JPH08262891A - 搬送装置、加熱装置、及び画像形成装置 - Google Patents

搬送装置、加熱装置、及び画像形成装置

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JPH08262891A
JPH08262891A JP7086198A JP8619895A JPH08262891A JP H08262891 A JPH08262891 A JP H08262891A JP 7086198 A JP7086198 A JP 7086198A JP 8619895 A JP8619895 A JP 8619895A JP H08262891 A JPH08262891 A JP H08262891A
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JP
Japan
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roller
heating
rotation driving
rotary drive
driving roller
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Application number
JP7086198A
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English (en)
Inventor
Kazuo Suzuki
一雄 鈴木
Akira Hayakawa
亮 早川
Koichi Okuda
幸一 奥田
Takuya Tsujimoto
卓哉 辻本
Hiroyuki Oba
浩幸 大羽
Tatsunori Ishiyama
竜典 石山
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転駆動ローラ4と対向部材1・3とを圧接
させてニップ部Nを形成させ、その圧接ニップ部Nに被
搬送部材を挟持させて回転駆動ローラ4の回転力で搬送
させる挟持搬送式の搬送装置、同じく挟持搬送式で被搬
送部材を搬送させると共に被搬送部材を加熱する機能を
有する加熱装置、該加熱装置を像加熱装置として具備す
る画像形成装置等について、回転駆動ローラ4の熱膨張
に拘わらず、該回転駆動ローラ4と対向部材1・3との
圧接ニップ部Nにおける被搬送部材の挟持搬送速度の変
動を効果的に抑えること。 【構成】 回転駆動ローラ4と対向部材1・3の圧接状
態において回転駆動ローラ4の熱膨張に拘わらず回転駆
動ローラ4の回転軸中心Cと対向部材との距離は一定に
保持されるように回転駆動ローラ4と対向部材1・3を
剛体部材6に定置支持させて配設したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、搬送装置、加熱装置、
及び画像形成装置に関する。
【0002】より詳しくは、回転駆動ローラと対向部材
とを圧接させてニップ部を形成させ、その圧接ニップ部
に被搬送部材を挟持させて回転駆動ローラの回転力で搬
送させる挟持搬送式の搬送装置、同じく挟持搬送式で被
搬送部材を搬送させると共に被搬送部材を加熱する機能
を有する加熱装置、該加熱装置を像加熱装置として具備
する画像形成装置に関する。
【0003】
【従来の技術】便宜上、複写機・レーザビームプリンタ
・ファクシミリ・マイクロフィルムリーダプリンタ・画
像表示(ディスプレイ)装置・記録機等の画像形成装置
において画像加熱定着装置等として使用される加熱装置
を例にして説明する。
【0004】従来、画像の加熱定着等のための被記録材
の加熱装置とは、所定の温度に維持された加熱ローラ
と、弾性体層を有し、前記加熱ローラに圧接する加圧ロ
ーラによって被加熱部材としての被記録材を挟持搬送し
つつ加熱する熱ローラ方式が多用されている。また、こ
の他にもフラッシュ加熱方式・オープン加熱方式・熱板
加熱方式等種々の方式・構成のものが知られており、ま
た実用されている。
【0005】最近では、この様な方式に変わって、固定
支持された加熱体と、該加熱体に対向圧接しつつ搬送さ
れる耐熱性フィルム(定着フィルム)と、該フィルムを
介して被加熱部材としての被記録材を加熱体に密着させ
る加圧部材を有し、加熱体の熱をフィルムを介して被記
録材へ付与することで被記録材面に形成担持されている
未定着画像を被記録材面に加熱定着させるフィルム加熱
方式の加熱装置が考案されている。
【0006】この様なフィルム加熱方式の加熱装置にお
いては加熱体として低熱容量加熱体を用いることができ
る。このため、従来の接触加熱方式である熱ローラ方式
・ベルト加熱方式等の装置に比べ省電力・及びウェイト
タイムの短縮化(クイックスタート)が可能となる。ま
たその他にも従来の加熱定着方式の欠点を解決できる利
点を有する非常に効果的なものである。
【0007】図12はフィルム加熱方式の加熱装置の一
例の概略構成模型図である。この装置は特開平4−44
075〜44083号公報、同4−204980〜20
4984号公報等に開示の所謂テンションレスタイプの
装置であり、耐熱性フィルムとしてエンドレスベルト状
もしくは円筒状のものを用い、該フィルムの周長の少な
くとも一部は常にテンションフリー(テンションが加わ
らない状態)とし、フィルムは加圧部材の回転駆動力で
回転駆動するようにした装置である。
【0008】3は加熱体としての低熱容量のセラミック
ヒータであり、被加熱部材としての、未定着トナー画像
tを担持した被記録材P(転写材・感光紙等のシート
材)の搬送方向aに直交する方向(図面に垂直方向)を
長手とする横長薄板状ヒータである。このヒータは、横
長薄板状のセラミック基板と、この基板面に基板長手に
沿って形成具備させた抵抗発熱体(通電発熱抵抗体)を
基本構成体としてなり、抵抗発熱体への電力供給により
迅速に発熱・昇温し、温調系で所定の定着温度に温調制
御される。
【0009】1は上記ヒータ3を下面に固定支持させた
加熱体支持体としてのヒータホルダであり、例えば熱硬
化性樹脂製の耐熱性・断熱性・高剛性の横長樋状部材で
ある。
【0010】2は円筒状の耐熱性フィルム(定着フィル
ム)であり、例えば、外表面がフッ素樹脂コートされた
ポリイミドフィルムである。厚さは例えば50μmであ
る。この円筒状フィルム2を、ヒータ3を下面に固定支
持させたヒータホルダ1に対してルーズに外嵌させてあ
る。
【0011】4は加圧ローラとしてのシリコンゴムロー
ラ等の弾性ローラである。
【0012】円筒状フィルム2を外嵌させた上記ヒータ
ホルダ1と上記の加圧ローラ4は装置の組み付け枠体
(不図示)に上下に配設される。加圧ローラ4はその両
端側軸部を軸受41で回転自由に軸受け保持させるとと
もに、バネなどの加圧弾性体42によりヒータホルダの
下面に対して押圧附勢させてフィルム3を挟ませてヒー
タホルダ下面のヒータ3に対してローラ4の弾性に抗し
て圧接させてある。Nはフィルム2を挟んでヒータ3と
加圧ローラ4との間に形成される圧接ニップ部(定着
部)である。あるいはヒータホルダ1を加圧ローラ4に
対してバネなどの加圧弾性体で押圧附勢させてフィルム
3を挟ませてヒータ3とローラ4とをローラの弾性に抗
して圧接させて圧接ニップ部Nを形成させる。
【0013】加圧ローラ4は回転駆動ローラとして、不
図示の駆動源機構によりギア等で所定の角速度にて図面
上反時計方向に回転駆動される。この回転駆動ローラと
しての加圧ローラ4の回転により、圧接ニップ部Nにお
ける該ローラ4とフィルム2の外面との摩擦力で円筒状
フィルム2に回転力が作用して、該フィルム2の内面が
ヒータ3の下面に密着摺動しつつ図面上時計方向に回転
搬送される。
【0014】而して、加圧ローラ4の回転によりフィル
ム2が回転搬送されて定常化し、またヒータ3に電力供
給されてヒータ3が所定に立ち上がり昇温した状態にお
いて、不図示の画像形成手段部の例えば画像転写部Tか
ら、圧接ニップ部Nのフィルム2と加圧ローラ4との間
に被加熱部材としての、未定着トナー画像tを担持した
被記録材Pがそのトナー画像担持面側をフィルム2側に
して導入されてフィルム2と一緒に圧接ニップ部Nを挟
持搬送され、この挟持搬送過程でヒータ3の熱がフィル
ム2を介して被記録材Pに与えられて未定着トナー画像
tが被記録材面に加熱定着される。圧接ニップ部Nを通
った被記録材はフィルム2の外面から分離されて排出搬
送される。
【0015】この加熱装置は、画像定着に限らず、画像
を担持した被記録材を加熱して表面性(艶など)を改質
する装置、仮定着処理する装置、その他、シート状の被
加熱材を加熱処理する手段装置として広く使用できる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、回転駆動ロ
ーラとしての加圧ローラ4は、通常、所定の一定の角速
度で回転駆動されており、被搬送部材としてのフィルム
2や被記録材Pは該加圧ローラ4の回転周速度と実質的
に同じ速度をもって圧接ニップ部Nを挟持搬送される
が、上述の従来装置の場合、ニップ部Nを挟持搬送され
る被搬送部材としてのフィルム2や被記録材Pの搬送速
度は加圧ローラ4の熱膨張の影響で変動する。
【0017】すなわち、回転駆動ローラとしての加圧ロ
ーラ4は温度が上昇すると、ゴム部4bの熱膨張により
外径が大きくなり、ニップ部Nにおける加圧ローラゴム
部分の内部応力が上昇し、それに伴い加圧ローラ4の芯
金4aが加圧弾性体11に抗して押し下げられて加熱体
3から離間方向に変位動する。ヒータホルダ1を加圧ロ
ーラ4に対してバネなどの加圧弾性体で押圧附勢させて
フィルム3を挟ませてヒータ3とローラ4とをローラの
弾性に抗して圧接させて圧接ニップ部Nを形成させてい
る場合は、ヒータホルダ1が加圧弾性体に抗して押し上
げられて加圧ローラ4から離間方向に変位動する。
【0018】そのため何れの場合でも、熱膨張により回
転駆動ローラとしての加圧ローラ4の外径が大きくなっ
た場合、加圧ローラ4の軸中心Cから圧接ニップ部Nの
中央までの加圧ローラ4の半径が大きくなってしまい、
加圧ローラ4の駆動回転角速度が一定でもローラ4の回
転周速度が増し、ニップ部Nを挟持搬送される被搬送部
材としてのフィルム2や被記録材Pの搬送速度が上が
る。
【0019】図12を用いてそのメカニズムを説明す
る。回転駆動ローラとしての加圧ローラ4は常に一定の
角速度ωで回転駆動されており、ある温度における、圧
接ニップ部以外でのローラ半径をRとすると、その周速
V0はV0=R*ωであらわされる。一方、圧接ニップ
部N内での加圧ローラ4の最外周部においてニップ中央
に当たる点をX1、ニップ部最外部に当たる点をX2、
点X1と点X2との中間部に当たる点をX3とすると、
各点X1、X2、X3での加圧ローラ4の半径は各々r
1、r2、r3となる。
【0020】よって、X1、X2、X3の各点でのロー
ラ周速V1、V2、V3は V1=r1*ω V2=r2*ω V3=r3*ω となり、r2>r3>r1だから、V2>V3>V1と
なる。
【0021】ところが、加圧ローラ4は所定の押圧をも
って加熱体3に圧接されており、圧接ニップ部N内での
加圧ローラ4の最外周部においてニップ中央に当たる点
X1での圧力がニップ部N内で最も大きいので、被搬送
部材としてのフィルム2や被記録材Pの搬送速度は点X
1での加圧ローラ周速V1となる。この加圧ローラ周速
V1、すなわち圧接ニップ部Nを挟持搬送される被搬送
部材としてのフィルム2や被記録材Pの搬送速度V1は
加圧ローラ4の熱膨張によるローラ半径Rの増加ととも
にr1が大きくなることで増加変動する。
【0022】すなわち、圧接ニップ部Nを挟持搬送され
る被搬送部材としてのフィルム2や被記録材Pの搬送速
度は加圧ローラ4の熱膨張に起因して変動するのであ
る。
【0023】そのため、例えば、この加熱装置を画像形
成装置の画像加熱定着装置として用いた場合には、回転
駆動ローラとしての加圧ローラ4が高温の時は低温時の
ときより被記録材Pの定着部(圧接ニップ部)Nでの搬
送速度が速くなってしまい、被記録材Pの先端部が定着
部Nに到達して挟持搬送状態にあるとき、該被記録材P
の後端側は未だ画像形成手段部の例えば転写部Tを抜け
きっていないときは、定着部が転写部通過中の被記録材
を引っ張ることとなり、この影響で被記録材後端側の画
像の伸びや被記録材後端側の画像欠けが生じてしまうこ
とになるので、転写部Nと定着部Tとの被記録材搬送距
離を短く設定することができない。
【0024】上記現象を見込んで定着部Nの被記録材搬
送速度を初期から遅く設定しておくと、加圧ローラ4の
温度がまだ低い時点では転写部Tと定着部Nの間の被記
録材搬送部で被記録材に不要なループが形成されてしま
い、転写後の被記録材分離方向や定着部Nへの被記録材
入射角度等が不安定となるため、転写材分離時の画像飛
び散り、定着部Nでのオフセット、さらには周辺部材に
被記録材表面がこすれて画像が汚れる等の不具合が発生
する。また、厚い被記録材を通紙した場合には転写部で
のブレが生じてしまう。
【0025】加えて、長尺の被記録材を搬送するA3機
(A3サイズの被記録材を通紙可能な装置)ともなる
と、転写部−定着部間の被記録材搬送距離が長くなりす
ぎ、装置本体としても大型化してしまうのが実情であっ
た。
【0026】上述のような、加圧ローラ4の熱膨張に起
因する、ニップ部Nを挟持搬送される被搬送部材の搬送
速度の変動の問題は、上述例の加圧ローラ駆動方式のフ
ィルム加熱方式の加熱装置に限らず、回転駆動ローラと
対向部材とを圧接させてニップ部を形成させ、その圧接
ニップ部に被搬送部材を挟持させて回転駆動ローラの回
転力で搬送させる挟持搬送式の搬送装置、同じく挟持搬
送式で被搬送部材を搬送させると共に被搬送部材を加熱
する機能を有する加熱装置、該加熱装置を像加熱装置と
して具備する画像形成装置等において共通する問題であ
る。
【0027】そこで本発明はこの種の装置について、回
転駆動ローラの熱膨張に拘わらず、該回転駆動ローラと
対向部材との圧接ニップ部における被搬送部材の挟持搬
送速度の変動を効果的に抑えることができるようにした
ものを提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、搬送装置、加熱装置、及び画像形成装置であ
る。
【0029】(1)回転駆動ローラと対向部材とを圧接
させてニップ部を形成させ、その圧接ニップ部に被搬送
部材を挟持させて回転駆動ローラの回転力で搬送させる
搬送装置であり、回転駆動ローラと対向部材の圧接状態
において回転駆動ローラの熱膨張に拘わらず回転駆動ロ
ーラの回転軸中心と対向部材との距離は一定に保持され
るように回転駆動ローラと対向部材を配設したことを特
徴とする搬送装置。
【0030】(2)回転駆動ローラと対向部材の圧接状
態において回転駆動ローラの熱膨張に拘わらず回転駆動
ローラの回転軸中心と対向部材との距離は一定に保持さ
れるように回転駆動ローラと対向部材を剛体部材に定置
支持させて配設したことを特徴とする(1)に記載の搬
送装置。
【0031】(3)回転駆動ローラは弾性ローラである
ことを特徴とする(1)または(2)に記載の搬送装
置。
【0032】(4)回転駆動ローラはAsker−C硬
度65°以下の弾性ローラであることを特徴とする
(1)または(2)に記載の搬送装置。
【0033】(5)回転駆動ローラはスポンジ構造を持
つ弾性体層を有する弾性ローラであることを特徴とする
(1)または(2)に記載の搬送装置。
【0034】(6)回転駆動ローラは表層に離型層を有
する弾性ローラであり、離型層の単位幅当たりの引張り
弾性率(E*d)が1Kgf/mm以下であることを特
徴とする(1)または(2)に記載の搬送装置。
【0035】(7)回転駆動ローラは表層に少なくとも
フッ素樹脂を含む離型層を有する弾性ローラであること
を特徴とする(1)または(2)に記載の搬送装置。
【0036】(8)回転駆動ローラは肉厚/外径が0.
1以上の弾性体層を有する弾性ローラであることを特徴
とする(1)または(2)に記載の搬送装置。
【0037】(9)加熱体と回転駆動ローラとを圧接さ
せてニップ部を形成させ、その圧接ニップ部に被加熱部
材を挟持させて回転駆動ローラの回転力で搬送させて加
熱体の熱を被加熱部材に与える加熱装置であり、加熱体
と回転駆動ローラの圧接状態において回転駆動ローラの
熱膨張に拘わらず加熱体と回転駆動ローラの回転軸中心
との距離は一定に保持されるように加熱体もしくは該加
熱体を固定支持させた支持体と回転駆動ローラを配設し
たことを特徴とする加熱装置。
【0038】(10)加熱体と回転駆動ローラとを耐熱
性フィルムを挟ませて圧接させてニップ部を形成させ、
その圧接ニップ部の耐熱性フィルムと回転駆動ローラと
の間に被加熱部材を挟持させて回転駆動ローラの回転力
で耐熱性フィルムと被加熱部材を一緒に搬送させて加熱
体の熱を耐熱性フィルムを介して被加熱部材に与える加
熱装置であり、加熱体と回転駆動ローラの圧接状態にお
いて回転駆動ローラの熱膨張に拘わらず加熱体と回転駆
動ローラの回転軸中心との距離は一定に保持されるよう
に加熱体もしくは該加熱体を固定支持させた支持体と回
転駆動ローラを配設したことを特徴とする加熱装置。
【0039】(11)加熱体と回転駆動ローラの圧接状
態において回転駆動ローラの熱膨張に拘わらず加熱体と
回転駆動ローラの回転軸中心との距離は一定に保持され
るように加熱体もしくは該加熱体を固定支持させた支持
体と回転駆動ローラを剛体部材に定置支持させて配設し
たことを特徴とする(9)または(10)に記載の加熱
装置。
【0040】(12)耐熱性フィルムを搬送手段で搬送
させて加熱体に接触移動させ、該耐熱性フィルムを介し
て被加熱部材を加熱体に密着させて該耐熱性フィルムと
一緒に加熱体の位置を搬送させることにより加熱体の熱
を耐熱性フィルムを介して被加熱部材に与える加熱装置
であり、前記耐熱性フィルム搬送手段は耐熱性フィルム
を挟持搬送する、互いに圧接させた回転駆動ローラと従
動ローラであり、該回転駆動ローラと従動ローラの圧接
状態において回転駆動ローラの熱膨張に拘わらず回転駆
動ローラの回転軸中心と従動ローラの回転軸中心の距離
は一定に保持されるように該両ローラを配設したことを
特徴とする加熱装置。
【0041】(13)回転駆動ローラと従動ローラの圧
接状態において回転駆動ローラの熱膨張に拘わらず回転
駆動ローラの回転軸中心と従動ローラの回転軸中心の距
離は一定に保持されるように該両ローラを剛体部材に定
置支持させて配設したことを特徴とする(12)に記載
の加熱装置。
【0042】(14)回転駆動ローラは弾性ローラであ
ることを特徴とする(9)乃至(13)の何れかに記載
の加熱装置。
【0043】(15)回転駆動ローラはAsker−C
硬度65°以下の弾性ローラであることを特徴とする
(9)乃至(13)の何れかに記載の加熱装置。
【0044】(16)回転駆動ローラはスポンジ構造を
持つ弾性体層を有する弾性ローラであることを特徴とす
る(9)乃至(13)の何れかに記載の加熱装置。
【0045】(17)回転駆動ローラは表層に離型層を
有する弾性ローラであり、離型層の単位幅当たりの引張
り弾性率(E*d)が1Kgf/mm以下であることを
特徴とする(9)乃至(13)の何れかに記載の加熱装
置。
【0046】(18)回転駆動ローラは表層に少なくと
もフッ素樹脂を含む離型層を有する弾性ローラであるこ
とを特徴とする(9)乃至(13)の何れかに記載の加
熱装置。
【0047】(19)回転駆動ローラは肉厚/外径が
0.1以上の弾性体層を有する弾性ローラであることを
特徴とする(9)乃至(13)の何れかに記載の加熱装
置。
【0048】(20)上記(9)乃至(19)の何れか
に記載の加熱装置において、被加熱部材が画像を坦持し
た被記録材であり、該装置が該被記録材の画像を加熱処
理するあるいは加熱定着する像加熱装置であることを特
徴とする加熱装置。
【0049】(21)被記録材に画像を形成する画像形
成手段を有し、(9)乃至(19)の何れかに記載の加
熱装置を前記画像形成手段からの被記録材の画像を加熱
処理するあるいは加熱定着する像加熱装置として備える
ことを特徴とする画像形成装置。
【0050】
【作用】即ち、回転駆動ローラと対向部材とを圧接させ
てニップ部を形成させ、その圧接ニップ部に被搬送部材
を挟持させて回転駆動ローラの回転力で搬送させる挟持
搬送式の搬送装置、同じく挟持搬送式で被搬送部材を搬
送させると共に被搬送部材を加熱する機能を有する加熱
装置、該加熱装置を像加熱装置として具備する画像形成
装置等において、回転駆動ローラと対向部材の圧接状態
において回転駆動ローラの熱膨張に拘わらず回転駆動ロ
ーラの回転軸中心と対向部材との距離は一定に保持され
るように回転駆動ローラと対向部材を配設する、より具
体的には、回転駆動ローラと対向部材の圧接状態におい
て回転駆動ローラの熱膨張に拘わらず回転駆動ローラの
回転軸中心と対向部材との距離は一定に保持されるよう
に回転駆動ローラと対向部材を剛体部材に定置支持させ
て配設することで、回転駆動ローラの外径が熱膨張で大
きくなった場合でも、該回転駆動ローラの軸中心から圧
接ニップ部の中央までのローラ半径は変わらないこと
で、圧接ニップ部における被搬送部材もしくは被搬送部
材としての被加熱部材や被記録材の挟持搬送速度も変わ
らない。すなわち、回転駆動ローラの熱膨張に拘わら
ず、該回転駆動ローラと対向部材との圧接ニップ部にお
ける被搬送部材の挟持搬送速度の変動を効果的に抑える
ことができるしたがって、像加熱装置、もしくは像加熱
装置を具備する画像形成装置にあっては、回転駆動ロー
ラの熱膨張に拘わらず、像加熱装置における、被加熱部
材としての被記録材の搬送を画像形成手段部のプロセス
スピードに対応させて安定させることができ、転写部と
定着部との間の距離を長くせずとも、前述のような画像
の伸び、後端欠け、画像こすれによる画像汚れ等の発生
を防止できる。
【0051】
【実施例】
〈実施例1〉 (1)画像形成装置例(図1) 図1は画像形成装置例の概略構成図である。本例の画像
形成装置は転写式電子写真プロセス利用の複写機或はプ
リンタである。
【0052】51は回転ドラム型の電子写真感光体であ
り、矢印の時計方向に所定のプロセススピード(周速
度)をもって回転駆動される。
【0053】52は感光体帯電手段としての接触帯電ロ
ーラであり、所定の帯電バイアスが印加されていて、こ
の帯電ローラ52により回転感光体51面が所定の極性
・電位に一様に帯電処理される。
【0054】この回転感光体51の帯電処理面に対して
不図示の画像情報露光手段部(原稿画像のスリット結像
露光手段、レーザビーム走査露光手段等)により目的の
画像情報の露光53がなされて、回転感光体51面に目
的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0055】その潜像がトナー現像装置54によりトナ
ー画像として現像される。
【0056】そのトナー画像が、回転感光体51とこれ
に接触させた、所定の転写バイアスが印加される転写ロ
ーラ55との圧接ニップ部である転写部Tに、不図示の
給紙部から所定のタイミングにて搬送された被記録材と
しての転写材Pに対して転写されていく。
【0057】転写部を通過してトナー画像の転写を受け
た転写材Pは回転感光体51面から分離されて画像加熱
定着装置としての加熱装置100に搬送導入されて未定
着トナー画像の加熱定着処理を受け、コピー或はプリン
トとして出力される。
【0058】転写材Pに対するトナー画像転写後の回転
感光体51面はクリーニング装置56により転写残りト
ナー等の残留付着物の除去を受けて清掃され、繰り返し
て作像に供される。
【0059】(2)加熱装置100(図2・図3) 図2は本実施例の画像加熱定着装置としての加熱装置1
00の概略構成模型図である。図3は加熱体3の途中部
省略・一部切欠き平面模型図である。
【0060】本例の加熱装置100は、前述した図12
の装置と同じくテンションレスタイプのフィルム方式の
加熱装置であり、図12の装置と共通する構成部材・部
分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。
【0061】耐熱性フィルム(定着フィルム)2は熱容
量を小さくしてクイックスタート性を向上させるため
に、フィルム膜厚は100μm以下、好ましくは50μ
m以下20μm以上の耐熱性のあるPTFE、PFA、
FEP等の単層フィルム、或いはポリイミド、ポリアミ
ドイミド、PEEK、PES、PPS等のフィルムの外
周表面にPTFE、PFA、FEP等をコーティングし
た複合層フィルムを使用できる。本実施例ではポリイミ
ドフィルムの外周表面にPTFEをコーティングしたも
のを用いた。
【0062】加熱体3は、耐熱性フィルム2もしくは被
加熱部材としての被記録材Pの搬送方向aに対して直角
方向を長手とする細長の耐熱性・絶縁性・良熱伝導性の
基板31、該基板の表面側の短手方向中央部に基板長手
に沿って形成具備させた抵抗発熱体32、この抵抗発熱
体を形成した加熱体表面を保護させた耐熱性オーバーコ
ート層34、抵抗発熱体32の長手両端部の給電用電極
33・33(図3)、基板裏面側に具備させた、加熱体
温度を検知するサーミスタ等の検温素子5等からなる全
体に低熱容量の線状加熱体である。
【0063】この加熱体3を抵抗発熱体32を形成具備
させた表面側を下向きに露呈させて剛性・耐熱性を有す
るヒータホルダ1の下面側に保持させて固定配設してあ
る。
【0064】加熱体基板31は、例えば、アルミナや窒
化アルミニウム等の厚み1mm・幅10mm・長さ24
0mmのものである。
【0065】抵抗発熱体32は、例えば、Ag/Pd
(銀パラジウム)、RuO2 、Ta2N等の電気抵抗材
料をスクリーン印刷等により、厚み約10μm、幅1〜
3mmの線状もしくは細帯状に塗工して形成したもので
ある。
【0066】給電用電極33・33は、例えば、Ag等
のスクリーン印刷パターン層である。
【0067】オーバーコート層34は、例えば、約10
μm厚の耐熱性ガラス層である。
【0068】回転駆動ローラとしての加圧ローラ4は、
芯金4aと、シリコンゴム等よりなる弾性体層4bと、
最外層の離型層4cよりなる。
【0069】加熱体3は、抵抗発熱体32の両端部電極
33・33に対する給電により該抵抗発熱体32が長手
全長にわたって発熱することで昇温し、その昇温が検温
素子5で検知される。その検温素子5の出力をA/D変
換しCPU10に取り込み、その情報をもとにトライア
ック11により抵抗発熱体32に通電するAC電源13
のAC電圧を位相、波数制御等により、加熱体通電電力
を制御することで、加熱体3の温度制御がなされる。
【0070】即ち、検温素子5の検知温度が所定の設定
温度より低いと加熱体3が昇温するように、また、高い
場合は加熱体3が降温するように通電を制御することで
加熱体3は定着時一定温調される。
【0071】而して、前述の図12の装置と同様に、加
熱体3の温度が所定に立ち上がり、かつ加圧ローラ4の
回転によるフィルム2の回転周速度が定常化した状態に
おいて、フィルム2を挟んで加熱体3と加圧ローラ4と
で形成される圧接ニップ部Nのフィルム2と加圧ローラ
4との間に被加熱部材としての画像定着すべき被記録材
Pが転写部T(図1)より導入されてフィルム2と一緒
に圧接ニップ部Nを挟持搬送されることにより加熱体3
の熱がフィルム2を介して被記録材Pに付与され被記録
材P上の未定着トナー画像tが被記録材P面に加熱定着
される。圧接ニップ部Nを通った被記録材Pはフィルム
2の面から分離されて搬送される。
【0072】フィルム2の内面と加熱体3面との摺動抵
抗を低減するために両者間に耐熱性グリス等の潤滑剤を
介在させるとよい。
【0073】(3)ヒータホルダ1と加圧ローラ4の加
圧・組み付け構造(図4〜図7) .ヒータホルダ1と加圧ローラ4の加圧・組み付け構
造として、図4・図5のものは、左右一対の剛体側板
(非弾性体)6・6に対してそれぞれ対称に、加圧ロー
ラ4の芯金4aの両端部を軸受け支持させる軸受41を
嵌め込む孔6aと、ヒータホルダ1の両端部に外方に延
長させて設けた突出腕部1aを嵌入係合させる孔6bを
具備させ、孔6a・6aには軸受41を嵌め込む。
【0074】そしてはじめに一方側の側板6の軸受41
に対して加圧ローラ4の一端側の芯金4aを挿入支持さ
せ、孔6bに対して円筒状フィルム2を外嵌させたヒー
タホルダ1の一端側の腕部腕部1aを挿入係合させる。
【0075】その加圧ローラ2とヒータホルダ1とをロ
ーラ4の弾性体層4bの弾性に抗して互いに並行に圧接
させた状態にして、該加圧ローラ2とヒータホルダ1の
他端側の芯金4aと腕部1aとをそれぞれ他方側の側板
6の軸受41と孔6bに嵌係合させることで、左右一対
の剛体側板6・6間に、ヒータホルダ1と加圧ローラ4
とを加圧状態で組み付け支持させたものである。
【0076】上記側板6の孔6aと孔6bの位置は、ヒ
ータホルダ1と加圧ローラ4とが左右の側板6・6間に
上記のように組み付けられた状態においてヒータホルダ
1と加圧ローラ4とが所定の圧接力をもって当接した状
態となる関係にその離間距離を予め設定されている。
【0077】Gは上記の組み立て後に加圧ローラ2の芯
金4aの一方の軸端に取り付けられる駆動ギアである。
【0078】.図6・図7のものは、左右一対の剛体
側板6・6に対してそれぞれ対称に、上端部を開放した
縦方向の切欠き長穴6c・6cを具備させる。この左右
の側板6・6間に、加圧ローラ4を、その両端芯金部に
外嵌させた軸受41・41をそれぞれその側の側板6・
6の縦方向切欠き長穴6c・6cに上から嵌入係合させ
て落し込み、軸受41・41を長穴6c・6cの下端に
受止めさせることで配設支持させる。
【0079】次に、この左右の側板6・6間に、円筒状
フィルム2を外嵌させたヒータホルダ1を、その両端腕
部1a・1aをそれぞれその側の側板6・6の縦方向切
欠き長穴6c・6cに上から嵌入係合させて落し込み、
加圧ローラ4の上に受止めさせ、このヒータホルダ1を
上から押して加圧ローラ4に所定に圧接させた状態にし
て、ヒータホルダ1の両端腕部1a・1aの上面にそれ
ぞれ押え金具1d・1dを当てがい、その受け金具1d
・1dを側板6・6に対してネジ1e・1e,1e・1
eでそれぞれ不動に定着させることでヒータホルダ1の
上昇戻りを阻止させて、左右一対の剛体側板6・6間
に、ヒータホルダ1と加圧ローラ4とを加圧状態で組み
付け支持させたものである。
【0080】上述した図4・図5のものも、図6・図7
のものも、回転駆動ローラとしての加圧ローラ4と対向
部材としてのヒータホルダ1とが圧接状態で剛体部材と
しての側板6・6に定置支持された状態となる。
【0081】従って、熱膨張により加圧ローラ4の外径
が大きくなった場合でも、回転駆動ローラとしての該加
圧ローラ4の軸中心Cから圧接ニップ部Nの中央までの
ローラ半径r1は変わらないことで、圧接ニップ部Nに
おける被搬送部材としてのフィルム2や被記録材Pの挟
持搬送速度も変わらない。
【0082】したがって、本実施例のような像加熱装置
もしくは像加熱装置を具備する画像形成装置にあって
は、回転駆動ローラとしての加圧ローラ4の熱膨張に拘
わらず、像加熱装置における、被加熱部材としての被記
録材Pの搬送を画像形成手段部のプロセススピードに対
応させて安定させることができ、転写部Tと定着部Nと
の間の距離を長くせずとも、加圧ローラ4の熱膨張に起
因する前述のような画像の伸び、後端欠け、画像こすれ
による画像汚れ等の発生を防止できる。
【0083】(4)加圧ローラ4 a)加圧ローラの弾性体層肉厚/外径に対する被記録材
搬送スピードの変化率図8に、回転駆動ローラとしての
加圧ローラ4の回転軸4aを前述図12の従来装置のよ
うにバネ(加圧弾性体)42で保持させて加圧ローラ4
を加熱体3に所定に圧接させた装置(バネ保持タイプの
装置)の場合と、本実施例の図4・図5もしくは図6・
図7の装置のように、加圧ローラ4と加熱体3の圧接状
態において加圧ローラ4の熱膨張に拘わらず加圧ローラ
4の回転軸中心Cと加熱体3との距離r1は一定に保持
されるように加圧ローラ4とヒータホルダ1を剛体部材
としての6・1dに定置支持させて配設した装置(剛体
保持タイプの装置)の場合での、加圧ローラの弾性体層
肉厚/外径に対する被搬送部材(被加熱部材)としての
被記録材Pの搬送スピード(紙搬送スピード)の変化率
を示す。
【0084】バネ保持タイプの装置の場合、加圧ローラ
4の弾性体層肉厚/外径が大きくなっていくと、紙搬送
スピードが上がり、紙搬送スピード変化率が例えば図1
・図2の装置においては2.5%を越えると被加熱材と
しての被記録材Pが像加熱装置(定着装置)100に引
っぱられ、転写部Tにおいて画像後端抜けを発生するこ
とから、弾性体層肉厚/外径が0.18以下の加圧ロー
ラ4しか使用できない。
【0085】一方、前述の原因による画像後端抜けを防
止するために、加圧ローラ4としてローラ径(冷間時)
の小さいものを使用すると紙ループ発生による画像こす
れが起こる。
【0086】これに対して、剛体保持タイプの装置の場
合には、加圧ローラ4の弾性体層肉厚/外径が大きくな
っても紙搬送スピード変化率は小さく、このため圧接ニ
ップ部Nのニップ幅を広くとるために大きい肉厚の加圧
ローラ4を使用した場合でも、画像後端抜けを発生する
ことなく定着可能となり、弾性体層肉厚/外径が0.1
以上である場合には本発明による効果が顕著に現われ
る。
【0087】b)加圧ローラ4の硬度 加圧ローラ4の硬度は低いほうが望ましい。図9に加圧
ローラ硬度に対する加圧ローラ駆動トルクの関係を示
す。
【0088】加圧ローラ硬度が高いと弾性体層4bが変
形しにくく、熱膨張した場合に発生する熱応力が大きい
ため加圧ローラ駆動トルクは急激に上昇し、図2の装置
で10Kgcmでギア欠けを起こしてしまう。よって加
圧ローラ硬度はAsker−C硬度65°以下が望まし
く、とくに弾性体層4bにスポンジ構造を持つゴム材を
用いれば低硬度化が容易である。
【0089】c)加圧ローラ4の離型層4c 加圧ローラ4の弾性体層4bの表層に離型層4cを付与
した場合、加圧ローラ4の表面にトナーが付着すること
がなく、被記録材(紙)Pが加圧ローラ4に巻きついて
ジャムを起こすことを防げる。
【0090】このとき該離型層4cの弾性率が高いと、
圧接ニップ部N内において加圧ローラ4が加熱体3に圧
接されても、該離型層4cが伸縮しないので加圧ローラ
4の全周長は変わらず、周速は加圧ローラ表面の圧接ニ
ップ部N内を含む任意の点で一定であり径膨張に比例し
て大きくなってしまう。よって紙搬送スピードも加圧ロ
ーラ4の径膨張にともなって増加することとなる。
【0091】表1は図2の装置を用いて測定した、離型
層4cの単位幅当たりの引張り弾性率による紙搬送スピ
ードの変化の関係を示したもので、単位幅当たりの引張
り弾性率(E*d)が大きくなるにつれ、紙搬送スピー
ドの変化が大きくなっている。よって離型層の単位幅当
たりの引張り弾性率(E*d)は1Kgf/mm以下が
望ましい。
【0092】
【表1】 前記離型層4cの引張り弾性率は、図10に示すよう
に、幅10mm、長さ60mmの試験片Sを作り、引張
り試験機のチャックZ・Zで試験片Sの両端各10mm
を挟み、長手方向に1mm/secで引っ張り、1%伸
ばすのに必要な荷重を室温にて測定し、試験片Sの断面
積Aから次式により算出する。
【0093】M=F/A E=M/ε M:引張り応力[Kgf/mm2 ] F:1%伸びに要する荷重[Kgf] A:試験片断面積[mm2 ] E:引張り弾性率[Kgf/mm2 ] ε:伸び率=0.01 また、前記離型層4cはフッ素樹脂を含むと離型性が向
上する。
【0094】本実施例では加圧ローラ4に離型層4cを
設けたが、離型層4cが無い場合でも同様の効果が得ら
れる。
【0095】〈実施例2〉図11に示した本実施例の装
置は、フィルムテンションタイプのフィルム加熱方式の
加熱装置であり、第1と第2の2本の従動ローラ25、
26と、耐熱性・断熱性のヒータ支持体27に固定支持
させた加熱体3との互いに並行の3部材25・26・3
間にエンドレスベルト状の耐熱性フィルム2を懸回張設
してある。
【0096】23はフィルム2を挟んで加熱体3に圧接
させた加圧ローラであり、本実施例においてはフィルム
2の回転に伴い従動回転するローラである。
【0097】24は第2のフィルム懸回従動ローラ26
にフィルム2を挟ませて圧接させたフィルム外面接触駆
動手段としてのフィルム駆動ローラである。このローラ
24が駆動手段Mで反時計方向に回転駆動されることに
より、フィルム2が該フィルム駆動ローラと従動ローラ
26の圧接ニップ部N´で挟持搬送されて時計方向aに
回転駆動される。このフィルム2の回転に伴いローラ2
5・26・23は従動回転する。
【0098】上記の駆動ローラ24は前記実施例1の回
転駆動ローラとしての加圧ローラ4と同様に、芯金24
aと、シリコンゴムなどの耐熱ゴムからなる弾性体層2
4bと、離型層24cからなる。
【0099】そして、駆動ローラ24の回転軸24a
と、従動ローラ26の回転軸26aは、その中心間距離
が変化しないように、両軸24a・26a相互を剛体帯
板(非弾性体)7で連結保持させてある。
【0100】フィルム駆動ローラ24は所定の押圧力を
もってフィルム2を挟ませて従動ローラ26の表面に圧
接させているが、このとき熱膨張によりフィルム駆動ロ
ーラ24の外径が大きくなった場合でも、上記のように
駆動ローラ24の回転軸24aと従動ローラ26の回転
軸26aとがその中心間距離が変化しないように剛体帯
板7で連結保持されているので、フィルム駆動ローラ2
4の軸中心Sからフィルム駆動ローラ24側圧接ニップ
部N´の中央までのフィルム駆動ローラ24の半径は変
わらない。
【0101】よって、熱膨張によりフィルム駆動ローラ
24の外径が大きくなった場合でも、フィルム2の搬送
スピードは変わらないので、加圧ローラ4側圧接ニップ
部N(定着部)での被記録材Pの搬送スピードも変わら
ず、画像後端抜けも発生しない。
【0102】また、前記フィルム駆動ローラ24の表層
に離型層24cを設ければトナーがフィルム駆動ローラ
24に付着することがなく、オフセットが防止できる。
【0103】なお、実施例1及び2のフィルム加熱方式
の加熱装置100は、画像加熱定着装置に限らず、例え
ば、画像を担持した被記録材を加熱して表面性(艶な
ど)を改質する装置、仮定着処理する装置、その他、シ
ート状の被加熱材を加熱処理する手段装置として広く使
用できる。
【0104】また、実施例1及び2はフィルム加熱方式
の加熱装置、もしくは該加熱装置を像加熱装置(定着装
置)として具備する画像形成装置であるが、本発明はこ
れに限らず、要は、回転駆動ローラと対向部材とを圧接
させてニップ部を形成させ、その圧接ニップ部に被搬送
部材を挟持させて回転駆動ローラの回転力で搬送させる
挟持搬送式の搬送装置、同じく挟持搬送式で被搬送部材
を搬送させると共に被搬送部材を加熱する機能を有する
加熱装置、該加熱装置を具備する装置について適用でき
るものである。
【0105】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、回転駆動
ローラと対向部材とを圧接させてニップ部を形成させ、
その圧接ニップ部に被搬送部材を挟持させて回転駆動ロ
ーラの回転力で搬送させる挟持搬送式の搬送装置、同じ
く挟持搬送式で被搬送部材を搬送させると共に被搬送部
材を加熱する機能を有する加熱装置、該加熱装置を像加
熱装置として具備する画像形成装置について、回転駆動
ローラの熱膨張に拘わらず、該回転駆動ローラと対向部
材との圧接ニップ部における被搬送部材の挟持搬送速度
の変動を効果的に抑えることができる。
【0106】したがって、像加熱装置、もしくは像加熱
装置を具備する画像形成装置にあっては、回転駆動ロー
ラの熱膨張に拘わらず、像加熱装置における、被加熱部
材としての被記録材の搬送を画像形成手段部のプロセス
スピードに対応させて安定させることができ、転写部と
定着部との間の距離を長くせずとも、前述のような画像
の伸び、後端欠け、画像こすれによる画像汚れ等の発生
を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置例の概略図
【図2】画像加熱定着装置としての、テンションレスタ
イプのフィルム加熱方式の加熱装置の概略構成模型図
【図3】加熱体の途中部省略・一部切欠き平面模型図
【図4】ヒータホルダと加圧ローラの組み付け構造の分
解斜視図
【図5】組み付け後の装置の側面図
【図6】ヒータホルダと加圧ローラの、他の組み付け構
造の分解斜視図
【図7】 組み付け後の装置の側面図
【図8】加圧ローラの弾性体層肉厚/外径と紙搬送スピ
ード変化率の関係グラフ
【図9】加圧ローラ硬度と加圧ローラ駆動トルクの関係
グラフ
【図10】加圧ローラ離型層の引張り弾性率の測定要領
説明図
【図11】実施例2の加熱装置の概略構成模型図
【図12】従来装置の問題点の説明図
【符号の説明】
100 加熱装置(像加熱装置、定着装置) 1 ヒータホルダ 2 耐熱性フィルム(定着フィルム) 3 ヒータ(加熱体) 4 加圧ローラ(回転駆動ローラ) 6 剛体側板 1d 押え金具 N 圧接ニップ部(定着部) P 被搬送部材(被加熱部材、被記録材) T 転写部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/00 550 G03G 15/00 550 (72)発明者 辻本 卓哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大羽 浩幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 石山 竜典 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動ローラと対向部材とを圧接させ
    てニップ部を形成させ、その圧接ニップ部に被搬送部材
    を挟持させて回転駆動ローラの回転力で搬送させる搬送
    装置であり、 回転駆動ローラと対向部材の圧接状態において回転駆動
    ローラの熱膨張に拘わらず回転駆動ローラの回転軸中心
    と対向部材との距離は一定に保持されるように回転駆動
    ローラと対向部材を配設したことを特徴とする搬送装
    置。
  2. 【請求項2】 回転駆動ローラと対向部材の圧接状態に
    おいて回転駆動ローラの熱膨張に拘わらず回転駆動ロー
    ラの回転軸中心と対向部材との距離は一定に保持される
    ように回転駆動ローラと対向部材を剛体部材に定置支持
    させて配設したことを特徴とする請求項1に記載の搬送
    装置。
  3. 【請求項3】 回転駆動ローラは弾性ローラであること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の搬送装
    置。
  4. 【請求項4】 回転駆動ローラはAsker−C硬度6
    5°以下の弾性ローラであることを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の搬送装置。
  5. 【請求項5】 回転駆動ローラはスポンジ構造を持つ弾
    性体層を有する弾性ローラであることを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の搬送装置。
  6. 【請求項6】 回転駆動ローラは表層に離型層を有する
    弾性ローラであり、離型層の単位幅当たりの引張り弾性
    率(E*d)が1Kgf/mm以下であることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の搬送装置。
  7. 【請求項7】 回転駆動ローラは表層に少なくともフッ
    素樹脂を含む離型層を有する弾性ローラであることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の搬送装置。
  8. 【請求項8】 回転駆動ローラは肉厚/外径が0.1以
    上の弾性体層を有する弾性ローラであることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の搬送装置。
  9. 【請求項9】 加熱体と回転駆動ローラとを圧接させて
    ニップ部を形成させ、その圧接ニップ部に被加熱部材を
    挟持させて回転駆動ローラの回転力で搬送させて加熱体
    の熱を被加熱部材に与える加熱装置であり、 加熱体と回転駆動ローラの圧接状態において回転駆動ロ
    ーラの熱膨張に拘わらず加熱体と回転駆動ローラの回転
    軸中心との距離は一定に保持されるように加熱体もしく
    は該加熱体を固定支持させた支持体と回転駆動ローラを
    配設したことを特徴とする加熱装置。
  10. 【請求項10】 加熱体と回転駆動ローラとを耐熱性フ
    ィルムを挟ませて圧接させてニップ部を形成させ、その
    圧接ニップ部の耐熱性フィルムと回転駆動ローラとの間
    に被加熱部材を挟持させて回転駆動ローラの回転力で耐
    熱性フィルムと被加熱部材を一緒に搬送させて加熱体の
    熱を耐熱性フィルムを介して被加熱部材に与える加熱装
    置であり、 加熱体と回転駆動ローラの圧接状態において回転駆動ロ
    ーラの熱膨張に拘わらず加熱体と回転駆動ローラの回転
    軸中心との距離は一定に保持されるように加熱体もしく
    は該加熱体を固定支持させた支持体と回転駆動ローラを
    配設したことを特徴とする加熱装置。
  11. 【請求項11】 加熱体と回転駆動ローラの圧接状態に
    おいて回転駆動ローラの熱膨張に拘わらず加熱体と回転
    駆動ローラの回転軸中心との距離は一定に保持されるよ
    うに加熱体もしくは該加熱体を固定支持させた支持体と
    回転駆動ローラを剛体部材に定置支持させて配設したこ
    とを特徴とする請求項9または請求項10に記載の加熱
    装置。
  12. 【請求項12】 耐熱性フィルムを搬送手段で搬送させ
    て加熱体に接触移動させ、該耐熱性フィルムを介して被
    加熱部材を加熱体に密着させて該耐熱性フィルムと一緒
    に加熱体の位置を搬送させることにより加熱体の熱を耐
    熱性フィルムを介して被加熱部材に与える加熱装置であ
    り、 前記耐熱性フィルム搬送手段は耐熱性フィルムを挟持搬
    送する、互いに圧接させた回転駆動ローラと従動ローラ
    であり、 該回転駆動ローラと従動ローラの圧接状態において回転
    駆動ローラの熱膨張に拘わらず回転駆動ローラの回転軸
    中心と従動ローラの回転軸中心の距離は一定に保持され
    るように該両ローラを配設したことを特徴とする加熱装
    置。
  13. 【請求項13】 回転駆動ローラと従動ローラの圧接状
    態において回転駆動ローラの熱膨張に拘わらず回転駆動
    ローラの回転軸中心と従動ローラの回転軸中心の距離は
    一定に保持されるように該両ローラを剛体部材に定置支
    持させて配設したことを特徴とする請求項12に記載の
    加熱装置。
  14. 【請求項14】 回転駆動ローラは弾性ローラであるこ
    とを特徴とする請求項9乃至請求項13の何れかに記載
    の加熱装置。
  15. 【請求項15】 回転駆動ローラはAsker−C硬度
    65°以下の弾性ローラであることを特徴とする請求項
    9乃至請求項13の何れかに記載の加熱装置。
  16. 【請求項16】 回転駆動ローラはスポンジ構造を持つ
    弾性体層を有する弾性ローラであることを特徴とする請
    求項9乃至請求項13の何れかに記載の加熱装置。
  17. 【請求項17】 回転駆動ローラは表層に離型層を有す
    る弾性ローラであり、離型層の単位幅当たりの引張り弾
    性率(E*d)が1Kgf/mm以下であることを特徴
    とする請求項9乃至請求項13の何れかに記載の加熱装
    置。
  18. 【請求項18】 回転駆動ローラは表層に少なくともフ
    ッ素樹脂を含む離型層を有する弾性ローラであることを
    特徴とする請求項9乃至請求項13の何れかに記載の加
    熱装置。
  19. 【請求項19】 回転駆動ローラは肉厚/外径が0.1
    以上の弾性体層を有する弾性ローラであることを特徴と
    する請求項9乃至請求項13の何れかに記載の加熱装
    置。
  20. 【請求項20】 請求項9乃至請求項19の何れかに記
    載の加熱装置において、被加熱部材が画像を坦持した被
    記録材であり、該装置が該被記録材の画像を加熱処理す
    るあるいは加熱定着する像加熱装置であることを特徴と
    する加熱装置。
  21. 【請求項21】 被記録材に画像を形成する画像形成手
    段を有し、請求項9乃至請求項19の何れかに記載の加
    熱装置を前記画像形成手段からの被記録材の画像を加熱
    処理するあるいは加熱定着する像加熱装置として備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006323074A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Ricoh Co Ltd ベルト装置、定着装置及び画像形成装置
JP2007333804A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Fuji Xerox Co Ltd クリーニング装置及び画像形成装置
JP2008033325A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Muller Martini Holding Ag フィーダ
JP2009020153A (ja) * 2007-07-10 2009-01-29 Ricoh Co Ltd 定着装置

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