JP4477338B2 - 潤滑油組成物 - Google Patents

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本発明は、潤滑油組成物に関し、詳しくは摩擦低減性能に優れる潤滑油組成物、特に内燃機関用省燃費型潤滑油として好適な潤滑油組成物に関するものである。
従来より、内燃機関や自動変速機、軸受けなどには、その作用を円滑にするために潤滑油が用いられている。特に内燃機関用潤滑油(エンジン油)は内燃機関の高性能化、高出力化、運転条件の苛酷化などに伴い、高度な性能が要求される。したがって、従来のエンジン油にはこうした要求性能を満たすため、摩耗防止剤、金属系清浄剤、無灰分散剤、酸化防止剤などの種々の添加剤が配合されている。また、省燃費潤滑油では、潤滑油が関与する摩擦部分でのエネルギー損失が大きいため、摩擦損失低減や燃費低減対策として、摩擦調整剤(FM:フリクションモディファイヤ)を組み合わせた潤滑油も使用されている。FMにはモリブデンなどの金属元素を含有する油溶性金属系FMと、燃焼しても灰分を残さない無灰系のFMがある。このうち、モリブデン系のFMは初期の摩擦低減効果に優れるものの、これを長期間維持するには従来技術では限界があり、また、内燃機関の排気ガス浄化装置へ悪影響を及ぼすことや、潤滑油をリサイクルするうえで妨害元素となりうる観点から添加量の減量が求められている。一方、無灰系、例えばエステル系、アミン系、アミド系などのFMはこうした障害がなく、環境対応面からその重要性が高まっているが、初期の摩擦低減性能はモリブデン系FMに比べはるかに小さく、その性能向上が求められていた。
本発明の課題は、以上のような事情に鑑み、摩擦低減効果に優れた潤滑油組成物、特に内燃機関用省燃費型潤滑油として好適な潤滑油組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の窒素含有化合物を含有する潤滑油組成物が、従来の無灰系FMを使用した場合よりも摩擦低減性能をさらに改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、潤滑油基油に、(A)一般式(1)で表される窒素含有化合物、該窒素含有化合物にホウ酸、リン酸及びカルボン酸あるいはこれらの塩を作用させて得られる該窒素含有化合物のホウ酸塩、リン酸塩、カルボン酸塩及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする潤滑油組成物にある。
Figure 0004477338
(一般式(1)において、R1は炭素数1〜30の炭化水素基、2〜R4は、それぞれ個別に、炭素数1〜30の炭化水素基又は水素、X1及びX2は、それぞれ個別に、酸素又は硫黄を示す。)
前記組成物は、常温で液体であることが好ましい。
前記一般式(1)におけるX1及びX2は酸素であることが好ましい。
前記一般式(1)におけるR2〜R4は、それぞれ個別に、炭素数4以下の炭化水素基又は水素であることが好ましい。
前記潤滑油組成物は、さらに(B)無灰分散剤、(C)酸化防止剤及び(D)有機酸金属塩又は有機金属錯体から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
前記(D)成分が、金属を含有するリン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物であり、その含有量が、組成物全量基準で、リン元素換算量で0.08質量%以下であることが好ましい。
前記潤滑油基油の全芳香族分が3質量%以下で、硫黄分が0.05質量%以下であることが好ましい。
前記潤滑油組成物は内燃機関用であることが好ましい。
前記内燃機関が、硫黄分50質量ppm以下の燃料を用いる内燃機関であることが好ましい。
前記内燃機関が、直打型又はローラー型動弁機構を有する内燃機関であることが好ましい。
以下、本発明について詳述する。
本発明の潤滑油組成物における潤滑油基油は、特に制限はなく、通常の潤滑油に使用される鉱油系基油及び/又は合成系基油が使用できる。
鉱油系基油としては、具体的には、原油を常圧蒸留して得られる常圧残油を減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、水素化精製等の処理を1つ以上行って精製したもの、あるいはワックス異性化鉱油、フィッシャートロプシュプロセス等により製造されるGTL WAX(ガストゥリキッドワックス)を異性化する手法で製造される潤滑油基油等が例示できる。
鉱油系基油の全芳香族分は、特に制限はないが、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは6質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下、特に好ましくは2質量%以下である。全芳香族分は0質量%でも良いが、添加剤の溶解性の点で1質量%以上であることが好ましい。基油の全芳香族分が15質量%を越える場合は、酸化安定性が劣るため好ましくない。
なお、上記全芳香族分とは、ASTM D2549に準拠して測定した芳香族留分(aromatic fraction)含有量を意味する。通常この芳香族留分には、アルキルベンゼン、アルキルナフタレンの他、アントラセン、フェナントレン、及びこれらのアルキル化物、ベンゼン環が四環以上縮合した化合物、又はピリジン類、キノリン類、フェノール類、ナフトール類等のヘテロ芳香族を有する化合物等が含まれる。
また、鉱油系基油中の硫黄分は、特に制限はないが、0.05質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがさらに好ましく、0.001質量%以下であることが特に好ましい。鉱油系基油の硫黄分を低減することで、よりロングドレイン性に優れる低硫黄の潤滑油組成物を得ることができる。
合成系基油としては、具体的には、ポリブテン又はその水素化物;1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー等のポリα−オレフィン又はその水素化物;ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、及びジ−2−エチルヘキシルセバケート等のジエステル;トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール−2−エチルヘキサノエート、及びペンタエリスリトールペラルゴネート等のポリオールエステル;マレイン酸ジブチル等のジカルボン酸類と炭素数2〜30のα−オレフィンとの共重合体、アルキルナフタレン、アルキルベンゼン、及び芳香族エステル等の芳香族系合成油又はこれらの混合物等が例示できる。
本発明では、潤滑油基油として、鉱油系基油、合成系基油又はこれらの中から選ばれる2種以上の潤滑油の任意混合物等が使用できる。例えば、1種以上の鉱油系基油、1種以上の合成系基油、1種以上の鉱油系基油と1種以上の合成系基油との混合油等を挙げることができる。
潤滑油基油の動粘度は特に制限はないが、その100℃での動粘度は、20mm2/s以下であることが好ましく、より好ましくは10mm2/s以下である。一方、その動粘度は、1mm2/s以上であることが好ましく、より好ましくは2mm2/s以上である。潤滑油基油の100℃での動粘度が20mm2/sを越える場合は、低温粘度特性が悪化し、一方、その動粘度が1mm2/s未満の場合は、潤滑箇所での油膜形成が不十分であるため潤滑性に劣り、また潤滑油基油の蒸発損失が大きくなるため、それぞれ好ましくない。
潤滑油基油の蒸発損失量としては、NOACK蒸発量で、20質量%以下であることが好ましく、16質量%以下であることがさらに好ましく、10質量%以下であることが特に好ましい。潤滑油基油のNOACK蒸発量が20質量%を超える場合、潤滑油の蒸発損失が大きいだけでなく、組成物中の硫黄化合物やリン化合物、あるいは金属分が潤滑油基油とともに排ガス浄化装置へ堆積する恐れがあり、オイル消費量が増加するだけでなく、排ガス浄化性能への悪影響が懸念されるため好ましくない。なお、ここでいうNOACK蒸発量とは、ASTM D 5800に準拠して測定される潤滑油の蒸発量を測定したものである。
潤滑油基油の粘度指数は特に制限はないが、低温から高温まで優れた粘度特性が得られるようにその値は80以上であることが好ましく、更に好ましくは100以上であり、最も好ましくは120以上である。粘度指数の上限については特に制限はなく、ノルマルパラフィン、スラックワックスやGTLワックス等、あるいはこれらを異性化したイソパラフィン系鉱油のような135〜180程度のものや、コンプレックスエステル系基油やHVI−PAO系基油のような150〜250程度のものも使用することができる。潤滑油基油の粘度指数が80未満である場合、低温粘度特性が悪化するため、好ましくない。
本発明の潤滑油組成物における(A)成分としては、下記一般式(1)で表される窒素含有化合物及びその酸変性誘導体からなる群より選ばれる1種以上の化合物が用いられる。
Figure 0004477338
一般式(1)において、R1は炭素数1〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基、好ましくは炭素数10〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数10〜30の炭化水素基、より好ましくは炭素数12〜20のアルキル基、アルケニル基又は機能性を有する炭化水素基、特に好ましくは炭素数12〜20のアルケニル基であり、R2〜R4は、それぞれ個別に、炭素数1〜30の炭化水素基、機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基又は水素、好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基、機能性を有する炭素数1〜10の炭化水素基又は水素、さらに好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基又は水素、より好ましくは水素であり、X1及びX2は、それぞれ個別に、酸素又は硫黄、好ましくは酸素を示す。)
ここで、上記炭化水素基としては、具体的には、アルキル基、シクロアルキル基、アルキルシクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、及びアリールアルキル基を挙げることができる。
上記アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等のアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でもよい)を挙げることができる。
上記シクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の炭素数5〜7のシクロアルキル基を挙げることができる。
上記アルキルシクロアルキル基としては、例えば、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基、メチルエチルシクロペンチル基、ジエチルシクロペンチル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、メチルエチルシクロヘキシル基、ジエチルシクロヘキシル基、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基、メチルエチルシクロヘプチル基、ジエチルシクロヘプチル基等の炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基(アルキル基のシクロアルキル基への置換位置も任意である)を挙げることができる。
上記アルケニル基としては、例えば、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基等のアルケニル基(これらアルケニル基は直鎖状でも分枝状でもよく、また二重結合の位置も任意である)を挙げることができる。
上記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等のアリール基を挙げることができる。
上記アルキルアリール基としては、例えば、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ウンデシルフェニル基、ドデシルフェニル基等の炭素数7〜18のアルキルアリール基(アルキル基は直鎖状でも分枝状でもよく、またアリール基への置換位置も任意である)を挙げることができる。
上記アリールアルキル基としては、例えばベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基等の炭素数7〜12のアリールアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でもよい)を挙げることができる。
また、本発明において機能性を有する炭化水素基とは、炭化水素基に酸素、窒素、硫黄、リン等を含む炭化水素基を意味し、例えば、エステル類、カルボン酸類、エーテル類、アミド類、アミン類等から誘導される炭化水素基が挙げられる。
一般式(1)で表される窒素含有化合物の好ましい例としては、例えば、X1及びX2が酸素の場合、炭素数1〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基を有するウレイド化合物である。
上記ウレイド化合物の合成例としては、通常用いられる任意の合成法が使用可能であるが、例えば、尿素又はウレア化合物と酸塩化物との反応による合成例が挙げられる。
Figure 0004477338
なお、酸塩化物としては、通常用いられる任意の化合物が使用可能である。これらの例としては、炭素数1以上の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基、好ましくは炭素数10〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数10〜30の炭化水素基、より好ましくは炭素数12〜20のアルキル基、アルケニル基又は機能性を有する炭化水素基、特に好ましくは炭素数12〜20のアルケニル基を有するカルボン酸の塩化物が挙げられる。
また、上記ウレア化合物としては、ウレア、N−メチルウレア、N−エチルウレア、N−ターシャリーブチルウレア、N,N−ジメチルウレア等が例示でき、例えば、イソシアネートとアンモニア又はアミン化合物との反応等により得ることができる。
Figure 0004477338
ここで、上記イソシアネートは通常用いられる任意の化合物が使用可能である。これらの例としては、炭素数1〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基を有するイソシアネートが挙げられる。
また、上記アミン化合物としては、例えば、炭素数1〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基を有するアミン化合物である。
ここで、上記炭素数1以上の炭化水素基としては、具体的には、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基等のアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でもよい);ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニル基、トリコセニル基、テトラコセニル基、ペンタコセニル基、ヘキサコセニル基、ヘプタコセニル基、オクタコセニル基、ノナコセニル基、トリアコンテニル基、等のアルケニル基(これらアルケニル基は直鎖状でも分枝状でもよく、また二重結合の位置も任意である);等が例示できる。
(A)成分のより好ましい具体例としては、例えば、ドデシルウレイド、トリデシルウレイド、テトラデシルウレイド、ペンタデシルウレイド、ヘキサデシルウレイド、ヘプタデシルウレイド、オクタデシルウレイド、オレイルウレイド、ステアリルウレイド等の炭素数12〜20のアルキル基又はアルケニル基を少なくとも1つ有するウレイド化合物が挙げられる。
本発明においては(A)成分として、上記一般式(1)で表される窒素含有化合物の酸変性誘導体、例えば、当該窒素化合物にホウ酸、リン酸、カルボン酸あるいはこれらの塩を作用させて得られる該窒素含有化合物のホウ酸塩、リン酸塩、カルボン酸塩及びこれらの混合物も用いることができる。
本発明の潤滑油組成物における(A)成分の含有量は、特に制限はなく、組成物全量基準で、通常0.001〜5質量%、好ましくは0.01〜3質量%、特に好ましくは0.1〜1.5質量%である。
本発明の潤滑油組成物においては、さらに(B)無灰分散剤、(C)酸化防止剤及び(D)有機酸金属塩又は有機金属錯体から選ばれる少なくとも1種を含有するのが好ましい。
(B)無灰分散剤としては、潤滑油に用いられる任意の無灰分散剤を用いることができるが、例えば、炭素数40〜400の直鎖若しくは分枝状のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有する含窒素化合物又はその誘導体、あるいはアルケニルコハク酸イミドの変性品等が挙げられる。これらの中から任意に選ばれる1種類あるいは2種類以上を配合することができる。
このアルキル基又はアルケニル基の炭素数は40〜400、好ましくは60〜350である。アルキル基又はアルケニル基の炭素数が40未満の場合は化合物の潤滑油基油に対する溶解性が低下し、一方、アルキル基又はアルケニル基の炭素数が400を越える場合は、潤滑油組成物の低温流動性が悪化するため、それぞれ好ましくない。このアルキル基又はアルケニル基は、直鎖状でも分枝状でもよいが、好ましいものとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン等のオレフィンのオリゴマーやエチレンとプロピレンのコオリゴマーから誘導される分枝状アルキル基や分枝状アルケニル基等が挙げられる。
(B)成分の具体的としては、例えば、下記の化合物が挙げられる。これらの中から選ばれる1種又は2種以上の化合物を用いることができる。
(B−1)炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するコハク酸イミド、あるいはその誘導体
(B−2)炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するベンジルアミン、あるいはその誘導体
(B−3)炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するポリアミン、あるいはその誘導体
上記(B−1)コハク酸イミドとしては、より具体的には、下記の一般式(2)及び一般式(3)で示される化合物等が例示できる。
Figure 0004477338
一般式(2)において、R20は炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、hは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。
Figure 0004477338
一般式(3)において、R21及びR22は、それぞれ個別に炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、ポリブテニル基であることが好ましい。iは0〜4、好ましくは1〜3の整数を示す。
なお、コハク酸イミドには、ポリアミンの一端に無水コハク酸が付加した式(2)で表される、いわゆるモノタイプのコハク酸イミドと、ポリアミンの両端に無水コハク酸が付加した式(3)で表される、いわゆるビスタイプのコハク酸イミドとが含まれるが、本発明の組成物には、それらのいずれでも、あるいはこれらの混合物が含まれていても良い。
これらのコハク酸イミドの製法は特に制限はないが、例えば炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を有する化合を無水マレイン酸と100〜200℃で反応させて得たアルキル又はアルケニルコハク酸をポリアミンと反応させることにより得ることができる。ポリアミンとしては、具体的には、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、及びペンタエチレンヘキサミン等が例示できる。
上記(B−2)ベンジルアミンとしては、より具体的には、下記の一般式(4)で表される化合物等が例示できる。
Figure 0004477338
一般式(4)において、R23は、炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、jは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。
このベンジルアミンの製造方法は何ら限定されるものではないが、例えば、プロピレンオリゴマー、ポリブテン、及びエチレン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフィンをフェノールと反応させてアルキルフェノールとした後、これにホルムアルデヒドとジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、及びペンタエチレンヘキサミン等のポリアミンをマンニッヒ反応により反応させることにより得ることができる。
上記(B−3)ポリアミンとしては、より具体的には、下記の一般式(5)で表される化合物等が例示できる。
24‐NH−(CH2CH2NH)k‐H (5)
一般式(5)において、R24は、炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、kは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。
このポリアミンの製造法は何ら限定されるものではないが、例えば、プロピレンオリゴマー、ポリブテン、及びエチレン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフィンを塩素化した後、これにアンモニアやエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、及びペンタエチレンヘキサミン等のポリアミンを反応させることにより得ることができる。
また、(B)成分の1例として挙げた含窒素化合物の誘導体としては、例えば、前述の含窒素化合物に炭素数1〜30のモノカルボン酸(脂肪酸等)やシュウ酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の炭素数2〜30のポリカルボン酸を作用させて、残存するアミノ基及び/又はイミノ基の一部又は全部を中和したり、アミド化した、いわゆる酸変性化合物;前述の含窒素化合物にホウ酸を作用させて、残存するアミノ基及び/又はイミノ基の一部又は全部を中和したり、アミド化した、いわゆるホウ素変性化合物;前述の含窒素化合物に硫黄化合物を作用させた硫黄変性化合物;及び前述の含窒素化合物に酸変性、ホウ素変性、硫黄変性から選ばれた2種以上の変性を組み合わせた変性化合物;等が挙げられる。これらの誘導体の中でもアルケニルコハク酸イミドのホウ素変性化合物は耐熱性、酸化防止性に優れ、本発明の潤滑油組成物においても塩基価維持性及び高温清浄性をより高めるために有効である。
本発明の潤滑油組成物において(B)成分を含有させる場合、その含有量は、通常潤滑油組成物全量基準で、0.01〜20質量%であり、好ましくは0.1〜10質量%である。(B)成分の含有量が0.01質量%未満の場合は、高温下における塩基価維持性に対する効果が少なく、一方、20質量%を越える場合は、潤滑油組成物の低温流動性が大幅に悪化するため、それぞれ好ましくない。
(C)酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤やアミン系酸化防止剤、金属系酸化防止剤等の潤滑油に一般的に使用されているものであれば使用可能である。酸化防止剤の添加により、潤滑油組成物の酸化防止性をより高められるため、本発明における塩基価維持性及び高温清浄性をより高めることができる。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4(N,N’−ジメチルアミノメチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルベンジル)スルフィド、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、2,2’−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、オクチル−3−(3−メチル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等を好ましい例として挙げることができる。これらは二種以上を混合して使用してもよい。
アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルフェニル−α−ナフチルアミン、及びジアルキルジフェニルアミンを挙げることができる。これらは二種以上を混合して使用してもよい。
上記フェノール系酸化防止剤とアミン系酸化防止剤は組み合せて配合しても良い。
本発明の潤滑油組成物において(C)成分を含有させる場合、その含有量は、通常潤滑油組成物全量基準で5.0質量%以下であり、好ましくは3.0質量%以下であり、さらに好ましくは2.5質量%以下である。その含有量が5.0質量%を超える場合は、配合量に見合った十分な酸化防止性が得られないため好ましくない。一方、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上である。
(D)成分は、有機金属塩又は有機金属錯体であり、金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属塩化物、金属硫化物等の金属塩基と塩又は錯体を形成することができる有機物とから形成される有機金属又は有機金属錯体が挙げられる。このような有機物としては、炭素数1以上の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1以上の炭化水素基を少なくとも1つ有する有機酸のほか、水酸基を有する有機化合物等が挙げられ、具体的には、例えば、炭素数1以上の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1以上の炭化水素基を少なくとも1つ有する、カルボン酸、ナフテン酸、リン酸、チオリン酸、ジチオリン酸、ホスホン酸、チオホスホン酸、ジチオホスホン酸、スルホン酸、サリチル酸、カルバミン酸、チオカルバミン酸、ジチオカルバミン酸、アルコール、フェノール、部分エステル、部分エーテル、カーボネート等及びこれらの誘導体等が挙げられる。ここで、炭素数1以上の炭化水素基としては、上記で述べた炭素数1〜30の炭化水素基の他、炭素数31以上、例えば、炭素数31〜60の炭化水素基等も含まれる。
本発明における(D)成分としては、例えば、リン酸エステル類の金属塩、ホスホン酸エステル類の金属塩、カルバミン酸エステルの金属塩、カルボン酸類の金属塩等、通常摩耗防止剤として使用されるものが好ましく、これらの中でもリン化合物の金属塩であることが好ましい。リン化合物の金属塩としては、例えば、炭素数1〜30の炭化水素基を有するリン化合物の金属塩が挙げられ、リン化合物としては、亜リン酸モノエステル、モノチオ亜リン酸モノエステル、ジチオ亜リン酸モノエステル、トリチオ亜リン酸モノエステル、亜リン酸ジエステル、モノチオ亜リン酸ジエステル、ジチオ亜リン酸ジエステル、トリチオ亜リン酸ジエステル、リン酸モノエステル、モノチオリン酸モノエステル、ジチオリン酸モノエステル、トリチオリン酸モノエステル、リン酸ジエステル、モノチオリン酸ジエステル、ジチオリン酸ジエステル、トリチオリン酸ジエステル、ホスホン酸モノエステル、モノチオホスホン酸モノエステル、ジチオホスホン酸モノエステル等が挙げられる。(D)成分はこれらのリン化合物に、金属塩化物、金属水酸化物、金属酸化物等の金属塩基を作用させて得ることができる。
上記炭素数1〜30の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基及びテトラコシル基等のアルキル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基及びオレイル基等のオクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニル基、トリコセニル基及びテトラコセニル基等のアルケニル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基及びシクロヘプチル基等のシクロアルキル基、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基、エチルシクロペンチル基、プロピルシクロペンチル基、エチルメチルシクロペンチル基、トリメチルシクロペンチル基、ジエチルシクロペンチル基、エチルジメチルシクロペンチル基、プロピルメチルシクロペンチル基、プロピルエチルシクロペンチル基、ジプロピルシクロペンチル基、プロピルエチルメチルシクロペンチル基、メチルシクロへキシル基、ジメチルシクロへキシル基、エチルシクロへキシル基、プロピルシクロへキシル基、エチルメチルシクロへキシル基、トリメチルシクロへキシル基、ジエチルシクロヘキシル基、エチルジメチルシクロヘキシル基、プロピルメチルシクロヘキシル基、プロピルエチルシクロヘキシル基、ジプロピルシクロへキシル基、プロピルエチルメチルシクロヘキシル基、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基、エチルシクロヘプチル基、プロピルシクロヘプチル基、エチルメチルシクロヘプチル基、トリメチルシクロヘプチル基、ジエチルシクロヘプチル基、エチルジメチルシクロヘプチル基、プロピルメチルシクロヘプチル基、プロピルエチルシクロヘプチル基、ジプロピルシクロヘプチル基及びプロピルエチルメチルシクロヘプチル基等のアルキルシクロアルキル基、フェニル基及びナフチル基等のアリール基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、エチルメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、ブチルフェニル基、プロピルメチルフェニル基、ジエチルフェニル基、エチルジメチルフェニル基、テトラメチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ウンデシルフェニル基及びドデシルフェニル基等のアルキルアリール基、ベンジル基、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、フェネチル基、メチルフェネチル基及びジメチルフェネチル基等のアリールアルキル基等が例示できる。
上記炭化水素基には、考えられる全ての直鎖状構造及び分枝状構造が含まれ、また、アルケニル基の二重結合の位置、アルキル基のシクロアルキル基への結合位置、アルキル基のアリール基への結合位置、及びアリール基のアルキル基への結合位置は任意である。また、これら炭化水素基は、(ポリ)エチレンオキサイドや(ポリ)プロピレンオキサイド等の(ポリ)アルキレンオキサイドを有していても良い。
(D)成分の好適な具体例としては、例えば、炭素数3〜24、好ましくは炭素数4〜18、特に好ましくは炭素数4〜12の第1級、第2級又は第3級のアルキル基を有するリン化合物の金属塩、より具体的には、リン酸モノエステル、リン酸ジエステル、ホスホン酸モノエステル、モノチオリン酸モノエステル、モノチオリン酸ジエステル、モノチオホスホン酸モノエステル、ジチオリン酸モノエステル、ジチオリン酸ジチオエステル、ジチオホスホン酸モノエステル等の金属塩が挙げられ、ジチオリン酸モノ又はジエステル、リン酸モノ又はジエステルの金属塩、ホスホン酸モノエステルの金属塩であることがより好ましく、組成物の酸化安定性、塩基価維持性能、高温清浄性能等をより高めることができる点で、リン酸モノ又はジエステルの金属塩、ホスホン酸モノエステルの金属塩であることがさらに好ましい。
ここで、金属塩における金属は何ら制限はないが、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属、亜鉛、銅、鉄、鉛、ニッケル、銀、マンガン、モリブデン等の重金属等が挙げられる。これらの中ではカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属及び亜鉛が好ましく、亜鉛が最も好ましい。
本発明の潤滑油組成物において(D)成分を含有させる場合、その含有量は特に制限はないが、通常、組成物全量基準で0.1〜5質量%である。本発明の潤滑油組成物を内燃機関に使用する場合は、排ガス後処理装置への影響を考慮し、(D)成分の含有割合を組成物全量基準で、リン元素換算量で0.1質量%とすることが好ましく、0.08質量%以下とすることが更に好ましい。
本発明の潤滑油組成物は、その性能をさらに向上させるために、その目的に応じて潤滑油に一般的に使用されている任意の添加剤を添加することができる。このような添加剤としては、例えば、(A)成分以外の摩擦調整剤、(D)成分以外の摩耗防止剤、金属系清浄剤、粘度指数向上剤、腐食防止剤、防錆剤、抗乳化剤、金属不活性化剤、消泡剤、及び着色剤等の添加剤等を挙げることができる。
(A)成分以外の摩擦調整剤としては、潤滑油用の摩擦調整剤として通常用いられる任意の化合物が使用可能であり、例えば、炭素数6〜30のアルキル基又はアルケニル基、特に炭素数6〜30の直鎖アルキル基又は直鎖アルケニル基を分子中に少なくとも1個有する、アミン化合物、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪族エーテル等の無灰摩擦調整剤、モリブデンジチオカーバメート、モリブデンジチオホスフェート等の硫黄含有モリブデン錯体、モリブデンアミン錯体、モリブデン−コハク酸イミド錯体等の硫黄を含有しない有機モリブデン錯体や二硫化モリブデン等のモリブデン系摩擦調整剤が挙げられる。これら摩擦調整剤の含有量は、通常0.1〜5質量%である。
(D)成分以外の摩耗防止剤としては、例えば、上記(D)成分の項で記載したリン化合物(金属を含まない)及びそのアミン塩の他に、例えば、(モノ、ジ、トリ−チオ)(亜)リン酸トリエステル類、(モノ、ジ−チオ)ホスホン酸ジエステル類、β(モノ、ジ)(チオ)ホスホリル化カルボン酸等のリン化合物、ジスルフィド類、硫化オレフィン類、硫化油脂類、ジチオカーバメート類等の硫黄含有化合物等が挙げられる。これらは通常、0.005〜5質量%の範囲で含有させることが可能である。
金属系清浄剤としては、例えば、アルカリ金属スルホネート又はアルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属フェネート又はアルカリ土類金属フェネート、アルカリ金属サリシレート又はアルカリ土類金属サリシレートあるいはこれらの混合物等が挙げられる。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属又はアルカリ土類金属フェネート及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属サリシレートには、アルキル芳香族スルホン酸、アルキルフェノール、アルキルフェノールサルファイド、アルキルフェノールのマンニッヒ反応生成物、アルキルサリチル酸等を、直接、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物等の金属塩基と反応させたり、又は一度ナトリウム塩やカリウム塩等のアルカリ金属塩としてからアルカリ土類金属塩と置換させること等により得られる中性塩(正塩)だけでなく、さらにこれら中性塩(正塩)と過剰のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩やアルカリ金属塩基又はアルカリ土類金属塩基(アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物や酸化物)を水の存在下で加熱することにより得られる塩基性塩や、炭酸ガス又はホウ酸若しくはホウ酸塩の存在下で中性塩(正塩)をアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物等の塩基と反応させることにより得られる過塩基性塩(超塩基性塩)も含まれる。なお、これらの反応は、通常、溶媒(ヘキサン等の脂肪族炭化水素溶剤、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、軽質潤滑油基油等)中で行われる。
また、金属系清浄剤は通常、軽質潤滑油基油等で希釈された状態で市販されており、また、入手可能であるが、一般的に、その金属含有量が1.0〜20質量%、好ましくは2.0〜16質量%のものを用いるのが望ましい。また金属系清浄剤の全塩基価は、通常0〜500mgKOH/g、好ましくは20〜450mgKOH/gである。なお、ここでいう全塩基価とは、JIS K2501「石油製品及び潤滑油−中和価試験法」の7.に準拠して測定される過塩素酸法による全塩基価を意味する。
本発明においては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のスルホネート、フェネート、サリシレート等から選ばれるを1種又は2種以上を併用して使用することができる。本発明においては、摩擦低減効果が大きい点、ロングドレイン性により優れる点でアルカリ金属又はアルカリ土類金属サリシレートが特に好ましい。
本発明において、金属系清浄剤の含有量は、特に制限はないが、通常、組成物全量基準で、金属元素換算量で0.01〜5質量%であるが、組成物の硫酸灰分が1.0質量%以下となるようにその他の添加剤とあわせて調整することが好ましい。そのような観点から金属系清浄剤の含有量の上限値は、好ましくは組成物全量基準で、金属元素換算量で0.3質量%であり、さらに好ましくは0.2質量%である。また、その下限値は、好ましくは0.02質量%、さらに好ましくは0.05質量%である。ここで、硫酸灰分とは、JIS K 2272の5.「硫酸灰分の試験方法」に規定される方法により測定される値を示し、主として金属含有添加剤に起因するものである。
粘度指数向上剤としては、具体的には、各種メタクリル酸エステルから選ばれる1種又は2種以上のモノマーの重合体又は共重合体若しくはその水添物などのいわゆる非分散型粘度指数向上剤、又はさらに窒素化合物を含む各種メタクリル酸エステルを共重合させたいわゆる分散型粘度指数向上剤、非分散型又は分散型エチレン−α−オレフィン共重合体(α−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン等が例示できる)若しくはその水素化物、ポリイソブチレン若しくはその水添物、スチレン−ジエン共重合体の水素化物、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体及びポリアルキルスチレン等が挙げられる。
これらの粘度指数向上剤の分子量は、せん断安定性を考慮して選定することが必要である。具体的には、粘度指数向上剤の数平均分子量は、例えば分散型及び非分散型ポリメタクリレートの場合では、通常5,000〜1,000,000、好ましくは100,000〜900,000のものが、ポリイソブチレン又はその水素化物の場合は通常800〜5,000、好ましくは1,000〜4,000のものが、エチレン‐α‐オレフィン共重合体又はその水素化物の場合は通常800〜500,000、好ましくは3,000〜200,000のものが用いられる。
またこれらの粘度指数向上剤の中でもエチレン‐α‐オレフィン共重合体又はその水素化物を用いた場合には、特にせん断安定性に優れた潤滑油組成物を得ることができる。上記粘度指数向上剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を任意の量で含有させることができる。粘度指数向上剤の含有量は、通常潤滑油組成物基準で0.1〜20質量%である。
腐食防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、トリルトリアゾール系、チアジアゾール系、及びイミダゾール系化合物等が挙げられる。
防錆剤としては、例えば、石油スルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、ジノニルナフタレンスルホネート、アルケニルコハク酸エステル、及び多価アルコールエステル等が挙げられる。
抗乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、及びポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル等のポリアルキレングリコール系非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
金属不活性化剤としては、例えば、イミダゾリン、ピリミジン誘導体、アルキルチアジアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール又はその誘導体、1,3,4−チアジアゾールポリスルフィド、1,3,4−チアジアゾリル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメート、2−(アルキルジチオ)ベンゾイミダゾール、及びβ−(o−カルボキシベンジルチオ)プロピオンニトリル等が挙げられる。
消泡剤としては、例えば、シリコーン、フルオロシリコール、及びフルオロアルキルエーテル等が挙げられる。
これらの添加剤を本発明の潤滑油組成物に含有させる場合には、その含有量は潤滑油組成物全量基準で、腐食防止剤、防錆剤、抗乳化剤ではそれぞれ0.005〜5質量%、金属不活性化剤では0.005〜1質量%、消泡剤では0.0005〜1質量%の範囲で通常選ばれる。
なお、本発明の潤滑油組成物は、常温、例えば、5〜30℃で液体であることが好ましい。
本発明の潤滑油組成物は、従来の無灰摩擦調整剤を使用した場合と比べ、摩擦低減効果に優れる。また、(D)成分として硫黄を含有しないリン化合物の金属塩を使用する場合、ロングドレイン性(酸化安定性、塩基価維持性等)及び高温清浄性にも優れ、二輪車、四輪車、発電用、舶用等のガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスエンジン等の内燃機関用潤滑油として好ましく使用することができ、特に排ガス後処理装置を装着した内燃機関に好適である。中でも動弁機構が直打型又はローラフォロワ型、特にローラフォロワ型である場合に好ましく使用することができる。また、低硫黄燃料、例えば、硫黄分が50質量ppm以下、さらに好ましくは30質量ppm以下、特に好ましくは10質量ppm以下のガソリンや軽油や灯油、あるいは硫黄分が1質量ppm以下の燃料(LPG、天然ガス、硫黄分を実質的に含有しない水素、ジメチルエーテル、アルコール、GTL(ガストゥリキッド)等)を用いる内燃機関用潤滑油として特に好ましく使用することができる。
また、本発明の潤滑油組成物を内燃機関に使用する場合、潤滑油基油、潤滑油添加剤及びこれに含まれる希釈油の選択により、組成物の硫黄含有量を、例えば0.3質量%以下とすることができ、0.2質量%以下とすることがより好ましく、0.15質量%以下とすることがさらに好ましく、0.1質量%以下とすることがさらに好ましく、0.05質量%以下とすることが特に好ましい。これにより内燃機関の排出ガス浄化触媒への硫黄被毒を著しく低減することができる。
また、本発明の上記のような低摩擦性が要求されるような潤滑油、例えば、自動又は手動変速機等の駆動系用潤滑油、グリース、湿式ブレーキ油、油圧作動油、タービン油、圧縮機油、軸受け油、冷凍機油等の潤滑油としても好適に使用することができる。
以下に本発明を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではない。
(実施例1、比較例1、参考例1及び基準油)
表1に示す組成の本発明の窒素含有化合物を含有する潤滑油組成物(実施例1)、比較として、その他の無灰摩擦調整剤を含有する潤滑油組成物(比較例1及び参考例1)及び無灰摩擦調整剤を含有しない基準油をそれぞれ調製した。なお、実施例1の組成物は0℃以下においても液体であり、通常のエンジン油として使用可能な粘度温度特性を有している。
得られた組成物について、LFW−1境界摩擦試験を行い、荷重(平均ヘルツ圧):100lbs(299MPa)、油温:100℃、すべり速度:50〜1000mm/sの条件における摩擦係数を測定し、摩擦調整剤を含まない基準油に対する摩擦低減率(%)を算出した。
表1から明らかな通り、本発明の窒素含有化合物を含有する潤滑油組成物は、極めて優れた摩擦低減性能を示すことがわかる。なお、アルキルリン酸亜鉛を使用した場合には、アルキルジチオリン酸亜鉛を使用した場合に比べ、優れた酸化安定性、塩基価維持性等のロングドレイン性能を有しているので、摩擦低減効果を初期だけでなく、長期間維持することができ、より好ましいものである。
Figure 0004477338

Claims (10)

  1. 潤滑油基油に、(A)一般式(1)で表される窒素含有化合物、該窒素含有化合物にホウ酸、リン酸及びカルボン酸あるいはこれらの塩を作用させて得られる該窒素含有化合物のホウ酸塩、リン酸塩、カルボン酸塩及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする潤滑油組成物。
    Figure 0004477338
    (一般式(1)において、R1は炭素数1〜30の炭化水素基、2〜R4は、それぞれ個別に、炭素数1〜30の炭化水素基又は水素、X1及びX2は、それぞれ個別に、酸素又は硫黄を示す。)
  2. 常温で液体であることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油組成物。
  3. 前記一般式(1)におけるX1及びX2は酸素であることを特徴とする請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
  4. 前記一般式(1)におけるR2〜R4は、それぞれ個別に、炭素数4以下の炭化水素基又は水素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の潤滑油組成物。
  5. (B)無灰分散剤、(C)酸化防止剤及び(D)有機酸金属塩又は有機金属錯体から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴する請求項1〜4のいずれかの項に記載の潤滑油組成物。
  6. 前記(D)成分が、金属を含有するリン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物であり、その含有量が、組成物全量基準で、リン元素換算量で0.08質量%以下であることを特徴とする請求項5に記載の潤滑組成物。
  7. 潤滑油基油の全芳香族分が3質量%以下で、硫黄分が0.05質量%以下であることを特徴する請求項1〜6のいずれかの項に記載の潤滑油組成物。
  8. 内燃機関用であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の潤滑油組成物。
  9. 前記内燃機関が、硫黄分50質量ppm以下の燃料を用いる内燃機関であることを特徴とする請求項8に記載の潤滑油組成物。
  10. 前記内燃機関が、直打型又はローラー型動弁機構を有する内燃機関であることを特徴とする請求項8又は9に記載の潤滑油組成物。




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