JP2000145294A - 挟込み防止装置 - Google Patents

挟込み防止装置

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JP2000145294A
JP2000145294A JP10326709A JP32670998A JP2000145294A JP 2000145294 A JP2000145294 A JP 2000145294A JP 10326709 A JP10326709 A JP 10326709A JP 32670998 A JP32670998 A JP 32670998A JP 2000145294 A JP2000145294 A JP 2000145294A
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JP10326709A
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English (en)
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Morihiko Toyosumi
守彦 豊鷲見
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Harness System Technologies Research Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窓ガラスの閉動作の不用意な中断を有効に防
止する。 【解決手段】 窓ガラス3に沿って斜め方向に光投受す
る発光素子15及び受光素子17を設け、窓ガラス3に
よる異物の挟み込みを検出する。発光素子15からの光
21に、少なくとも、受光素子17へ直接に投受される
直線光の第一経路L1と、窓ガラス3が基準位置以上閉
塞している際に当該基準位置で光を反射させて受光素子
17に入光させるための第二経路L2との2方向性を持
たせ、異物によって第一経路L1の光が遮られ、且つ窓
ガラス3が基準位置Ppより開放していることによって
第二経路L2の光が基準位置Ppで反射しないときにの
み、制御手段に開閉部材の閉動作の禁止を指示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のパワーウ
ィンド装置等に適用される挟込み防止装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の挟込み防止装置、例えば、自動車
のパワーウインド装置に適用された挟込み防止装置とし
て、実開平5−72524号公報に示される如く、車窓
における窓ガラスの開閉動作領域対応部位を横断すべ
く、窓枠部の互いに対向した位置に、かつ高さ方向に適
宜間隔を有して、複数対の発光素子と受光素子を設け、
受光素子の受光光量を監視し、互いに対応する発光素子
および受光素子同士が投受する光が異物に遮られて生じ
る受光素子の受光光量の減少を検出することにより人体
等の異物検出を行い、窓ガラスの閉動作を停止してさら
に開動作させて異物の挟込みを未然に防止する構造のも
のが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来公報に開示の挟込み防止装置によれば、窓ガラスの車
内側にのみ、発光素子と受光素子がそれぞれ設けられた
構造であり、発光素子から受光素子に至る各光が異物で
遮断されるかどうかを単に監視している方式であるた
め、閉動作されている窓ガラスの上端縁位置より上側に
位置する光軸の光が異物で遮断されている場合には、挟
込み防止機能が有効に発揮できるが、閉動作されている
窓ガラスの上端縁位置より下側に人体等が近づいた場合
にあっては挟込みのおそれがないにもかかわらず、閉動
作されている窓ガラスの上端縁位置より下側に位置する
光軸の光が異物で遮断された場合にも異物検出により挟
込みと誤検知し、操作者の窓ガラスの閉操作の意志にも
かかわらず、不用意に窓ガラスの閉動作を中断してしま
う欠点があった。
【0004】そこで、本発明の課題は、閉動作の不用意
な中断を有効に防止する挟込み防止装置を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項1に記載の発明は、自動車に搭載されて、所定の
制御手段が駆動機構を制御して前記自動車における所定
の開閉部材を開閉駆動することにより開閉される開口部
が、前記開閉部材によって閉鎖される際の挟込みを防止
する挟込み防止装置において、前記開口部において前記
開閉部材の上端縁での異物の挟み込みを検出する異物検
出手段と、前記異物検出手段での異物検出結果に基づい
て前記制御手段に前記開閉部材の閉動作の禁止を指示す
る判定手段が備えられ、前記異物検出手段は、前記開閉
部材において前記自動車の進行方向に対して前側及び後
ろ側のいずれか一方に発光素子を配置してなる発光手段
と、前記開閉部材において前記自動車の進行方向に対し
て前側及び後ろ側のいずれか他方に前記発光素子と対向
して受光素子を配置し、前記発光素子との間で前記開口
部に沿って横断するように光の投受を行うようにした受
光手段とを備え、前記発光素子は、少なくとも、前記発
光素子及び前記受光素子の間で直接に投受される直線光
が進行する第一経路と、前記開閉部材が所定の基準位置
以上閉塞している際に前記開閉部材で光を反射させて前
記受光素子に入光させるための第二経路とに光を投光す
るようにされ、前記受光素子は、前記第一経路を経た光
と、前記開閉部材により前記基準位置で前記第二経路の
光が反射されて方向転換して進行する第三経路の光のい
ずれかが与えられた際にこれらの光を受光するように配
置され、前記判定手段は、前記受光素子が前記第一経路
及び前記第三経路のいずれの光をも受光しなかったとき
にのみ、前記制御手段に前記開閉部材の閉動作の禁止を
指示するようにされたものである。
【0006】請求項2に記載の発明は、前記発光手段と
前記受光手段とは、変調された光を投受するものであ
る。
【0007】請求項3に記載の発明は、前記発光素子及
び前記受光素子は、開閉部材の内側に配設されたもので
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明すると、図1は挟込み防止装置が適用され
た自動車のパワーウィンド装置を示すブロック図を示し
ており、パワーウインド装置は、図1の如く、車窓(開
口部)1を開閉する窓ガラス(開閉部材)3と、その窓
ガラス3を上下方向に開閉駆動するモータ5を有する駆
動機構と、その駆動機構のモータ5を駆動制御する制御
部(制御手段)7と、車窓1領域を前後に斜めに横断す
べく、窓ガラス3の例えば車内側に位置してそれぞれ配
置されると共に、窓ガラス3に接近配置された光軸を有
する発光部(発光手段)9と受光部(受光手段)11と
からなる異物検出手段と、発光部9および受光部11を
通じて挟込みの有無を判定する判定部(判定手段)13
とを備えている。
【0009】発光部9は、車窓1の窓枠部19の前方側
下端部付近(いわゆる三角コーナー部)に配置された赤
外線LED等からなる発光素子15と、この発光素子1
5を駆動するための発光駆動部9aとを備える。一方、
受光部11は、車窓1の窓枠部19の後方側上端部付近
に配置されたフォトトランジスタ等の光電変換素子から
なる受光素子17と、この受光素子17で光電変換され
た出力信号を処理するための受光処理部11aとを備え
る。そして、発光素子15及び受光素子17は、それぞ
れが設置される車窓1の前方側下端部付近と、車窓1の
後方側上端部付近との間で、車窓1を斜め方向に横断す
る光軸に沿って挟込み検出用の光21(ここでは赤外
線)を投受するように構成されている。
【0010】ここで、図2ないし図4は、窓ガラス3、
発光素子15及び受光素子17の配置関係を斜め(即ち
前方上方向)から見た図である。図2の如く、発光素子
15は窓ガラス3に対して一定の離間距離Lgだけ離間
して配置されており、また、発光素子15の投光に係る
指向角θは一定の範囲をもって設定されている。具体的
には、発光素子15の投光に係る指向角θは、窓ガラス
3に対して発光素子15が上記離間距離Lgだけ離間し
た状態で、発光素子15の発光端から直接に受光端へ向
かう経路(第一経路)L1と、発光素子15の発光端か
ら窓の開閉経路3a中の所定の基準位置Ppへ向かう経
路(第二経路)L2とで形成された角度に設定されてい
る。ここで、第二経路L2を決定するための窓の開閉経
路3a中の基準位置Ppは、発光素子15から出射され
て第二経路L2を進行する光21が当該基準位置Ppで
正反射されて第三経路L3(図4参照)に方向転換した
ときに当該光21が受光素子17に入光するような位置
に設定されており、且つ、例えば幼児が窓越しに頭を車
外に出した際に幼児の頭部によって遮られるような車窓
1領域の位置を横断するような高さ位置などが経験則等
に基づいて設定されるものである。また、発光素子15
の指向角θはある値に予め決定されているため、上記第
一経路L1と第二経路L2との間の幅を確保して異物の
検知精度を高めるためには、発光素子15の窓ガラス3
に対する離間距離Lgをある程度大きく確保しておく。
【0011】かかる発光素子15の投光に係る指向角θ
の設定により、窓ガラス3の上端縁位置が上記第二経路
L2中の基準位置Ppより下側に位置しているときに
は、図3の如く、第二経路L2を進行する光は窓ガラス
3によって反射されることはなく、その直進性により受
光素子17と異なる方向Daに放出される。即ち、この
場合には、窓ガラス3の基準位置Ppでの反射による第
三経路L3の光量がなくなることから、窓ガラス3の付
近に異物35が接近して第一経路L1を遮ったときに
は、受光素子17への入光はほとんど行われないことに
なる。
【0012】一方、窓ガラス3の上端縁位置が上記第二
経路L2中の基準位置Ppより上側に位置しているとき
には、図4の如く、異物35が窓ガラス3に密着して第
二経路L2を完全に塞いでしまわない限り、第二経路L
2を進行する光が窓ガラス3の基準位置Ppで反射され
て第三経路L3に方向転換することになり、この場合は
異物35が接近しているか否かに拘わらず受光素子17
への入光が行われる。即ち、この場合には、窓ガラス3
への異物35の接近の有無に拘わらず受光素子17への
入光が行われるので、異物35有無の検知が行われない
ことになる。
【0013】ここで、図5は、発光部9および受光部1
1の構成を示すブロック図である。本実施形態では、発
光部9と受光部11とは、太陽光等の外乱光の影響を除
去するために、所定の変調をかけられた光21を投受す
るようになっている。
【0014】即ち、発光部9側において、発光駆動部9
aは、信号発生回路23、増幅回路25を備えた構造と
されている。信号発生回路23は、判定部13の制御に
より、所定の周波数(ここでは38kHz)でハイレベ
ルとローレベルとの間で信号レベルが切替わる方形信号
を出力する。そして、増幅回路25は、信号発生回路2
3が出力した方形信号を増幅して発光素子15に供給
し、発光素子15を信号発生回路23が出力する方形信
号のハイ、ローの切替わりに応じて断続的にオンオフす
る。これによって、発光素子15が38kHzの周波数
で点滅し、38kHzの変調周波数で変調された光21
が発光素子15から投光される。
【0015】また、受光部11側の受光素子17の光受
光面付近には、受光素子17が受光量が強すぎて飽和し
てしまわないように、図5の如く、フィルタ部材33が
設けられており、発光素子15が発光した光21、ある
いはこの光21と共に入射する外乱光がこのフィルタ部
材33によって減光されて受光素子17に入射するよう
に構成されている。なお、このフィルタ部材33に、光
21の波長に対応した波長選択特性を持たせることが好
ましい。
【0016】そして、受光部11の受光処理部11a
は、増幅回路27、バンドパスフィルタ29および増幅
回路31を備えた構造とされる。増幅回路27は、受光
素子17から出力される電気信号を増幅してバンドパス
フィルタ29に出力する。バンドパスフィルタ29は、
入力される電気信号の信号成分のうち、発光駆動部9a
の信号発生回路23が発生する信号の周波数に対応した
周波数成分(ここでは38kHzの周波数成分)のみを
透過させる。即ち、このバンドパスフィルタ29によっ
て、受光素子17が受信した光信号のうち、発光素子1
5から発信された光信号の信号成分に対応する電気信号
の信号成分のみが透過され、それ以外の外乱光に対応す
る電気信号の信号成分は除去される。そして、バンドパ
スフィルタ29を透過した電気信号は、増幅回路31に
よって増幅されて判定部13に入力される。
【0017】この判定部13に入力される電気信号の信
号強度は、発光素子15が発光したときに受光素子17
への光21の入射強度に応じて変化するように構成され
ており、上述のように窓ガラス3の上端縁位置が上記第
二経路L2中の基準位置Ppより下側に位置し、且つ第
一経路L1中の光21が人体等の異物35によって遮ら
れた場合に、あるいは異物35が第一乃至第三経路L1
〜L3を完全に遮った場合に、受光処理部11aから判
定部13に入力される電気信号の信号強度が低下するよ
うに構成されている。これによって、判定部13は、受
光処理部11aから入力される電気信号の信号強度の低
下の有無、あるいは信号強度が所定の基準値以下に低下
したか否かを判断することにより、異物35を検出でき
るように構成されている。なお、変調周波数の設定値は
任意であるが、ここでは、音声の可聴周波数およびAM
ラジオの受信周波数を避けて設定されている。そして、
信号発生回路23の発信周波数およびバンドパスフィル
タ29の透過周波数は、判定部13の制御により順次変
化されるように構成されており、これによって、光21
の変調周波数と同一の周波数で強度が変動する外乱光が
偶然存在しても、変調周波数を順次変化させることによ
りこのような外乱光の影響を除去できるように構成され
ている。
【0018】判定部13は、制御部7からの指示に従
い、発光部9の発光素子15を発光させつつ受光部11
から入力される電気信号の信号強度を通じて受光素子1
7が受光した発光素子15からの光21の受光光量を逐
次監視しており、受光処理部11aから入力される電気
信号の信号強度が所定量だけ減少すると、即ち、図3に
示される如く、窓ガラス3の上端縁位置が上記第二経路
L2中の基準位置Ppより下側に位置し、且つ窓ガラス
3内の第一経路L1が異物35によって同時に遮断され
た場合や、異物35が第一乃至第三経路L1〜L3を完
全に遮った場合に、挟込み有り(あるいは異物35有
り)と判定し、制御部7に挟込み回避のための指示を与
える一方、第一経路L1の異物35による遮りが行われ
ていない場合や、異物35の窓ガラス3への接近があっ
ても図4のように窓ガラス3の上端縁位置が上記第二経
路L2中の基準位置Ppより上側に位置している場合
(即ち、第三経路L3の進行光が存在する場合)にあっ
ては、挟込み有りと判定しないように構成されている。
【0019】制御部7は、所定の操作スイッチからの入
力があり、窓ガラス3を閉鎖させるべきときには、例え
ば、判定部13に挟込み検出動作を行わせつつ窓ガラス
3を閉動作させ、判定部13からの挟込み回避の指示が
与えられない場合にはそのまま窓ガラス3の閉動作を続
行して所定位置(例えば全閉位置)まで窓ガラス3を閉
鎖する一方、判定部13からの挟込み回避の指示が与え
られた場合には、直ちに窓ガラス3の閉動作を停止する
と共に窓ガラス3を全開位置まで開動作させるように構
成されている。
【0020】また、判定部13は、例えば窓ガラス3の
閉鎖が行われていないときに、所定の頻度で、発光部9
および受光部11の自己診断を行うように構成されてい
る。
【0021】この自己診断では、発光素子15が発光さ
れ、そのときの受光部11から与えられる電気信号の信
号強度が検出され、その各電気信号の信号強度が挟込み
検出が可能な範囲の下限値を示す所定の基準値よりも小
さくなっている場合には、その各信号強度が所定の基準
値を上回るように発光駆動部9aの増幅回路25の増幅
率が制御され、発光素子15の発光強度が強められて補
正される。
【0022】また、この自己診断による補正によって
も、受光部11から与えられる電気信号の信号強度が前
記所定の基準値以上にならない場合等には、判定部13
から異常発生を知らせる異常報知信号が発生されるよう
に構成してもよい。そして、判定部13からこの異常報
知信号が出力された場合には、制御部7によって所定の
出力手段を通じて異常を知らせる所定の報知出力(アラ
ーム音等)がユーザに出力されるように構成してもよ
く、また、制御部7が、窓ガラス3を自動的に全閉位置
まで閉鎖させるための自動全閉スイッチからの入力受付
けを停止し、手動で窓ガラス3の開閉位置を指定する手
動開閉スイッチからの入力受付けのみを行うように構成
してもよい。
【0023】本実施形態は以上のように構成されてお
り、車窓1が大きく開放されて窓ガラス3の上端縁位置
が基準位置Ppより下側に位置する場合、受光素子17
からの光21は窓ガラス3の上端縁位置より上側の第二
経路L2を通過する。したがって、図4のように窓ガラ
ス3の基準位置Ppにおける反射はなく、したがって、
第三経路L3を進行する光21の光量はほとんどないこ
とになる。
【0024】この状態において、その開放されている車
窓1内に異物35が存在している場合には、この異物3
5によって第一経路L1が遮断される。このとき、受光
素子17に対しては、第三経路L3からも第一経路L1
からも光21が与えられることがなく、したがって、窓
ガラス3の閉動作に際して、発光部9および受光部11
を通じてその異物35を検知し、制御部7によって直ち
に窓ガラス3の閉動作を停止すると共に窓ガラス3を全
開位置まで開動作させて、異物35の挟込みを未然に防
止することができる。
【0025】また、閉動作されている窓ガラス3の開放
量が既に少なく、窓ガラス3の上端縁位置が基準位置P
pより上方に位置している場合には、受光素子17から
出射されて第二経路L2を進行する光21は窓ガラス3
の上端縁位置より下側の基準位置Ppに到達する。この
場合は、第二経路L2を進行する光21が基準位置Pp
で反射されて第三経路L3に方向転換し、受光素子17
に入光されることになる。この状態において、窓ガラス
3の上端縁位置より下側に車内の人体等の異物35が近
づいて第一経路L1を遮ったとしても、図4に示される
如く、第三経路L3を進行する光21が受光素子17に
入射されるため、異物35の挟込みを検知しない。即
ち、既に窓ガラス3の開放量が少ない場合には、その少
ない開放状態において挟込みのおそれがほとんどないた
め、この場合に閉動作の不用意な中断が有効に防止でき
る。
【0026】ここで、窓ガラス3の基準位置Ppでの反
射は、窓ガラス3自体の材質の反射係数によって規定さ
れるが、入射角度との相関もあり、入射角θ=90゜で
反射率r=1となる。ガラスの場合、θ=85゜でrが
約60%となるために受光素子17において十分な光量
が得られる。ただし、このような入射角θにおいて、上
記第一経路L1と第二経路L2との間の幅を確保して異
物の検知精度を高めるためには、発光素子15の窓ガラ
ス3に対する離間距離Lgをある程度大きく確保してお
くことが必要であることは上述の通りである。
【0027】また、異物検出用の光21は、変調された
状態で投受されるように構成されているので、太陽光等
の外乱光の影響を受けることなく、異物35の検出を正
確に行うことができる。
【0028】特に、受光部11では、その入射光をまず
フィルタ部材33で減光した後、受光素子17で受光
し、さらにバンドパスフィルタ29で発光素子15が発
光した光信号に対応する信号成分のみを抽出した後、増
幅回路31によって増幅するように構成されているの
で、受光部11の受光素子17に太陽光のように非常に
強い外乱光が入射した場合でも、発光素子15が発光し
た光信号に対応する信号成分を的確に抽出し、挟込み検
出を行うことができ、環境の変化に耐えられる利点があ
る。
【0029】また、光21の変調周波数は順次変化され
るように構成されているので、万が一、外乱光の強度が
光21の変調周波数と同じ周波数で変化している場合で
も、変調周波数が直ぐに外乱光の周波数と異なった周波
数に変化し、外乱光の影響を除去することができる。
【0030】さらに、判定部13は自己診断機能を有し
ているので、自己診断によって発光素子15の発光強度
が常に適正な値に設定されて確実な挟込み検出が可能と
なっているとともに、故障時のユーザへの異常報知や、
窓ガラス3の自動全閉機能の停止等、適切な対応が図れ
る。
【0031】尚、上記実施の形態では、発光素子15及
び受光素子17を窓ガラス3より車内側に設置していた
が、これに反して、発光素子15及び受光素子17を窓
ガラス3より車外に設置することも考えられる。しか
し、この場合、車外の第三者による窓閉めの妨害、装置
へのいたずら・破壊、また雨・雪・泥などによる感度低
下若しくは動作不能に至ることが懸念され、更に、窓ガ
ラス3の車外側の面が汚れた場合、基準位置Ppでの反
射率が著しく低下することがある。したがって、発光素
子15及び受光素子17を窓ガラス3より車内側に設置
することで、人的・自然の両環境が改善され、安定した
動作が確保できる。
【0032】また、本発明に係る挟込み防止装置を自動
車のパワーウィンド装置に適用した場合について説明し
たが、自動車のサンルーフを自動開閉するサンルーフ開
閉装置に適用してもよく、あるいは、自動車に限らず、
開閉部材が自動的に開閉駆動されて開閉される窓や出入
口等の開口部における任意の自動開閉装置に適用しても
よい。
【0033】さらに、上記実施の形態では、発光素子1
5を車窓1の窓枠部19の前方側下端部付近(いわゆる
三角コーナー部)に、受光素子17を車窓1の窓枠部1
9の後方側上端部付近に配置していたが、これらを入れ
替えてそれぞれ逆側に配置してもよい。
【0034】また、上記実施の形態では、発光素子15
と受光素子17の配置関係から、光路が斜めになるよう
に説明したが、光路が水平になるよう発光素子15と受
光素子17の上下位置を同等にしても差し支えない。即
ち、発光素子15を窓枠部19の前方側下端部とした
が、窓枠部19の前縁付近であれば、どのような位置に
配置されていても差し支えない。
【0035】さらにまた、上記実施の形態では、発光素
子15からの光21の指向角を、第一経路L1と第二経
路L2とでなす角θとして設定していたが、第一経路L
1及び第二経路L2の2方向のみに鋭い指向性を持たせ
た2指向性構成としてもよい。この場合は、発光素子を
2個用いるか、あるいは単一の発光素子の出射光をプリ
ズムやレンズ等の光学機器を使用して分光するようにし
ても良い。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に係る
挟込み防止装置によれば、開閉部材において自動車の進
行方向に対して前側及び後ろ側のいずれか一方に配置さ
れた発光素子は、少なくとも、発光素子及び受光素子の
間で直接に投受される直線光が進行する第一経路と、開
閉部材が所定の基準位置以上閉塞している際に当該基準
位置で光を反射させて受光素子に入光させるための第二
経路とに光を投光するようにされ、発光素子との間で開
口部に対して斜め方向に光の投受を行う受光素子は、第
一経路を経た光と、開閉部材により基準位置で第二経路
の光が反射されて方向転換されて進行する第三経路の光
のいずれかが与えられた際にこれらの光を受光するよう
に配置され、判定手段により、受光手段の受光素子での
受光光量を逐次監視し、異物によって発光素子からの第
一経路の光が遮られ、且つ開閉部材が基準位置より開放
していることによって第二経路の光が基準位置で反射せ
ずに当該光が第三経路に進行しないときにのみ、受光素
子の受光量の減少を判定し、制御手段に開閉部材の閉動
作の禁止を指示するようにしているので、異物を検知し
て挟込みを未然に防止することができると共に、開閉部
材が基準位置より閉塞していて既に挟込みのおそれがな
い場合に、閉動作の不用意な中断が有効に防止できると
いう利点がある。
【0037】本発明の請求項2に係る挟込み防止装置に
よれば、発光手段と受光手段とで、変調された光を投受
するようにしているので、太陽光等の外乱光の影響を受
けることなく、異物の検出を正確に行うことができると
いう利点がある。
【0038】本発明の請求項3に係る挟込み防止装置に
よれば、前記発光素子及び前記受光素子を、開閉部材の
内側に配設しているので、破壊や汚れ等による感度低下
若しくは動作不能を軽減でき、安定した動作が確保でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す自動車のパワーウィ
ンド装置を示すブロック図である。
【図2】同要部の正面視説明図である。
【図3】パワーウィンドの窓開時の状態を示す正面視説
明図である。
【図4】パワーウィンドの窓閉時の状態を示す正面視説
明図である。
【図5】同発光部および受光部の構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 車窓(開口部) 3 窓ガラス(開閉部材) 5 モータ 7 制御部(制御手段) 9 発光部(発光手段) 9a 発光駆動部 11 受光部(受光手段) 11a 受光処理部 13 判定部(判定手段) 15 発光素子 17 受光素子 19 窓枠部 21 光 23 信号発生回路 25 増幅回路 27 増幅回路 29 バンドパスフィルタ 31 増幅回路 33 フィルタ部材 35 異物 L1 第一経路 L2 第二経路 L3 第三経路 Lg 離間距離 Pp 基準位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊鷲見 守彦 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 Fターム(参考) 2E052 AA02 AA09 BA02 CA06 EA14 EA15 EB01 EC01 GA06 GB06 GC06 GD03 GD09 HA01 KA06 KA13 KA27 3D127 AA02 BB01 CB05 CC05 DF35 EE16 FF08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車に搭載されて、所定の制御手段が
    駆動機構を制御して前記自動車における所定の開閉部材
    を開閉駆動することにより開閉される開口部が、前記開
    閉部材によって閉鎖される際の挟込みを防止する挟込み
    防止装置において、 前記開口部において前記開閉部材の上端縁での異物の挟
    み込みを検出する異物検出手段と、 前記異物検出手段での異物検出結果に基づいて前記制御
    手段に前記開閉部材の閉動作の禁止を指示する判定手段
    が備えられ、 前記異物検出手段は、 前記開閉部材において前記自動車の進行方向に対して前
    側及び後ろ側のいずれか一方に発光素子を配置してなる
    発光手段と、 前記開閉部材において前記自動車の進行方向に対して前
    側及び後ろ側のいずれか他方に前記発光素子と対向して
    受光素子を配置し、前記発光素子との間で前記開口部に
    沿って横断するように光の投受を行うようにした受光手
    段とを備え、 前記発光素子は、少なくとも、前記発光素子及び前記受
    光素子の間で直接に投受される直線光が進行する第一経
    路と、前記開閉部材が所定の基準位置以上閉塞している
    際に前記開閉部材で光を反射させて前記受光素子に入光
    させるための第二経路とに光を投光するようにされ、 前記受光素子は、前記第一経路を経た光と、前記開閉部
    材により前記基準位置で前記第二経路の光が反射されて
    方向転換して進行する第三経路の光のいずれかが与えら
    れた際にこれらの光を受光するように配置され、 前記判定手段は、前記受光素子が前記第一経路及び前記
    第三経路のいずれの光をも受光しなかったときにのみ、
    前記制御手段に前記開閉部材の閉動作の禁止を指示する
    ようにされたことを特徴とする挟込み防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の挟込み防止装置であっ
    て、前記発光手段と前記受光手段とは、変調された光を
    投受することを特徴とする挟込み防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の挟込み防
    止装置であって、前記発光素子及び前記受光素子は、開
    閉部材の内側に配設されたことを特徴とする挟込み防止
    装置。
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