JP2000142137A - 駆動装置の制御装置 - Google Patents

駆動装置の制御装置

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JP2000142137A
JP2000142137A JP10328614A JP32861498A JP2000142137A JP 2000142137 A JP2000142137 A JP 2000142137A JP 10328614 A JP10328614 A JP 10328614A JP 32861498 A JP32861498 A JP 32861498A JP 2000142137 A JP2000142137 A JP 2000142137A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動力の変動を、一層確実に抑制することの可
能な駆動力の制御装置を提供する。 【解決手段】 エンジンの動力伝達経路に、モータ・ジ
ェネレータとトルクコンバータとロックアップクラッチ
とが設けられており、エンジンから出力される動力の変
動をモータ・ジェネレータの機能により打ち消すことの
可能な駆動装置の制御装置において、モータ・ジェネレ
ータにより打ち消されたエンジンの動力変動の残留値に
基づいてロックアップクラッチを制御することにより、
トルクコンバータのタービンランナとポンプインペラと
の相対回転数を制御するクラッチ制御手段(ステップ1
03,〜109)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンから出
力された動力の変動を、動力伝達経路において吸収する
ことの可能な駆動装置の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、車両用の駆動装置においては、エ
ンジンを駆動させる燃料の節約と、エンジンの回転によ
る騒音の低減と、燃料の燃焼により発生する排気ガスの
低減とが要望されている。この要望に対処するため、エ
ンジンおよび電動機を搭載したハイブリッド車が提案さ
れている。このハイブリッド車においては、車両の走行
状態に基づいてエンジンまたは電動機を制御して、車両
を走行させるように構成されている。
【0003】上記のハイブリッド車においては、電動機
に電流を供給するためのバッテリが搭載されている。こ
のため、バッテリの充電量が低下した場合には、充電を
おこなう必要がある。しかしながら、車両とは別に独立
して設置されている充電システムによりバッテリの充電
をおこなうのでは、充電作業自体が面倒である。また、
充電システムの存在しない場所においては、バッテリの
充電をおこなうことができないという不都合がある。
【0004】そこで、上記電動機として、発電機能をも
兼備したモータ・ジェネレータが使用されている。この
モータ・ジェネレータを使用すれば、エンジンの動力、
または減速時に車輪から入力される動力により、モータ
・ジェネレータを発電機として機能させることが可能で
ある。そして、発生した電気エネルギをバッテリに充電
しておけば、前述した不都合を解消できる。
【0005】一方、エンジンと変速機との間の動力伝達
経路に、流体式動力伝達装置を配置することがある。こ
の流体式動力伝達装置の機能により、エンジンの動力変
動(言い換えれば振動)が変速機に伝達されることを抑
制することができる。この流体式動力伝達装置は、エン
ジンの出力軸に接続された第1回転部材と、変速機の入
力軸に接続された第2回転部材とを備えている。また、
流体式動力伝達装置のケーシングの内部には、作動流体
が封入されている。そして、第1回転部材の回転が流体
を介して第2回転部材に伝達される。この流体式動力伝
動装置においては、動力の伝達時に第1回転部材と第2
回転部材とが流体によって相対回転する。このため、エ
ンジンの動力変動が生じた場合でも、エンジンの動力変
動が変速機に伝達されにくいという利点がある。
【0006】このように、エンジンの動力伝達経路に、
モータ・ジェネレータおよび流体式動力伝達装置が設け
られている制御装置の一例が、特開平8−168104
号公報に記載されている。この公報に記載された制御装
置は、エンジンの出力軸にモータ・ジェネレータが設け
られている。また、エンジンの出力軸は、トルクコンバ
ータを介して変速機に連結されている。このトルクコン
バータは、流体式動力伝達装置であり、回転部材同士を
機械的に接続する直結クラッチが設けられている。上記
モータ・ジェネレータは、エンジンとトルクコンバータ
との間に配置されている。また、モータ・ジェネレータ
には、インバータを介してバッテリが接続されている。
【0007】この公報に記載された制御装置によれば、
モータ・ジェネレータを発電機または電動機として機能
させることにより、エンジンの回転変動(言い換えれば
脈動)を打ち消すことが可能である。このため、低車速
域においても直結クラッチを係合させることができ、燃
費の向上およびドライバビリティの向上を図ることがで
きる。また、バッテリの端子間電圧が低下したり、イン
バータやモータ・ジェネレータに何らかの故障が生じる
などの理由により、モータ・ジェネレータによる脈動制
御が不可能であることが検知された場合は、直結クラッ
チを係合させる車速を高車速側にシフトさせる制御がお
こなわれる。つまり、低車速であり、かつ、脈動制御が
不可能な状況下においては、直結クラッチの係合が回避
される。したがって、ドライバビリティの悪化を防止す
ることができるとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、モータ・ジ
ェネレータが故障している場合には、エンジントルクの
変動を打ち消すように、モータ・ジェネレータの機能を
制御することは不可能である。ここで、単にモータ・ジ
ェネレータを駆動させるための電力が低下したような場
合は、モータ・ジェネレータのトルクを抑制してエンジ
ントルク変動の一部を打ち消す制御をおこなうことも可
能である。
【0009】しかし、上記公報には、このような事態に
対応する制御内容は、何も記載されていない。よって、
このような事態が生じた場合は、一律ロックアップクラ
ッチをオフ(解放)する制御をおこなうことになってし
まい、燃費を向上させることができなくなる可能性があ
った。
【0010】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、エンジンから出力された動力の変動を、
回転機により全て打ち消すことができない場合にも、可
及的に燃費を向上させることの可能な駆動力の制御装置
を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、エンジンの動力伝達経路に、機械
エネルギを電気エネルギに変換する機能、または電気エ
ネルギを機械エネルギに変換する機能の少なくとも一方
の機能を有する回転機と、流体により動力の伝達をおこ
なう複数の回転部材を有する流体式動力伝達装置と、前
記回転部材同士を機械的に接続するために係合されるク
ラッチ機構とが設けられており、前記エンジンから出力
される動力の変動を前記回転機の機能により打ち消すこ
との可能な駆動装置の制御装置において、前記回転機に
より打ち消された前記エンジンの動力変動の残留値に基
づいて前記クラッチ機構を制御することにより、伝達さ
れる動力に対応する前記回転部材同士の相対回転数を設
定するクラッチ制御手段を備えていることを特徴とす
る。
【0012】請求項1の発明によれば、回転機により打
ち消されたエンジンの動力変動の残留値に基づいてクラ
ッチ機構を制御することにより、伝達される動力に対応
する回転部材同士の相対回転数が制御される。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記クラッチ制御手段には、前記エンジンの動力変
動の残留値が大きいほど、前記回転部材同士の相対回転
数を大きく設定する機能が含まれていることを特徴とす
るものである。
【0014】請求項2の発明によれば、請求項1の作用
に加えて、エンジンの動力変動の残留値が大きいほど、
伝達される動力に対応する回転部材同士の相対回転数が
大きく設定される。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図を参照してよ
り具体的に説明する。図2は、この発明を適用したハイ
ブリッド車の構成を示すブロック図である。車両の第1
の動力源であるエンジン1としては、ガソリンエンジン
またはディーゼルエンジンまたはLPGエンジンまたは
ガスタービンエンジンまたはジェットエンジン等の内燃
機関が用いられる。この実施例のエンジン1は、燃料噴
射装置および吸排気装置ならびに点火装置等を備えた公
知の構造のものである。
【0016】また、エンジン1の吸気管には電子スロッ
トルバルブ1Bが設けられており、電子スロットルバル
ブ1Bの開度が電気的に制御されるように構成されてい
る。エンジン1の動力伝達経路、つまりトルク伝達経路
には、トルクコンバータ2およびモータ・ジェネレータ
3ならびに歯車変速機構4が直列に配置されている。車
両の第2の動力源であるモータ・ジェネレータ3は、例
えば交流同期型のものが適用される。なお、エンジン1
とトルクコンバータ2との間にモータ・ジェネレータ3
が配置され、モータ・ジェネレータ3と歯車変速機構4
との間にトルクコンバータ2が配置されている。
【0017】このモータ・ジェネレータ3は、永久磁石
(図示せず)を有する回転子(図示せず)と、コイル
(図示せず)が巻き付けられた固定子(図示せず)とを
備えている。そして、コイルの3相巻き線に3相交流電
流を流すと回転磁界が発生し、この回転磁界を回転子の
回転位置および回転速度に合わせて制御することによ
り、回転子に配置された永久磁石が回転磁界により動作
してトルクが発生する。発生するトルクは電流の大きさ
にほぼ比例し、回転数は交流電流の周波数により制御さ
れる。
【0018】一方、モータ・ジェネレータ3には、図6
に示すようにインバータ40を介してバッテリ41が接
続され、モータ・ジェネレータ3およびインバータ40
ならびにバッテリ41を制御するコントローラ42が設
けられている。前記インバータ40は、バッテリ41の
直流電流を3相交流電流に変換してモータ・ジェネレー
タ3に供給する一方、モータ・ジェネレータ3で発電さ
れた3相交流電流を直流電流に変換してバッテリ41に
供給する3相ブリッジ回路(図示せず)を備えている。
【0019】この3相ブリッジ回路は、例えば6個のパ
ワートランジスタ(図示せず)を電気的に接続して構成
され、これらのパワートランジスタのオン・オフを切り
換えることにより、モータ・ジェネレータ3とバッテリ
41との間の電流の向きを切り換える。このようにし
て、3相交流電流と直流電流との相互の変換と、モータ
・ジェネレータ3に印可される3相交流電流の周波数の
調整と、モータ・ジェネレータ3に印可される3相交流
電流の大きさの調整と、回生制動トルクの大きさの調整
とがおこなわれる。
【0020】そして、モータ・ジェネレータ3を電動機
として機能させる場合は、バッテリ41からの直流電圧
を交流電圧に変換してモータ・ジェネレータ3に供給す
る。また、モータ・ジェネレータ3を発電機として機能
させる場合は、回転子の回転により発生した誘導電圧を
インバータ40により直流電圧に変換してバッテリ41
に充電する。
【0021】そして、コントローラ42は、バッテリ4
1からモータ・ジェネレータ3に供給される電流値、ま
たはモータ・ジェネレータ3により発電される電流値を
検出または制御する機能を備えている。また、コントロ
ーラ42は、モータ・ジェネレータ3の回転数を制御す
る機能と、バッテリ41の充電状態(SOC:stateof
charge)を検出および制御する機能とを備えている。な
お、バッテリ41には補機41Aが接続されており、バ
ッテリ41から供給される電流により補機41Aが作動
するように構成されている。補機41Aとしては、エア
コンプレッサ、照明装置、デフォッガ等が例示される。
【0022】図3は、トルクコンバータ2および歯車変
速機構4の構成を示すスケルトン図である。このトルク
コンバータ2および歯車変速機構4が内蔵されたケーシ
ング(図示せず)の内部には、作動流体としてのオート
マチック・トランスミッション・フルード(図示せず)
が封入されている。
【0023】トルクコンバータ2は流体式トルク伝達装
置の一種であり、このトルクコンバータ2は、トルク増
幅機能を備えている。このトルクコンバータ2は、駆動
側回転部材の動力(つまりトルク)を、流体により従動
側回転部材に伝達するものである。このトルクコンバー
タ2は、ポンプインペラ7に一体化させたフロントカバ
ー8と、タービンランナ9を一体に取付けたハブ10
と、ロックアップクラッチ11とを有している。ロック
アップクラッチ11とポンプインペラ7およびタービン
ランナ9とは相互に並列に配置されている。ロックアッ
プクラッチ11は係合・解放可能に構成されており、ロ
ックアップクラッチ11が解放されている場合は、ポン
プインペラ7とタービンランナ9との間で、流体よりト
ルクの伝達がおこなわれる。また、ロックアップクラッ
チ11が係合された場合は、フロントカバー8とハブ1
0とが機械的に接続される。
【0024】フロントカバー8はクランクシャフト12
に連結されている。また、ポンプインペラ7およびター
ビンランナ9の内周側には、ステータ13が設けられて
いる。このステータ13は、ポンプインペラ7からター
ビンランナ9に伝達されるトルクを増幅するためのもの
である。さらに、ハブ10には入力軸14が接続されて
いる。したがって、エンジン1のクランクシャフト12
からトルクが出力されると、このトルクが作動流体また
はロックアップクラッチ11を介して入力軸14に伝達
される。これとは逆に、入力軸14のトルクを、作動流
体またはロックアップクラッチ11を介してエンジン1
に伝達することも可能である。
【0025】前記歯車変速機構4は、副変速部15およ
び主変速部16から構成されている。副変速部15は、
オーバドライブ用の遊星歯車機構17を備えており、遊
星歯車機構17はキャリヤ18を有し、キャリヤ18に
入力軸14が連結されている。この遊星歯車機構17を
構成するキャリヤ18とサンギヤ19との間には、多板
クラッチC0 と一方向クラッチF0 とが設けられてい
る。この一方向クラッチF0 は、サンギヤ19がキャリ
ヤ18に対して相対的に正回転、つまり、入力軸14の
回転方向に回転した場合に係合するようになっている。
そして、副変速部15の出力要素であるリングギヤ20
が、主変速部16の入力要素である中間軸21に接続さ
れている。また、サンギヤ19の回転を選択的に止める
多板ブレーキB0 が設けられている。
【0026】したがって、副変速部15は、多板クラッ
チC0 もしくは一方向クラッチF0が係合することによ
り、遊星歯車機構17の全体が一体となって回転する。
このため、中間軸21が入力軸14と同速度で回転し、
低速段となる。また、ブレーキB0 を係合させてサンギ
ヤ19の回転を止めた状態では、リングギヤ20が入力
軸14に対して増速されて正回転し、高速段となる。
【0027】他方、主変速部16は、三組の遊星歯車機
構22,23,24を備えており、三組の遊星歯車機構
22,23,24を構成する回転要素が、以下のように
連結されている。すなわち、第1遊星歯車機構22のサ
ンギヤ25と、第2遊星歯車機構23のサンギヤ26と
が互いに一体的に連結されている。また、第1遊星歯車
機構22のリングギヤ27と、第2遊星歯車機構23の
キャリヤ29と、第3遊星歯車機構24のキャリヤ31
とが連結されている。さらに、キャリヤ31に出力軸3
2が連結されている。そして、車輪32Aがトルク伝達
装置(図示せず)を介して車輪32Aに接続されてい
る。さらにまた、第2遊星歯車機構23のリングギヤ3
3が、第3遊星歯車機構24のサンギヤ34に連結され
ている。
【0028】この主変速部16の歯車列においては、後
進側の1つの変速段と、前進側の4つの変速段とを設定
することができる。このような変速段を設定するための
摩擦係合装置、つまりクラッチおよびブレーキが、以下
のように設けられている。先ずクラッチについて述べる
と、リングギヤ33およびサンギヤ34と、中間軸21
との間に第1クラッチC1 が設けられている。また、互
いに連結されたサンギヤ25およびサンギヤ26と、中
間軸21との間に第2クラッチC2 が設けられている。
【0029】つぎにブレーキについて述べると、第1ブ
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構22のサンギヤ25、および第2遊星歯車機構23の
サンギヤ26の回転を止めるように配置されている。ま
たこれらのサンギヤ25,26とケーシング35との間
には、第1一方向クラッチF1 と、多板ブレーキである
第2ブレーキB2 とが直列に配列されている。第1一方
向クラッチF1 はサンギヤ25,26が逆回転、つまり
入力軸14の回転方向とは反対方向に回転しようとする
際に係合するようになっている。
【0030】第1遊星歯車機構22のキャリヤ37とケ
ーシング35との間に、多板ブレーキである第3ブレー
キB3 が設けられている。そして第3遊星歯車機構24
はリングギヤ38を備えており、リングギヤ38の回転
を止めるブレーキとして、多板ブレーキである第4ブレ
ーキB4 と、第2一方向クラッチF2 とが設けられてい
る。
【0031】第4ブレーキB4 および第2一方向クラッ
チF2 は、ケーシング35とリングギヤ38との間に相
互に並列に配置されている。なお、この第2一方向クラ
ッチF2 はリングギヤ38が逆回転しようとする際に係
合するように構成されている。さらに、歯車変速機構4
の入力回転数を検出する入力回転数センサ(タービン回
転数センサ)4Aと、歯車変速機構4の出力軸32の回
転数を検出する出力回転数センサ(車速センサ)4Bと
が設けられている。
【0032】上記のように構成された歯車変速機構4に
おいては、各クラッチやブレーキなどの摩擦係合装置
を、図4の動作図表に示すように係合・解放することに
より、前進5段・後進1段の変速段を設定することがで
きる。なお、図4において○印は摩擦係合装置が係合す
ることを示し、◎印は、エンジンブレーキ時に摩擦係合
装置が係合することを示し、△印は摩擦係合装置が係合
・解放のいずれでもよいこと、言い換えれば、摩擦係合
装置が係合されてもトルクの伝達には無関係であること
を示し、空欄は摩擦係合装置が解放されることを示して
いる。
【0033】また、この実施例では、シフトレバー4C
のマニュアル操作により、図5に示すようなシフトレバ
ーポジションを設定することが可能である。すなわち、
P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジショ
ン、N(ニュートラル)ポジション、D(ドライブ)ポ
ジション、4ポジション、3ポジション、2ポジショ
ン、L(ロー)ポジションの各ポジションを選択可能に
なっている。
【0034】また、図2に示された油圧制御装置39に
より、歯車変速機構4の変速段の切り換え制御と、ロッ
クアップクラッチ11の係合・解放の切り換え制御と、
ロックアップクラッチ11に所定量の滑りを与えるスリ
ップ制御と、油圧回路のライン圧の制御と、摩擦係合装
置の係合圧の制御とがおこなわれる。この油圧制御装置
39は電気的に制御されるもので、歯車変速機構4の変
速を実行するための第1ないし第3のシフトソレノイド
バルブS1 ,〜S3 と、エンジンブレーキ状態を制御す
るための第4ソレノイドバルブS4 とを備えている。
【0035】さらに、油圧制御装置39は、油圧回路の
ライン圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLT
と、歯車変速機構4の変速過渡時におけるアキュームレ
ータ背圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLN
と、ロックアップクラッチ11や所定の摩擦係合装置に
作用する油圧を制御するためのリニアソレノイドバルブ
SLUとを備えている。このように、歯車変速機構4およ
び油圧制御装置39により、いわゆる有段式の自動変速
機が構成されている。
【0036】図7は、図2および図6に示されたシステ
ムの制御回路を示すブロック図である。電子制御装置
(ECU)58は、中央演算処理装置(CPU)および
記憶装置(RAM、ROM)ならびに入力・出力インタ
ーフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構
成されている。
【0037】この電子制御装置58には、エンジン回転
数センサ59の信号、エンジン水温センサ60の信号、
吸入空気温度センサ76の信号、イグニッションスイッ
チ61の信号、バッテリ41の充電状態(言い換えれば
電圧)およびモータ・ジェネレータ3の電流値を示すコ
ントローラ42の信号、モータ・ジェネレータ3のコイ
ルの温度を検出する温度センサ42Aの信号、エアコン
スイッチ62の信号、車速センサ4Bの信号、オートマ
チック・トランスミッション・フルードの温度を検出す
る油温センサ63の信号、シフトレバー4Cの操作位置
を検出するシフトポジションセンサ64の信号等が入力
されている。
【0038】また、電子制御装置58には、運転者の停
車意図を検出するパーキングブレーキスイッチ65の信
号、運転者の減速意図または制動意図を検出するフット
ブレーキスイッチ66の信号、排気管(図示せず)の途
中に設けられた触媒温度センサ67の信号、アクセルペ
ダル1Aの踏み込み量を示すアクセル開度センサ68の
信号、エンジン1の電子スロットルバルブ1Bの開度を
示すスロットル開度センサ69の信号、タービン回転数
センサ4Aの信号、モータ・ジェネレータ3の回転数セ
ンサ(レゾルバ)70の信号、吸入空気量を検出するエ
アフロメータ71の信号等が入力されている。
【0039】この電子制御装置58からは、エンジン1
の点火装置72を制御する信号、エンジン1の燃料噴射
装置73を制御する信号、コントローラ42を介してモ
ータ・ジェネレータ3を制御する信号、油圧制御装置3
9を制御する信号、エンジン1の運転状態を示すインジ
ケータ74への表示信号、電子スロットルバルブ1Bの
開度を制御するアクチュエータ75への制御信号などが
出力されている。
【0040】このようにして、電子制御装置58に入力
される各種の信号に基づいて、エンジン1の動作および
モータ・ジェネレータ3の動作ならびに歯車変速機構4
の動作が制御される。より具体的には、エンジン1の始
動・停止、エンジン回転数、エンジントルクの制御は、
シフトポジションセンサ64の信号、イグニッションス
イッチ61の信号、アクセル開度センサ68の信号、バ
ッテリ41の充電状態を示す信号、自動変速機の変速
比、油温センサ63Aの信号などに基づいておこなわれ
る。
【0041】ここで、エンジン回転数またはエンジント
ルクは、電子スロットルバルブ1Bの開度による吸入空
気量の制御と、点火装置72による点火時期制御と、燃
料噴射装置73による燃料噴射量制御とにより増減する
ことが可能である。また、バッテリ41の充電状態に基
づいて、モータ・ジェネレータ3の発電機能が制御され
る。さらに、車両に必要なパワーに基づいて、モータ・
ジェネレータ3を電動機として機能させる制御がおこな
われる。
【0042】つぎに、電子制御装置58による歯車変速
機構4および油圧制御装置39の制御内容を具体的に説
明する。電子制御装置58には、歯車変速機構4の変速
比を制御する変速線図(変速マップ)が記憶されてい
る。この変速線図には、車両の走行状態、例えばアクセ
ル開度と車速とをパラメータとして、所定の変速段から
他の変速段に変速(アップシフトまたはダウンシフト)
するための変速点が設定されている。
【0043】そして、この変速線図に基づいて変速判断
がおこなわれ、この変速判断が成立した場合は、電子制
御装置58から制御信号が出力され、この制御信号が油
圧制御装置39に入力される。その結果、所定のソレノ
イドバルブが動作し、所定の摩擦係合装置の係合・解放
がおこなわれて変速が実行される。そして、変速を実行
する摩擦係合装置の係合・解放のタイミング、および摩
擦係合装置に作用する油圧が、エンジントルクに基づい
て制御される。
【0044】ここで、上記ハイブリッド車の制御内容を
簡単に説明する。イグニッションスイッチ61がスター
ト位置に操作されると、モータ・ジェネレータ3のトル
クがエンジン1に伝達され、かつ、燃料噴射装置73に
よる燃料噴射制御がおこなわれ、エンジン1が始動す
る。そして、エンジン水温が所定値になり、かつ、バッ
テリ41の充電が不要な場合は、所定時間後にエンジン
1が自動的に停止される。
【0045】そして、アクセルペダル1Aが踏み込まれ
ると、モータ・ジェネレータ3のトルクがトルクコンバ
ータ2を介して歯車変速機構4に伝達されるとともに、
このトルクが車輪32Aに伝達されて車両が発進する。
車両の発進時および低速走行時のように、エンジン効率
が低下する領域においては、燃料噴射装置73による燃
料噴射をおこなわず、モータ・ジェネレータ3の出力の
みにより車両が走行する。また通常走行時には、自動的
にエンジン1が始動され、エンジン出力により車両が走
行する。高負荷走行時には、エンジン1の出力およびモ
ータ・ジェネレータ3の出力により車両が走行する。
【0046】車両の走行に必要なパワーは、アクセル開
度および車速に基づいて演算される。そして、予め電子
制御装置58に記憶されている最適燃費線に基づいてエ
ンジン回転数が演算される。さらに、電子スロットルバ
ルブ1Bの開度制御をおこなうとともに、歯車変速機構
4の変速比に基づいてモータ・ジェネレータ3の回転数
を求め、エンジン回転数を制御する。これと同時に、必
要な駆動力に対して、モータ・ジェネレータ3が分担す
るトルクが演算される。また、エンジン1のトルク変動
が、クランクシャフト12の回転速度の時間変化に基づ
いて演算されている。そして、エンジン1のトルク変動
とは正反対(つまり、逆位相)のトルクを発生するよう
にモータ・ジェネレータ3の機能が制御され、入力軸1
4に入力されるトルクの変動を吸収(言い換えれば抑
制)している。
【0047】車両の減速時または制動時には、車輪32
Aから入力されたトルクが歯車変速機構4およびトルク
コンバータ2を介してモータ・ジェネレータ3に伝達さ
れる。この場合は、モータ・ジェネレータ3が発電機と
して機能し、回収した電気エネルギをバッテリ41に充
電する。また、バッテリ41は、充電量(言い換えれば
電圧)が所定の範囲になるように制御されており、充電
量が少なくなった場合は、エンジン出力を増大させ、そ
の一部をモータ・ジェネレータ3に伝達して発電させ
る。なお、車両の停車時には自動的にエンジン1が停止
される。
【0048】ここで、ロックアップクラッチ11の制御
について説明する。ロックアップクラッチ11は、通常
は、アクセル開度、車速、シフトポジション、変速段
(つまり、変速比)などに基づいて制御されている。こ
のため、電子制御装置58には、アクセル開度および車
速をパラメータとするロックアップクラッチ制御マップ
が記憶されている。このロックアップクラッチ制御マッ
プにより、ロックアップクラッチ11の完全係合領域
と、スリップ領域と、完全解放領域とが設定されてい
る。ロックアップクラッチ11がスリップ制御された場
合は、エンジン1のトルクまたは車輪32Aから入力さ
れる運動エネルギ(トルク)により、ポンプインペラ7
とタービンランナ9との相対回転が可能になる。
【0049】ロックアップクラッチ11の係合が可能に
なる状態としては、Dポジションで第5速が設定されて
いる場合、または4ポジションで第4速が設定されてい
る場合が例示される。また、ロックアップクラッチ11
のスリップ制御が可能になる状態としては、Dポジショ
ンで第4速または第5速が設定されている場合、または
4ポジションで第4速が設定されている場合が例示され
る。さらに、この実施例においては、こもり音の発生す
る状態にある場合は、前述したロックアップクラッチ制
御マップ以外の条件に基づいて、ロックアップクラッチ
11に作用する油圧(係合圧)を制御することが可能で
ある。
【0050】ここで、この実施例の構成と、この発明と
の対応関係を説明する。すなわちモータ・ジェネレータ
3がこの発明の回転機に相当し、トルクコンバータ2が
この発明の流体式動力伝達装置に相当し、ポンプインペ
ラ7およびタービンランナ9が、この発明の回転部材に
相当する。また、ロックアップクラッチ11がこの発明
のクラッチ機構に相当し、クランクシャフト12、入力
軸14、歯車変速機構4、出力軸32などの動力伝達装
置により、この発明の動力伝達経路が形成されている。
【0051】つぎに、こもり音発生領域におけるロック
アップクラッチ11の制御例を、図1のフローチャート
に基づいて説明する。まず、図7に示された各種のセン
サやスイッチの信号が電子制御装置58に入力され、電
子制御装置58によりこれらの信号が処理される(ステ
ップ100)。ついで、車両の室内におけるこもり音の
発生状態が判定される(ステップ101)。この実施形
態においては、エンジン1の運転状態、例えば、車速お
よびスロットル開度からこもり音の発生状態が間接的に
判断される。一般に、エンジン1の爆発振動は、トルク
コンバータ2、入力軸14、歯車変速機構4、出力軸3
2などの動力伝達装置に伝達される。このため動力伝達
経路が、エンジン1の振動とほぼ等しい固有振動数であ
った場合に共振現象が生じる。
【0052】このように、強制源となるエンジン1の振
動周波数と、振動の伝達系となる装置の固有振動数とが
一致したときに、こもり音のレベルが高くなる。そし
て、エンジン1の燃焼状態が不安定になる各種の条件
下、具体的には、低速・中速領域、所定のアクセル開度
(または電子スロットル開度)、所定のエンジン回転数
の状態では、こもり音が発生しやすくなる。そこで、こ
れらの条件に基づいて、こもり音が発生するか否かを間
接的に判定することが可能である。
【0053】そして、ステップ101において、こもり
音が発生しない情況であると判定された場合は、そのま
まリターンされ、通常のロックアップクラッチ制御マッ
プ(図示せず)により、ロックアップクラッチ11が制
御される。このロックアップクラッチ制御マップには、
車速およびアクセル開度に基づいて、ロックアップクラ
ッチ11を完全係合する領域と、スリップ制御する領域
と、完全解放する領域とが設定されている。
【0054】一方、ステップ101で肯定判断された場
合は、モータ・ジェネレータ3の制御機能がフェールし
ているか否かが判断される(ステップ102)。ステッ
プ102の判断基準には、インバータ40またはモータ
・ジェネレータ3のフェール状態、あるいはモータ・ジ
ェネレータ3のコイルの温度などが含まれる。
【0055】ステップ102で肯定判断された場合は、
エンジン1のトルク変動(言い換えれば振動)を、モー
タ・ジェネレータ3の機能により吸収(言い換えれば制
振動)することが不可能であるため、ロックアップクラ
ッチ11を完全解放(オフ)させる制御をおこない(ス
テップ103)、リターンされる。
【0056】ところで、ステップ102で否定判断され
た場合は、エンジン1のトルク変動をモータ・ジェネレ
ータ3の機能により打ち消す(吸収もしくは緩和)する
ことが可能である。そこで、エンジン1のトルク変動
を、モータ・ジェネレータ3の機能により、どの程度打
ち消すことが可能であるか否かが判断される(ステップ
104)。このステップ104の判断基準としては、バ
ッテリ41の充電量SOCが例示される。すなわち、バ
ッテリ41の充電量SOCに基づいてモータ・ジェネレ
ータ3の発電機としての機能、または電動機としての機
能を判断することが可能である。なお、所定値Low%
は、予め電子制御装置58に記憶されている。また、こ
の所定値Low%は、エンジントルクの変動量に応じて変
更することも可能である。そして、バッテリ41の充電
量SOCの判断結果に基づいて、エンジントルクの変動
量をモータ・ジェネレータ3の機能により打ち消した場
合の残留値(残留変動量)が推定される。
【0057】ステップ104でバッテリ41の充電量S
OCが所定値Low%以上あると判断された場合は、エン
ジントルクの変動を、モータ・ジェネレータ3の機能に
より全て打ち消すことが可能であると推定される。図8
は、エンジントルクと時間との対応関係を示す線図であ
る。図8に示すように、エンジントルクは、実線のよう
に、所定の振幅で所定のトルク変動量を示す正弦波とし
て表れる。そして、バッテリ41の充電量SOCに基づ
いて、モータ・ジェネレータ3の機能によりエンジンの
トルク変動量を打ち消した場合の残留量が推定される。
図8には、モータ・ジェネレータ3により、エンジント
ルクの変動の一部を打ち消した場合の特性が、破線で示
されている。
【0058】図9は、モータ・ジェネレータ3の機能に
よりエンジンのトルク変動量を打ち消した場合の残留量
と、ロックアップクラッチ11の係合圧の制御内容との
関係を示す線図である。そして、バッテリ41の充電量
SOCが所定値Low%以上あると判断された場合は、モ
ータ・ジェネレータ3により、このエンジントルクの変
動を打ち消す制振制御がおこなわれる(ステップ10
5)。その結果、残留変動量が図9に示すように、
「零」になるように制御される。つまり、こもり音の発
生レベルが低くなる。ついで、ロックアップクラッチ1
1を完全係合(オン)状態に制御し(ステップ10
6)、リターンされる。このようにして、こもり音の発
生が抑制され、かつ、ロックアップクラッチ11の完全
係合(オン)により動力損失が抑制され、燃費が向上す
る。
【0059】一方、ステップ104で否定判断された場
合は、エンジントルクの変動を、残りの電力でモータ・
ジェネレータ3により全て打ち消すことが不可能である
ことになる。そこで、モータ・ジェネレータ3によりエ
ンジントルクの変動を一部打ち消す制御(MG制振制
御)がおこなわれる(ステップ107)。ついで、エン
ジントルクの変動をモータ・ジェネレータ3により打ち
消した後におけるエンジントルクの残留変動量が、所定
値ΔTT1以上であるか否かが判断される(ステップ1
08)。この所定値ΔTT1は、予め電子制御装置58
に記憶されている。ステップ108で肯定判断された場
合は、エンジントルクの残留変動量が比較的多い(大き
い)ため、ステップ103に進みこもり音の発生を抑制
する。
【0060】一方、ステップ108で否定判断された場
合は、エンジントルクの残留変動量が比較的少ない(小
さい)ため、ロックアップクラッチ11をスリップ制御
して(ステップ109)リターンする。このようにし
て、エンジントルク残留変動量によるりこもり音が抑制
され、かつ、ロックアップクラッチ11のスリップ制御
により動力伝達効率の低下が抑制されて燃費が可及的に
向上する。ここで、図1に示された機能的手段と、この
発明の構成との対応関係を説明する。ステップ103,
〜109がこの発明のクラッチ制御手段に相当する。
【0061】以上のように、図1の制御例によれば、モ
ータ・ジェネレータ3によりエンジントルクの変動を打
ち消した後の残留変動量を推定し、その推定結果に基づ
いて、ロックアップクラッチ11の係合圧を制御して、
伝達される動力に対応するポンプインペラ7とタービン
ランナ9との相対回転数を制御している。つまり、トル
クコンバータ2の動力伝達効率が制御されている。
【0062】したがって、モータ・ジェネレータ3によ
るエンジントルクの変動の打ち消し機能に応じて、伝達
される動力に対応するポンプインペラ7とタービンラン
ナ9との相対回転数、つまり動力伝達効率を制御するこ
とができ、燃費が向上する。また、モータ・ジェネレー
タ3の機能によるエンジン1の動力変動打ち消し後の残
留変動量が大きいほど、ポンプインペラ7とタービンラ
ンナ9との相対回転数が大きくなりやすいように、ロッ
クアップクラッチ11の係合圧が設定される。したがっ
て、モータ・ジェネレータ3の機能によるエンジントル
クの変動の打ち消し機能が低下した場合は、タービンラ
ンナ7とポンプインペラ9との相対回転数を大きく設定
することにより、このエンジントルクの変動をトルクコ
ンバータ2により吸収もしくは緩和することができる。
【0063】なお、図1の制御例においては、モータ・
ジェネレータ3によるエンジントルク変動の打ち消し後
における残留変動量に基づいて、ロックアップクラッチ
11の状態を強制的に制御しているが、図10に示すよ
うなロックアップクラッチ制御マップ、および図11に
示す図表に基づいて、ロックアップクラッチ11の係合
圧を制御することも可能である。
【0064】すなわち、図10においては、車速と、こ
もり音の発生状態を左右するアクセル開度とをパラメー
タとするロックアップクラッチ制御マップに、領域A
1,〜D1が設定されている。そして、各領域における
ロックアップクラッチ11の制御内容が、モータ・ジェ
ネレータ3によるエンジントルクの変動打ち消し後にお
ける変動量残留値と所定値ΔTT1との関係に基づいて、
それぞれ図11のように設定されている。なお、図11
の図表においては、モータ・ジェネレータ3の機能がフ
ェールしている場合も、残留変動量が所定値ΔTT1以上
である場合と同様にロックアップクラッチ11を制御し
ている。図10のロックアップクラッチ制御マップおよ
び図11の図表に基づいて、ロックアップクラッチ11
の状態を制御した場合においても、前述と同様の作用効
果を得られる。なお、この発明の流体式動力伝達装置に
は、トルク増幅機能のないフルードカップリングも含ま
れる。
【0065】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、回転機により
打ち消されたエンジンの動力変動の残留値に基づいてク
ラッチ機構を制御することにより、伝達される動力に対
応する回転部材同士の相対回転数が設定される。したが
って、回転機の機能制御によるエンジンの動力変動の打
ち消し機能に応じて、回転部材同士の動力伝達効率を制
御することができ、燃費が向上する。
【0066】請求項2の発明によれば、請求項1の効果
に加えて、エンジンの動力変動の残留値が大きいほど、
伝達される動力に対応する回転部材同士の相対回転数が
大きく設定される。したがって、回転機の機能制御によ
るエンジントルクの変動の打ち消し機能が低下した場合
は、伝達される動力に対応して回転部材同士の相対回転
数を大きく設定することにより、このエンジンの動力変
動を流体式動力伝達装置により吸収もしくは緩和するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御例を示すフローチャートであ
る。
【図2】 この発明が適用されたハイブリッド車のシス
テム構成を示すブロック図である。
【図3】 図2に示された歯車変速機構およびトルクコ
ンバータの構成を示すスケルトン図である。
【図4】 図3に示された歯車変速機構で各変速段を設
定するための摩擦係合装置の作動状態を示す図表であ
る。
【図5】 図2に示された歯車変速機構を手動操作する
シフトレバーのシフトポジションを示す説明図である。
【図6】 図2に示されたモータ・ジェネレータと、他
のハード構成との関係を示すブロック図である。
【図7】 この発明が適用されたハイブリッド車の制御
系統を示すブロック図である。
【図8】 この発明で用いられるロックアップクラッチ
制御マップの一例を示す図である。
【図9】 この発明において、エンジントルクの経時的
な変化を示す線図である。
【図10】 この発明の他の制御内容を示すロックアッ
プクラッチの制御マップである。
【図11】 図11のロックアップクラッチ制御マップ
の各領域の制御内容を示す図表である。
【符号の説明】
1…エンジン、 2…トルクコンバータ、 3…モータ
・ジェネレータ、 4…歯車変速機構、 7…ポンプイ
ンペラ、 8…フロントカバー、 9…タービンラン
ナ、 10…ハブ、 11…ロックアップクラッチ、
12…クランクシャフト、 14…入力軸、 32…出
力軸、 58…電子制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02B 61/00 F02D 29/02 D 77/00 F16H 61/14 601H F02D 29/02 601J F16H 61/14 601 B60K 9/00 Z // F16H 59:74 Fターム(参考) 3D039 AA00 AB26 AC36 AC39 AC74 3D041 AA25 AB01 AC01 AC09 AC30 AD02 AD04 AD10 AD30 AD51 AE02 AE37 AE39 AF09 3G093 AA05 AA07 AA16 AB01 BA19 BA32 DA06 DB00 DB01 DB05 DB14 DB20 EB03 FA10 FA11 3J053 CA03 CB14 CB26 DA02 DA06 DA14 DA24 EA01 5H115 PA12 PG04 PI16 PI22 PI29 PI30 PO17 PU10 PU23 PU25 PV09 PV23 QA01 QA05 QI04 QI09 QN03 QN12 RB08 RE01 RE05 RE13 SE04 SE05 SE08 TB01 TE02 TE03 TE06 TE07 TE08 TI01 TI05 TO05 TO12 TO21 TO30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの動力伝達経路に、機械エネル
    ギを電気エネルギに変換する機能、または電気エネルギ
    を機械エネルギに変換する機能の少なくとも一方の機能
    を有する回転機と、流体により動力の伝達をおこなう複
    数の回転部材を有する流体式動力伝達装置と、前記回転
    部材同士を機械的に接続するために係合されるクラッチ
    機構とが設けられており、前記エンジンから出力される
    動力の変動を前記回転機の機能により打ち消すことの可
    能な駆動装置の制御装置において、 前記回転機により打ち消された前記エンジンの動力変動
    の残留値に基づいて前記クラッチ機構を制御することに
    より、伝達される動力に対応する前記回転部材同士の相
    対回転数を設定するクラッチ制御手段を備えていること
    を特徴とする駆動装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記クラッチ制御手段には、前記エンジ
    ンの動力変動の残留値が大きいほど、前記回転部材同士
    の相対回転数を大きく設定する機能が含まれていること
    を特徴とする請求項1に記載の駆動装置の制御装置。
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