JP5347336B2 - 内外部材の固定構造及びこれに使用する内外部材の固定構造の形成方法 - Google Patents
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Description
また、特開2006−015061号公報には、他方の部材の内孔に挿入する部材の挿入部分に、治具を押し付けることによる圧痕バリを発生させ、他方部材の内孔の壁に対する食いつき部分とする固定方法が開示されている(特許文献1参照)。
更に、前記凹部を内部材の先端に形成するので内部材の端部をせん断加工することで凹部を簡単に形成することが出来ると共に、凹部の部分にあった肉を寄せて凸部を形成するので、凸部となる部分の材料が圧縮されて加工硬化が起こり硬い凸部とすることが出来るし、凹部分の高い凸部を形成することができ好ましい。更に、凹部の周囲を囲うようにせん断バリを発生させることができ、外部材の内壁に食い込ませることによって高い固定力を得ることもできる。また、凸部を切削で形成するような切削カスも発生しない。
即ち、ペン先であるボールペンチップ1を接続部材であるチップホルダー2を介してインキタンク3と接続した、所謂リフィルと呼ばれるものであり、図示はしないが、種々の外装部材に内装されて筆記具として提供されるものである。勿論、このリフィルの状態でも把持して筆記できるという筆記具としての最低限の機能は備えているので、部材の形状を把持しやすいとか筆記しやすいように工夫して、この部品構成で筆記具として成立させることもできる。
外部材となるチップホルダー2の内孔2aに、ボールペンチップ1に段状に縮径して形成した挿入部1aを挿入している。
ボールペンチップ1は、その後端に、チップホルダー2の内孔2aに対する挿入案内部となる傾斜部1bを有しており、この傾斜部1bの最小外形部分はボールペンチップ1の最後端部であって、チップホルダー2の内孔2aの開口径よりも小径である。
即ち、図5に示すように、ボール4を抱持し、挿入部1a、傾斜部1bを形成したボールペンチップ1を上側押さえ治具5及び側部押さえチャック6に挟んで設置固定し、下部から凹部形成治具7を上昇させ加工を施す。加工部分(III部)の拡大図である図6に示すように、凹部形成治具7は、加工部として漏斗状に拡径した傾斜部7aを有しており、内孔7bとの境界である角部7cにてせん断力を付与しながら圧延加工を施し、挿入部1aの外側部分を押し上げて変形させ、凹部1cを形成する。図7に凹部形成治具7の斜視図を示す。傾斜部7aには、四方向からの横穴7dが開口しており、横穴7dの間の傾斜部7aにて凹部1cを形成するものである。この横穴の数や形状、位置、大きさを調整することによって、凹部1cの数、形状、位置、大きさを適宜調整することが可能である。尚、挿入部1a及びそれよりも前部分となる部分については、切削や塑性変形など従来公知の方法によって形成されるが、それは、凹部1c、凸部1dを形成する前に作っても、後に作ってもよい(但し、挿入部1aは事前に形成しておく必要がある。)。
ボールペンチップ1に形成した凸部1dのボール先側面1fを直立状に形成し、チップホルダー2と接続が完了した状態で、面1fに回り込んで位置するチップホルダー2の材質部分が、チップホルダー2とボールペンチップ1とが離反する方向に対して大きな障害部分となるようにしてある。このような面1fを形成する方法としては、図9に示すように、ボールペンチップ1を挟む部分押さえチャック6に一体に形成した、先端に壁部6aを有する筒部6bを挿入部1aに沿って配置しつつ、凹部1cを形成する加工を行う。凹部1cが形成されることによって変形された材料は、凸部1dとして盛り上がるが、壁部6aと当接することによって、それよりも前進することはできず、直立した面1fが形成されるものである。
本例では、凹部1cを、ボール側に向かうに従って深くなるように底面1eを傾斜させて形成したものである。即ち、凹部1cの底面1eの先端部が、最も凹部として浅い部分となるので、該部に進入したチップホルダー2の材料が、ボールペンチップ1とチップホルダー2とを離反させる方向に向かう際に障害となる部分として形成されるものである。このような底面1eを形成するには、加工治具である、凹部形成治具7の内孔7bを傾斜させた状態で当て、斜めに押圧することで容易に形成することができる。その際、凹部形成治具7は、加工部分が一体の部材である必要はない。
2 チップホルダー
3 インキタンク
4 ボール
5 上側押さえ治具
6 側部押さえチャック
7 凹部形成治具
1a 挿入部
1b 傾斜部
1c 凹部
1d 凸部
1e 底面
1f ボール先側面
6a 壁部
6b 筒部
7a 傾斜部
7b 内孔
7c 角部
7d 横穴
Claims (3)
- 内部材の少なくとも一部を外部材の内孔に挿入し、互いに対峙する壁面の凹凸関係によって嵌合する内外部材の固定構造において、前記外部材内孔径に対する重なり代部分となる外径を有する前記内部材の挿入部の先端外面に先端面に開口する部分的な凹部を周状に形成すると共に、この凹部の後方に凸部を形成し、前記外部材の内孔の壁を凹部内に位置させた内外部材の固定構造。
- 前記内部材よりも、その部材が挿入される外部材が軟質の材料である請求項1に記載の部材の固定構造。
- 前記内部材の凹部を圧延加工で形成し、凹部の周囲に外部材の内径よりも大径となる加工変形のバリを凸部として形成し、外部材の内孔に内部材を、外部材の内壁を変形させながら圧入し、押し退けられた外部材の材料が内部材の凹部に進入するようなした請求項1又は請求項2に記載の内外部材の固定構造の形成方法。
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