JPH10133502A - 加熱体、加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱体、加熱装置及び画像形成装置

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JPH10133502A
JPH10133502A JP8307332A JP30733296A JPH10133502A JP H10133502 A JPH10133502 A JP H10133502A JP 8307332 A JP8307332 A JP 8307332A JP 30733296 A JP30733296 A JP 30733296A JP H10133502 A JPH10133502 A JP H10133502A
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layer
heated
heat
heater
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雅彦 鈴見
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悟 伊澤
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敏男 宮本
Masami Takeda
正美 竹田
Masahiro Goto
正弘 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁基材11aと、該基材の一方面側に具備
させた、通電により発熱する抵抗発熱層11bを基本構
成体とし、固定支持され、被加熱材を加熱する加熱体1
1、該加熱体を備えた加熱装置、及び該加熱装置を加熱
定着装置として備えた画像形成装置について、加熱体背
面側へのヒートリークを防止して効率の良い被加熱材加
熱を可能にすること、加熱体の被加熱材加熱部全幅での
被加熱材加熱を可能にすること、温度リップルの少ない
温度制御を可能にすること等。 【解決手段】 抵抗発熱層11bを具備させた側と同じ
側の絶縁基材11a面に温度検出部材11eを具備し、
絶縁基材11aの、抵抗発熱層11b・温度検出部材1
1eを具備する面とは反対側の面を被加熱材13・Pに
熱エネルギーを付与する面としたこと、絶縁基材が窒化
アルミニウムであること等。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁基材と、該基
材の一方面側に具備させた、通電により発熱する抵抗発
熱層を基本構成体とし、固定支持され、被加熱材を加熱
する加熱体、該加熱体を備えた加熱装置、及び該加熱装
置を加熱定着装置として備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子写真方式・静電記録方式等
の作像プロセスを採用した画像形成装置において、転写
紙・感光紙・静電記録紙等の被記録材上に間接方式(転
写方式)または直接方式にて形成担持させた加熱定着性
顕画剤像(未定着トナー画像)を加熱して被記録材上に
永久固着画像として定着させる加熱装置(加熱定着装
置)としては、従来一般に、熱ローラ方式の装置が多用
されている。
【0003】これは、ハロゲンヒータ等の内蔵熱源によ
り所定の加熱温度に加熱維持させた加熱ローラ(定着ロ
ーラ)と、これに圧接させた弾性加圧ローラとの圧接ニ
ップ部(定着ニップ部)に被記録材を導入して挟持搬送
させることで加熱ローラの熱で被記録材面の未定着画像
を加熱定着させるものである。
【0004】しかし熱ローラ方式の加熱装置は、加熱ロ
ーラの熱容量が大きいので内蔵熱源に電力を供給して加
熱ローラを冷えた状態から所定の加熱温度に立ち上がら
せるまでにかなりの待ち時間を要しクイックスタート性
に欠ける、加熱ローラの温度を所定に立ち上げた後は装
置をいつでもすぐに使用可能状態にしておくために装置
スタンバイ時も内蔵熱源に電力を供給して加熱ローラの
温度を所定温度に維持させる制御(予熱制御)を必要と
しそのために消費電力が大きい、等の問題があった。
【0005】近時は、フィルム加熱方式の加熱装置が提
案され、また実用化されている(特開昭63−3131
82号公報・特開平1−263679号公報・特開平2
−157878号公報・特開平4−44075〜440
83号公報・特開平4−204980〜204984号
公報等)。
【0006】このフィルム加熱方式の加熱装置は、固定
支持させた加熱体に被加熱材を耐熱性・薄肉のフィルム
材を介して密着させ、フィルム材を加熱体に摺動移動さ
せて加熱体の熱をフィルム材を介して被加熱材へ与える
方式・構成のものであり、未定着トナー画像を該画像を
担持している被記録材面に永久固着像として加熱定着処
理する装置として活用できる。また、例えば、画像を担
持した被記録材を加熱して艶などの表面性を改質する装
置、仮定着処理する装置、その他、シート状の被加熱材
を加熱処理する装置として広く使用できる。
【0007】このようなフィルム加熱方式の加熱装置
は、加熱体として昇温の速い低熱容量のもの、例えば、
絶縁基材と、該基材の一方面側に具備させた、通電によ
り発熱する抵抗発熱層を基本構成体とする所謂セラミッ
クヒータを、フィルム材として薄膜フィルムを用いるこ
とができるために短時間に加熱体の温度が上昇し、スタ
ンバイ時に加熱体に電力供給をする必要がなく、被加熱
材としての被記録材をすぐに通紙しても該被記録材が定
着部位に到達するまでに加熱体を所定温度まで十分に昇
温させることができ、ウェイトタイムの短縮化(クイッ
クスタート性:オンデマンドで作動)や省電力化が可能
となる、画像形成装置等の本機の機内昇温を低めること
ができる等の利点を有し、効果的なものである。
【0008】図14はフィルム加熱方式の加熱装置(加
熱定着装置)の要部の横断面模型図、図15の(a)は
加熱体の途中部省略・一部切欠き表面模型図、(b)は
該加熱体の途中部省略・一部切欠き背面模型図である。
【0009】41は加熱部材としての加熱体(以下、ヒ
ータと記す)、42は該ヒータ41を下面に固定支持さ
せたステイホルダー(ヒータ支持体)、43は耐熱性・
薄肉のフィルム材(以下、定着フィルムと記す)、50
は弾性加圧ローラである。
【0010】ステイホルダー42の下面に固定支持させ
たヒータ41と弾性加圧ローラ50とを定着フィルム4
3を挟ませて弾性加圧ローラ50の弾性に抗して所定の
押圧力をもって圧接させて所定幅のニップ部(以下、定
着ニップ部と記す)Nを形成させてある。
【0011】ヒータ41には一般にセラミックヒータが
使用され、通電により所定の温度に加熱・温調される。
このヒータ41の構造は後述する。
【0012】定着フィルム43は円筒状あるいはエンド
レスベルト状、もしくはロール巻きの有端ウエブ状部材
であり、不図示の駆動手段あるいは弾性加圧ローラ50
の回転力により定着ニップ部Nにおいてフィルム内面が
ヒータ41の下面に密着摺動しつつ矢印の方向に搬送移
動される。ステイホルダー42は例えば耐熱性プラスチ
ック製部材であり、前述のようにヒータ41を保持する
とともに、定着フィルム43の搬送ガイドも兼ねてい
る。
【0013】定着フィルム43を搬送移動させ、またヒ
ータ41を所定の温度に加熱・温調させた状態におい
て、定着ニップ部Nの定着フィルム43と弾性加圧ロー
ラ50との間に被加熱材としての未定着トナー画像tを
形成担持させた被記録材Pを画像担持面側を定着フィル
ム側にして導入すると、被記録材Pは定着ニップ部Nに
おいて定着フィルム43の外面に密着して該定着フィル
ム43と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。
この定着ニップ部Nにおいて、被記録材P・トナー画像
tがヒータ41により定着フィルム43を介して加熱さ
れてトナー画像tが被記録材P面に加熱定着される。定
着ニップ部Nを通った被記録材部分は定着フィルム43
の外面から分離して搬送される。taは加熱定着された
トナー画像を示す。
【0014】定着フィルム43は、定着ニップ部Nにお
いてヒータ41の熱を効率よく被加熱材としての被記録
材Pに与えるため、厚みは20〜70μmとかなり薄く
している。この定着フィルム43はフィルム基層・プラ
イマー層・離型性層の3層構成で構成されており、フィ
ルム基層側がヒータ41側であり、離型性層が加圧ロー
ラ50側である。フィルム基層は後述するヒータ41の
ガラス保護層41dより絶縁性の高いポリイミド・ポリ
アミドイミド・PEEK等であり、耐熱性、高弾性を有
している。また、フィルム基層により定着フィルム43
全体の引裂強度等の機械的強度を保っている。プライマ
ー層は厚み2〜6μm程度の薄い層で形成されている。
離型性層は定着フィルム43に対するトナーオフセット
防止層であり、PFA・PTFE・FEP等のフッ素樹
脂を厚み10μm程度に被覆して形成してある。
【0015】ヒータ41には一般にセラミックヒータが
使用される。例えば、アルミナ等の電気絶縁性・良熱伝
導性・低熱容量のセラミック基板(絶縁基材、ヒータ基
板)41aの表面側(定着フィルム43と対面する側の
面、ヒータ表面側)に基板長手に沿って銀パラジューム
(Ag/Pb)・Ta2 N等の抵抗発熱層(通電発熱抵
抗層)41bをスクリーン印刷等で形成具備させてあ
る。41c・41cはその抵抗発熱層41bの両端部に
それぞれ導通させた給電用電極部であり、銀ペースト等
の導電材を用いてスクリーン印刷等で基板表面側に形成
具備させたものである。セラミック基板41aの抵抗発
熱層形成面はガラス保護層41dで覆わせて抵抗発熱層
41bの定着フィルム43の密着摺動による摩滅・損傷
を防止させている。セラミック基板41aの背面側(定
着フィルム43と対面する側の面とは反対側の面、ヒー
タ背面側)には温度検出部材(温度検知手段)41e例
えばサーミスタを配置してある。41f・41f、41
g・41gは該サーミスタ41eについての配線部(D
C通電部)と電極部(DC電極部)であり、セラミック
基板41aの背面側に銀ペースト等の導電材を用いてス
クリーン印刷等で形成具備させたものである。
【0016】このセラミックヒータ41は抵抗発熱層4
1bに対して不図示の給電部から給電用電極部41c・
41cを介して通電がなされることにより該抵抗発熱層
41bが発熱してセラミック基板41a・ガラス保護層
41dを含むヒータ全体が急速昇温する。このヒータ4
1の昇温がヒータ背面に設置された温度検出部材41e
により検知されその検知温度情報が配線部(DC通電
部)41f・41f、電極部(DC電極部)41g・4
1gを介して不図示の通電制御部(温度制御部)へフィ
ードバックされる。通電制御部は温度検出部材41eで
検知されるヒータ温度が所定のほぼ一定温度(定着温
度)に維持されるように抵抗発熱層41bに対する給電
部からの給電を制御する。すなわちヒータ41は所定の
定着温度に加熱・温調される。
【0017】このようなフィルム加熱方式の加熱装置
は、加熱体として昇温の速い低熱容量の所謂セラミック
ヒータ41を、フィルム材43としてこれも低熱容量の
薄膜フィルムを用いることができ、またセラミックヒー
タ41の高い剛性のために弾性層を有している加圧ロー
ラ50がこれを圧接させたヒータ41の扁平下面になら
って圧接部で扁平になって所定幅の定着ニップ部Nを形
成し、該定着ニップ部Nのみを加熱することで、熱ロー
ラ方式等の他の加熱装置よりもクイックスタート・省電
力の加熱定着を実現している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のフィルム加熱方式の加熱装置にあっては、 .定着ニップ部Nにおけるヒータ41の抵抗発熱層4
1bと定着フィルム43の間には熱抵抗の大きなガラス
保護層41dがあり、高熱伝導セラミック基板41a背
面の温度検出部材としてのサーミスタ41eで温調制御
を行なっているため、ヒータ背面側へのヒートリーク分
が大きく、そのヒートリークが定着ニップ部N側の加熱
効率すなわち被加熱材Pの加熱効率を低下させている。
.また熱伝導の悪いガラス保護層41dを介して定着
フィルム43・被加熱材Pを加熱するため、定着ニップ
部Nにおいて実質的に抵抗発熱層41bの幅のみで加熱
され、加熱定着に不利であるという問題があった。.
またヒータ41の構成として、ヒータ基板であるセラミ
ック基板41aの表面側には抵抗発熱層41b・給電用
電極41c・ガラス保護層41d等を、背面側にはサー
ミスタ41e・配線部41f・電極部41g等をそれぞ
れ印刷等で形成具備させる必要があり、製造工程が複雑
であるという問題があった。
【0019】そこで本発明は、絶縁基材と、該基材の一
方面側に具備させた、通電により発熱する抵抗発熱層を
基本構成体とし、固定支持され、被加熱材を加熱する加
熱体(ヒータ)、該加熱体を備えた加熱装置、及び該加
熱装置を加熱定着装置として備えた画像形成装置につい
て、上記の〜のような問題を解消すること、即ち加
熱体背面側へのヒートリークを防止して効率の良い被加
熱材加熱を可能にすること、加熱体の被加熱材加熱部全
幅での被加熱材加熱を可能にすること、温度リップルの
少ない温度制御を可能にすること、フィルム加熱方式の
加熱装置にあってはフィルム内面削れを防止すること、
加熱体構成の単純化、製造工程の簡略化等を目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、加熱体、加熱装置、及び画像形成装置であ
る。
【0021】(1)固定支持され、被加熱材を加熱する
加熱体であり、絶縁基材と、該基材の一方面側に具備さ
せた、通電により発熱する抵抗発熱層を基本構成体と
し、抵抗発熱層を具備させた側と同じ側の絶縁基材面に
温度検出部材を具備し、絶縁基材の、抵抗発熱層・温度
検出部材を具備する面とは反対側の面を被加熱材に熱エ
ネルギーを付与する面としたことを特徴とする加熱体。
【0022】(2)固定支持され、被加熱材を加熱する
加熱体であり、絶縁基材と、該基材の一方面側に具備さ
せた、通電により発熱する抵抗発熱層を基本構成体と
し、絶縁基材が窒化アルミニウムであり、抵抗発熱層を
具備させた側と同じ側の絶縁基材面に温度検出部材を具
備し、絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出部材を具備す
る面とは反対側の面を被加熱材に熱エネルギーを付与す
る面としたことを特徴とする加熱体。
【0023】(3)温度検出部材が、加熱体の被加熱材
加熱部の被加熱材通紙方向中心よりも被加熱材通紙方向
上流側の位置にあることを特徴とする(1)又は(2)
に記載の加熱体。
【0024】(4)抵抗発熱層上に断熱層を有すること
を特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の加熱
体。
【0025】(5)抵抗発熱層上に高熱伝導部材を介し
て温度検出部材が当接配置されていることを特徴とする
(1)から(4)のいずれかに記載の加熱体。
【0026】(6)抵抗発熱層と高熱伝導部材間に高熱
伝導流体を有する(5)に記載の加熱体。
【0027】(7)絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出
部材を具備する面とは反対側の面である被加熱材に熱エ
ネルギーを付与する面に高熱伝導潤滑層を有することを
特徴とする(1)から(6)のいずれかに記載の加熱
体。
【0028】(8)高熱伝導潤滑層が導電性であり、該
層が接地又はダイオードを介して接地されていることを
特徴とする(7)に記載の加熱体。
【0029】(9)絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出
部材を具備する面とは反対側の面である被加熱材に熱エ
ネルギーを付与する面の被加熱材通紙方向下流側に断熱
潤滑層を有することを特徴とする(1)から(8)のい
ずれかに記載の加熱体。
【0030】(10)被加熱材を加熱する加熱体として
(1)から(9)のいずれかに記載の加熱体を備えたこ
とを特徴とする加熱装置。
【0031】(11)固定支持された加熱体と、この加
熱体に接触摺動するフィルムを有し、該フィルムを介し
た加熱体からの熱により被加熱材に熱エネルギーを付与
する加熱装置であり、加熱体は、絶縁基材と、該基材の
一方面側に具備させた、通電により発熱する抵抗発熱層
を基本構成体とし、抵抗発熱層を具備させた側と同じ側
の絶縁基材面に温度検出部材を具備し、絶縁基材の、抵
抗発熱層・温度検出部材を具備する面とは反対側の面を
被加熱材に熱エネルギーを付与する面として該絶縁基材
面にフィルムを接触摺動させたことを特徴とする加熱装
置。
【0032】(12)固定支持された加熱体と、この加
熱体に接触摺動するフィルムを有し、該フィルムを介し
た加熱体からの熱により被加熱材に熱エネルギーを付与
する加熱装置であり、加熱体は、絶縁基材と、該基材の
一方面側に具備させた、通電により発熱する抵抗発熱層
を基本構成体とし、絶縁基材は窒化アルミニウムであ
り、抵抗発熱層を具備させた側と同じ側の絶縁基材面に
温度検出部材を具備し、絶縁基材の、抵抗発熱層・温度
検出部材を具備する面とは反対側の面を被加熱材に熱エ
ネルギーを付与する面として該絶縁基材面にフィルムを
接触摺動させたことを特徴とする加熱装置。
【0033】(13)フィルムを挟んで加熱体に圧接し
て被加熱材加熱部としてのニップ部を形成する加圧部材
を有する(11)又は(12)に記載の加熱装置。
【0034】(14)温度検出部材が、加熱体の被加熱
材加熱部の被加熱材通紙方向中心よりも被加熱材通紙方
向上流側の位置にあることを特徴とする(11)から
(13)のいずれかに記載の加熱装置。
【0035】(15)抵抗発熱層上に断熱層を有するこ
とを特徴とする(11)から(14)のいずれかに記載
の加熱装置。
【0036】(16)抵抗発熱層上に高熱伝導部材を介
して温度検出部材が当接配置されていることを特徴とす
る(11)から(15)のいずれかに記載の加熱装置。
【0037】(17)抵抗発熱層と高熱伝導部材間に高
熱伝導流体を有する(16)に記載の加熱装置。
【0038】(18)絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検
出部材を具備する面とは反対側の面である被加熱材に熱
エネルギーを付与する面に高熱伝導潤滑層を有すること
を特徴とする(11)から(17)のいずれかに記載の
加熱装置。
【0039】(19)高熱伝導潤滑層が導電性であり、
該層が接地又はダイオードを介して接地されていること
を特徴とする(18)に記載の加熱装置。
【0040】(20)絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検
出部材を具備する面とは反対側の面である被加熱材に熱
エネルギーを付与する面の被加熱材通紙方向下流側に断
熱潤滑層を有することを特徴とする(11)から(1
9)のいずれかに記載の加熱装置。
【0041】(21)被加熱材が未定着画像を担持した
被記録材であり、装置が未定着画像を被記録材に熱定着
させる加熱定着装置であることを特徴とする(10)か
ら(21)のいずれかに記載の加熱装置。
【0042】(22)被記録材に未定着画像を形成する
画像形成手段と、その未定着画像を被記録材に熱定着さ
せる加熱定着手段を有し、該加熱定着手段が(10)か
ら(21)のいずれかに記載の加熱装置であることを特
徴とする画像形成装置。
【0043】〈作 用〉 a.本発明において、加熱体は、絶縁基材と、該基材の
一方面側に具備させた、通電により発熱する抵抗発熱層
を基本構成体とし、抵抗発熱層を具備させた側と同じ側
の絶縁基材面に温度検出部材を具備し、絶縁基材の、抵
抗発熱層・温度検出部材を具備する面(加熱体背面側)
とは反対側の面(加熱体表面側)を被加熱材に熱エネル
ギーを付与する面とした背面加熱タイプの加熱体である
ので、被加熱材は加熱体の表面側である加熱体絶縁基材
の単一面に対して、熱抵抗となるような他の部材層を介
すことなく、直接接触してもしくはフィルム加熱方式の
加熱装置にあっては低熱容量の耐熱性・薄肉フィルムを
介して接触して加熱される。そのため加熱体背面側への
ヒートリーク分が少なくて効率の良い被加熱材加熱が可
能となる。
【0044】b.加熱体の絶縁基材は高熱伝導率部材で
ある窒化アルミニウム基板とすることで、抵抗発熱層の
発熱で該窒化アルミニウム基板の全体が迅速に実質的に
温度ムラなく加熱・昇温する。これにより、加熱体の被
加熱材加熱部全幅での被加熱材加熱が可能となる、加熱
体背面側へのヒートリークが少なく温度リップルの小さ
い効率の良い被加熱材加熱ができ、且つ基板幅を小さく
でき小スペースで被加熱材加熱定着が可能となる。
【0045】c.加熱体の絶縁基材背面側(加熱体背面
側)に抵抗発熱層・温度検出部材等は加熱体の絶縁基材
背面側(加熱体背面側)に具備させることで加熱体構成
が単純となり、製造工程を簡略化できる。
【0046】d.温度検出部材が加熱体の被加熱材加熱
部(加熱ニップ部)の被加熱材通紙方向中心よりも被加
熱材通紙方向上流側の位置にあることにより、簡略な加
熱体構成で効率の良い被加熱材加熱が可能となるだけで
なく、加熱体の被加熱材加熱部の通紙による温度変化を
素早く検知でき、通紙時の温度リップルの小さい温度制
御が可能となる。
【0047】e.抵抗発熱層上に断熱層を有することに
より、加熱体背面側へのヒートリークを更に減少させ効
率の良い被加熱材加熱が可能となる。
【0048】f.抵抗発熱層上に高熱伝導部材を介して
温度検出部材が当接配置されていること、またその抵抗
発熱層と高熱伝導部材間に高熱伝導流体を有することに
より、効率よく温度リップルの小さい被加熱材加熱が可
能となるだけでなく、高熱伝導部材の当接不良を防ぎ、
安定した温調制御が可能となる。
【0049】g.絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出部
材を具備する面とは反対側の面である被加熱材に熱エネ
ルギーを付与する面に高熱伝導潤滑層を有することによ
って、熱効率の低下なく、加熱体と被加熱材、もしくは
フィルム加熱方式の加熱装置にあっては加熱体とフィル
ムとの摺動性が向上し、フィルム削れを防ぐことができ
る。
【0050】h.更に、上記の高熱伝導潤滑層を導電性
にして、該層を接地又はダイオードを介して接地するこ
とによって、熱効率の低下なく加熱体と被加熱材もしく
はフィルムとの摺動性が向上し、フィルム削れが改善さ
れるだけでなく、フィルムと加熱体の摺擦による過度の
フィルムの帯電を防ぐことができ、静電オフセットを防
ぐことができる。
【0051】i.絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出部
材を具備する面とは反対側の面である被加熱材に熱エネ
ルギーを付与する面の被加熱材通紙方向下流側に断熱潤
滑層を有することによって、熱効率の低下なく加熱体と
被加熱材もしくはフィルムとの摺動性が向上し、フィル
ム削れが改善されるだけでなく、加熱ニップ部通過後の
被加熱材の加熱が緩和され、被加熱材の熱分離が可能と
なる。
【0052】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施形態例〉(図1〜図5) (1)画像形成装置例 図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の
画像形成装置は転写方式電子写真プロセス利用のレーザ
ビームプリンタである。
【0053】1は像担持体としての感光ドラムであり、
OPC(有機光導電体)・アモルファスSe・アモルフ
ァスSi等の感光材料をアルミニウムやニッケルなどの
シリンダ状の基体上に形成してある。
【0054】感光ドラム1は矢印の時計方向に所定の周
速度(プロセススピード)をもって回転駆動され、その
回転過程で帯電手段としての帯電ローラ2によって所定
の極性・電位に一様に帯電処理される。
【0055】次いでその回転感光ドラム1の帯電処理面
に対して、レーザ走査露光装置(レーザビームスキャ
ナ)3より出力される、目的の画像情報の時系列電気デ
ジタル画素信号に対応して変調制御(ON/OFF制
御)されたレーザビームLによる走査露光がなされて、
回転感光ドラム面に目的の画像情報に対応した静電潜像
が形成される。
【0056】回転感光ドラム面に形成された静電潜像は
現像装置4でトナー画像として現像(可視化)される。
現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像
法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反
転現像とを組み合わせて用いられることが多い。
【0057】一方、不図示の給紙機構部から、回転感光
ドラム1とこれに当接させた転写手段としての転写ロー
ラ5とのニップ部(転写ニップ部)nに対して被記録材
としての転写材Pが所定の制御タイミングで給送され、
転写ニップ部n即ち感光ドラム1と転写ローラ5の間を
一定の加圧力で挟持搬送されて回転感光ドラム1面側の
トナー画像が転写材Pの面に順次に転写されていく。
【0058】転写ニップ部nでトナー画像の転写を受け
た転写材Pは感光ドラム1面から分離され、加熱装置と
しての加熱定着装置6へ搬送されてトナー画像の加熱定
着を受け、排出搬送される。この加熱定着装置6につい
ては次の(2)項で詳述する。
【0059】転写材Pに対するトナー画像転写後の感光
ドラム1面はクリーニング装置7により転写残りの残留
トナーやその他の付着汚染物の除去を受けて清掃され、
繰り返して作像に供される。
【0060】(2)加熱定着装置6 a)装置の全体的概略構成 図2は本例の加熱定着装置6の概略構成模型図である。
本例の加熱定着装置6は特開平4−44075〜440
83号公報等に開示の加圧ローラ駆動式・テンションレ
スタイプのフィルム加熱方式の加熱装置である。
【0061】10は定着部材としての加熱体・定着フィ
ルムアセンブリ、20は加圧部材としての弾性加圧ロー
ラである。
【0062】定着部材としての加熱体・定着フィルムア
センブリ10は、横断面略半円形樋型のステイホルダー
(ヒータ支持体)12、このステイホルダー12の下面
にホルダー長手に沿って固定支持させた加熱体(以下、
ヒータと記す)11、このヒータ11を固定支持させた
ステイホルダー12に対してルーズに外嵌させた円筒状
の定着フィルム13などから構成されている。ヒータ1
1の構造は次のb)項で詳述する。
【0063】そして定着部材としての加熱体・定着フィ
ルムアセンブリ10のヒータ11と加圧部材としての弾
性加圧ローラ20とを定着フィルム13を挟ませて弾性
加圧ローラ20の弾性に抗して所定の押圧力をもって圧
接させて所定幅のニップ部(以下、定着ニップ部と記
す)Nを形成させてある。
【0064】加圧部材としての弾性加圧ローラ20は、
芯金21と、その外側にシリコーンゴムやフッ素ゴム等
の耐熱ゴムあるいはシリコンゴムを発泡して形成した弾
性層22からなる。弾性層22の外側にPFA・PTF
E・FEP等の離型性層23を形成してあってもよい。
本例ではこの弾性加圧ローラ20の両端部を不図示の加
圧手段により定着部材としての加熱体・定着フィルムア
センブリ10の方向に十分に加圧付勢して定着フィルム
13を挟ませてヒータ11に圧接させることで加熱定着
に必要な定着ニップ部Nを形成させてある。
【0065】弾性加圧ローラ20は駆動手段Mにより矢
印の反時計方向に回転駆動される(加圧ローラ駆動
式)。そしてこの弾性加圧ローラ20の回転駆動による
該ローラ20と定着フィルム13の外面との定着ニップ
部Nにおける接触摩擦力で円筒状の定着フィルム13に
回転力が作用し、該定着フィルム13がステイホルダー
12の外回りを定着ニップ部Nにおいてフィルム内面が
ヒータ11の下向き面に密着して摺動しながら矢印の時
計方向に回転する。
【0066】そして、弾性加圧ローラ20の回転駆動に
よる定着フィルム13の回転がなされ、ヒータ11に対
する通電により該ヒータ11が所定に昇温した状態にお
いて、定着ニップ部Nの定着フィルム13と弾性加圧ロ
ーラ20との間に未定着トナー画像tを担持した被記録
材としての転写材Pが導入されトナー画像担持面が定着
フィルム13の外面に密着して定着フィルム13と一緒
に定着ニップ部Nを通過することで、ヒータ11の熱が
定着フィルム13を介して転写材Pに付与され未定着ト
ナー画像tが転写材P面に加熱定着される。定着ニップ
部Nを通った転写材Pは定着フィルム13の面から曲率
分離されて排出搬送される。taは加熱定着されたトナ
ー画像を示す。
【0067】ステイホルダー12はヒータ11の支持体
として機能するとともに、定着ニップ部Nへの加圧、円
筒状定着フィルム13の回転搬送安定性を図る役目もす
る。また、ステイホルダー12はヒータ11の熱の定着
ニップ部N側とは反対側への放熱(ヒータ背面側へのヒ
ートリーク)を防ぐために断熱性部材としてあり、液晶
ポリマー・フェノール樹脂・PPS・PEEK等により
形成してある。
【0068】また、定着フィルム13はその内面が定着
ニップ部Nにおいてヒータ11の下面に、また定着ニッ
プ部Nの近傍においてステイホルダー12の外面に摺動
しながら回転する。定着フィルム13を低トルクでかつ
スムーズに回転させるためにはヒータ11及びステイホ
ルダー12と定着フィルム13の間の摩擦抵抗を小さく
抑える必要がある。このためヒータ11及びステイホル
ダー12と定着フィルム13の間には耐熱性グリース等
の潤滑剤を少量介在させてある。これにより定着フィル
ムはスムーズに回転することが可能となる。
【0069】定着フィルム13は熱容量の小さい部材で
あり、クイックスタートを可能にするために100μm
以下の厚みで耐熱性・熱可塑性を有するポリイミド・ポ
リアミドイミド・PEEK・PES・PPS・PFA・
PTFE・FEP等のフィルムである。また、長寿命の
加熱定着装置を構成するために充分な強度を持ち、耐久
性に優れたフィルムとして、20μm以上の厚みが必要
である。よって定着フィルム13の厚みとしては20μ
m以上100μm以下が最適である。さらにオフセット
防止や被記録材の分離性を確保するために、定着フィル
ムの表層にはPFA・PTFE・FEP・シリコーン樹
脂等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合ないし単独で被覆
したものである。
【0070】b)ヒータ11 図3は加熱定着装置6の要部の拡大横断面模型図、図4
の(a)はヒータ11の途中部省略の表面模型図、
(b)は同じく途中部省略の背面模型図、(c)は同じ
く途中部省略の側面模型図である。
【0071】本例におけるヒータ11はセラミックヒー
タであり、 1)該ヒータ11の絶縁基材(ヒータ基板)11aを窒
化アルミニウム(AlN)基板にしたこと 2)その窒化アルミニウム基板11aの定着フィルム1
3と対面する側の面を表面側、それとは反対側の面を背
面側としたとき、該基板11aの背面側に抵抗発熱層1
1bと温度検出部材11eを配置して背面発熱タイプの
ヒータにしたことに構成上の特徴がある。
【0072】本例で用いたヒータ11のヒータ基板とし
ての窒化アルミニウム基板11aは厚さ0.5mm、長
さ270mm、幅11mm、熱伝導率220W/m・°
Kの高熱伝導部材である。
【0073】本例ではこの窒化アルミニウム基板11a
の背面側に図4の(b)のように基板長手に沿って間隔
をあけて並行2条の抵抗発熱層11b・11bを形成具
備させてある。この抵抗発熱層11b・11bは例えば
Ag/Pd(銀−パラジウム)、RuO2 、Ta2 N等
の通電発熱抵抗材料をスクリーン印刷等により、厚み1
0μm程度、幅1〜5mm程度の細帯状パターンに塗工
して形成される。この並行2条の抵抗発熱層11b・1
1bの一端側は互いに導電パターン部11dで電気的に
導通させて連結させてある。また他端側にはそれぞれ給
電用電極部11c・11cを導通させて具備させてあ
る。上記の導電パターン部11d、給電用電極部11c
・11cはAgペースト・Ag/Pt(銀・白金)等の
導電材を用いてスクリーン印刷等で基板面に形成具備さ
せることができる。
【0074】温度検出部材11eは例えばサーミスタで
あり、これも基板11aの背面側に上記の並行2条の抵
抗発熱層11b・11bの間において抵抗発熱層11b
と絶縁距離を隔てて配設してある。11f・11f、1
1g・11gは該サーミスタ11eについての配線部
(DC通電部)と電極部(DC電極部)であり、基板1
1aの背面側にAgペースト・Ag/Pt等の導電材を
用いてスクリーン印刷等で形成具備させたものである。
【0075】このヒータ11は不図示の給電部から給電
用電極部11c・11cを介して抵抗発熱層11b・1
1bに対して通電がなされることにより該抵抗発熱層1
1b11bが発熱してヒータ基板11aが急速昇温す
る。このヒータ基板11aの昇温が温度検出部材11e
により検知されその検知温度情報が配線部(DC通電
部)11f・11f、電極部(DC電極部)11g・1
1gを介して不図示の通電制御部(温度制御部)へフィ
ードバックされる。通電制御部は温度検出部材41eで
検知されるヒータ温度が所定のほぼ一定温度(定着温
度)に維持されるように抵抗発熱層41bに対する給電
部からの給電を制御、例えば、抵抗発熱層11bに印加
する電圧のデューティー比や波数等を適切に制御する。
すなわちヒータ11は所定の定着温度に加熱・温調され
る。
【0076】ヒータ11の表面側はヒータ基板11aの
単一面であり、ヒータ11はその表面側を下向きに露呈
させてステイホルダー12の下面に固定支持させてあ
る。定着フィルム13は定着ニップ部Nにおいてヒータ
表面即ちヒータ基板11aの単一面に密着して摺動移動
する。
【0077】この構成の場合は、定着フィルム13は定
着ニップ部Nにおいてヒータ表面即ちヒータ基板11a
の単一面に対して、熱抵抗となるような他の部材層を介
すことなく直接に接触密着して摺動移動して加熱され
る。そのためヒータ背面側へのヒートリーク分が少なく
定着ニップ部N側の加熱効率すなわち被加熱材Pの加熱
効率が向上し、定着性が向上する。
【0078】またヒータ基板11aとして窒化アルミニ
ウム基板即ち高熱伝導率基板を用いているため、抵抗発
熱層11bが発熱すると該ヒータ基板11aの全体が迅
速に実質的に温度ムラなく加熱・昇温する。これにより
定着ニップ部Nの全幅領域において加熱定着が可能とな
り、定着性が向上する。
【0079】またヒータ11の抵抗発熱層11b・給電
用電極11c・サーミスタ11e・配線部11f・電極
部11g等は全てヒータ基板11aの背面側にあるた
め、ヒータ構成が単純となり、製造工程を簡略化でき
る。
【0080】比較のために、上記ヒータ11を、図5の
ように、ヒータ基板11aの表面側に抵抗発熱層11b
を形成具備させ、このヒータ基板11aの抵抗発熱層形
成面は厚さ50μmのガラス保護層16で覆わせ、ヒー
タ基板11aの背面側に温度検出部材としてのサーミス
タ11eを配置した従来タイプのヒータ11Aにした。
【0081】この従来タイプのヒータ11Aでは、ヒー
タ表面側である抵抗発熱層11bと定着フィルム13間
に熱抵抗の大きなガラス保護層16があるため、ヒータ
背面側へのヒートリークが大きく、温調制御を行なった
場合、定着ニップ部N側の加熱効率すなわち被加熱材P
の加熱効率を低下させている。また、熱伝導の悪いガラ
ス保護層16を介して定着ニップ部Nを加熱するため、
定着ニップ部Nは実質的に抵抗発熱層11bの幅のみで
加熱され、加熱定着に不利であった。またヒータ基板1
1bの表面側・背面側の両面に抵抗発熱層11b・給電
用電極41c・ガラス保護層16・サーミスタ11e・
配線部11f・電極部11g等を印刷等で形成具備させ
る必要があり、製造工程が煩雑である。
【0082】これに対して、前述の図3・図4のように
高熱伝導窒化アルミニウム基板11aの背面側に抵抗発
熱層11bとサーミスタ11eを配置した背面発熱タイ
プのヒータ11の場合は、前述のように熱抵抗の高いガ
ラス保護層16等を介さずに定着ニップ部Nを加熱する
ため、被加熱材Pに効率よく熱を伝えることができる。
本例ではヒータ基板11aとして、厚さ0.5mm、熱
伝導率220W/m・°Kの窒化アルミニウムを使用し
ているため、厚さ50μm、熱伝導率1W/m・°Kの
ガラス保護層16に対して1/20以下の熱抵抗とな
る。更に、ヒータ基板11aとして窒化アルミニウム基
板即ち高熱伝導率基板を用いているため、該ヒータ基板
11aの全体が迅速に実質的に温度ムラなく加熱・昇温
して定着ニップ部Nの全幅領域において加熱定着が可能
となり、定着性が向上する。またヒータ11の抵抗発熱
層11b・給電用電極11c・サーミスタ11e・配線
部11f・電極部11g等は全てヒータ基板11aの背
面側にあるため、ヒータ構成が単純となり、製造工程を
簡略化できる。
【0083】図5の従来タイプのヒータ11Aを用いた
加熱定着装置と、図3・図4の本例の背面発熱タイプの
ヒータ11を用いた加熱定着装置の朝一の定着性の比較
を行なった。その結果を表1に示す。
【0084】
【表1】 表1からわかるように、従来タイプのヒータ11Aに比
べて、背面発熱タイプのヒータ11の方が朝一の定着性
が良いことがわかる。尚、定着時には、サーミスタ一等
による検知温度の違いをなくすために温調制御を行なわ
ず600Wフル加熱し、加熱開始後6秒後に通紙した。
【0085】以上の結果より、セラミック基板11aの
背面に抵抗発熱層11bと温度検出部材であるサーミス
タ11eを配置することにより、簡略なヒータ構成で、
効率の良い加熱定着が可能となった。
【0086】〈第2の実施形態例〉(図6) 本例のヒータ11は、図6のように、ヒータ基板11a
の背面側に抵抗発熱層11bを前述した図14・図15
の従来ヒータ41と同様に1本構成で形成具備させ、ま
た同じくヒータ基板11aの背面側に温度検出部材とし
てのサーミスタ11eを定着ニップ部Nの幅方向中心O
よりも定着ニップ部Nの通紙方向aの上流側に配置した
構成の背面発熱タイプ・上流サーミスタヒータである。
ヒータ基板11aは窒化アルミニウム基板としてある。
【0087】定着フィルム13は定着ニップ部Nにおい
てヒータ表面即ちヒータ基板11aの単一面に密着して
摺動移動する。
【0088】本例のように温度検出部材としてのサーミ
スタ11eを定着ニップ部Nの幅方向中心Oよりも定着
ニップ部Nの通紙方向aの上流側に配置することによ
り、定着ニップ部Nに対する通紙によるヒータ11の温
度変化を素早く検知することができ、通紙による温度リ
ップルを減少させることができると考えられる。
【0089】従来ヒータ41(図14・図15)と本例
の上流サーミスタヒータ11で通紙時の温度リップルの
比較を行なった。その結果を表2に示す
【0090】
【表2】 表2からわかるように上流サーミスタヒータ11の方が
通紙中の温度リップルが小さく良好な温度制御が可能と
なった。
【0091】以上の結果より背面発熱ヒータで温度検出
部材としてのサーミスタ11eを定着ニップ部Nの幅方
向中心Oよりも定着ニップ部Nの通紙方向aの上流側に
配置することによって通紙中の温度リップルを軽減する
ことができた。
【0092】〈第3の実施形態例〉(図7) 本例のヒータは、第1の実施形態例の背面発熱タイプの
ヒータ11(図3・図4)について、更にそのヒータ背
面に図7のように該ヒータ背面の抵抗発熱層11b及び
サーミスタ11eを覆わせて断熱層17、本例では厚さ
50μmのガラス層を形成したものである。
【0093】上記の断熱層17により、第1の実施形態
例の背面発熱タイプのヒータ11について、更にヒータ
背面側へのヒートリークを低下させ、定着ニップ部N側
の熱効率を向上させることができる。
【0094】断熱層17を有する構成の背面発熱タイプ
のヒータと、断熱層17を有さない構成の背面発熱タイ
プのヒータで、定着性の入力電力依存性を比較した。そ
の結果を表3に示す。
【0095】
【表3】 表3からわかるように、背面発熱タイプのヒータについ
て抵抗発熱層を配設したヒータ基板背面側に断熱層17
を設けることによりヒータ背面側へのヒートリークが更
に減少し、効率の良い加熱定着が可能となった。
【0096】尚、本例では断熱層17として厚さ50μ
mのガラス層を用いたが、厚さ10μm以上のPI・P
FA・PTFE等での同様の断熱効果が得られた。
【0097】以上の結果から、背面発熱タイプのヒータ
について抵抗発熱層11b及びサーミスタ11eを配設
したヒータ基板背面側に断熱層17を設けることにより
ヒータ背面側へのヒートリークが更に減少し、効率の良
い加熱定着が可能となった。
【0098】〈第4の実施形態例〉(図8) 本例のヒータ11は、図8のように、ヒータ基板11a
の背面側に抵抗発熱層11bを前述した図14・図15
の従来ヒータ41と同様に1本構成で形成具備させ、そ
の抵抗発熱層11bの上に高熱伝導絶縁性部材18、本
例は厚さ0.5mmの窒化アルミニウム板を介してサー
ミスタ等の温度検出部材11eを当接させて配置してヒ
ータ11の温調制御を行う構成とした。ヒータ基板11
aは窒化アルミニウム基板としてある。
【0099】定着フィルム13は定着ニップ部Nにおい
てヒータ表面即ちヒータ基板11aの単一面に密着して
摺動移動する。
【0100】本構成では、高熱伝導部材18を介して抵
抗発熱層11bにサーミスタ11eを当接するため、温
度変化の検知速度が速くなり、温度リップルの少ない温
調制御が可能となる。
【0101】また、絶縁性部材18を介して抵抗発熱層
11bにサーミスタ11eを当接させるため、1次(抵
抗発熱層11b側)−2次(サーミスタ11e側)間の
絶縁距離を保つことができる。したがって、基板11a
の幅を小さくでき、低コスト・小スペースで加熱定着が
可能である。
【0102】従来ヒータ41(図14・図15)と本例
の構成の背面発熱ヒータ11で低温環境下(15℃)で
の定着性むら及び通紙時の温度リップルについて比較を
行った。その結果を表4に示す。
【0103】
【表4】 表4からわかるように本例の構成の背面発熱ヒータ11
は通紙による温度リップルが小さく、紙全面にわたって
均一な加熱定着可能なことがわかる。また、抵抗発熱層
11bに当接させた高熱伝導絶縁性部材18としての窒
化アルミニウム板の厚さは、0.5〜1mmで同様の効
果が得られた。
【0104】以上の結果からわかるように、背面発熱ヒ
ータ11の背面側の発熱抵抗層11b上に高熱伝導絶縁
性部材18を介して温度検出部材11eを当接配置する
ことによって、小スペースで効率よく温度リップルの小
さい加熱定着が可能となった。
【0105】〈第5の実施形態例〉(図9) 本例は上記の第4の実施形態例の背面発熱ヒータ11に
ついて、図9のように、ヒータ背面側の発熱抵抗層11
bに対して高熱伝導絶縁性部材18(窒化アルミニウム
板)を、高熱伝導流体としての高熱伝導絶縁性グリース
19を介して当接した。その他の構成は第4の実施形態
例のヒータ11と同じである。
【0106】本構成では、上記高熱伝導絶縁性部材18
の抵抗発熱層11bへの当接不良による、ヒータ温度誤
検知及び応答遅延を防ぎ、ユニット間でばらつきなく温
度リップルの小さい温調制御が可能である。
【0107】ヒータ背面側の発熱抵抗層11bに対して
高熱伝導絶縁性部材18(窒化アルミニウム板)を高熱
伝導絶縁性グリース19を介して当接させた場合と、そ
うでない場合の温度リップルのユニット差を比較した。
その結果を表5に示す。
【0108】
【表5】 表5からわかるように、ヒータ背面側の発熱抵抗層11
bに対して高熱伝導絶縁性部材18を高熱伝導絶縁性グ
リース19を介して当接させ、この高熱伝導絶縁性部材
18に温度検出部材11eを当接配置することにより、
ユニット間のばらつきが減少し、安定して温度リップル
の小さい温調制御が可能となった。
【0109】また、高熱伝導絶縁性接着剤を用いて高熱
伝導絶縁性部材18を抵抗発熱層11b上に接着固定し
た場合でも同様の効果が得られた。
【0110】以上の結果からわかるように、ヒータ背面
側の発熱抵抗層11bに対して高熱伝導絶縁性部材18
を高熱伝導絶縁性グリース19を介して当接させ、この
高熱伝導絶縁性部材18に温度検出部材11eを当接配
置することによって、安定して温度リップルの小さい温
調制御が可能となった。
【0111】〈第6の実施形態例〉(図10) 本例は前記第2の実施形態例の背面発熱ヒータ11(図
6)について、図10のように、定着フィルム接触摺擦
面であるヒータ基板表面側に高熱伝導潤滑層(高熱伝導
硬質層)として非晶質構造のダイヤモンド状薄膜30を
形成した。その他の構成は第2の実施形態例のヒータ1
1と同じである。
【0112】この非晶質構造のダイヤモンド状薄膜30
は、メタン(CH4 )ガスをグロー放電分解するプラズ
マCVD法によって成膜されるものであり、グラファイ
トとダイヤモンドの中間状態のアモルファスになってい
るものである。その特徴としては、その色が黒色である
こと、硬度がビッカース硬度で3000Kg/mm2
高硬度であること、耐熱性が400℃程度と高いこと、
熱伝導率が5.0×10-3(cal/cm・s・de
g)と高いこと、材料費がCH4 を用いたため非常に低
いという点があげられる。
【0113】本構成では、ヒータ11と定着フィルム1
3の摺動性が向上するため、フィルム面内の削れを防ぐ
ことができる。また、高熱伝導膜であるダイヤモンド状
薄膜30を用いるため熱伝達効率を低下させることなく
効率の良い加熱定着が可能である。
【0114】ヒータ11のフィルム摺擦面(ヒータ基板
表面側)にダイヤモンド状薄膜層30があるものと、な
いもので、フィルム内面削れのレベル比較を行うため
に、通紙耐久を行った。その結果を表6に示す。
【0115】
【表6】 表6からわかるようにダイヤモンド状薄膜30がないも
のでは、20万枚でフィルム削れが発生したのに比べ、
ダイヤモンド状薄膜30があるものでは25万枚通紙し
てもフィルム削れは発生しなかった。
【0116】次に、ダイヤモンド状薄膜30がある場合
と、ない場合で、定着性の確認を行った。その結果を表
7に示す。
【0117】
【表7】 表7からわかるようにダイヤモンド状薄膜30を形成し
ても、熱効率が低下することなく、良好な定着性が得ら
れることがわかった。尚、ダイヤモンド状薄膜30の厚
みとしては5〜50μmで同様の効果が確認された。
【0118】以上の結果からわかるように、背面発熱ヒ
ータ11のフィルム摺擦面であるヒータ基板表面側に高
熱伝導硬質層30を設けることにより、熱効率を低下さ
せることなくフィルム面内削れを防ぐことができた。
【0119】〈第7の実施形態例〉(図11) 本例は前記第2の実施形態例の背面発熱ヒータ11(図
6)について、図11のように、定着フィルム接触摺擦
面であるヒータ基板表面側に導電性・高熱伝導潤滑層
(硬質導電層)として硬質クロム層30aを設け、該硬
質クロム層30aを接地又はダイオードを介して接地す
る構成とした。この硬質クロム層の替わりに、Zn、C
o、Ni等の金属薄膜でも使用可能である。その他の構
成は第2の実施形態例のヒータ11と同じである。
【0120】本構成では、硬質クロム層30aにより定
着性を劣化させることなく定着フィルム内面削れを防ぐ
だけでなく、硬質クロム層30aを接地又はダイオード
を介して接地することにより定着フィルム13の過度の
帯電を防ぐことができ、トナーオフセットを防ぐことが
できると考えられる。
【0121】クロム層30aの有無による定着性と耐久
性の差を比較した。その結果を表8に示す。
【0122】
【表8】 表8からわかるように背面発熱ヒータ11のフィルム摺
擦面であるヒータ基板表面側にクロム層30aを設ける
ことにより、定着性を劣化させることなく定着フィルム
内面削れを防ぐことができた。
【0123】次に低温低湿環境下での静電オフセットの
評価を行った。その結果を表9に示す。
【0124】
【表9】 表9からわかるように背面発熱ヒータ11のフィルム摺
擦面であるヒータ基板表面側に硬質クロム層30aを形
成し、接地又はダイオードを介して接地することによっ
て、低温低湿環境下の静電オフセットが改善された。
【0125】以上の結果からわかるように、背面発熱ヒ
ータ11のフィルム摺擦面であるヒータ基板表面側に硬
質クロム層等の高熱伝導硬質導電層30aを設け、該導
電層30aを接地又はダイオードを介して接地すること
によって、熱効率を低下させることなくフィルム内面削
れを防ぐ事ができ、且つ静電オフセットを防ぐことがで
きる。
【0126】〈第8の実施形態例〉(図12) 本例は前述第6の実施形態例の背面発熱ヒータ11(図
10)において、該ヒータ11のフィルム摺擦面である
ヒータ基板表面側の定着ニップ部外通紙方向下流側に断
熱性潤滑膜30b(断熱潤滑層)、具体的には従来ガラ
ス保護層として用いられるガラスの膜層を形成した。そ
の他の構成は第6の実施形態例のヒータ11と同じであ
る。
【0127】本構成では、定着ニップ部外通紙方向下流
側に断熱層30bを設けることにより、定着ニップ部N
の通紙方向下流側での加熱が緩和され、紙(被記録材
P)の定着フィルム13面からの冷却分離が可能となる
と考えられる。
【0128】定着ニップ部外下流側に上記の断熱層30
bがある場合と、ない場合で、紙の分離性の比較を行っ
た。その結果を表10に示す。
【0129】
【表10】 表10からわかるように背面発熱ヒータ11のフィルム
摺擦面であるヒータ基板表面側の定着ニップ部外通紙方
向下流側に断熱層30bを設けることにより紙の巻付き
を防ぐことができることがわかった。
【0130】以上の結果からわかるように、背面発熱ヒ
ータ11のフィルム摺擦面であるヒータ基板表面側の定
着ニップ部外通紙方向下流側に断熱層30bを形成する
ことによって、効率の低下させずにフィルムを防ぐこと
ができるだけでなく、紙のフィルムへの巻き付きを防ぐ
ことができることがわかった。
【0131】〈第9の実施形態例〉(図13) 図13の(a)・(b)・(c)はそれぞれフィルム加
熱方式の加熱装置(加熱定着装置)の他の構成例の略図
である。
【0132】(a)のものは、第1のフィルム懸回ロー
ラ31と、第2のフィルム懸回ローラ32と、ステイホ
ルダー12に固定支持させたヒータ(加熱体)11との
互いに並行の3部材31・32・11間に、エンドレス
ベルト状の定着フィルム(耐熱性フィルム材)13を懸
回張設し、該定着フィルム13を挟んでヒータ11に圧
接させて加圧ローラ20を配設し、定着フィルム13を
第1のフィルム懸回ローラ31、或は加圧ローラ20を
フィルム駆動ローラとして回転搬送する構成のものであ
る。第1のフィルム懸回ローラ31を駆動ローラとした
ときは加圧ローラ20は従動回転する。
【0133】(b)のものは、ステイホルダー12に固
定支持させたヒータ11と1本のフィルム懸回ローラ3
3の2部材11・33間に、エンドレスベルト状の定着
フィルム13を懸回張設し、該定着フィルム13を挟ん
で加圧ローラ20をヒータ11に圧接させて配設し、定
着フィルム13をフィルム懸回ローラ33、或は加圧ロ
ーラ20をフィルム駆動ローラとして回転搬送する構成
のものである。第1のフィルム懸回ローラ33を駆動ロ
ーラとしたときは加圧ローラ20は従動回転する。
【0134】(c)のものは、定着フィルム13とし
て、エンドレスベルト状のものではなく、ロール巻きに
した長尺の有端フィルムを用い、これを繰り出し軸34
側からステイホルダー12に固定支持させたヒータ11
を経由させて巻き取り軸35へ掛け渡し、定着フィルム
13を挟んでヒータ11に加圧ローラ20を圧接させ、
定着フィルム13を巻き取り軸35側へ走行搬送する構
成のものである。加圧ローラ20をフィルム駆動ローラ
とすることもできる。
【0135】上記の各種装置において、ヒータ11は第
1〜第8の実施形態例の構成のヒータ、あるいはそれら
を適宜に複合した構成のヒータである。
【0136】〈その他〉 1)第1〜第8の実施形態例のヒータ構成を適宜に複合
したヒータ構成にすることができることは勿論である。
【0137】2)ヒータ11の抵抗発熱体11bの形成
本数や形成パターンは実施形態例のものに限られるもの
ではなく、任意である。
【0138】3)抵抗発熱体11bを複数本とする場合
の個々の抵抗発熱体は単位長さ当たりの抵抗値、材質、
幅、厚み等を異ならせることもできる。
【0139】4)本発明に従うヒータ(加熱体)は実施
形態例のフィルム加熱方式の加熱装置(定着装置)に限
らず、他の構成形態の加熱装置の加熱体としても活用で
きる。
【0140】5)本発明の加熱装置は実施形態例の定着
装置としてばかりでなく、画像を担持した被記録材を加
熱して表面性(つや等)を改質する装置、仮定着する装
置、乾燥処理や熱ラミネート処理する装置等の加熱装置
として広く使用できる。
【0141】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、絶
縁基材と、該基材の一方面側に具備させた、通電により
発熱する抵抗発熱層を基本構成体とし、固定支持され、
被加熱材を加熱する加熱体、該加熱体を備えた加熱装
置、及び該加熱装置を加熱定着装置として備えた画像形
成装置について、加熱体背面側へのヒートリークを防止
して効率の良い被加熱材加熱を可能にする、加熱体の被
加熱材加熱部全幅での被加熱材加熱を可能にする、温度
リップルの少ない温度制御を可能にする、フィルム加熱
方式の加熱装置にあってはフィルム内面削れを防止す
る、加熱体構成の単純化、製造工程の簡略化ができる等
の効果が得られ、所期の目的がよく達せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例の概略構成図
【図2】第1の実施形態例における加熱定着装置の概略
構成模型図
【図3】加熱定着装置の要部の拡大横断面模型図
【図4】(a)はヒータ(加熱体)の途中部省略の表面
模型図、(b)は同じく途中部省略の背面模型図、
(c)は同じく途中部省略の側面模型図
【図5】従来タイプのヒータ、または該ヒータを含む加
熱定着装置の要部の拡大横断面模型図
【図6】第2の実施形態例におけるヒータ、または該ヒ
ータを含む加熱定着装置の要部の拡大横断面模型図
【図7】第3の実施形態例におけるヒータ、または該ヒ
ータを含む加熱定着装置の要部の拡大横断面模型図
【図8】第4の実施形態例におけるヒータ、または該ヒ
ータを含む加熱定着装置の要部の拡大横断面模型図
【図9】第5の実施形態例におけるヒータ、または該ヒ
ータを含む加熱定着装置の要部の拡大横断面模型図
【図10】第6の実施形態例におけるヒータ、または該
ヒータを含む加熱定着装置の要部の拡大横断面模型図
【図11】第7の実施形態例におけるヒータ、または該
ヒータを含む加熱定着装置の要部の拡大横断面模型図
【図12】第8の実施形態例におけるヒータ、または該
ヒータを含む加熱定着装置の要部の拡大横断面模型図
【図13】(a)・(b)・(c)はそれぞれフィルム
加熱方式の加熱装置(加熱定着装置)の他の構成例の略
【図14】フィルム加熱方式の加熱装置(加熱定着装
置)の要部の横断面模型図
【図15】(a)はヒータ(加熱体)の途中部省略・一
部切欠き表面模型図、(b)は途中部省略の背面模型図
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体) 2 帯電ローラ 3 レーザビームスキャナ 4 現像装置 5 転写ローラ 6 加熱定着装置 10 定着部材(加熱体・定着フィルムアセンブリ) 20 加圧部材(加圧ローラ) 11 加熱体(ヒータ) 12 ステイホルダー(ヒータ支持体) 13 定着フィルム(耐熱性・薄肉フィルム材) 11a 抵抗発熱層 11e 温度検出部材(サーミスタ) N 定着ニップ部 P 被加熱材(被記録材、転写材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹田 正美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 後藤 正弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定支持され、被加熱材を加熱する加熱
    体であり、 絶縁基材と、該基材の一方面側に具備させた、通電によ
    り発熱する抵抗発熱層を基本構成体とし、 抵抗発熱層を具備させた側と同じ側の絶縁基材面に温度
    検出部材を具備し、 絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出部材を具備する面と
    は反対側の面を被加熱材に熱エネルギーを付与する面と
    したことを特徴とする加熱体。
  2. 【請求項2】 固定支持され、被加熱材を加熱する加熱
    体であり、 絶縁基材と、該基材の一方面側に具備させた、通電によ
    り発熱する抵抗発熱層を基本構成体とし、 絶縁基材が窒化アルミニウムであり、 抵抗発熱層を具備させた側と同じ側の絶縁基材面に温度
    検出部材を具備し、 絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出部材を具備する面と
    は反対側の面を被加熱材に熱エネルギーを付与する面と
    したことを特徴とする加熱体。
  3. 【請求項3】 温度検出部材が、加熱体の被加熱材加熱
    部の被加熱材通紙方向中心よりも被加熱材通紙方向上流
    側の位置にあることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の加熱体。
  4. 【請求項4】 抵抗発熱層上に断熱層を有することを特
    徴とする請求項1から3のいずれかに記載の加熱体。
  5. 【請求項5】 抵抗発熱層上に高熱伝導部材を介して温
    度検出部材が当接配置されていることを特徴とする請求
    項1から4のいずれかに記載の加熱体。
  6. 【請求項6】 抵抗発熱層と高熱伝導部材間に高熱伝導
    流体を有する請求項5に記載の加熱体。
  7. 【請求項7】 絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出部材
    を具備する面とは反対側の面である被加熱材に熱エネル
    ギーを付与する面に高熱伝導潤滑層を有することを特徴
    とする請求項1から6のいずれかに記載の加熱体。
  8. 【請求項8】 高熱伝導潤滑層が導電性であり、該層が
    接地又はダイオードを介して接地されていることを特徴
    とする請求項7に記載の加熱体。
  9. 【請求項9】 絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出部材
    を具備する面とは反対側の面である被加熱材に熱エネル
    ギーを付与する面の被加熱材通紙方向下流側に断熱潤滑
    層を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか
    に記載の加熱体。
  10. 【請求項10】 被加熱材を加熱する加熱体として請求
    項1から9のいずれかに記載の加熱体を備えたことを特
    徴とする加熱装置。
  11. 【請求項11】 固定支持された加熱体と、この加熱体
    に接触摺動するフィルムを有し、該フィルムを介した加
    熱体からの熱により被加熱材に熱エネルギーを付与する
    加熱装置であり、 加熱体は、絶縁基材と、該基材の一方面側に具備させ
    た、通電により発熱する抵抗発熱層を基本構成体とし、 抵抗発熱層を具備させた側と同じ側の絶縁基材面に温度
    検出部材を具備し、 絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出部材を具備する面と
    は反対側の面を被加熱材に熱エネルギーを付与する面と
    して該絶縁基材面にフィルムを接触摺動させたことを特
    徴とする加熱装置。
  12. 【請求項12】 固定支持された加熱体と、この加熱体
    に接触摺動するフィルムを有し、該フィルムを介した加
    熱体からの熱により被加熱材に熱エネルギーを付与する
    加熱装置であり、 加熱体は、絶縁基材と、該基材の一方面側に具備させ
    た、通電により発熱する抵抗発熱層を基本構成体とし、 絶縁基材は窒化アルミニウムであり、 抵抗発熱層を具備させた側と同じ側の絶縁基材面に温度
    検出部材を具備し、 絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出部材を具備する面と
    は反対側の面を被加熱材に熱エネルギーを付与する面と
    して該絶縁基材面にフィルムを接触摺動させたことを特
    徴とする加熱装置。
  13. 【請求項13】 フィルムを挟んで加熱体に圧接して被
    加熱材加熱部としてのニップ部を形成する加圧部材を有
    する請求項11又は12に記載の加熱装置。
  14. 【請求項14】 温度検出部材が、加熱体の被加熱材加
    熱部の被加熱材通紙方向中心よりも被加熱材通紙方向上
    流側の位置にあることを特徴とする請求項11から13
    のいずれかに記載の加熱装置。
  15. 【請求項15】 抵抗発熱層上に断熱層を有することを
    特徴とする請求項11から14のいずれかに記載の加熱
    装置。
  16. 【請求項16】 抵抗発熱層上に高熱伝導部材を介して
    温度検出部材が当接配置されていることを特徴とする請
    求項11から15のいずれかに記載の加熱装置。
  17. 【請求項17】 抵抗発熱層と高熱伝導部材間に高熱伝
    導流体を有する請求項16に記載の加熱装置。
  18. 【請求項18】 絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出部
    材を具備する面とは反対側の面である被加熱材に熱エネ
    ルギーを付与する面に高熱伝導潤滑層を有することを特
    徴とする請求項11から17のいずれかに記載の加熱装
    置。
  19. 【請求項19】 高熱伝導潤滑層が導電性であり、該層
    が接地又はダイオードを介して接地されていることを特
    徴とする請求項18に記載の加熱装置。
  20. 【請求項20】 絶縁基材の、抵抗発熱層・温度検出部
    材を具備する面とは反対側の面である被加熱材に熱エネ
    ルギーを付与する面の被加熱材通紙方向下流側に断熱潤
    滑層を有することを特徴とする請求項11から19のい
    ずれかに記載の加熱装置。
  21. 【請求項21】 被加熱材が未定着画像を担持した被記
    録材であり、装置が未定着画像を被記録材に熱定着させ
    る加熱定着装置であることを特徴とする請求項10から
    21のいずれかに記載の加熱装置。
  22. 【請求項22】 被記録材に未定着画像を形成する画像
    形成手段と、その未定着画像を被記録材に熱定着させる
    加熱定着手段を有し、該加熱定着手段が請求項10から
    21のいずれかに記載の加熱装置であることを特徴とす
    る画像形成装置。
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