JP2000165171A - Lc共振器部品及びlcフィルタ - Google Patents

Lc共振器部品及びlcフィルタ

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JP2000165171A
JP2000165171A JP10340104A JP34010498A JP2000165171A JP 2000165171 A JP2000165171 A JP 2000165171A JP 10340104 A JP10340104 A JP 10340104A JP 34010498 A JP34010498 A JP 34010498A JP 2000165171 A JP2000165171 A JP 2000165171A
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electrode
capacitor
ground
inductor
resonator component
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Noboru Kato
登 加藤
Hiroshi Masuda
博志 増田
Nobuie Funatani
信捨 舩谷
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好なQ特性を有する小型で安価なLC共振
器部品及びLCフィルタを提供する。 【解決手段】 LC共振器部品21は、絶縁体シートを
積み重ねた積層体30に、インダクタ23とコンデンサ
26とを形成してなるものである。インダクタ23はビ
アホール23a,23bにて構成されている。コンデン
サ26はコンデンサ電極24,25にて構成されてい
る。積層体30の上面にはグランド電極28が形成さ
れ、積層体30の左右の側面にはグランド端子電極29
a,29bが形成されている。グランド端子電極29
a,29bの一端はグランド電極28に接続している。
インダクタ23の一端はグランド電極28に接続され、
他端はコンデンサ電極24に接続している。コンデンサ
電極25はグランド端子電極29a,29bに接続して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LC共振器部品及
びLCフィルタ、特に、高周波の電子回路等においてノ
イズフィルタやトラップ等に使用されるLC共振器部品
及びLCフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、図38に示すように、従来のL
C共振器部品1は、例えば、グランド電極3とビアホー
ル6aを設けた絶縁体シート2と、ビアホール6bを設
けた絶縁体シート2と、コンデンサ電極8,9を設けた
絶縁体シート2と、予め表面に導体を設けない絶縁体シ
ート2を積み重ねて一体化した構造である。ビアホール
6a,6bは、連接してインダクタ6を構成する。ビア
ホール6bの下部先端面は、コンデンサ電極8に直接に
接続することになる。インダクタ6の軸方向は絶縁体シ
ート2の積み重ね方向に対して平行である。
【0003】各シート2は積み重ねられた後、一体的に
焼成されて図39及び図40に示すような積層体10と
される。積層体10の手前側及び奥側の側面にそれぞれ
信号線側端子電極13,14が形成され、積層体10の
左側及び右側の側面にそれぞれグランド側端子電極1
5,16が形成されている。端子電極13,14にはそ
れぞれコンデンサ電極8の端部が電気的に接続され、端
子電極15にはグランド電極3の一方の端部とコンデン
サ電極9の一方の端部が接続され、端子電極16にはグ
ランド電極3の他方の端部とコンデンサ電極9の他方の
端部が接続されている。
【0004】こうして得られたLC共振器部品1におい
て、ビアホール6a,6bにて構成されたインダクタ6
とコンデンサ電極8,9にて構成されたコンデンサ7と
により、図41に示すようなLC並列共振回路が形成さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のLC共振器部品
1は、ビアホール6a,6bからなるインダクタ6とグ
ランド側端子電極15,16とがグランド電極3を介し
て電気的に接続されている。このため、グランド電極3
の残留インダクタンス(等価直列インダクタンス)がイ
ンダクタ6とグランド側端子電極15,16との間に挿
入されることになる。このグランド電極3は、一般的に
薄層であるため、そのQ特性は、インダクタ6のQ特性
より悪く、結果として共振器部品のQ特性を劣化させて
いた。
【0006】この問題を解消するため、グランド電極3
の厚みや面積を大きくすることが提案されたが、上下で
互いに接する絶縁体シート2同士の密着力が低下し、焼
成後の絶縁体シート2の層剥がれ(デラミネーション)
が発生するという問題がある。また、グランド電極3を
多層化することも提案されたが、十分なQ特性の改善は
得られなかった。
【0007】そこで、本発明の目的は、良好なQ特性を
有する小型で安価なLC共振器部品およびLCフィルタ
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るLC共振器部品は、インダクタが、積
層体内にて絶縁体層の積み重ね方向に形成されたビアホ
ールにより構成され、前記インダクタの一端が前記積層
体の表面に設けたグランド電極に電気的に接続され、前
記インダクタの他端がコンデンサの一方のコンデンサ電
極に電気的に接続されていることを特徴とする。さら
に、積層体の表面に設けたグランド電極は、前記積層体
の側面に設けた端子電極を介して、前記インダクタの他
端に電気的に接続されている前記コンデンサ電極に対向
するいま一つのコンデンサ電極に電気的に接続してい
る。
【0009】また、本発明に係るLCフィルタは、各L
C共振回路の、インダクタが積層体内にて絶縁体層の積
み重ね方向に形成されたビアホールにより構成され、前
記インダクタの一端が前記積層体の表面に設けたグラン
ド電極に電気的に接続され、前記インダクタの他端が前
記コンデンサの一方のコンデンサ電極に電気的に接続さ
れ、隣接するLC共振回路の各コンデンサの前記コンデ
ンサ電極には結合コンデンサ電極が対向していることを
特徴とする。さらに、グランド電極は、隣接するLC共
振回路のインダクタをそれぞれ構成するビアホール間に
位置する部位の幅が、他の部位の幅と異なっている。
【0010】
【作用】以上の構成により、グランド電極は積層体の表
面に設けられているので、絶縁体層のデラミネーション
を考慮することなく、グランド電極の膜厚や面積が設定
される。また、一般に、誘電体中に配設された導体を伝
播する高周波信号は、波長λがε1/2に比例して短くな
る(ただし、εは誘電体の誘電率)。つまり、誘電体中
に配設された導体のインダクタンスは、ε1/2に比例し
て大きくなる。一方、積層体の表面に設けられたグラン
ド電極は、その一方の面が積層体に接し、他方の面が空
気に接しているので、グランド電極の周囲の誘電体の実
効誘電率εは、ビアホールにより構成されたインダクタ
の周囲の誘電体の誘電率εより小さくなる。空気の誘電
率は積層体の誘電率より小さいからである。従って、積
層体の表面に設けられたグランド電極のインダクタンス
は、ビアホールにより構成されたインダクタのインダク
タンスより小さくなる。この結果、LC共振回路のイン
ダクタンスは、ビアホールにより構成されたインダクタ
によって支配されることになり、LC共振器部品やLC
フィルタのQ特性が良くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るLC共振器
部品及びLCフィルタの実施の形態について添付の図面
を参照して説明する。
【0012】[第1実施形態、図1〜図4]図1に示す
ように、LC共振器部品21は、ビアホール23a,2
3bをそれぞれ中央部に設けた絶縁体シート22と、コ
ンデンサ電極24,25をそれぞれ表面に設けた絶縁体
シート22等からなる。絶縁体シート22は、誘電体粉
末や磁性体粉末を結合剤等と一緒に混練したものをシー
ト状にしたものである。コンデンサ電極24,25はA
g,Pd,Cu,Au,Ag−Pd等からなり、印刷等
の手段により形成される。また、ビアホール23a,2
3bは、Ag,Pd,Cu,Au,Ag−Pd等の導電
性ペーストを予め絶縁体シート22に設けた穴に充填す
ることによって形成される。
【0013】ビアホール23a,23bは、絶縁体シー
ト22の積み重ね方向に形成され、連接してインダクタ
23を構成する。インダクタ23の一方の端部(ビアホ
ール23bの下部先端面)は、コンデンサ電極24に直
接に接続する。ビアホール23bは、軸方向に長尺状の
ものであり、第1実施形態の場合、ビアホール23bの
軸方向がシート厚み方向に平行になるように、ビアホー
ル23bをシート22に形成している。但し、ビアホー
ル23bの形成方法はこれに限るものではなく、例えば
薄いシートにビアホールを形成し、この薄いシートを複
数枚積層させることにより、それぞれのシートに形成し
たビアホールを連接させてもよい。
【0014】インダクタ23に電流が流れると、インダ
クタ23の周囲に、インダクタ23の軸方向に対して垂
直な面を周回する磁束φが発生する。しかしながら、イ
ンダクタ23とコンデンサ電極24,25が垂直に配置
されているので、磁束φがコンデンサ電極24,25を
貫通せず、コンデンサ電極24,25に渦電流が発生し
ない。従って、渦電流損が少なく、Qの高いLC共振器
部品21が得られる。
【0015】コンデンサ電極24は、その引出し部24
aがシート22の手前側の辺に露出している。コンデン
サ電極24に対向するいま一つのコンデンサ電極25
は、その引出し部25a,25bがそれぞれシート22
の左側及び右側の辺に露出している。
【0016】各シート22は積み重ねられた後、一体的
に焼成されて図2及び図3に示すような直方体形状を有
する積層体30とされる。積層体30の手前側の側面に
は、信号線側端子電極27が形成されている。積層体3
0の上面(言い換えると、シート22の積み重ね方向に
対して垂直な面)には、グランド電極28が形成されて
いる。積層体30の左側及び右側の側面には、それぞれ
グランド側端子電極29a,29bが形成され、該グラ
ンド側端子電極29a,29bの一端はそれぞれグラン
ド電極28に電気的に接続している。端子電極27,2
9a,29b及びグランド電極28は、塗布焼付、スパ
ッタリング、あるいは蒸着等の手段により形成される。
信号線側端子電極27には、コンデンサ電極24の引出
し部24aが接続され、グランド側端子電極29a,2
9bにはコンデンサ電極25の引出し部25a,25b
がそれぞれ接続されている。グランド電極28には、イ
ンダクタ23の一端(即ち、ビアホール23a)が接続
されている。
【0017】以上の構成を有するLC共振器部品21
は、図4の(A)に示すような等価回路を有する。該等
価回路において、L1はビアホール23a,23bによ
り形成されたインダクタ23のインダクタンスであり、
Ls1はグランド電極28及び端子電極29aの残留イ
ンダクタンス(等価直列インダクタンス)を加算したも
のであり、Ls2はグランド電極28及び端子電極29
bの残留インダクタンス(等価直列インダクタンス)を
加算したものである。Cは、コンデンサ電極24,25
により形成されたコンデンサ26のキャパシタンスであ
る。図4の(A)の等価回路は、三つのインダクタンス
L1,Ls1,Ls2を一つのインダクタンスLで表示
することにより、図4の(B)に示すようなLC並列共
振回路となる。
【0018】LC共振器部品21は、グランド電極28
を積層体30の表面(上面)に設けているので、グラン
ド電極28の膜厚を厚くしたり、グランド電極28の面
積を広くしたりしても、積層体30にデラミネーション
等が発生する心配がない。従って、積層体30のデラミ
ネーションを考慮することなく、グランド電極28の膜
厚を厚くしたり、面積を広くすることができるので、グ
ランド電極28の抵抗成分が小さくなり、Q値の高いL
C共振器部品21を得ることができる。
【0019】さらに、グランド電極28やグランド側端
子電極29a,29bは、その一方の面が積層体30に
接し、他方の面が空気に接しているので、グランド電極
28や端子電極29a,29bの周囲の誘電体の実効誘
電率εは、ビアホール23a,23bにより構成された
インダクタ23の周囲の誘電体の誘電率εより小さくな
る。空気の誘電率は積層体30の誘電率より小さいから
である。従って、グランド電極28及び端子電極29
a,29bにて形成される残留インダクタンスLs1,
Ls2は、インダクタ23にて形成されるインダクタン
スL1より小さくなる。この結果、LC共振器部品21
は、残留インダクタンスLs1,Ls2よりインダクタ
ンスL1の方が支配的となり、Qが改善される。インダ
クタ23のQ特性の方が、グランド電極28や端子電極
29a,29bのQ特性より優れているからである。
【0020】また、積層体30の上面に設けたグランド
電極28を流れる高周波電流は、左右に二つに分かれ
て、それぞれ積層体30の対向する左右の側面に設けた
端子電極29a,29bに流れる。従って、端子電極2
9aを流れる高周波電流と端子電極29bを流れる高周
波電流とは、グランド電極28を逆方向に流れることに
なり、高周波電流がグランド電極28を流れることによ
って発生する磁界が打ち消される。これにより、グラン
ド電極28の残留インダクタンス成分がさらに小さくな
り、LC共振器部品21のQ特性をさらに向上させる。
さらに、端子電極29a,29bの膜厚を厚くしたり、
面積を広くすることにより、端子電極29a,29bの
残留インダクタンス成分を小さくし、Q特性を向上させ
ることもできる。因みに、LC共振器部品21のQ特性
は、従来のLC共振器部品1の1.5倍以上であり、こ
れは誘電体共振器のQ特性に略等しい。また、LC共振
器部品21のサイズは誘電体共振器の1/2〜1/3で
ある。
【0021】[第2実施形態、図5〜図8]図5に示す
ように、LC共振器部品31は、ビアホール23a,2
3bをそれぞれ設けた絶縁体シート22と、コンデンサ
電極24,32をそれぞれ表面に設けた絶縁体シート2
2等からなる。コンデンサ電極24に対向するいま一つ
のコンデンサ電極32は、その引出し部32aがシート
22の奥側の辺に露出している。
【0022】各シート22は積み重ねられた後、一体的
に焼成されて図6及び図7に示すような直方体形状を有
する積層体33とされる。積層体33の手前側の側面に
は、信号線側端子電極27が形成されている。積層体3
0の上面には、グランド電極34が形成されている。積
層体30の奥側の側面にはグランド側端子電極35が形
成され、該グランド側端子電極35の一端はグランド電
極34に電気的に接続している。信号線側端子電極27
には、コンデンサ電極24の引出し部24aが接続さ
れ、グランド側端子電極35にはコンデンサ電極32の
引出し部32aが接続されている。グランド電極34に
は、インダクタ23の一端(即ち、ビアホール23a)
が接続されている。なお、図5〜図7において、図1〜
図3に対応する部分には同じ符号を付し、重複した説明
は省略する(以下の各実施形態においても同様とす
る)。
【0023】以上の構成を有するLC共振器部品31
は、図8の(A)に示すような等価回路を有する。該等
価回路において、L1はビアホール23a,23bによ
り形成されたインダクタ23のインダクタンスであり、
Ls3はグランド電極34及びグランド側端子電極35
の残留インダクタンス(等価直列インダクタンス)を加
算したものである。Cは、コンデンサ電極24,32に
より形成されたコンデンサ36のキャパシタンスであ
る。図8の(A)の等価回路は、二つのインダクタンス
L1,Ls3を一つのインダクタンスLで表示すること
により、図8の(B)に示すようなLC並列共振回路と
なる。LC共振器部品31は、前記第1実施形態のLC
共振器部品21と実質的に同様の構成を有しているの
で、LC共振器部品21と同様の作用効果を奏すること
ができる。
【0024】[第3実施形態、図9〜図12]図9に示
すように、LC共振器部品41は、ビアホール23a,
23b及びグランド用ビアホール42a,42b,43
a,43bをそれぞれ設けた絶縁体シート22と、コン
デンサ電極24及びグランド用ビアホール42c,43
cを設けた絶縁体シート22と、コンデンサ電極25を
設けた絶縁体シート22等からなる。
【0025】グランド用ビアホール42a〜42c,4
3a〜43cは、それぞれ絶縁体シート22の積み重ね
方向に形成され、連接してグランド導体42,43を構
成する。グランド用ビアホール42c,43cの下部先
端面はコンデンサ電極25に直接に接続する。グランド
導体42,43は横断面が矩形状であるが、円形状であ
ってもよいことは言うまでもない。
【0026】各シート22は、積み重ねられた後、一体
的に焼成されて図10及び図11に示すような積層体4
9とされる。積層体49の手前側の側面には、信号線側
端子電極45が形成されている。積層体49の上面に
は、グランド電極44が形成されている。積層体49の
左側及び右側の側面にはグランド側端子電極46a,4
6bが形成されている。信号線側端子電極45には、コ
ンデンサ電極24の引出し部24aが接続され、グラン
ド側端子電極46a,46bには、コンデンサ電極25
の引出し部25a,25bがそれぞれ接続されている。
グランド電極44には、インダクタ23の一端(即ち、
ビアホール23a)と、グランド導体42,43の一端
(即ち、グランド用ビアホール42a,43a)とが接
続されている。
【0027】以上の構成からなるLC共振器部品41
は、図12の(A)に示すような等価回路を有する。該
等価回路において、L1はビアホール23a,23bに
より形成されたインダクタ23のインダクタンスであ
り、Ls4はグランド電極44、グランド導体42、コ
ンデンサ電極25及びグランド側端子電極46aの残留
インダクタンス(等価直列インダクタンス)を加算した
ものであり、Ls5はグランド電極44、グランド導体
43、コンデンサ電極25及びグランド側端子電極46
bの残留インダクタンスを加算したものである。図12
の(A)の等価回路は、三つのインダクタンスL1,L
s4,Ls5を一つのインダクタンスLで表示すること
により、図12の(B)に示すようなLC並列共振回路
となる。このLC共振器部品41は、前記第1実施形態
のLC共振器部品21と同様の作用効果を奏することが
できる。
【0028】[第4実施形態、図13〜図16]図13
に示すように、LC共振器部品51は、ビアホール23
a,23bをそれぞれ設けた絶縁体シート22と、コン
デンサ電極24,52をそれぞれ表面に設けた絶縁体シ
ート22等からなる。コンデンサ電極24に対向するい
ま一つのコンデンサ電極52は、その引出し部52aが
シート22の右側の辺に露出している。
【0029】各シート22は積み重ねられた後、一体的
に焼成されて図14及び図15に示すような積層体58
とされる。積層体58の右側の側面には、信号線側端子
電極56が形成されている。積層体58の上面にはグラ
ンド電極54が形成されている。積層体58の左側の側
面には、グランド側端子電極55が形成され、該グラン
ド側端子電極55の一端はグランド電極54に電気的に
接続している。信号線側端子電極56には、コンデンサ
電極52の引出し部52aが接続されている。グランド
電極54には、インダクタ23の一端(即ち、ビアホー
ル23a)が接続されている。
【0030】以上の構成からなるLC共振器部品51
は、図16の(A)に示すような等価回路を有する。該
等価回路において、L1はビアホール23a,23bに
より形成されたインダクタ23のインダクタンスであ
り、Ls6はグランド電極54及びグランド側端子電極
55の残留インダクタンスを加算したものである。C
は、コンデンサ電極24,52により形成されたコンデ
ンサ53のキャパシタンスである。図16の(A)の等
価回路は、二つのインダクタンスL1,Ls6を一つの
インダクタンスLで表示することにより、図16の
(B)に示すようなLC直列共振回路となる。このLC
共振器部品51は、前記第1実施形態のLC共振器部品
21と同様の作用効果を奏することができる。
【0031】[第5実施形態、図17〜図20]図17
に示すように、LC共振器部品61は、ビアホール23
a,23bとグランド用ビアホール62a,62b,6
3a,63b,64a,64bをそれぞれ設けた絶縁体
シート22と、コンデンサ電極65とグランド用ビアホ
ール62c,63c,64cを設けた絶縁体シート22
と、コンデンサ電極66を設けた絶縁体シート22等か
らなる。
【0032】グランド用ビアホール62a〜62c,6
3a〜63c,64a〜64cは、それぞれ絶縁体シー
ト22の積み重ね方向に形成され、連接してグランド導
体62,63,64を構成する。グランド用ビアホール
62c,63c,64cの下部先端面はコンデンサ電極
66に直接に接続する。
【0033】各シート22は、積み重ねられた後、一体
的に焼成されて図18及び図19に示すような積層体6
8とされる。積層体68の右側の側面には、信号線側端
子電極70が形成されている。積層体68の上面には、
グランド電極69が形成されている。積層体68の左側
の側面にはグランド側端子電極71が形成されている。
信号線側端子電極70には、コンデンサ電極65の引出
し部65aが接続され、グランド側端子電極71には、
コンデンサ電極66の引出し部66aが接続されてい
る。グランド電極69には、インダクタ23の一端(即
ち、ビアホール23a)と、グランド導体62,63,
64のそれぞれの一端(即ち、グランド用ビアホール6
2a,63a,64a)とが接続されている。
【0034】以上の構成からなるLC共振器部品61
は、図20に示すような等価回路を有する。該等価回路
において、L1はビアホール23a,23bにより形成
されたインダクタ23のインダクタンスであり、Ls7
はグランド電極69、グランド導体62、コンデンサ電
極66及びグランド側端子電極71の残留インダクタン
ス(等価直列インダクタンス)を加算したものであり、
Ls8はグランド電極69、グランド導体63、コンデ
ンサ電極66及びグランド側端子電極71の残留インダ
クタンスを加算したものである。さらに、Ls9はグラ
ンド電極69、グランド導体64、コンデンサ電極66
及びグランド側端子電極71の残留インダクタンスを加
算したものであり、Cはコンデンサ電極65,66によ
り形成されたコンデンサ67のキャパシタンスである。
このLC共振器部品61は、前記第1実施形態のLC共
振器部品21と同様の作用効果を奏することができる。
【0035】[第6実施形態、図21〜図24]図21
に示すように、LC共振器部品81は、ビアホール83
a,83b,83c,83dをそれぞれ設けた絶縁体シ
ート22と、コンデンサ電極24,25をそれぞれ設け
た絶縁体シート22等からなる。
【0036】ビアホール83a〜83dは絶縁体シート
22の積み重ね方向に形成され、連接してインダクタ8
3を構成する。インダクタ83の軸方向の中間位置(具
体的にはビアホール83cの位置)に引出し電極84が
接続している。インダクタ83の一方の端部(ビアホー
ル83dの下部先端面)は、コンデンサ電極24に直接
に接続する。
【0037】各シート22は積み重ねられた後、一体的
に焼成されて図22及び図23に示すような積層体89
とされる。積層体89の手前側の側面には、信号線側端
子電極86が形成されている。積層体89の上面には、
グランド電極87が形成されている。積層体89の左側
及び右側の側面には、それぞれグランド側端子電極88
a,88bが形成され、該グランド側端子電極88a,
88bの一端はそれぞれグランド電極87に電気的に接
続している。信号線側端子電極86には、引出し電極8
4が接続され、グランド側端子電極88a,88bには
コンデンサ電極25の引出し部25a,25bがそれぞ
れ接続されている。グランド電極87には、インダクタ
83の一端(即ち、ビアホール83a)が接続されてい
る。
【0038】以上の構成を有するLC共振器部品81
は、図24に示すようなLC共振回路を有する。該等価
回路において、L1は、インダクタ83のうち、引出し
電極84からコンデンサ電極24に至る部分(即ち、ビ
アホール83c,83d)のインダクタンスである。L
s10は、インダクタンス83の残りの部分(即ち、ビ
アホール83a,83b)のインダクタンスと、グラン
ド電極87及び端子電極88a,88bの残留インダク
タンス(等価直列インダクタンス)とを加算したもので
ある。Cは、コンデンサ電極24,25により形成され
たコンデンサ26のキャパシタンスである。
【0039】このLC共振器部品81は、引出し電極8
4がインダクタ83の中間タップとして機能している。
従って、LC共振器部品81は、前記第1実施形態のL
C共振器部品21が奏する作用効果に加えて、引出し電
極84の引出し位置を変えることにより、LC共振回路
の特性インピーダンスを調整することができる。具体的
には、ビアホール83dを設けた絶縁体シート22のシ
ート厚を薄くして引出し電極84の位置をコンデンサ電
極24側に近づけると、特性インピーダンスは高くな
る。逆に、ビアホール83dを設けた絶縁体シート22
のシート厚を厚くして、引出し電極84の位置をコンデ
ンサ電極24から遠ざけると、特性インピーダンスは低
くなる。
【0040】[第7実施形態、図25〜図29]図25
に示すように、LCフィルタ101は、ビアホール10
3a,104a及びビアホール103b,104bをそ
れぞれ設けた絶縁体シート22と、ビアホール103
c,104c及び結合コンデンサ電極111,112を
設けた絶縁体シート22と、コンデンサ電極105,1
06,コンデンサ電極108をそれぞれ設けた絶縁体シ
ート22等からなる。
【0041】ビアホール103a〜103cは連接し
て、絶縁体シート22の積み重ね方向に軸を有するイン
ダクタ103を構成する。ビアホール104a〜104
cは連接して、絶縁体シート22の積み重ね方向に軸を
有するインダクタ104を構成する。インダクタ10
3,104の一方の端部(ビアホール103c,104
cの下端面)は、それぞれコンデンサ電極105,10
6に直接に接続する。
【0042】シート22の左寄りの位置に形成したコン
デンサ電極105は、その引出し部105aがシート2
2の奥側の辺に露出している。シート22の右寄りの位
置に形成したコンデンサ電極106は、その引出し部1
06aがシート22の手前側の辺に露出している。コン
デンサ電極105,106に対向する共通のコンデンサ
電極108は、その引出し部108a,108bがそれ
ぞれシート22の左側及び右側の辺に露出している。結
合コンデンサ電極111は、、その引出し部111aが
手前側の辺に露出し、結合コンデンサ電極112は、そ
の引出し部112aが奥側の辺に露出している。
【0043】各シート22は積み重ねられた後、一体的
に焼成されて図26及び図27に示すような積層体11
5とされる。積層体115の手前側及び奥側の側面に
は、それぞれ入力側端子電極116及び出力側端子電極
117が形成されている。積層体115の上面には、グ
ランド電極118が形成されている。積層体115の左
側及び右側の側面には、それぞれグランド側端子電極1
19a,119bが形成され、該グランド側端子電極1
19a,119bの一端はそれぞれグランド電極118
に電気的に接続している。入力側端子電極116には、
コンデンサ電極106の引出し部106a及び結合コン
デンサ111の引出し部111aが接続されている。出
力側端子電極117には、コンデンサ電極105の引出
し部105a及び結合コンデンサ112の引出し部11
2aが接続されている。グランド電極118には、イン
ダクタ103,104の一端(即ち、ビアホール103
a,104a)がそれぞれ接続されている。グランド側
端子電極119a,119bには、コンデンサ電極10
8の引出し部108a,108bがそれぞれ接続されて
いる。
【0044】以上の構成を有するLCフィルタ101
は、図28に示すような等価回路を有する。該等価回路
において、L2は、ビアホール104a〜104cによ
り形成されたインダクタ104のインダクタンスと、グ
ランド電極118及び端子電極119bの残留インダク
タンス(等価直列インダクタンス)を加算したものであ
る。L3は、ビアホール103a〜103cにより形成
されたインダクタ103のインダクタンスと、グランド
電極118及び端子電極119aの残留インダクタンス
を加算したものである。C2はコンデンサ電極105,
108により形成されたコンデンサ109のキャパシタ
ンス、C3はコンデンサ電極106,108により形成
されたコンデンサ110のキャパシタンスである。Cd
は、コンデンサ電極105,106と結合コンデンサ1
11,112との間に形成された結合キャパシタンスで
ある。
【0045】インダクタンスL2とキャパシタンスC2
は入力側LC共振回路120を構成し、インダクタンス
L3とキャパシタンスC3は出力側LC共振回路121
を構成している。コンデンサ電極105,106と結合
コンデンサ111,112の間の結合キャパシタンスC
dを大きくすることにより、LC共振回路120と12
1の電気結合を大きくすることができる。
【0046】そして、インダクタ103,104と電極
105,106,108,111,112が垂直に配置
されているので、インダクタ103,104を電流が流
れたときに発生する磁束が電極105,106,10
8,111,112を貫通せず、これらの電極105,
106等に渦電流が発生しない。従って、渦電流損が少
なく、Qの高いLCフィルタ101が得られる。
【0047】さらに、グランド電極118やグランド側
端子電極119a,119bは、その一方の面が積層体
115に接し、他方の面が空気に接している。従って、
グランド電極118や端子電極119a,119bにて
形成される残留インダクタンスが、インダクタ103,
104にて形成されるインダクタより小さくなる。これ
により、LC共振回路120,121のインダクタンス
L2,L3は、残留インダクタンスよりインダクタ10
3,104にて形成されるインダクタンスの方が支配的
となり、Qが改善される。こうして、狭帯域で低挿入損
失のLCフィルタ101が得られる。具体的には、同一
の帯域幅で、従来と比較して、20〜30%の損失向上
が図られた。
【0048】また、LC共振回路120のグランド側と
LC共振回路121のグランド側は、グランド電極11
8を介して磁気結合している。この磁気結合の強度は、
グランド電極118のインダクタ103と104の間の
部位118aのパターン幅を変えることにより調節する
ことができる。具体的には、インダクタ103と104
の間の部位118aのパターン幅を小さくすると磁気結
合は弱くなり、パターン幅を大きくすると磁気結合は強
くなる。
【0049】グランド電極118だけではLC共振回路
120と121のグランド側の磁気結合が不足する場合
には、図29に示すように、ビアホール103d,10
4d及び接続パターン120を設けた絶縁体シート22
を使用し、接続パターン120によってインダクタ10
3と104を軸方向の中間位置で電気的にショートさせ
る。これにより、LC共振回路120と121の磁気結
合を強くすることができる。接続パターン120の位置
をコンデンサ電極105,106側に近づけるにつれ
て、磁気結合は強くなる。
【0050】[第8実施形態、図30〜図33]図30
に示すように、LCフィルタ131は、ビアホール13
3a,134a、ビアホール133b,134b及びビ
アホール133d,134dをそれぞれ設けた絶縁体シ
ート22と、ビアホール133c,134c及び引出し
電極142,143を設けた絶縁体シート22と、ビア
ホール133e,134e及び結合コンデンサ電極14
1を設けた絶縁体シート22と、コンデンサ電極13
5,136,コンデンサ電極137をそれぞれ設けた絶
縁体シート22等からなる。
【0051】ビアホール133a〜133eは連接し
て、絶縁体シート22の積み重ね方向に軸を有するイン
ダクタ133を構成する。ビアホール134a〜134
eは連接して、絶縁体シート22の積み重ね方向に軸を
有するインダクタ134を構成する。インダクタ13
3,134の軸方向の中間位置(具体的には、ビアホー
ル133c,134cの位置)に、それぞれ引出し電極
142,143が接続している。インダクタ133,1
34の一方の端部(ビアホール133e,134eの下
端面)は、それぞれコンデンサ電極135,136に直
接に接続する。
【0052】各シート22は積み重ねられた後、一体的
に焼成されて図31及び図32に示すような積層体14
5とされる。積層体145の手前側及び奥側の側面に
は、それぞれ入力側端子電極146及び出力側端子電極
147が形成されている。積層体145の上面には、グ
ランド電極148が形成されている。積層体145の左
側及び右側の側面には、それぞれグランド側端子電極1
49a,149bが形成され、該グランド側端子電極1
49a,149bの一端はそれぞれグランド電極148
に電気的に接続している。入力側端子電極146には、
引出し電極142が接続されている。出力側端子電極1
47には、引出し電極143が接続されている。グラン
ド電極148には、インダクタ133,134の一端
(即ち、ビアホール133a,134a)がそれぞれ接
続されている。グランド側端子電極149a,149b
には、コンデンサ電極137の引出し部137a,13
7bがそれぞれ接続されている。
【0053】以上の構成を有するLCフィルタ131
は、図33に示すような等価回路を有する。該等価回路
において、L4は、インダクタ134のうち、引出し電
極142からコンデンサ電極136に至る部分(即ち、
ビアホール134c〜134e)のインダクタンスであ
る。Ls11は、インダクタ134の残りの部分(即
ち、ビアホール134a,134b)のインダクタと、
グランド電極148及び端子電極149bの残留インダ
クタンス(等価直列インダクタンス)とを加算したもの
である。C4は、コンデンサ電極136,137により
形成されたコンデンサ140のキャパシタンスである。
同様に、L5は、インダクタ133のうち、引出し電極
143からコンデンサ電極135に至る部分(即ち、ビ
アホール133c〜133e)のインダクタンスであ
る。Ls12は、インダクタ133の残りの部分(即
ち、133a,133b)のインダクタと、グランド電
極148及び端子電極149aの残留インダクタンス
(等価直列インダクタンス)とを加算したものである。
C5は、コンデンサ電極135,137により形成され
たコンデンサ139のキャパシタンスである。Cdは、
コンデンサ電極135,136と結合コンデンサ141
との間に形成された結合キャパシタンスである。
【0054】このLCフィルタ131は、インダクタン
スL4、Ls11とキャパシタンスC4が入力側LC共
振回路151を構成し、インダクタンスL5、Ls12
とキャパシタンスC5が出力側LC共振回路152を構
成している。そして、引出し電極142,143がそれ
ぞれインダクタ134,133の中間タップとして機能
している。従って、LCフィルタ131は、前記第7実
施形態のLCフィルタ101が奏する作用効果に加え
て、引出し電極142,143の引出し位置を変えるこ
とにより、フィルタの特性インピーダンスを調整するこ
とができる。
【0055】[第9実施形態、図34〜図37]前記第
7及び第8実施形態ではLC共振回路を2個備えたLC
フィルタについて説明したが、3個以上備えたLCフィ
ルタを構成することもできる。第9実施形態はLC共振
回路を3個備えたLCフィルタについて説明する。
【0056】図34に示すように、LCフィルタ161
は、ビアホール163a,164a,165a及びビア
ホール163b,164b,165bをそれぞれ設けた
絶縁体シート22と、ビアホール163c,164c,
165c及び結合コンデンサ電極173,174を設け
た絶縁体シート22と、コンデンサ電極166,16
7,168,コンデンサ電極169をそれぞれ設けた絶
縁体シート22等からなる。
【0057】ビアホール163a〜163cは連接し
て、絶縁体シート22の積み重ね方向に軸を有するイン
ダクタ163を構成する。ビアホール164a〜164
c,165a〜165cはそれぞれ連接して、絶縁体シ
ート22の積み重ね方向に軸を有するインダクタ16
4,165を構成する。インダクタ163,164,1
65の一方の端部(ビアホール163c,164c,1
65cの下端面)は、それぞれコンデンサ電極166,
167,168に直接に接続する。
【0058】シート22の左寄りの位置に形成したコン
デンサ電極166は、その引出し部166aがシート2
2の左側の辺に露出している。シート22の右寄りの位
置に形成したコンデンサ電極168は、その引出し部1
68aがシート22の右側の辺に露出している。コンデ
ンサ電極166〜168に対向する共通のコンデンサ電
極169は、その引出し部169a,169bがそれぞ
れシート22の手前側及び奥側の辺に露出している。
【0059】各シート22は積み重ねられた後、一体的
に焼成されて図35及び図36に示すような積層体17
5とされる。積層体175の左側及び右側の側面には、
それぞれ入力側端子電極176及び出力側端子電極17
7が形成されている。積層体175の上面には、グラン
ド電極178が形成されている。積層体175の手前側
及び奥側の側面には、それぞれグランド側端子電極17
9a,179bが形成され、該グランド側端子電極17
9a,179bの一端はそれぞれグランド電極178に
電気的に接続している。入力側端子電極176には、コ
ンデンサ電極166の引出し部166aが接続されてい
る。出力側端子電極177には、コンデンサ電極168
の引出し部168aが接続されている。グランド電極1
78には、インダクタ163,164,165の一端
(即ち、ビアホール163a,164a,165a)が
それぞれ接続されている。グランド側端子電極179
a,179bには、コンデンサ電極169の引出し部1
69a,169bがそれぞれ接続されている。
【0060】以上の構成を有するLCフィルタ161
は、図37に示すような等価回路を有する。該等価回路
において、L6は、ビアホール163a〜163cによ
り形成されたインダクタ163のインダクタンスと、グ
ランド電極178及び端子電極179a,179bの残
留インダクタンス(等価直列インダクタンス)を加算し
たものである。L7は、ビアホール164a〜164c
により形成されたインダクタ164のインダクタンス
と、グランド電極178及び端子電極179a,179
bの残留インダクタンスを加算したものである。L8
は、ビアホール165a〜165cにより形成されたイ
ンダクタ165のインダクタンスと、グランド電極17
8及び端子電極179a,179bの残留インダクタン
スを加算したものである。C6はコンデンサ電極16
6,169により形成されたコンデンサ170のキャパ
シタンス、C7はコンデンサ電極167,169により
形成されたコンデンサ171のキャパシタンス、C8は
コンデンサ電極168,169により形成されたコンデ
ンサ172のキャパシタンスである。Cd1は、コンデ
ンサ電極166,167と結合コンデンサ173との間
に形成された結合キャパシタンス、Cd2は、コンデン
サ電極167,168と結合コンデンサ174との間に
形成された結合キャパシタンスである。
【0061】[他の実施形態]なお、本発明に係るLC
共振器部品及びLCフィルタは、前記実施形態に限定さ
れるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更する
ことができる。
【0062】LC共振器部品やLCフィルタを製造する
場合、コンデンサ電極やビアホールを設けた絶縁性シー
トを積み重ねた後、一体的に焼成する工法に必ずしも限
定されない。絶縁性シートは予め焼成されたものを用い
てもよい。また、以下に説明する工法によってLC共振
器部品やLCフィルタを製造してもよい。すなわち、印
刷等の手法によりペースト状の絶縁性材料にて絶縁体層
を形成した後、その絶縁層の上からペースト状の導電性
材料を塗布してコンデンサ電極やビアホールを形成す
る。さらに、ペースト状の絶縁性材料を上から塗布して
絶縁体層とする。こうして順に重ね塗りをすることによ
り、積層構造を有するLC共振器部品やLCフィルタが
得られる。
【0063】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、グランド電極は積層体の表面に設けられて
いるので、絶縁体層のデラミネーションを考慮すること
なく、グランド電極の膜厚を厚くしたり、グランド電極
の面積を広くすることができる。また、グランド電極や
端子電極はその一方の面が積層体に接しているのに対し
て、他方の面は空気に接しているので、ビアホールによ
り構成されたインダクタのインダクタンスと比較して、
グランド電極や端子電極のインダクタンス成分は小さく
なる。従って、グランド電極や端子電極のインダクタン
スに比較して、ビアホールにより形成されるインダクタ
ンスが支配的となる。この結果、大きいQ値を有するL
C共振器部品を得たり、狭帯域で挿入損失の小さいLC
フィルタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るLC共振器部品の一つの実施形態
の構成を示す分解斜視図。
【図2】図1に示したLC共振器部品の外観を示す斜視
図。
【図3】図2のIII−III断面図。
【図4】図2に示したLC共振器部品の電気等価回路
図。
【図5】本発明に係るLC共振器部品の別の実施形態の
構成を示す分解斜視図。
【図6】図5に示したLC共振器部品の外観を示す斜視
図。
【図7】図6のVII−VII断面図。
【図8】図6に示したLC共振器部品の電気等価回路
図。
【図9】本発明に係るLC共振器部品のさらに別の実施
形態の構成を示す分解斜視図。
【図10】図9に示したLC共振器部品の外観を示す斜
視図。
【図11】図10のXI−XI断面図。
【図12】図10に示したLC共振器部品の電気等価回
路図。
【図13】本発明に係るLC共振器部品のさらに別の実
施形態の構成を示す分解斜視図。
【図14】図13に示したLC共振器部品の外観を示す
斜視図。
【図15】図14のXV−XV断面図。
【図16】図14に示したLC共振器部品の電気等価回
路図。
【図17】本発明に係るLC共振器部品のさらに別の実
施形態の構成を示す分解斜視図。
【図18】図17に示したLC共振器部品の外観を示す
斜視図。
【図19】図18のXIX−XIX断面図。
【図20】図18に示したLC共振器部品の電気等価回
路図。
【図21】本発明に係るLC共振器部品のさらに別の実
施形態の構成を示す分解斜視図。
【図22】図21に示したLC共振器部品の外観を示す
斜視図。
【図23】図22のXXIII−XXIII断面図。
【図24】図22に示したLC共振器部品の電気等価回
路図。
【図25】本発明に係るLCフィルタの一つの実施形態
の構成を示す分解斜視図。
【図26】図25に示したLCフィルタの外観を示す斜
視図。
【図27】図26のXXVII−XXVII断面図。
【図28】図26に示したLCフィルタの電気等価回路
図。
【図29】図25に示したLCフィルタの変形例を示す
分解斜視図。
【図30】本発明に係るLCフィルタの別の実施形態の
構成を示す分解斜視図。
【図31】図30に示したLCフィルタの外観を示す斜
視図。
【図32】図31のXXXII−XXXII断面図。
【図33】図31に示したLCフィルタの電気等価回路
図。
【図34】本発明に係るLCフィルタのさらに別の実施
形態の構成を示す分解斜視図。
【図35】図34に示したLCフィルタの外観を示す斜
視図。
【図36】図35のXXXVI−XXXVI断面図。
【図37】図35に示したLCフィルタの電気等価回路
図。
【図38】従来のLC共振器部品の構成を示す分解斜視
図。
【図39】図38に示したLC共振器部品の外観を示す
斜視図。
【図40】図39のXXXX−XXXX断面図。
【図41】図39に示したLC共振器部品の電気等価回
路図。
【符号の説明】
21,31,41,51,61,81…LC共振器部品 22…絶縁体シート 23,83…インダクタ 23a,23b,83a〜83d…ビアホール 24,25,32,52,65,66…コンデンサ電極 26,36,53,67…コンデンサ 28,34,44,54,69,87…グランド電極 29a,29b,35,55,88a,88b…端子電
極 30,33,49,58,68,89…積層体 101,101A,131,161…LCフィルタ 103,104,133,134,163,164,1
65…インダクタ 103a〜103c,104a〜104c,133a〜
133e,134a〜134e,163a〜163c,
164a〜164c,165a〜165c…ビアホール 105,106,108,135〜137,166〜1
69…コンデンサ電極 109,110,139,140,170,171,1
72…コンデンサ 111,112,141,173,174…結合コンデ
ンサ電極 115,145,175…積層体 118,148,178…グランド電極 119a,119b,149a,149b,179a,
179b…端子電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 舩谷 信捨 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5E070 AA05 AB06 BA12 CB03 CB13 CB17 CB20 CC01 DB08 EA01 EB03 5E082 AA01 AB03 BB01 BC40 DD09 EE04 EE23 EE35 FF05 FG06 FG46 FG54 GG10 GG28 MM24 5J024 AA01 AA09 AA10 CA04 DA04 DA21 DA29 DA32 DA35 EA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体層を積み重ねて構成した積層体に
    インダクタとコンデンサとを形成し、これらインダクタ
    とコンデンサとによりLC共振回路を形成したLC共振
    器部品において、 前記インダクタが、前記積層体内にて前記絶縁体層の積
    み重ね方向に形成されたビアホールにより構成され、前
    記インダクタの一端が前記積層体の表面に設けたグラン
    ド電極に電気的に接続され、前記インダクタの他端が前
    記コンデンサの一方のコンデンサ電極に電気的に接続さ
    れていることを特徴とするLC共振器部品。
  2. 【請求項2】 前記積層体の表面に設けたグランド電極
    が、前記積層体の側面に設けた端子電極を介して、前記
    インダクタの他端に電気的に接続されている前記コンデ
    ンサ電極に対向するいま一つのコンデンサ電極に電気的
    に接続していることを特徴とする請求項1記載のLC共
    振器部品。
  3. 【請求項3】 絶縁体層を積み重ねて構成した積層体に
    インダクタとコンデンサとを形成し、各々が前記インダ
    クタとコンデンサとにより複数のLC共振回路を形成し
    たLCフィルタにおいて、 前記各LC共振回路は、前記インダクタが前記積層体内
    にて前記絶縁体層の積み重ね方向に形成されたビアホー
    ルにより構成され、前記インダクタの一端が前記積層体
    の表面に設けたグランド電極に電気的に接続され、前記
    インダクタの他端が前記コンデンサの一方のコンデンサ
    電極に電気的に接続され、隣接するLC共振回路の各コ
    ンデンサの前記コンデンサ電極に結合コンデンサ電極が
    対向していることを特徴とするLCフィルタ。
  4. 【請求項4】 前記グランド電極は、隣接するLC共振
    回路のインダクタをそれぞれ構成するビアホール間に位
    置する部位の幅が、他の部位の幅と異なっていることを
    特徴とする請求項3記載のLCフィルタ。
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