JP2000120300A - 粘性体ダンパー壁を利用した制震壁 - Google Patents

粘性体ダンパー壁を利用した制震壁

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JP2000120300A
JP2000120300A JP10296943A JP29694398A JP2000120300A JP 2000120300 A JP2000120300 A JP 2000120300A JP 10296943 A JP10296943 A JP 10296943A JP 29694398 A JP29694398 A JP 29694398A JP 2000120300 A JP2000120300 A JP 2000120300A
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viscous
damper
frame
resistance
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JP10296943A
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Nagahito Kobayashi
長仁 木林
Kisho Numakura
紀章 沼倉
Yutaka Ide
豊 井出
Hideo Sugibayashi
秀夫 杉林
Hiroshi Hayamizu
浩 速水
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Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無開口の制震壁と略同等の性能及びコストを
維持しつつ、配管や窓等に利用するための開口部を確保
して実施できる、粘性体ダンパー壁を利用した制震壁を
提供する。 【解決手段】 複数の抵抗板を適切な間隔をあけて平行
に配設し、これら複数の抵抗板は粘性体に浸漬されてい
る壁状の粘性体ダンパー壁が、柱と梁が形成する架構面
に設置された制震壁において、前記制震壁は、前記粘性
体ダンパー壁とフレーム部とにより構成され、前記粘性
体ダンパー壁は、前記架構面の成に対し腰壁又は垂壁程
度の成とし、その一方の抵抗板は一側の梁へ固定され、
他方の抵抗板は前記フレーム部により他側の梁へ固定さ
れ、前記フレーム部は、配管や窓等に利用する開口部を
確保した構造である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、粘性体ダンパー
壁を利用した制震壁の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、粘性体ダンパー壁を利用した制震
壁は、例えば特許第1577568号公報等に種々開示
されて公知であり、このような粘性体ダンパー壁は既に
一般的な製品として利用されている。但し、従前の粘性
体ダンパー壁aは、図7に例示したように、制震効果を
十分に発揮するように、その構成要素である板状体の壁
板b,cを、柱dと梁eが形成する架構面の略全面に及
ぶ大きさで設置し実施していた。なお、図中の符号fは
スラブ、符号gは壁板b,cの間隙に充填された粘性体
を示している。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】従来の粘性体ダンパ
ー壁aを利用した制震壁は、板状体の壁板b,cが、架
構面の略全面に及ぶ大きさ、形状で設置されているた
め、所謂無開口壁を形成していた(図7参照)。そのた
め、下記するような問題点が生じていた。 既存建物の耐震性を改修する場合に、外壁において
無開口壁部分は現実にはほとんど見当たらず、粘性体ダ
ンパー壁aを利用した制震壁を適用する箇所が極力限定
され、適用頻度に乏しかった。 新築建物を制震構造化する場合でも、コア回りの壁
といえども配管や窓等に利用する開口部の確保が必要と
なり、やはり無開口壁部分は極力限定され、構造設計の
自由度が無かった。 板状体の壁板b,cは、一般に高さが3m程度もあ
る。工場から現場への運搬に際し、粘性体gの漏洩防止
のため、壁板b,cと粘性体gとは一体化して略垂直に
立てた状態で運送しなければならず、よって低床式の特
殊車両が必要となり、搬送ルートが限定され不便であっ
た。
【0004】次に、特開平9−170353号公報に
は、壁板等と制震装置とを接合して構成した制震壁が開
示されている。この公報には、配管や窓等に利用する開
口部を確保した実施例も幾つか開示されている(公報図
15、図16参照)。しかしながら、制震壁の構成要素
である壁板等及び制震装置は、いかなる手段を講じて
も、架構面を形成する上下の梁に一連に連続して接合す
る必要があり(前記公報図1〜図16参照)、開口部を
確保した制震壁の構造設計の自由度は未だ低いと云え
る。
【0005】したがって、本発明の目的は、従来の粘性
体ダンパー壁を利用した所謂無開口の制震壁と略同等の
性能及びコストを維持しつつ、配管や窓等に利用するた
めの開口部を確保して実施できる、粘性体ダンパー壁を
利用した制震壁を提供することである。
【0006】本発明の更なる目的は、前記開口部を確保
するための構造設計の自由度が高い、フレキシブルな粘
性体ダンパー壁を利用した制震壁を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの手段として、請求項1に記載した発明に係る粘性体
ダンパー壁を利用した制震壁は、複数の抵抗板を適切な
間隔をあけて平行に配設し、これら複数の抵抗板は粘性
体に浸漬されている壁状の粘性体ダンパー壁が、柱と梁
が形成する架構面に設置された制震壁において、前記制
震壁は、前記粘性体ダンパー壁とフレーム部とにより構
成されていること、前記粘性体ダンパー壁は、前記架構
面の成に対し腰壁又は垂壁程度の成とされ、その一方の
抵抗板は一側の梁へ固定され、他方の抵抗板は前記フレ
ーム部により他側の梁へ固定されていること、前記フレ
ーム部は、配管や窓等に利用する開口部を確保した構造
であること、をそれぞれ特徴とする。
【0008】請求項2に記載した発明に係る粘性体ダン
パー壁を利用した制震壁は、複数の抵抗板を適切な間隔
をあけて平行に配設し、これら複数の抵抗板は粘性体に
浸漬されている壁状の粘性体ダンパー壁が、柱と梁が形
成する架構面に設置された制震壁において、前記制震壁
は、架構面の略中央部に配置される前記粘性体ダンパー
壁と、その上下に設置されるフレーム部とにより構成さ
れていること、前記粘性体ダンパー壁は、前記架構面の
成に対し腰壁又は垂壁程度の成とされ、その一方の抵抗
板は上フレーム部により上側の梁へ固定され、他方の抵
抗板は下フレーム部により下側の梁へ固定されているこ
と、前記各フレーム部は、配管や窓等に利用する開口部
を確保した構造であること、をそれぞれ特徴とする。
【0009】請求項3に記載した粘性体ダンパー壁を利
用した制震壁は、複数の抵抗板を適切な間隔をあけて平
行に配設し、これら複数の抵抗板は粘性体に浸漬されて
いる壁状の粘性体ダンパー壁が、柱と梁が形成する架構
面に設置された制震壁において、前記制震壁は、架構面
の略中央に配置されるフレーム部と、その上下に設置さ
れる前記粘性体ダンパー壁とにより構成されているこ
と、前記上方の粘性体ダンパー壁は、前記架構面の成に
対し3分の1乃至4分の1程度の成とされ、その一方の
抵抗板は上側の梁へ固定され、他方の抵抗板は前記フレ
ーム部に固定されていること、前記下方の粘性体ダンパ
ー壁は、前記架構面の成に対し3分の1乃至4分の1程
度の成とされ、その一方の抵抗板は下側の梁へ固定さ
れ、他方の抵抗板は前記フレーム部に固定されているこ
と、前記フレーム部は、配管や窓等に利用する開口部を
確保した構造であること、をそれぞれ特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態及び実施例】図1A,Bは、請求項
1に記載した発明に係る粘性体ダンパー壁2を利用した
制震壁1の実施形態を示している。この制震壁1は、2
基の粘性体ダンパー壁2,2とフレーム部3とにより構
成されている。各粘性体ダンパー壁2の構造は図1Bに
示したとおり、従前と同じであり、複数の抵抗板6,7
を減衰力を発生するのに適切な間隔をあけて平行に配設
し、これら複数の抵抗板6,7は、シリコンオイル等の
粘性体8の中に浸漬されている(図1B参照)。
【0011】前記2基の粘性体ダンパー壁2,2はそれ
ぞれ、左右の柱4,4と上下の梁5,5が形成する架構
面の成に対し略半分程度の成とされ、下側の梁5の上端
に腰壁の如く並設されている。各粘性体ダンパー壁2の
粘性体容器を形成する外側の抵抗板7は、下側の梁5の
上端へ溶接等で固定され、内側の抵抗板6は上側の梁5
へ前記フレーム部3を仲介して固定されている。
【0012】なお、粘性体ダンパー壁2の制震効果は、
粘性体のせん断面積(見つけ面積×抵抗板6,7の数)
に比例するため、従来の所謂無開口の粘性体ダンパー壁
(図7参照)と略同等の制震効果を保持するため、図1
Bでは見つけ面積の減少した分を抵抗板6,7の数を増
加させることにより補っている。以下に説明する実施例
も同様の技術的思想とする。
【0013】前記フレーム部3は、縦材3a、横材3b
及び斜材3cを溶接等で接合して構成された所謂鉄骨フ
レームであり、縦材3aは上側の梁5の下端へ溶接等で
接合され、横材3bは前記粘性体ダンパー壁2,2の各
抵抗板6と溶接等で接合され、斜材3cは上側の梁5及
び柱4へ溶接等で接合されている。よって、前記フレー
ム部3は、架構面の成に対し略半分程度の成を有する開
口部9を確保した構造とされる。
【0014】図1の制震壁1は、粘性体ダンパー壁2を
下側の梁5から立ち上がる所謂腰壁型に使用した実施例
であるが、図2Aに示したように、粘性体ダンパー壁2
を上側の梁5から垂れ下がる所謂垂壁型に使用して実施
することもできる。また、図示例では、粘性体ダンパー
壁2を2基設けているが、これに限定されず、1基で
も、あるいは2基以上でも前記梁5に接合可能な範囲で
設けることもできる。構造設計上、粘性体ダンパー壁2
が必要十分な制震効果を保持できるのであれば、図2B
に示したように、前記開口部9のほか更に出入口等に利
用する開口部9aを確保する制震壁を構築することもで
きる。粘性体ダンパー壁2の成も図示例に限らず、所要
大きさの開口を確保できるように所謂腰壁又は垂壁程度
の成であれば良い。前記抵抗板6,7の数も図示例に限
定されず、必要十分の制震効果を発揮する範囲内で自由
に設定できる。
【0015】上記構成の粘性体ダンパー壁2を利用した
制震壁1は、従来の粘性体ダンパー壁を利用した無開口
の制震壁と略同等の性能及びコストを維持しつつ、配管
や窓等に利用するための開口部9を確保して実施するこ
とができる。また、従来の粘性体ダンパー壁の成に対し
略半分の成で実施できるので、運搬が容易であり、低床
式の特殊車両は不要となり、搬送ルートも限定されず運
搬に大変至便である。
【0016】図3A,Bは、請求項1に記載した発明に
係る粘性体ダンパー壁2を利用した制震壁1の異なる実
施形態を示している。この制震壁11は、左右の柱4,
4と上下の梁5,5が形成する架構面に沿って建物の内
側面に構築されている。粘性体ダンパー壁2は図1及び
図2に例示した粘性体ダンパー壁2と同大、同形状であ
り、下側の梁5の下端に揃えて並設されている。よっ
て、図示例のような、架構面の成に対し半分以上の成の
開口部10を有する制震壁11を構築できる。この制震
壁11は、架構面に一切手を加えることなく構築できる
ので、窓等の開口部10が予め設けられている既存建物
の耐震性を改修する場合に好適に実施される。なお、図
中の符号12は鉄骨部材である。
【0017】図3の制震壁11は、粘性体ダンパー壁2
を所謂腰壁型に使用した実施例であるが、図4に示した
ように、粘性体ダンパー壁2を所謂垂壁型に使用して実
施することもできる。また、図示例では、粘性体ダンパ
ー壁2を2基設けているが、これに限定されず、1基で
も、あるいは2基以上でも前記梁5に接合可能な範囲で
設けることもできる。該粘性体ダンパー壁2の成も図示
例に限らず、所謂腰壁又は垂壁程度の成であれば良い。
粘性体ダンパー壁2の抵抗板6,7の数も図示例に限定
されず、必要十分の制震効果を発揮する範囲内で自由に
設定できる。
【0018】上記構成の粘性体ダンパー壁2を利用した
制震壁11は、従来の粘性体ダンパー壁を利用した無開
口の制震壁と略同等の性能及びコストを維持しつつ、配
管や窓等に利用するための十分に大きな開口部10を確
保して実施することができる。また、従来の粘性体ダン
パー壁の成に対し略半分の成で実施できるので、運搬が
容易であり、低床式の特殊車両は不要となり、搬送ルー
トも限定されず運搬に大変至便である。
【0019】図5A,Bは、請求項2に記載した発明に
係る粘性体ダンパー壁2を利用した制震壁21の実施形
態を示している。この制震壁21は、架構面の略中央に
配置される2基の粘性体ダンパー壁2,2とその上下に
設置されるフレーム部13,13とにより構成されてい
る。
【0020】前記2基の粘性体ダンパー壁2,2はそれ
ぞれ、左右の柱4,4と上下の梁5,5が形成する架構
面の成に対し略半分程度の成とされ、各粘性体ダンパー
壁2の内側の抵抗板6は、上側の梁5へ上フレーム部1
3を仲介して固定され、粘性体容器を形成する外側の抵
抗板7は、下側の梁5へ下フレーム部13を仲介して固
定され、同下フレーム部13の横材13bの上端に並設
されている。
【0021】前記上フレーム部13は、縦材13a、横
材13b及び斜材13cを溶接等で接合して構成された
所謂鉄骨フレームであり、縦材13aは上側の梁5の下
端へ溶接等で接合され、横材13bは前記粘性体ダンパ
ー壁2,2の抵抗板6と溶接等で接合され、斜材13c
は上側の梁5及び柱4へ溶接等で接合されている。一
方、前記下フレーム部13も、縦材13a、横材13b
及び斜材13cを溶接等で接合して構成された所謂鉄骨
フレームであり、縦材13aは下側の梁5の上端へ溶接
等で接合され、横材13bは前記粘性体ダンパー壁2,
2の抵抗板7と溶接等で接合され、斜材13cは下側の
梁5及び柱4へ溶接等で接合されている。よって、前記
上下のフレーム部13はそれぞれ、架構面の成に対し略
4分の1程度の成を有する開口部14を確保した構造と
される。
【0022】図5の制震壁21は、粘性体ダンパー壁2
を2基設けているが、これに限定されず、1基でも2基
以上でも設置可能な範囲で設けることもできる。粘性体
ダンパー壁2の成も図示例に限らず、所謂腰壁又は垂壁
程度の成であれば良い。前記抵抗板6,7の数も図示例
に限定されず、必要十分の制震効果を発揮する範囲内で
自由に設定できる。また、この制震壁21は、図示は省
略したが、図1に対する図3の如く、架構面に沿って建
物の内側面に構築することもできる。
【0023】上記構成の粘性体ダンパー壁2を利用した
制震壁21は、従来の粘性体ダンパー壁を利用した無開
口の制震壁と略同等の性能及びコストを維持しつつ、配
管や窓等に利用するための開口部14を確保して実施す
ることができる。また、従来の粘性体ダンパー壁の成に
対し略半分の成で実施できるので、運搬が容易であり、
低床式の特殊車両は不要となり、搬送ルートも限定され
ず運搬に大変至便である。
【0024】図6A,Bは、請求項3に記載した発明に
係る粘性体ダンパー壁22を利用した制震壁31の実施
形態を示している。この制震壁31は、架構面の略中央
に配置されるフレーム部23と、その上下に各2基ずつ
計4基設置される粘性体ダンパー壁22とにより構成さ
れる。
【0025】前記4基の粘性体ダンパー壁22はそれぞ
れ、架構面の成に対し略4分の1程度の成とされ、上方
の粘性体ダンパー壁22,22の内側の抵抗板16は上
側の梁5の下端へ溶接等で固定され、外側の抵抗板17
はフレーム部23の横材23bへ溶接等で固定されてい
る。一方、下方の粘性体ダンパー壁22,22の内側の
抵抗板16はフレーム部23の横材23bへ固定され、
外側の抵抗板17は下側の梁5の上端へ溶接等で固定さ
れている。
【0026】前記フレーム部23は、縦材23a、横材
23b及び斜材23cを溶接等で接合して構成された所
謂鉄骨フレームである。このフレーム部23は、前記縦
材23aと横材23bにより架構面の略中央に同架構面
の成に対し略半分程度の成とした四角形の開口部15を
形成し、同開口部の各コーナー部を斜材23cにより固
定した構成とされている。
【0027】前記粘性体ダンパー壁22の制震効果は、
粘性体のせん断面積(見つけ面積×抵抗板16,17の
数)に比例するため、従来の所謂無開口の粘性体ダンパ
ー壁(図7参照)と略同等の制震効果を保持するため、
図6Bでは見つけ面積の減少した分を抵抗板16,17
の数を増加させることにより補っている。図示例では、
粘性体ダンパー壁22を上下に2基ずつ並設して設けて
いるが、これに限定されず、上下に1基ずつでも、ある
いは2基以上ずつでも設置可能な範囲で設けることもで
きる。該粘性体ダンパー壁22の成も図示例に限らず、
架構面の成に対し3分の1乃至4分の1程度の成であれ
ば良い。前記抵抗板16,17の数も図示例に限定され
ず、必要十分の制震効果を発揮する範囲内で自由に設定
できる。また、この制震壁31も、図示は省略したが、
図1に対する図3の如く、架構面に沿って建物の内側面
に構築することもできる。
【0028】上記構成の粘性体ダンパー壁22を利用し
た制震壁31は、従来の粘性体ダンパー壁を利用した無
開口の制震壁と略同等の性能及びコストを維持しつつ、
配管や窓等に利用するための十分に大きな開口部15を
確保して実施することができる。また、従来の粘性体ダ
ンパー壁の成に対し3分の1乃至4分の1程度の成で実
施できるので、運搬が容易であり、低床式の特殊車両は
不要となり、搬送ルートも限定されず運搬に大変至便で
ある。
【0029】更に、上記図1〜図6に説明したような制
震壁1,11,21,31を構築することができ、様々
な開口部9,9a,10,14,15を確保するための
構造設計の自由度が高い、フレキシブルな粘性体ダンパ
ー壁を利用した制震壁を構築することができる。
【0030】
【本発明が奏する効果】請求項1〜3に記載した粘性体
ダンパー壁を利用した制震壁は、下記の効果を奏する。 (1)従来の粘性体ダンパー壁を利用した無開口の制震
壁と略同等の性能及びコストを維持しつつ、配管や窓等
に利用するための十分に大きな開口部を確保して実施す
ることができる。 (2)従来の粘性体ダンパー壁の成に対し略2分の1乃
至4分の1程度の成で実施できるので、運搬が容易であ
り、低床式の特殊車両は不要となり、搬送ルートも限定
されず運搬に大変至便である。 (3)開口部を確保するための構造設計の自由度が高
い、フレキシブルな粘性体ダンパー壁を利用した制震壁
を構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは、本発明に係る粘性体ダンパー壁を利用し
た制震壁の実施例を示した正面図であり、Bは、Aの
−線矢視端面図である。
【図2】A,Bは、本発明に係る粘性体ダンパー壁を利
用した制震壁の異なる実施例を示した正面図である。
【図3】Aは、本発明に係る粘性体ダンパー壁を利用し
た制震壁の異なる実施例を示した正面図であり、Bは、
Aの−線矢視断面図である。
【図4】本発明に係る粘性体ダンパー壁を利用した制震
壁の異なる実施例を示した正面図である。
【図5】Aは、本発明に係る粘性体ダンパー壁を利用し
た制震壁の異なる実施例を示した正面図であり、Bは、
Aの−線矢視端面図である。
【図6】Aは、本発明に係る粘性体ダンパー壁を利用し
た制震壁の異なる実施例を示した正面図であり、Bは、
Aの−線矢視端面図である。
【図7】従来技術を示した断面図である。
【符号の説明】
1,11,21,31 制震壁 2,22 粘性体ダンパー壁 3,13,23 フレーム部 4 柱 5 梁 6,7,16,17 抵抗板 8 粘性体 9,9a,10,14,15 開口部 3a,13a,23a 縦材 3b,13b,23b 横材 3c,13c,23c 斜材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井出 豊 東京都中央区銀座八丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 杉林 秀夫 東京都中央区銀座八丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 速水 浩 東京都中央区銀座八丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 Fターム(参考) 2E002 EB13 EC01 EC02 FA02 FB01 FB08 FB12 FB22 FB23 HA02 HB05 HB16 JA01 JA02 JB05 JB16 JC02 JC03 JD05 JD16 MA00 MA02 MA12 3J048 AA02 AC05 AD12 BD08 EA38

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の抵抗板を適切な間隔をあけて平行に
    配設し、これら複数の抵抗板は粘性体に浸漬されている
    壁状の粘性体ダンパー壁が、柱と梁が形成する架構面に
    設置された制震壁において、 前記制震壁は、前記粘性体ダンパー壁とフレーム部とに
    より構成されていること、 前記粘性体ダンパー壁は、前記架構面の成に対し腰壁又
    は垂壁程度の成とされ、その一方の抵抗板は一側の梁へ
    固定され、他方の抵抗板は前記フレーム部により他側の
    梁へ固定されていること、 前記フレーム部は、配管や窓等に利用する開口部を確保
    した構造であること、をそれぞれ特徴とする、粘性体ダ
    ンパー壁を利用した制震壁。
  2. 【請求項2】複数の抵抗板を適切な間隔をあけて平行に
    配設し、これら複数の抵抗板は粘性体に浸漬されている
    壁状の粘性体ダンパー壁が、柱と梁が形成する架構面に
    設置された制震壁において、 前記制震壁は、架構面の略中央に配置される前記粘性体
    ダンパー壁とその上下に設置されるフレーム部とにより
    構成されていること、 前記粘性体ダンパー壁は、前記架構面の成に対し腰壁又
    は垂壁程度の成とされ、その一方の抵抗板は上フレーム
    部により上側の梁へ固定され、他方の抵抗板は下フレー
    ム部により下側の梁へ固定されていること、 前記各フレーム部は、配管や窓等に利用する開口部を確
    保した構造であること、をそれぞれ特徴とする、粘性体
    ダンパー壁を利用した制震壁。
  3. 【請求項3】複数の抵抗板を適切な間隔をあけて平行に
    配設し、これら複数の抵抗板は粘性体に浸漬されている
    壁状の粘性体ダンパー壁が、柱と梁が形成する架構面に
    設置された制震壁において、 前記制震壁は、架構面の略中央に配置されるフレーム部
    と、その上下に設置される前記粘性体ダンパー壁とによ
    り構成されていること、 前記上方の粘性体ダンパー壁は、前記架構面の成に対し
    3分の1乃至4分の1程度の成とされ、その一方の抵抗
    板は上側の梁へ固定され、他方の抵抗板は前記フレーム
    部に固定されていること、前記下方の粘性体ダンパー壁
    は、前記架構面の成に対し3分の1乃至4分の1程度の
    成とされ、その一方の抵抗板は下側の梁へ固定され、他
    方の抵抗板は前記フレーム部に固定されていること、 前記フレーム部は、配管や窓等に利用する開口部を確保
    した構造であること、をそれぞれ特徴とする、粘性体ダ
    ンパー壁を利用した制震壁。
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