JP4253937B2 - 車両用駆動装置の制御装置 - Google Patents

車両用駆動装置の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4253937B2
JP4253937B2 JP20390599A JP20390599A JP4253937B2 JP 4253937 B2 JP4253937 B2 JP 4253937B2 JP 20390599 A JP20390599 A JP 20390599A JP 20390599 A JP20390599 A JP 20390599A JP 4253937 B2 JP4253937 B2 JP 4253937B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
input
engine
control
torque
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20390599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001032922A (ja
Inventor
淳 田端
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP20390599A priority Critical patent/JP4253937B2/ja
Publication of JP2001032922A publication Critical patent/JP2001032922A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4253937B2 publication Critical patent/JP4253937B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H2045/002Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches comprising a clutch between prime mover and fluid gearing
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エンジンなどの駆動力源の出力側に、直結クラッチ(ロックアップクラッチ)を有するトルクコンバータなどの流体伝動装置と、選択的に係合・解放させられる入力クラッチとが、トルクの伝達方向で直列に設けられた車両用の駆動装置を対象とする制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガソリンなどの化石燃料を使用する車両における燃費に対する要求が、環境保全などの観点から強く要求されるようになってきている。この種の車両における燃費の向上は、主に、エンジンを含む駆動系統における動力損失の低減を図ることにより実行されてきたが、このような手法による燃費の改善には限界があり、燃費向上の要求を必ずしも満たし得なくなっている。そこで最近では、減速時や一時的な停車時にエンジンを停止させることにより燃料の消費を削減するいわゆるエコラン車が開発され、さらにはエンジンの自動停止および再始動の制御に加えて減速時に車両の有する慣性エネルギを回生しその回生エネルギを発進時などに使用する制御も試みられている。車両の有する慣性エネルギの回生のための装置として、電動機と発電機との両方の機能を備えたモータ・ジェネレータが有効であり、これをエンジンに替わる動力源として使用するいわゆるハイブリッド車も開発されている。
【0003】
上記のエコラン車やハイブリッド車では、走行状態に応じてエンジンが動力源となったり、あるいは制動のための負荷となったり、あるいはフリクションロスの原因となり、さらにはモータ・ジェネレータが動力源や回生装置などになる。このような多様な走行モードでの熱効率を良好にするためには、エンジンやモータ・ジェネレータあるいは駆動輪との間の動力伝達を効率の良い状態でおこなうことが必要である。そこで、例えば特開平9−117009号公報に記載されたハイブリッド車では、内燃機関と電動機とを駆動力源として備えており、その内燃機関と電動機との間に、これらを選択的に連結・遮断する入力クラッチが設けられている。したがってこのハイブリッド車では、電動機によって走行している場合や電動機によってエネルギの回生をおこなっている場合に、入力クラッチを解放して内燃機関を動力伝達系統から遮断することにより、内燃機関によるフリクションロスを回避し、燃費を更に向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した入力クラッチを設けることにより、内燃機関(エンジン)を動力伝達系統に連結し、あるいは反対に遮断することができるので、動力伝達系統あるいは走行モードを多様化することができる。しかしながら、入力クラッチを係合状態から解放状態に切り換え、あるいは反対に解放状態から係合状態に切り換えると、動力伝達系統の構成が変化し、入力トルクや負荷が増大もしくは減少する。その結果、駆動輪に掛かるトルクが変化するために、入力クラッチの係合・解放状態の切り換えに起因してショックが生じる可能性があった。
【0005】
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、入力クラッチの切り換えに伴うショックを有効に防止することのできる制御装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、エンジンの出力側に、該エンジン側から順に、入力クラッチと、入力側部材と出力側部材とをトルク伝達可能に直接連結する直結クラッチを有する流体伝動装置とが、トルクの伝達方向で直列に連結され、さらに前記入力クラッチと前記入力側部材とを連結している部材もしくは前記入力側部材にモータ・ジェネレータが連結されている車両用駆動装置の制御装置において、前記エンジンによる走行と前記モータ・ジェネレータによる走行との切り換えに伴って前記入力クラッチの係合・解放状態を切り換える際に、前記直結クラッチを完全係合状態よりトルク伝達容量の小さくなる状態に設定する係合状態制御手段を備えていることを特徴とする制御装置である。
【0007】
したがって請求項1の発明においては、入力クラッチの係合・解放状態が切り替わる際に流体伝動装置における直結クラッチがトルク伝達容量の小さい状態に制御され、直結クラッチを介したトルクの伝達が制限される。そのため、流体伝動装置では、流体を介したトルクの伝達が生じ、その場合、入力側のトルクの変化に伴って流体伝動装置における入力側部材と出力側部材との間で滑り(相対回転)が生じ、その結果、入力クラッチの切り換えに伴う出力トルクの変動が抑制され、ショックの発生が防止される。
【0008】
また、請求項2の発明は、始動用モータが付設された駆動力源の出力側に、該駆動力源側から順に、入力クラッチと、入力側部材と出力側部材とをトルク伝達可能に直接連結する直結クラッチを有する流体伝動装置とが、トルクの伝達方向で直列に連結されている車両用駆動装置の制御装置において、前記駆動力源を前記始動用モータによって始動することに伴って前記入力クラッチを係合させる際、および前記駆動力源を停止することに伴って前記入力クラッチを解放させる際に、前記直結クラッチのトルク伝達容量が完全係合状態より小さい状態になるように制御する係合状態制御手段を備えていることを特徴とする制御装置である。
【0009】
したがって請求項2の発明においては、駆動力源を始動することに伴って入力クラッチを係合させる場合、および駆動力源を停止させることに伴って入力クラッチを解放させる場合、直結クラッチのトルク伝達容量が低下させられるので、入力クラッチの係合や解放によって流体伝動装置に伝達されるトルクが変化するとしても、流体伝動装置の入力側部材と出力側部材との間に滑りが生じ、その結果、入力クラッチの切り換えに伴う出力トルクの変動が抑制され、ショックの発生が防止される。
【0010】
さらに請求項3の発明は、請求項1または2の発明における前記係合状態制御手段は、記エンジンもしくは駆動力源を停止させることに伴って前記入力クラッチを解放させる際に、前記エンジンもしくは駆動力源の停止判断から前記入力クラッチが解放する前までの間に前記直結クラッチの解放制御を開始する手段を含むことを特徴とする制御装置である。
【0011】
したがって請求項3の発明においては、駆動力源を停止させるのに伴って入力クラッチを解放させる場合、エンジンもしくは駆動力源の停止の判断の成立と同時に、もしくはその直後に直結クラッチのトルク伝達容量を低下させる制御が開始される。そのため、エンジンもしくは駆動力源を停止することに伴ってその出力トルクが低下し始めるとともに、入力クラッチが係合していることにより流体伝動装置に対する入力トルクが低下し始める。その時点では、既に直結クラッチのトルク伝達容量が低下しているので、入力側のトルクの低下に伴って流体伝動装置の入力側部材と出力側部材との間に滑りが生じ、その結果、入力クラッチの切り換えに伴う出力トルクの変動が抑制され、ショックの発生が防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を図に示す具体例に基づいて説明する。図2はこの発明の一実施形態であるハイブリッド車のパワープラントの一例を示している。車両の動力源としての内燃機関1は、要は、燃料を燃焼させて動力を出力する装置であって、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを採用することができる。また内燃機関1には、レシプロエンジンやロータリーエンジンあるいはタービンエンジンであってもよい。なお、以下の説明では、内燃機関1をエンジン1と記す。
【0013】
またエンジン1は、電子スロットルバルブ1Aの開度や燃料噴射量あるいは点火時期などを電気的に制御できるように構成され、さらにエンジン1を始動させるスタータ1Bが設けられている。そして、エンジン1を制御するための電子制御装置(E/G−ECU)8が設けられている。この電子制御装置8は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記憶装置(RAMおよびROM)ならびに入出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。以下、各種の電子制御装置が説明されているが、その構成はこのエンジン1用の電子制御装置8とほぼ同様である。そして、この電子制御装置8において、アクセル開度や車速、変速信号、エンジン水温などの入力データに基づいて予め記憶しているプログラムに従って演算をおこない、その演算結果に基づいて制御信号を出力するように構成されている。
【0014】
さらに、内燃機関1の出力側に入力クラッチ122を介して、他の駆動力源としての機能を有する電動機(MG)2が接続されている。また、電動機2の出力側にはトルクコンバータ(T/C)4を介して自動変速機3が配置されている。この自動変速機3は、変速機構5と、この変速機構5およびトルクコンバータ4を制御する油圧制御部7とを有している。
【0015】
その電動機2は、要は、電力が供給されてトルクを出力する装置であり、直流モータや交流モータを採用することができ、さらには固定永久磁石型同期モータなどの発電機能を兼ね備えたいわゆるモータ・ジェネレータを使用することができる。なお、以下の説明では、電動機2をモータ・ジェネレータ2と記す。また、モータ・ジェネレータ2の回転数および回転角度を検出するレゾルバ2Aが設けられている。さらに、モータ・ジェネレータ2には、インバータ9を介してバッテリ10が接続されている。
【0016】
そして、モータ・ジェネレータ2を制御するコントローラとしての電子制御装置(MG−ECU)11が設けられている。この電子制御装置11は、入力されるデータに基づいて演算をおこなって、モータ・ジェネレータ2に供給する電流や周波数、モータ・ジェネレータ2を発電機として用いてバッテリ10に充電する電力、モータ・ジェネレータ2を発電機として機能させる場合の回生制動トルクなどを制御するように構成されている。
【0017】
図3は、この発明のハイブリッド車のパワープラントを示すスケルトン図である。エンジン1のクランクシャフト1Cと、トルクコンバータ4のフロントカバー120が接続されている動力伝達軸121との間に、前記入力クラッチ122が配置されている。この入力クラッチ122は、エンジン1と動力伝達軸121との間の動力伝達状態を制御する機能を有している。この実施形態では、入力クラッチ122として公知の摩擦式クラッチが用いられている。すなわち、入力クラッチ122は、シリンダおよびピストンならびにリターンスプリング(いずれも図示せず)などを有する。そして、入力クラッチ122は、ピストンに作用する油圧により、入力クラッチ122の係合・解放を制御するように構成されている。また、この動力伝達軸121には、モータ・ジェネレータ2のロータ(図示せず)が連結されている。
【0018】
前記トルクコンバータ4は、油圧により動作が制御されるように構成されており、フロントカバー120に一体的に結合されたポンプインペラ47と、変速機構5の入力軸57に取り付けられたタービンランナ61と、トルクコンバータ4の一部を構成しているケーシング内部のオイルの流れの向きを変えるステータ56と、フロントカバー120と入力軸57との間の動力伝達状態を切り換えるロックアップクラッチ62とを有している。
【0019】
トルクコンバータ4は、このロックアップクラッチ62が解放されることにより流体を介した動力伝達状態になり、これとは反対にロックアップクラッチ62が係合されることにより機械的な動力伝達状態になる。なお、ロックアップクラッチ62が解放された状態では、ステータ56の機能により、ポンプインペラ47からタービンランナ61に伝達されるトルクを増幅することができる。
【0020】
また、トルクコンバータ4と変速機構5との間には、機械式オイルポンプ6が配置されている。この機械式オイルポンプ6の回転軸は、ポンプインペラ47に接続されている。したがって、この機械式オイルポンプ6は、エンジン1またはモータ・ジェネレータ2の動力により駆動することができる。また、車輪(駆動輪)96Aから入力される動力を機械式オイルポンプ6に伝達することにより、機械式オイルポンプ6を駆動することもできる。機械式オイルポンプ6は、入力クラッチ122およびトルクコンバータ4ならびに自動変速機3に供給する油圧の元圧を発生する機能を有している。
【0021】
一方、図3に示す自動変速機3は、前進5段・後進1段の変速段を設定することができるように構成されている。すなわちここに示す自動変速機3は、トルクコンバータ4および機械式オイルポンプ6に続けて副変速部81と、主変速部82とを備えている。その副変速部81は、いわゆるオーバードライブ部であって1組のシングルピニオン型遊星歯車機構83によって構成され、そのキャリヤ84が前記入力軸57に連結され、またこのキャリヤ84とサンギヤ85との間に一方向クラッチF0 と一体化クラッチC0 とが並列に配置されている。なお、この一方向クラッチF0 はサンギヤ85がキャリヤ84に対して相対的に正回転(入力軸57の回転方向の回転)する場合に係合するようになっている。またサンギヤ85の回転を選択的に止める多板ブレーキB0 が設けられている。そしてこの副変速部81の出力要素であるリングギヤ86が、主変速部82の入力要素である中間軸87に接続されている。
【0022】
したがって副変速部81においては、一体化クラッチC0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊星歯車機構83の全体が一体となって回転するため、中間軸87が入力軸57と同速度で回転し、低速段となる。またブレーキB0 を係合させてサンギヤ85の回転を止めた状態では、リングギヤ86が入力軸57に対して増速されて正回転し、高速段となる。
【0023】
他方、主変速部82は三組の遊星歯車機構88,89,90を備えており、それらの回転要素が以下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構88のサンギヤ91と第2遊星歯車機構89のサンギヤ92とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機構88のリングギヤ93と第2遊星歯車機構89のキャリヤ94と第3遊星歯車機構90のキャリヤ95との三者が連結され、かつそのキャリヤ95に出力軸96(自動変速機3の出力部材)が連結されている。この出力軸96が、動力伝達装置(図示せず)を介して車輪96Aに接続されている。さらに第2遊星歯車機構89のリングギヤ97が第3遊星歯車機構90のサンギヤ98に連結されている。
【0024】
この主変速部82の歯車列では後進段と前進側の四つの変速段とを設定することができ、そのためのクラッチおよびブレーキが以下のように設けられている。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されている第2遊星歯車機構89のリングギヤ97および第3遊星歯車機構90のサンギヤ98と中間軸87との間に第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された第1遊星歯車機構88のサンギヤ91および第2遊星歯車機構89のサンギヤ92と中間軸87との間に第2クラッチC2 が設けられている。
【0025】
つぎにブレーキについて述べると、第1ブレーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機構88および第2遊星歯車機構89のサンギヤ91,89の回転を止めるように配置されている。またこれらのサンギヤ91,89(すなわち共通サンギヤ軸)とトランスミッションハウジング20との間には、第1一方向クラッチF1 と多板ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されており、その第1一方向クラッチF1 はサンギヤ91,89が逆回転(入力軸57の回転方向とは反対方向の回転)しようとする際に係合するようになっている。多板ブレーキである第3ブレーキB3 は第1遊星歯車機構88のキャリヤ99とトランスミッションハウジング20との間に設けられている。
【0026】
そして第3遊星歯車機構90のリングギヤ100の回転を止めるブレーキとして多板ブレーキである第4ブレーキB4 と第2一方向クラッチF2 とがトランスミッションハウジング20との間に並列に配置されている。なお、この第2一方向クラッチF2 はリングギヤ100が逆回転しようとする際に係合するようになっている。上述した各変速部81,82の回転部材のうち副変速部81のクラッチC0 の回転数を検出するタービン回転数センサ101と、出力軸96の回転数を検出する出力軸回転数センサ102とが設けられている。上記変速機構5の一部を構成する各種のクラッチやブレーキには、いわゆる、湿式油圧多板クラッチが用いられている。
【0027】
上記の自動変速機3では、各クラッチやブレーキなどの摩擦係合装置を、図4に示すように係合・解放することにより、前進第1段ないし第5段の変速段と、後進1段の変速段とを設定することができる。すなわち、自動変速機3は、その変速比を段階的に変更することのできる、いわゆる有段式の自動変速機である。なお、図4において、○印は摩擦係合装置が係合されることを意味し、空欄は摩擦係合装置が解放されることを意味し、◎印は、エンジンブレーキ時に摩擦係合装置が係合されることを意味し、△印は摩擦係合装置が係合されるものの、その摩擦係合装置は動力伝達に関係しないことを意味している。
【0028】
一方、図2に示すように、自動変速機3の変速比の制御範囲を設定するシフトレバー127Aが設けられている。このシフトレバー127Aと油圧制御部7とが機械的に連結されている。このシフトレバー127Aの操作により選択されるシフトポジションの一例が図5に示されている。すなわち、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D(ドライブ)ポジション、“4”ポジション、“3”ポジション、“2”ポジション、Lポジションを選択することができる。
【0029】
そして、シフトレバー127Aの操作により、非走行ポジション、例えばPポジションまたはNポジションが選択された場合は、自動変速機3が、入力部である入力軸57と出力部である出力軸96との間で動力(トルク)の伝達ができない状態になる。すなわちトルク伝達経路が成立しない。また、走行ポジション、例えば、Rポジション、Dポジション、“4”ポジション、“3”ポジション、“2”ポジション、Lポジションのうちのいずれかが選択された場合は、自動変速機3が、入力部である入力軸57と出力部である出力軸96との間で動力の伝達をおこなうことができる状態になる。すなわちトルク伝達経路が成立する。
【0030】
ここで、Dポジションは車速やアクセル開度などの車両の走行状態に基づいて、自動変速機3で前進第1速ないし第5速のいずれかを設定するためのポジションであり、また“4”ポジションは、第1速ないし第4速のいずれか、“3”ポジションは第1速ないし第3速のいずれか、“2”ポジションは第1速または第2速、Lポジションは第1速をそれぞれ設定するためのポジションである。“3”ポジションないしLポジションは、車両の惰力走行状態、つまりコースト状態でエンジンブレーキレンジを設定するポジションであり、それぞれのポジションで設定可能な変速段のうち最も高速側の変速段でエンジンブレーキを効かせるように構成されている。このエンジンブレーキ力は、図4の図表において、各変速段で「◎」印に対応する摩擦係合装置の係合により強められる。これら「◎」印に対応する摩擦係合装置は、各一方向クラッチに対して並列に設けられている。
【0031】
また、この実施形態においては、自動変速機3の変速比を、電子制御装置12に入力される信号に基づいて自動的に制御することのできる自動変速制御状態と、手動操作により制御することのできる手動変速制御状態とを相互に切り換えることができる。図6は、スポーツモードスイッチ76を示し、このスポーツモードスイッチ76は、例えばインストルメントパネル(図示せず)付近またはコンソールボックス(図示せず)付近などに配置されている。このスポーツモードスイッチ76がオンされると、前記手動変速制御状態が設定され、スポーツモードスイッチ76がオフされると、手動変速制御状態が解除される。
【0032】
ところで、図2に示すハイブリッド車には、前記機械式オイルポンプ6とは別の電動オイルポンプ110が設けられている。また、電動オイルポンプ110を駆動するための電動機110Aが設けられ、さらにその電動機110Aにはインバータ110Cを介してバッテリ110Bが接続されている。そして、インバータ110Cおよびバッテリ110Bを制御するコントローラとしての電子制御装置(ECU)110Dが設けられている。この電子制御装置110Dは、入力されるデータに基づいて演算をおこなって、電動機110Aを制御するように構成されている。この電動機110Aの回転数を制御することにより、電動オイルポンプ110の吐出量が増減される。そして、電動オイルポンプ110は、エンジン1の停止時などに駆動されるもので、機械式オイルポンプ6の機能と同じ機能を有している。
【0033】
つまり、機械式オイルポンプ6および電動オイルポンプ110は、共に、自動変速機3およびトルクコンバータ4ならびに入力クラッチ122などの油圧式動作システムに供給される油圧の油圧源となっている。図7は、油圧制御部7を構成する油圧回路のうち、自動変速機3の摩擦係合装置および入力クラッチ122に対応する油圧回路の一部を示す図である。
【0034】
すなわち、オイルパン123とチェックボール機構150との間の油路には、機械式オイルポンプ6および電動オイルポンプ110が相互に並列に配置されている。チェックボール機構150の出力側にはプライマリレギュレータバルブ124が接続され、このプライマリレギュレータバルブ124の出力側には、マニュアルバルブ125および入力クラッチコントロールソレノイド(リニアソレノイド)126が相互に並列に接続されている。マニュアルバルブ125の出力ポートには、第1クラッチC1 および第2クラッチC2 が接続されている。このマニュアルバルブ125はシフトレバー127Aの操作により動作し、マニュアルバルブ125の動作により、マニュアルバルブ125と第1クラッチC1 および第2クラッチC2 とを接続するポートが開閉される。なお、第1クラッチC1 とマニュアルバルブ125との間にアキュムレータ(図示せず)を設けるとともに、第2クラッチC2 とマニュアルバルブ125との間にアキュムレータ(図示せず)を設けることもできる。また、入力クラッチコントロールソレノイド126の出力ポートには、入力クラッチ122が接続されている。したがって入力クラッチ122を、マニュアルバルブ125の動作状態に関係なく制御できるようになっている。
【0035】
そして、機械式オイルポンプ6および電動オイルポンプ110により、オイルパン123のオイルが汲み上げられるとともに、吐出圧の高いポンプの油圧が、チェックボール機構150を経由してプライマリレギュレータバルブ124の入力ポートに供給される。そして、プライマリレギュレータバルブ124により、ライン圧が、スロットル開度あるいはアクセル開度に応じた圧力に調圧される。このプライマリレギュレータバルブ124から出力される油圧が、マニュアルバルブ125の動作により、第1クラッチC1 または第2クラッチC2 に供給される。なお、前記アキュムレータにより、第1クラッチC1 または第2クラッチC2 に供給される油圧の急激な立ち上がりが抑制される。
【0036】
また、プライマリレギュレータバルブ124から出力された油圧が、入力クラッチコントロールソレノイド126の動作により入力クラッチ122に作用する。このように、入力クラッチコントロールソレノイド126は、入力クラッチ122とプライマリレギュレータバルブ124とを接続する油路に設けられており、入力クラッチ122に作用する油圧が、入力クラッチコントロールソレノイド126の機能により直接的に、すなわちマニュアルバルブ125の動作状態に関係なく制御される。したがって、入力クラッチコントロールソレノイド126以外に格別の部品を設ける必要がなく、自動変速機3の製造コストを低減することができる。
【0037】
一方、図2に示すように、エンジン1のクランクシャフト1Cには、駆動装置127を介してモータ・ジェネレータ(MG)128が連結されている。モータ・ジェネレータ128は、その動力をエンジン1を介して車輪96Aに伝達する動力源としての機能と、エアコン用コンプレッサなどの補機(図示せず)を駆動する機能と、エンジン1の動力により駆動される発電機としての機能とを有している。この駆動装置127は、遊星歯車機構(図示せず)、およびこの遊星歯車機構によるトルク伝達状態を切り換える摩擦係合装置(図示せず)ならびに一方向クラッチ(図示せず)などを有する減速装置(図示せず)を備えている。また、駆動装置127は、エンジン1とモータ・ジェネレータ128との間の動力伝達経路を接続・遮断するクラッチ機構(図示せず)を備えている。また、モータ・ジェネレータ128には、インバータ129を介してバッテリ130が電気的に接続されているとともに、インバータ129およびバッテリ130を制御する電子制御装置(MG−ECU)131が設けられている。
【0038】
図8には、上記ハイブリッド車のシステムを総合的に制御する総合制御装置(ECU)104が示されている。そして、図2に示された各種の電子制御装置8,11,12,110D,131と総合制御装置104とが相互にデータ通信可能に接続されている。そして、エンジン1、駆動装置127の減速装置、モータ・ジェネレータ2,128、自動変速機3およびロックアップクラッチ62ならびに油圧制御部7、入力クラッチ122などの各装置は、車両の状態を示す各種のデータに基づいて制御される。
【0039】
具体的には、総合制御装置104に各種の信号を入力し、その入力された信号に基づく演算結果を制御信号として出力するようになっている。この総合制御装置104には、ミリ波レーダ装置からの信号、ABS(アンチロックブレーキ)コンピュータからの信号、車両安定化制御(VSC:商標)コンピュータからの信号、エンジン回転数NE 、エンジン水温、イグニッションスイッチからの信号、バッテリ10,130のSOC(State of Charge:充電状態)およびモータ・ジェネレータ2,128の温度などを含む機能検出信号が入力される。
【0040】
また、総合制御装置104には、ヘッドライトのオン・オフ信号、デフォッガのオン・オフ信号、エアコンのオン・オフ信号、車速(出力軸回転数)信号、油温センサ3Aの信号、シフトポジションセンサの信号、サイドブレーキのオン・オフ信号、フットブレーキのオン・オフ信号、触媒(排気浄化触媒)温度、アクセル開度、カム角センサからの信号、スポーツシフト信号、車両加速度センサからの信号、駆動力源ブレーキ力スイッチからの信号、タービン回転数NT センサからの信号、レゾルバ2Aの信号などが入力される。
【0041】
また、出力信号の例を挙げると、点火信号、噴射(燃料の噴射)信号、前記モータ・ジェネレータ2,128を制御するコントローラとしての電子制御装置11,131への信号、駆動装置127の減速装置またはクラッチ機構に対する制御信号、ATソレノイドへの信号、ATライン圧コントロールソレノイドへの信号、ABSアクチュエータへの信号、入力クラッチコントロールソレノイド126に対する制御信号、スポーツモードインジケータへの信号、VSCアクチュエータへの信号、ATロックアップコントロールバルブへの信号、電動オイルポンプ110を制御する電子制御装置110Dに対する信号などである。
【0042】
ここで、この発明の構成と実施形態の構成との対応関係をまとめて説明すると、エンジン1がこの発明の駆動力源に相当し、上記の入力クラッチ122がこの発明の入力クラッチに相当し、さらに上記のトルクコンバータ4がこの発明の流体伝動装置に相当し、その内部に設けられているロックアップクラッチ62がこの発明の直結クラッチに相当する。
【0043】
つぎに、ハードウエアが上記のように構成されたハイブリッド車の制御例を図1のフローチャートに基づいて説明する。この図1の制御例は、車両の減速時に回生制御を実行している場合の制御例であり、したがって、まず、各種の電子制御装置8,11,12,13,110Dおよび総合制御装置104により入力信号の処理がおこなわれ(ステップS1)、ついで回生条件が成立しているか否かが判断される(ステップS2)。その回生制御は、通常のハイブリッド車で実行しているのと同様に、車両の有している運動エネルギを電気エネルギに変換して蓄える制御であり、したがってその回生条件は、モータ・ジェネレータ2やこれを制御する機器に異常がないこと、バッテリ10が満充電状態でなくかつ温度が過剰に高くなくて充電が可能であることなどである。このステップS2で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうことなくリターンする。
【0044】
これに対してステップS2で肯定的に判断された場合には、ロックアップクラッチ62が係合しているか否かが判断される(ステップS3)。減速時の回生制御の場合、車体振動が悪化しない範囲でロックアップクラッチ62が係合させられる。ステップS3ではその状態を判断する。ロックアップクラッチ62が解放させられていてステップS3で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうことなくリターンする。
【0045】
これに対してロックアップクラッチ62が係合させられていてステップS3で肯定的に判断された場合にはエンジン1を駆動している状態での走行中か否かが判断される(ステップS4)。燃費を向上させるためのいわゆるエコラン制御によってエンジン1が停止させられていれば、ステップS4で否定的に判断され、また反対にその制御が未だ実行されていない状態ではステップS4で肯定的に判断される。
【0046】
エンジン1が停止していることによりステップS4で否定的に判断された場合には、そのエンジン1を再始動させる条件が成立したか否かが判断される(ステップS5)。この判断は、その時点における車両の走行状態と下記のマップとに基づいておこなわれる。
【0047】
すなわちこの実施形態においては、シフトレバー127Aにより選択される各シフトポジションに対応して、エンジン1およびモータ・ジェネレータ2の駆動・停止を切り換えるための制御態様、すなわち、駆動力源切り換えマップが予め設定されている。図9ないし図12には、各シフトポジションに対応する駆動力源切り換えマップの一例と、各シフトポジションで自動変速機3の変速段を制御するための変速マップ(変速線図)の一例とが総括的に示されている。これらの駆動力源切り換えマップにおいては、車両の状態、具体的には車速およびアクセル開度をパラメータとし、かつ、実線で示す状態を境界として、エンジン駆動領域(運転領域)とモータ・ジェネレータ駆動領域とが設定され、車速およびアクセル開度をパラメータとして、破線で示す状態を境界として、自動変速機3の変速点(変速線)が設定されている。
【0048】
まず図9の駆動力源切り換えマップは、Dポジションに対応している。すなわち、車速V5以下であり、かつ、所定のアクセル開度以下の領域に、モータ・ジェネレータ駆動領域が設定され、モータ・ジェネレータ駆動領域以外の領域に、エンジン駆動領域が設定されている。このモータ・ジェネレータ駆動領域においては、自動変速機3が第1速〜第3速のいずれかの変速段に制御される。具体的には車速零〜車速V1の領域では第1速が設定され、車速V1〜車速V3の領域では第2速が設定され、車速V3〜車速V5の領域では第3速が設定される。なお、車速V3は車速V1よりも高速であり、車速V5は車速V3よりも高速である。これに対して、エンジン駆動領域においては、自動変速機3が第1速〜第5速のうちのいずれかの変速段に制御される。
【0049】
また、図10の駆動力源切り換えマップは“2”ポジションに対応するものであり、この駆動力源切り換えマップにおいては、車速V4以下であり、かつ、所定のアクセル開度以下の領域に、モータ・ジェネレータ駆動領域が設定され、モータ・ジェネレータ駆動領域以外の領域に、エンジン駆動領域が設定されている。このモータ・ジェネレータ駆動領域においては、自動変速機3が第1速または第2速のいずれかの変速段に制御される。具体的には車速零〜車速V1の領域では第1速が設定され、車速V1〜車速V4の領域では第2速が設定される。なお、車速V4は前記車速V3よりも高速であり、かつ、前記車速V5よりも低速である。これに対して、エンジン駆動領域においては、自動変速機3が第1速または第2速のいずれかの変速段に制御される。
【0050】
さらに、図11の駆動力源切り換えマップはLポジションに対応するものであり、この駆動力源切り換えマップにおいては、車速V2以下であり、かつ、所定のアクセル開度以下の領域に、モータ・ジェネレータ駆動領域が設定され、モータ・ジェネレータ駆動領域以外の領域に、エンジン駆動領域が設定されている。このモータ・ジェネレータ駆動領域およびエンジン駆動領域においては、自動変速機3の変速段が第1速に固定される。
【0051】
さらにまた、図12の駆動力源切り換えマップはRポジションに対応するものであり、この駆動力源切り換えマップにおいては、車速V2以下であり、かつ、所定のアクセル開度以下の領域に、モータ・ジェネレータ駆動領域が設定され、モータ・ジェネレータ駆動領域以外の領域に、エンジン駆動領域が設定されている。なお、図9ないし図12の制御マップには示されていないが、モータ・ジェネレータ2およびエンジン1を共に駆動させ、その動力を車輪96Aに伝達する制御をおこなうこともできる。
【0052】
このように、車速およびアクセル開度を含む停止条件または復帰条件の成立により、エンジン1を運転状態から自動停止させる制御と、自動停止しているエンジン1を運転状態に復帰させる復帰制御とがおこなわれる。また、図9および図10の変速マップにおいて、所定の変速比、例えば第2速が設定される領域(車速)は、各シフトポジション毎に相違しており、高速側の変速段の設定がなくなると(言い換えれば設定できる最小変速比が大きくなることに比例して)、第2速の設定される領域が広くなっている。具体的には図9の変速マップよりも図10の変速マップの方が、第2速の設定される領域が広くなっている。このように設定することにより、モータ・ジェネレータ駆動領域が可及的に増やされ、騒音および排気ガスを低減することができる。
【0053】
車速およびアクセル開度によって決まる車両の走行状態が、上記のマップにおけるエンジン駆動領域に入っていないことによりステップS5で否定的に判断された場合には、リターンされる。その場合、モータ・ジェネレータ2による回生制御が実行されていれば、その回生制御が継続される。これに対してステップS5で肯定的に判断された場合には、前記ロックアップクラッチ62が解放もしくは半係合状態に制御される(ステップS6)。すなわちロックアップクラッチ62のトルク伝達容量が低下させられる。これは、例えばロックアップクラッチ62とフロントカバー120との間のいわゆる解放側の油圧を高くすることにより実行される。
【0054】
この状態でエンジン1の始動制御が実行される(ステップS7)。これは、例えばエンジン1に対して燃料の供給を開始するとともに、補機を駆動する機能をも有している前記モータ・ジェネレータ128によってエンジン1を回転させることによって実行される。そしてこのエンジン1の始動制御に続けて入力クラッチ122を係合させるための直接圧制御が実行される(ステップS8)。前述したように上記の自動変速機3では、プライマリレギュレータバルブ124で調圧したライン圧を入力クラッチコントロールソレノイド126で直接調圧して入力クラッチ122に供給するように構成されているので、入力クラッチコントロールソレノイド126の電流値もしくはデューティ比を制御して入力クラッチ122のトルク伝達量を制御する。具体的には、油圧を徐々に高くしてトルク伝達容量を次第に増大させる。
【0055】
ついで入力クラッチ122の係合の終了が判断される(ステップS9)。入力クラッチ122がトルク伝達容量を持ち始め、最終的には完全係合すると、エンジン1とトルクコンバータ4を含む自動変速機3とが連結されることになるので、エンジン回転数もしくは自動変速機3の入力回転数などが変化する。したがって入力クラッチ122の係合の終了はこれらの回転数の変化に基づいて判断することができる。また係合油圧の増大の勾配に応じて完全係合までの時間が決まるので、タイマによってステップS9の判断をおこなうこともできる。
【0056】
入力クラッチ122が未だ完全には係合していないことによりステップS9で否定的に判断された場合には入力クラッチ122の直接圧制御(ステップS8)を継続し、また入力クラッチ122が完全に係合してステップS9で肯定的に判断された場合には、ロックアップクラッチ62の再係合制御を実行する(ステップS10)。すなわち解放もしくは半係合状態のロックアップクラッチ62を、滑りのない完全な係合状態に制御する。これは、例えばロックアップクラッチ62とフロントカバー120との間のいわゆる解放側の油圧を低くすることにより実行される。
【0057】
したがって入力クラッチ122が解放状態から係合状態に切り替わり、それに伴って自動変速機3の入力トルクが変化する際には、ロックアップクラッチ62が解放もしくは半係合状態に制御される。そのため、トルクコンバータ4の入力側のトルクが急激に変化すれば、トルクコンバータ4における入力側の部材と出力側の部材との間で相対的に滑りが生じ、その結果、出力側のトルクの変化が滑らかになり、ショックが防止もしくは緩和される。
【0058】
一方、減速時のいわゆるエコラン制御が実行されていることによりエンジン1が既に停止されており、そのためにステップS3で肯定的に判断された場合には、エンジン1の停止条件が成立したか否かが判断される(ステップS11)。この判断は、前述したステップS5におけるエンジン1の始動条件の成立の判断と同様に、車速やアクセル開度などの走行状態とマップとに基づいておこなうことができる。エンジン1を停止させる状態となっていないことにより、ステップS11で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうことなくリターンする。なおその場合、モータ・ジェネレータ2による回生制御が実行されている場合には、その制御を継続する。
【0059】
また反対にエンジン1を停止させる条件が成立していることによりステップS11で肯定的に判断された場合には、ロックアップクラッチ62のトルク伝達容量を低下させるために、解放もしくは半係合状態に制御する(ステップS12)。この制御は、前述したステップS6の制御と同様である。その状態で入力クラッチ122を解放するための直接圧制御が実行される(ステップS13)。すなわち回生制御の際には、停止しているエンジン1を強制的に回転させることによるフリクションロスを防止するために、入力クラッチ122を解放し、エンジン1を動力伝達系統から遮断する。この入力クラッチ122の直接圧制御は、前述した係合時と同様に、プライマリレギュレータバルブ124で調圧したライン圧を入力クラッチコントロールソレノイド126で直接調圧しておこなう。具体的には、入力クラッチコントロールソレノイド126の電流値もしくはデューティ比を制御して入力クラッチ122に供給する油圧を徐々に低くしてトルク伝達容量を次第に低下させる。
【0060】
ついで入力クラッチ122の解放の終了が判断される(ステップS14)。入力クラッチ122のトルク伝達容量が低下し、最終的には完全解放すると、エンジン1がトルクコンバータ4を含む自動変速機3から遮断されることになるので、エンジン回転数もしくは自動変速機3の入力回転数などが変化する。したがって入力クラッチ122の係合の終了はこれらの回転数の変化に基づいて判断することができる。また油圧の低下の勾配に応じて完全解放までの時間が決まるので、タイマによってステップS14の判断をおこなうこともできる。
【0061】
入力クラッチ122が未だ完全には解放していないことによりステップS14で否定的に判断された場合には入力クラッチ122の直接圧制御(ステップS13)を継続し、また入力クラッチ122が完全に係合してステップS14で肯定的に判断された場合には、エンジン1の停止制御を実行する(ステップS15)。具体的には、燃料の供給を停止し、またガソリンエンジンであれば点火プラグに対する電力の供給を停止する。そしてロックアップクラッチ62の再係合制御を実行する(ステップS16)。すなわち解放もしくは半係合状態のロックアップクラッチ62を、滑りのない完全な係合状態に制御する。これは、例えばロックアップクラッチ62とフロントカバー120との間のいわゆる解放側の油圧を低くすることにより実行される。
【0062】
したがって入力クラッチ122が係合状態から解放状態に切り替わり、それに伴って自動変速機3の入力トルクが変化する際には、ロックアップクラッチ62が解放もしくは半係合状態に制御される。そのため、トルクコンバータ4の入力側のトルクが急激に変化すれば、トルクコンバータ4における入力側の部材と出力側の部材との間で相対的に滑りが生じ、その結果、出力側のトルクの変化が滑らかになり、ショックが防止もしくは緩和される。
【0063】
上記の図1に示す制御をおこなった場合のエンジン回転数Ne とロックアップクラッチ62の油圧と入力クラッチ122の油圧との変化を示すと、図13および図14のタイムチャートのとおりである。先ず、図13に示すエンジン1を始動する場合の制御について説明すると、エンジン1を始動することの判断がt1 時点に成立すると、これとほぼ同時にロックアップクラッチ62の係合圧を低下させる制御が開始される。そしてエンジン1の始動指令が発せられるt2 時点で、ロックアップクラッチ62がほぼ完全に解放させられ、あるいはそれ以前に半係合状態となってその半係合状態に維持されている。
【0064】
回生制御中でありかつエンジン1が停止していることにより、入力クラッチ122は解放状態に維持されている。そしてエンジン1の始動完了(t3 時点)とほぼ同時にその入力クラッチ122の直接圧制御が実行されてその係合圧が次第に増大する。入力クラッチ122がほぼ完全に係合するt4 時点もしくはそれ以降の所定時点でロックアップクラッチ62の再係合制御が実行され、その油圧が次第に増大する。そしてt5 時点にロックアップクラッチ62が完全に係合する。
【0065】
したがって入力クラッチ122が解放状態から係合状態に切り替わるt3 時点からt4 時点までの間では、ロックアップクラッチ62が解放もしくは半係合状態に維持される。そのため、入力クラッチ122が係合することに伴うトルク変化がトルクコンバータ4でのいわゆる滑りによって吸収され、ショックが防止もしくは緩和される。なお、ロックアップクラッチ62の入力側のトルクが変化する際にロックアップクラッチ62が解放もしくは半係合状態となっていればよいので、ロックアップクラッチ62の油圧を低下させる制御の開始時点は、エンジン1の始動指令のt2 時点であってもよい。
【0066】
また、図14に示すエンジン1を停止させる場合の制御について説明すると、エンジン1を停止することの判断がt11時点に成立すると、これとほぼ同時にロックアップクラッチ62の係合圧を低下させる制御が開始される。これは、エンジン1の停止制御に先立って入力クラッチ122の解放制御をおこなわなければならず、制御に許容される時間が短いからである。そしてロックアップクラッチ62のトルク伝達容量が低下したt12時点に入力クラッチ122の直接圧制御による解放制御が実行される。そして入力クラッチ122がほぼ完全に解放したt13時点にエンジン1の停止指令が発せられ、その回転数が低下し始める。また同時にロックアップクラッチ62の再係合制御が実行される。これら両方の制御が同時に実行できるのは、既に入力クラッチ122が解放していてエンジン1と自動変速機3とが遮断されているからである。
【0067】
したがってエンジン1を停止させる場合であっても、それに先立つ入力クラッチ122の解放制御の際には、ロックアップクラッチ62が解放もしくは半係合状態になっているから、駆動状態のエンジン1を自動変速機3から遮断することに伴う入力側のトルク変化が生じても、トルクコンバータ4での滑りによって入力側のトルク変化が出力側に顕著に現れることが防止もしくは抑制され、その結果、ショックが悪化することがない。
【0068】
ここで上述した具体例とこの発明との関係を説明すると、図1におけるステップS7,12を実行する機能的手段が、この発明における係合状態制御手段に相当する。また請求項2における「直結クラッチのトルク伝達容量を完全係合状態より小さい状態になるように設定する手段」には、上述した図13に示すようにロックアップクラッチ62の油圧を制御するように構成されたステップS7,12の機能的手段が相当し、また請求項3における「直結クラッチのトルク伝達容量を完全係合状態より小さい状態になるように設定する手段」には、上述した図14に示すようにロックアップクラッチ62の油圧を制御するように構成されたステップS7,12の機能的手段が相当する。
【0069】
なお、上述した具体例では、エンジン1とモータ・ジェネレータ2とが共に同一の車輪96Aにトルクを伝達するように構成された車両を例に採っているが、この発明で対象とする車両は、エンジン1で駆動する車輪とモータ・ジェネレータなどの電動機で駆動される車輪とが異なっている車両であってもよい。すなわち、入力クラッチと変速機との間に電動機が設けられていない車両であってもよい。また、この発明で対象とする車両は、電動機を発進時などの限定された状態のみで使用し、定常的な走行での動力源としては電動機を使用しないいわゆるエコラン車であってもよい。さらに、この発明では、直結クラッチを有する流体電動装置と入力クラッチとが、トルクの伝達方向に直列に連結されていればよいのであり、そのいずれが駆動力源側に配置されていてもよい。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、入力クラッチの係合・解放状態が切り替わる際に流体伝動装置における直結クラッチがトルク伝達容量の小さい状態に制御され、直結クラッチを介したトルクの伝達が制限されるので、流体伝動装置では、流体を介したトルクの伝達が生じ、その場合、入力側のトルクの変化に伴って流体伝動装置における入力側部材と出力側部材との間で滑り(相対回転)が生じ、その結果、入力クラッチの切り換えに伴う出力トルクの変動を抑制し、ショックを防止もしくは緩和することができる。
【0071】
また、請求項2の発明によれば、駆動力源を始動することに伴って入力クラッチを係合させる場合、および駆動力源を停止させることに伴って入力クラッチを解放させる場合、直結クラッチのトルク伝達容量が低下させられるので、入力クラッチの係合や解放によって流体伝動装置に伝達されるトルクが変化するとしても、流体伝動装置の入力側部材と出力側部材との間に滑りが生じ、その結果、入力クラッチの切り換えに伴う出力トルクの変動が抑制され、ショックを防止もしくは緩和することができる。
【0072】
さらに請求項3の発明によれば、駆動力源を停止させるのに伴って入力クラッチを解放させる場合、エンジンもしくは駆動力源の停止の判断の成立と同時に、もしくはその直後に直結クラッチのトルク伝達容量を低下させる制御が開始される。そのため、エンジンもしくは駆動力源を停止することに伴ってその出力トルクが低下し始めるとともに、入力クラッチが係合していることにより流体伝動装置に対する入力トルクが低下し始める。その時点では、既に直結クラッチのトルク伝達容量が低下しているので、入力側のトルクの低下に伴って流体伝動装置の入力側部材と出力側部材との間に滑りが生じ、その結果、入力クラッチの切り換えに伴う出力トルクの変動が抑制され、ショックを防止もしくは緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御装置で実行される制御例を説明するためのフローチャートである。
【図2】 この発明の一実施形態であるハイブリッド車のパワートレーンおよび制御系統を模式的に示すブロック図である。
【図3】 図2に示すパワープラントを具体化したスケルトン図である。
【図4】 図3の自動変速機の各変速段を設定するためのクラッチおよびブレーキの係合・解放を示す図表である。
【図5】 図2に示す自動変速機を制御するシフトレバーの操作により選択されるシフトポジションを示す概念図である。
【図6】 図2に示す自動変速機の変速段を手動操作により変更できる状態を設定・解除するためのスポーツモードスイッチを示す概念図である。
【図7】 図2に示す油圧制御部の油圧回路の要部を示す図である。
【図8】 この発明の一例における総合制御装置における入出力信号を示す図である。
【図9】 図2に示されたハイブリッド車のエンジンおよびモータ・ジェネレータの駆動・停止を制御する制御態様と、自動変速機の変速段を制御する変速線図と総括的に示すマップである。
【図10】 図2に示されたハイブリッド車のエンジンおよびモータ・ジェネレータの駆動・停止を制御する制御態様と、自動変速機の変速段を制御する変速線図と総括的に示すマップである。
【図11】 図2に示されたハイブリッド車のエンジンおよびモータ・ジェネレータの駆動・停止を制御する制御態様と、自動変速機の変速段を制御する変速線図と総括的に示すマップである。
【図12】 図2に示されたハイブリッド車のエンジンおよびモータ・ジェネレータの駆動・停止を制御する制御態様と、自動変速機の変速段を制御する変速線図と総括的に示すマップである。
【図13】 エンジンを始動する際にこの発明の装置による制御を実行した場合のタイムチャートである。
【図14】 エンジンを停止する際にこの発明の装置による制御を実行した場合のタイムチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン、 3…自動変速機、 4…トルクコンバータ、 62…ロックアップクラッチ、 96A…車輪、 122…入力クラッチ。

Claims (3)

  1. エンジンの出力側に、該エンジン側から順に、入力クラッチと、入力側部材と出力側部材とをトルク伝達可能に直接連結する直結クラッチを有する流体伝動装置とが、トルクの伝達方向で直列に連結され、さらに前記入力クラッチと前記入力側部材とを連結している部材もしくは前記入力側部材にモータ・ジェネレータが連結されている車両用駆動装置の制御装置において、
    記エンジンによる走行と前記モータ・ジェネレータによる走行との切り換えに伴って前記入力クラッチの係合・解放状態を切り換える際に、前記直結クラッチを完全係合状態よりトルク伝達容量の小さくなる状態に設定する係合状態制御手段を備えていることを特徴とする車両用駆動装置の制御装置。
  2. 始動用モータが付設された駆動力源の出力側に、該駆動力源側から順に、入力クラッチと、入力側部材と出力側部材とをトルク伝達可能に直接連結する直結クラッチを有する流体伝動装置とが、トルクの伝達方向で直列に連結されている車両用駆動装置の制御装置において、
    前記駆動力源を前記始動用モータによって始動することに伴って前記入力クラッチを係合させる際、および前記駆動力源を停止することに伴って前記入力クラッチを解放させる際に、前記直結クラッチのトルク伝達容量が完全係合状態より小さい状態になるように制御する係合状態制御手段を備えていることを特徴とする車両用駆動装置の制御装置。
  3. 前記係合状態制御手段は、記エンジンもしくは駆動力源を停止させることに伴って前記入力クラッチを解放させる際に、前記エンジンもしくは駆動力源の停止判断から前記入力クラッチが解放する前までの間に前記直結クラッチの解放制御を開始する手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用駆動装置の制御装置。
JP20390599A 1999-07-16 1999-07-16 車両用駆動装置の制御装置 Expired - Fee Related JP4253937B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20390599A JP4253937B2 (ja) 1999-07-16 1999-07-16 車両用駆動装置の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20390599A JP4253937B2 (ja) 1999-07-16 1999-07-16 車両用駆動装置の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001032922A JP2001032922A (ja) 2001-02-06
JP4253937B2 true JP4253937B2 (ja) 2009-04-15

Family

ID=16481654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20390599A Expired - Fee Related JP4253937B2 (ja) 1999-07-16 1999-07-16 車両用駆動装置の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4253937B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4513257B2 (ja) * 2002-12-04 2010-07-28 トヨタ自動車株式会社 車両のパワートレーン
JP4561663B2 (ja) * 2006-03-23 2010-10-13 日産自動車株式会社 ハイブリッド車両のモード切り替え制御装置
DE102007001424B4 (de) * 2007-01-09 2017-07-27 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Verfahren zum Starten eines Kolbenmotors, Hybrid-Antrieb für ein Kraftfahrzeug sowie Kraftfahrzeug mit Hybridantrieb
JP2012121433A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Aisin Ai Co Ltd 車両の動力伝達制御装置
US9254836B2 (en) 2011-07-20 2016-02-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle control device
JP6252667B2 (ja) * 2016-12-26 2017-12-27 日産自動車株式会社 車両の駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001032922A (ja) 2001-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3927325B2 (ja) 車両の制御装置
JP2017177975A (ja) ハイブリッド車両システム
JP3584680B2 (ja) 内燃機関と電動機の複合型車両駆動装置
JP5759547B2 (ja) 車両の制御装置
JP6817767B2 (ja) ハイブリッド車両システムの制御装置及び制御方法
JP3861510B2 (ja) 駆動制御装置
JP3991541B2 (ja) 車両の制御装置
JP4470234B2 (ja) 駆動制御装置
JP4258904B2 (ja) 車両用オイルポンプの制御装置
JP4086077B2 (ja) 内燃機関の始動制御装置
JP2014095352A (ja) 車両の制御装置
JP2000145946A (ja) 車両の駆動系制御装置
JP2000145493A (ja) エンジン始動制御装置
JP4253937B2 (ja) 車両用駆動装置の制御装置
JP3988311B2 (ja) 車両の駆動制御装置
JP4000735B2 (ja) 車両の制御装置
JP4051827B2 (ja) 車両の駆動制御装置
JP3906604B2 (ja) 車両の駆動制御装置
JP3861486B2 (ja) ハイブリッド車の制御装置
JP3988334B2 (ja) 内燃機関用制御装置
JP3963047B2 (ja) 車両の制御装置
JP4714956B2 (ja) 車両の制御装置
JP2000197209A (ja) ハイブリッド車の制御装置
JP3812187B2 (ja) 車両用動力源制御装置
JP3952651B2 (ja) 車両の減速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080731

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090106

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090119

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4253937

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140206

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees