JP2000158870A - ボールペンチップ及びその製造方法 - Google Patents

ボールペンチップ及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インキの通常の流れを阻害せずにインキの逆
流を極力抑制して、初筆かすれ現象を極力抑制すること
ができるボールペンチップを得る。 【解決手段】 中心孔2の中間部分にボールと反対側の
長手方向に延在する覆片7bを有する突起7を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筆記部材としての
ボールを先端小口部より一部突出して抱持収容するボー
ル室にインキ流通孔を開口するボールペンチップに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ボールペンチップは、ボールを抱持する
ボール室内のインキをボールの回転により先端小口より
吐出するものであり、大量なインキを吐出して濃く滑ら
かなインキ吐出を得るためなど、ボール室内に比較的大
量のインキを収容できるようにインキの存在し得る空間
を広く設定したものなどが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ボール室内に
おけるインキは、その空間の有する毛細管力やチップや
ボールの壁面に対する吸着力(親和性)のみによって保
持される所謂自由状態で存在することになり、ボールペ
ンそのものをペン先と反対側から落下させたり、輸送時
の振動などによってボール室内のインキがインキタンク
方向に逆流してしまい、ボール室内にインキが不足状態
となることがあった。このような状態で筆記すると、書
き始めにインキが吐出されない所謂初筆かすれ現象とな
る問題があった。インキ通路に溝を形成するなどして該
部に毛細管力を発揮させインキが移動し難くしたものも
知られているが、溝のような方向性のない開放空間によ
って毛細管力を発揮させると、ボール室内に向かう通常
のインキの流れに対しても抵抗となり豊富なインキ吐出
に対してはむしろ好ましくないことがあった。
【0004】本発明は、落下時や輸送時などにおいて
も、ボール室内のインキが逆流して起こる初筆かすれ現
象を極力抑制し、且つ、ボール室内への通常のインキの
流れを阻害する危険の少ないボールペンチップを提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、筆記部
材としてのボールを先端小口部より一部突出して抱持収
容するボール室にインキ流通孔を開口するボールペンチ
ップにおいて、前記インキ流通孔に壁面との間に空間を
存して長手方向に延在する覆片を有する内方突起を形成
したことを特徴とするボールペンチップを要旨とする。
【0006】
【作用】インキ流通路において、内方突起を形成するこ
とにより基本的にインキの逆流に対する障害物とするこ
とができる。また、この内方突起が壁面との間に空間を
存して長手方向に延在する覆片を有することによって、
壁面との間の空間にインキの流れと直接的に影響少ない
インキを溜めることができ、インキ保持能力を向上さ
せ、更に、ボールによって塞がれることのない直接ボー
ル室に開口する放射状溝と連設されることによって、こ
の部分にインキが不足した場合にも直ちにインキを供給
することができるものと推察される。また、この覆片は
中心方向(径方向)に開口する部分を有さないので通常
のインキの流れに悪影響を及ぼしにくいものと考えられ
る。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づき、一例について説明す
る。図1に示したものは、ボールペンチップの前側部分
を示した要部拡大縦断面図である。内部にインキの通路
としてボール室1と中心孔2とこの中心孔2に連通する
放射状溝3とを有しており、ボール室1には、先端を内
側に変形させ小径開口部4とすることによってボール5
を先端突出して抱持している。前述の中心孔2と放射状
溝3とは共にボール室に開口しているが、この開口面が
ボール5と接触するボール受け座面6となっている。筆
記の際には、紙面等の被筆記面にボールが押し付けられ
るため、中心孔2と放射状溝3の一部はボールによって
塞がれるような形になるが、放射状溝3の最も外側の開
口部分はボールの曲率によって開口状態を維持するの
で、該部からインキが吐出してボールの回転と共にボー
ルペンチップの外に吐出される。
【0008】中心孔2の中間部分には、突起7が形成さ
れている。突起7は、放射状溝3の中心孔2への開口部
終点に位置し、根元部7aとボールと反対側の長手方向
に延在する覆片7bとを有している。覆片7は中心孔2
の壁面との間に微細な空間8を存して形成されており、
この空間8が毛細管力を有するインキ溜りとなる。
【0009】このボールペンチップをペン先として先端
に有する筆記具をペン先と反対側の後端部側から落下し
た時や輸送の時など、インキがペン先とは反対側に移動
するような力が付与されたとき、突起7はインキ逆流の
障害物となる。また、突起7の覆片7bによって形成さ
れる空間8の毛細管力によってインキが保持された状態
となっているのでインキ自体の吸着力や粘度とも相俟っ
てインキの逆流を抑制し得、また、例え一部のインキに
逆流が生じたとしても、ここに保持されているインキは
覆片7bによって覆われているためインキの流れとは別
に存在でき、筆記に際して直ちに供給されるインキとな
り得る。また、この突起7はボール受け座面6より離れ
た位置に形成されているため、筆記によるボールの回転
によってボール受け座面6が摩耗しても突起7の上記効
果を維持でき、インキ逆流抑制の効果を長期にわたって
維持できるものである。
【0010】本例のようなボールペンチップの加工につ
いて説明する。図2に示したものは、放射状溝3の加工
開始直後を、図3に示したものは、加工完了直前を示し
ているが、共に図1に対応するよう示してある。尚、こ
こでは金属製のボールペンチップを想定している。一般
的なボールペンチップの加工方法としては、中心孔2を
ドリル等で切削加工し、次いで切削や圧延等によってボ
ール室1を形成し、その後放射状溝と略同一の形状を有
するブローチ刃9によって放射状溝3を切削加工する。
ボール室1にボール5を配置して抱持する部材の先端を
内側にかしめボールを一部突出した状態で抜け落ちない
ようにする。
【0011】本例においては、この放射状溝3を形成す
るブローチ加工の際に突起7をも形成する。ブローチ刃
9は中心の柱部分9aと放射状に配置された切削刃9b
とからなっており、先端部分には切削刃9bが存在しな
い柱部分9aのみの部分を有している。この部分が突起
7の形成のためのガイドピン9cとなっている。即ち、
図2に示されているように、放射状溝3を切削し始めて
いくと、切削刃9bの先端はボール受座面6の角度より
鋭角なる角度を有しており、ボール受け座面6の中心側
から切削が開始されるが、この時切削による剥離片が発
生する。ブローチ刃物9は、中心孔2部分を除いて部材
と接触しており、この剥離片が逃げる空間がなく、唯一
の空間である最もブローチ刃9に近い部分に伸びていく
ことになる。加工を進めていくとこの剥離片がガイドピ
ン9cに沿って成長して伸びていき、図3に示すような
突起7にまで成長する。
【0012】このような突起7の形成方法は、1工程で
加工できるだけでなく、矢溝加工における剥離片除去の
必要がないため除去された剥離片がインキ流通を阻害し
たりする不具合が減少できる。この加工方法で形成され
た内方突起部は、ブローチ刃9の先端のガイドピン9c
に押し当てられながら形成されるため、インキ流通路側
の表面状態は切削面ではなく圧延状態が施された状態と
なり、インキの流通に有利な表面が滑らかな面とするこ
とができる。
【0013】本例はステンレス材を用いた場合の加工例
を示したが、延性を有する素材であれば真鍮、洋白、銅
合金、アルミニウム合金等の金属でも可能であり、合成
樹脂による成型を考えれば、複雑な形状のものでも容易
に得ることが可能である。特に、ステンレスの中では延
性の優れたオーステナイト系ステンレスが好ましいが、
切削加工及び耐食性を考慮すると総合的にはフェライト
系で十分に対応が可能である。
【0014】また、上記方法の他にも、矢溝加工後発生
する剥離片をピン等で折り曲げる方法が採用できる。し
かし、剥離片の偏りや、脱落がおこる可能性があり、突
起7の大きさや形状にバラツキが生じやすく、結果とし
てそのバラツキがインキ流通孔内壁とで形成する空間に
も影響を与え、空間の体積や大きさのバラツキとなって
しまう。そのため、狙いの形状、大きさの内方突起部と
その空間を得るためにはより高精度の加工をする必要が
ある。
【0015】図4に他の一例を示す。図1に相当する図
として示してある。ボールペンチップとしての基本的な
構造は上述の一例と同様であるが、基本的に突起7の覆
片7bの延在方向が図1の例とは反対側のボール側であ
る点が異なる。本例の場合、落下時や輸送時などにイン
キの逆流が発生した時、突起7と中心孔2の内壁とで形
成された空間8に保持されたインキは、インキの逆流方
向に移動し難い。
【0016】加工の方法としては、上述の一例と同様な
ブローチ刃9をボール室1と反対側から当てることで、
同様に形成可能である。このとき、下側にも放射状溝3
aが形成されることになるが、後孔部分の体積に比べ小
さく、実際のインキの流れには影響を与えることはな
い。また、ボール室1側に延長された突起7がボール室
側の放射状溝3を塞ぐことがないように、周方向に位置
をずらして形成しているが、中心孔2を十分に長くする
ことで、覆片7bが放射状溝3にまで達しないようにす
ることもできる。
【0017】
【発明の効果】以上の通り、本発明は、インキの通常の
流れを阻害せずにインキの逆流を極力抑制して、初筆か
すれ現象を極力抑制することができるボールペンチップ
を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一例を示す要部拡大縦断面図。
【図2】図1の一例の加工方法を示す要部拡大縦断面
図。
【図3】図1の一例の加工方法を示す要部拡大縦断面
図。
【図4】他の一例を示す要部拡大縦断面図。
【符号の説明】
1 ボール室 2 中心孔 3 放射状溝 3a 放射状溝 4 小径開口部 5 ボール 6 ボール受け座面 7 突起 7a 根元部 7b 覆片 8 空間 9 ブローチ刃 9a 柱部分 9b 切削刃 9c ガイドピン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筆記部材としてのボールを先端小口部よ
    り一部突出して抱持収容するボール室にインキ流通孔を
    開口するボールペンチップにおいて、前記インキ流通孔
    に壁面との間に空間を存して長手方向に延在する覆片を
    有する内方突起を形成したことを特徴とするボールペン
    チップ。
  2. 【請求項2】 前記内方突起が前記ボール室に開口する
    小径の中心孔中間部分に形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載のボールペンチップ。
  3. 【請求項3】 前記インキ流通孔が前記中心孔及びこの
    中心孔と連通する放射状溝とからなり、この放射状溝が
    前記ボール室に開口しつつ中心孔の途中部位にまで延在
    するものとし、前記内方突起がこの放射状溝のボール室
    に対する開口部と反対側の端部部分に形成されているこ
    とを特徴とする請求項2に記載のボールペンチップ。
  4. 【請求項4】 前記内方突起が、ボールペンチップの内
    部形状を形成する切削加工刃により加工前のボールペン
    チップ材料から削られる剥離片であることを特徴とする
    請求項1乃至3の何れかに記載のボールペンチップの製
    造方法。
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