JP2005231180A - ラインサーマルプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 高品質な印字を提供する。
【解決手段】 印字密度及びサーマルヘッド12のヘッド温度に基づいてチョッピング制御情報(チョッパパターン及びチョッパ終了期間)が決定され、駆動制御回路23による発熱素子24の発熱時間の制御に供される。これにより、サーマルヘッド12の発熱時間の細かな制御を実現し、高品質な印字を提供することが可能になる。また、チョッピング制御することにより、電流を制御することができるので、電源に対する負荷の低減が可能になり、電源の定格を超えないように制御することが可能になる。
【選択図】 図3
【解決手段】 印字密度及びサーマルヘッド12のヘッド温度に基づいてチョッピング制御情報(チョッパパターン及びチョッパ終了期間)が決定され、駆動制御回路23による発熱素子24の発熱時間の制御に供される。これにより、サーマルヘッド12の発熱時間の細かな制御を実現し、高品質な印字を提供することが可能になる。また、チョッピング制御することにより、電流を制御することができるので、電源に対する負荷の低減が可能になり、電源の定格を超えないように制御することが可能になる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ライン状に配列された発熱素子を通電加熱して画像を形成するようにしたラインサーマルプリンタに関する。
従来のラインサーマルプリンタでは、一般的に、ラインサーマルヘッドによる主走査方向の印字とこの方向と直交する方向(副走査方向)への用紙搬送とによって画像を形成するようにしている。このようなラインサーマルプリンタでは、ラインサーマルヘッドにおいてライン状に配列された発熱素子を通電加熱することで、インクリボンを用いる場合にはインクリボンのインクを溶融又は昇華して転写紙に転写し、転写紙として感熱紙を用いる場合には感熱紙の感熱発色によって転写紙にドット形成を行っている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、ラインサーマルヘッドの発熱素子に対する通電制御は、一般的に、印字データに基づく印字パルス信号とストローブパルス信号とをANDゲートに入力し、それらの印字パルス信号とストローブパルス信号との論理積をとるANDゲートからの出力信号によって、発熱素子に対する通電を制御するスイッチング回路をオンにすることにより行っている。
上述したようなラインサーマルプリンタにおいては、印字を続けて行ったような場合にラインサーマルヘッドの温度が上昇する。そのため、感熱紙に印字を続けた場合には、熱の蓄積によって次第に感熱紙の発色が濃くなり印字内容が潰れてしまい見にくくなるという問題がある。
本発明は、高品質な印字を提供することを目的とする。
本発明のラインサーマルプリンタは、ライン状に配列された多数個の発熱素子を有するサーマルヘッドと、前記発熱素子を選択的に発熱駆動する駆動制御回路と、サーマルヘッドの温度を検出する手段と、受信した印字データから1ライン毎の印字密度を算出する手段と、前記サーマルヘッドの温度と印字密度とに基づいて、前記駆動制御回路による前記発熱素子の発熱時間のチョッピング制御情報を決定する手段と、を備える。
したがって、印字密度及びサーマルヘッドのヘッド温度に基づいてチョッピング制御情報(チョッパパターン及びチョッパ終了期間)が決定され、駆動制御回路による発熱素子の発熱時間の制御に供される。これにより、サーマルヘッドの発熱時間の細かな制御を実現し、高品質な印字を提供することが可能になる。また、チョッピング制御することにより、電流を制御することができるので、電源に対する負荷の低減が可能になり、電源の定格を超えないように制御することが可能になる。
本発明によれば、サーマルヘッドの発熱時間を制御することにより、高品質な印字を提供することができる。
本発明の実施の一形態を図1ないし図8に基づいて説明する。本実施の形態は、ラベルプリンタへの適用例である。
図1は、ラベルプリンタ1を概略的に示す側面図である。ハウジング4の外部に連続紙2を保持する用紙保持部3が設けられている。本実施の形態のラベルプリンタ1は、この用紙保持部3に保持された連続紙2をハウジング4の内部に引き込み、引き込んだ連続紙2に対してハウジング4の内部に収納された印字機構5によって所定事項を印字する。本実施の形態では、連続紙2としては、ロール状に巻回されたロール紙形態のラベル用紙又はタグ用紙が用いられる。
ハウジング4の内部には、給紙口6から排紙口7に連なる通紙経路8が形成されており、用紙保持部3において回転自在な一対の用紙保持ローラ9に転動自在に保持された連続紙2は給紙口6から通紙経路8に引き込まれ、排紙口7から排紙されるように案内されている。
こうして連続紙2を案内する通紙経路8には、印字機構5が設けられている。印字機構5は、ステッピングモータ10(図2参照)によって回転駆動される回転自在なプラテンローラ11と、このプラテンローラ11に通紙経路8を介して当接するラインサーマルヘッドとしてのサーマルヘッド12とを主体に形成されている。サーマルヘッド12は、プラテンローラ11と平行に配置された支軸13に回動自在に支持されたヘッド保持板14に保持されており、このヘッド保持板14は、図示しないスプリングによってサーマルヘッド12がプラテンローラ11に押し付けられる方向に付勢されている。
ここで、印字機構5による印字済み連続紙2の発行形態として、本実施の形態のラベルプリンタ1では、通紙経路8において印字機構5のすぐ下流位置に配置されたラベル剥離板15を用いて台紙からラベルを剥離して発行する剥離発行、連続紙2をそのままの形態で発行する連続発行、及び、カッタユニット16を用いて1ラベル毎に台紙をカットしてラベルを発行するか、あるいは、連続紙を所定の単位でカットして発行するカット発行という三種類の発行形態の選択が可能である。もっとも、そのための構造や制御の説明は省略する。
図2は、ラベルプリンタ1の各部の電気的接続を示すブロック図である。プラテンローラ11を回転駆動するためのステッピングモータ10やサーマルヘッド12等の各部は、CPU17等によって構成されたマイクロコンピュータ18によって駆動制御される。つまり、各種演算処理を実行して各部を集中的に制御するCPU17が設けられ、このCPU17には固定データを固定的に格納するROM19と可変データを書換え自在に格納するRAM20とがシステムバス21を介して接続されている。ROM19には制御プログラムが格納され、マイクロコンピュータ18は、ROM19に格納された制御プログラムに従い、RAM20をワークエリアとして利用しつつ各種の処理を実行する。
本実施の形態では、印字機構5における印字動作のためにマイクロコンピュータ18に駆動制御される各部として、プラテンローラ11を回転駆動するためのステッピングモータ10を駆動制御するためのモータドライバ22と、サーマルヘッド12を駆動制御するための駆動制御回路としてのヘッドドライバ23とが設けられている。これらのモータドライバ22及びヘッドドライバ23は、システムバス21を介してCPU17に接続されている。
また、本実施の形態のラベルプリンタ1は、ライン型の印字方式を採用することから、サーマルヘッド12がライン状に備える多数個の発熱素子24(図3参照)によって主走査方向の印字を行ない、連続紙2の搬送によって生ずるサーマルヘッド12に対する連続紙2の移動によって副走査方向の印字を行なう。そこで、副走査方向の印字のために、連続紙2の搬送タイミング等の検出が必要となり、本実施の形態では、このような検出のために透過型センサ25と反射型センサ26との二種類のセンサを含むセンサ部27が通紙経路8中に配置されている。これらの透過型センサ25と反射型センサ26とは、I/Oポート28を介してシステムバス21に接続されている。ここで、透過型センサ25は、連続紙2として用いられたラベル用紙におけるラベル間の台紙部分を検出するセンサであり、反射型センサ26は、タグ用紙に印刷された位置検出用のマークを検出するセンサである。
さらに、本実施の形態のラベルプリンタ1では、外部機器から転送された印字データをインターフェース29を介して取り込み、このインターフェース29を介して取り込んだ印字データを画像データに変換して画像メモリ30に展開する。なお、CPU17は、受信した印字データを変換した画像データから1ライン毎の印字密度(1ラインにおける黒画素の割合)を算出する。そこで、それらのインターフェース29及び画像メモリ30も、システムバス21を介してCPU17に接続されている。
加えて、サーマルヘッド12のヘッド基板(図示せず)にはサーミスタ及びADコンバータ(いずれも図示せず)が取り付けられており、このサーミスタによる検出信号(ヘッド温度情報)はADコンバータによりデジタル値に変換されてCPU17に取り込まれるように接続されている。
次に、サーマルヘッド12を駆動する駆動制御回路であるヘッドドライバ23について詳述する。図3は、ヘッドドライバ23の構成を示す回路図である。このヘッドドライバ23では、図示しない電源回路からの24Vをサーマルヘッド12の多数個、例えば2560個の発熱素子24に選択的に印加することができるように構成されている。電圧を発熱素子24に選択的に印加するための構造として、ヘッドドライバ23は、各発熱素子24に対応させて、スイッチングトランジスタとして作用する複数個のトランジスタ31を備える。そして、各トランジスタ31のオン・オフを制御するためのベースには、それぞれANDゲート32が接続され、これらのANDゲート32からの出力信号が入力されるようになっている。
ここで、ANDゲート32の入力側には、ストローブ信号STB及び発熱時間制御信号THENBが入力するNORゲート35からの出力信号と、データラッチ信号LATCHとが入力されるように構成されている。
つまり、入力されるクロック信号CLKを基準クロックとして動作するDタイプのフリップフロップ回路(FF回路)33が設けられ、このFF回路33には画像メモリ30に展開された画像データがヘッド出力データとしてサーマルヘッド12の1ライン分ずつシリアル入力されるように構成されている。そして、そのFF回路33にシリアル入力された1ライン分の画像データはラッチ回路34にパラレル出力されるように構成されている。各ラッチ回路34は、データラッチ信号LATCHの入力によってデータラッチ信号LATCHをANDゲート32の一方の入力端子に入力するように構成されている。
一方、ストローブ信号STB及び発熱時間制御信号THENBは、マイクロコンピュータ18によって生成されてCPU17の制御によりNORゲート35に入力され、NORゲート35からの出力信号がANDゲート32のもう一方の入力端子に入力される。
次いで、作用について説明する。まず、印字動作のためにヘッドドライバ23で行われる基本的な制御について説明する。CPU17の制御により、画像メモリ30に展開された画像データは、1ライン毎にFF回路33にシリアル転送される。FF回路33にシリアル転送された画像データは、FF回路33からラッチ回路34にパラレル転送され、ラッチセットされる。この状態でラッチ回路34にデータラッチ信号LATCHが一括入力されると、画像データに基づいてラッチセットされていたラッチ回路34はデータラッチ信号を対応するANDゲート32に出力する。この際、CPU17は、このようなヘッドドライバ23の動作に同期するようにストローブ信号STB及び発熱時間制御信号THENBをNORゲート35を経由してANDゲート32に出力する。これにより、ANDゲート32から出力信号が発生してトランジスタ31のベースに出力される。こうして、対応する発熱素子24に電圧が印加され、発熱素子24が発熱駆動される。
ところで、本実施の形態のラベルプリンタ1では、印字動作に際し、1dot印字について履歴制御するようにしている。図4は、履歴制御の一例を示すものである。図4に示すように、ヘッド出力データは、今回の生データ及び次回の生データの反転データ(履歴データ)である。このように1dot印字を「生データ」及び「履歴データ」として出力することで、図4に示すように一定の場合には発熱素子24の発熱駆動が1/2になるので、サーマルヘッド12の蓄熱による温度上昇を制限して印字品質を向上させるとともに、消費電力を抑えることができる。この場合、連続紙2の搬送を駆動制御するステッピングモータ10の動きで見ると、A相励磁時に「生データ」が印字され、B相励磁時に「履歴データ」が印字されることになり、合わせて1dotとなる(図8参照)。
このような「生データ」及び「履歴データ」の印字は、それぞれ別のテーブルに従って制御される。本実施の形態のラベルプリンタ1では、図5(a)の「生データ」用のヘッドコントロールテーブルT1、図5(b)の「生データ」用のチョッパパターンテーブルT2、図6(a)の「履歴データ」用のヘッドコントロールテーブルT3、図6(b)の「履歴データ」用のチョッパパターンテーブルT4がROM19に記憶されている。「生データ」用のヘッドコントロールテーブルT1及び「履歴データ」用のヘッドコントロールテーブルT3は、印字密度とヘッド温度との組み合わせに基づいてチョッパパターンとチョッパ終了期間とを決定するものである。
また、ROM19には、図7に示すような印字密度に基づいて印字速度を決定する速度テーブルT5も記憶されている。すなわち、印字密度が低い時には印字速度を高速にし、印字密度が高い時には印字速度をて低速にするものである。このようにCPU17が受信した印字データを変換した画像データから算出した1ライン毎の印字密度(1ラインにおける黒画素の割合)に基づいて印字速度を決定することにより、高品質な印字を提供することが可能になる。
図8は、1dotのヘッドコントロール制御を例示するタイミングチャートである。図8に示すように、1dotの印字は、印字の生データがサーマルヘッド12へとデータ転送されるとともに、この生データの印字密度及びサーマルヘッド12のヘッド温度に基づいて「生データ」用のヘッドコントロールテーブルT1と「生データ」用のチョッパパターンテーブルT2とから決定されたチョッピング制御情報(チョッパパターン及びチョッパ終了期間)に応じた発熱時間制御信号THENBがサーマルヘッド12へと出力されることにより、生データが印字される。次いで、履歴制御を入れた履歴データがサーマルヘッド12へとデータ転送されるとともに、この履歴データの印字密度及びサーマルヘッド12のヘッド温度に基づいて「履歴データ」用のヘッドコントロールテーブルT3と「履歴データ」用のチョッパパターンテーブルT4とから決定されたチョッピング制御情報(チョッパパターン及びチョッパ終了期間)に応じた発熱時間制御信号THENBがサーマルヘッド12へと出力されることにより、履歴データが印字される。この動作を繰り返すことで印字が行なわれる。
このように印字密度及びサーマルヘッド12のヘッド温度に基づいてチョッピング制御情報(チョッパパターン及びチョッパ終了期間)を決定し、印字密度に基づいて印字速度を決定して印字制御を行なうことによって、サーマルヘッド12の発熱時間の細かな制御を実現し、高品質な印字を提供するとともに、電源の定格を超えないように制御することが可能になる。
このように本実施の形態によれば、印字密度及びサーマルヘッド12のヘッド温度に基づいてチョッピング制御情報(チョッパパターン及びチョッパ終了期間)が決定され、ヘッドドライバ23による発熱素子24の発熱時間の制御に供される。これにより、サーマルヘッド12の発熱時間の細かな制御を実現し、高品質な印字を提供することが可能になる。また、チョッピング制御することにより、電流を制御することができるので、電源に対する負荷の低減が可能になり、電源の定格を超えないように制御することが可能になる。
また、印字密度に基づいて印字速度を決定することにより、高品質な印字を提供することが可能になる。
さらに、1dot印字について履歴制御し、1dot印字を生データ及び履歴データとして出力することにより、サーマルヘッド12の蓄熱による温度上昇を制限して印字品質を向上させるとともに、消費電力を抑えることが可能になる。
1…ラインサーマルプリンタ、12…サーマルヘッド、23…駆動制御回路、24…発熱素子
Claims (3)
- ライン状に配列された多数個の発熱素子を有するサーマルヘッドと、
前記発熱素子を選択的に発熱駆動する駆動制御回路と、
前記サーマルヘッドの温度を検出する手段と、
受信した印字データから1ライン毎の印字密度を算出する手段と、
前記サーマルヘッドの温度と印字密度とに基づいて、前記駆動制御回路による前記発熱素子の発熱時間のチョッピング制御情報を決定する手段と、
を備えるラインサーマルプリンタ。 - 前記受信した印字データから1ライン毎の印字密度を算出する手段から算出された印字密度に基づいて印字速度を決定して印字制御を行なう、
請求項1記載のラインサーマルプリンタ。 - ヘッド出力データとして1dot印字について履歴制御を行う、
請求項1または2記載のラインサーマルプリンタ。
Priority Applications (1)
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2004
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