JP2009166475A - ボールペンチップの製造方法 - Google Patents
ボールペンチップの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009166475A JP2009166475A JP2008282611A JP2008282611A JP2009166475A JP 2009166475 A JP2009166475 A JP 2009166475A JP 2008282611 A JP2008282611 A JP 2008282611A JP 2008282611 A JP2008282611 A JP 2008282611A JP 2009166475 A JP2009166475 A JP 2009166475A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ball
- receiving member
- blank material
- pen tip
- hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Pens And Brushes (AREA)
Abstract
【目的】 貫通加工具が突き抜ける段部のバリとなる不要部分を除去し、インキ通路の確保をし、ボール回転の阻害や他の部材を挿入しようとするときの障害のないボールペンチップを得る。
【構成】 ブランク材に、インキ通路となる貫通穴の少なくとも一部を加工する際に、貫通加工具が突き抜ける段部に、ブランク材よりも硬質の受け部材を実質的に密接状態に押し当て、貫通加工具がブランク材を突き抜けて受け部材の密接面を加工するに至るまで加工する工程を有するボールペンチップの製造方法。
【選択図】 図4
【構成】 ブランク材に、インキ通路となる貫通穴の少なくとも一部を加工する際に、貫通加工具が突き抜ける段部に、ブランク材よりも硬質の受け部材を実質的に密接状態に押し当て、貫通加工具がブランク材を突き抜けて受け部材の密接面を加工するに至るまで加工する工程を有するボールペンチップの製造方法。
【選択図】 図4
Description
本発明は、筆記部材として回転自在に抱持されたボールを使用したボールペンチップの製造方法に関し、更に詳しくは、ボールペンチップのインキ通路となる貫通穴の少なくとも一部を加工する貫通加工工程を有するボールペンチップの製造方法に関する。
ボールペンのペン先部材であるボールペンチップは、基本的に、筆記部材であるボールと、そのボールの一部を先端開口部より突出した状態で回転自在に抱持するボールホルダーとから構成されている。
そのボールを、インキ通路の開口部より一部突出状態とするために、ボールの後方移動規制をする必要があり、インキ通路の途中に内方突出部を形成してボール抱持室の後方区画を形成しているが、この内方突出部はインキ通路の有効横断面積を減少させるものとなるので、内方突出部に、ボールの外側位置にインキが供給でき、インキの通過量を確保できる放射状に形成したインキ通溝を形成している。
そのボールを、インキ通路の開口部より一部突出状態とするために、ボールの後方移動規制をする必要があり、インキ通路の途中に内方突出部を形成してボール抱持室の後方区画を形成しているが、この内方突出部はインキ通路の有効横断面積を減少させるものとなるので、内方突出部に、ボールの外側位置にインキが供給でき、インキの通過量を確保できる放射状に形成したインキ通溝を形成している。
一般的に溝となるような細長い部分を穴として加工するには、切削刃による剪断加工が行われるが、この放射状のインキ通溝の加工も、ブローチ加工と呼ばれる剪断加工が行われている。このブローチ加工にて放射状のインキ通溝を貫通溝として形成する際に、貫通した部分に、加工された部材の切り取られていった屑が完全には離脱しないで設計外の突出部分として残ることがあった。この突出部分はバリと称されており、インキ流通の妨げとなることがあった。また、貫通先がボールを抱持するボール収容室であればボールの回転をも阻害するし、ボール抱持室と反対側に発生している場合には、ボールを前方付勢するために挿入するようなコイルスプリングなどの押し部材を挿入する際の妨げとなる。
このような問題を解決するために、特開2003−170691号(特許文献1)には、放射状のインキ通溝を加工した後に、ピンによる押圧やドリルによる切削によってバリを除去する方法が開示されている。
また、特開平11−348485号(特許文献2)では、ボール抱持室の反対側からブローチ加工を施して、ボール抱持室に発生したバリを切削除去する方法が開示されている。
いずれにしても、後加工によってバリを除去していた。
特開2003−170691号公報
特開平11−348485号公報
また、特開平11−348485号(特許文献2)では、ボール抱持室の反対側からブローチ加工を施して、ボール抱持室に発生したバリを切削除去する方法が開示されている。
いずれにしても、後加工によってバリを除去していた。
上述の特許文献に記載の発明では、バリは除去できる可能性があるが、結局はバリが発生することを防止しないので、加工精度によってバリの除去ができない場合も発生してしまうものであった。
即ち、本発明は、ブランク材に、インキ通路となる貫通穴の少なくとも一部を加工する際に、貫通加工具が突き抜ける段部に、ブランク材よりも硬質の受け部材を実質的に密接状態に押し当て、貫通加工具がブランク材を突き抜けて受け部材の密接面を加工するに至るまで加工する工程を有するボールペンチップの製造方法を要旨とする。
貫通加工具が突き抜ける段部に、ブランク材よりも硬質の受け部材を実質的に密接状態に押し当て、貫通加工具がブランク材を突き抜けて、受け部材の密接面を加工するに至るまで加工するので、貫通加工具が受け部材に至るときに、受け部材と切削される材料との間にて貫通加工具による隙間のない剪断が起こり、バリとなる不要部分を除去することができる。よって、バリの発生を防止するので、後加工をしなくても、インキ通路の確保や、ボール回転の阻害、他の部材を挿入しようとするときの障害のないものとすることができる。
ブランク材は、ボールペンチップの、筆記部材としてのボールを、回転自在に抱持するボールホルダーに加工されるもので、ステンレスや洋白、真鍮などの合金が使用できる。加工性を重視するために、切削性が高く、塑性変形性に富んだものが望ましい。
また、ボールは、タングステンカーバイドやシリコンカーバイドなどの焼結体が使用できる。
ボールペンチップは、インキ通路となる貫通穴の先端開口部に、筆記部材としてのボールを、その一部が突出するように回転自在に抱持したものであり、貫通穴の途中に、ボールの後退を規制する内方突出部を形成し、また、貫通穴の開口部をボールの直径よりも縮径化して抜け落ち防止している。内方突出部は、インキ通路の有効断面積を少なくするので、また、ボールそのものもインキ通路の断面積を少なくするので、内方突出部に溝状のインキ通路を形成し、ボールの外側部分にインキが供給されるようになされているものが多い。また、不使用時のインキ漏れや空気の混入などを抑制するために、ボールの後にコイルスプリングなどの弾撥部材を配置してボールを前方付勢することなどもなされる。
また、ボールは、タングステンカーバイドやシリコンカーバイドなどの焼結体が使用できる。
ボールペンチップは、インキ通路となる貫通穴の先端開口部に、筆記部材としてのボールを、その一部が突出するように回転自在に抱持したものであり、貫通穴の途中に、ボールの後退を規制する内方突出部を形成し、また、貫通穴の開口部をボールの直径よりも縮径化して抜け落ち防止している。内方突出部は、インキ通路の有効断面積を少なくするので、また、ボールそのものもインキ通路の断面積を少なくするので、内方突出部に溝状のインキ通路を形成し、ボールの外側部分にインキが供給されるようになされているものが多い。また、不使用時のインキ漏れや空気の混入などを抑制するために、ボールの後にコイルスプリングなどの弾撥部材を配置してボールを前方付勢することなどもなされる。
上記の通り、ボールペンチップのインキ通路は、単なる直管状の穴が形成されているだけではなく、複雑な形状をしているが、貫通穴のその横断面径の変化する部分に「段部」が形成される。即ち、段部とは、貫通穴の横断面における大径部分と小径部分とをつなぐ凸状に立ち上がった壁面部分であり、貫通していない壁面に貫通穴を形成する場合の壁面も含意するが、前述の内方突出部などが顕著な例といえる。
本発明のボールペンチップの製造方法では、この段部に受け部材を密接状態に押し当て、貫通加工具がブランク材を突き抜けて受け部材の密接面を加工するに至るまで加工する工程を有するものであるが、切削加工や剪断加工などによる部材に貫通穴を形成する加工を行う際に、貫通加工具の突き抜ける部分に予め他の部材を実質的に隙間無く当て、バリなどが成長する余地をなくすものである。
貫通加工を施す工程は、ブランク材にボール抱持室となる有底の穴や、ボールとは反対側の後ろ側の大径の穴などを形成した後としても先としてもよいが、加工して除去する体積を少なくすることによって貫通加工具の耐久性が比較的長くすることができたり、加工精度の点からも好ましいといえる。
これら貫通加工具での加工は、剪断加工を用いると形状の自由度が増して良いが、ドリル加工等の切削加工を用いても刃物の耐久性が向上するという点で好ましい。
貫通加工を施す工程は、ブランク材にボール抱持室となる有底の穴や、ボールとは反対側の後ろ側の大径の穴などを形成した後としても先としてもよいが、加工して除去する体積を少なくすることによって貫通加工具の耐久性が比較的長くすることができたり、加工精度の点からも好ましいといえる。
これら貫通加工具での加工は、剪断加工を用いると形状の自由度が増して良いが、ドリル加工等の切削加工を用いても刃物の耐久性が向上するという点で好ましい。
かような受け部材としては、発生しようとするバリが発生する力に負けてバリの発生する隙間を形成しないようにするために、ブランク材よりも硬質の材料でできたものとする必要があり、元が比較的柔らかい材質であっても圧縮させて実質的にブランク材よりも硬質となればよい。上述のブランク材の材質を考慮すると、ステンレス、鉄などが好ましく使用できる。
また、ブランク材と受け部材とを実質的に密接させる手段としては、貫通加工による荷重よりも大きな荷重で、反対方向からの荷重で押し当てればよいが、一方の部材に形成された穴に他方の部材を圧入状態に挿入することによって材料同士の密接力を利用したり、ブランク材と受け部材を螺合させたり、後退規制の段部をブランク材に設けて、密接を補助しても良い。
また、ブランク材と受け部材とを実質的に密接させる手段としては、貫通加工による荷重よりも大きな荷重で、反対方向からの荷重で押し当てればよいが、一方の部材に形成された穴に他方の部材を圧入状態に挿入することによって材料同士の密接力を利用したり、ブランク材と受け部材を螺合させたり、後退規制の段部をブランク材に設けて、密接を補助しても良い。
ブランク材と受け部材との密接性を確実にするためには、受け部材を、ブランク材の段部を最後に形成する刃物にて、回転などを行ったときに形成されると思われるブランク材の段部の切削形状をトレースし、それに合った形状に形成することが重要である。
また、受け部材の先端部分を鏡面にしたり、また受け部材を回転させながら貫通加工具が突き抜ける段部に密接状態に押し当て、受け部材の先端面の表面を前記段部に転写させることで、ブランク材と受け部材との密接性を向上させたり、ボールの回転を円滑するために、仕上げ加工を施すなど高精度に加工されているボール抱持室の底面を段部として、ボールペンチップ先端側から受け部材を、またボールペンチップ後端側から貫通加工具を挿入し、前記貫通加工を施すことで、より密接度を向上しても良い。また、ブランク材の段部を形成する最終刃物とブランク材と受け部材の軸心をほぼ一致させることも、ブランク材と受け部材との密接性を確実にするためには特に注意が必要である。
また、受け部材の先端部分を鏡面にしたり、また受け部材を回転させながら貫通加工具が突き抜ける段部に密接状態に押し当て、受け部材の先端面の表面を前記段部に転写させることで、ブランク材と受け部材との密接性を向上させたり、ボールの回転を円滑するために、仕上げ加工を施すなど高精度に加工されているボール抱持室の底面を段部として、ボールペンチップ先端側から受け部材を、またボールペンチップ後端側から貫通加工具を挿入し、前記貫通加工を施すことで、より密接度を向上しても良い。また、ブランク材の段部を形成する最終刃物とブランク材と受け部材の軸心をほぼ一致させることも、ブランク材と受け部材との密接性を確実にするためには特に注意が必要である。
貫通加工具の形状としては、軸心から放射状に複数に伸びた切削刃を持ったものを主に使用するが、ブランク材の形状や材質によってはドリルなどの切削工具を使用しても良い。
また、貫通加工具の材質としては、ブランク材の材質や形状に合ったものを使用するが、刃物の耐久性や切削性を考えると超硬やハイスなどを使用するのが好ましい。
また、貫通加工具の材質としては、ブランク材の材質や形状に合ったものを使用するが、刃物の耐久性や切削性を考えると超硬やハイスなどを使用するのが好ましい。
以下、図面に基づき本発明の一例について説明する。
図1に示したものは、本発明の製造方法にて作成されたボールペンチップの一例の縦断面図である。
筆記部材としてのボール1が、ブランク材を加工して得られたボールホルダー2内にて回転自在に収容されている。そのボールホルダー2は、貫通したインキの通り路としての中心穴2aを有しており、その中心穴2aの先端部分が前記ボール1を抱持するボール抱持室3となっている。
このボール抱持室3は、ボールホルダー2の先端部分外面にカシメ工具(図示せず)を押し付けることにより塑性変形(所謂かしめ加工)を施して、ボール1の直径よりも小径に縮径化された先端開口部3aと、内方突出部3bにて前記ボール1の移動し得る範囲を規定している。また、その内方突出部3bには、前記ボール1と同等の曲率形状のボール受座3cが形成されているが、このボール受座3cは、ボール1をボールペンチップの先端側から内方突出部3bに向け押圧して変形させて形成したものである。また、内方突出部3bは、複数(本例では図示していないが5個)環状に等間隔で放射状に配置されており、隣り合った内方突出部3の間の間隙部分が、ボール1の比較的外側にインキを流通させるインキ溝4となる。即ち、筆記時にボール1がボール受座3cに接触することで、インキ溝4の一部は塞がれてしまうが、ボール1と非接触部であるインキ溝4の最外縁部4aによってボール抱持室3内にインキが供給されるようになっている。
図1に示したものは、本発明の製造方法にて作成されたボールペンチップの一例の縦断面図である。
筆記部材としてのボール1が、ブランク材を加工して得られたボールホルダー2内にて回転自在に収容されている。そのボールホルダー2は、貫通したインキの通り路としての中心穴2aを有しており、その中心穴2aの先端部分が前記ボール1を抱持するボール抱持室3となっている。
このボール抱持室3は、ボールホルダー2の先端部分外面にカシメ工具(図示せず)を押し付けることにより塑性変形(所謂かしめ加工)を施して、ボール1の直径よりも小径に縮径化された先端開口部3aと、内方突出部3bにて前記ボール1の移動し得る範囲を規定している。また、その内方突出部3bには、前記ボール1と同等の曲率形状のボール受座3cが形成されているが、このボール受座3cは、ボール1をボールペンチップの先端側から内方突出部3bに向け押圧して変形させて形成したものである。また、内方突出部3bは、複数(本例では図示していないが5個)環状に等間隔で放射状に配置されており、隣り合った内方突出部3の間の間隙部分が、ボール1の比較的外側にインキを流通させるインキ溝4となる。即ち、筆記時にボール1がボール受座3cに接触することで、インキ溝4の一部は塞がれてしまうが、ボール1と非接触部であるインキ溝4の最外縁部4aによってボール抱持室3内にインキが供給されるようになっている。
中心穴2aには弾撥部材であるコイルスプリング5が挿置されており、コイルスプリング5の先端部は線材の起立部分としてボール1の後端を押圧し前方に付勢している。これによりボール1を先端開口部3aの内壁に密接させて実質的にインキが漏れ出さないような密閉性を得ているものである。尚、コイルスプリング5は、ボールホルダーの後端をカシメ工具(図示せず)にて縮径され抜け止めされている。
図2以降に基づいて、上述のボールペンチップの製造方法について説明する。
図2は、ボールペンチップの材料となる、ブランク材6の縦断面図である。尚、ボールペンチップ先端側となる一端の外形を先端に向かって縮径される形状に形成したり、また、インキを貯蔵するインキタンク(図示せず)に直接か前記インキタンクと前記ボールホルダー2との接続部材(図示せず)に圧入するために後端を小径にすることも適宜行われる。
図2は、ボールペンチップの材料となる、ブランク材6の縦断面図である。尚、ボールペンチップ先端側となる一端の外形を先端に向かって縮径される形状に形成したり、また、インキを貯蔵するインキタンク(図示せず)に直接か前記インキタンクと前記ボールホルダー2との接続部材(図示せず)に圧入するために後端を小径にすることも適宜行われる。
図2に示したブランク材6にドリルなどにて切削加工を施して、ボール抱持室となる前穴6a、後穴6b、中心穴6cをそれぞれ形成し、図3に示した形状に形成しボールホルダーの基本的な形状の部材を得る。
次に、図4に示したように、後穴6bより受け部材7を挿入して、内方突出部3bとなる後孔6bと中心穴6cとの間に形成した段部7aに当接させる。受け部材7は、挿入先端面7aに開口する中心穴7bを有しており、中心穴6cの内側から段部6dのほとんどの面に密接状に当接する。この受け部材7の当接範囲内にて、後述する貫通加工が行われ貫通穴が形成される範囲となる。尚、本例において、ブランク材6の材質はステンレスを使用し、ビッカース硬度で230Hv、受け部材7の材質はステンレスでビッカース硬度が300Hvを使用した。また、受け部材7をブランク材6に押し付ける力は、20kgf(196N)とした。
尚、受け部材7の押し上げ時の荷重は市販の株式会社イマダ製のプッシュプルスケールFS(50kgf)を機械に取り付けて測定した。
尚、受け部材7の押し上げ時の荷重は市販の株式会社イマダ製のプッシュプルスケールFS(50kgf)を機械に取り付けて測定した。
次に、図5に示すように、前穴6a側から、軸心から放射状に伸びた切削刃を有する貫通加工具8を挿入し、中心穴6cの周囲に、この中心穴6cと連通した放射状に配置された溝4に剪断加工する。貫通加工具8は、中心穴6cの形成されている範囲を突き抜け、段部6dを通過し、受け部材7の先部分をも同形に加工する。受け部材7の中心部分には、中心穴7bが形成されており、剪断加工によって切り取られたブランク材6や受け部材7の切削屑9はこの中心穴7bに落ちる。
尚、受け部材7の略中心に中心穴7bを設置した場合は、貫通加工具8に剪断されて削られる受け部材の容積が減少するため、剪断加工時の加工抵抗も軽減されブランク材を除去した切削屑9を中心穴7b内に排出しやすくなり、更に、貫通加工具8の耐久性も向上する。貫通加工具8の中心穴7bは大きい程、剪断加工時の切削屑9の排出がしやすくなるが、完全にバリの発生を押さえるために、貫通加工具8が突出する面に密接するように貫通加工具8の外形よりは小さくする必要がある。
図6に他の一例を示す。ブランク材6として、予め中心穴6cを形成しない場合の例である。貫通加工具8によって、中心穴6cと放射状のインキ溝4を同時に加工するためのものであり、図7に示すように、前穴6a側からチップの軸心に対して放射状である放射状のインキ溝4と中心穴6cとを同時に加工する形状の貫通加工具8を挿入し、中心穴6cの周囲をチップ軸心に対して放射状に剪断加工してインキ溝4を形成する。
また、ブランク材6に予め中心穴6cを形成しない場合、受け部材に中心穴7bがあるとブランク材6の段部6dと受け部材7の挿入先端面7aとが密接しない部分が発生してしまい、その部分にバリが発生してしまうため、受け部材7は、挿入先端面7aに穴を有さないものを使用する必要がある。
尚、予め中心穴6cを形成しないブランク材6を貫通加工する場合は、前穴6a側からチップの軸心に対して放射状に形成されるインキ溝4と中心穴6cとを、1本の貫通加工
具8にて1工程で同時に加工することができるため、加工工程を減らすことによるコストダウンができる。
また、ブランク材6に予め中心穴6cを形成しない場合、受け部材に中心穴7bがあるとブランク材6の段部6dと受け部材7の挿入先端面7aとが密接しない部分が発生してしまい、その部分にバリが発生してしまうため、受け部材7は、挿入先端面7aに穴を有さないものを使用する必要がある。
尚、予め中心穴6cを形成しないブランク材6を貫通加工する場合は、前穴6a側からチップの軸心に対して放射状に形成されるインキ溝4と中心穴6cとを、1本の貫通加工
具8にて1工程で同時に加工することができるため、加工工程を減らすことによるコストダウンができる。
図8に他の一例を示す。前穴6aより受け部材7を挿入して、内方突出部3bとなるボール抱持室3と、ボール受け座3cとの間に形成した前穴側段部6eに挿入先端面7aを当接させる。受け部材7は、段部6dに開口する中心穴7bを有しており、中心穴6bの内側から前穴側段部6eのほとんどの面に密接状に当接する。この受け部材7の当接範囲内にて、前記の貫通加工が行われ貫通穴が形成される範囲となる。尚、本例において、ブランク材6の材質はステンレスを使用し、ビッカース硬度で230Hv、受け部材7の材質はステンレスでビッカース硬度が300Hvを使用した。また、受け部材7をブランク材6に押し付ける力は、20kgf(196N)とした。
尚、受け部材7の押し上げ時の荷重は市販の株式会社イマダ製のプッシュプルスケールFS(50kgf)を機械に取り付けて測定した。
尚、受け部材7の押し上げ時の荷重は市販の株式会社イマダ製のプッシュプルスケールFS(50kgf)を機械に取り付けて測定した。
次に、図9に示すように後穴6c側から軸心から放射状に伸びた切削刃を有する貫通加工具8を挿入し、中心穴6bの周囲に、この中心穴6bと連通した放射状に配置された溝4に剪断加工する。貫通加工具8は、中心穴6bの形成されている範囲を突き抜け、前穴側段部6eを通過し、受け部材7の先部分をも同形に加工する。受け部材7の中心部分には、中心穴7bが形成されており、剪断加工によって切り取られたブランク材6や受け部材7の切削屑9はこの中心穴7bに移動する。この時、前記切削屑9を確実に回収するために、受け部材7の後方にバキューム装置(図示せず)を接続する。
1 ボール
2 ボールホルダー
2a 中心穴
3 ボール抱持室
3a 先端開口部
3b 内方突出部
3c ボール受座
4 インキ溝4
4a 最外縁部
5 コイルスプリング
6 ブランク材
6a 前穴
6b 中心穴
6c 後穴
6d 段部
6e 前穴側段部
7 受け部材
7a 挿入先端面
7b 中心穴
8 貫通加工具
9 切削屑
2 ボールホルダー
2a 中心穴
3 ボール抱持室
3a 先端開口部
3b 内方突出部
3c ボール受座
4 インキ溝4
4a 最外縁部
5 コイルスプリング
6 ブランク材
6a 前穴
6b 中心穴
6c 後穴
6d 段部
6e 前穴側段部
7 受け部材
7a 挿入先端面
7b 中心穴
8 貫通加工具
9 切削屑
Claims (5)
- ブランク材に、インキ通路となる貫通穴の少なくとも一部を加工する際に、貫通加工具が突き抜ける段部にブランク材よりも硬質の受け部材を実質的に密接状態に押し当て、貫通加工具がブランク材を突き抜けて受け部材の密接面を加工するに至るまで加工する工程を有するボールペンチップの製造方法。
- 前記受け部材が貫通加工によってブランク材から外された屑の逃げ空間となる穴部を有する請求項1に記載のボールペンチップの製造方法。
- 前記ブランク材にボール抱持室となる大径の穴を形成した後に前記貫通加工を施す請求項1又は請求項2に記載のボールペンチップの製造方法。
- 前記貫通加工が剪断加工である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のボールペンチップの製造方法。
- 前記貫通穴が放射状に配置した溝である請求項1乃至請求項4に記載のボールペンチップの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008282611A JP2009166475A (ja) | 2007-12-17 | 2008-10-31 | ボールペンチップの製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007324952 | 2007-12-17 | ||
JP2008282611A JP2009166475A (ja) | 2007-12-17 | 2008-10-31 | ボールペンチップの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009166475A true JP2009166475A (ja) | 2009-07-30 |
Family
ID=40968205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008282611A Pending JP2009166475A (ja) | 2007-12-17 | 2008-10-31 | ボールペンチップの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009166475A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013151153A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-08-08 | Pentel Corp | ボールペンチップ |
-
2008
- 2008-10-31 JP JP2008282611A patent/JP2009166475A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013151153A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-08-08 | Pentel Corp | ボールペンチップ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO1996009904A1 (fr) | Procede d'alesage permettant de realiser un alesage traversant de forme conique dans une piece d'ouvrage en utilisant une presse, et outil d'alesage conçu a cet effet | |
EP2236231A1 (en) | Gun drill | |
JP2009166475A (ja) | ボールペンチップの製造方法 | |
JP5187165B2 (ja) | ボールペンチップの製造方法 | |
JP2008254107A (ja) | リーマ | |
JP5549276B2 (ja) | ボールペンチップの製造方法 | |
JP5365383B2 (ja) | ボールペンチップの製造方法 | |
JP5347336B2 (ja) | 内外部材の固定構造及びこれに使用する内外部材の固定構造の形成方法 | |
JP3235355B2 (ja) | ボ−ルペンチップの製造方法 | |
JP2011088301A (ja) | ボールペン及びボールペンチップの製造方法 | |
JP7294639B2 (ja) | ボールペンチップの製造方法及びボールペンチップ | |
JP4878217B2 (ja) | ボールペンチップ及びボールペンリフィル | |
JP2000108574A (ja) | ボールペンチップ | |
JP4646203B2 (ja) | ボールペン | |
JP4878261B2 (ja) | ボールペンチップ及びボールペンリフィール | |
JP2008087300A (ja) | ボールペンチップ | |
JP5311611B2 (ja) | ボールペンチップ | |
JP4135889B2 (ja) | ボールペンチップの製造方法 | |
JP2005313401A (ja) | ボールペン用金属チップ | |
JP2000158870A (ja) | ボールペンチップ及びその製造方法 | |
JP5009537B2 (ja) | 切削工具 | |
JP6633363B2 (ja) | ボールペンチップ及び該ボールペンチップの製造方法並びに該ボールペンチップを具備した筆記具 | |
JP2006181881A (ja) | ボールペンチップ | |
JP4772403B2 (ja) | 切削工具及び切削加工方法 | |
JP2005059315A (ja) | ボールペンチップ |