JP2000145292A - 挟込み防止装置 - Google Patents

挟込み防止装置

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JP2000145292A
JP2000145292A JP10326710A JP32671098A JP2000145292A JP 2000145292 A JP2000145292 A JP 2000145292A JP 10326710 A JP10326710 A JP 10326710A JP 32671098 A JP32671098 A JP 32671098A JP 2000145292 A JP2000145292 A JP 2000145292A
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Japan
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light
opening
window glass
optical axis
light receiving
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JP10326710A
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English (en)
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Morihiko Toyosumi
守彦 豊鷲見
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Harness System Technologies Research Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窓ガラスの不用意な閉動作の中断を有効に防
止する。 【解決手段】 制御部7がモータ5を駆動制御して窓ガ
ラス3を開閉駆動することにより車窓1が開閉される。
車窓1の閉鎖状態における窓ガラス3に近接するように
設置された光軸を有する発光部9と受光部11とからな
る異物検出手段が配置される。受光部11の受光光量を
逐次監視し、異物により光21が遮られることによって
受光光量の減少が生じたか否かを判定し、受光部11の
受光光量の減少が生じた場合に制御部7に対して窓ガラ
ス3の閉動作の禁止を指示する判定部13が配置され
る。さらに、窓ガラス3が車窓1領域における光軸の近
傍に位置するか否かを検出し、窓ガラス3が光軸の近傍
に位置する場合に判定部13における判定動作を停止さ
せる一方、窓ガラス3が光軸の近傍に位置しない場合に
判定部13における判定動作を有効に機能させる位置検
出部14が備えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のパワーウ
ィンド装置等に適用される挟込み防止装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の挟込み防止装置、例えば、自動車
のパワーウインド装置に適用された挟込み防止装置とし
て、実開平5−72524号公報に示される如く、車窓
における窓ガラスの開閉動作領域対応部位を横断すべ
く、窓枠部の互いに対向した位置に、かつ高さ方向に適
宜間隔を有して、複数対の発光素子と受光素子を設け、
各受光素子の受光光量を監視し、互いに対応する各発光
素子および各受光素子同士が投受する光が異物に遮られ
て生じる各受光素子の受光光量の減少を検出することに
より人体等の異物検出を行い、窓ガラスの閉動作を停止
して異物の挟込みを未然に防止する構造のものが知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来公報に開示の挟込み防止装置によれば、窓ガラスの車
内側に各発光素子と各受光素子がそれぞれ設けられた構
造であり、各発光素子から各受光素子に至る各光が異物
で遮断されるかどうかを単に監視している方式であるた
め、閉動作されている窓ガラスの上端縁部より上側に位
置する光軸の光が異物で遮断されている場合には、挟込
み防止機能が有効に発揮できるが、閉動作されている窓
ガラスの上端縁部より下側に人体等が近づいた場合にあ
っては挟込みのおそれがないにもかかわらず、閉動作さ
れている窓ガラスの上端縁部より下側に位置する光軸の
光が異物で遮断された場合にも異物検出により挟込みと
誤検知し、操作者の窓ガラスの閉操作の意志にもかかわ
らず、不用意に窓ガラスの閉動作を中断してしまう欠点
があった。
【0004】そこで、本発明の課題は、不用意な閉動作
の中断を有効に防止する挟込み防止装置を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの技術的手段は、所定の制御手段が駆動機構を制御し
て開閉部材を開閉駆動することにより開閉される開口部
が、前記開閉部材によって閉鎖される際の異物の挟込み
を防止する挟込み防止装置において、前記開口部の開口
部領域を横断する光軸を有し、当該光軸が前記開口部の
閉鎖状態における前記開閉部材の所定部位に近接するよ
うに設置された発光手段と受光手段とからなる異物検出
手段と、前記受光手段の受光光量を逐次監視し、異物に
より前記発光手段からの光が遮られることによって前記
受光手段の前記受光光量の減少が生じたか否かを判定
し、前記受光手段の受光光量の減少が生じた場合に前記
制御手段に前記開閉部材の閉動作の禁止を指示する判定
手段と、前記開閉部材が前記開口部領域における前記光
軸の近傍に位置するか否かを検出し、前記開閉部材が前
記光軸の近傍に位置する場合には、前記判定手段におけ
る判定動作を停止させる機能停止信号を出力し、前記開
閉部材が前記光軸の近傍に位置しない場合には、前記判
定手段における判定動作を有効に機能させる機能活性信
号を出力する位置検出手段とが備えられた点にある。
【0006】また、前記発光手段と前記受光手段とは、
変調された光を投受する構造とすればよい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明すると、図1は、挟込み防止装置が適用さ
れた自動車のパワーウィンド装置を示しており、パワー
ウインド装置は、大略的に、車窓(開口部)1を開閉す
る窓ガラス(開閉部材)3と、その窓ガラス3を上下方
向に開閉駆動するモータ5を有する駆動機構と、その駆
動機構のモータ5を駆動制御する制御部(制御手段)7
と、車窓1領域を前後に横断する光軸を有し、窓ガラス
3が車窓1を閉鎖した状態において光軸が窓ガラス3の
車内側の所定部位に近接するように配置された発光部
(発光手段)9と受光部(受光手段)11とからなる一
対の異物検出手段と、発光部9および受光部11を通じ
て異物の挟込みの有無を判定する判定部(判定手段)1
3と、窓ガラス3が車窓1領域における光軸の近傍に位
置するか否かを検出する位置検出部(位置検出手段)1
4とを備えている。
【0008】発光部9および受光部11に備えられる発
光素子(赤外線LED等)15および受光素子(フォト
トランジスタ等)17は、車窓1の前方側周辺と、車窓
1の後方側周辺との間で、車窓1を水平方向に横断する
光軸に沿って挟込み検出用の光21(ここでは赤外線)
を投受するように構成されている。そして、本実施形態
では、発光素子15が車窓1の窓枠部19の前方側周辺
に配設され、受光素子17が窓枠部19の後方側周辺に
配設されている。
【0009】このような発光素子15および受光素子1
7は、その投受する光21の光軸が、幼児が窓越しに頭
を車外に出した際に幼児の頭部によって遮られるような
車窓1領域の位置を横断するように、適宜高さ位置に配
設するのが好ましい。
【0010】図2は、発光部9および受光部11の構成
を示すブロック図である。本実施形態では、発光部9と
受光部11とは、太陽光等の外乱光の影響を除去するた
めに、所定の変調をかけられた光21を投受するように
なっている。
【0011】発光部9は、信号発生回路23、増幅回路
25および発光素子15を備えた構造とされている。信
号発生回路23は、判定部13の制御により、所定の周
波数(ここでは38kHz)でハイレベルとローレベル
との間で信号レベルが切替わる方形信号を出力する。そ
して、増幅回路25は、信号発生回路23が出力した方
形信号を増幅して発光素子15に供給し、発光素子15
を信号発生回路23が出力する方形信号のハイ、ローの
切替わりに応じて断続的にオンオフする。これによっ
て、発光素子15が38kHzの周波数で点滅し、38
kHzの変調周波数で変調された光21が発光素子9か
ら投光される。
【0012】受光部11は、受光素子17、増幅回路2
7、バンドパスフィルタ29および増幅回路31を備え
た構造とされている。受光素子17の光受光部には、受
光素子17が受光光量が強すぎて飽和してしまわないよ
うに、フィルタ部材33が設けられており、発光素子1
5が発光した光21、あるいはこの光21と共に入射す
る外乱光がこのフィルタ部材33によって減光されて受
光素子17に入射するように構成されている。なお、こ
のフィルタ部材33に、光21の波長に対応した波長選
択特性を持たせてもよい。
【0013】受光素子17は、受信した光信号を受光光
量に応じた電気信号に変換する。そして、増幅回路27
は、受光素子17から出力される電気信号を増幅してバ
ンドパスフィルタ29に出力する。バンドパスフィルタ
29は、入力される電気信号の信号成分のうち、発光部
9の信号発生回路23が発生する信号の周波数に対応し
た周波数成分(ここでは38kHzの周波数成分)のみ
を透過させる。即ち、このバンドパスフィルタ29によ
って、受光素子17が受信した光信号のうち、発光素子
15から発信された光信号の信号成分に対応する電気信
号の信号成分のみが透過され、それ以外の外乱光に対応
する電気信号の信号成分は除去される。そして、バンド
パスフィルタ29を透過した電気信号は、増幅回路31
によって増幅されて判定部13に入力される。
【0014】この判定部13に入力される電気信号の信
号強度は、発光素子15が発光した光21の受光素子1
7への入射強度に応じて変化するように構成されてお
り、人体等の異物により光21が遮られた場合には、受
光部11から判定部13に入力される電気信号の信号強
度が低下するように構成されている。これによって、判
定部13は、受光部11から入力される電気信号の信号
強度の低下の有無、あるいは信号強度が所定の基準値以
下に低下したか否かを判断することにより、車窓1領域
に存在する異物を検出できるように構成されている。
【0015】なお、変調周波数の設定値は任意である
が、ここでは、音声の可聴周波数およびAMラジオの受
信周波数を避けて設定されている。
【0016】このように構成される発光部9および受光
部11において、信号発生回路23の発信周波数および
バンドパスフィルタ29の透過周波数は、判定部13の
制御により順次変化されるように構成されており、これ
によって、光21の変調周波数と同一の周波数で強度が
変動する外乱光が偶然存在しても、変調周波数を順次変
化させることによりこのような外乱光の影響を除去でき
るように構成されている。
【0017】判定部13は、発光部9の発光素子15を
発光させつつ受光部11から入力される電気信号の信号
強度を通じて受光素子17が受光した発光素子15から
の光21の受光光量を逐次監視しており、受光部11か
ら入力される電気信号の信号強度が所定量だけ減少する
と、あるいは所定の基準値以下になると、図3に示され
る如く、窓ガラス3の車内側を通過する光21が異物3
5によって遮断された状態となり、挟込み有り(あるい
は異物35有り)と判定し、制御部7に挟込み回避のた
めの指示を与える。
【0018】位置検出部14は、例えば図4に示される
如く構成される。この例の位置検出部14は、一般的な
エンコーダの構成で実現されており、窓ガラス3を開閉
駆動するモータ5の回転動作に連動して回転する少なく
とも1つのスリット43aが形成されたスリット板43
と、投光部41および受光部42からなるスリット検出
手段と、スリット検出手段から得られるパルス信号をカ
ウントするカウンタ44と、カウンタ44から得られる
カウント値(つまり、駆動量)に基づいて所定の演算を
行うことによって車窓1領域における窓ガラス3の高さ
位置を求める演算部45とを備えている。
【0019】演算部45は、制御部7がモータ5を駆動
制御するために送出する制御信号を読み取り、その制御
信号からモータ5の回転方向を検出するように構成され
る。このため、演算部45はカウンタ44から得られる
カウント値から窓ガラス3の開動作と閉動作とを区別す
ることができる。また、演算部45には、窓ガラス3が
全開状態、つまり最下点位置にあるときのカウント値を
初期値「0」とし、窓ガラス3の上端縁部が光21の光
軸とほぼ同一の高さ位置に移動するまでのカウント値を
閾値Nthとして予め保持しておく。そして、演算部45
は、カウンタ44から得られるカウント値を開動作の場
合に負の符号を付し、閉動作の場合にプ正の符号を付し
て累積加算し、その結果得られた値を閾値Nthと比較す
ることによって、窓ガラス3が車窓1領域における光2
1の光軸近傍に位置するか否かを検出する。
【0020】図5は、窓ガラス3が車窓1領域における
光21の光軸近傍に位置しない場合と位置する場合とを
示す図である。演算部45は、図5(a)に示す如く窓
ガラス3の上端縁部3aが光21の光軸よりも下側にあ
る場合、すなわちカウンタ値が閾値Nthよりも小さい場
合には、窓ガラス3が車窓1領域における光21の光軸
近傍に位置しないと判断する一方、図5(b)に示す如
く窓ガラス3の上端縁部3aが光21の光軸よりも上側
にある場合、すなわちカウンタ値が閾値Nthよりも大き
い場合には、窓ガラス3が車窓1領域における光21の
光軸近傍に位置すると判断する。そして、演算部45
は、窓ガラス3が車窓1領域における光21の光軸近傍
に位置すると判断した場合に、判定部13に対して判定
動作を停止させるべくOFF信号(機能停止信号)を送
出する一方、窓ガラス3が車窓1領域における光21の
光軸近傍に位置しないと判断した場合に、判定部13に
対して判定動作を有効に機能させるべくON信号(機能
活性信号)を送出する。
【0021】したがって、判定部13は、上記の如く受
光部11から入力される電気信号の信号強度に基づいて
発光素子15からの光21の受光光量を逐次監視すると
ともに、位置検出部14から得られる信号をも逐次監視
し、位置検出部14からON信号を受信した場合には判
定部13における判定動作を開始または継続する一方、
位置検出部14からOFF信号を受信した場合には判定
部13における判定動作を停止する。このように、OF
F信号を受信した場合には判定部13の機能が停止状態
となるため、制御部7に対して挟込み回避のための指示
が与えられることはない。このため、位置検出部14か
ら判定部13に対してOFF信号が送出されている間
は、発光部9からの光21が異物により遮られたとして
も窓ガラス3の閉動作が禁止されることはない。
【0022】つまり、発光部9と受光部11とからなる
異物検出手段によって異物を検出することができる位置
(すなわち、光21の光軸位置)よりも窓ガラス3の上
端縁部3aが上側にある場合において、異物検出手段に
よって異物35が検出されたとき、その異物35は窓ガ
ラス3の上端縁部3aよりも下側に位置することにな
り、窓ガラス3の閉動作を継続してもその異物35を挟
込むおそれはない。このため、操作者の窓ガラス3の閉
操作の意志に基づいて閉動作を継続することができ、不
用意な窓ガラス3の閉動作の中断を有効に防止すること
ができる。
【0023】なお、位置検出部14として使用するエン
コーダに、アブソリュートタイプのエンコーダ、つまり
モータ5の回転に伴ってモータ5の絶対値を検出するこ
とができるエンコーダを使用する場合は、上記のように
演算部45が制御部7からの制御信号を読み取ることな
く、窓ガラス3が車窓1領域における光21の光軸近傍
に位置するか否かを検出することができる。
【0024】制御部7は、判定部13からの指示を監視
しつつ、駆動機構のモータ5を駆動制御するための制御
信号を送出する。つまり、制御部7は、所定の操作スイ
ッチからの入力があり、窓ガラス3を閉鎖させるべきと
きには、例えば、判定部13からの指示を監視しつつ窓
ガラス3を閉動作させ、判定部13からの挟込み回避の
指示が与えられない場合にはそのまま窓ガラス3の閉動
作を続行して所定位置(例えば全閉位置)まで窓ガラス
3を閉鎖する一方、判定部13からの挟込み回避の指示
が与えられた場合には、直ちに窓ガラス3の閉動作を停
止するように構成されている。なお、制御部7は、判定
部13からの挟込み回避の指示に基づいて窓ガラス3の
閉動作を停止させた場合に、窓ガラス3を全開位置まで
開動作させるように構成されることがより好ましい。
【0025】また、判定部13は、例えば窓ガラス3の
閉鎖が行われていないときに、所定の頻度で、発光部9
および受光部11の自己診断を行うように構成されてい
る。
【0026】この自己診断では、発光素子15が発光さ
れ、そのときの受光部11から与えられる電気信号の信
号強度が検出され、その電気信号の信号強度が挟込み検
出が可能な範囲の下限値を示す所定の基準値よりも小さ
くなっている場合には、その信号強度が所定の基準値を
上回るように発光部9の増幅回路25の増幅率が制御さ
れ、発光素子15の発光強度が強められて補正される。
【0027】また、この自己診断による補正によって
も、受光部11から与えられる電気信号の信号強度が前
記所定の基準値以上にならない場合等には、判定部13
から異常発生を知らせる異常報知信号が発生されるよう
に構成してもよい。そして、判定部13からこの異常報
知信号が出力された場合には、制御部7によって所定の
出力手段を通じて異常を知らせる所定の報知出力(アラ
ーム音等)がユーザに出力されるように構成してもよ
く、また、制御部7が、窓ガラス3を自動的に全閉位置
まで閉鎖させるための自動全閉スイッチからの入力受付
けを停止し、手動で窓ガラス3の開閉位置を指定する手
動開閉スイッチからの入力受付けのみを行うように構成
してもよい。
【0028】本実施形態は以上のように構成されてお
り、車窓1が大きく開放されて窓ガラス3の上端縁部3
aより上側を光21が通過している状態では、判定部1
3が有効に機能し、その開放されている車窓1内に異物
35が存在している場合には、窓ガラス3の閉動作に際
して、発光部9および受光部11を通じてその異物35
を検知して、窓ガラス3の閉動作が禁止され、異物35
の挟込みを未然に防止することができる。
【0029】また、車窓1の開放量が少なく、閉動作さ
れている窓ガラス3の上端縁部3aより下側を光21が
通過している状態では、判定部13の判定動作が停止状
態となり、窓ガラス3の上端縁部3aより下側に車内の
人体等の異物35が近づいた場合であっても閉動作は禁
止されないので、挟込みのおそれがない場合の不用意な
閉動作の中断が有効に防止できる。
【0030】また、異物検出用の光21は、変調された
状態で投受されるように構成されているので、太陽光等
の外乱光の影響を受けることなく、異物35の検出を正
確に行うことができる。
【0031】特に、受光部11は、その入射光をまずフ
ィルタ部材33で減光した後、受光素子17で受光し、
さらにバンドパスフィルタ29で発光素子15が発光し
た光信号に対応する信号成分のみを抽出した後、増幅回
路31によって増幅するように構成されているので、受
光部11に太陽光のように非常に強い外乱光が入射した
場合でも、発光素子15が発光した光信号に対応する信
号成分を的確に抽出し、挟込み検出を行うことができ、
環境の変化に耐えられる利点がある。
【0032】また、光21の変調周波数は順次変化され
るように構成されているので、万が一、外乱光の強度が
光21の変調周波数と同じ周波数で変化している場合で
も、変調周波数が直ぐに外乱光の周波数と異なった周波
数に変化し、外乱光の影響を除去することができる。
【0033】さらに、判定部13は自己診断機能を有し
ているので、自己診断によって発光素子15の発光強度
が常に適正な値に設定されて確実な挟込み検出が可能と
なっているとともに、故障時のユーザへの異常報知や、
窓ガラス3の自動全閉機能の停止等、適切な対応が図れ
る。
【0034】また、発光部9および受光部11が投受す
る光21は所定の変調周波数に変調されているので、仮
に発光部9および受光部11からなる異物検出手段を高
さ方向に複数組配設する場合でも、各組の変調周波数を
互いに異ならせておくだけで互いの干渉を有効に防止す
ることができる。これによって、複数組の発光部9およ
び受光部11を配設することにより、光21の不感領域
を縮小することができる。
【0035】また、上述の実施形態では、発光素子15
から受光素子17に至る光軸が水平状に横断した構造の
ものを示しているが、光軸は傾斜方向に横断する構造で
あってもよい。また、光軸は窓ガラス3にできるだけ接
近配置することが、異物35の検出の確実性向上の点か
ら好ましい。さらに、発光素子15と受光素子17とが
車外側に取り付けられ、光21が車外側を通過するよう
に構成されてもよい。すなわち、光21の光軸は車窓1
の閉鎖状態における窓ガラス3の車内側又は車外側の少
なくとも一方に近接するような位置に設定されれればよ
い。
【0036】また、上述の実施形態においては、位置検
出部14が一般的なエンコーダの構成で実現された例に
ついて示したが、これに限定されるのもではなく、窓ガ
ラス3が車窓1領域における光21の光軸近傍に位置す
るか否かを検出することができるものであればよいの
で、様々な変形例を適用することができる。
【0037】例えば、図6または図7の各図は、位置検
出部14の構成の変形例を示す図である。
【0038】まず、図6には、位置検出部14が、窓ガ
ラス3の上昇又は下降に伴って、窓ガラス3の側端縁部
3bによってON/OFFの切り換えが行われるスイッ
チSW1と、スイッチSW1のON/OFF状態の検知
回路51aとによって構成される例を示している。窓ガ
ラス3が全開状態にあるとき、スイッチSW1はOFF
状態にある。そして、窓ガラス3の上昇に伴って側端縁
部3bも上昇し、スイッチSW1は側端縁部3bから与
えられる印圧によってON状態に切り換わる。ここで、
スイッチSW1は、窓ガラス3の上端縁部3aが光21
の光軸とほぼ同一の高さ位置となる際に側端縁部3bに
よってON状態に切り換えられる位置に設置される。窓
ガラス3が閉動作によって上昇し、窓ガラス3の上端縁
部3aが光21の光軸とほぼ同一の高さ位置となるとス
イッチSW1はON状態となり、検知回路51aは窓ガ
ラス3が車窓1領域における光21の光軸近傍に位置す
る状態となったことを検知することができ、判定部13
に対して判定動作を停止させるべくOFF信号(機能停
止信号)を適切に送出することができる。一方、スイッ
チSW1がOFF状態にあるときは、検知回路51aは
判定部13に対して判定動作を有効に機能させるべくO
N信号(機能活性信号)を送出し続けるように構成され
る。
【0039】なお、図6において、窓ガラス3が車窓1
領域における光21の光軸近傍に位置する状態である場
合、つまり窓ガラス3の上端縁部3aが光21の光軸よ
りも上側にある場合には、スイッチSW1が窓ガラス3
の側端縁部3bの上端ないし下端のいずれかの部位によ
って常にON状態となるように構成されることが好まし
いが、そのように構成することができず、窓ガラス3の
上端縁部3aが光21の光軸とほぼ同一の高さ位置とな
る位置においてのみON状態となる場合には、上述の実
施形態と同様に、制御部7からの制御信号を検知回路5
1aが読み取ってモータ5の回転方向を検知するように
構成することが望ましい。このように構成することによ
って、検知回路51aは、窓ガラス3の上端縁部3aが
光21の光軸とほぼ同一の高さ位置よりも上側に移動し
たか下側に移動したかを判定することができ、判定部1
3に対して適切にOFF信号(機能停止信号)とON信
号(機能活性信号)とを送出することができる。
【0040】但し、光21の光軸と窓ガラス3の上端縁
部3aとが一致する位置ないし窓ガラス3の上端縁部3
aが光21の光軸よりも1cm程度高い位置に位置する
場合には、挟込みを検知するために、判定部13に対し
てON信号(機能活性信号)を送出するように構成され
ることが好ましい。
【0041】次に、図7には、窓ガラス3の所定位置に
遮光部材を取り付け、投光部52および受光部53とか
らなる遮光部材検出手段と、受光部53の出力によって
遮光部材の有無を検知する検知回路51bとによって構
成される例を示している。図7(a)は窓ガラス3の所
定位置に遮光部材として遮光紙片55aを貼り付けた例
であり、図7(b)は窓ガラス3の所定位置に遮光部材
として遮光板55bを取り付けた例である。いずれの例
においても遮光部材55a,55bは、窓ガラス3の上
端縁部3aが光21の光軸とほぼ同一の高さ位置となる
際に、遮光部材検出手段の光57を遮光する位置に設置
される。そして、窓ガラス3が閉動作によって上昇し、
窓ガラス3の上端縁部3aが光21の光軸とほぼ同一の
高さ位置となると遮光部材検出手段が遮光部材を検出す
る。この結果、検知回路51bは窓ガラス3が車窓1領
域における光21の光軸近傍に位置する状態となったこ
とを検知することができる。
【0042】ここで、図7(a),(b)の各構成の場
合、検知回路51bは窓ガラス3のの上端縁部3aが光
21の光軸とほぼ同一の高さ位置となったことを検出す
ることができるが、その後の窓ガラス3が開閉のいずれ
の方向に動作したかは検出することができない。そこ
で、この場合においても、上述の実施形態と同様に、制
御部7からの制御信号を検知回路51bが読み取ってモ
ータ5の回転方向を検知するように構成することが望ま
しい。このように構成することによって、検知回路51
bは、窓ガラス3の上端縁部3aが光21の光軸とほぼ
同一の高さ位置よりも上側に移動したか下側に移動した
かを判定することができる。そして、検知回路51b
は、遮光部材検出手段の出力と制御部7の制御信号とに
基づいて判定部13に対して判定動作を停止させるべく
OFF信号(機能停止信号)を送出したり、判定動作を
有効に機能させるべくON信号(機能活性信号)を送出
するように構成すればよい。
【0043】このように位置検出部14を図6または図
7に示す例の如く構成しても、挟込みのおそれがない場
合の不用意な閉動作の中断が有効に防止できる。
【0044】なお、以上においては、本発明に係る挟込
み防止装置を自動車のパワーウィンド装置に適用した場
合について説明したが、自動車のサンルーフを自動開閉
するサンルーフ開閉装置に適用してもよく、あるいは、
自動車に限らず、開閉部材が自動的に開閉駆動されて開
閉される窓や出入口等の開口部における任意の自動開閉
装置に適用してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明の挟込み防止装置
によれば、開口部の開口部領域を横断する光軸を有し、
当該光軸が開口部の閉鎖状態における開閉部材の所定部
位に近接するように設置された発光手段と受光手段とか
らなる異物検出手段と、受光手段の受光光量を逐次監視
し、異物により発光手段からの光が遮られることによっ
て受光手段の受光光量の減少が生じたか否かを判定し、
受光手段の受光光量の減少が生じた場合に制御手段に開
閉部材の閉動作の禁止を指示する判定手段と、開閉部材
が開口部領域における光軸の近傍に位置するか否かを検
出し、開閉部材が光軸の近傍に位置する場合には、判定
手段における判定動作を停止させる機能停止信号を出力
し、開閉部材が光軸の近傍に位置しない場合には、判定
手段における判定動作を有効に機能させる機能活性信号
を出力する位置検出手段とが備えられたものであり、異
物を検出して挟込みを未然に防止することができると共
に、挟込みのおそれがない場合の不用意な閉動作の中断
が有効に防止できるという利点がある。
【0046】また、発光手段と受光手段とは、変調され
た光を投受する構造とすれば、太陽光等の外乱光の影響
を受けることなく、異物の検出を正確に行うことができ
るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す自動車のパワーウィン
ド装置のブロック図である。
【図2】発光部および受光部の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】異物を検出する状態を示す説明図である。
【図4】位置検出部の一構成例を示す図である。
【図5】窓ガラスが光軸近傍に位置しない場合と位置す
る場合とを示す説明図である。
【図6】位置検出部の構成の変形例を示す図である。
【図7】位置検出部の構成の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 車窓(開口部) 3 窓ガラス(開閉部材) 3a 上端縁部 5 モータ 7 制御部(制御手段) 9 発光部(発光手段) 11 受光部(受光手段) 13 判定部(判定手段) 14 位置検出部(位置検出手段) 15 発光素子 17 受光素子 19 窓枠部 21 光 35 異物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊鷲見 守彦 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 Fターム(参考) 2E052 AA02 AA09 BA02 CA06 EB01 EC01 GA00 GA06 GA10 GB06 GB12 GC06 GD03 GD09 HA01 KA12 KA13 KA27 2G065 AA15 AB02 AB28 BA07 BA37 BB21 BB23 BB24 BB26 BC02 BC03 BC13 BC14 BC17 BC19 BC20 BD06 CA01 DA15 3D127 AA02 BB01 CB05 CC05 DF34 DF35 FF08 FF09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の制御手段が駆動機構を制御して開
    閉部材を開閉駆動することにより開閉される開口部が、
    前記開閉部材によって閉鎖される際の異物の挟込みを防
    止する挟込み防止装置において、 前記開口部の開口部領域を横断する光軸を有し、当該光
    軸が前記開口部の閉鎖状態における前記開閉部材の所定
    部位に近接するように設置された発光手段と受光手段と
    からなる異物検出手段と、 前記受光手段の受光光量を逐次監視し、異物により前記
    発光手段からの光が遮られることによって前記受光手段
    の前記受光光量の減少が生じたか否かを判定し、前記受
    光手段の受光光量の減少が生じた場合に前記制御手段に
    前記開閉部材の閉動作の禁止を指示する判定手段と、 前記開閉部材が前記開口部領域における前記光軸の近傍
    に位置するか否かを検出し、前記開閉部材が前記光軸の
    近傍に位置する場合には、前記判定手段における判定動
    作を停止させる機能停止信号を出力し、前記開閉部材が
    前記光軸の近傍に位置しない場合には、前記判定手段に
    おける判定動作を有効に機能させる機能活性信号を出力
    する位置検出手段と、が備えられたことを特徴とする挟
    込み防止装置。
  2. 【請求項2】 前記発光手段と前記受光手段とは、変調
    された光を投受することを特徴とする請求項1記載の挟
    込み防止装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002255026A (ja) * 2001-03-02 2002-09-11 Kyosan Electric Mfg Co Ltd 障害物検知装置およびこれを備えた可動ホーム柵装置
CN111188550A (zh) * 2020-03-02 2020-05-22 南通理工学院 非接触式汽车车窗智能防夹系统

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JP4658354B2 (ja) * 2001-03-02 2011-03-23 株式会社京三製作所 障害物検知装置およびこれを備えた可動ホーム柵装置
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