JP2000121066A - こね機能付き加熱調理器 - Google Patents

こね機能付き加熱調理器

Info

Publication number
JP2000121066A
JP2000121066A JP10293760A JP29376098A JP2000121066A JP 2000121066 A JP2000121066 A JP 2000121066A JP 10293760 A JP10293760 A JP 10293760A JP 29376098 A JP29376098 A JP 29376098A JP 2000121066 A JP2000121066 A JP 2000121066A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
kneading
cooling fan
room temperature
food
heating chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10293760A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3590728B2 (ja
Inventor
Yuki Takahashi
由紀 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP29376098A priority Critical patent/JP3590728B2/ja
Publication of JP2000121066A publication Critical patent/JP2000121066A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3590728B2 publication Critical patent/JP3590728B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Ovens (AREA)
  • Electric Stoves And Ranges (AREA)
  • Baking, Grill, Roasting (AREA)
  • Food-Manufacturing Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 もちやパン生地をこねるこね機能を備えるも
のにあって、もちをこねる際の蒸気の発生による不具合
や、パン生地の過発酵を防止する。 【解決手段】 電子レンジの加熱室内に、内底部に混練
軸及びインペラを有するこね容器を着脱可能にセットす
る。本体内に、こねモータ及びこのこねモータの回転を
混練軸に伝達してインペラを回転させる回転伝達機構を
設ける。制御装置は、こね調理のうち「もち」が選択さ
れたときには、15分の混練運転中、冷却ファンを連続
的に駆動し、もって蒸気を加熱室の外部へ排出する。
「パン生地」が選択されたときには、制御装置は、混練
運転開始時の室温センサの検出温度に応じて、室温が2
0℃以上のときに冷却ファンを駆動し、さらに室温が高
いほどその駆動時間を長くし、もって加熱室内の高温に
よるパン生地の過発酵を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、こね容器内に収容
されたもちやパン生地等の食品をこねる機能を有するこ
ね機能付き加熱調理器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子レンジ(オ
ーブンレンジ)において、バターロールや食パン、ピザ
等の生地となるパン生地をつくる機能を付加することが
考えられている。このものは、内底部に混練軸及びイン
ペラを有するこね容器を、加熱室内の底部に着脱可能
(ターンテーブルとの付替え可能)にセットできるよう
にし、そのセット状態で加熱室の底部に設けられた駆動
軸と前記混練軸とが連結されるように構成されている。
また、電子レンジ本体内には、前記駆動軸を回転駆動す
るためのこねモータや伝達機構が設けられる。
【0003】そして、使用者が、こね容器内に小麦粉や
イースト菌,水などの材料を収容した状態で、そのこね
容器を加熱室内にセットし、操作パネルのスイッチ操作
により、パン生地のこね調理の実行を指示することによ
り、前記こねモータが駆動されて混練軸が回転され、イ
ンペラの回転によってパン生地をこねる混練運転が所定
時間実行されるようになっている。また、混練運転の後
に、引続きパン生地を発酵させる発酵工程が行われ、パ
ン生地が製造されるようになっている。この場合、電子
レンジ本体内には、マグネトロンや他の電装品を冷却す
ると共に、冷却風を加熱室を通して庫外に排出するため
の冷却ファンが設けられているが、パン生地の表面が乾
燥してかさつくことを防止するため、上記混練運転時に
は、冷却ファンは停止されていた。
【0004】ところで、上記したこね機能は、混練運転
の実行時間などを変更することにより、パン生地の製造
の他にも、もちをつくことにも利用することが可能とな
る。しかしながら、もちをつく場合には、こね容器内
に、蒸し上げられた高温(100℃近い)のもち米が収
容されるので、混練運転時に多量の蒸気が発生し、加熱
室内に蒸気が付着したり、水っぽいもちになってしまう
不具合の発生が予測される。また、パン生地を製造する
場合にも、加熱室内の温度が高過ぎるときには、適切な
発酵温度を上回ってしまい、パン生地が過発酵となる虞
がある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、もちやパン生地をこねるこね機能を備
えるものにあって、もちをこねる際の蒸気の発生による
不具合や、パン生地の過発酵を防止することができるこ
ね機能付き加熱調理器を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のこね機能付き加
熱調理器は、加熱室と、この加熱室内の食品を加熱する
ヒータと、前記加熱室内に風を供給する冷却ファンと、
前記加熱室内に着脱可能にセットされるこね容器と、こ
のこね容器内の食品をこねる混練機構と、この混練機構
を制御して混練運転を実行させる制御部とを備え、前記
制御部は、こねる食品が「もち」の場合には混練運転中
に前記冷却ファンを駆動し、「パン生地」の場合には所
定の条件に応じて前記冷却ファンを駆動制御するところ
に特徴を有する(請求項1の発明)。
【0007】これによれば、混練運転の実行により、も
ちやパン生地等を製造することができるのであるが、こ
ねる食品が「もち」の場合には、混練運転中に冷却ファ
ンが駆動されるので、食品から多量の蒸気が発生して
も、冷却ファンによる送風によってその蒸気が加熱室の
外部へ排出されるようになる。また、こねる食品が「パ
ン生地」の場合には、所定の条件に応じて冷却ファンが
駆動制御されるようになり、その冷却ファンの駆動によ
って加熱室内に冷却風を送風してパン生地の冷却に寄与
させることができる。
【0008】この場合、前記制御部を、こねる食品が
「パン生地」の場合に、室温センサが検出する室温条件
に応じて冷却ファンを駆動制御するように構成すること
ができる(請求項2の発明)。これによれば、室温が高
いときに、冷却ファンを駆動させて加熱室内に冷却風を
供給することができ、加熱室内が高温となっていること
によるパン生地の過発酵を防止することができる。
【0009】このとき、室温が高いほど冷却ファンの駆
動時間を長くすることが望ましく(請求項3の発明)、
これにより、加熱室内の温度に応じたパン生地の冷却を
図ることができ、室温が比較的低い場合には、冷却ファ
ンの駆動時間も短く済むので、パン生地が乾燥すること
を極力抑えることができる。また、本発明者の研究によ
れば、室温が20℃以上のときに、冷却ファンを駆動す
ることが、パン生地の過発酵防止に有効となることが確
認されている(請求項4の発明)。
【0010】そして、冷却ファンを、回転数を可変に構
成することもできる(請求項5の発明)。このときに
は、混練運転の時間経過に伴って回転数が次第に低くな
るように冷却ファンを制御したり(請求項6の発明)、
駆動初期に回転数が高く、後期に回転数が低くなるよう
に冷却ファンを制御したり(請求項7の発明)すること
ができ、いずれも、冷却ファンを効率的に駆動すること
ができると共に、混練運転の後期における食品の表面の
乾燥を抑えることができる。
【0011】また、本発明者の研究によれば、こねる食
品が「もち」の場合に、食品から蒸気が大量に発生する
のは、高々混練運転の初期5分間程度である。従って、
こねる食品が「もち」の場合に、混練運転の初期5分間
は冷却ファンを最大回転数で駆動するようにすれば(請
求項8の発明)、効果的に蒸気を排出することができる
ようになる。
【0012】ところで、混練運転時において、逆に加熱
室内の温度が低過ぎると、食品のこね具合に悪影響を及
ぼして、もちやパン生地の出来上がり状態が劣るものと
なる虞がある。そこで、混練運転時の室温に応じて、ヒ
ータによる温度コントロールを実行するように構成して
も良く(請求項9の発明)、これにより、温度の影響の
ない良好な出来上がり状態を得ることができる。
【0013】またこのとき、こねる食品が「パン生地」
の場合には、冷却ファンは主としてパン生地の温度を下
げるために駆動されるので、冷却ファンの非駆動時にの
み温度コントロールを実行するように構成することによ
り(請求項10の発明)、冷却ファンとヒータとが同時
に駆動されるといった非効率的な状態となることが未然
に防止されるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を電子レンジ(オー
ブンレンジ)に適用したいくつかの実施例について、図
面を参照しながら説明する。 (1)第1の実施例 まず、図1ないし図7を参照して、本発明の第1の実施
例(請求項1〜4に対応)について述べる。
【0015】図5ないし図7は、本実施例に係る加熱調
理器たる電子レンジの構成を示している。ここで、電子
レンジの本体1内には、前面が開口した矩形箱状のオー
ブン庫2が配設されており、そのオーブン庫2内が加熱
室3とされていると共に、オーブン庫2の右側に機械室
4が設けられている。また、図5に示すように、本体1
の前面部には、前記加熱室3の前面を開閉する扉5が設
けられていると共に、機械室4の前側に位置して操作パ
ネル6が設けられている。
【0016】図7に示すように、前記オーブン2庫の底
板部には、回転軸7及びその回転軸7の外周に位置する
中空状の駆動軸8が上下に貫通するように設けられてい
る。前記回転軸7の上端には、レンジ調理時に食品を支
持し回転させるための図示しないターンテーブルが取外
し可能に連結されるようになっている。また、前記回転
軸7の下端部は、重量センサ9及びRTモータ10が連
結されている。そして、図6に示すように、オーブン庫
2の右側壁部には、加熱室3内の温度を検出する室温セ
ンサ11が配設されている。
【0017】図6に示すように、前記機械室4内には、
レンジ調理用のマグネトロン12及び導波管13(図7
参照)が設けられていると共に、その後側に位置して、
前方に向けて送風を行う冷却ファン14が設けられてい
る。この冷却ファン14の駆動により、前記マグネトロ
ン12や図示しない他の電装品が冷却風により冷却さ
れ、更にその冷却風の一部が送風ダクト15を通してオ
ーブン庫2右側壁の送風口2aから加熱室3内に供給さ
れるようになっている。さらに、加熱室3内に供給され
た冷却風は、オーブン庫2左側壁の排気口2bから排気
ダクト16を通して本体1外部に排出されるようになっ
ている。
【0018】一方、図6に示すように、オーブン庫2の
背面側には、熱風生成装置17が設けられる。この熱風
生成装置17は、薄形のケース17a内に、遠心ファン
18及びその遠心ファン18を囲むように位置するヒー
タ19を備えて構成されている。これにて、熱風生成装
置17により生成された熱風が、オーブン庫2背面の吹
出口2cから加熱室3内に供給され、図示しない吸込口
からケース17a内に吸込まれるという循環が行われる
ようになっている。尚、図5に示すように、オーブン庫
2の左右の内側壁部には、オーブン調理用の天板(図示
せず)が支持される天板支え2dが絞り成形により上下
2段に形成されている。
【0019】さて、図5及び図7に示すように、加熱室
3内には、食品(もちやパン生地等)をこねるための耐
熱性のこね容器20が着脱可能にセットされるようにな
っている。このこね容器20は、下端部に糸底状の取付
脚部20aを有すると共に、底壁を上下に貫通する混練
軸21を回転自在に有して構成されている。そして、こ
の混練軸21の上端部にはこね容器20の内底部に位置
してインペラ22が着脱可能に取付けられている。前記
混練軸21の下端部は、円筒状に構成され、詳しく図示
はしないが、その下端面部には円周方向に凹凸が形成さ
れている。
【0020】このこね容器20は、前記ターンテーブル
を回転軸7から取外した状態で、前記取付脚部20aが
図示しない磁石により加熱室3の底部に固定されてセッ
トされるようになっている。このとき、図7に示すよう
に、前記混練軸21の下端面部の凹凸が、前記駆動軸8
の上端面部に形成された凹凸(図示せず)と噛合い、回
転伝達か行われるようになっている。
【0021】そして、本体1内には、前記駆動軸8を回
転させて混練軸21ひいてはインペラ22を回転させる
ための混練機構が設けられる。この混練機構は、図6に
も示すように、前記機械室4内の前部に位置して設けら
れたこねモータ23、及び、このこねモータ23の回転
を前記駆動軸8に伝達する回転伝達機構24を備えて構
成されている。
【0022】この回転伝達機構24は、前記駆動軸8の
下端部に設けられた第1ギヤ25、この第1ギヤ25に
噛合う第2ギヤ26、この第2ギヤ26と一体的に回転
する従動プーリ27、前記こねモータ23の回転軸に取
付けられた主動プーリ28、この手動プーリ28と前記
従動プーリ27との間に掛渡されたベルト29を備えて
構成されている。これにて、こねモータ23の回転が駆
動軸8に伝達され、こね容器20内のインペラ22が回
転されるようになっているのである。
【0023】図4は、以上のように構成されたオーブン
レンジの電気的構成を示している。ここで、前記機械室
4内には、マイコン等から構成され制御部として機能す
る制御装置30が設けられている。この制御装置30に
は、前記重量センサ9の重量検知信号が入力されると共
に、前記室温センサ11の検出信号が入力されるように
なっている。また、この制御装置30には、前記操作パ
ネル6(図5参照)に設けられた各種操作キー31の操
作信号が入力されるようになっている。
【0024】この場合、詳しく図示はしないが、前記操
作パネル6に設けられる各種操作キー31としては、調
理態様(レンジ調理、オーブン調理、こね調理等)や調
理メニューを選択するための選択キーや、調理時間等を
設定するためのつまみ、スタートキー等があるが、この
とき本実施例では、こね調理を選択する際の選択キーと
しては、蒸したもち米をこねる「もち」キーと、バター
ロール,食パン、ピザ等のパン生地をこねて発酵させる
「パン生地」キーとの2つのキーが設けられている。ま
た、操作パネル6には、必要な表示を行うための表示部
32(図5参照)も設けられており、この表示部32の
表示は、制御装置30により制御されるようになってい
る。
【0025】制御装置30は、上記各入力信号に基づ
き、予め記憶された制御プログラムに従って、駆動回路
33を介して前記マグネトロン12、冷却ファン14、
遠心ファン18、ヒータ19、RTモータ10、こねモ
ータ23を制御し、調理を実行するようになっている。
詳しい説明は省略するが、制御装置30は、レンジ調理
の場合には、マグネトロン12,冷却ファン14及びR
Tモータ10を駆動し、オーブン調理の場合には、遠心
ファン18及びヒータ19を駆動するようになってい
る。
【0026】そして、後の作用説明でも述べるように、
制御装置30は、そのソフトウエア的構成により、こね
調理が選択されたときには、前記こねモータ23を駆動
して所定時間の混練運転を実行するようになっているの
であるが、この場合、「もち」キーが選択操作されたと
きには、所定時間(例えば15分)の混練運転中、冷却
ファン14を連続的に駆動するようになっている。
【0027】これに対し、「パン生地」キーが選択操作
されたときには、制御装置30は、所定の条件この場合
混練運転開始時の室温センサ11の検出温度に応じて、
前記冷却ファン14を駆動制御するようになっている。
より具体的には、制御装置30は、図2に示すように、
室温センサ11の検出した室温が例えば20℃以上のと
きに実質的に冷却ファン14を駆動し、さらに本実施例
では、運転開始時の検出室温に応じてその駆動時間を変
更する、つまり室温が高いほど駆動時間を長くするよう
に構成されている。
【0028】尚、こね調理において「パン生地」が選択
されたときには、所定時間の混練運転の後、引続き発酵
工程を実行するようになっている。また、上記構成のオ
ーブンレンジは、こね容器20とは別の容器を用いて、
レンジ調理モードによりもち米の蒸し調理を行うことが
できるようになっている。
【0029】次に、上記構成においてこね調理を行う場
合の作用について、図1ないし図3も参照して述べる。
まず、もちを製造する場合について述べる。もちを製造
するにあたっては、使用者は、洗って一晩浸しておいた
もち米を、本体1のレンジ調理機能を使ったりあるいは
別の蒸し器等を用いて蒸す。次いで、蒸し終わったもち
米をこね容器20に入れ、そのこね容器20を加熱室3
内にセットする。そして、操作パネル6の選択キー操作
31の操作により、こね調理のうち「もち」を選択した
上で、調理をスタートさせる。
【0030】すると、制御装置30は、図1(a)に示
すように、こねモータ23を駆動し、例えば15分の混
練運転を実行し、以て、もちがつきあげられるようにな
る。そして、これと共に、この混練運転中には、制御装
置30は冷却ファン14を駆動するようになり、これに
より、冷却ファン14により生成された風が、送風口2
aから加熱室3内に供給され、排気口2bから排気ダク
ト16を通して排出されるようになる。
【0031】ここで、前記こね容器20内には、蒸し上
げられた高温(100℃近い)のもち米が収容されてい
るため、混練運転時に多量の蒸気が発生する事情があ
る。ところが、混練運転中に冷却ファン14が駆動され
るので、多量の蒸気が発生しても、送風によってその蒸
気が加熱室3の外部へ排出されるようになり、これによ
り、加熱室3内に蒸気が付着したり、水っぽいもちにな
ってしまう不具合が未然に防止されるのである。
【0032】これに対し、パン生地を製造するにあたっ
ては、使用者は所要量の小麦粉、イースト菌、水等の材
料をこね容器20内に投入し、そのこね容器20を加熱
室3内にセットする。そして、操作パネル6の選択キー
操作31の操作により、「パン生地」のこね調理を選択
した上で、調理をスタートさせる。すると、制御装置3
0は、図1(b)に示すように、こねモータ23を駆動
し、例えば30分の混練運転を実行するようになってい
る。尚、混練運転終了後、引続き発酵行程が実行される
ようになっている。
【0033】そして、このときには、制御装置30は、
混練運転の開始時に、室温センサ11の検出室温を読込
み、冷却ファン14の駆動の要否及び駆動時間を決定す
る。この際の室温と冷却ファン14の駆動時間との関係
は、図2に示す通りであり、室温が例えば20℃未満の
場合には、冷却ファン14は駆動されず(駆動時間が
零)、室温が20℃以上の場合には、室温に応じて駆動
時間が設定される、つまり室温が高いほど駆動時間が長
くなるようになっている。図1(b)には、検出室温が
例えば25℃であった場合を例示しており、混練運転開
始時から10分間、冷却ファン14が駆動されるように
なるのである。
【0034】ここで、パン生地を製造する場合には、生
地の発酵に適した温度(こね上がり温度が例えば28
℃)とすることが望ましく、加熱室3内の温度が高過ぎ
ると、適切な発酵温度を上回ってしまい、パン生地が過
発酵となる虞がある。ところが、本実施例では、加熱室
3の室温が20℃以上のときには、冷却ファン14を駆
動させて加熱室3内に冷却風が供給されるようになるの
で、加熱室3内の高温によるパン生地の過発酵を防止す
ることができるのである。
【0035】このとき、室温が高いほど冷却ファン14
の駆動時間を長くしたので、加熱室3内の温度に応じた
パン生地の冷却を図ることができ、また、室温が20℃
以上であっても比較的低い温度の場合には、冷却ファン
14の駆動時間は短く済むので、パン生地が乾燥するこ
とを極力抑えることができる。さらに、室温が20℃未
満のときには、パン生地温度がさほど上昇することはな
いので、冷却ファン14を駆動させる必要はなく、また
冷却ファン14を駆動させないことによって、パン生地
の表面が乾燥することが防止されるのである。
【0036】ちなみに、図3は、本発明者の実験によ
る、混練運転開始時の加熱室3の室温とパン生地のこね
上がり温度との関係を示しており、実線Aが本実施例の
冷却ファン14の制御を行ったもの、一点鎖線Bが従来
の制御つまり冷却ファン14を全く駆動しない場合を示
している。この結果から明らかなように、室温が高温で
あった場合には、こね上がりのパン生地の温度が、最適
温度(28℃)を大きく越える虞があるが、冷却ファン
14の駆動によって、パン生地温度の上昇を抑えること
ができ、28℃を大きく越えることはなくなったのであ
る。
【0037】このように本実施例によれば、もちやパン
生地をこねるこね機能を設けたものにあって、もちをつ
く場合には、冷却ファン14の駆動により、食品からの
蒸気の発生による不具合を未然に防止することができ、
一方、パン生地をこねる場合には、所定条件に応じた冷
却ファン14の駆動により、パン生地の過発酵を防止す
ることができるという優れた実用的効果を得ることがで
きるものである。
【0038】(2)第2の実施例 図8は、本発明の第2の実施例(請求項5,6,7,8
に対応)を示している。尚、以下に述べる各実施例にお
いては、ハードウエア構成などの大部分が上記第1の実
施例と共通するので、共通する部分については、新たな
図示や詳しい説明を省略すると共に符号を共通して使用
し、以下、異なる点についてのみ述べることとする。
【0039】この第2の実施例においては、冷却ファン
14は誘導モータから構成され、例えば位相制御によっ
て印加電圧を変更することにより、回転数が可変とされ
ている。そして、制御装置30は、混練運転の経過時間
に伴って冷却ファン14の回転数が低くなるように、冷
却ファン14に対する印加電圧を段階的に下げていくよ
うな制御を実行するようになっている。
【0040】具体的には、食品が「もち」の場合には、
図8に示すように、例えば15分の混練運転(こねモー
タ23の駆動)が実行され、この混練運転の間、冷却フ
ァン14が連続的に駆動されるのであるが、その際、冷
却ファン14は、混練運転の初期5分間は最大回転数
(電圧100V)で駆動され、次の5〜10分の5分間
は電圧80Vで駆動され、最後の5分間は電圧60Vで
駆動される。
【0041】ここで、本発明者の研究によれば、こねる
食品が「もち」の場合に、食品から蒸気が大量に発生す
るのは、高々混練運転の初期5分間程度である。従っ
て、この実施例によれば、混練運転の初期5分間は冷却
ファン14を最大回転数で駆動することにより、効果的
に蒸気を排出することができるようになる。そして、そ
の後は、冷却ファン14の回転数が落とされるので、蒸
気の排出を効率的に行いながらも無駄なエネルギーを消
費せずに済ませることができ、また食品の表面の乾燥も
抑えることができるものである。
【0042】図示は省略するが、「パン生地」の場合に
も、同様に、混練運転の時間経過に伴って回転数が次第
に低くなるように冷却ファン14が制御され、これによ
り、冷却ファン14を効率的に駆動しながら、パン生地
の表面の乾燥を抑えることができる。尚、冷却ファン1
4の回転数を2段階、あるいは4段階以上に制御するよ
うにしても良いことはいうまでもない。また、冷却ファ
ン14の回転数制御の方法としては、電圧制御以外にも
各種の方法を採用できることは勿論である。
【0043】(3)第3の実施例 図9ないし図11は、本発明の第3の実施例(請求項9
に対応)を示している。この第3の実施例が、上記第1
の実施例と異なるところは、混練運転時の室温に応じ
て、ヒータ19(熱風生成装置17)による加熱室3内
の温度コントロールを実行するように構成した点にあ
る。尚、冷却ファン14の駆動制御については、上記し
た第1の実施例あるいは第2の実施例と同様に行われる
ので、説明を省略する。
【0044】即ち、「もち」のこね調理を実行する場
合、つき上がり状態でのもちの温度が例えば50〜55
℃の範囲にあることが、出来上り具合として望ましい。
ところが、図10に黒丸で示すように、加熱室3内の室
温が低い場合には、つき上がりの温度が低くなり、上記
した良好な範囲から外れてしまう虞がある。そこで、本
実施例では、「もち」のこね調理における混練運転時
に、制御装置30は、室温センサ11の検出室温を常時
監視し、室温がコントロール温度の前後を維持するよう
に、ヒータ19(熱風生成装置17)をオン,オフ制御
するようになっている。また、このとき、図9に示すよ
うに、上記コントロール温度は、混練運転開始時の室温
に応じて、室温が低いほど高温に設定されるようになっ
ている。
【0045】これにより、室温がコントロール温度より
も下がったときには、ヒータ19による加熱によって、
加熱室3内ひいてはこね容器20内の食品(もち)が加
熱されるようになり、もちがつき上がった状態では、良
好な出来上り具合の温度とされるのである。ちなみに、
図10は、もちをつく場合の、混練運転開始時の室温
と、もちのつき上がり温度との関係を調べた結果を示し
ており、温度コントロールを行った場合を白丸、行わな
かった場合を黒丸で示している。この結果から明らかな
ように、温度コントロールを行うことにより、良好な出
来上り具合が得られるのである。
【0046】一方、「パン生地」のこね調理を行う場
合、発酵温度との関係から、パン生地のこね上がり温度
が、例えば28℃前後であることが望ましいものとな
る。ところが、やはり加熱室3内の室温が低い場合に
は、パン生地のこね上がり温度も比較的低いものとな
る。そこで、「パン生地」のこね調理を行う場合にも、
制御装置30は、混練運転時に室温センサ11の検出室
温に応じて、室温がコントロール温度の前後を維持する
ように、ヒータ19(熱風生成装置17)をオン,オフ
制御するようになっている。尚、図示はしないが、この
際のコントロール温度も、混練運転開始時の室温に応じ
て、室温が低いほど高温に設定される。
【0047】図11は、パン生地のこね調理を行った場
合の、混練運転開始時の室温と、パン生地のこね上がり
温度との関係を調べた結果を示しており、ここでは、混
練運転開始時の室温が23℃以下の場合に、温度コント
ロールを行っている。この図11から明らかなように、
実線Aで示すように、温度コントロールを行うことによ
り、温度コントロールを行わない場合(一点鎖線Bで示
す)と比べて、パン生地のこね上がり温度を最適温度
(28℃)に近付けることができるのである。
【0048】この結果、本実施例によれば、混練運転開
始時の室温が低い場合でも、良好な出来上がり状態を得
ることができるものである。尚、この実施例では、コン
トロール温度を混練運転開始時の室温に応じて設定する
ようにしたが、固定されたコントロール温度としても良
く、また、混練運転時の室温に応じてヒータをオン,オ
フ制御するのではなく、例えば混練運転開始時の室温に
応じた時間のヒータの通電を行うなど、温度コントロー
ルの細かな手法としては、各種の変形が可能である。
【0049】(4)第4の実施例 最後に、図12は、本発明の第4の実施例(請求項10
に対応)を示している。上記第3の実施例では、「パン
生地」のこね調理を行う場合、混練運転開始時の室温が
20℃近傍の場合には、混練運転初期において、冷却フ
ァン14の駆動が行われて加熱室3内が冷却される一方
で、温度コントロールによりヒータ19(熱風生成装置
17)がオンされて加熱室3内の加熱が行われるとい
う、非効率的な状態となるケースが考えられる。
【0050】そこで、本実施例では、制御装置30は、
図12に示すように、冷却ファン14の非駆動時にのみ
温度コントロールを実行する、言換えれば、ヒータ19
(熱風生成装置17)がオンされて加熱室3内の加熱が
行われている時には、冷却ファン14を停止させるよう
に構成されている。これにより、冷却ファン14とヒー
タ19とが同時に駆動されるといった非効率的な状態と
なることが未然に防止されるものである。
【0051】尚、上記した各実施例では、「もち」,
「パン生地」の場合の混練運転時間を夫々一定とした
が、室温等により混練運転時間を変更する構成としても
良く、また、混練運転中にこねモータの一定の停止時間
を設けるようにしても良い。その他、ヒータとしては、
加熱室の天井や底面に設けた面状ヒータであっても良
く、混練機構の構成や加熱調理器の全体構成としても、
種々の変形が可能である等、本発明は要旨を逸脱しない
範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【0052】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
のこね機能付き加熱調理器によれば、もちやパン生地を
こねるこね機能を備えるものにあって、こねる食品が
「もち」の場合には混練運転中に冷却ファンを駆動し、
「パン生地」の場合には所定の条件に応じて冷却ファン
を駆動制御する構成としたので、もちをこねる際の蒸気
の発生による不具合や、パン生地の過発酵を防止するこ
とができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、もちの場
合(a)とパン生地の場合(b)とにおけるこねモータ
及び冷却ファンの制御の様子を示すタイムチャート
【図2】室温と冷却ファンの駆動時間との関係を示す図
【図3】室温に対するこね上がり時のパン生地温度を調
べた結果を示す図
【図4】電子レンジの電気的構成を概略的に示すブロッ
ク図
【図5】こね容器をセットした状態の電子レンジの正面
から見た様子を遠近法を用いて示す図
【図6】電子レンジの概略的な横断平面図
【図7】電子レンジの概略的な縦断正面図
【図8】本発明の第2の実施例を示すもので、もちの場
合の混練運転の時間経過に伴う冷却ファンの電圧の変化
の様子を示す図
【図9】本発明の第3の実施例を示すもので、もちの場
合の室温とコントロール温度との関係を示す図
【図10】室温に対するつき上がり時のもちの温度を調
べた結果を示す図
【図11】室温に対するこね上がり時のパン生地の温度
を調べた結果を示す図
【図12】本発明の第4の実施例を示すもので、冷却フ
ァン及び温度コントロールの制御の様子を示すタイムチ
ャート
【符号の説明】
図面中、1は本体、2はオーブン庫、2aは送風口、2
bは排気口、3は加熱室、11は室温センサ、12はマ
グネトロン、14は冷却ファン、15は送風ダクト、1
6は排気ダクト、17は熱風生成装置、19はヒータ、
20はこね容器、21は混練軸、22はインペラ、23
はこねモータ、24は回転伝達機構、30は制御装置
(制御部)、31は各種操作キーを示す。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱室と、この加熱室内の食品を加熱す
    るヒータと、前記加熱室内に風を供給する冷却ファン
    と、前記加熱室内に着脱可能にセットされるこね容器
    と、このこね容器内の食品をこねる混練機構と、この混
    練機構を制御して混練運転を実行させる制御部とを備
    え、 前記制御部は、こねる食品が「もち」の場合には混練運
    転中に前記冷却ファンを駆動し、「パン生地」の場合に
    は所定の条件に応じて前記冷却ファンを駆動制御するこ
    とを特徴とするこね機能付き加熱調理器。
  2. 【請求項2】 制御部は、こねる食品が「パン生地」の
    場合に、室温センサが検出する室温条件に応じて冷却フ
    ァンを駆動制御することを特徴とする請求項1記載のこ
    ね機能付き加熱調理器。
  3. 【請求項3】 室温が高いほど冷却ファンの駆動時間を
    長くすることを特徴とする請求項2記載のこね機能付き
    加熱調理器。
  4. 【請求項4】 室温が20℃以上のときに、冷却ファン
    を駆動することを特徴とする請求項2又は3記載のこね
    機能付き加熱調理器。
  5. 【請求項5】 冷却ファンは、回転数が可変とされてい
    ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載
    のこね機能付き加熱調理器。
  6. 【請求項6】 冷却ファンは、混練運転の時間経過に伴
    って回転数が次第に低くなるように制御されることを特
    徴とする請求項5記載のこね機能付き加熱調理器。
  7. 【請求項7】 冷却ファンは、駆動初期に回転数が高
    く、後期に回転数が低くなるように制御されることを特
    徴とする請求項5記載のこね機能付き加熱調理器。
  8. 【請求項8】 こねる食品が「もち」の場合には、混練
    運転の初期5分間は冷却ファンが最大回転数で駆動され
    ることを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載
    のこね機能付き加熱調理器。
  9. 【請求項9】 混練運転時の室温に応じて、前記ヒータ
    による温度コントロールが実行されることを特徴とする
    請求項1ないし8のいずれかに記載のこね機能付き加熱
    調理器。
  10. 【請求項10】 こねる食品が「パン生地」の場合に
    は、冷却ファンの非駆動時にのみ温度コントロールが実
    行されることを特徴とする請求項9記載のこね機能付き
    加熱調理器。
JP29376098A 1998-10-15 1998-10-15 こね機能付き加熱調理器 Expired - Fee Related JP3590728B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29376098A JP3590728B2 (ja) 1998-10-15 1998-10-15 こね機能付き加熱調理器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29376098A JP3590728B2 (ja) 1998-10-15 1998-10-15 こね機能付き加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000121066A true JP2000121066A (ja) 2000-04-28
JP3590728B2 JP3590728B2 (ja) 2004-11-17

Family

ID=17798874

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29376098A Expired - Fee Related JP3590728B2 (ja) 1998-10-15 1998-10-15 こね機能付き加熱調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3590728B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014140504A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Hitachi Appliances Inc 加熱調理器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014140504A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Hitachi Appliances Inc 加熱調理器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3590728B2 (ja) 2004-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014052108A (ja) 加熱調理器
JP3590728B2 (ja) こね機能付き加熱調理器
JP2000116527A (ja) パン製造機
JP2014054340A (ja) 加熱調理器
JPS6113772B2 (ja)
JP2631288B2 (ja) 高周波加熱装置
JP2000121065A (ja) 加熱調理器
JPS63297927A (ja) 高周波加熱装置
JPS63297928A (ja) 高周波加熱装置
JPH11337079A (ja) 電子レンジ
JPH02307413A (ja) 混練装置
JP2000037304A (ja) 製パン機
JP2700895B2 (ja) 自動製パン機
KR890009333Y1 (ko) 자동 제빵기
JPS63297942A (ja) 高周波加熱装置
JPS63297943A (ja) 高周波加熱装置
JP2000037305A (ja) 製パン機
JPH01277444A (ja) 調理器
JPH06339434A (ja) パンの製造方法
JPH07280278A (ja) 高周波加熱装置
JPH0191737A (ja) 高周波加熱装置
JPH0234124A (ja) 混練機
KR980006228U (ko) 제빵기의 전열장치
JPH0418848B2 (ja)
JPH01270824A (ja) パン製造機

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040817

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040823

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070827

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees