JP2000162910A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP2000162910A
JP2000162910A JP10337393A JP33739398A JP2000162910A JP 2000162910 A JP2000162910 A JP 2000162910A JP 10337393 A JP10337393 A JP 10337393A JP 33739398 A JP33739398 A JP 33739398A JP 2000162910 A JP2000162910 A JP 2000162910A
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heat
image
fixing
heater
fixing device
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JP10337393A
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English (en)
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Atsushi Shinozaki
淳 篠崎
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度上の信頼性を確保しつつ消費電力の低
減、経済性の向上を図る。 【解決手段】 トナー像を転写された転写紙は、定着ロ
ーラ18と加圧ローラ20の定着ニップ部を通されて定
着される。蓄熱体としての定着ローラ18の転写紙に接
触する側の面から加熱するようにヒータ22が設けられ
ている。ヒータ22は、転写紙搬送方向と直交する方向
に分割された複数のヒータから構成されており、各ヒー
タは個別に通電される。制御手段26は、感光体2に潜
像を書き込むための画像信号に基づいて画像の存在する
領域を検知し、画像の存在する部分に対応した定着ロー
ラ18の部分のみが他に比べて高い温度になるようにヒ
ータドライバ24を制御してヒータ22を発熱させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる熱定着
方式の定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の定着装置としては、例えば、内
部にヒータを備えた金属製の加熱ローラ(蓄熱体)と、
外周面が弾性体で被覆された加圧ローラとを有する構成
のものが知られている。加熱ローラと加圧ローラのニッ
プ部にトナー像を支持した転写材を通し、熱と圧力でト
ナー像を転写材に永久画像として定着するようになって
いる。加熱ローラは加熱機能と同時にニップ部形成時の
加圧に耐え得る強度も有しなければならないので、その
強度を確保するための厚みから必然的に熱容量も大き
い。このため、ヒータの熱によって加熱ローラの表面が
定着可能な温度まで高まる時間、すなわち、ウォームア
ップ時間が長くかかるという問題があった。この問題を
解消すべく、いつでも定着が行えるように、使用してい
ない時もヒータに通電して加熱ローラを温めておくとい
うような対策が講じられている。このため、消費電力の
無駄が大きな問題となっていた。
【0003】上記熱ローラ定着方式の問題を解消するた
めに、ベルト定着方式が提案されている。これは、蓄熱
体として薄肉の耐熱性エンドレスフィルムを用い、その
転写材に接触しない側の面(裏面)からセラミックヒー
タ等により加熱する構成となっている。この種の方式の
定着装置としては、特開平9−73243号公報、特開
平6−274068号公報、特許公報第2596199
号に記載のものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のベルト定着方式
によれば、蓄熱体としての薄肉のフィルムの全体のうち
定着部位に対応する部分のみをヒータにより局部的に加
熱するので、定着部位の昇温が早く、よってウォームア
ップ時間を短くでき、また、熱ローラ定着方式に比べて
消費電力の低減に寄与することができる。しかしなが
ら、フィルム表面を速やかに定着温度に高めるために、
強度を犠牲にしてフィルムを薄くしており、このため、
耐久性の観点から信頼性が低いという問題があった。ま
た、ヒータ全体で加熱する方式であるため、画像が存在
しない部分は単に転写紙材を暖めるだけであり、不経済
であった。
【0005】そこで、本発明は、ウォームアップ時間を
短くできるとともに消費電力の低減にも寄与でき、耐久
性及び経済性の向上を図れる定着装置の提供を、その目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、蓄熱体の転写材に接触する面からヒータ
により加熱し、蓄熱体の厚みによる昇温速度への影響を
排除することとした。具体的には、請求項1記載の発明
では、熱源で加熱される蓄熱体と、この蓄熱体とニップ
部を形成する加圧体とを有し、トナー像が転写された転
写材を上記ニップ部に通して定着を行う定着装置におい
て、上記熱源が上記蓄熱体の上記転写材に接触する側の
面から加熱するように設けられている、という構成を採
っている。
【0007】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
構成において、上記熱源は、上記転写材の搬送方向と略
直角の方向に並んだ複数のヒータを有し、これらのヒー
タはそれぞれ独立に通電発熱可能であり、上記転写材上
で画像のある部分又はそれを含む領域と接触する上記蓄
熱体の表面の領域と、蓄熱体の表面のそれ以外の領域で
上記熱源の加熱条件を変更する、という構成を採ってい
る。
【0008】請求項3記載の発明では、請求項1又は2
記載の構成ににおいて、上記蓄熱体は、上記転写材に接
触する側から、トナーの剥離性の良い表面層、熱を拡散
する熱伝導層、熱を遮断するベース層で構成され、上記
熱伝導層の熱伝導率をKb、ベース層の熱伝導率をKc
としたとき、Kb>Kcの条件を満足する、という構成
を採っている。
【0009】請求項4記載の発明では、請求項1又は2
記載の構成において、上記蓄熱体が、その上記転写材に
接触する面の法線方向の熱伝導率が他の方向の熱伝導率
よりも大きい材料で形成された層を有する、という構成
を採っている。
【0010】請求項5記載の発明では、請求項1,2,
3又は4記載の構成において、潜像担持体に潜像を書き
込むための画像信号に基づいて画像の存在する領域を検
知し、それに基づいて上記熱源の加熱条件を制御する制
御手段を有する、という構成を採っている。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。なお、各実施例において同一部分は同一符号にて示
す。図1は、画像形成装置としての複写機の概略構成を
示している。感光体2の周りの作像構成は周知と同様で
あるので簡単に説明する。潜像担持体としての感光体2
は帯電手段4によって一様に帯電され、帯電した感光体
2上に光書き込み手段6によって静電潜像が形成され
る。光書き込み手段6は、図示しない画像読み取り手段
からの画像信号に基づいて制御手段26によって制御さ
れる。
【0012】静電潜像は現像手段8によってトナー像に
現像され、このトナー像は、図示しない給紙部から供給
されレジストローラ対10により所定のタイミングで送
られる転写材としての転写紙に転写手段12によって転
写される。転写後、転写紙は感光体2から分離される
が、転写部位における過剰な転写電荷が除電手段14に
よって除電されることにより、転写紙の分離が容易とな
る。分離した転写紙は、破線で示すように定着装置16
へ向けて搬送される。転写後の感光体2の表面は、クリ
ーニング手段17によりクリーニングされ、残留トナー
等が除去される。
【0013】定着装置16は、蓄熱体としての定着ロー
ラ18と、この定着ローラ18に対向して設けられた加
圧体としての加圧ローラ20と、定着ローラ18の外側
における定着ニップ部の転写紙搬送方向上流側の近傍に
設けられた熱源としてのヒータ22と、ヒータ22を駆
動するヒータドライバ24とから主に構成されている。
ヒータドライバ24は制御手段26によって制御され
る。定着ローラ18の外側におけるヒータ22のさらに
上流側には、制御手段26に接続されたサーミスタ28
が設けられており、定着ローラ18の温度管理がなされ
るようになっている。ヒータ22及びサーミスタ28
は、図示しない画像形成装置本体に固定されたブラケッ
ト等に支持されている。トナー像を支持した転写紙が定
着ローラ18と加圧ローラ20の定着ニップ部を通る
と、トナーは定着ローラ18の熱によって溶融し、同時
に圧力によって転写紙に永久画像として定着される。
【0014】ヒータ22は、図2及び図3に示すよう
に、その長手方向(転写紙搬送方向に直交する方法)に
5分割された構成となっている。具体的に説明すると、
ヒータ22は、セラミックからなるヒータベース30
と、ヒータベース30上にその長手方向に亘って固定さ
れた湾曲凸面を有するガラス製の突起体32と、この突
起体32の表面を覆うように設けられたヒータとしての
板状の各発熱体(抵抗体)34a,34b,34c,3
4d,34eと、各発熱体34a,34b,34c,3
4d,34eの一端側に接続された導電性材料で形成さ
れた共通電極36と、各発熱体34a,34b,34
c,34d,34eの他端側に個別に接続された個別電
極38a,38b,38c,38d,38eを有してい
る。なお、図2においては、他の部材との区別を明確に
するために、共通電極36と個別電極38a,38b,
38c,38d,38eはハッチングで表示している。
また、図2では各発熱体34a,34b,34c,34
d,34e、共通電極36及び個別電極38a,38
b,38c,38d,38eの厚みは省略している。
【0015】各発熱体34a,34b,34c,34
d,34eは、制御手段26により、ヒータドライバ2
4を介して個別に給電され、これによって転写紙搬送方
向と直交する方向において、定着ローラ18の表面を部
分的に加熱することができる。各発熱体34a,34
b,34c,34d,34e間の隙間gは、転写紙搬送
方向と平行になると各隙間gでは加熱することができな
くなるので、これを防止するために各発熱体34a,3
4b,34c,34d,34eは斜めに配置されてい
る。また、各発熱体34a,34b,34c,34d,
34eは、熱が均一になるように長方形に形成されてい
る。
【0016】感光体2に静電潜像を書き込むときに制御
手段26から光書き込み手段6に画像信号に基づいた書
き込み信号が送られるが、制御手段26は、画像信号を
図示しないメモリ手段を介してメモリする。そして、転
写紙上で画像のある部分又はそれを含む領域を判断し、
これを定着ローラ18の表面に対応付け、定着ローラ1
8のその対応部分のみを他の部分より温度が高くなるよ
うにヒータドライバ24を制御してヒータ22を発熱さ
せる。画像のある部分又はそれを含む領域に対応しない
部分は加熱しないという制御でもよい。この制御によ
り、画像のある部分又はそれを含む領域に対応した定着
ローラ18の表面部分のみが所定の定着温度に加熱さ
れ、画像が存在しない部分に対応する部分も一律に加熱
することによる無駄を回避することができる。定着ロー
ラ18の表面温度は、サーミスタ28からの信号に基づ
いて制御手段26により管理され、所定の定着温度に変
化が生じた場合にはヒータドライバ24を制御して給電
量を調整する。
【0017】本実施例では、上記ヒータ22の分割構成
による転写紙搬送方向と直交する方向の任意の部分加熱
機能に加えて、転写紙をその搬送方向において時間的に
分割し、画像のある部分又はそれを含む領域に対応した
定着ローラ18の表面部分のみを所定温度に加熱する機
能も有している。これを以下に説明する。光書き込み手
段6による感光体2への書き込み後、定着に至るまでの
時間をT1とし、定着ローラ18とヒータ22の接触幅
(定着ローラ18表面の進行方向の幅)をWとする。ま
た、定着ローラ18の表面のある一点が上記Wを通過す
るのに要する時間をTwとする。また、ヒータ22が定
着に必要な温度に達するまでの時間をT2とし、ヒータ
22で加熱された部分が定着ニップ部(定着ローラ18
と加圧ローラ20が接触する領域)に至るまでの時間を
T3とする。
【0018】上記条件の下、制御手段26は、光書き込
み手段6による書き込み後、時間Th=T1−T2−T
3−Tw経過後に、ヒータ22のON信号をヒータドラ
イバ24に出力する。このタイミングにより、ヒータ2
2の立ち上がり、ヒータ22の転写紙搬送方向の幅を考
慮し、定着ローラ18における画像のある部分又はそれ
を含む領域に対応した部分のみを所定温度に加熱するこ
とができる。なお、ここでは、T2+Twがヒータ22
のON/OFFの最小周期になるので、画像の無い部分
が途中にあっても、その時間的幅がT2+Tw以下であ
ったら、次のヒータ22のONによる加熱が間に合わな
いことになる。トナーの無い部分、すなわち画像の無い
部分はヒータ22OFFが省エネルギー的には好ましい
が、ヒータ22ON時の温度によっては、転写紙の熱に
よる収縮の影響で紙が歪んで波打つことがあるので、適
度に加熱してもよい。
【0019】上述のように、本実施例では、転写紙搬送
方向における画像のある部分又はそれを含む領域に対応
した定着ローラ18の部分のみを所定温度に加熱するこ
とができるとともに、転写紙搬送方向と直交する方向に
おける画像のある部分又はそれを含む領域に対応した定
着ローラ18の部分のみを所定温度に加熱することがで
きるので、画像のある部分又はそれを含む領域を格子状
に捉えることができ、部分的に加熱条件を変更する制御
を高精度に行うことができる。なお、転写紙搬送方向と
直交する方向における画像のある部分又はそれを含む領
域に対応した定着ローラ18の部分のみを所定温度に加
熱する構成だけでも従来に比べて消費電力の無駄を低減
できるとともに、排熱量を抑制でき、また、画像が存在
しない部分も一律に加熱することによる無駄な加熱によ
る熱的劣化を抑制することができる。また、ヒータ22
を分割構成とせずに、転写紙搬送方向における画像のあ
る部分又はそれを含む領域に対応した定着ローラ18の
部分のみを所定温度に加熱する構成だけでも従来に比べ
て消費電力の無駄を低減できるとともに、排熱量を抑制
でき、また、画像が存在しない部分を一律に加熱するこ
とによる無駄な加熱による熱的劣化を抑制することがで
きる。
【0020】本実施例では、ヒータ22が定着ローラ1
8の転写紙に接触する外側の面から加熱するように設け
られているので、定着ローラ18の厚みに拘らず所定温
度への立ち上がりをすばやく得ることができる。所定温
度への立ち上がりが厚みにあまり関係ないので、単に厚
みを大きくして高い剛性を有するようにすることもでき
るが、本発明の特徴の一つである部分加熱の機能を高精
度に得るためには定着ローラ18の素材の熱伝導率等を
考慮する必要があり、かかる観点から定着ローラ18の
構造には種々の工夫が凝らされている。すなわち、図4
に示すように、本実施例における定着ローラ18は、ベ
ース層40と、熱伝導層42と、表面層44との3層構
造となっている。ベース層40と熱伝導層42における
熱伝導率の関係は、熱伝導層42の熱伝導率をKb、ベ
ース層40の熱伝導率をKcとしたとき、Kb>Kcの
条件を満足するように設定されている。
【0021】ベース層40は、定着ローラ18の基本形
状である円筒形状を維持し、且つ、熱の拡散を防ぐ機能
を持たせるため、高い剛性と低い熱伝導率が要求され
る。このため、セラミック、鉄、耐熱性樹脂(ポリイミ
ド等)等が好ましい。熱伝導層42は、ヒータ22ある
いは転写紙との熱の授受を速やかに行うため、熱伝導率
の大きい材料がよく、金属、グラファイトあるいはそれ
らを分散した樹脂が好ましい。表面層44は、トナーと
直接接触する面であるので、トナーが付着しにくい材
料、すなわち、フッ素樹脂、シリコン樹脂等が好まし
い。熱伝導層42がこのようなトナーの剥離性の良いも
のである場合には表面層44は不要である。
【0022】熱伝導層42は熱伝導率が大きいと熱の授
受の効率は高いが、周囲への熱の拡散が大きくなる。従
って、本発明のように必要な箇所を限定的に加熱する場
合は問題となる。そこで、熱伝導層42の材料として、
方向によって熱伝導率の異なるものを用いるのが好まし
い。層の厚さ方向をz方向(転写材に接触する面の法線
方向)、定着ローラ18の進行方向(回転方向)をx方
向、x、zの両方に直角な方向をy方向とし、それぞれ
の方向の熱伝導率をKz,Kx,Kyとしたときに、下
記の式の関係となることが好ましい。 Kz≧Ky≧Kx Kzが大きいと熱の授受の効率が高くなる。すなわち、
ヒータ22により部分的に加熱された部分では、熱の移
動は厚み方向が大きいので、熱拡散によるロスが小さ
く、所定温度への立ち上がりが速くなる。Kx,Kyの
大小は使用条件で決まる。転写紙のスピードが速く、上
記T2(ヒータ22の立ち上がり時間)に相当する走行
距離が大きい場合にはKxが大きくても問題はない。そ
の場合は、 Kz≧Kx≧Ky の関係になるのがよい。方向によって熱伝導率が異なる
材料としては、短くカットしたカーボン繊維、金属繊維
を熱伝導層の材料中に分散し、且つ、繊維の長手方向が
層の厚さ方向に向いて並ぶように成型したものを採用で
きる。
【0023】図5はヒータ22における発熱体の変形例
を示している。各発熱体46a,46b,46c,46
d,46eは、細幅でN字状に折り返して設置されてお
り、それぞれが転写紙搬送方向と直交する方向に3分割
された態様となっている。このようにすると、共通電極
36と個別電極38a,38b,38c,38d,38
eの構成を上記実施例とほぼ同様の簡易構成とすること
ができるとともに、細幅形状によって転写紙搬送方向と
直交する方向を細かく分けることができることによって
温度分布を均一にすることができ、部分加熱の精度を向
上させることができる。
【0024】図6及び図7は、ヒータ22における突起
体の変形例を示している。上記実施例と異なる部分のみ
について説明すると、図6では突起体32が設けられて
おらず、各発熱体34a,34b,34c,34d,3
4eが平板状に直にヒータベース30に設置されてい
る。図7では、平板状の突起体48を介して各発熱体3
4a,34b,34c,34d,34eが中央部が突出
するように設置されている。
【0025】次に、図8及び図9に基づいて他の実施例
を説明する。上記実施例では、熱ローラ定着方式の構成
で説明したが、本実施例はベルト定着方式の構成であ
る。定着装置50は、蓄熱体としてのエンドレス状の定
着ベルト52と、加圧ローラ20と、定着ベルト52の
外側(転写紙に接触する面側)における定着ニップ部の
転写紙搬送方向上流側に設けられたヒータ22と、フレ
ーム54とから主に構成されている。フレーム54に
は、駆動ローラ56と従動ローラ58が支持されてお
り、定着ベルト52は駆動ローラ56と従動ローラ58
間に掛け渡されている。定着ベルト52を挟んでヒータ
22の反対側にはサーミスタ28が設けられている。サ
ーミスタ28の設置位置はヒータ22の上流側でもよ
く、ヒータ22と同様定着ベルト52の表面側でもよ
い。また、サーミスタ28を複数個設けて温度管理をす
る構成としてもよい。
【0026】フレーム54は駆動ローラ56の回転軸5
6aを支点として回動自在に設けられており、その力点
としての自由端はバネ60で加圧ローラ20側へ付勢さ
れている。フレーム54の下端における加圧ローラ20
と対向する部位には加圧板62が一体に形成されてお
り、加圧板62のバックアップにより定着ニップ部にお
ける定着ベルト52と加圧ローラ20との間に圧接力が
生じる。バネ60を設けずにフレーム54を固定しても
定着ニップ部の圧接力は、加圧板62に対する加圧ロー
ラ20の押圧力によって得ることができる。定着ベルト
52は、駆動ローラ56によって駆動され、矢印方向に
移動する。定着ベルト52の表面は定着ニップ部の直前
において、ヒータ22との接触又はヒータ22と僅かな
隙間をもって対向することにより加熱される。ヒータ2
2の加熱状況はサーミスタ28で検知され、図示しない
制御手段にフィードバックされる。最初の実施例と同様
の制御である。定着ベルト52の加熱された部分は、定
着ニップ部に至り、所定のタイミングで定着ニップ部に
送られる転写紙の画像部分と重ね合わされる。このと
き、定着ベルト52と転写紙は加圧板62と加圧ローラ
20に挟まれて加圧され、熱と圧力による定着が行われ
る。
【0027】本実施例においても最初の実施例と同様
に、転写紙搬送方向における画像のある部分又はそれを
含む領域に対応した定着ベルト52の部分のみを所定温
度に加熱することができるとともに、転写紙搬送方向と
直交する方向における画像のある部分又はそれを含む領
域に対応した定着ベルト52の部分のみを所定温度に加
熱することができる。また、転写紙搬送方向と直交する
方向における画像のある部分又はそれを含む領域に対応
した定着ベルト52の部分のみを所定温度に加熱する構
成だけでも従来に比べて消費電力の無駄を低減できると
ともに、排熱量を抑制でき、また、画像が存在しない部
分も一律に加熱することによる無駄な加熱による熱的劣
化を抑制することができる。また、ヒータ22を分割構
成とせずに、転写紙搬送方向における画像のある部分又
はそれを含む領域に対応した定着ベルト52の部分のみ
を所定温度に加熱する構成だけでも従来に比べて消費電
力の無駄を低減できるとともに、排熱量を抑制でき、ま
た、画像が存在しない部分を一律に加熱することによる
無駄な加熱による熱的劣化を抑制することができる。
【0028】本実施例においても熱ローラ定着方式と同
様に、定着ベルト52の厚みに拘らず所定温度への立ち
上がりをすばやく得ることができるので、ベルトの厚み
を大きくでき、従来の薄肉フィルムに比べて機械的強度
(剛性)の観点からの信頼性を高めることができる。な
お、単にベルトの厚みを大きくして高い剛性を有するよ
うにすることもできるが、本発明の特徴の一つである部
分加熱の機能を高精度に得るためには定着ベルト52の
素材の熱伝導率等を考慮する必要があり、かかる観点か
ら定着ベルト52の構造は、図9に示すように、最初の
実施例と同様、ベース層64と、熱伝導層66と、表面
層68との3層構造となっている。熱伝導率等に関する
条件設定や材料選定等は定着ローラ18と同様であるの
で説明を省略する。なお、定着ローラ18に比べて定着
ベルト52は円筒形状を維持する必要がないので、ベー
ス層64に高い剛性は要求されない。熱伝導層66に定
着ベルト52の機械的強度を担う適度の引っ張り強度が
あればベース層64は省略することもできる。
【0029】図10は、ベルト定着方式の変形例を示し
ている。本実施例における定着装置70は、蓄熱体とし
てのエンドレス状の定着ベルト72と、加圧ローラ20
と、定着ベルト52の外側(転写紙に接触する面側)に
おける定着ニップ部の転写紙搬送方向上流側に設けられ
たヒータ22とから主に構成されている。サーミスタや
制御手段等は省略している。定着ベルト72は、図示し
ない装置本体に支持された駆動ローラ74と従動ローラ
76間に掛け渡されて矢印方向に移動され、駆動ローラ
74に対する加圧ローラ20の押圧により定着ニップ部
における圧接力が得られるようになっている。上記実施
例に比べて、加圧ローラ20が加圧部材として機能する
ので、構成を簡易にできる利点がある。なお、従動ロー
ラ76と加圧ローラ20の間で加圧する構成としてもよ
い。本実施例においても画像部分に応じた部分加熱機能
及び定着ベルト72の熱伝導率を考慮した構成等は上記
実施例と同様である。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、熱源を蓄
熱体の転写材に接触する側の面から加熱するように設け
る構成としたので、蓄熱体の厚みに拘らずウォームアッ
プ時間を短くできるとともに、蓄熱体の強度(耐久性)
を確保することができる。
【0031】請求項2記載の発明によれば、転写材の搬
送方向と略直角の方向に熱源を複数に分割し、各分割さ
れた熱源を独立に通電発熱させる構成としたので、画像
のある部分又はそれを含む領域に対応した蓄熱体の部分
のみを所定の定着温度にすることができ、これにより消
費電力の無駄を低減できるとともに経済性を向上でき
る。また、排熱量を抑制できるとともに、画像が存在し
ない部分も一律に加熱することによる無駄な加熱による
熱的劣化を抑制することができる。
【0032】請求項3記載の発明によれば、蓄熱体にお
けるベース層の熱伝導率を熱伝導層の熱伝導率より小さ
くする構成としたので、熱が不必要な部位に拡散するこ
とを抑制することができ、部分加熱機能を高めることが
できる。
【0033】請求項4記載の発明によれば、蓄熱体の厚
み方向の熱伝導率を他の方向より大きくする構成とした
ので、熱が加熱部位から拡散することを抑制することが
でき、部分加熱機能を高めることができる。
【0034】請求項5記載の発明によれば、潜像担持体
に潜像を書き込むための画像信号に基づいて画像の存在
する領域を検知し、それに基づいて熱源の加熱条件を制
御する構成としたので、画像のある部分又はそれを含む
領域に対応した蓄熱体の部分のみを所定の定着温度にす
ることができ、これにより消費電力の無駄を低減できる
とともに、排熱量を抑制でき、また、画像が存在しない
部分も一律に加熱することによる無駄な加熱による熱的
劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に一実施例に係る定着装置の画像形成装
置での使用状態を示す概要正面図である。
【図2】ヒータの斜視図である。
【図3】ヒータの断面図である。
【図4】定着ローラの部分断面図である。
【図5】ヒータの変形例を示す斜視図である。
【図6】ヒータの変形例を示す断面図である。
【図7】ヒータの変形例を示す断面図である。
【図8】他の実施例を示す概要正面図である。
【図9】図8で示した例の定着ベルトの部分断面図であ
る。
【図10】他の実施例を示す概要正面図である。
【符号の説明】
2 潜像担持体としての感光体 18 蓄熱体としての定着ローラ 20 加圧体としての加圧ローラ 22 熱源としてのヒータ 26 制御手段 34,46 複数のヒータとしての発熱体 40,64 ベース層 42,66 熱伝導層 44,68 表面層 52,72 蓄熱体としての定着ベルト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱源で加熱される蓄熱体と、この蓄熱体と
    ニップ部を形成する加圧体とを有し、トナー像が転写さ
    れた転写材を上記ニップ部に通して定着を行う定着装置
    において、 上記熱源が上記蓄熱体の上記転写材に接触する側の面か
    ら加熱するように設けられていることを特徴とする定着
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の定着装置において、 上記熱源は、上記転写材の搬送方向と略直角の方向に並
    んだ複数のヒータを有し、これらのヒータはそれぞれ独
    立に通電発熱可能であり、上記転写材上で画像のある部
    分又はそれを含む領域と接触する上記蓄熱体の表面の領
    域と、蓄熱体の表面のそれ以外の領域で上記熱源の加熱
    条件を変更することを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の定着装置において、 上記蓄熱体は、上記転写材に接触する側から、トナーの
    剥離性の良い表面層、熱を拡散する熱伝導層、熱を遮断
    するベース層で構成され、上記熱伝導層の熱伝導率をK
    b、ベース層の熱伝導率をKcとしたとき、Kb>Kc
    の条件を満足することを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の定着装置において、 上記蓄熱体が、その上記転写材に接触する面の法線方向
    の熱伝導率が他の方向の熱伝導率よりも大きい材料で形
    成された層を有することを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3又は4記載の定着装置に
    おいて、 潜像担持体に潜像を書き込むための画像信号に基づいて
    画像の存在する領域を検知し、それに基づいて上記熱源
    の加熱条件を制御する制御手段を有することを特徴とす
    る定着装置。
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