JP4568056B2 - パイプ式ボールペンチップの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パイプ式ボールペンチップの製造方法に関する。詳細には、金属製細管を塑性加工することによって得られるパイプ式ボールペンチップの製造方法に関する。
従来、パイプ式ボールペンチップの製造方法において、特許文献1には、金属製細管内にセンターピンを挿入し、該細管の外周面に回転ローラーを圧接させることによる塑性変形によって、該細管の先端に先細状のエッジ部を形成するエッジ部形成工程と、細管の先端近傍に内方への押圧変形によってボール受け座を形成するボール受け座形成工程と、前記ボール受け座の前側にボールを挿入した後、前記エッジ部の先端を内方へ折り曲げてボールを回転可能に抱持させるカシメ工程とからなるパイプ式ボールペンチップの製造方法が開示されている。
前記特許文献1の製造方法によって得られるパイプ式ボールペンチップは、カシメ部とボール受け座との間に回転可能に収容されたボールの径方向のガタツキが大きく、筆記時、滑らかなボールの回転が得られないおそれがある。
さらに、前記特許文献1の製造方法において、パイプ内周面には微細な凹凸が生じやすい。もし、カシメ工程後のカシメ部とボール受け座との間の細管内面に微細な凹凸が存在していると、筆記時の滑らかなボールの回転が得られないおそれがある。また、もし、エッジ部形成工程後のエッジ部内周面に前記微細な凹凸が存在していると、カシメ部(エッジ部先端を内方へ折り曲げた部分)の内周面とボールとのシール性(密着性)が低下し、ペン先下向き状態においてカシメ部とボールとの間からインキが外部に漏出するおそれがある。特に、低粘度インキの場合、前記インキ漏出が発生しやすい。
また、特許文献2には、ホルダーの一方側の端部近辺に、ボールを収納可能なボールハウスを形成する切削工程と、円柱状に形成され、かつ、外周面には鏡面仕上げが施されているピンをボールハウスに挿入した状態で、ホルダーのボールハウス側の開放端部にカシメ加工を施すことにより、ボールハウスの先端付近の内周面に鏡面を転写する第1カシメ工程と、この第1カシメ工程の後、ボールハウスの内部にボールを収納し、その後に、ホルダーのボールハウス側の開放端部に、ボールの直径よりも内径が小さいカシメ部を設ける第2カシメ工程とを含むボールペンチップの製造方法が開示されている。
ところが、前記特許文献2の製造方法は、通常のカシメ部を設けるカシメ工程(第2カシメ工程)を行う以前に、ボールハウスの先端付近の内周面に鏡面を転写する工程(第1カシメ工程)が必要であり、その上、ボールハウスを形成する切削工程も必要である。そのため、製造工程が増加し、製造コストが上昇するおそれがある。
特開平9−123663号公報 特開2002−321484号公報
本発明は前記従来の問題点を解決するものであって、製造工程を増加させずに、筆記時のボールの回転が円滑となるとともに、カシメ部内周面とボールとのシール性が向上するパイプ式ボールペンチップの製造方法を提供しようとするものである。
本発明は、以下の(請求項1)乃至(請求項)を要件とする。
(請求項
金属製細管内にセンターピンを挿入し、前記細管の外周面に回転ローラーを圧接させる塑性加工によって、前記細管の先端に先細状のエッジ部を形成するエッジ部形成工程と、前記細管の先端近傍に内方への押圧変形によってボール受け座を形成するボール受け座形成工程と、前記ボール受け座の前側にボールを挿入した後、前記エッジ部の先端を内方へ円周状に折り曲げてボールを回転可能に抱持させるカシメ工程とからなるパイプ式ボールペンチップの製造方法であって、前記エッジ部形成工程において、細管内径より小さい外径を有するセンターピンを細管内に挿入するこにより、細管の先端に先細状のエッジ部を形成すると同時に、エッジ部の先端の内面に、細管内面の他の部分の内径より小さい内径を有し且つ細管内面の他の部分の表面粗さより小さい表面粗さを有する縮径部を形成すること特徴とするパイプ式ボールペンチップの製造方法。
(請求項
前記カシメ工程において、エッジ部先端の、縮径部の幅よりも短い幅の部分を、内方に円周状に折り曲げてカシメ部を形成してなる請求項記載のパイプ式ボールペンチップの製造方法。
請求項によれば、カシメ部内周面とボールとのシール性が向上するパイプ式ボールペンチップが得られるとともに、製造工程を増加させないため、製造コストの上昇を抑えることができる。
請求項によれば、筆記時のボールのガタツキを抑え、ボールの回転が円滑となるパイプ式ボールペンチップを得る。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の実施の形態のパイプ式ボールペンチップ1の製造方法は、金属製細管3内にセンターピン4を挿入し、前記細管3の外周面に回転ローラー5を圧接させる塑性加工によって、前記細管3の先端に先細状エッジ部31を形成するエッジ部形成工程と、前記細管3の先端近傍(即ち前記エッジ部31後方)に内方への押圧変形によってボール受け座11を形成するボール受け座形成工程と、前記ボール受け座11の前側にボール2を挿入した後、前記エッジ部31の先端を内方へ円周状に折り曲げてボール2を回転可能に抱持させるカシメ工程とからなるパイプ式ボールペンチップ1の製造方法であって、前記エッジ部形成工程において、細管3内径より小さい外径を有するセンターピン4を細管3内に挿入するこにより、細管3の先端に先細状のエッジ部31を形成すると同時に、エッジ部31の先端の内面に、細管3内面の他の部分の内径より小さい内径を有し且つ細管3内面の他の部分の表面粗さより小さい表面粗さを有する縮径部33を形成すること(請求項)を要件とする。
前記パイプ式ボールペンチップ1の製造方法(請求項)は、エッジ部形成工程において、細管3先端の外周面に先細状(即ち前方に向かい次第に細くなる外径を有する)エッジ部31が形成されると同時に、エッジ部31の先端の内面に、細管3内面の他の部分の内径より小さい内径を有し且つ細管3内面の他の部分の表面粗さより小さい表面粗さを有する縮径部33が形成される。カシメ工程後、前記縮径部33を備えたエッジ部31の先端内面には、ボール2との十分なシール性が得られるカシメ部12が形成される。
それにより、前記製造方法(請求項)により得られるパイプ式ボールペンチップ1は、カシメ部12の内周面と、ボール2とのシール性が向上し、ペン先下向き状態において、カシメ部12とボール2との間からインキが外部に漏出することを抑止できる。また、前記製造方法(請求項)は、エッジ部形成工程中において、縮径部33を形成するため、製造工程を増加させず、その結果、製造コストの上昇を抑えることができる。
前記パイプ式ボールペンチップ1の製造方法(請求項)において、前記カシメ工程において、エッジ部31先端の、縮径部33の幅Mよりも短い幅の部分を、内方に円周状に折り曲げてカシメ部12を形成してなること(請求項)が好ましい。
前記製造方法(請求項)により、縮径部33の前部にカシメ部12が形成され、カシメ部12が形成されない縮径部33の後部に、細管3内面の他の部分より表面粗さの小さい小径部13を形成できる。それにより、筆記時、ボール2のガタツキが防止され、円滑なボール2の回転が得られるパイプ式ボールペンチップ1を得る。
本発明のパイプ式ボールペンチップ1の製造方法の一実施例を図面に従って順に説明する(図1乃至図6参照)。本実施例のパイプ式ボールペンチップ1の製造方法は、エッジ部形成工程(第1工程)と、ボール受け座形成工程(第2工程)と、カシメ工程(第3工程)の3工程からなる。
〔エッジ部形成工程〕
エッジ部形成工程を説明する。(図1、図2参照)
金属製細管3は、ステンレス鋼(具体的には、SUS304、SUS321等のオーステナイト系ステンレス鋼)のストレート状円筒体が採用される。センターピン4は、金属製(具体的には、SUS304等のステンレス鋼)の円柱状棒状体が採用される。前記センターピン4の外周面は予め平滑化されている。
前記細管3内に前記センターピン4を挿入する。前記センターピン4の外径は、前記細管3の内径より僅かに小さく且つボール外径より僅かに大きく設定されている。本実施例では、細管3の外径は0.5mm、細管3の内径は0.32mm、ボール2の外径は0.3mm、センターピン4の外径は0.31mmに設定されている。
そして、前記細管3内に前記センターピン4を挿入した状態で、前記細管3外周面中央に、テーパ部を有する二つの回転ローラー5を圧接させる。前記回転ローラー5は回転方向及び回転速度を同じに設定され、前記二つの回転ローラー5の間で細管3を転動させ、塑性変形によって細管3を中央で二等分に切断する(図1参照)。その後、細管3内からセンターピン4を抜き取る。
前記回転ローラー5のテーパ部によって、それぞれの細管3の端部には、角度αのテーパ部32を備えた円錐面状の先細状エッジ部31が形成される(図2参照)。前記角度αは、30度〜90度の範囲(好ましくは40度〜80度の範囲)に設定され、それにより、適正形状のエッジ部31が形成できると同時に、エッジ部31の適正な加工硬化が得られる。なぜなら、前記角度αが30度より小さい場合、適正な加工硬化が得られないおそれがあり、前記角度αが90度より大きい場合、カシメ部12を形成するためのエッジ部31の適正形状が得られないおそれがあるからである。
本実施例では、細管3の中央を二等分に切断することによって、一本の細管3から外周面にテーパ部32が形成され且つ内周面に縮径部33が形成された先細状のエッジ部31を備えた細管3を、2本同時に製造することができる。尚、これ以外にも、本発明では、細管3の先端にセンターピン4を挿入した状態で、該細管3の一端に、回転ローラー5のテーパ部を圧接させる塑性変形によって、外周面にテーパ部32が形成されると同時に内周面に縮径部33が形成された先細状のエッジ部31を形成することも可能である。
前記エッジ部形成工程において、前記細管3先端の外周面にエッジ部31が形成されると同時に、前記エッジ部31の先端内周面には、平滑化されたセンターピン4の外周面が圧接されることにより、細管3内面の他の部分より小さい内径を有し且つ平滑な内周面を備えた縮径部33が形成される。前記縮径部33の表面粗さは、細管3内面の他の部分の表面粗さより小さく設定される。
前記縮径部33は、エッジ部31の先端内周面の、エッジ部31の先端(テーパ部32の先端)からエッジ部31のテーパ部32の後端よりよりも前方位置までの範囲に形成され、エッジ部31(テーパ部32)より後方の細管3内周面までは形成されない。即ち、前記縮径部33の幅Mは、先細状のエッジ部31の外周面のテーパ部32の軸方向の長さLより短く設定される(即ち、L>Mに設定される)。それにより、ボール2とのシール性が要求されるエッジ部31先端内周面(即ちカシメ工程後のカシメ部12内周面)に、平滑面が効率的且つ確実に形成される。前記縮径部33よりも後方の細管3内周面には、微細な凹凸34が存在している。前記縮径部33の内径は、センターピン4の外径と同じ0.31mmとなる。
本実施例では、センターピン4外周面の表面粗さ(Ra)は、エッジ部形成工程の直前において、0.26μm以上(詳細には0.26μm〜0.6μm)であった。細管3内周面の表面粗さ(Ra)は、エッジ部形成工程の直前において、0.5μm以上(詳細には、0.5μm〜2μm)であった。前記縮径部33の表面粗さ(Ra)は、エッジ部形成工程の直後において、0.25μm以下(詳細には0.05μm〜0.25μm)であった。前記縮径部33より後方の微細な凹凸34が存在する細管3内周面の表面粗さ(Ra)は、エッジ部形成工程の直後において、エッジ部形成工程の直前の細管3内周面の表面粗さ(Ra)と同じ、0.5μm以上(詳細には、0.5μm〜2μm)であった。
即ち、エッジ部形成工程の直後の縮径部33の表面粗さは、エッジ部形成工程の直前の細管3内周面の表面粗さより小さい値となっている。また、センターピン4の外周面の表面粗さは、エッジ部31の先端内周面に形成した縮径部33の表面粗さより大きい値に設定されている。尚、前記表面粗さの測定は、三鷹光器株式会社製の非接触3次元測定装置(NH−3)を使用した。
また、本実施例のセンターピン4のビッカース硬度(Hv)は400〜500であり、エッジ部形成工程の直前の細管3内周面のビッカース硬度(Hv)は200〜240である。即ち、センターピン4の硬度は、エッジ部形成工程の直前の細管3内周面の硬度よりも高く設定されている。
また、本実施例のエッジ部31の外面のビッカース硬度(Hv)は、300〜500(好ましくは350〜450)に設定され、本実施例のボール受け座11後方の細管3外面のビッカース硬度(Hv)は、200〜240に設定される。即ち、エッジ部31の外面の硬度が、ボール受け座11の後方の細管3外面の硬度より高く設定されている。それにより、エッジ部31(即ちカシメ部12)の耐久性が向上し、ボール脱落の発生を抑えることができる。
本実施例では、前記センターピン4の外周面の表面粗さが、エッジ部31の先端内周面に形成した縮径部33の表面粗さより大きく設定され、且つ、センターピン4の硬度が、エッジ部形成工程の直前の細管3の硬度よりも高く設定されている。それにより、センターピン4の外周面を高い精度で平滑化することが不要となり、センターピン4を安価に得ることができ、しかも、センターピン4の外周面の圧接により、細管3の内周面の微細な凹凸34の凸部が潰され、細管3先端の内周面に容易に縮径部33を形成できる。
〔ボール受け座形成工程〕
ボール受け座形成工程を説明する。(図3、図4参照)
前記エッジ部形成工程で得られた細管3のエッジ部31側の内部に、尖頭状のガイドピン6を挿入し、前記細管3のエッジ部31後方の側壁を、3本の尖頭状のポンチ7によって径方向内方に前記押圧塑性変形させ、ボール受け座11となる3個の内方突起を周方向に等間隔に形成する。本実施例では、前記ボール受け座形成工程は、エッジ部形成工程の後に行われているが、これ以外にも、エッジ部形成工程の前に行うことも可能である。
また、前記エッジ部31のテーパ部32の軸方向の長さLは、図3に示すエッジ部31の先端からボール受け座11までの軸方向の長さNよりも短く設定される(即ち、L<Nに設定される)。それにより、エッジ部31のテーパ部32よりも後方のストレート状の細管3側壁に、ポンチ加工を施すことができ、適正にボール受け座を形成することができる。
〔カシメ工程〕
カシメ工程を説明する。(図5、図6参照)
前記ボール受け座形成工程で得られた細管3のボール受け座11の前側に、ボール2(外径0.3mm)を挿入し、その後、先細状のエッジ部31外周面にカシメダイス8の円錐面状内面81を圧接させ、先細状のエッジ部31先端をテーパ状に内方へ円周状に折り曲げ、カシメ部12を形成する。それにより、前記カシメ部12と前記ボール受け座11との間でボール2が回転可能に抱持されたパイプ式ボールペンチップ1を得る。本実施例では、前記カシメダイス8の円錐面状内面81の角度β(即ちカシメ部12外面の角度β)は、85度〜120度の範囲に設定されている。
前記カシメ部12と前記ボール受け座11との間の細管3内面には、カシメ部12より後方に連設される小径部13と、該小径部13より後方に連設される大径部14とが形成される。
前記小径部13は、前記カシメ部12後方の縮径部33により構成される。そのため、前記小径部13の表面粗さ(Ra)は、縮径部33と同じであり、他の細管3内面の表面粗さより小さく設定される。本実施例では、前記カシメ部12内面の表面粗さ(Ra)及び小径部13の表面粗さ(Ra)は、0.25μm以下(詳細には0.05μm〜0.25μm)である。また、小径部13の内径も、縮径部33と同じであり、本実施例では、0.31mmに設定されている。
また、前記大径部14の表面粗さ(Ra)は、0.26μm以上(詳細には0.26μm〜0.6μm)に設定される。前記大径部14の内径は、0.32mmに設定されている。
〔適用例〕
図7に本発明の製造方法で得られたパイプ式ボールペンチップ1を適用したボールペン9の例を示す。本適用例のボールペン9は、先端部にボール2を回転可能に抱持した前記パイプ式ボールペンチップ1と、該パイプ式ボールペンチップ1の後部が前部に圧入固着されたホルダー91と、該ホルダー91の後部が先端開口部に圧入固着されたインキ収容筒92と、該インキ収容筒92内に収容されるインキ92a及び追従体92bと、前記パイプ式ボールペンチップ1の内部及びホルダー91の内部に収容配置される弾発部材93(具体的には圧縮コイルスプリング)と、前記インキ収容筒92の後端開口部に圧入固着される、通気孔94aを備えた尾栓94とからなる。
前記インキ収容筒92の内部には、インキ92aと、該インキ92aの後端に配置され、該インキ92aの消費に伴って前進する高粘度流体からなる追従体92bとが充填される。前記インキ92aは、例えば、低粘度の水性または油性インキ、または剪断減粘性を有する水性または油性ゲルインキ等が挙げられる。前記追従体92bは、例えば、高粘度流体のみからなる構成、または高粘度流体中に固形物を収容させた構成が挙げられる。
前記弾発部材93は、前部のロッド部93aと後部のコイル部93bとが一体に連設されてなる。前記コイル部93bの後端部には、外径が前方のコイル部93bより大きく設定された密着巻部よりなる膨出部93cが形成される。前記膨出部93cがホルダー91内周面の係止突起91aを後方より乗り越えて、前記係止突起91aに係止される。それにより、弾発部材93が圧縮状態で保持される。
前記ロッド部93aの先端は、ボール2後面に当接され、ボール2を前方に押圧し、それにより、ボール2がパイプ式ボールペンチップ1の環状平滑面よりなるカシメ部12内周面に密接され、ペン先(即ちボール2とカシメ部12内周面との間)がシールされる。前記カシメ部12内周面にボール2が密接されることにより、ペン先下向き状態で保管したとしても、ペン先からのインキ漏出が防止され、また、ペン先上向き状態で保管したとしても、ペン先からの空気混入が防止される。尚、本発明で得られるパイプ式ボールペンチップ1は、前記適用例の他、ボール2を前方へ付勢する弾発部材93を備えないタイプのボールペンに適用することも可能であり、この場合も、ペン先下向き状態でのペン先からのインキの漏出が防止される。
前記適用例のボールペン9を筆記したところ、ボール2のガタツキがなく、ボール2の滑らかな回転による円滑な筆記感が得られ、しかも、ホール脱落もなく、長期にわたり筆記使用できた。
本発明の実施例のエッジ部形成工程の説明図である。 図1のエッジ部形成工程で得られた細管の要部拡大縦断面図である。 前記実施例のボール受け座形成工程の拡大説明図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 前記実施例のカシメ工程の拡大説明図である。 前記実施例の製造方法で得られるパイプ式ボールペンチップの要部拡大縦断面図である。 本発明で得られるパイプ式ボールペンチップを適用したボールペンの例を示す縦断面図である。
1 パイプ式ボールペンチップ
11 ボール受け座
12 カシメ部
13 小径部
14 大径部
2 ボール
3 細管
31 エッジ部
32 テーパ部
33 縮径部
34 微細な凹凸
4 センターピン
5 回転ローラー
6 ガイドピン
7 ポンチ
8 カシメダイス
81 円錐面状内面
9 ボールペン
91 ホルダー
91a 係止突起
92 インキ収容筒
92a インキ
92b 追従体
93 弾発部材
93a ロッド部
93b コイル部
93c 膨出部
94 尾栓
94a 通気孔
α エッジ部のテーパ部の角度
β カシメ部外面の角度
L エッジ部のテーパ部の軸方向の長さ
M 縮径部の幅

Claims (2)

  1. 金属製細管内にセンターピンを挿入し、前記細管の外周面に回転ローラーを圧接させる塑性加工によって、前記細管の先端に先細状のエッジ部を形成するエッジ部形成工程と、前記細管の先端近傍に内方への押圧変形によってボール受け座を形成するボール受け座形成工程と、前記ボール受け座の前側にボールを挿入した後、前記エッジ部の先端を内方へ円周状に折り曲げてボールを回転可能に抱持させるカシメ工程とからなるパイプ式ボールペンチップの製造方法であって、前記エッジ部形成工程において、細管内径より小さい外径を有するセンターピンを細管内に挿入することにより、細管の先端に先細状のエッジ部を形成すると同時に、エッジ部の先端の内面に、細管内面の他の部分の内径より小さい内径を有し且つ細管内面の他の部分の表面粗さより小さい表面粗さを有する縮径部を形成すること特徴とするパイプ式ボールペンチップの製造方法。
  2. 前記カシメ工程において、エッジ部先端の、縮径部の幅よりも短い幅の部分を、内方に円周状に折り曲げてカシメ部を形成してなる請求項1記載のパイプ式ボールペンチップの製造方法。
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