JP2000120514A - 車輌用エンジンの始動装置 - Google Patents

車輌用エンジンの始動装置

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JP2000120514A
JP2000120514A JP10291916A JP29191698A JP2000120514A JP 2000120514 A JP2000120514 A JP 2000120514A JP 10291916 A JP10291916 A JP 10291916A JP 29191698 A JP29191698 A JP 29191698A JP 2000120514 A JP2000120514 A JP 2000120514A
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浩 中原
Toshiyoshi Shibata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動二輪車等車輌用エンジンの始動装置にお
いて、クランク軸幅を小さくして、エンジン幅のコンパ
クト化を図ることを目的としている。 【解決手段】 クランク軸1のクランクウェブ8−6の
外周面に、直接歯切りすることにより始動用ギヤ23を
形成し、該始動用ギヤ23を、始動モータ33に繋がる
始動系ギヤ列29の始動用駆動ギヤ35に噛み合わせ
る。該始動用駆動ギヤ35は、車輪駆動用一次ギヤ20
とは別とし、バランサ駆動ギヤと兼用できる。始動系ギ
ヤ列29として、クランク軸1の後上方の第1の支持軸
31上に、始動用駆動ギヤ35と、ワンウェイクラッチ
48と、フリーホイルギヤ36を配置し、さらに後上方
の第2の支持軸32上に、アイドル小ギヤ67と、アイ
ドル大ギヤ68とを配置し、第2の支持軸32の前方に
始動モータ33及び出力ギヤ34を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、始動モータによ
り始動系ギヤ列を介してクランク軸を駆動する車輌用エ
ンジンの始動装置に関し、特に、複数気筒を有する自動
二輪車に適した車輌用エンジンの始動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車輌用エンジンの始動装置として
は、実公平2−18284号公報に記載された始動装置
があり、図4に示すように、軸方向端壁の主軸受ハウジ
ング103から外方に突出するクランク軸101の端部
に、つば付きのホルダー110を固定し、該ホルダー1
10のつば部108にジェネレータ用のロータ109と
共に、ワンウェイクラッチ用の外輪105を固着してい
る。該外輪105の内方には、内輪兼用ボス112をク
ランク軸101に回転自在に嵌合し、外輪105と内輪
112の間にはスプラグ107等のカム部材を配置して
いる。内輪兼用ボス112にはフリーホイルギヤ111
が固定され、始動系ギヤ列のアイドル小ギヤ117に噛
み合っている。要するに、クランク軸101の端部に、
始動用のワンウェイクラッチ及びフリーホイルギヤ11
1等を設けており、エンジン運転中は、回転するクラン
ク軸101に対し、フリーホイルギヤ111は停止して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図4の従来例では、ジ
ェネレータ用ロータ109と主軸受ハウジング103の
間に、ワンウェイクラッチ及び始動用のフリーホイルギ
ヤ111が並列配置されており、クランク軸101のジ
ャーナル102からロータ109までの長さが長くなる
ことにより、クランク軸全体の長さも長くなり、エンジ
ン幅が広くなる。特に自動二輪車では、エンジン幅が広
くなることにより、バンク角が制限される。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願請求項1記載の車輌用エンジンの始動装置は、
クランク軸のクランクウェブの外周面に、直接歯切りす
ることにより始動用ギヤを形成し、該始動用ギヤを、始
動モータに繋がる始動系ギヤ列の始動用駆動ギヤに噛み
合わせていることを特徴としている。
【0005】請求項2記載の発明は、請求項1記載の車
輌用エンジンの始動装置において、クランク軸に直接歯
切りした上記始動用ギヤは、クランク軸に設けられる車
輪駆動用の一次ギヤとは別であることを特徴としてい
る。
【0006】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の車輌用エンジンの始動装置において、クランク軸に
直接歯切りした上記始動用ギヤは、バランサ駆動ギヤと
兼用していることを特徴としている。
【0007】請求項4記載の車輌用エンジンの始動装置
は、クランク軸に始動用ギヤを設け、クランク軸と平行
に始動用の第1、第2の支持軸を設け、上記始動用ギヤ
から始動モータに繋がる始動系ギヤ列として、第1の支
持軸上には、始動用ギヤに噛み合う始動用駆動ギヤと、
該始動用駆動ギヤにワンウェイクラッチを介して接続す
るフリーホイルギヤとを配置し、第2の支持軸上には、
上記フリーホイルギヤに噛み合うアイドル小ギヤと、該
アイドル小ギヤと一体的に回転し始動モータの出力ギヤ
に噛み合うアイドル大ギヤとを配置していることを特徴
としている。
【0008】請求項5記載の発明は、請求項4記載の車
輌用エンジンの始動装置において、上記第1の支持軸を
クランク軸より後上方に配置し、第2の支持軸を第1の
支持軸より後上方に配置し、始動モータを第2の支持軸
よりも前方に配置していることを特徴としている。
【0009】請求項6記載の発明は、請求項4又は5記
載の車輌用エンジンの始動装置において、上記第1,第
2の支持軸及び始動モータを、上下2分割型のクランク
ケースの上側ケース部材に支持していることを特徴とし
ている。
【0010】始動モータを回転することにより、始動用
回転力は、出力ギヤからアイドル大ギヤ、アイドル小ギ
ヤ、フリーホイルギヤ、ワンウェイクラッチ及び始動用
駆動ギヤを介して、クランク軸のクランクウェブに直接
歯切りされた始動用ギヤに伝達され、クランク軸を始動
する。始動終了後、エンジン運転中は、始動用駆動ギヤ
のみがクランク軸の始動用ギヤと共に常時遊転し、その
他の始動系ギヤ列のギヤは停止している。
【0011】クランク軸上のクランクウェブに始動用ギ
ヤを直接歯切りして、始動系ギヤ列の始動用駆動ギヤに
噛み合わせていることにより、クランク軸上にワンウェ
イクラッチ及びフリーホイルギヤ等の取付スペースを確
保する必要がなくなり、クランク軸幅を小さくしてい
る。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本願発明を適用した自動二
輪車用四気筒エンジンの断面展開略図(図3のII-II断
面に相当する断面略図)であり、クランク軸1は、自動
二輪車の左右方向に延びているので、以下、クランク軸
心線O1方向を左右方向として説明する。シリンダブロ
ック4は、第1から第4の気筒3−1,3−2,3−
3,3−4を有すると共にクランクケース2の上端に結
合され、各気筒3−1,3−2,3−3,3−4にはそ
れぞれピストン11が嵌合している。クランクケース2
には、左右両端と各気筒間の位置に主軸受ハウジング5
が形成されており、各主軸受ハウジング5にはクランク
軸1の各ジャーナル7が軸受メタルを介して回転自在に
支持されている。
【0013】クランク軸1は、第1から第4の各気筒3
−1,3−2,3−3,3−4に対応するクランクピン
6と、上記ジャーナル7と、上記クランクピン6とジャ
ーナル7とを一体に連結するクランクウェブ(クランク
アーム)8−1,8−2,8−3,8−4,8−5,8
−6,8−7,8−8とから構成されている。各クラン
クピン6はそれぞれコンロッド10を介して各ピストン
11に枢着連結している。
【0014】クランク軸1の一端、たとえば左端にはジ
ェネレータ用のロータ15が固着され、他端にはカムチ
ェーン駆動ギヤ16が一体に形成されている。クランク
ウェブ8のうち、最も右側のクランクウェブ8−8は、
クランク軸心線O1を中心とする円形に形成されると共
に、その外周面には車輪駆動用の一次ギヤ20が直接歯
切りされており、該一次ギヤ20は変速ギヤ機構の変速
入力ギヤ21に噛み合っている。
【0015】上記車輪駆動用一次ギヤ20とは別に、第
3気筒用の右側クランクウェブ8−6もクランク軸心線
O1を中心とする円形に形成され、外周面に始動用ギヤ
23が直接歯切りされている。この始動用ギヤ23に
は、始動系ギヤ列29の始動用駆動ギヤ35が噛み合う
と共に、下側部分にバランサ軸25のバランサギヤ26
も噛み合っている。すなわち、上記ギヤ23はバランサ
駆動兼始動用ギヤとして設けられている。
【0016】始動装置の構成を説明する。図3は、始動
装置の縦断側面図(図2のIII-III断面図)であるが、
第3気筒用のピストン11の状態を、上死点位置で記載
してある。この図3において、クランク軸1の後上方に
始動用の第1の支持軸31が配置され、該第1の支持軸
31の後上方に始動用の第2の支持軸32が配置され、
該第2の支持軸32の前方に始動モータ33及び出力ギ
ヤ(ピニオンギヤ)34が配置され、該出力ギヤ34は
アイドル大ギヤ68の前端部分に噛み合っている。クラ
ンクケース2は、クランク軸心線O1を境として、上側
ケース部材2aと下側ケース部材2bに上下2分割され
ており、前記両支持軸31,32及び始動モータ33は
いずれも上側ケース部材2aに固定されている。クラン
ク軸1の後方には変速ギヤ室75が形成されており、該
変速ギヤ室75内には前側から変速用の入力軸(単に実
線の円で表示)73と出力軸(単に実線の円で表示)7
4が順に配置され、変速ギヤ室75の上側であって、前
記第1,第2の支持軸31,32の後側には、クランク
用のブリーザ室17が上側ケース部材2aと一体に形成
されている。
【0017】図3のII-II断面拡大図を示す図2におい
て、第1の支持軸31は、上側ケース部材2aに形成さ
れた1対の支持孔38,39により両持状に嵌合支持さ
れると共に抜け止めプレート41及びボルト42,43
により脱落不能に固定されており、軸心部分には油通路
44が形成され、該油通路44はクランクケース2の壁
内に形成された潤滑油供給油路46に連通している。
【0018】第1の支持軸31には、前記始動用駆動ギ
ヤ35が始動用ギヤ23と軸方向の同一位置に配置さ
れ、始動用駆動ギヤ35の左隣にフリーホイルギヤ36
が配置され、両ギヤ35,36間にスプラグ式(カム
式)ワンウェイクラッチ48が配置されている。始動用
駆動ギヤ35は、内周端部に左側(フリーホイルギヤ
側)へと延長するボス部50が一体に形成され、外周端
部に左側へと突出するワンウェイクラッチ用外輪52が
一体に形成され、中間壁(ウェブ)に、外輪52とボス
部50との間の環状空間と繋がる環状凹部51が形成さ
れている。ボス部50はニードル軸受53を介して第1
の支持軸31に回転自在に支持されている。
【0019】フリーホイルギヤ36は、幅広の内周ボス
部55が第1の支持軸31の外周面に直接回転自在に嵌
合しており、該内周ボス部55の右側部分(始動用駆動
ギヤ側の部分)には、右方へと延びて始動用駆動ギヤ3
5のボス部50の外周面に径方向の隙間d1を隔てて対
向するワンウェイクラッチ用内輪56が一体に形成され
ている。該内輪56と外輪52の間にはワンウェイクラ
ッチ用の多数のスプラグ(カム)60が配置され、周知
のようにフリーホイルギヤ36から始動用駆動ギヤ35
へのみ回転力を伝達するようになっている。スプラグ6
0の左右幅、すなわちクラッチ摺動部幅W1は、ニード
ル軸受53の幅W2内に完全に収められており、かつ、
始動用駆動ギヤ35の歯幅内に半分程度入り込んでい
る。
【0020】フリーホイルギヤ36の左側と始動用駆動
ギヤ35の右側には、それぞれスペーサ用のカラー5
7,58が嵌合し、両ギヤ36,35を軸方向に位置決
めしている。始動用駆動ギヤ35のボス部50の左端面
には複数の径方向の油溝59が形成されており、内輪5
6の右端面は環状凹部51の底面に対し隙間d2を隔て
て対向しており、また、第1の支持軸31には、油通路
44からニードル軸受53に至る径方向の油通路61が
形成されており、上記油溝59、内輪内周面の隙間d1
及び内輪先端の隙間d2により、ニードル軸受53部分
からスプラグ60の摺動部分に至る潤滑油経路を構成し
ている。
【0021】第2の支持軸32は、上側ケース部材2a
に形成された支持孔62,63に両持状に嵌合支持さ
れ、L型の抜止めプレート64及びボルト66により固
定されている。第2の支持軸32には、前記フリーホイ
ルギヤ36に噛み合うアイドル小ギヤ67と、トルクリ
ミッタ付きアイドル大ギヤ68が回転自在に嵌合してお
り、アイドル大ギヤ68は、トルクリミッタ用テーパー
嵌合部69を境に径方向の内外部材68a,68bに分
割され、内側部材68aはアイドル小ギヤ67のボス部
分にスプライン嵌合し、外側部材68bは、前述のよう
に始動モータ33の出力ギヤ34に噛み合っている。上
記テーパー嵌合部69は皿ばね71により摩擦力を発生
させることにより、所定の回転トルク以上でスリップす
るトルクリミッタ機能を発揮するようになっている。
【0022】始動モータ33は上側ケース部材2aの取
付孔72に嵌着され、図示しない取付ボルトにより上側
ケース部材2aに締着されている。
【0023】
【作用】エンジン始動時、図2の始動モータ33が作動
すると、始動用回転力は、出力ギヤ34からアイドル大
ギヤ68、トルクリミッタ(嵌合部69)、アイドル小
ギヤ67、フリーホイルギヤ36、ワンウェイクラッチ
48及び始動用駆動ギヤ35を介してクランクウェブ外
周の始動用ギヤ23に伝達され、クランク軸1を回転す
る。何かの理由でクランク軸側の負荷が大き過ぎる場合
には、アイドル大ギヤ68のトルクリミッタが働き、始
動力は切断される。
【0024】始動終了後は、始動系ギヤ列29のうち、
始動用駆動ギヤ35のみがクランク軸1と共に常時遊転
し、残りのギヤ36,67,68は停止している。すな
わち、始動系ギヤ列29の中で、最もクランク軸に近い
始動用駆動ギヤ35のみが常時遊転ギヤであるので、該
始動用駆動ギヤ35のみにニードル軸受53を介在さ
せ、他のギヤ36,67,68は直接嵌合で足りている
のである。
【0025】常時遊転する始動用駆動ギヤ35及びワン
ウェイクラッチ48の潤滑作用を説明すると、図示しな
い潤滑油ポンプから図2の潤滑油供給通路46に圧送さ
れる潤滑油は、第1の支持軸31内の油通路44,61
を通ってニードル軸受53に供給され、ボス部先端の油
溝59からボス部外周面と内輪内周面との間の隙間d1
及び内輪先端の隙間d2を通って、スプラグ60部分に
供給される。
【0026】
【その他の実施の形態】(1)請求項1又は2のみを適
用する場合には、始動用ギヤを必ずしもバランサ駆動ギ
ヤと兼用する必要性はなく、バランサを備えていないエ
ンジンにも適用でき、また、請求項1のみを適用する場
合には、車輪駆動用の一次ギヤと兼用することも可能で
ある。
【0027】(2)トルクリミッタを有しないアイドル
大ギヤを使用することもできる。
【0028】(3)四気筒エンジンに限定されず、各種
複数気筒エンジンに適用できる。
【0029】(4)請求項4〜6に記載のワンウェイク
ラッチのカム部材としては、平行四辺形、達磨型あるい
は三角形状など各種スプラグを利用したものが適用でき
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本願発明によると、 (1)クランク軸1のクランクウェブ8−6の外周面
に、直接歯切りすることにより始動用ギヤ23を形成
し、該始動用ギヤ23を、始動モータ33に繋がる始動
系ギヤ列29の始動用駆動ギヤ35に噛み合わせている
ので、クランク軸上にワンウェイクラッチ及びフリーホ
イルギヤ等を取り付けるスペースを確保する必要がなく
なり、クランク軸幅、すなわちエンジン幅を小さくする
ことができると共に、クランク軸重量の増加を阻止する
ことができる。特に、自動二輪車では、エンジン幅を小
さくすることにより、バンク角を広く確保することがで
きる。
【0031】(2)始動用ギヤ23を車輪駆動用の一次
ギヤ20とは別のギヤとすることにより、始動用ギヤ2
3の軸方向位置の選択自由度が増え、クランクケース内
のスペースの有効利用ができ、始動系ギヤ列29の組付
性も向上する。
【0032】(3)始動用ギヤ23をバランサ駆動ギヤ
と兼用にすることにより、部品点数の節約ができると共
に、クランク軸幅のコンパクト化を一層向上させること
ができる。
【0033】(4)請求項4記載の発明のように、始動
系ギヤ列29として、クランク軸1と平行に設けた始動
用の第1,第2の支持軸31,32に、始動用駆動ギヤ
35、ワンウェイクラッチ48、フリーホイルギヤ3
6、アイドル小ギヤ67、アイドル大ギヤ68を設けて
いると、従来の実公平2−18284号のようにクラン
ク軸上にフリーホイルギヤ及びワンウェイクラッチ等を
設ける構造に比べ、クランク軸幅、すなわちエンジン幅
を小さくすることができる。
【0034】(5)始動系ギヤ列のうち、最もクランク
軸側の始動用駆動ギヤ35とこれに隣接するフリーホイ
ルギヤ36との間にワンウェイクラッチ48を配置し、
上記始動用駆動ギヤ35のみを常時遊転ギヤとし、残り
のギヤ36,67,68は始動時のみ回転するようにし
ているので、上記始動用駆動ギヤ35のみにニードル軸
受53あるいは軸受メタル等の軸受を介在させ、かつ、
強制潤滑すればよく、残りのギヤ36,67,68は軸
受を必要とせず、直に支持軸31,32に嵌合すれば足
る。すなわち、部品点数の節約及び構造の簡素化を達成
することができる。
【0035】(6)請求項5記載の発明のように、上記
第1の支持軸31をクランク軸1より後上方に、第2の
支持軸32を第1の支持軸31より後上方に配置し、始
動モータ33の出力ギヤ34を第2の支持軸上のアイド
ル大ギヤ68の前端部に噛み合わせることにより、始動
系ギヤ列29の前後方向長をクランクケース前半部分に
コンパクトにまとめることができ、クランクケースの後
側スペースを大きく確保することができる。それによ
り、たとえば図3に示すようにクランクケース2の上面
後部に形成するブリーザ室17の容積を十分に確保する
ことができ、また、クランク軸後方の変速ギヤ室75内
に変速ギヤ用の広い配置スペースを容易に確保すること
ができる。
【0036】(7)比較的重量のある始動モータ33を
第2の支持軸32の前方に配置することにより、始動モ
ータ33の重心を車輌重心に近付けると、自動二輪車に
おける前輪荷重を増加させることができる。
【0037】(8)始動系ギヤ列29の各ギヤ35,3
6,67,68を支持する第1,第2の支持軸31,3
2を、クランクケース2の上側ケース部材2aに支持
し、かつ、始動モータ33を上側ケース部材2aの上壁
に取り付けていると、上側ケース部材2aの組立時に始
動装置全体を組み付けることができ、エンジンの組付性
が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明を適用した自動二輪車用四気筒エン
ジンの断面展開略図(図3のII-II断面展開略図)であ
る。
【図2】 図3のII-II断面拡大展開図である。
【図3】 図2のIII-III断面図である。
【図4】 従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
1 クランク軸 2 クランクケース 2a 上側ケース部材 2b 下側ケース部材 3 気筒 8−1,…,8−8 クランクウェブ 20 車輪駆動用一次ギヤ 23 始動用ギヤ(バランサ駆動ギヤ兼用) 26 バランサギヤ 29 始動系ギヤ列 31 第1の支持軸 32 第2の支持軸 33 始動モータ 34 出力ギヤ 35 始動用駆動ギヤ 36 フリーホイルギヤ 44,61 油通路 48 ワンウェイクラッチ 50 始動用駆動ギヤのボス部 52 外輪 53 ニードル軸受 55 フリーホイルギヤのボス部 56 内輪 60 スプラグ(カム部材) 67 アイドル小ギヤ 68 アイドル大ギヤ
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月16日(1999.9.1
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願請求項1記載の車輌用エンジンの始動装置は、
クランク軸に設けられる車輪駆動用の一次ギヤとは別
に、クランク軸のクランクウェブの外周面に、直接歯切
りすることにより始動用ギヤを形成し、該始動用ギヤ
を、始動モータに繋がる始動系ギヤ列の始動用駆動ギヤ
に噛み合わせていることを特徴としている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】請求項2記載の発明は、請求項1記載の車
輌用エンジンの始動装置において、上記始動用ギヤは、
バランサ駆動ギヤと兼用していることを特徴としてい
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】請求項3記載の発明は、クランク軸に設け
られる車輪駆動用の一次ギヤとは別にクランク軸に始動
用ギヤを設け、クランク軸と平行に始動用の第1、第2
の支持軸を設け、上記始動用ギヤから始動モータに繋が
る始動系ギヤ列として、第1の支持軸上には、始動用ギ
ヤに噛み合う始動用駆動ギヤと、該始動用駆動ギヤにワ
ンウェイクラッチを介して接続するフリーホイルギヤと
を配置し、第2の支持軸上には、上記フリーホイルギヤ
に噛み合うアイドル小ギヤと、該アイドル小ギヤと一体
的に回転し始動モータの出力ギヤに噛み合うアイドル大
ギヤとを配置していることを特徴としている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】請求項4記載の発明は、請求項3記載の車
輌用エンジンの始動装置において、上記第1の支持軸を
クランク軸より後上方に配置し、第2の支持軸を第1の
支持軸より後上方に配置し、始動モータを第2の支持軸
よりも前方に配置していることを特徴としている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】請求項5記載の発明は、請求項3又は4記
載の車輌用エンジンの始動装置において、上記第1,第
2の支持軸及び始動モータを、上下2分割型のクランク
ケースの上側ケース部材に支持していることを特徴とし
ている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】(4)請求項3記載の発明のように、始動
系ギヤ列29として、クランク軸1と平行に設けた始動
用の第1,第2の支持軸31,32に、始動用駆動ギヤ
35、ワンウェイクラッチ48、フリーホイルギヤ3
6、アイドル小ギヤ67、アイドル大ギヤ68を設けて
いると、従来の実公平2−18284号のようにクラン
ク軸上にフリーホイルギヤ及びワンウェイクラッチ等を
設ける構造に比べ、クランク軸幅、すなわちエンジン幅
を小さくすることができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】(6)請求項4記載の発明のように、上記
第1の支持軸31をクランク軸1より後上方に、第2の
支持軸32を第1の支持軸31より後上方に配置し、始
動モータ33の出力ギヤ34を第2の支持軸上のアイド
ル大ギヤ68の前端部に噛み合わせることにより、始動
系ギヤ列29の前後方向長をクランクケース前半部分に
コンパクトにまとめることができ、クランクケースの後
側スペースを大きく確保することができる。それによ
り、たとえば図3に示すようにクランクケース2の上面
後部に形成するブリーザ室17の容積を十分に確保する
ことができ、また、クランク軸後方の変速ギヤ室75内
に変速ギヤ用の広い配置スペースを容易に確保すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G024 AA45 AA53 BA23 BA29 DA18 DA26 EA04 FA00 FA14 3J033 AA02 BC05 BC06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸のクランクウェブの外周面
    に、直接歯切りすることにより始動用ギヤを形成し、該
    始動用ギヤを、始動モータに繋がる始動系ギヤ列の始動
    用駆動ギヤに噛み合わせていることを特徴とする車輌用
    エンジンの始動装置。
  2. 【請求項2】 クランク軸に直接歯切りした上記始動用
    ギヤは、クランク軸に設けられる車輪駆動用の一次ギヤ
    とは別であることを特徴とする請求項1記載の車輌用エ
    ンジンの始動装置。
  3. 【請求項3】 クランク軸に直接歯切りした上記始動用
    ギヤは、バランサ駆動ギヤと兼用していることを特徴と
    する請求項1記載の車輌用エンジンの始動装置。
  4. 【請求項4】 クランク軸に始動用ギヤを設け、クラン
    ク軸と平行に始動用の第1、第2の支持軸を設け、上記
    始動用ギヤから始動モータに繋がる始動系ギヤ列とし
    て、第1の支持軸上には、始動用ギヤに噛み合う始動用
    駆動ギヤと、該始動用駆動ギヤにワンウェイクラッチを
    介して接続するフリーホイルギヤとを配置し、第2の支
    持軸上には、上記フリーホイルギヤに噛み合うアイドル
    小ギヤと、該アイドル小ギヤと一体的に回転し始動モー
    タの出力ギヤに噛み合うアイドル大ギヤとを配置してい
    ることを特徴とする車輌用エンジンの始動装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の支持軸をクランク軸より後上
    方に配置し、第2の支持軸を第1の支持軸より後上方に
    配置し、始動モータを第2の支持軸よりも前方に配置し
    ていることを特徴とする請求項4記載の車輌用エンジン
    の始動装置。
  6. 【請求項6】 上記第1,第2の支持軸及び始動モータ
    を、上下2分割型のクランクケースの上側ケース部材に
    支持していることを特徴とする請求項4又は5記載の車
    輌用エンジンの始動装置。
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