存安定性、熱安定性に優れ、タック性も無く、高感度であり、その硬化膜も半田耐熱性、耐薬品性、耐金メッキ性等に優れた感光性樹脂組成物である。

Claims (7)

  1. アルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)、硬化剤(D)、熱硬化触媒を含有するマイクロゲル(E)からなる感光性樹脂組成物。
  2. アルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)が、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られるエポキシカルボキシレート化合物と、多塩基酸無水物(c)との反応生成物である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. アルカリ水溶液可溶性紫外線硬化樹脂(A)が、分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(d)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られるエポキシカルボキシレート化合物と、ジイソシアネート化合物(e)、分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物(f)、任意のジオール化合物(g)及び、任意の多塩基酸無水物(c)との反応生成物である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 熱硬化触媒を含有するマイクロゲル(E)がマトリックスであるゲル成分と熱硬化触媒とからなり、該ゲル成分がビニル系単量体を重合した非水溶性高分子である請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物をフィルム状に加工したドライフィルムレジスト。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物。
  7. 請求項6に記載の硬化物の層を有する基材。
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JP5219846B2 (ja) * 2007-02-16 2013-06-26 太陽ホールディングス株式会社 硬化皮膜パターン形成用組成物及びそれを用いた硬化皮膜パターン作製方法
JP2017198746A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 太陽インキ製造株式会社 ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板
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