JP2976696B2 - 高周波用ローパスフィルタ - Google Patents
高周波用ローパスフィルタInfo
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Description
ルタに関し、特にたとえば、電極パターンを形成した層
を積層することによって、インダクタとコンデンサとを
π型接続した回路を形成した、高周波用ローパスフィル
タに関する。
周波用ローパスフィルタを示す分解斜視図である。高周
波用ローパスフィルタ1は、誘電体層2を含む。誘電体
層2上には、アース電極3が形成される。さらに、誘電
体層2を挟んで、アース電極3と対向するように、3つ
のコンデンサ電極4a,4b,4cが形成される。これ
らのコンデンサ電極4a〜4cとアース電極3との間
に、静電容量が形成される。また、誘電体層2を挟ん
で、コンデンサ電極4a〜4cと間隔を隔てて、2つの
コイル電極5a,5bが形成される。これらのコイル電
極5a,5bは、蛇行するように形成され、互いに対称
となるように形成される。これらのコイル電極5a,5
b上には、誘電体層2を挟んで、シールド電極6が形成
される。そして、シールド電極6上には、誘電体層2が
形成される。
は、複数の外部電極(図示せず)が形成される。これら
の外部電極によって、アース電極3の引出端子3aとシ
ールド電極6の引出端子6aとが接続される。また、一
方のコイル電極5aは、コンデンサ電極4aとコンデン
サ電極4bとに接続される。さらに、他方のコイル電極
5bは、コンデンサ電極4aとコンデンサ電極4cとに
接続される。この高周波用ローパスフィルタ1は、イン
ダクタとコンデンサとをπ型接続した回路を形成してい
る。
高周波用ローパスフィルタでは、コイル電極と他の電極
との間に浮遊容量が発生し、高周波域において不要な共
振点が発生する。このような共振点は、2つのコイル電
極の両方に発生し、それらが重なり合って、不要な通過
域が発生する。そのため、高周波用ローパスフィルタの
周波数特性にスプリアスが発生する。
プリアスを抑えて、良好な周波数特性を有する、高周波
用ローパスフィルタを提供することである。
と、誘電体層を挟んでアース電極に対向することによ
り、アース電極との間に静電容量を形成するコンデンサ
電極と、誘電体層を挟んでコンデンサ電極およびアース
電極と間隔を隔てて、同一の誘電体層上に形成される複
数のコイル電極を含み、それぞれのコイル電極の両端部
がコンデンサ電極に接続され、複数のコイル電極の長さ
をそれぞれ異なるようにした、高周波用ローパスフィル
タである。
が形成され、コイル電極によってインダクタが形成され
る。これらのインダクタと静電容量とで、高周波用ロー
パスフィルタが形成される。この高周波用ローパスフィ
ルタにおいて、コイル電極の長さを異なるようにするこ
とによって、複数のコイル電極と他の電極との間に発生
する浮遊容量に差が生じる。そのため、高周波域に発生
する共振点の位置にずれが生じる。
共振点にずれが生じるため、これらの共振点が重なら
ず、そのため、大きなスプリアスが発生しない。したが
って、この高周波用ローパスフィルタを用いれば、良好
な周波数特性を得ることができる。
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
る。この高周波用ローパスフィルタ10は、積層体11
を含む。積層体11は、図2に示すように、第1の誘電
体層12を含む。第1の誘電体層12上には、その周辺
部を除く全面にアース電極14が形成される。アース電
極14から第1の誘電体層12の端部に向かって、4つ
の引出端子16a,16b,16cおよび16dが形成
される。2つの引出端子16a,16bは、第1の誘電
体層12の一端側に向かって形成され、互いに間隔を隔
てて形成される。別の2つの引出端子16c,16d
は、第1の誘電体層12の他端側に向かって形成され、
その中央付近で近接した位置に形成される。
8が配置される。第2の誘電体層18上には、3つのコ
ンデンサ電極20,22および24が形成される。コン
デンサ電極20は、第2の誘電体層18の一端寄りにお
いて、ほぼ中央付近に形成される。また、コンデンサ電
極22,24は、第2の誘電体層18の他端寄りにおい
て、両側に間隔を隔てて形成される。コンデンサ電極2
0から第2の誘電体層18の一端に向かって、接続端子
20aおよび20bが形成される。これらの接続端子2
0a,20bは、第2の誘電体層18の一端側の中央部
付近で、互いに近接して形成される。また、コンデンサ
電極22,24から第2の誘電体層18の他端に向かっ
て、それぞれ接続端子22a,24aが形成される。こ
れらの接続端子22a,24aは、互いに間隔を隔てて
形成される。これらのコンデンサ電極20,22,24
は、アース電極14に対向するように形成される。
第3の誘電体層26が配置される。第3の誘電体層26
上には、2つのコイル電極28および30が形成され
る。これらのコイル電極28,30は、第3の誘電体層
26の一端から他端に向かって蛇行するミアンダライン
として形成される。コイル電極28の一端部28aはコ
ンデンサ電極20の接続端子20aに対応する位置に配
置され、他端部28bはコンデンサ電極22の接続端子
22aに対応する位置に配置される。また、コイル電極
30の一端部30aはコンデンサ電極20の接続端子2
0bに対応する位置に配置され、他端部30bはコンデ
ンサ電極24の接続端子24aに対応する位置に配置さ
れる。これらのコイル電極28および30は、それぞれ
異なる長さとなるように形成される。
体層32が配置される。第4の誘電体層32上には、そ
の周辺部を除く全面に、シールド電極34が形成され
る。シールド電極34から第4の誘電体層32の端部に
向かって、4つの引出端子36a,36b,36cおよ
び36dが形成される。2つの引出端子36a,36b
は、第4の誘電体層32の一端側に向かって形成され、
互いに間隔を隔てて形成される。別の2つの引出端子3
6c,36dは、第4の誘電体層32の他端側に向かっ
て形成され、その中央付近で近接した位置に形成され
る。さらに、シールド電極34上には、第5の誘電体層
38が配置される。
て、積層体11が形成される。この積層体11の側面に
は、8つの外部電極40a,40b,40c,40d,
40e,40f,40gおよび40hが形成される。こ
れらの外部電極40a〜40hのうち、4つの外部電極
40a〜40dは積層体11の一端側に形成され、他の
4つの外部電極40e〜40hは積層体11の他端側に
形成される。これらの外部電極40a〜40hは、積層
体11の上面から側面を経て、下面に達するように形成
される。
0gは、それぞれアース電極14の引出端子16a,1
6b,16cおよび16dに接続される。同時に、外部
電極40a,40d,40fおよび40gは、それぞれ
シールド電極34の引出端子36a,36b,36cお
よび36dに接続される。また、外部電極40bは、コ
イル電極28の一端部28aとコンデンサ電極20の接
続端子20aとに接続される。さらに、外部電極40e
は、コイル電極28の他端部28bとコンデンサ電極2
2の接続端子22aとに接続される。また、外部電極4
0cは、コイル電極30の一端部30aとコンデンサ電
極20の接続端子20bとに接続される。さらに、外部
電極40hは、コイル電極30の他端部30bとコンデ
ンサ電極24の接続端子24aとに接続される。
とえば誘電体セラミックグリーンシート上に各電極の形
状に電極ペーストを塗布し、積層して焼成することによ
り形成される。このとき、各誘電体層の厚みにしたがっ
て、積層するセラミックグリーンシートの枚数が調整さ
れる。なお、外部電極を形成するには、積層体を焼成す
る前に電極ペーストを塗布し、一体的に焼成してもよい
し、積層体を焼成した後に電極ペーストを塗布して焼き
付けてもよい。
3に示すように、インダクタンスL1 ,L2 と静電容量
C1 ,C 2 ,C 3 とがπ型接続された等価回路を有す
る。この高周波用ローパスフィルタ10では、たとえば
1.6GHz以下に通過帯域を有するフィルタを得るこ
とができる。この高周波用ローパスフィルタ10では、
コイル電極28,30の長さが異なっているため、これ
らのコイル電極28,30とシールド電極34などの他
の電極との間に発生する浮遊容量に差が生じる。このよ
うな浮遊容量によって、高周波域において共振点が発生
するが、浮遊容量に差があるため、共振点にずれが生じ
る。そのため、同じ位置で共振点が重ならず、スプリア
スの発生が抑えられる。
さの差が0μm,50μm,100μm,200μm,
300μm,400μmの高周波用ローパスフィルタの
減衰量と反射損失とを測定した。そして、その周波数特
性を図4,図5,図6,図7,図8および図9に示し
た。
衰量が約14dBの部分が存在するが、図9ではこの位
置の減衰量が約17dBになっている。このように、コ
イル電極28,30の長さを異なるようにすることによ
って、スプリアスの少ない周波数特性を得ることができ
る。
図3に示すインダクタンスL1 ,L2 の値も異なり、イ
ンピーダンス整合がとれなくなる。そのため、コンデン
サ電極20,22,24の面積を調整して、図3の接地
容量C1 ,C2 ,C3 を調整し、インピーダンス整合が
とられる。通常、インダクタンスを小さくすることによ
って、回路のインピーダンスは低くなるので、接地容量
を大きくしなければならない。これによって、高周波域
での減衰量は、さらに改善される。
0mmという超小型で、スプリアスの少ない高周波用ロ
ーパスフィルタを得ることができた。また、この高周波
用ローパスフィルタでは、通過帯域における挿入損失が
0.6dB以下で、かつ9GHzまで20dB以上の減
衰量を確保することができた。なお、上述の実施例で
は、コイル電極が2つ形成されたが、コイル電極は3つ
以上形成されてもよい。この場合、すべてのコイル電極
の長さが異なるように形成される。
の分解斜視図である。
路図である。
用ローパスフィルタの周波数特性を示すグラフである。
高周波用ローパスフィルタの周波数特性を示すグラフで
ある。
の高周波用ローパスフィルタの周波数特性を示すグラフ
である。
の高周波用ローパスフィルタの周波数特性を示すグラフ
である。
の高周波用ローパスフィルタの周波数特性を示すグラフ
である。
の高周波用ローパスフィルタの周波数特性を示すグラフ
である。
す分解斜視図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 アース電極、 誘電体層を挟んで前記アース電極に対向することによ
り、前記アース電極との間に静電容量を形成するコンデ
ンサ電極、および誘電体層を挟んで前記コンデンサ電極
および前記アース電極と間隔を隔てて、同一の誘電体層
上に形成される複数のコイル電極を含み、それぞれの前記コイル電極の両端部が前記コンデンサ電
極に接続され、 前記複数のコイル電極の長さをそれぞれ
異なるようにした、高周波用ローパスフィルタ。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4124177A JP2976696B2 (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 高周波用ローパスフィルタ |
EP93106243A EP0566145B1 (en) | 1992-04-16 | 1993-04-16 | High-frequency low-pass filter |
DE69320521T DE69320521T2 (de) | 1992-04-16 | 1993-04-16 | Tiefpass-Hochfrequenzfilter |
US08/048,381 US5357227A (en) | 1992-04-16 | 1993-04-16 | Laminated high-frequency low-pass filter |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4124177A JP2976696B2 (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 高周波用ローパスフィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05299961A JPH05299961A (ja) | 1993-11-12 |
JP2976696B2 true JP2976696B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=14878883
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4124177A Expired - Lifetime JP2976696B2 (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 高周波用ローパスフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2976696B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100335108B1 (ko) * | 1999-12-23 | 2002-05-04 | 구자홍 | 마이크로파 필터 |
US6806794B2 (en) | 2000-08-12 | 2004-10-19 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Noise filter |
US7091800B2 (en) | 2001-06-21 | 2006-08-15 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Noise filter |
-
1992
- 1992-04-16 JP JP4124177A patent/JP2976696B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05299961A (ja) | 1993-11-12 |
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