JP2004261990A - ボールペンチップの製造方法 - Google Patents

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裕一 高橋
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Abstract

【課題】切削工程で発生する切削粉などの屑を効率的に除去し、ボールペンとしての性能に悪影響を及ぼさないようなボールペンチップを得る。
【解決手段】中子に衝突させることによって、流体の流れを強制的に変化させて、切削粉などの屑や汚れを効率的且つ効果的に除去する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筆記部材としてのボールと、このボールを先端開口部より一部突出してボール抱持室に保持するボールペンチップの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボールペンはインキ収容部よりボールペンチップ内にインキを供給し、筆記部材としてのボールの回転によって紙などの被筆記面にこのインキを転写し筆跡を形成するものである。
よって、カスレや線途切れのない美麗な筆跡を得るために過不足のないインキを吐出するためには、潤沢なインキをボールペンチップ内に供給することや、ボールペンチップ内にて適正に流量を調節されること、ボールの回転が阻害されないことなどである。インキをボールホルダー先端側に供給するためには、ボールホルダーのインキ流通孔を適切な径で連通させ、ボール受座に中心孔から放射状に形成された複数のインキ流通溝が必要となる。このインキ流通溝は筆記時にボールが最後退してボール受座に当接した際にボールによって塞がれることがないため、インキ流通を円滑にするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ボールペンチップの内部空間はインキが通過する道となるものであるが、例えばステンレスや洋白などの金属製のボールペンチップであれば、その加工はボールホルダーの先端および後端側より複数回に分けて切削、剪断などの加工がなされることになる。このような加工の際に切削切粉や「バリ」と呼ばれる不要な加工片が発生することがあり、このバリなどが大きい場合にはインキの流通を阻害してしまうため、バリを除くためにドリル等による切削加工またはピン等による剪断加工を施すこともある。但し、バリを除去しようとした加工からも微細な金属粉である切削切粉が発生してしまうものであった。このボールホルダー内に残存した切削切粉は、洗浄によっても除去しきれないことがあり、インキ流通を妨げることによる吐出量の低下やボールの回転の障害となって筆記時に把持する手に振動や重たさを感じる筆記感触の低下やボールとボールホルダー先端部に切粉が挟まることによって小口が密閉できずに起こるインキ漏れが発生する恐れがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、筆記部材としてのボールを先端開口部より一部突出してボールハウス内に抱持してなるボールペンチップの製造方法において、ボール抱持室と反対側の開口部より中子を挿入した状態で先端開口部より流体を流通させるボールペンチップの製造方法を要旨とする。
【0005】
【作用】
ボールホルダーに油や空気などの流体を流通させる際に、ボール抱持室と反対側の開口部に挿入した中子によって、流通させる流体の流れを強制的に変更させ、ボールホルダー内壁部近辺に流体を衝突させてボールホルダー内壁面に付着した切粉等を除去する効果をあげる。
【0006】
【実施例】
以下、図面に基づき1例を説明する。図1に示したものは、ボールペンチップの要部を拡大した縦断面図であり、筆記部材として超硬材やセラミックスなどからなるボール1を、ステンレスや黄銅、洋白などの金属、合金からなるボールホルダー2が回転自在に抱持している。そのボールホルダー2は、貫通したインキの通り路としての中心孔2aを有しており、その中心孔2aの先端部分が前記ボール1を保持するボール抱持室3となっている。そのボール抱持室3は、カシメ加工によって縮径化された先端開口部3aと、ボール受座3bにて前記ボール1の移動し得る範囲を区画している。また、そのボール受座3bには、ボール1と同等の曲率形状の曲面3cが形成されているが、この曲面3cは。ボール1を先端側から押圧して形成したものである。尚、その曲面3cはボール1の回転を滑らかにする効果や筆記時にボール1を曲面3cに位置させてインキ吐出を安定させるなどの効果があるが、インキの種類如何によっては曲面3cを形成しなくても良い。また、切削時に形成されてしまった円周状の筋目を無くすために、前記ボール受座3bに略同角度のテーパー形状ピンを押し付け、該部分を鏡面状に塑性変形させても良い。
ここで、前記中心孔2aには、後方から順に、後孔4と、その後孔4に連通した中孔5と、中孔5およびボール受座3bに連通した複数の放射状溝6が形成されている。尚、図示のサンプルにおける放射状溝6は前記後孔4に連通していないが、貫通させて後孔4と連通させても良い。前記放射状溝6は、その最も外側に位置する部分がボール1とボール受座3bとが接触する部分よりも外側に向かって開口している。筆記時にボール1が筆記圧を受けて後退し、その後退動作によってボール1がボール受座3bに接触するが、前記放射状溝6によってインキ流通路が塞がれることなく、ボール抱持室3内にインキが供給されるようになっている。
【0007】
次いで、図2以降に基づいて、上述のボールペンチップについての製造方法について説明する。先ず、コイル材を剪断加工によって適切な長さ切断し、バレル加工によって端部の角やバリを取り、洗浄後乾燥してボールペンチップの基となるワークを得る(図示せず)。
最初に、バイトなどの切削具によって、前記ワークの前方部にテーパー部2cを、1回または複数回に分けて形成すると共に、バイトおよびエンドミルでワークの先端部に平面部2dを切削により形成する。次いで、バイトおよびドリルでワークの先端面より後方に向けて切削加工のガイドとなる中心基準孔(下孔)を形成する。次いで、ドリルで中孔5を形成し、ボール抱持室3の下孔をドリルまたはバイトで切削加工する。尚、上記一連の切削加工と同時にワークの後方から前方に向けて、前記中孔5と連通するように後孔加工を(複数回に分けて徐々に縮径させて)施す。また、必要に応じて、インキ収容部材または連絡部材との圧入位置決めのために、ワークの後端外形部に縮径部2eを形成しても良い。このようにして図2に示したようなボールを抱持する前のボールホルダー素材を得る。
【0008】
次に、図3に示すように、前記ボール1の保持されるボール受座3bと、ボール抱持室3の側壁部を1つのボールハウスバイトAによって切削加工すると共に、そのボール抱持室3の外形先端近傍に前記中間テーパー部2cよりも角度の開いたカシメ用テーパー部2fを面取りバイトBにて切削・形成する。さらに、同時にボール抱持室3の先端面2gをサーフェースバイトCにて切削加工する。これらの加工を図3に示すような、3種の加工具が取り付けられた加工具で同時に加工することによって、切削工程におけるボールホルダー2の先端近傍の偏肉や中心ずれなどが防止される。
【0009】
次に、図4に示したように放射状の切削刃が形成された剪断加工具Dによって、前記中孔5に放射状溝6を形成する。この際、その中孔5内に前記剪断加工によるバリ7が発生するが、必要に応じて同径または多少大径のドリルで再び切削加工を施したり(図5参照)、中孔5よりも多少小径のピンによって剪断加工を施せば、前記バリを除去することができる。尚、放射状溝6は、所望により後孔4まで貫通させて形成しても良い。
【0010】
次いで、図6に示したように、ボール1をボール抱持室3に配置し、前記ボールホルダー2の先端部をかしめる。そのかしめ加工具8は、回転自在であるが、その下端には自転可能なローラー9が対向した位置に、且つ、前記ボールホルダー2の先端近傍を挟み込むように設置されており、そのローラー9にはテーパー面9aが形成されている。このかしめ加工具8によって、ボールホルダー2の先端部、具体的には、前記ローラ9をかしめ用テーパー部2fに押し当て、該部分近傍を多少のスプリングバックを伴いながらも内方に向かって塑性変形させる。このかしめ加工によって、前記ボール1のボールホルダー2(ボール抱持室3)からの抜け止めがなされる(図6参照)。
次に、平滑なハンマーによって前記ボール1をハンマーリングし(図示せず)、その際の塑性変形によってボール1と同等の曲率形状の曲面3cを前記ボール受座3bに形成する。ハンマーリング工程は、かしめ工程の前に行っても良く、また必要がなければ行わなくても良い。
【0011】
上記、加工工程において、ボール1をボール抱持室3に配置する前に、図7に示すごとく、ボールホルダー2のボール抱持室3側より流体を噴出して流通させる。図面上の矢印は流体を通す方向である。流体はエアーやオイルミスト等の気体や水や油等の液体で、切削加工機内においての作業性から切削油を使用すると効果的である。流体を噴出する工程でボール抱持室3と反対側の開口部より中子10を挿入する。これによって、流体の流路を拡散し、ボールホルダー2の内壁部近辺へ流体を流通させることによってボールホルダー2の内壁面に付着した切粉等を除去する。
【0012】
中子10は流体の拡散を効率的にするため、先端を縮径させた形状にすることが望ましい。先端を細くし、後部に向かって徐々に太くすることで、流体が高圧力で噴出されても中子10が曲がったり折れたりすることもない。
【0013】
図8に他の一例を示す。中子10の外側面に段を形成するなどしてボールホルダー2の内壁に対して一定の隙間となる形状にしても良い。これによって流体が一部に滞留することなくスムースに流体を流通させることができるし、ボールホルダー内部の段部に相当する部分にその段部の大きさ(段差の大きさ)、場所に応じて中子10に段が設置されるため、効果的に流体をボールホルダー側へ拡散することができ、切粉等の除去を確実にすることができる。
【0014】
図9にさらに他の一例を示す。中子10の形状を、切粉等が残りやすいボールホルダー2の内壁の段差が大きな部分に相当する位置に、集中的に流体が当たるように先端を平らにした形状でも良い。図5で示したようにバリを取り除く際にドリルを使用すると、そのドリルの回転によって切削切粉は遠心力によってボールホルダー内壁部に勢いよく打ちつけられるものと考えられ、その切削切粉が最も付着しやすいのは中孔5の後ろ側の段部付近のボールホルダー内壁部であると推察される。中孔5に残った切削切粉は流体が集中して流通するため除去しやすいが、段部付近のボールホルダー内壁に残った切削切粉には流体が中孔5によって窄まれるため切粉を除去しずらい。そこで、その部分に流体を効果的に当てるために上記形状にしたものである。
【0015】
図10にさらに他の一例を示す。中子10の形状をドリル等の螺旋形状したものであり、このようにすることで流体の流路を螺旋状にする効果がある。ボールホルダーの内壁面は切削加工によって形成されているため、切削筋が螺旋状に残っている。この筋部に微少な切削切粉が残った際は一定の軸線方向の流体では除去しにくい。流路を螺旋状にすることでこの切削切粉を除去することができる。
【0016】
図11にさらに他の一例を示す。中子10の先端に横方向に凸部分を有する大径部を傘状に形成し、最も先端を縮径したものである。この形状により先端傘部に当たった流体がボールホルダー内壁部側に流路を拡散した後、流路が軸線側の内側に戻る効果がある。これにより、除去した切削切粉がボールホルダー後端側で再付着するのを防ぐものである。
【0017】
上記実施例は、中子10を流体噴出時に挿入するわけだが、流体の噴出中に中子10を固定しても、上下に揺動させても、または回転させるなどすることもできる。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、ボールホルダーに流体を流通させる工程で、ボール抱持室と反対側の開口部より中子を挿入することによって、流体の流路を拡散し、ボールホルダー内壁部近辺の流速を速くすることによってボールホルダー内壁面に付着した切粉等を除去する効果をあげることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボールペンチップ要部縦断面図。
【図2】加工途中のボールホルダー縦断面図。
【図3】加工具を示す要部外観図。
【図4】放射状溝加工工程を示す要部縦断面図。
【図5】放射状溝加工後にできたバリを除去する工程を示す要部縦断面図。
【図6】カシメ加工工程を示す要部縦断面図。
【図7】実施例1の流体噴出工程の断面図。
【図8】実施例2の中子形状を示す要部外観図。
【図9】実施例3の流体噴出工程の断面図
【図10】実施例4の中子形状を示す要部外観図。
【図11】実施例5の中子形状を示す要部外観図。
【符号の説明】
1 ボール
2 ボールホルダー
2a 中心孔
2c 中間テーパー部
2d 平面部
2e 縮径部
2f カシメ用テーパー部
2g 先端面
2h カシメテーパー部
3 ボール抱持室
3a 先端開口部
3b ボール受座
3c 曲面
4 後孔
5 中孔
6 放射状溝
7 バリ
8 かしめ加工具
9 ローラー
9a テーパー面
10 中子

Claims (4)

  1. 筆記部材としてのボールを先端開口部より一部突出してボールハウス内に抱持してなるボールペンチップの製造方法において、ボール抱持室と反対側の開口部より中子を挿入した状態で先端開口部より流体を流通させるボールペンチップの製造方法。
  2. 前記中子が先端になるほど縮径した形状である請求項1記載のボールペンチップの製造方法。
  3. 前記流体が切削油である請求項1または請求項2に記載のボールペンチップの製造方法。
  4. 前記流体を流通させたときの圧力が2bar以上30bar以下である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のボールペンチップの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007326337A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Sakura Color Prod Corp 塗布具用チップの製造方法、塗布具用チップ、塗布具
JP2021535843A (ja) * 2018-11-06 2021-12-23 エルジー・ケム・リミテッド 光学フィルム用ホール加工装置及び加工方法

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