JP2000168111A - 熱転写プリンタ - Google Patents

熱転写プリンタ

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JP2000168111A
JP2000168111A JP34335798A JP34335798A JP2000168111A JP 2000168111 A JP2000168111 A JP 2000168111A JP 34335798 A JP34335798 A JP 34335798A JP 34335798 A JP34335798 A JP 34335798A JP 2000168111 A JP2000168111 A JP 2000168111A
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Japan
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printing
thermal head
ink
temperature
time
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JP34335798A
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Makoto Shiraki
信 白木
Yoshikatsu Horikane
▲吉▼勝 堀金
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント時間の増加と画質の低下を伴うこと
なく、容易に電力消費が抑えられるようにした熱転写プ
リンタを提供すること。 【解決手段】 システム制御部3は、メディア検出部7
で検出したインクの種別やサーミスタ9で検出したサー
マルヘッド5の温度に応じて搬送機構8による印刷用紙
の搬送速度を切替え、これにより、最大濃度プリントに
必要なサーマルヘッド5の印加エネルギーが大きい場合
には、印刷用紙の搬送速度を遅くし、エネルギーが小さ
い場合には搬送速度を速くするようにしたもの。 【効果】 電源容量を増大させずに、プリント時間の短
縮が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドを
用いた熱転写プリンタに係り、特に、カラー画像印刷用
に好適な熱転写プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写プリンタは、構成が比較的簡単で
安価であり、且つランニングコストも比較的低いので、
小型のコンピュータやハンドヘルドコンピュータのプリ
ンタなどに広く使用されている。
【0003】この熱転写プリンタは、良く知られている
ように、サーマルヘッドを用い、インクリボンに含まれ
ている熱溶融性インクの溶出又は熱昇華性インクの気化
により、印刷用紙に転写してプリントするものである
が、このとき、従来の熱転写プリンタでは、例えば特許
第2569461号公報や特許第2600652号公報
に開示されているように、1ライン当りに、例えば10
24個の発熱素子を備えたサーマルヘッドを用い、印刷
用紙の送り速度(ライン速度)は一定にしてプリントアウ
トするようになっている。
【0004】このとき、ライン速度により1ライン当り
のプリントに要する時間が決まるので、このライン速度
が高い程、プリント時間が早くなり、短時間でプリント
アウトが得られることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術は、プリンタ
の動作に必要な電力容量の低減について、配慮がされて
いるとは言えず、例えばバッテリ駆動に際して必要とす
るバッテリの大きさに問題があった。
【0006】すなわち、このようなバッテリ動作を念頭
においた熱転写プリンタに必要な特性の一種に低消費電
力特性があるが、従来技術では、電力消費を抑えるのが
困難で、大きな電力の供給が可能なバッテリが必要にな
り、この結果、バッテリが大きくなって小型化が困難に
なってしまうからである。
【0007】ここで、熱転写プリンタの消費電力につい
て説明する。まず、図2は、熱転写プリンタにおいて、
サーマルヘッドに印加されるエネルギーとプリント濃度
Dの関係を、サーマルヘッドの温度をパラメータとして
表わした特性(発色特性という)の一例を示したもので、
この特性は、プリントメディアとライン速度の組合わせ
で決まる固有の特性となる。
【0008】なお、このサーマルヘッドに印加されるエ
ネルギーを制御する方法としては、通電時間を変化させ
る方法や印加電圧を変化させる方法などがあるが、これ
らのうち、一般的には、前者の方法が多く用いられてい
るので、この図2でも、変数(横軸)をサーマルヘッドの
通電時間tにしてある。
【0009】そして、この図2において、通電時間
H、tS、tL は、或るプリンタにおいて、表現可能な
最大濃度をDmax としたとき、この最大濃度Dmax を得
るのに必要な高、中、低の各々の温度における所要の通
電時間tを表わしたもので、これから、同一の通電時間
に対して、温度が高い場合にはプリント濃度が濃くな
り、低い場合には薄くなることが判る。
【0010】なお、この発色特性は、一般に使用するプ
リントメディアにより異なり、カラー印刷の場合は、イ
ンクの性能や、インクの色種別がイエロー(Y)か、マゼ
ンタ(M)か、又はシアン(C)かにより夫々異なり、更に
は、上記したように、同一の通電時間に対しても、温度
が高い場合にはプリント濃度が濃くなり、低い場合には
薄くなるが、ここでは、理解を容易にするため、特定の
性能のインクとライン速度における代表的な特性が例示
してある。
【0011】ここで、サーマルヘッドの温度とは、サー
マルヘッド全体の温度のことで、通電発熱時での各発熱
素子の温度ではない。また、プリントメディアとは、使
用するサーマルヘッドとインク、それに印刷用紙の組み
合わせのことである。
【0012】なお、以下の説明では、単に“温度”と、
“通電時間”と記載されている場合でも、サーマルヘッ
ドの温度とサーマルヘッドの通電時間のことであり、印
刷用紙についても、単に用紙、又は紙と呼ぶことにす
る。
【0013】次に、図3は、特定のサーマルヘッドにお
いて、或る一定の温度と一定ライン速度のもとで、Y、
M、Cの各インク毎の通電時間tと、プリント濃度Dの
関係を表わす発色特性の一例を示したもので、この図か
らは、インクの種別の違いによる感度差のため、発色特
性に違いが生じ、同一のプリント濃度を得るために必要
な通電時間tが異なり、最大濃度に対応する通電時間
が、それぞれ時間tY、tM、tC になってしまうことが
判る。
【0014】次に、図4と図5は、上記のような発色特
性を持つプリントメディアを用いた熱転写プリンタにお
いて、プリントされた画像の階調レベルGと通電時間t
の関係を示したもので、ここで、まず図4は、図2に対
応したもので、特定の色のインク及びライン速度におい
て、高、中、低の各温度をパラメータとして、同じプリ
ント濃度を得るのに必要な通電時間と階調レベルの関係
を示したものであり、この図から、同一プリント濃度G
0 を得るのに、高温時には通電時間tが短い時間tH
済み、低温時には長い時間tL にする必要があり、中間
の温度では時間tS ることが判る。
【0015】次に、図5は、図3に対応したもので、発
色特性の異なるMCY3色のインクの組み合わせで所定
のグレーバランスを得るように、各々の色における通電
時間tを設定した場合の階調レベルGに対する通電時間
特性を示したもので、この図から、グレーバランスを保
ったままで階調レベルを変えるためには、各色毎に通電
時間tを変え、夫々時間tY、tM、tC にする必要があ
ることが判る。
【0016】従って、プリンタにおいて表現しようとす
る最大濃度のプリントに必要な通電時間、すなわち最高
階調レベルの通電時間は、インクの色、サーマルヘッド
の温度により異なることが判る。
【0017】ところで、熱転写プリンタにおけるサーマ
ルヘッドに対する通電制御は、1ラインのプリント周期
T(1/ライン速度)内での各発熱素子に対する通電時間
の割合を制御することにより行われのが一般的であり、
従って、この場合、1ラインのプリント周期Tを一定値
として、同じ階調レベルを得るのに必要なサーマルヘッ
ドの電流波形を示すと、図6及び図7に示すようにな
る。
【0018】図示のように、この一定値のプリント周期
Tは、サーマルヘッドに通電しているON期間(通電期
間)と、通電してないOFF期間(非通電期間)の組み合
わせからなり、ここで、同じ階調レベルを得るのに必要
なプリント周期T内でのON期間の長さは、インクの種
類(色)とサーマルヘッドの温度により異なる。
【0019】すなわち、温度と階調レベルが同じ場合、
まず、図6に示すように、YMCの各色でのON期間
は、夫々時間tY、tM、tC (この場合、tY>tC
M)となり、次に、図7に示すように、同じ色のときの
ON期間は、夫々時間tH、tS、tL(この場合、tH
S>tL)となる。
【0020】そして、いずれもプリント周期T(ライン
速度)が一定であることから、ON期間が長いとOFF
期間は短くなる。なお、このプリント周期Tとしては、
一般の熱転写プリンタでは、10m秒〜20m秒の範囲
から選ばれているのが通例である。
【0021】ここで、プリント時の消費電力は、ON期
間の長さに比例するので、サーマルヘッドが低温で、且
つMインクによるプリント時に最大になり、このため、
プリンタの電源は、これを満足する容量のものにしなけ
ればならない。また、プリント周期Tも、低温でのMイ
ンクの最高濃度を確保するため、低温でのON期間tM
より短くはできない。
【0022】すなわち、各色、各温度におけるライン速
度を同一に固定すると、必要な電源容量の下限とライン
速度の上限は、感度が最低のインクの色の低温での最大
濃度プリントの所要通電時間によって決まってしまう。
【0023】熱転写プリンタのライン速度(単位は、時
間/ライン)は、使用するインクの種別、紙の発色感
度、要求される最大濃度のほか、搬送機構の性能や電源
の容量、本体のコスト等を総合的に考慮して決定され
る。
【0024】ここで、一般的には、プリント時間は短い
方が良いに決まっているから、ライン速度は高い方が望
ましい。しかし、ライン速度を上げると、それに伴い、
同一プリント特性のもとで必要とする電力は大きくな
り、この結果、容量の大きな電源が必要になり、コスト
も増加してしまう。
【0025】従って、従来技術では、プリント時間の短
縮と電力消費抑制とがトレードオフ関係になってしま
い、この結果、バッテリ動作時での使用可能時間が短く
なってしまうなどの問題が生じてしまうのである。
【0026】本発明は、プリント時間の増加と画質の低
下を伴うことなく、容易に電力消費が抑えられるように
した熱転写プリンタの提供を目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、ライン配置された複数個の発熱素子を備えたサーマ
ルヘッドを用い、印刷用紙の搬送により熱転写プリント
を行うようにした熱転写プリンタにおいて、前記印刷用
紙の搬送速度を、インクの種別に応じて切替える手段を
設け、所定の最大濃度のプリントに必要な前記サーマル
ヘッドに対する印加エネルギーが相対的に大きなインク
のときは、前記印刷用紙の搬送速度を下げ、前記印加エ
ネルギーが相対的に小さなインクのときは、前記印刷用
紙の搬送速度を上げるようしたものである。
【0028】ここで、本発明は、最大濃度をプリントす
るための所要の印加エネルギーがインクの色、サーマル
ヘッド温度、メディアの種類によって異なることに着目
した結果、この印加エネルギーの大小により印刷用紙の
搬送速度、すなわち、プリントのライン速度を切替える
ようにしたものであり、本発明の実施形態では、このラ
イン速度の制御をシステム制御部が行うようにしたもの
である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明による熱転写プリン
タについて、図示の実施形態により詳細に説明すると、
まず、図1は、本発明の一実施形態における制御系の構
成例で、図示のように、マイクロコンピュータなどで構
成されているシステム制御部3と画像メモリ2、中間調
制御部4、通電時間データメモリ6を備えている。
【0030】そして、システム制御部3は、図示してな
いプリンタエンジンのメディア検出部7からメディア種
別データを、そしてサーミスタ9からは温度データを夫
々取り込み、これにより、プリンタエンジンのサーマル
ヘッド5と搬送機構8を制御して、所定のプリント動作
が得られるように構成されている。
【0031】次に、この実施形態の動作について説明す
ると、まず、画像入力端子1から入力された画像信号
は、階調レベルデータとして画像メモリ2に記憶され
る。ここで入力画像信号がデジタル信号の場合は、その
まま階調レベルデータとして画像メモリ2に記憶される
が、入力画像信号がアナログ信号の場合には、図示して
ないA/D変換器によりデジタル化し、階調レベルデー
タに変換してから画像メモリ2に記憶されることにな
る。
【0032】中間調制御部4は、画像メモリ2から階調
レベルデータを読出し、これを、システム制御部3によ
り通電時間データメモリ6から取り込んだ通電時間デー
タと併せて処理し、プリント用の通電信号に変換した上
でサーマルヘッド5に供給する働きをする。従って、サ
ーマルヘッド5は、この通電信号に従って通電され、プ
リント動作に必要な発熱動作を行うことになる。
【0033】通電時間データメモリ6は、プリントメデ
ィア毎に、Y、M、Cの各色及びサーマルヘッド5の各
温度に対応した通電時間データが設定され、記憶保持す
る働きをするもので、プリント動作時には、この通電時
間データメモリ6から、メディア種別、色、温度などの
プリント条件に対応した通電時間データがシステム制御
部3により読出され、中間調制御部4に転送される。
【0034】メディア検出部7は、インクリボンを収納
したインクカートリッジなどに付されているメディア判
別マーカを識別し、プリントメディアであるインクの色
と用紙の種別を検出する働きをするものである。
【0035】そして、このときのメディア判別マーカと
しては、反射ラベル、バーコードなど光学的に非接触検
出が可能なものや、電気的な導通の有無により検出を可
能にするもの、或いは機械的な接触による検出を可能に
した穴や凹凸、又は切り欠き部などがある。
【0036】搬送機構8は、システム制御部3の制御の
もとでインクリボン及び用紙を搬送し、プリント動作に
必要な面走査動作が与えられるようにする。そして、上
記したラインプリント周期は、このときの用紙の搬送速
度、つまりライン速度で決まり、ラインプリント周期
は、用紙搬送速度の逆数、すなわち、(1/ライン速度)
となる。
【0037】サーミスタ9は、サーマルヘッド5に取付
けられ、サーマルヘッド5の本体の温度を検出する働き
をするもので、このサーミスタ9から得られた温度検出
信号は、上記したメディア検出部7によるメディア検出
信号と共に、システム制御部3に供給され、ここでサー
マルヘッド5の温度、メディアの種類、プリント速度等
のプリント条件が決定され、制御に反映される。
【0038】次に、この実施形態の動作について説明す
る。まず、本発明の第1の実施形態について説明する
と、この実施形態では、搬送機構8による用紙の送り速
度、すなわちライン速度が、そのときプリントすべき階
調レベルデータの色に応じて、異なった搬送速度に切替
制御されるように、システム制御部3が構成してある。
【0039】そして、この第1の実施形態では、特定の
或る特性を有するプリントメディアに対して、プリント
時間優先となるように、Y、M、Cの各色のプリント毎
にラインプリント周期が切替えられるようしてある。
【0040】ここで、上記した従来技術では、図3に示
す発色特性のプリントメディアを対象とし、図5に示し
た通電時間のもとで動作させ場合の通電波形は、図6に
示すように、ライン速度がY、M、Cの各色のインクと
も同一、つまり1ラインプリント周期が同じ時間Tにな
るようにしてあり、従って、この場合は、Mインクのと
きのON時間tM が最長になるので、電力消費量は、M
インクのときに最大になる。
【0041】そこで、本発明の第1の実施形態では、M
インクより感度が高いY、Cインクについては、その
分、ライン速度を上げ、図8に示すように、ラインプリ
ント周期が、Mインクのときの値Tよりも短くなるよう
にし、これにより、必要な濃度を確保しながら、電力消
費率はMインクのときと同じになるように制御するので
ある。
【0042】具体的には、次の式で決まるラインプリン
ト周期となるように、用紙の搬送速度を切替えるのであ
る。 TY =(tY/tM )×T TC =(tC/tM )×T TY :Yインクのときのラインプリント周期 TC :Cインクのときのラインプリント周期
【0043】従って、この図8に示した第1の実施形態
によれば、プリントすべき全ライン数をnラインとする
と、1画面のプリント時間は、ラインプリント周期を各
色同一の周期Tとした場合に比して、1プリント当り、
次の式に示す分だけ短縮される。 {(T−TY )+(T−TC )}×n
【0044】また、このとき、電源電力の消費率につい
ては、もともとMインクで下限が決められているので、
YインクとCインクの何れのプリント時にも、電源能力
を最大限まで活用した動作が得られることになり、従っ
て、この図8の実施形態によれば、与えられた電源の容
量を最大限まで活かすことができ、電源容量の増大を伴
うことなく、充分にプリント時間を短縮させることがで
きる。
【0045】次に、本発明の第2の実施形態として、電
力消費率の抑制を優先して、Y、M、Cの各色のプリン
ト毎にラインプリント周期を切替えるようにした実施形
態について説明する。従って、この実施形態でも、搬送
機構8による用紙の送り速度、すなわちライン速度が、
そのときプリントすべき階調レベルデータの色に応じ
て、異なった速度に切替制御されるように、システム制
御部3が構成してある。
【0046】既に説明したように、従来技術では、図6
に示したように、消費電力はYインクの場合に最小にな
っている。そこで、第2の実施形態では、この図6の場
合に本発明を適用し、Yインクより感度が低いMインク
とCインクについては、各ラインプリント周期Tm、Tc
を、Yインクのときの周期Tより長くなるように制御す
るのである。
【0047】具体的には、ラインプリント周期Tm、Tc
を次の式で定める。 Tm =(tM /tY )×T Tc =(tC /tY )×T そして、これにより、電力消費率が、MインクとCイン
クのプリント時についても、Yインクのプリント時と同
じになるようにしたものである。
【0048】従って、この第2の実施形態でのサーマル
ヘッド5の通電波形は、図9に示すようになり、この結
果、この第2の実施形態の場合、プリントすべき画面の
全ライン数をnとすると、1画面のプリント時間は、1
プリント当り、次の式で表わす分だけ長くなる。 {(Tm −T)+(Tc −T)}×n
【0049】しかしながら、この第2の実施形態によれ
ば、Mインクによって規制されていた最大電力消費率
が、Yインクで規制されている最小電力消費率と同じに
なるので、電力消費率は、従来技術に比して(通電時間
Y )/(通電時間tM )になり、ここで、(tY <tM )
であることから、必要な電源容量が小さくて済み、バッ
テリ動作に際して、必要なバッテリを小型化することが
できる。
【0050】次に、本発明の第3の実施形態について説
明する。以上に説明した第1と第2の実施形態は、カラ
ープリント用の一組のY、M、Cインクのプリントメデ
ィアの色毎に、プリント時間優先と消費電力優先でライ
ン速度を切替えるようにした場合の実施形態であるが、
この第3の実施形態は、感度が異なる複数のプリントメ
ディアを使用する場合に、メディア毎にライン速度を切
替るようにしたものである。
【0051】まず、図10は、感度が低いメディアI
と、感度が高いメディアIIの二種類のプリントメディア
の発色特性の一例を示したものであるが、このときの各
メディアの階調レベル対通電時間特性は図11に示すよ
うになり、最大濃度GMAX をプリントするのに必要な通
電時間tは、例えばメディアIでは、夫々が時間tY1
M1、tC1 であるのに対して、メディアIIでは、夫々
時間tY2、tM2、tC2 となる。
【0052】この結果、ラインプリント周期を各メディ
アの各色で同一の値Tにした場合には、電力消費率は、
メディアIにおけるMインクのプリント時に最大にな
る。そこで、この第3の実施形態では、このメディアI
におけるMインクの場合よりも感度が高い他のメディア
及びインクの場合については、ラインプリント周期を早
くして、電力消費率は同じになるようにしたものであ
る。
【0053】具体的には、メディアIのYインクのライ
ンプリント周期TY1 とCインクのラインプリント周期
C1 、それにメディアIIのYインクのラインプリント
周期TY2 とMインクのラインプリント周期TM2、そし
てCインクのラインプリント周期TC2 が、夫々ライン
プリント周期Tより速くなるように、システム制御部3
が構成してある。
【0054】そして、この実施形態では、各ラインプリ
ント周期については、次の式で表わされるようにしてあ
り、従って、サーマルヘッド5の通電波形は図12に示
すようになる。 TY1 =(tY1 /tM1 )×T TC1 =(tC1 /tM1 )×T TY2 =(tY2 /tM1 )×T TM2 =(tM2 /tM1 )×T TC2 =(tC2 /tM1 )×T
【0055】この結果、この第3の実施形態によれば、
プリントすべき全ライン数をnラインとすると、プリン
ト時間は、ラインプリント周期を全て同一の値Tとした
場合に比して、1プリント当り、まずメディアIの場合
には、 {(T−TY1 )+(T−TC1 )}×n だけ短縮させることができ、次に、メディアIIの場合に
は、 {(T−TY2 )+(T−TM2 )+(T−TC2 )}×n だけ短縮させることができることになる。
【0056】なお、この第3の実施形態は、プリント速
度最優先とし、電源容量を、感度が最低の色のインクに
合わせた場合の一実施形態であるが、本発明の適用に際
しては、対象となる熱転写プリンタの用途が、例えば業
務用であるか、又は民生用であるかなどや、そのコスト
などを考慮して、任意にラインプリント期間や電源容量
を設定して実施することができる。
【0057】従って、何れにしても、各々のメディアや
インクについて、相対的に感度が高い場合はライン速度
を速くする方向に、すなわちラインプリント期間を短く
する方向に切替え、感度が低い場合はライン速度を遅く
する方向で切替えるように構成することにより本発明を
実施することができ、これにより、許容される電源容量
に応じて、その容量範囲内で、プリント時間を常に最短
時間にすることができる。
【0058】ところで、以上の実施形態では、サーマル
ヘッド5の温度については特に考慮することなく、或る
一定の温度のもとで動作するものとしていたが、実際に
は、サーマルヘッドの温度は、プリンタが置かれている
環境の雰囲気温度により変化し、プリント動作中は、さ
らに通電状態によっても変化する。
【0059】一方、図2で説明したように、発色特性は
サーマルヘッドの温度によっても変化し、見かけ上、高
温になると感度が上がり、低温では感度が低下する。そ
こで、以下、本発明の第4の実施形態として、サーマル
ヘッドの温度によりライン速度を切替えるようにした実
施形態について説明する。
【0060】サーマルヘッドの温度による濃度変化を補
償するためには、既に図4により説明したように、通電
時間tを温度により異ならしめる必要がある。このと
き、ラインプリント周期を、サーマルヘッドの温度にか
かわらず一定値Tにしたとすると、通電波形は、これも
既に説明した図7に示されているようになり、電力消費
率は低温時に最大になる。
【0061】そこで、この第4の実施形態では、システ
ム制御部3は、サーミスタ9から取り込んだサーマルヘ
ッド5の温度データに基づいてラインプリント周期の切
替制御を行い、中温時、高温時のラインプリント周期を
各々値Tよりも短くし、次のようにする。 TS =(tS /tL )×T TH =(tH /tL )×T
【0062】従って、通電波形は図13に示すようにな
り、この結果、この第4の実施形態によれば、プリント
時間は、サーマルヘッド5の温度が高くなるにつれて短
縮されることになり、低温時でのプリント時間による制
限を受けることなく、使用状態に応じて、プリンタ自体
が持つ性能を常に最大限まで充分に発揮させることがで
き、電源電力容量の利用率が高い熱転写プリンタを容易
に提供することができる。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、プリントメディアの種
類、インクの色、サーマルヘッドの温度など、種々の異
なった発色感度条件のもとで、同一の消費電力になるよ
うにライン速度を制御するので、電源容量を増大させる
ことなく、しかも必要な最大濃度を確実に確保しながら
プリント時間の短縮を最大限まで図ることができる。
【0064】また、従来技術では、ライン速度が一定に
なっているので、最低感度のインクによってライン速度
が制約を受け、より感度の高いインクがあっても、その
性能は十分に利用されず、プリント時間の短縮には何ら
活かさないことになるが、本発明によれば、インクの感
度に違いがあっても、全てのインクの性能をプリント時
間の短縮に十分に寄与させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱転写プリンタの実施形態を示す
ブロック図である。
【図2】プリントメディアの温度毎の発色特性の一例を
示す特性図である。
【図3】プリントメディアの色毎の発色特性の一例を示
す特性図である。
【図4】プリントメディアの温度毎の階調レベル対通電
時間特性の一例を示す特性図である。
【図5】プリントメディアの色毎の階調レベル対通電時
間特性の一例を示す特性図である。
【図6】従来技術による色毎の通電波形図である。
【図7】従来技術による温度毎の通電波形図である。
【図8】本発明の第1の実施形態による色毎の通電波形
図である。
【図9】本発明の第2の実施形態による色毎の通電波形
図である。
【図10】プリントメディア毎及び色毎の発色特性の一
例を示す特性図である。
【図11】プリントメディア毎及び色毎の階調レベル対
通電時間特性の一例を示す特性図である。
【図12】本発明の第3の実施形態によるメディア毎及
び色毎の通電波形図である。
【図13】本発明の第4の実施形態によるサーマルヘッ
ドの温度毎の通電波形図である。
【符号の説明】
1 画像入力端子 2 画像メモリ 3 システム制御部 4 中間調制御部 5 サーマルヘッド 6 通電時間データメモリ 7 メディア検出部 8 搬送機構 9 サーミスタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライン配置された複数個の発熱素子を備
    えたサーマルヘッドを用い、印刷用紙の搬送により熱転
    写プリントを行うようにした熱転写プリンタにおいて、 前記印刷用紙の搬送速度を、インクの種別に応じて切替
    える手段を設け、 所定の最大濃度のプリントに必要な前記サーマルヘッド
    に対する印加エネルギーが相対的に大きなインクのとき
    は、前記印刷用紙の搬送速度を下げ、前記印加エネルギ
    ーが相対的に小さなインクのときは、前記印刷用紙の搬
    送速度を上げるように構成したことを特徴とするカラー
    熱転写プリンタ。
  2. 【請求項2】 ライン配置された複数個の発熱素子を備
    えたサーマルヘッドを用い、印刷用紙の搬送により熱転
    写プリントを行うようにした熱転写プリンタにおいて、 前記印刷用紙の搬送速度を、少なくとも印刷用紙の種別
    とインクの種別によって決まるメディアの種別に応じて
    切替える手段を設け、 所定の最大濃度のプリントに必要な前記サーマルヘッド
    に対する印加エネルギーが相対的に大きなメディアのと
    きは、前記印刷用紙の搬送速度を下げ、前記印加エネル
    ギーが相対的に小さなメディアのときは、前記印刷用紙
    の搬送速度を上げるように構成したことを特徴とするカ
    ラー熱転写プリンタ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の発明の何
    れかにおいて、 前記サーマルヘッドの温度を検出する手段を設け、 サーマルヘッドの温度が相対的に低いときは前記印刷用
    紙の搬送速度を下げ、前記サーマルヘッドの温度が相対
    的に高いときは前記印刷用紙の搬送速度を上げるように
    構成したことを特徴とする熱転写プリンタ。
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