JP2000109867A - 金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物 - Google Patents

金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物

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JP2000109867A JP10285731A JP28573198A JP2000109867A JP 2000109867 A JP2000109867 A JP 2000109867A JP 10285731 A JP10285731 A JP 10285731A JP 28573198 A JP28573198 A JP 28573198A JP 2000109867 A JP2000109867 A JP 2000109867A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属ベルト式無段断変速機用潤滑剤組成物の
提供。 【解決手段】 潤滑油基油に、窒素含有量が1.3質量
%以上であるホウ素含有無灰分散剤を組成物全量基準で
0.05〜10.0質量%含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物に関し、詳しくは、特に金属ベルト式無段変速機
におけるベルトとプーリー間の摩擦特性及び耐摩耗性に
優れる、金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】金属ベ
ルト式無段変速機は、金属でできたベルトとプーリー間
の摩擦によりトルクを伝達し、またプーリーの半径比を
変えることにより変速を行うという機構を有する変速機
であり、変速によるエネルギー損失が小さいという点か
ら、近年、自動車用変速機として脚光を浴びるようにな
ってきた。この金属ベルト式無段変速機に用いられる潤
滑油としては、金属ベルトと金属プーリー間の摩擦特性
や潤滑特性に優れることが極めて重視されるほか、トル
クを取り出すギヤやそれらを支えるベアリング用の潤滑
油としての性能や、変速比を決定するための油圧制御用
媒体としての性能、即ち油圧作動油としての性能も要求
される。また、この無段変速機が前後進切り替え湿式ク
ラッチやトルクコンバーターのロックアップシステムを
備えている場合には、上記の性能に加えて、湿式クラッ
チの摩擦特性を制御する性能も要求される。このよう
に、金属ベルト式無段変速機用潤滑油には様々な性能が
要求されるため、一般には自動変速機油(ATF)が使
用されている。しかしながら、ATFを金属ベルト式無
段変速機用潤滑油として用いた場合には、油圧作動油と
しての性能や湿式クラッチの摩擦特性を制御する機能に
は優れるものの、ベルトとプーリーの金属間摩擦係数が
十分でない。また、金属ベルト式無段変速機ではベルト
とプーリーの接触に高い油圧が適用されるため、これら
金属部位の耐摩耗性が十分でなかった。従って、ATF
を使用した従来の金属ベルト式無段変速機は伝達トルク
容量に限界があり、小型自動車にしか搭載できないとい
う欠点があった。本発明はこのような実情に鑑みなされ
たものであり、その目的は、金属ベルト式無段変速機に
用いた場合に、ベルト−プーリー間の高い金属間摩擦係
数を出現できると共に、それら部位の耐摩耗性も改善で
きる新規な金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物を提
供することにある。本発明に係る金属ベルト式無段変速
機用潤滑油組成物を使用することにより、ベルト−プー
リー間で高いトルクを伝達することができるようにな
り、大型自動車への搭載も可能となる。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明の金属ベルト式無
段変速機用潤滑油組成物は、潤滑油基油に、窒素含有量
が1.3質量%以上であるホウ素含有無灰分散剤(以下
これを(A)成分と呼ぶ)を潤滑油組成物全量基準で
0.05〜10.0質量%含有してなるものである。本
発明に係る金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物の好
ましいものの一つは、上に規定した量の(A)成分に加
えて、塩基性金属系清浄剤(以下これを(B)成分と呼
ぶ)を含有するものである。本発明に係る金属ベルト式
無段変速機用潤滑油組成物の好ましいものの他の一つ
は、上に規定した量の(A)成分に加えて、リン系化合
物(以下これを(C)成分と呼ぶ)を含有するものであ
る。本発明に係る金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成
物の好ましいものの別の一つは、上に規定した量の
(A)成分及び(B)成分に加えて、(C)成分を含有
するものである。本発明に係る金属ベルト式無段変速機
用潤滑油組成物の好ましいものの他の一つは、上に規定
した量の(A)成分を含有すると共に、ジチオリン酸亜
鉛(以下これを(D)成分と呼ぶ)を実質的に含有しな
いものである。本発明に係る金属ベルト式無段変速機用
潤滑油組成物の好ましいものの別の一つは、上に規定し
た量の(A)成分及び(B)成分を含有すると共に、
(D)成分を実質的に含有しないものである。本発明に
係る金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物の好ましい
もののさらに別の一つは、上に規定した量の(A)成分
及び(C)成分を含有すると共に、(D)成分を実質的
に含有しないものである。本発明に係る金属ベルト式無
段変速機用潤滑油組成物の好ましいもののさらに別の一
つは、上に規定した量の(A)成分、(B)成分及び
(C)成分を含有すると共に、(D)成分を実質的に含
有しないものである。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容をさらに詳細
に説明する。本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物における潤滑油基油としては、通常の潤滑油の基
油として用いられる任意の鉱油及び/又は合成油が使用
できる。使用可能な鉱油の具体例としては、例えば、原
油を常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、
溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触
脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理
等を適宜組み合わせて精製したパラフィン系、ナフテン
系等の各油やノルマルパラフィン等が例示できる。また
合成油としては、特に制限はないが、ポリ−α−オレフ
ィン(1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマ
ー、エチレン−プロピレンオリゴマー等)及びその水素
化物、イソブテンオリゴマー及びその水素化物、イソパ
ラフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ジ
エステル(ジトリデシルグルタレート、ジ2−エチルヘ
キシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデ
シルアジペート、ジ2−エチルヘキシルセバケート
等)、ポリオールエステル(トリメチロールプロパンカ
プリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、
ペンタエリスリトール2−エチルヘキサノエート、ペン
タエリスリトールペラルゴネート等)、ポリオキシアル
キレングリコール、ジアルキルジフェニルエーテル、並
びにポリフェニルエーテル等が使用できる。なお、これ
ら潤滑油基油の動粘度は、特に限定されず任意である
が、通常、100℃における動粘度が1〜10mm2
s、の範囲にあることが好ましく、2〜8mm2/sの
範囲にあることがより好ましい。
【0005】本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物における(A)成分は、窒素含有量が1.3質量
%以上のホウ素含有無灰分散剤である。(A)成分は、
その窒素含有量の下限値が1.3質量%、好ましくは
1.4質量%であることが重要である。(A)成分とし
て窒素含有量が1.3質量%未満のホウ素含有無灰分散
剤を用いた場合は、金属ベルト式無段変速機のベルト−
プーリー間の金属間摩擦係数を向上させる効果に乏しい
ため好ましくない。一方、(A)成分の窒素含有量の上
限値は任意であるが、潤滑油組成物の耐摩耗性や酸化安
定性に悪影響を及ぼさない点から、窒素含有量は通常1
0質量%以下であるのが好ましい。また、本発明の
(A)成分は、ホウ素を含有していることが重要であ
る。(A)成分としてホウ素を含有しない無灰分散剤を
用いた場合は、金属ベルト式無段変速機のベルト−プー
リー間の金属間摩擦係数を向上させる効果に乏しいう
え、潤滑油組成物としての耐摩耗性や酸化安定性に劣る
ため好ましくない。なお、(A)成分のホウ素含有量は
任意であるが、金属ベルト式無段変速機のベルト−プー
リー間の摩擦係数向上効果、耐摩耗性及び酸化安定性に
優れる点から、その含有量の下限値は、0.2質量%で
あることが好ましく、0.4質量%であることがより好
ましい。一方、ホウ素含有量の上限値は、4.0質量%
であることがこのましく、2.5質量%であることがよ
り好ましい。(A)成分の具体例としては、例えば、炭
素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を分子
中に少なくとも1個有する含窒素化合物又はその誘導体
を、ホウ素化合物で変性した変性物が挙げられる。これ
ら変性物の中から任意に選ばれる1種類あるいは2種類
以上が、(A)成分として使用できる。上記のアルキル基
又はアルケニル基は、直鎖状でも分枝状でも良いが、好
ましいものとしては、プロピレン、1−ブテン、イソブ
チレン等のオレフィンのオリゴマーやエチレンとプロピ
レンのコオリゴマーから誘導される分枝状アルキル基や
分枝状アルケニル基等が挙げられる。このアルキル基又
はアルケニル基の炭素数は任意であるが、好ましくは4
0〜400、より好ましくは60〜350である。アル
キル基又はアルケニル基の炭素数が40未満の場合は化
合物の潤滑油基油に対する溶解性が低下する恐れがあ
り、一方、炭素数が400を越える場合は、潤滑油組成
物の低温流動性が悪化する恐れがあるため、それぞれ好
ましくない。
【0006】上記した含窒素化合物又はその誘導体の具
体例としては、例えば、(A−1)炭素数40〜400
のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくと
も1個有するコハク酸イミド、あるいはその誘導
体、(A−2)炭素数40〜400のアルキル基又はア
ルケニル基を分子中に少なくと も1個有する
ベンジルアミン、あるいはその誘導体、(A−3)炭素
数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を分子中
に少なくと も1個有するポリアミン、あるい
はその誘導体が挙げられる。前記(A−1)群のコハク
酸イミドとしては、より具体的には、例えば、下記の一
般式(1)又は(2)で示される化合物等が挙げられ
る。
【化1】 (一般式(1)中、R1は炭素数40〜400、好まし
くは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示
し、aは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。)
【化2】 (一般式(2)中、R2及びR3は、それぞれ個別に炭素
数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基
又はアルケニル基を示し、bは0〜4、好ましくは1〜
3の整数を示す。) なお、コハク酸イミドとしては、イミド化に際してポリ
アミンの一端に無水コハク酸が付加した一般式(1)の
ようないわゆるモノタイプのコハク酸イミドと、ポリア
ミンの両端に無水コハク酸が付加した一般式(2)のよ
うないわゆるビスタイプのコハク酸イミドがあるが、本
発明の(A)成分には、モノタイプ及びビスタイプのコ
ハク酸イミドをホウ素化合物で変性した変性物がいずれ
も使用可能であって、モノタイプの変性物とビスタイプ
の変性物を混合使用しても差し支えない。前記(A−
2)群のベンジルアミンとしては、より具体的には、例
えば、一般式(3)で表せる化合物等が挙げられる。
【化3】 (一般式(3)中、R4は炭素数40〜400、好まし
くは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示
し、cは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示してい
る。) このベンジルアミンは任意の方法で製造することができ
る。例えば、プロピレンオリゴマー、ポリブテン、エチ
レン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフィンをフ
ェノールと反応させてアルキルフェノールとした後、こ
れにホルムアルデヒドとジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタ
エチレンヘキサミン等のポリアミンをマンニッヒ反応に
より反応させることにより一般式(4)で表されるベンジ
ルアミンを得ることができる。前記(A−3)群のポリ
アミンとしては、より具体的には、例えば、一般式
(4)で表せる化合物等が挙げられる。
【化4】 (一般式(4)中、R5は炭素数40〜400、好まし
くは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示
し、dは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示してい
る。) このポリアミンも任意の方法で製造することができ、例
えば、プロピレンオリゴマー、ポリブテン、エチレン−
α−オレフィン共重合体等のポリオレフィンを塩素化し
た後、これにアンモニヤやエチレンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレ
ンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等のポリアミ
ンを反応させることにより一般式(4)で表されるポリ
アミンを得ることができる。(A)成分の前駆体として
使用される含窒素化合物の誘導体には、前述したような
含窒素化合物に炭素数2〜30のモノカルボン酸(脂肪
酸等)やシュウ酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメ
リット酸等の炭素数2〜30のポリカルボン酸を作用さ
せて、残存するアミノ基及び/又はイミノ基の一部又は
全部を中和したり、アミド化した、いわゆるカルボン酸
変性化合物や、前述したような含窒素化合物に硫黄化合
物を作用させた硫黄変性化合物が含まれる。
【0007】本発明の(A)成分は、上述の含窒素化合
物又はそれらの誘導体の1種又は2種以上をホウ素化合
物で変性したものである。ホウ素化合物による変性の方
法は何ら限定されるものでなく、任意の方法を採用する
ことができる。一例を挙げれば、上述の含窒素化合物又
はそれらの誘導体に、ホウ酸、ホウ酸塩又はホウ酸エス
テル等のホウ素化合物を作用させて、含窒素化合物又は
それらの誘導体中に残存するアミノ基及び/又はイミノ
基の一部又は全部を中和するか、アミド化する方法があ
る。なお、ここでいうホウ酸には、オルトホウ酸、メタ
ホウ酸及びテトラホウ酸等が包含される。またホウ酸塩
には、ホウ酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又
はアンモニウム塩等が包含され、より具体的には、例え
ば、メタホウ酸リチウム、四ホウ酸リチウム、五ホウ酸
リチウム、過ホウ酸リチウム等のホウ酸リチウム;メタ
ホウ酸ナトリウム、二ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナト
リウム、五ホウ酸ナトリウム、六ホウ酸ナトリウム、八
ホウ酸ナトリウム等のホウ酸ナトリウム;メタホウ酸カ
リウム、四ホウ酸カリウム、五ホウ酸カリウム、六ホウ
酸カリウム、八ホウ酸カリウム等のホウ酸カリウム;メ
タホウ酸カルシウム、二ホウ酸カルシウム、四ホウ酸三
カルシウム、四ホウ酸五カルシウム、六ホウ酸カルシウ
ム等のホウ酸カルシウム;メタホウ酸マグネシウム、二
ホウ酸マグネシウム、四ホウ酸三マグネシウム、四ホウ
酸五マグネシウム、六ホウ酸マグネシウム等のホウ酸マ
グネシウム;及びメタホウ酸アンモニウム、四ホウ酸ア
ンモニウム、五ホウ酸アンモニウム、八ホウ酸アンモニ
ウム等のホウ酸アンモニウム等が含まれる。また、ホウ
酸エステルとしては、ホウ酸と好ましくは炭素数1〜6
のアルキルアルコールとのエステルが挙げられ、より具
体的には、例えば、ホウ酸モノメチル、ホウ酸ジメチ
ル、ホウ酸トリメチル、ホウ酸モノエチル、ホウ酸ジエ
チル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸モノプロピル、ホウ酸
ジプロピル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸モノブチル、
ホウ酸ジブチル、ホウ酸トリブチル等が挙げられる。上
に説明した含窒素化合物又はその誘導体に、ホウ酸化合
物を作用させて得られる変性物は、いずれも本発明の
(A)成分として使用可能であるが、特に金属ベルト式
無段変速機のベルト−プーリー間の摩擦係数向上効果に
優れる点から、上述した(A−1)群のコハク酸イミド
又はその誘導体を含窒素化合物とし、これをホウ素化合
物により変性したもの1種又は2種以上を、(A)成分
に用いることが好ましい。本発明の金属ベルト式無段変
速機用潤滑油組成物において、(A)成分の含有量の下
限値は、潤滑油組成物全量基準で、0.05質量%、好
ましくは0.1質量%であり、一方、その含有量の上限
値は、潤滑油組成物全量基準で、10.0質量%、好ま
しくは7.0質量%である。(A)成分の含有量が潤滑
油組成物全量基準で0.05質量%未満の場合は、
(A)成分配合によるベルト−プーリー間の摩擦係数の
向上効果に乏しく、一方、(A)成分の含有量が10.
0質量%を超える場合は、潤滑油組成物の低温流動性が
大幅に悪化するため、それぞれ好ましくない。
【0008】本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物には、(A)成分に加えてさらに(B)成分である
塩基性金属系清浄剤を含有させることが好ましい。
(B)成分を併用することにより、金属ベルト式無段変
速機におけるベルト−プーリー間の摩擦特性を一段と向
上(摩擦係数のすべり速度依存性を低減)させことがで
き、その耐摩耗性を向上させることが可能となる。
(B)成分の全塩基価は任意であるが、通常、その下限
値は好ましくは20mgKOH/g、より好ましくは1
00mgKOH/g、さらに好ましくは150mgKO
H/gである。一方、その上限値は、好ましくは500
mgKOH/g、より好ましくは450mg/KOHで
ある。全塩基価が20mgKOH/g未満の場合は潤滑
油組成物の酸化安定性が悪化する恐れがあり、一方、全
塩基価が500mgKOH/gを超える場合は、潤滑油
組成物の貯蔵安定性に悪影響を及ぼす恐れがあるため、
それぞれ好ましくない。なお、ここで言う全塩基価と
は、JIS K2501「石油製品及び潤滑油−中和価
試験法」の7.に準拠して測定される過塩素酸法による
全塩基価を意味している。(B)成分の好ましい具体例
としては、(B−1)全塩基価が100〜450mgK
OH/gの塩基性アルカリ土類金属ス ルフォ
ネート、(B−2)全塩基価が20〜450mgKOH
/gの塩基性アルカリ土類金属フェ ネート、
(B−3)全塩基価が100〜450mgKOH/gの
塩基性アルカリ土類金属サ リシレート、を挙
げることができる。アルカリ土類金属スルフォネートと
しては、例えば、分子量100〜1500、好ましくは
200〜700のアルキル芳香族化合物をスルフォン化
することによって得られるアルキル芳香族スルフォン酸
のアルカリ土類金属塩、特にマグネシウム塩及び/又は
カルシウム塩が好ましい。塩を形成する前のアルキル芳
香族スルフォン酸には、いわゆる石油スルフォン酸や合
成スルフォン酸等が含まれ、石油スルフォン酸には、一
般に鉱油の潤滑油留分のアルキル芳香族化合物をスルフ
ォン化したものやホワイトオイル製造時に副生するいわ
ゆるマホガニー酸等が含まれる。また、合成スルフォン
酸には、例えば、洗剤の原料となるアルキルベンゼン製
造プラントから副生されるアルキルベンゼン又はベンゼ
ンをポリオレフィンでアルキル化して得られる直鎖状又
は分枝状アルキルベンゼンをスルフォン化したアルキル
アリールスルフォン酸、あるいはジノニルナフタレンを
スルフォン化したジノニルナフタレンスルフォン酸等が
含まれる。アルキル芳香族化合物のスルフォン化に用い
るスルフォン化剤としては、通常、発煙硫酸や硫酸が用
いられる。(B-1)のフェネートとしては、例えば、炭
素数4〜30、好ましくは6〜18の直鎖状又は分枝状
のアルキル基を少なくとも1個有するアルキルフェノー
ルのアルカリ土類金属塩、前記アルキルフェノールと元
素状硫黄を反応させて得られるアルキルフェノールサル
ファイドのアルカリ土類金属塩、前記アルキルフェノー
ルとアセトンとを縮合脱水反応させて得られるメチレン
ビスアルキルフェノールのアルカリ土類金属塩等を挙げ
ることができ、これらのアルカリ土類金属塩のなかで
は、特にマグネシウム塩及び/又はカルシウム塩が好ま
しい。(B-3)のサリシレートとしては、例えば、炭
素数4〜30、好ましくは6〜18の直鎖状又は分枝状
のアルキル基を少なくとも1個有するアルキルサリチル
酸のアルカリ土類金属塩が挙げられ、なかでも特にマグ
ネシウム塩及び/又はカルシウム塩が好ましい。(B−
1)のスルフォネート、(B−2)のフェネート及び
(B−3)のサリシレートは、それぞれ全塩基価が先に
規定した範囲内にある限り、その製造ルートを問わな
い。換言すれば、これらの塩基性塩は、アルキル芳香族
スルフォン酸、アルキルフェノール、アルキルフェノー
ルサルファイド、アルキルフェノールから誘導されるマ
ンニッヒ反応生成物、アルキルサリチル酸等を、アルカ
リ土類金属の酸化物や水酸化物等の塩基と直接反応させ
てえられる塩基性塩であって差し支えなく、また、アル
キル芳香族スルフォン酸等を一旦ナトリウム塩やカリウ
ム塩等のアルカリ金属塩とし、次いでそのアルカリ金属
をアルカリ土類に置換させて中性塩(正塩)を取得し、
しかる後、この中性塩を過剰の適当なアルカリ土類金属
塩やアルカリ土類金属塩基(アルカリ土類金属の水酸化
物や酸化物)と共に、水の存在下で加熱することにより
得られる塩基性塩であって差し支えない。さらにまた、
上記の中性塩(正塩)や塩基性塩を炭酸ガスの存在下で
アルカリ土類金属塩基と反応させることにより得られる
過塩基性塩(超塩基性塩)であっても差し支えない。な
お、これらの反応は、通常、溶媒(ヘキサン等の脂肪族
炭化水素溶剤、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、軽質
潤滑油基油等)中で行われる。本発明の(B)成分とし
ては、上記した塩基性金属系清浄剤の1種又は2種以上
が使用可能である。本発明の金属ベルト式無段変速機用
潤滑油組成物における(B)成分の含有量も任意に選ぶ
ことができる。しかし、通常は(B)成分を潤滑油組成
物全量基準の金属元素量として、0.03質量%以上含
有していることが好ましく、0.05質量%以上含有し
ていることがより好ましい。そして、その上限値は、潤
滑油組成物全量基準の金属元素量として好ましくは0.
5質量%、より好ましくは0.2質量%である。(B)
成分の含有量が、潤滑油組成物全量基準で金属元素量と
して0.03質量%に満たない場合は、(B)成分併用
による潤滑油組成物の摩擦特性の向上効果に乏しく、一
方、含有量が、潤滑油組成物全量基準で金属元素量とし
て0.5質量%を越える場合は、潤滑油組成物の酸化安
定性が低下する恐れがあるため、それぞれ好ましくな
い。なお、本発明の(B)成分に市販の金属系清浄剤を
使用する場合には、市販金属系清浄剤は軽質潤滑油基油
等で希釈されているのが通常であるので、その金属含有
量が1.0〜20質量%、好ましくは2.0〜16質量
%のものを用いるのが望ましい。
【0009】本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物には、さらに、(C)成分であるリン系化合物を
含有させることが好ましい。(C)成分を併用すること
により、金属ベルト式無段変速機におけるベルト−プー
リー間の摩擦係数を増大させることができると共に、そ
の耐摩耗性を向上させることができる。(C)成分とし
ては、リン酸、亜リン酸、下記の一般式(5)で表され
るリン酸エステル(ホスフェート)、下記の一般式
(6)で表される亜リン酸エステル(ホスファイト)、
並びにこれらリン系化合物の誘導体からなる群から選ば
れる1種又は2種以上の化合物が使用可能であって、2
種以上を使用する場合は混合割合を問わない。
【化5】 (一般式(5)中、R6、R7及びR8は、それぞれ個別
に、水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基を示し、
かつ、R6、R7及びR8のうち少なくとも1つは炭化水
素基であcり、X1、X2、X3及びX4は、それぞれ個別
に、酸素原子又は硫黄原子を示す。)
【化6】 (一般式(6)中、R6、R10及びR11は、それぞれ個
別に、水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基を示
し、かつ、R9、R10及びR11のうち少なくとも1つは
炭化水素基であり、X5、X6及びX7は、それぞれ個別
に、酸素原子又は硫黄原子を示す。) 上記一般式(5)及び(6)において、R6、R7、R8
9、R10及びR11は、それぞれ個別に水素原子である
か、あるいは炭素数1〜30、好ましくは炭素数3〜3
0、より好ましくは炭素数4〜24の炭化水素基であっ
て、かつ、R6、R7及びR8のうち少なくとも1つと、
9、R10及びR11のうち少なくとも1つは炭化水素基
である。この炭化水素基の炭素数が30を超える場合
は、潤滑油組成物の摩擦特性が悪化する。R6、R7、R
8、R9、R10及びR11がとり得る炭素数1〜30の炭化
水素基の具体例を例示すれば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル
基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペン
タデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタ
デシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル
基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペン
タコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタ
コシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基等のアルキ
ル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良
い);ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプ
テニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウ
ンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラ
デセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘ
プタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、
イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニル基、トリ
コセニル基、テトラコセニル基、ペンタコセニル基、ヘ
キサコセニル基、ヘプタコセニル基、オクタコセニル
基、ノナコセニル基、トリアコンテニル基等のアルケニ
ル基(これらアルケニル基は直鎖状でも分枝状でも良
く、また二重結合の位置も任意である);シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の炭素数
5〜7のシクロアルキル基;メチルシクロペンチル基、
ジメチルシクロペンチル基、メチルエチルシクロペンチ
ル基、ジエチルシクロペンチル基、メチルシクロヘキシ
ル基、ジメチルシクロヘキシル基、メチルエチルシクロ
ヘキシル基、ジエチルシクロヘキシル基、メチルシクロ
ヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基、メチルエチル
シクロヘプチル基、ジエチルシクロヘプチル基等の炭素
数6〜11のアルキルシクロアルキル基(アルキル基の
置換位置は任意である);フェニル基、ナフチル基等の
アリール基:トリル基、キシリル基、エチルフェニル
基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ペンチル
フェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル
基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフ
ェニル基、ウンデシルフェニル基、ドデシルフェニル基
等の炭素数7〜18の各アルキルアリール基(アルキル
基は直鎖状でも分枝状でも良く、また二重結合の位置も
任意である);ベンジル基、フェニルエチル基、フェニ
ルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル
基、フェニルヘキシル基等の炭素数7〜12の各アリー
ルアルキル基(アルキル基は直鎖状でも分枝状でも良
く、またアリール基の置換位置も任意である)等が挙げ
られるが、これらの中でもアルキル基、アルケニル基、
アリール基及びアルキルアリール基が好ましい。
【0010】(C)成分として使用可能なリン系化合物の
誘導体には、リン酸、亜リン酸、前記一般式(5)にお
いてR6、R7及びR8のうち1つ又は2つが水素である
酸性リン酸エステル(アシッドホスフェート)、若しく
は前記一般式(6)においてR9、R10及びR11のうち
1つ又は2つが水素である水素化亜リン酸エステル(ハ
イドロジェンホスファイト)等のリン系化合物に、アン
モニア、炭素数1〜8のアミン又は炭素数1〜8のアル
カノールアミンの如き含窒素化合物を作用させて、残存
する酸性水素の一部又は全部を中和した塩等がある。リ
ン系化合物に作用させる含窒素化合物の具体的としは、
例えば、アンモニア;モノメチルアミン、モノエチルア
ミン、モノプロピルアミン、モノブチルアミン、モノペ
ンチルアミン、モノヘキシルアミン、モノヘプチルアミ
ン、モノオクチルアミン、ジメチルアミン、メチルエチ
ルアミン、ジエチルアミン、メチルプロピルアミン、エ
チルプロピルアミン、ジプロピルアミン、メチルブチル
アミン、エチルブチルアミン、プロピルブチルアミン、
ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミ
ン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン等のアルキル
アミン(アルキル基は直鎖状でも分枝状でも良い);モ
ノメタノールアミン、モノエタノールアミン、モノプロ
パノールアミン、モノブタノールアミン、モノペンタノ
ールアミン、モノヘキサノールアミン、モノヘプタノー
ルアミン、モノオクタノールアミン、モノノナノールア
ミン、ジメタノールアミン、メタノールエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、メタノールプロパノールアミ
ン、エタノールプロパノールアミン、ジプロパノールア
ミン、メタノールブタノールアミン、エタノールブタノ
ールアミン、プロパノールブタノールアミン、ジブタノ
ールアミン、ジペンタノールアミン、ジヘキサノールア
ミン、ジヘプタノールアミン、ジオクタノールアミン等
のアルカノールアミン(アルカノール基は直鎖状でも分
枝状でも良い);及びこれらの混合物等が挙げられる。
(C)成分としては、摩擦特性により優れる点から、リ
ン酸、亜リン酸、酸性リン酸エステル(アシッドホスフ
ェート)、水素化亜リン酸エステル(ハイドロジェンホ
スファイト)並びにリン系化合物のアミン塩又はアルカ
ノールアミン塩が好ましい。(C)成分に用いて特に好
ましい化合物としては、金属ベルト式無段変速機におけ
るベルト−プーリー間の摩擦係数向上効果に優れる点か
ら、ジブチルハイドロジェンホスファイト、トリブチル
ホスファイト、ジオクチルハイドロジェンホスファイ
ト、トリオクチルホスファイト、ジ−2−エチルヘキシ
ルハイドロジェンホスファイト、トリ−2−エチルヘキ
シルホスファイト、ジラウリルハイドロジェンホスファ
イト、トリラウリルホスファイト、ジオレイルハイドロ
ジェンホスファイト、トリオレイルホスファイト、ジス
テアリルハイドロジェンホスファイト、トリステアリル
ホスファイト、ジフェニルハイドロジェンホスファイ
ト、トリフェニルホスファイト、ジクレジルハイドロジ
ェンホスファイト、トリクレジルホスファイト;又はこ
れらの混合物を例示することができる。本発明の(C)
成分としては、上記したリン系化合物(その誘導体も含
む)の1種又は2種以上が使用可能である。本発明の金
属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物における(C)成
分の含有量も任意に選ぶことができる。しかし、その含
有量の下限値は潤滑油組成物全量基準のリン元素量とし
て、通常、0.005質量%、好ましくは0.01質量
%であり、一方、その上限値は、潤滑油組成物全量基準
のリン元素量として0.5質量%、好ましくは0.3質
量%である。(C)成分の含有量が潤滑油組成物全量基
準でリン元素量として0.005質量%に満たない場合
は、(C)成分併用によるベルト−プーリー間の摩擦係
数の向上効果及び耐摩耗性向上効果に乏しく、一方、含
有量が潤滑油組成物全量基準でリン元素量として0.5
質量%を越える場合は、潤滑油組成物の酸化安定性が低
下したり、またシール材や樹脂材等の耐久性に悪影響を
及ぼす恐れがある。
【0011】本発明によれば、潤滑油基油に(A)成分
を特定量含有させるだけで、また、(B)成分及び
(C)成分のいずれか一方又は両方の成分を、特定量の
(A)成分と共に潤滑油基油に含有させるだけで、金属ベ
ルト式無段断変速機におけるベルト−プーリー間の摩擦
係数を増大させ、耐摩耗性を向上させる効果に優れた潤
滑油組成物を得ることができるが、その性能を更に向上
させる目的で、必要に応じて、さらに極圧添加剤、無灰
分散剤、摩擦調整剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、
酸化防止剤、腐食防止剤、ゴム膨潤剤、消泡剤、着色剤
等に代表される各種添加剤を単独で、又は数種類組み合
わせて含有させても良い。しかし、本発明の金属ベルト
式無段変速機用潤滑油組成物は、(D)成分であるジチ
オリン酸亜鉛を実質的に含有していないことが望まし
い。なお、「(D)成分を実質的に含有しない」とは、
(D)成分を全く含有しないか、含有しても、(D)成
分の含有量が潤滑油組成物全量基準の亜鉛元素量として
0.03質量%以下であることを意味する。本発明にお
いては、(D)成分を全く含有しないことがより好まし
い。ちなみに、(D)成分を潤滑油組成物全量基準の亜
鉛元素量として0.03質量%を超えて含有する場合に
は、ベルト−プーリー間の摩擦係数の耐久性が悪化し、
油劣化時に当該摩擦係数が低下してしまう恐れがある。
なお、(D)成分の具体例としては、下記の一般式
(7)で表されるジチオリン酸亜鉛等が挙げられる。
【化7】 (一般式(7)中、R12、R13、R14及びR15は、それ
ぞれ個別に、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基
又は炭素数7〜18のアルキルアリール基を示す。) 一般式(7)のアルキル基の具体例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラ
デシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデ
シル基、オクタデシル基等が知られているが、炭素数3
〜8のアルキル基が一般的である。これらアルキル基に
は直鎖状も分枝状も含まれ、また、第1級(プライマリ
ー)アルキル基も第2級(セカンダリー)アルキル基も
含まれる。念のため付言すると、一般式(7)のジチオ
リン酸亜鉛を合成するに際して、R12、R13、R14及び
15を導入するためにα−オレフィンの混合物を原料と
した場合には、一般式(7)のジアルキルジチオリン酸
亜鉛は、アルキル基の構造が異なるジアルキルジチオリ
ン酸亜鉛の混合物の形で取得される。一般式(7)のア
リール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基等
が挙げられ、同じくアルキルアリール基の具体例として
は、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、プロピ
ルフェニル基、ブチルフェニル基、ペンチルフェニル
基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチ
ルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、
ウンデシルフェニル基、ドデシルフェニル基等(これら
のアルキル基は直鎖状も分枝状も含まれ、また全ての置
換異性体も含まれる)が挙げられる。
【0012】本発明の潤滑油組成物に含有させることが
できる極圧添加剤としては、例えば、ジチオリン酸亜鉛
類、ジスルフィド類、硫化オレフィン類、硫化油脂類等
の硫黄系化合物等がある。これら化合物の任意の1種又
は2種以上を任意の量で潤滑油組成物中に含有させるこ
とができるが、通常、その含有量は、潤滑油組成物全量
基準で0.01〜5.0質量%の範囲とすることが望ま
しい。本発明の潤滑油組成物に無灰分散剤を含有させる
こともできる。この無灰分散剤としては、先に説明した
(A)成分以外の無灰分散剤が挙げられる。具体的に
は、ホウ素を含有しないコハク酸イミド系無灰分散剤や
窒素含有量が1.3質量%未満であるホウ素含有コハク
酸イミド系無灰分散剤等が挙げられる。ここでいうコハ
ク酸イミド系無灰分散剤には、ホウ素化合物で変性する
以前の上記(A−1)群に属する化合物が含まれる。こ
れらの無灰分散剤を配合することにより、本発明の潤滑
油組成物はその清浄性や摩擦特性がさらに向上する。
(A)成分以外の無灰分散剤は1種又は2種以上が使用
でき、その配合量も任意に選ぶことができるが、本発明
における当該無灰分散剤の含有量は、潤滑油組成物全量
基準で通常0.05〜10質量%、好ましくは1.0〜
7.0質量%の範囲にある。本発明の金属ベルト式無段
変速機用潤滑油組成物には、潤滑油用の摩擦調整剤とし
て通常用いられる任意の化合物も配合することができ
る。使用可能な摩擦調整剤を例示すれば、アミン化合
物、脂肪酸アミド、脂肪酸金属塩等が挙げられる。アミ
ン化合物としては、炭素数6〜30の直鎖状又は分枝
状、好ましくは直鎖状の脂肪族モノアミン、直鎖状若し
くは分枝状、好ましくは直鎖状の脂肪族ポリアミン、こ
れら脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物等が例示
できる。脂肪酸アミドとしては、炭素数7〜31の直鎖
状又は分枝状、好ましくは直鎖状の脂肪酸と、脂肪族モ
ノアミン又は脂肪族ポリアミンとのアミド等が例示でき
る。また、脂肪酸金属塩としては、炭素数7〜31の直
鎖状又は分枝状、好ましくは直鎖状の脂肪酸のアルカリ
土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)や亜鉛
塩等が挙げられる。摩擦調整剤には上記した各化合物の
中から任意に選ばれた1種又は2種以上が使用でき、そ
の配合量も任意に選ぶことができるが、本発明の組成物
における当該摩擦調整剤の含有量は、潤滑油組成物全量
基準で通常0.01〜5.0質量%、好ましくは0.0
3〜3.0質量%の範囲にある。本発明の潤滑油組成物
に添加可能な粘度指数向上剤としては、各種メタクリル
酸エステルから選ばれる1種又は2種以上のモノマーの
共重合体若しくはその水添物等のいわゆる非分散型粘度
指数向上剤、又はさらに窒素化合物を含む各種メタクリ
ル酸エステルを共重合させたいわゆる分散型粘度指数向
上剤等が例示できる。他の粘度指数向上剤の具体例とし
ては、非分散型又は分散型エチレン-α-オレフィン共重
合体(α−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン等が例示できる)及びその水素化物、
ポリイソブチレン及びその水添物、スチレン-ジエン水
素化共重合体、スチレン-無水マレイン酸エステル共重
合体及びポリアルキルスチレン等がある。これら粘度指
数向上剤の分子量は、せん断安定性を考慮して選定する
ことが必要である。具体的には、粘度指数向上剤の数平
均分子量は、例えば、分散型及び非分散型ポリメタクリ
レートの場合では、5,000〜150,000、好ま
しくは5,000〜35,000のものが、ポリイソブ
チレン又はその水素化物の場合は800〜5,000、
好ましくは1,000〜4,000のものが、エチレン
-α-オレフィン共重合体又はその水素化物の場合は80
0〜150,000、好ましくは3,000〜12,0
00のものが好ましい。これら粘度指数向上剤の中でも
エチレン-α-オレフィン共重合体又はその水素化物を用
いた場合には、特にせん断安定性に優れた潤滑油組成物
を得ることができる。本発明では上記した粘度指数向上
剤の任意の1種又は2種以上が使用でき、その配合量も
任意に選ぶことができる。しかし、一般的には、本発明
の潤滑油組成物における粘度指数向上剤の含有量は、潤
滑油組成物全量基準で0.1〜40.0質量%の範囲に
あることが望ましい。本発明で使用可能な酸化防止剤と
しては、フェノール系化合物やアミン系化合物等があ
り、具体的には、2−6−ジ−tert−ブチル−4−
メチルフェノール等のアルキルフェノール類、メチレン
−4、4−ビスフェノール(2,6−ジ−tert−ブ
チル−4−メチルフェノール)等のビスフェノール類、
フェニル−α−ナフチルアミン等のナフチルアミン類、
ジアルキルジフェニルアミン類、(3,5−ジ−ter
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)脂肪酸(プロピ
オン酸等)と1価又は多価アルコール、例えばメタノー
ル、オクタデカノール、1,6−ヘキサジオール、ネオ
ペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ペンタエリスリトール等とのエス
テル等が挙げられる。本発明では上記した酸化防止剤の
任意の1種又は2種以上が使用可能であって、その配合
量も任意に選ぶことができるが、本発明の組成物におけ
る酸化防止剤の含有量は、潤滑油組成物全量基準で通常
0.01〜5.0質量%の範囲にある。本発明ではま
た、腐食防止剤も使用することができる。その腐食防止
剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、チアジア
ゾール系、イミダゾール系化合物等が挙げられる。本発
明ではこれら腐食防止剤の任意の1種又は2種以上が使
用可能であって、配合量も任意に選ぶことができる。一
般的には、本発明の組成物における腐食防止剤の含有量
は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜3.0質量%の
範囲にあることが望ましい。本発明で使用可能な消泡剤
としては、例えば、ジメチルシリコーン、フルオロシリ
コーン等のシリコーン類が挙げられる。本発明ではこれ
らの消泡剤の任意の1種又は2種以上が使用でき、その
配合量も任意に選ぶことができる。一般的には、本発明
の組成物における消泡剤の含有量は、潤滑油組成物全量
基準で0.001〜0.05質量%の範囲にあるのが望
ましい。必要に応じて、着色剤も任意の量で本発明の組
成物に配合することができる。一般的には、本発明の組
成物における着色剤の含有量は、潤滑油組成物全量基準
で0.001〜1.0質量%の範囲にあることが望まし
い。
【0013】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例及び比較例によ
りさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによりな
んら限定されるものではない。 [試験1]表1に示す組成により、本発明に係るベルト式
無段変速機用潤滑油組成物(実施例1〜3)及び比較の
ための潤滑油組成物(比較例1、2)を調整した。
【表1】 これらの組成物について、金属ベルト式無段変速機のベ
ルト−プーリー間の金属間摩擦特性を評価するため、A
STM D2714−94に規定する“Standard Test
Method for Calibration and Operation of Falex Bloc
k-on-Ring Friction and Wear Testing Machine"に準拠
して以下に示す条件でLFW−1摩擦試験を行い、各す
べり速度において計測された摩擦力から摩擦係数を求め
た。その結果を図1に示す。試験条件 リング :Falex S-10 Test Ring (SAE 4620 Steel) ブロック :Falex H-60 Test Block (SAE 01 Steel) 油温 :100℃ 試験片接触部最大ヘルツ圧:0.287GPa すべり速度:0〜25cm/s 図1の結果から明らかなとおり、本発明に係る(A)成
分を含有する実施例1〜3の潤滑油組成物は、(A)成
分以外の無灰分散剤を含有する比較例の組成物と比べ
て、金属間摩擦係数が高いことがわかる。 [試験2]本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組
成物において、(B)塩基性金属系清浄剤の併用による
金属間摩擦特性への影響を評価するため、表2に示す組
成を有する実施例4〜6及び比較例3の潤滑油組成物を
調整した。
【表2】 表2に示した組成物並びに表1に示した実施例1及び比
較例1の組成物について、金属ベルト式無段変速機のベ
ルト−プーリー間の金属間摩擦特性を評価するため、試
験1と同一の条件でLFW−1摩擦試験を行い、各すべ
り速度において計測された摩擦力から摩擦係数を求め
た。その結果を図2に示す。図2の結果から明らかなと
おり、本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物
において、(B)塩基性金属系清浄剤を併用することに
より、金属間摩擦特性を大きく改善(摩擦係数のすべり
速度依存性を低減)できることがわかる。 [試験3]本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成
物において、(C)リン系化合物の併用による金属間摩
擦特性及び摩耗防止性への影響を評価するため、表3に
示す組成を有する実施例7〜9及び比較例4の潤滑油組
成物を調整した。
【表3】 表3に示した組成物、表1に示した実施例1及び比較例
1の組成物並びに表2に示した実施例4の組成物につい
て、金属ベルト式無段変速機のベルト−プーリー間の金
属間摩擦特性を評価するため、試験1と同一の条件(但
しすべり速度のみ0〜100cm/sに変化させた)で
LFW−1摩擦試験を行い、各すべり速度において計測
された摩擦力から摩擦係数を求めた。その結果を図3に
示す。また、実施例7、実施例1、比較例1及び比較例
4の組成物について、その摩耗防止性を評価するため、
ASTM D2882−90に規定する“Indicatingth
e Wear Characteristics of Petroleum and Non-petrol
eum Hydraulic Fluids in a Constant Volume Vane Pum
p"に準拠して、試験温度80℃、試験圧力6.9MPa
の条件でベーンポンプ試験を実施し、試験後のベーン及
びリングの合計摩耗量を求めた。その結果を表4に示
す。
【表4】 図3及び表4の結果から明らかなとおり、本発明の金属
ベルト式無段変速機用潤滑油組成物において、(C)リ
ン系化合物を併用することにより、金属間摩擦係数をさ
らに向上させると共に、その耐摩耗性を改善できること
がわかる。 [試験4]本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成
物において、(D)ジチオリン酸亜鉛の併用による金属
間摩擦特性への影響を調べるため、表5に示す組成を有
する実施例10〜12の潤滑油組成物を調整した。
【表5】 表5に示した組成物の劣化時のベルト−プーリー間の金
属間摩擦特性を評価するため、新油及びその劣化油につ
き、試験1と同一の条件(但し、試験片接触部の最大ヘ
ルツ圧を0.574GPaに、またすべり速度を0〜1
00cm/sに変化させた)でLFW−1摩擦試験を行
い、各すべり速度において計測された摩擦力から摩擦係
数を求めた。なお、劣化油は、新油をJIS K251
4−1993に規定する「潤滑油−酸化安定度試験方
法」の「4.内燃機関用潤滑油酸化安定度試験方法」に
準拠し、試験温度150℃、試験時間144時間の条件
で劣化させることにより作成した。新油での結果を図4
に、また劣化油での結果を図5にそれぞれ示す。図4及
び図5の結果から明らかなとおり、本発明の金属ベルト
式無段変速機用潤滑油組成物において、(D)ジチオリ
ン酸亜鉛が亜鉛元素量で0.03質量%を超えて含有さ
れると、金属間摩擦係数の耐久性が大きく悪化すること
がわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜3及び比較例1〜2の各潤滑油組成
物について、すべり速度と摩擦係数の関係を示すグラフ
である。
【図2】実施例1,4〜6及び比較例1,3の各潤滑油組
成物について、すべり速度と摩擦係数の関係を示すグラ
フである。
【図3】実施例1,3,7〜9及び比較例1,4の各潤滑
油組成物について、すべり速度と摩擦係数の関係を示す
グラフである。
【図4】実施例10〜12の各潤滑油組成物について、
新油時のすべり速度と摩擦係数の関係を対比したグラフ
である。
【図5】実施例10〜12の各潤滑油組成物について、
油劣化時のすべり速度と摩擦係数の関係を対比したグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 159:22 125:24 137:04 137:08) C10N 10:04 30:04 30:06 40:04 60:14 (72)発明者 白濱 真一 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 4H104 BF03R BH02C BH03C BH06C BH07C BJ05C BJ05R DA02A DB06C DB07C EB02 EB07 EB08 FA02 JA18 LA03 PA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑油基油に、(A)窒素含有量が1.
    3質量%以上であるホウ素含有無灰分散剤を潤滑油組成
    物全量基準で0.05〜10.0質量%含有してなるこ
    とを特徴とする金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成
    物。
  2. 【請求項2】 ホウ素含有無灰分散剤がホウ素含有コハ
    ク酸イミド系無灰分散剤であることを特徴とする請求項
    1に記載の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物。
  3. 【請求項3】 (B)塩基性金属系清浄剤をさらに含有
    してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属
    ベルト式無段変速機用潤滑油組成物。
  4. 【請求項4】 (C)リン系化合物をさらに含有してな
    ることを特徴とする請求項1〜3に記載のベルト式無段
    変速機用潤滑油組成物。
  5. 【請求項5】 (D)ジチオリン酸亜鉛を実質的に含有
    しないことを特徴とする請求項1〜4に記載のベルト式
    無段変速機用潤滑油組成物。
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