JP3963047B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3963047B2
JP3963047B2 JP24884998A JP24884998A JP3963047B2 JP 3963047 B2 JP3963047 B2 JP 3963047B2 JP 24884998 A JP24884998 A JP 24884998A JP 24884998 A JP24884998 A JP 24884998A JP 3963047 B2 JP3963047 B2 JP 3963047B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque
engine
transmission
motor
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24884998A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000083303A (ja
Inventor
淳 田端
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP24884998A priority Critical patent/JP3963047B2/ja
Publication of JP2000083303A publication Critical patent/JP2000083303A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3963047B2 publication Critical patent/JP3963047B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エンジンから出力されるトルクの伝達経路に、機械エネルギを電気エネルギに変換する機能、または電気エネルギを機械エネルギに変換する機能の少なくとも一方を備えた回転機が設けられている車両の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジンが搭載された車両においては、エンジンの内部で燃料を燃焼させて熱エネルギを発生させ、この熱エネルギを機械エネルギ(動力)に変換して車両を走行させている。エンジンは、その燃焼効率が良く、かつ、高トルクが得られる運転領域が比較的狭い回転数の範囲に限定されている。そこで、エンジンを動力源とする車両においては、エンジン回転数およびエンジントルクを、変速機により走行条件に応じて変更して車輪に伝達している。
【0003】
ところで、近年はエンジンを駆動させる燃料の節約と、エンジンの回転による騒音の低減と、燃料の燃焼により発生する排気ガスの低減とを目的として、異なる種類の動力源を搭載した車両が提案されている。このような車両に適用される制御装置の一例が、特開平9−209790号公報に記載されている。この公報に記載された車両の制御装置においては、変速機の入力側にエンジンおよびモータ・ジェネレータが配置されている。そして、エンジンおよび変速機を制御する電子制御装置が設けられている。モータ・ジェネレータにはインバータおよびバッテリが接続され、電子制御装置がインバータおよびバッテリに接続されている。
【0004】
この公報に記載された車両の制御装置においては、エンジンおよびモータ・ジェネレータの作動状態は、各種の条件、例えば車速、アクセルペダルの操作状態、ブレーキの作動状態、バッテリの充電量等に基づいて制御される。具体的には、エンジンのトルクをモータ・ジェネレータに入力して、モータ・ジェネレータを発電機として駆動させ、発電された電気エネルギをバッテリに充電することが可能である。また、車両の減速時には、車輪から変速機を介してモータ・ジェネレータに入力されるトルクにより回生制動をおこなう。つまり、制動エネルギをモータ・ジェネレータにより回収するとともに、モータ・ジェネレータにより発電された電気エネルギがバッテリに充電される。さらに、モータ・ジェネレータを電動機として機能させ、モータ・ジェネレータのトルクを変速機に入力することが可能である。
【0005】
上記変速機としては、複数の摩擦係合装置を備えた有段式の自動変速機が例示される。この自動変速機は、車両の走行状態に基づいて、複数の摩擦係合装置の係合・解放状態を自動的に切り換えることにより、その変速比が制御される。具体的には、車両の走行条件が電子制御装置により判断されるとともに、その判断結果に基づく制御信号が油圧制御装置に入力され、この油圧制御装置により、摩擦係合装置に作用する油圧が制御される。
【0006】
この変速時の状態を詳細に説明すれば、まず、変速が開始されると、摩擦係合装置の切り換えにより、トルクの分担関係が切り替わるとともに、出力トルクの変化が開始される。この変速段階がトルク相と呼ばれている。なお、このトルク相においては、エンジン回転数の変化は生じない。さらに変速が進行し、エンジン回転数が変化し始め、変速が終了するまでの変速段階が、イナーシャ相と呼ばれている。
【0007】
一方、エンジンと変速機との間に、流体式トルク伝達装置が配置される場合がある。この流体式トルク伝達装置は、エンジンの出力軸に接続された第1回転部材と、変速機の入力軸に接続された第2回転部材とを備えている。そして、第1回転部材のトルクが流体により第2回転部材に伝達される。この流体式トルク伝動装置においては、第1回転部材と第2回転部材とが相対回転するために、エンジントルクの変動(言い換えれば振動)が生じた場合でも、このトルク変動が変速機に伝達されにくい利点がある。
【0008】
ところで、上記流体式トルク伝達装置においては、流体によりトルクの伝達がおこなわれるため、第1回転部材と第2回転部材との相対回転により動力の損失が生じ、燃費が低下する問題がある。そこで、この第1回転部材と第2回転部材とを機械的に接続することの可能なロックアップクラッチが採用されている。このロックアップクラッチは、車速およびアクセル開度をパラメータとするロックアップクラッチ制御マップにより、その係合・解放が制御される。また、低車速域における動力の伝達効率を向上させること、あるいは、減速時におけるフューエルカット領域を拡大して燃費を向上することを目的として、ロックアップクラッチを所定の係合圧でスリップさせる制御もおこなわれている。このような、ロックアップクラッチ制御マップは、電子制御装置に記憶されており、車速やアクセル開度の変化に応じて制御信号が出力され、油圧制御装置により、ロックアップクラッチに作用する油圧が制御される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、変速機の変速途中において、変速機に対する入力トルクが変化することは好ましくない。特に、トルクの分担関係が切り替わるトルク相において、変速機に対する入力トルクが変化すると、これが摩擦係合装置の切り換えタイミングに影響を及ぼし、変速ショックが大きくなる。この問題を解消するため、変速機に対する入力トルクを、変速中において継続的に制御することも考えられる。しかしながら、変速終了後に、その修正のためにおこなうトルク制御量が多くなるという別の問題が生じるため、不適当であった。
【0010】
一方、ロックアップクラッチのスリップ中にエンジントルクの変動が生じた場合は、このエンジンのトルク変動によりスリップ量が変動してしまい、変速機から出力されるトルクが変動してショックを招く可能性があった。
【0011】
このようなショックに対処するために、摩擦係合装置またはロックアップクラッチに作用する油圧を制御することも可能である。しかしながら、油圧制御の場合は、その応答性から、エンジントルクの変動に対応して、瞬時にきめ細かく制御することは困難であり、出力軸のトルク変動によるショックが発生する可能性があった。
【0012】
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、流体式トルク伝達装置のロックアップクラッチのスリップ中、または変速機の変速過渡状態においても、トルク伝達機構の出力トルクの変動を抑制することの可能な車両の制御装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、エンジンおよび電動機が設けられているとともに、トルク伝達機構として変速機が設けられており、前記エンジンおよび前記電動機のトルクが前記変速機に入力され、かつ、その変速機から出力されたトルクが車輪に伝達されるように構成されている車両の制御装置において、前記変速機の変速段階がトルク相にあるか否かを判断する変速段階判断手段と、この変速段階判断手段により、前記変速機の変速段階がトルク相にあると判断された場合は、前記変速機に入力されるエンジントルクの変化があるか否かを判断するエンジントルク判断手段と、前記エンジントルク判断手段により、前記エンジントルクの変化があると判断された場合は、このエンジントルクの変化に応じて前記電動機を制御することにより、前記変速機に入力されるトルクの変動を抑制する第1制御手段と、前記変速段階判断手段により、前記変速機の変速段階がイナーシャ相にあり前記トルク相にないと判断された場合は、前記電動機を制御して前記変速機に入力されるトルクの変動を抑制する制御をおこなわない第4制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項1の発明によれば、変速機のトルク相中にエンジントルクの変化が生じた場合においても、このエンジントルクの変動を電動機のトルク制御により吸収することが可能である。この電動機は電流値を調整することにより、その機能を制御することが可能である。そして、電動機と、変速機の変速段を設定する摩擦係合装置の係合圧を制御する油圧制御装置と比較した場合、電動機の方は電流値の制御によりその機能を迅速、かつ、容易に制御することができるために応答性に優れており、瞬時にきめ細かい制御をおこなうことができる。したがって、トルク伝達機構に入力されるトルクの変動を抑制でき、かつ、このトルク伝達機構から出力されるトルクの変動が低減され、ショックを抑制することができる。また、変速機の変速段階がイナーシャ相にある場合は、前記電動機を制御して前記変速機に入力されるトルクの変動を抑制する制御をおこなわない。
【0015】
請求項2の発明は、エンジンおよび電動機が設けられ、トルク伝達機構として回転部材同士を機械的に接続するために係合されるロックアップクラッチを有する流体式トルク伝達装置が設けられており、前記エンジンおよび前記電動機のトルクが前記流体式トルク伝達装置に入力され、かつ、その流体式トルク伝達装置から出力されたトルクが、変速機を経由して車輪に伝達されるように構成されている車両の制御装置において、前記変速機の変速段階がトルク相にあるか否かを判断する変速段階判断手段と、前記ロックアップクラッチがスリップ状態にあるか否かを判断するスリップ判断手段と、前記変速機の変速段階がトルク相にあると判断された場合、または、前記ロックアップクラッチがスリップ状態にあると判断された場合は、前記流体式トルク伝達装置に入力されるエンジントルクの変化があるか否かを判断するエンジントルク判断手段と、前記エンジントルク判断手段により、前記エンジントルクの変化があると判断された場合に、このエンジントルクの変化に応じて前記電動機を制御することにより、前記流体式トルク伝達装置に入力されるトルクの変動を抑制する第2制御手段と、前記変速機の変速段階がイナーシャ相にありトルク相にないと判断され、かつ、前記ロックアップクラッチがスリップ状態にないと判断された場合は、前記電動機を制御して前記流体式トルク伝達装置に入力されるトルクの変動を抑制する制御をおこなわない第5制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0016】
請求項2の発明によれば、変速機の変速段階がトルク相にあると判断された場合、または、ロックアップクラッチがスリップ状態にあると判断された場合に、エンジントルクの変化が生じた場合においても、このエンジントルクの変動を電動機の制御により吸収することが可能である。そして、電動機と、ロックアップクラッチの係合圧を制御する油圧制御装置と比較した場合、電動機の方は電流値の制御によりその機能を迅速、かつ、容易に制御することができるために応答性に優れており、瞬時にきめ細かい制御をおこなうことができる。したがって、トルク伝達機構に入力されるトルクの変動を抑制でき、かつ、このトルク伝達機構から出力されるトルクの変動が低減され、ショックを抑制することができる。さらに、前記変速機の変速段階がイナーシャ相にありトルク相にないと判断され、かつ、前記ロックアップクラッチがスリップ状態にないと判断された場合は、前記電動機を制御して前記流体式トルク伝達装置に入力されるトルクの変動を抑制する制御をおこなわない。
【0017】
請求項3の発明は、請求項1または2の構成に加えて、前記電動機のトルクを制御することが可能か否かを判断する可否判断手段と、この可否判断手段により前記電動機のトルクを制御することが可能であると判断された場合に、前記エンジントルクの変化に応じて前記電動機を制御する第3制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0018】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の作用に加えて、電動機の実状に即して電動機を制御することができる。
【0019】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの構成に加えて、前記エンジントルク判断手段により判断されるエンジントルクの変化量が所定値以上であるか否かを判断するエンジントルク変化量判断手段と、このエンジントルク変化量判断手段により、前記エンジントルクの変化量が所定値以上であると判断された場合に、前記電動機の制御および前記エンジンから出力されるトルク自体の制御をおこなう複合制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0020】
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかの作用に加えて、エンジントルクの変動を電動機の制御により吸収することが不可能な場合は、エンジンから出力されるトルク自体を制御することにより、トルク伝達機構から出力されるトルクの変動を、一層確実に抑制することができる
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの構成に加えて、前記エンジントルク判断手段は、電子制御装置により制御される前記エンジントルクの変化を、アクセル開度信号またはスロットル開度信号に基づいて判断する手段を含むことを特徴とするものである。請求項5の発明によれば、請求項1ないし4のいずれかの発明と同様の作用が生じる他に、電子制御装置により制御されるエンジントルクの変化を、アクセル開度信号またはスロットル開度信号に基づいて判断する。
【0021】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を図を参照してより具体的に説明する。図2は、この発明を適用したハイブリッド車のシステム構成を示すブロック図である。車両の動力源であるエンジン1としては、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンまたはLPGエンジンまたはガスタービンエンジン等の内燃機関が用いられる。この実施例のエンジン1は、燃料噴射装置および吸排気装置ならびに点火装置等を備えた公知の構造のものである。
【0022】
また、エンジン1の吸気管には電子スロットルバルブ1Bが設けられており、電子スロットルバルブ1Bの開度が電気的に制御されるように構成されている。エンジン1から出力されるトルクの一方の伝達経路には、トルクコンバータ2およびモータ・ジェネレータ3ならびに歯車変速機構4が配置されている。具体的には、エンジン1とトルクコンバータ2との間にモータ・ジェネレータ3が配置され、歯車変速機構4の入力側にトルクコンバータ2が接続されている。言い換えれば、エンジン1とモータ・ジェネレータ3とトルクコンバータ2と歯車変速機構4とが直列に配置されている。さらに、エンジン1から出力されるトルクの他方の伝達経路には、駆動装置5を介して別のモータ・ジェネレータ6が配置されている。モータ・ジェネレータ3,6としては、例えば交流同期型のものが適用される。
【0023】
まず、一方のトルク伝達経路の構成について具体的に説明する。図3はトルクコンバータ2および歯車変速機構4の構成を示すスケルトン図である。このトルクコンバータ2および歯車変速機構4を内蔵したケーシングの内部には、作動油としてオートマチック・トランスミッション・フルードが封入されている。
【0024】
トルクコンバータ2は、駆動側部材のトルクを流体により従動側部材に伝達するものである。このトルクコンバータ2は、ポンプインペラ7に一体化させたフロントカバー8と、タービンランナ9を一体に取付けたハブ10と、ロックアップクラッチ11とを有している。そして、ポンプインペラ7のトルクが流体によりタービンランナ9に伝達される。また、ロックアップクラッチ11は、フロントカバー8とハブ10とを選択的に係合・解放するためのものである。なお、ロックアップクラッチ11を所定の係合圧で滑らせるスリップ制御をおこなうことも可能である。
【0025】
フロントカバー8はエンジン1のクランクシャフト12に連結されている。このクランクシャフト12の外周に、モータ・ジェネレータ3のロータ(図示せず)が接続されている。また、ポンプインペラ7およびタービンランナ9の内周側には、ステータ13が設けられている。このステータ13は、ポンプインペラ7からタービンランナ9に伝達されるトルクを増大するためのものである。さらに、ハブ10には入力軸14が接続されている。したがって、エンジン1のクランクシャフト12からトルクが出力されると、このトルクはトルクコンバータ2またはロックアップクラッチ11を介して入力軸14に伝達される。また、エンジン1のトルクをモータ・ジェネレータ3に入力する制御と、モータ・ジェネレータ3のトルクをクランクシャフト12に伝達する制御とをおこなうことも可能である。
【0026】
前記歯車変速機構4は、副変速部15および主変速部16から構成されている。副変速部15は、オーバドライブ用の遊星歯車機構17を備えており、遊星歯車機構17のキャリヤ18に対して入力軸14が連結されている。この遊星歯車機構17を構成するキャリヤ18とサンギヤ19との間には、多板クラッチC0 と一方向クラッチF0 とが設けられている。この一方向クラッチF0 は、サンギヤ19がキャリヤ18に対して相対的に正回転、つまり、入力軸14の回転方向に回転した場合に係合するようになっている。そして、副変速部15の出力要素であるリングギヤ20が、主変速部16の入力要素である中間軸21に接続されている。また、サンギヤ19の回転を選択的に止める多板ブレーキB0 が設けられている。
【0027】
したがって、副変速部15は、多板クラッチC0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態で遊星歯車機構17の全体が一体となって回転する。このため、中間軸21が入力軸14と同速度で回転し、低速段となる。また、ブレーキB0 を係合させてサンギヤ19の回転を止めた状態では、リングギヤ20が入力軸14に対して増速されて正回転し、高速段となる。
【0028】
他方、主変速部16は、三組の遊星歯車機構22,23,24を備えており、三組の遊星歯車機構22,23,24を構成する回転要素が、以下のように連結されている。すなわち、第1遊星歯車機構22のサンギヤ25と、第2遊星歯車機構23のサンギヤ26とが互いに一体的に連結されている。また、第1遊星歯車機構22のリングギヤ27と、第2遊星歯車機構23のキャリヤ29と、第3遊星歯車機構24のキャリヤ31とが連結されている。さらに、キャリヤ31に出力軸32が連結されている。この出力軸32はトルク伝達装置(図示せず)を介して車輪32Aに接続されている。さらにまた、第2遊星歯車機構23のリングギヤ33が、第3遊星歯車機構24のサンギヤ34に連結されている。
【0029】
この主変速部16の歯車列においては、後進側の1つの変速段と、前進側の4つの変速段とを設定することができる。このような変速段を設定するための摩擦係合装置、つまりクラッチおよびブレーキが、以下のように設けられている。先ずクラッチについて述べると、リングギヤ33およびサンギヤ34と、中間軸21との間に第1クラッチC1 が設けられている。また、互いに連結されたサンギヤ25およびサンギヤ26と、中間軸21との間に第2クラッチC2 が設けられている。
【0030】
つぎにブレーキについて述べると、第1ブレーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機構22のサンギヤ25、および第2遊星歯車機構23のサンギヤ26の回転を止めるように配置されている。またこれらのサンギヤ25,26とケーシング35との間には、第1一方向クラッチF1 と、多板ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されている。第1一方向クラッチF1 はサンギヤ25,26が逆回転、つまり入力軸14の回転方向とは反対方向に回転しようとする際に係合するようになっている。
【0031】
また、第1遊星歯車機構22のキャリヤ37とケーシング35との間に、多板ブレーキである第3ブレーキB3 が設けられている。そして第3遊星歯車機構24はリングギヤ38を備えており、リングギヤ38の回転を止めるブレーキとして、多板ブレーキである第4ブレーキB4 と、第2一方向クラッチF2 とが設けられている。第4ブレーキB4 および第2一方向クラッチF2 は、ケーシング35とリングギヤ38との間に相互に並列に配置されている。なお、この第2一方向クラッチF2 はリングギヤ38が逆回転しようとする際に係合するように構成されている。さらに、歯車変速機構4の入力回転数を検出する入力回転数センサ(タービン回転数センサ)4Aと、歯車変速機構4の出力軸32の回転数を検出する出力回転数センサ(車速センサ)4Bとが設けられている。
【0032】
上記のように構成された歯車変速機構4においては、各クラッチやブレーキなどの摩擦係合装置を、図4の動作図表に示すように係合・解放することにより、前進5段・後進1段の変速段を設定することができる。なお、図4において○印は摩擦係合装置が係合することを示し、◎印は、エンジンブレーキ時に摩擦係合装置が係合することを示し、△印は摩擦係合装置が係合・解放のいずれでもよいこと、言い換えれば、摩擦係合装置が係合されてもトルクの伝達には無関係であることを示し、空欄は摩擦係合装置が解放されることを示している。
【0033】
また、この実施例では、シフトレバー4Cのマニュアル操作により、図5に示すような各種のシフトレバーポジションを設定することが可能である。すなわち、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D(ドライブ)ポジション、4ポジション、3ポジション、2ポジション、L(ロー)ポジションの各ポジションを設定可能になっている。ここで、Dポジション、4ポジション、3ポジション、2ポジション、Lポジションが前進ポジションである。そして、Dポジション、4ポジション、3ポジション、2ポジションが設定されている状態においては、複数の変速段同士の間で変速可能である。これに対して、Lポジション、または後進ポジションであるRポジションが設定されている状態においては、単一の変速段に固定される。
【0034】
また、図2に示された油圧制御装置39により、歯車変速機構4における変速段の設定または切り換え制御、ロックアップクラッチ11の係合・解放やスリップ制御、油圧回路のライン圧の制御、摩擦係合装置の係合圧の制御などがおこなわれる。この油圧制御装置39は電気的に制御されるもので、歯車変速機構4の変速を実行するための第1ないし第3のシフトソレノイドバルブS1 ,〜S3 と、エンジンブレーキ状態を制御するための第4ソレノイドバルブS4 とを備えている。
【0035】
さらに、油圧制御装置39は、油圧回路のライン圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLTと、歯車変速機構4の変速過渡時におけるアキュームレータ背圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLNと、ロックアップクラッチ11や所定の摩擦係合装置の係合圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLUとを備えている。
【0036】
図6は、モータ・ジェネレータ3の制御系統を示すブロック図である。モータ・ジェネレータ3は入力軸14に接続されており、このモータ・ジェネレータ3は、機械エネルギを電気エネルギに変換する回生機能と、電気エネルギを機械エネルギに変換する機能とを備えている。言い換えれば、モータ・ジェネレータ3は、発電機または電動機として機能することが可能である。
【0037】
すなわち、モータ・ジェネレータ3は、クランクシャフト12から入力されるトルクにより発電をおこない、その電気エネルギをインバータ40を介してバッテリ41に充電することが可能に構成されている。また、モータ・ジェネレータ3から出力されたトルクをクランクシャフト12に伝達して、エンジン1から出力されたトルクを補助することも可能である。さらにまた、インバータ40およびバッテリ41にはコントローラ42が接続されている。このコントローラ42は、バッテリ41からモータ・ジェネレータ3に供給される電流値と、モータ・ジェネレータ3により発電される電流値とを検出する機能を備えている。また、コントローラ42は、モータ・ジェネレータ3の回転数を制御する機能と、バッテリ41の充電状態(SOC:state of charge)を検出および制御する機能と、モータ・ジェネレータ3のフェール状態や温度を検出する機能とを備えている。
【0038】
図7は、エンジン1の他方のトルク伝達経路の構成を示す説明図である。駆動装置5は減速装置43を備えており、この減速装置43がエンジン1およびモータ・ジェネレータ6に接続されている。減速装置43は、同心状に配置されたリングギヤ44およびサンギヤ45と、このリングギヤ44およびサンギヤ45に噛み合わされた複数のピニオンギヤ46とを備えている。この複数のピニオンギヤ46はキャリヤ47により保持されており、キャリヤ47には回転軸48が連結されている。また、エンジン1のクランクシャフト12と同心状に回転軸49が設けられており、回転軸12とクランクシャフト12とを接続・遮断するクラッチ50が設けられている。そして、回転軸49と回転軸48との間で相互にトルクを伝達するチェーン51が設けられている。なお、回転軸48には、チェーン48Aを介してエアコンプレッサなどの補機48Bが接続されている。
【0039】
また、モータ・ジェネレータ6は回転軸52を備えており、回転軸52に前記サンギヤ45が取り付けられている。また、駆動装置5のハウジング53には、リングギヤ44の回転を止めるブレーキ53が設けられている。さらに、回転軸52の周囲には一方向クラッチ54が配置されており、一方向クラッチ54の内輪が回転軸52に連結され、一方向クラッチ54の外輪がリングギヤ44に連結されている。上記構成の減速装置43により、エンジン1とモータ・ジェネレータ6との間のトルク伝達、または減速がおこなわれる。そして、一方向クラッチ54はエンジン1から出力されたトルクがモータ・ジェネレータ6に伝達される場合に係合する構成になっている。
【0040】
上記モータ・ジェネレータ6は、機械エネルギを電気エネルギに変換する回生機能と、電気エネルギを機械エネルギに変換する力行機能とを備えている。言い換えれば、モータ・ジェネレータ6は、発電機または電動機として機能することが可能である。具体的には、エンジン1を始動させるスタータとしての機能と、発電機(オルタネータ)としての機能と、エンジン1の停止時に補機48Bを駆動する機能とを兼備している。
【0041】
そして、モータ・ジェネレータ6をスタータとして機能させる場合は、クラッチ50およびブレーキ53が係合され、一方向クラッチ54が解放される。また、モータ・ジェネレータ6をオルタネータとして機能させる場合は、クラッチ50および一方向クラッチ54が係合され、ブレーキ53が解放される。さらに、モータ・ジェネレータ6により補機48Bを駆動させる場合は、ブレーキ53が係合され、クラッチ50および一方向クラッチ54が解放される。
【0042】
すなわち、エンジン1から出力されたトルクをモータ・ジェネレータ6に入力して発電をおこない、その電気エネルギをインバータ55を介してバッテリ56に充電することが可能である。また、モータ・ジェネレータ6から出力されるトルクを、エンジン1または補機48Bに伝達することが可能である。さらに、インバータ55およびバッテリ56にはコントローラ57が接続されている。このコントローラ57は、バッテリ56からモータ・ジェネレータ6に供給される電流値、またはモータ・ジェネレータ6により発電される電流値を検出または制御する機能を備えている。また、コントローラ57は、モータ・ジェネレータ6の回転数を制御する機能と、バッテリ56の充電状態(SOC:state of charge)を検出および制御する機能とを備えている。
【0043】
図8は、図2および図6ならびに図7に示されたシステムの制御回路を示すブロック図である。電子制御装置(ECU)58は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAM、ROM)ならびに入力・出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。
【0044】
この電子制御装置58には、エンジン回転数センサ59の信号、エンジン水温センサ60の信号、イグニッションスイッチ61の信号、バッテリ41,56の充電状態、およびモータ・ジェネレータ3,6の電流値を示すコントローラ42,57の信号、エアコンスイッチ62の信号、車速センサ4Bの信号、オートマチック・トランスミッション・フルードの温度を検出する油温センサ63の信号、シフトレバー4Cの操作位置を検出するシフトポジションセンサ64の信号、運転者の停車意図を検出するパーキングブレーキスイッチ65の信号、運転者の減速意図または制動意図を検出するフットブレーキスイッチ66の信号、排気管(図示せず)の途中に設けられた触媒温度センサ67の信号、アクセルペダル1Aの踏み込み量を示すアクセル開度センサ68の信号、エンジン1の電子スロットルバルブ1Bの開度を示すスロットル開度センサ69の信号、タービン回転数センサ4Aの信号、モータ・ジェネレータ3,6の回転数および回転角度を検出するレゾルバ70,71の信号等が入力されている。
【0045】
この電子制御装置58からは、エンジン1の点火装置72を制御する信号、エンジン1の燃料噴射装置73を制御する信号、コントローラ42,57を制御する信号、駆動装置5のクラッチ50およびブレーキ53を制御する信号、油圧制御装置39を制御する信号、エンジン1の始動・停止を示すインジケータ74への制御信号、電子スロットルバルブ1Bの開度を制御するアクチュエータ75の制御信号などが出力されている。このようにして、電子制御装置58に入力される各種の信号に基づいて、エンジン1の動作およびモータ・ジェネレータ3,6の動作ならびに歯車変速機構4の動作が制御される。具体的には、エンジン1の始動・停止、または出力の制御は、シフトポジションセンサ64の信号、イグニッションスイッチ61の信号、アクセル開度センサ68の信号、モータ・ジェネレータ3,6によるバッテリ41の充電量を示す信号などに基づいておこなわれる。
【0046】
ここで、電子制御装置58による歯車変速機構4および油圧制御装置39ならびにロックアップクラッチ11の制御内容を具体的に説明する。電子制御装置58には、歯車変速機構4の変速比を制御する変速線図(変速マップ)が記憶されている。この変速線図には、車両の走行状態、例えばアクセル開度と車速とをパラメータとして、所定の変速段から他の変速段に変速(アップシフトまたはダウンシフト)するための変速点が設定されている。
【0047】
そして、この変速線図に基づいて変速判断がおこなわれ、この変速判断が成立した場合は、電子制御装置58から制御信号が出力され、この制御信号が油圧制御装置39に入力される。その結果、所定のソレノイドバルブが動作し、所定の摩擦係合装置に作用する油圧が変化して、摩擦係合装置の係合・解放がおこなわれて変速が実行される。ここで、エンジントルクは、スロットル開度およびエンジン回転数をパラメータとしてマップ化され、そのマップが電子制御装置58に記憶されている。そして、変速を実行する摩擦係合装置の係合・解放のタイミング、および摩擦係合装置に作用する油圧が、エンジントルクに基づいて制御される。このように、歯車変速機構4および油圧制御装置39により、いわゆる有段式の自動変速機が構成されている。
【0048】
前記ロックアップクラッチ11は、アクセル開度、車速、変速段などの条件に基づいて制御される。このため、電子制御装置58には、ロックアップクラッチ11の動作を制御するロックアップクラッチ制御マップが記憶されている。このロックアップクラッチ制御マップには、アクセル開度および車速をパラメータとして、ロックアップクラッチ11を係合または解放する領域、もしくはスリップ制御(中間状態)する領域が設定されている。また、シフトレバー4CがDポジションまたは4ポジションに設定され、かつ、歯車変速機構4で所定の高速段が設定されている場合に、ロックアップクラッチ11を係合もしくはスリップさせる制御がおこなわれる。さらに、ロックアップクラッチ11の係合中に、歯車変速機構4の変速がおこなわれる場合は、変速時にロックアップクラッチ11を解放させる制御もおこなわれる。
【0049】
上記ハイブリッド車の制御内容を簡単に説明する。イグニッションスイッチ61がスタート位置に操作されると、モータ・ジェネレータ6のトルクが駆動装置5を介してエンジン1に伝達され、エンジン1が始動される。そして、エンジン水温が所定値以上になり、かつ、補機48Bの駆動が不要であり、かつ、バッテリ41,56の充電が不要な場合は、所定時間後にエンジン1が自動的に停止される。
【0050】
そして、アクセルペダル1Aが踏み込まれると、モータ・ジェネレータ3のトルクがトルクコンバータ2を介して歯車変速機構4に伝達され、車両が発進する。車両の発進時および低速走行時のように、エンジン効率が低い領域においては、燃料噴射をおこなわず、モータ・ジェネレータ3の出力のみにより車両が走行する。また通常走行時には、自動的にエンジン1が始動され、エンジン出力により車両が走行する。高負荷走行時には、エンジン1の出力およびモータ・ジェネレータ3の出力により車両が走行することが可能である。
【0051】
車両の走行に必要なパワーは、アクセル開度および車速に基づいて演算される。そして、予め電子制御装置58に記憶されている最適燃費線に基づいてエンジン回転数が演算される。さらに、電子スロットルバルブ1Bの開度制御をおこなうとともに、歯車変速機構4の変速比に基づいてモータ・ジェネレータ3の回転数を求め、エンジン回転数を制御する。これと同時に、必要な駆動力に対して、モータ・ジェネレータ3が分担するトルクが演算される。
【0052】
車両の減速時または制動時には、車輪32Aから入力されたトルクが歯車変速機構4およびトルクコンバータ2を介してクランクシャフト12に伝達される。すると、このトルクによりモータ・ジェネレータ3が発電機として機能し、回収した電気エネルギをバッテリ41に充電する。また、バッテリ41,56は、充電量が所定の範囲になるように制御されており、充電量が少なくなった場合は、エンジン出力を増大させ、その一部をモータ・ジェネレータ3またはモータ・ジェネレータ6に伝達して発電させる。なお、車両の停車時には自動的にエンジン1が停止される。
【0053】
また、ハイブリッド車の走行中において、歯車変速機構4の変速途中、あるいはロックアップクラッチ11のスリップ制御中にエンジントルクの変化が生じた場合は、このエンジントルクの変化に応じてモータ・ジェネレータ3のトルクが制御される。
【0054】
ここで、この実施例の構成と、この発明の構成との対応関係を説明する。ロックアップクラッチ11を有するトルクコンバータ2がこの発明の流体式トルク伝達装置に相当し、歯車変速機構4がこの発明の変速機に相当する。また、モータ・ジェネレータ3がこの発明の回転機に相当する。
【0055】
つぎに、上記ハード構成を有するハイブリッド車の制御内容を、図1のフローチャートに基づいて説明する。まず、各種の検出信号が電子制御装置58に入力され、電子制御装置58により入力信号の処理がおこなわれる(ステップ1)。そして、シフトレバー4Cが、前進ポジション、つまり、Dポジション、4ポジション、3ポジション、2ポジション、Lポジションのいずれかに設定されているか否かが判断される(ステップ2)。
【0056】
ステップ2で否定判断された場合は、車両の走行中に歯車変速機構(自動変速機)4の変速がおこなわれないとともに、ロックアップクラッチ11のスリップ制御もおこなわれない。したがって、エンジントルクが変化した場合でも、変速ショック、またはロックアップクラッチ11のスリップ量の変化によるショックは生じないため、そのままリターンする。
【0057】
ステップ2で肯定判断された場合は、歯車変速機4の変速段階がトルク相にあるか否かが判断される(ステップ3)。すなわち、変速信号が出力されて変速に関与する摩擦係合装置の切り換えが開始されると、摩擦係合装置によるトルクの分担関係が切り替わるとともに、出力トルクの変化が開始される。この変速段階がトルク相と呼ばれている。なお、このトルク相においてはエンジン回転数は変化しない。さらに変速が進行してエンジン回転数が変化し始め、変速が終了するまでの変速段階が、イナーシャ相と呼ばれている。
【0058】
そして、歯車変速機構4の変速途中において、歯車変速機構4に対する入力トルクが変化することは好ましくない。特に、トルクの分担関係が切り替わるトルク相において、歯車変速機構4に対する入力トルクが変化すると、これが摩擦係合装置の切り換えタイミングに影響を及ぼし、このタイミングがずれると変速ショックが大きくなる。なお、歯車変速機構4の変速段階は、変速出力にともなってセットされるタイマにより判断することが可能である。
【0059】
上記ステップ3で肯定判断された場合はステップ5に進む。一方、ステップ3で否定判断された場合は、ロックアップクラッチ11がスリップ中であるか否かが判断される(ステップ4)。すなわち、ロックアップクラッチ11のスリップ中にエンジントルクの変動が生じた場合は、このエンジンのトルク変動によりスリップ量が変動してしまい、歯車変速機構4から出力されるトルクが変動してショックを招く可能性がある。つまり、ロックアップクラッチ11のスリップ中は、トルク変動が出力軸32のトルク変化に表れやすい。そこで、ステップ4で肯定判断された場合もステップ5に進む。なお、ステップ4で否定判断された場合は、エンジントルクの変動が発生したとしても、トルクコンバータ2または歯車変速機構4などのトルク伝達機構により、この入力トルクの変動を吸収して、出力トルクの変動を抑制することが可能であるため、そのままリターンする。
【0060】
ステップ5においては、アクセル開度信号またはスロットル開度信号に基づいて、エンジントルクの変化があるか否かが判断される。ステップ5で否定判断された場合は、入力トルクの変動自体が生じない。このため、モータ・ジェネレータ3の機能を変更することが禁止され(ステップ6)、リターンされる。つまり、モータ・ジェネレータ3が、発電機または電動機のいずれとして機能させることも禁止され、バッテリ41に対する充電量または放電量は変化しない。
【0061】
また、ステップ5で肯定判断された場合は、モータ・ジェネレータ3の機能を制御することが可能であるか否かが判断される(ステップ7)。この実施例では、バッテリ41の充電量が上限値A1以下であり、かつ、下限値B1以上であるか否かを、ステップ7の判断基準として用いている。なお、上限値A1および下限値B1は、いずれも電子制御装置58に記憶されている。このステップ7は、エンジントルクの変化を吸収することを目的として、モータ・ジェネレータ3を電動機または発電機として機能させることが可能であるか否かを判断するためにおこなわれる。したがって、モータ・ジェネレータ3またはインバータ40のフェール状態、またはモータ・ジェネレータ3の温度などを、ステップ7の判断基準に用いることも可能である。
【0062】
そして、バッテリ41の充電量が、充電側または放電側のいずれに対しても所定の余裕がある場合はステップ7で肯定判断され、エンジントルクの変化幅が、基準値TA以上であるか否かが判断される(ステップ8)。この基準値TAは予め電子制御装置58に記憶されている。つまり、エンジントルクを吸収するためにモータ・ジェネレータ3のトルクを制御することが可能であるとしても、エンジントルクの変化の全てを、モータ・ジェネレータ3のトルクの制御により吸収可能であるか否かを判断し、その判断結果に基づいて、制御内容を異ならせるために、このステップ8がおこなわれる。
【0063】
ステップ8で否定判断された場合は、エンジントルクの変化の全てをモータ・ジェネレータ3のトルクの制御により吸収することが可能である。そこで、モータ・ジェネレータ3の制御によるバッテリ41の充電または放電をおこない(ステップ9)、リターンされる。
【0064】
具体的には、エンジントルクが増加する場合には、エンジントルクの一部をモータ・ジェネレータ3に入力して発電機として機能させてバッテリ41に充電する制御をおこない、トルクコンバータ2または歯車変速機構4にトルクが入力する前に、そのトルク変動を抑制することにより、出力軸32から出力されるトルクの変動を抑制している。
【0065】
一方、エンジントルクが減少する場合には、バッテリ41を放電制御する、つまり、モータ・ジェネレータ3を電動機として機能させて、そのトルクをクランクシャフト12に伝達してエンジントルクを補助することにより、トルクコンバータ2または歯車変速機構4にトルクが入力する前に、そのトルク変動を抑制することにより、出力軸32から出力されるトルクの変動を抑制することができる。
【0066】
このように、ロックアップクラッチ11がスリップ制御されている場合、または歯車変速機構4がトルク相にある場合などのように、エンジントルクの変動により出力トルクの変動が発生しやすい状態において、モータ・ジェネレータ3によりこのトルク変動を吸収することにより、ショックを低減することができる。モータ・ジェネレータ3は電流値を調整することにより、その機能を制御することが可能である。そして、モータ・ジェネレータ3と、歯車変速機構4の変速段を設定する各種の摩擦係合装置の係合圧、またはロックアップクラッチ11の係合圧を制御する油圧制御装置39とを比較した場合、モータ・ジェネレータ3の方は電流値の制御によりその機能を迅速、かつ、容易に制御することができるために応答性に優れており、瞬時にきめ細かい制御をおこなうことができる。
【0067】
特に、ステップ3で肯定判断されてステップ9に進んだ場合は、歯車変速機構4の変速中のトルク相における出力軸32の出力トルクの変化が抑制され、変速ショックを抑制することができる。このトルク相は、変速段階のごく短時間の現象であるため、モータ・ジェネレータ3を電動機として機能させた場合にも、バッテリ41の電圧が所定値B1未満になることが抑制される。
【0068】
また、ステップ8で肯定判断された場合は、エンジントルクの変化の全てをモータ・ジェネレータ3のトルクの制御により吸収することが困難である。そこで、エンジントルクの変化に対応するモータ・ジェネレータ3のトルクの制御と、電子スロットルバルブ1Bの開度を調整してエンジンから出力されるトルク自体を変更する制御とを併用することにより、出力軸32から出力されるトルクの変化を抑制し(ステップ10)、リターンされる。なお、このステップ10でおこなわれるモータ・ジェネレータ3の制御は、ステップ9でおこなわれる制御と同様である。
【0069】
したがって、エンジントルクの変動によるショックを低減することができる。また、モータ・ジェネレータ3のトルクの制御と、電子スロットルバルブ1Bの制御とを比較した場合、モータ・ジェネレータ3のトルクの制御の方が応答性がよい。このため、エンジントルクの変化の初期段階においては、モータ・ジェネレータ3のトルク制御を先行しておこなう方がよい。
【0070】
また、図1のステップ7をおこなうことにより、バッテリ41の充電量に応じて、モータ・ジェネレータ3による制御が可能な否かを判断することができる。したがって、実情に即したモータ・ジェネレータ3の制御をおこなうことができる。さらに、ステップ8ないし10の制御をおこなうことにより、エンジントルクの変化量(変化幅)に基づいて、モータ・ジェネレータ3による単独制御、またはモータ・ジェネレータ3および電子スロットルバルブ1Bの併用制御を選択することができる。したがって、エンジントルクの変動をモータ・ジェネレータ3の機能により吸収できるか否かを判断することができ、かつ、エンジントルクの変動量に即した制御をおこなうことができ、ショックを一層抑制することができる。
【0071】
一方、ステップ7で否定判断された場合は、バッテリ41に対する充電または放電のいずれをもおこなうことができない。言い換えれば、モータ・ジェネレータ3の機能を制御することが不可能であることになる。そこで、電子スロットルバルブ1Aの開度制御により、エンジンから出力されるトルクを固定し(ステップ11)、リターンされる。
【0072】
ここで、図1のフローチャートに示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明する。すなわち、ステップ3がこの発明の変速段階判断手段に相当し、ステップ4がこの発明のスリップ判断手段に相当し、ステップ5がこの発明のエンジントルク判断手段に相当し、ステップ7,〜10が、この発明の第1制御手段に相当する。また、ステップ7がこの発明の可否判断手段に相当し、ステップ8,〜10がこの発明の第2制御手段に相当する。さらに、ステップ8,〜10がこの発明の第3制御手段に相当する。さらにまた、ステップ8がこの発明のエンジントルク変化量判断手段に相当し、ステップ10がこの発明の複合制御手段に相当し、ステップ3で否定判断されてリターンされる処理が、この発明の第4制御手段に相当し、ステップ4で否定判断されてリターンされる処理が、この発明の第5制御手段に相当する。
【0073】
図9は、図1のステップ3で肯定判断され、その後、ステップ8,〜10の制御をおこなう場合に対応するタイムチャートである。まず、ステップ8からステップ9に進む場合を説明する。歯車変速機構4により第5速が設定され、かつ、ロックアップクラッチ11が係合(ON)されている。また、エンジン回転数NEおよびエンジントルクがほぼ一定に制御され、モータ・ジェネレータ(MG)3のトルクが零に制御されている。つまり、モータ・ジェネレータ3は発電機または電動機のいずれとしても機能していない。
【0074】
そして、時間t1において、アクセル開度および車速に基づいて、第5速から第4速にダウンシフトするべき変速判断が成立すると、その後の時間t2において、変速中に対応するロックアップクラッチ制御ロジックに基づいて、ロックアップクラッチ11を解放させる制御が開始される。ついでアクセル開度の増大に応じて、エンジントルクが実線で示すように増大する。このエンジントルクの増大分がモータ・ジェネレータ3に入力され、モータ・ジェネレータ3が発電機として機能し、実線で示すような回生トルク(負トルク)が発生する。その後、ロックアップクラッチ11が完全に解放(OFF)される。
【0075】
さらに、時間t3において変速出力がなされてトルク相が開始されている。前述したように、トルク相においては、トルクの分担関係が切り替わるために、変速機に対する入力トルクが変化すると、これが摩擦係合装置の切り換えタイミングに影響を及ぼし、変速ショックが大きくなる可能性がある。しかしながら、時間t2以降は、エンジントルクの増大に対応してモータ・ジェネレータ3の回生トルク(負)が発生しているため、エンジントルクの変動がモータ・ジェネレータ3により吸収される。
【0076】
その後、時間t4において、トルク相からイナーシャ相に切り替わることにより、エンジン回転数が増大している。また、イナーシャ相においてもエンジントルクは一定の割合で増大しているが、イナーシャ相においてもエンジントルクの変動は好ましくないが、出力トルクの変化がトルク相ほどではないため、モータ・ジェネレータ3の回生トルクを徐々に零側に戻す制御をおこなう。そして、時間t5以降はエンジントルクがほぼ一定になる。
【0077】
その後、モータ・ジェネレータ3の回生トルクが零に制御され、時間t6において、摩擦係合装置により接続される回転部材同士の回転数差が無くなる。言い換えれば、エンジン回転数が変速後の回転数に同期した時点で変速終了判断が成立し、以後、エンジン回転数がほぼ一定になる。
【0078】
つぎに、ステップ8からステップ10に進む場合は、二点鎖線で示すエンジントルクの変化幅が、実線で示すエンジントルクの変化幅よりも大きい。そこで、時間t3以降は、電子スロットルバルブ1Bを制御してエンジントルクを抑制する制御をおこなう。また、エンジントルクの変化幅が大きいため、二点鎖線で示すモータ・ジェネレータ3の回生トルクも、実線で示す回生トルクよりも負側に増大している。
【0079】
そして、時間t3以降は、電子スロットルバルブ1Bの制御によるエンジントルクの抑制分に対応して、モータ・ジェネレータ3の回生トルクもほぼ一定に制御される。さらに、時間t4以降もエンジントルクが増大するが、時間t4以降はイナーシャ相であるため、モータ・ジェネレータ3の回生トルクを徐々に零に戻す制御がおこなわれる。そして、時間t5以降はエンジントルクがほぼ一定に制御されている。
【0080】
さらに、図10のタイムチャートは、ステップ4で肯定判断された後に、ステップ8および9の制御をおこなう場合に対応している。まず、アクセル開度および車速に基づいて、ロックアップクラッチ11がスリップ制御されている。また、エンジントルクがほぼ一定に制御され、かつ、モータ・ジェネレータ3のトルクが零に制御されている。
【0081】
そして、時間t1において、アクセルペダル1AがOFFされると、エンジントルクが徐々に減少し始める。そこで、時間t1以降は、モータ・ジェネレータ3を電動機として機能させ、エンジントルクの減少に対応する分の正トルクをクランクシャフト12に伝達する。時間t2に至るとアクセル開度および車速に基づいてロックアップクラッチ11を解放させる制御が開始される。そして、時間t3においてエンジントルクの減少が終了し、時間t3以降のエンジントルクがほぼ一定に制御されている。このため、時間t3以降は、モータ・ジェネレータ3から出力されるトルクを徐々に零側に推移させる制御がおこなわれる。そして、時間t4においてロックアップクラッチ11が完全に解放され、ついで時間t5においてモータ・ジェネレータ3のトルクが零に制御される。
【0082】
なお、図1のステップ4を省略して、ステップ3で肯定判断された場合に、そのままリターンする制御をおこなうことも可能である。この制御は、モータ・ジェネレータ3が、トルクコンバータ2と歯車変速機構4との間に設けられている車両に対しても適用可能である。また、図1のステップ3を省略して、ステップ2で肯定判断された場合に、ステップ4に進む制御をおこなうことも可能である。
【0083】
なお、この発明において、流体式トルク伝達装置にはトルク増幅作用のないフルードカップリングが含まれる。また、上記実施例においては、スタータモータを備えていないものについて説明したが、スタータモータを有する構成の車両についても、この発明を適用することが可能である。そして、例えばスタータモータがフェールした場合に、モータ・ジェネレータ6によりエンジン1を始動するようにしてもよい。また、この発明においては、変速機のアップシフト時に、エンジントルクの変化が生じた場合に、モータ・ジェネレータのトルクを制御することも可能である。
【0084】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、変速機のトルク相中にエンジントルクの変化が生じた場合においても、このエンジントルクの変動を電動機のトルク制御により吸収することが可能である。この電動機は電流値を調整することにより、その機能を制御することが可能である。そして、電動機と、変速機の変速段を設定する摩擦係合装置の係合圧を制御する油圧制御装置と比較した場合、電動機の方は電流値の制御によりその機能を迅速、かつ、容易に制御することができるために応答性に優れており、瞬時にきめ細かい制御をおこなうことができる。したがって、トルク伝達機構に入力されるトルクの変動を抑制でき、かつ、このトルク伝達機構から出力されるトルクの変動が低減され、ショックを抑制することができる。また、変速機の変速段階がイナーシャ相にある場合は、前記電動機を制御して前記変速機に入力されるトルクの変動を抑制する制御をおこなわない。
【0085】
請求項2の発明によれば、変速機の変速段階がトルク相にあると判断された場合、または、ロックアップクラッチがスリップ状態にあると判断された場合に、ロックアップクラッチのスリップ中にエンジントルクの変化が生じた場合においても、このエンジントルクの変動を電動機の制御により吸収することが可能である。そして、電動機と、ロックアップクラッチの係合圧を制御する油圧制御装置と比較した場合、電動機の方は電流値の制御によりその機能を迅速、かつ、容易に制御することができるために応答性に優れており、瞬時にきめ細かい制御をおこなうことができる。したがって、トルク伝達機構に入力されるトルクの変動を抑制でき、かつ、このトルク伝達機構から出力されるトルクの変動が低減され、ショックを抑制することができる。さらに、前記変速機の変速段階がイナーシャ相にありトルク相にないと判断され、かつ、前記ロックアップクラッチがスリップ状態にないと判断された場合は、前記電動機を制御して前記流体式トルク伝達装置に入力されるトルクの変動を抑制する制御をおこなわない。
【0086】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の効果に加えて、電動機の実状に即して電動機を制御することができる。
【0087】
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかの効果に加えて、エンジントルクの変動を電動機の制御により吸収することが不可能な場合は、エンジンから出力されるトルク自体を制御することにより、トルク伝達機構から出力されるトルクの変動を、一層確実に抑制することができる。請求項5の発明によれば、請求項1ないし4のいずれかの発明と同様の効果を得られる他に、電子制御装置により制御されるエンジントルクの変化を、アクセル開度信号またはスロットル開度信号に基づいて判断する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御例を示すフローチャートである。
【図2】 この発明が適用されたハイブリッド車のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】 図2に示された歯車変速機構およびトルクコンバータの構成を示すスケルトン図である。
【図4】 図3に示された歯車変速機構で各変速段を設定するための摩擦係合装置の作動状態を示す図表である。
【図5】 図2に示された歯車変速機構を手動操作するシフトレバーのシフトポジションを示す説明図である。
【図6】 図2に示された一方のモータ・ジェネレータと、このモータ・ジェネレータの制御システムとを示すブロック図である。
【図7】 図2に示されたエンジンと、駆動装置と、モータ・ジェネレータとの配置関係を示すブロック図である。
【図8】 図1に示されたハイブリッド車の制御回路を示すブロック図である。
【図9】 図1の制御例に対応するシステムの変化状態の一例を示すタイムチャートである。
【図10】 図1の制御例に対応するシステムの変化状態の他の例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
12…クランクシャフト、 14…入力軸、 32…出力軸、 3…モータ・ジェネレータ、 4…歯車変速機構、 8…フロントカバー、 10…ハブ、
7…ポンプインペラ、 9…タービンランナ、 11…ロックアップクラッチ、
2…トルクコンバータ、 41…バッテリ、 58…電子制御装置。

Claims (5)

  1. エンジンおよび電動機が設けられているとともに、トルク伝達機構として変速機が設けられており、前記エンジンおよび前記電動機のトルクが前記変速機に入力され、かつ、その変速機から出力されたトルクが車輪に伝達されるように構成されている車両の制御装置において、
    前記変速機の変速段階がトルク相にあるか否かを判断する変速段階判断手段と、
    この変速段階判断手段により、前記変速機の変速段階がトルク相にあると判断された場合は、前記変速機に入力されるエンジントルクの変化があるか否かを判断するエンジントルク判断手段と、
    前記エンジントルク判断手段により、前記エンジントルクの変化があると判断された場合は、このエンジントルクの変化に応じて前記電動機を制御することにより、前記変速機に入力されるトルクの変動を抑制する第1制御手段と、
    前記変速段階判断手段により、前記変速機の変速段階がイナーシャ相にあり前記トルク相にないと判断された場合は、前記電動機を制御して前記変速機に入力されるトルクの変動を抑制する制御をおこなわない第4制御手段と
    備えていることを特徴とする車両の制御装置。
  2. エンジンおよび電動機が設けられ、トルク伝達機構として回転部材同士を機械的に接続するために係合されるロックアップクラッチを有する流体式トルク伝達装置が設けられており、前記エンジンおよび前記電動機のトルクが前記流体式トルク伝達装置に入力され、かつ、その流体式トルク伝達装置から出力されたトルクが、変速機を経由して車輪に伝達されるように構成されている車両の制御装置において、
    前記変速機の変速段階がトルク相にあるか否かを判断する変速段階判断手段と、
    前記ロックアップクラッチがスリップ状態にあるか否かを判断するスリップ判断手段と、
    前記変速機の変速段階がトルク相にあると判断された場合、または、前記ロックアップクラッチがスリップ状態にあると判断された場合は、前記流体式トルク伝達装置に入力されるエンジントルクの変化があるか否かを判断するエンジントルク判断手段と、
    前記エンジントルク判断手段により、前記エンジントルクの変化があると判断された場合に、このエンジントルクの変化に応じて前記電動機を制御することにより、前記流体式トルク伝達装置に入力されるトルクの変動を抑制する第2制御手段と、
    前記変速機の変速段階がイナーシャ相にありトルク相にないと判断され、かつ、前記ロックアップクラッチがスリップ状態にないと判断された場合は、前記電動機を制御して前記流体式トルク伝達装置に入力されるトルクの変動を抑制する制御をおこなわない第5制御手段と
    備えていることを特徴とする車両の制御装置。
  3. 記電動機のトルクを制御することが可能か否かを判断する可否判断手段と、
    この可否判断手段により前記電動機のトルクを制御することが可能であると判断された場合に、前記エンジントルクの変化に応じて前記電動機を制御する第3制御手段と
    を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記エンジントルク判断手段により判断されるエンジントルクの変化量が所定値以上であるか否かを判断するエンジントルク変化量判断手段と、
    このエンジントルク変化量判断手段により、前記エンジントルクの変化量が所定値以上であると判断された場合に、前記電動機の制御および前記エンジンから出力されるトルク自体の制御をおこなう複合制御手段と
    を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両の制御装置。
  5. 前記エンジントルク判断手段は、電子制御装置により制御される前記エンジントルクの変化を、アクセル開度信号またはスロットル開度信号に基づいて判断する手段を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両の制御装置。
JP24884998A 1998-09-02 1998-09-02 車両の制御装置 Expired - Fee Related JP3963047B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24884998A JP3963047B2 (ja) 1998-09-02 1998-09-02 車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24884998A JP3963047B2 (ja) 1998-09-02 1998-09-02 車両の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000083303A JP2000083303A (ja) 2000-03-21
JP3963047B2 true JP3963047B2 (ja) 2007-08-22

Family

ID=17184347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24884998A Expired - Fee Related JP3963047B2 (ja) 1998-09-02 1998-09-02 車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3963047B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3925713B2 (ja) * 2003-01-21 2007-06-06 スズキ株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
KR101048138B1 (ko) 2008-11-28 2011-07-08 기아자동차주식회사 자동차용 회생제동 제어장치
JP5359639B2 (ja) * 2009-07-21 2013-12-04 日産自動車株式会社 電動車両の制御装置
JP6277994B2 (ja) * 2015-04-28 2018-02-14 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
JP7024664B2 (ja) * 2018-08-28 2022-02-24 トヨタ自動車株式会社 駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000083303A (ja) 2000-03-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3927325B2 (ja) 車両の制御装置
JP3893778B2 (ja) ロックアップクラッチ制御装置
JP3945045B2 (ja) 回生制動トルクの制御装置
JP4765945B2 (ja) ロックアップクラッチ制御装置
JP3978899B2 (ja) 車両用回生制動装置
JP3991541B2 (ja) 車両の制御装置
JP3861510B2 (ja) 駆動制御装置
JP3780717B2 (ja) 車両用回生制動装置
JP3852228B2 (ja) エンジン始動制御装置
JP4232832B2 (ja) 車両用回生制動装置
JP2000145946A (ja) 車両の駆動系制御装置
JP4000735B2 (ja) 車両の制御装置
JP4055804B2 (ja) ロックアップクラッチ制御装置
JP3963047B2 (ja) 車両の制御装置
JP3988311B2 (ja) 車両の駆動制御装置
JP3911881B2 (ja) 駆動装置の制御装置
JP3906604B2 (ja) 車両の駆動制御装置
JP3861486B2 (ja) ハイブリッド車の制御装置
JP4253937B2 (ja) 車両用駆動装置の制御装置
JP3783463B2 (ja) ハイブリッド車の駆動制御装置
JP2000074202A (ja) 変速機の変速制御装置
JP3952651B2 (ja) 車両の減速制御装置
JP3948138B2 (ja) 回生制動力の制御装置
JP4714956B2 (ja) 車両の制御装置
JP2000055186A (ja) エンジン始動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060516

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070501

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070514

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110601

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120601

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120601

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130601

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees