JP3977941B2 - 金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物 - Google Patents

金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物に関し、詳しくは、特に金属ベルト式無段変速機におけるベルトとプーリー間の摩擦特性とその耐久性に優れる金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
金属ベルト式無段変速機は、金属でできたベルトとプーリー間の摩擦によりトルクを伝達し、またプーリーの半径比を変えることにより変速を行うという機構を有する変速機であり、変速によるエネルギー損失が小さいという点から、近年、自動車用変速機として脚光を浴びるようになってきた。
この金属ベルト式無段変速機に用いられる潤滑油としては、金属ベルトと金属プーリー間の摩擦係数が高いという特性が極めて重視されるが、この特性は新油状態だけでなく、潤滑油が使用により劣化した状態においても保持されることが強く要求される。
金属ベルト式無段変速機用潤滑油には、一般には自動変速機油(ATF)が使用されている。しかしながら、ATFを金属ベルト式無段変速機用潤滑油として用いた場合には、潤滑油劣化時のベルトとプーリーの金属間摩擦係数が十分でなかった。
従って、ATFを使用した従来の金属ベルト式無段変速機は伝達トルク容量に限界があり、小型自動車にしか搭載できないという問題があった。
そこで、本発明は、このような実情に鑑みなされたものであり、その目的は、金属ベルト式無段変速機に用いた場合に、潤滑油劣化時においてもベルト−プーリー間の高い金属間摩擦係数を出現できる、新規な金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物は、飽和炭化水素成分を80質量%以上含有し、かつ当該飽和炭化水素成分の粘度−密度恒数が0.79以下である鉱油系潤滑油を基油とし、かつ、潤滑油組成物全量基準で、無灰分散剤(以下、「(A)成分」という。)を0.05〜10.0質量%及びリン系化合物(以下、「(B)成分」という。)をリン元素量として0.005〜0.5質量%含有してなるものである。
本発明に係る金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物の好ましいものの他の一つは、特定の潤滑油基油に、前記規定した量の(A)成分及び(B)成分に加えて、さらに、全塩基価が20〜500mgKOH/gのアルカリ土類金属系清浄剤(以下、「(C)成分」という。)を、組成物全量基準でアルカリ土類金属元素量として0.01〜0.5質量%含有するものである。
本発明に係る金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物の好ましいものの他の一つは、特定の潤滑油基油に、上に規定した量の(A)成分及び(B)成分を含有すると共に、ジチオリン酸亜鉛(以下、「(D)成分」という。)を実質的に含有しないものである。
本発明に係る金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物の好ましいもののさらに別の一つは、特定の潤滑油基油に、上に規定した量の(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有すると共に、(D)成分を実質的に含有しないものである。
前記(A)成分の全部又は一部がホウ素変性コハク酸イミドであることが好ましい。
これにより、本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物は、長期間に渡ってベルト−プーリー間で高いトルクを伝達することができるようになり、大型自動車への搭載も可能となる。
【0004】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内容をさらに詳細に説明する。
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物における基油は、飽和炭化水素成分を80質量%以上含有し、かつ当該飽和炭化水素成分の粘度−密度恒数が0.79以下である鉱油系潤滑油である。
この鉱油系潤滑油基油は、飽和炭化水素成分を80質量%以上、好ましくは90質量%以上(90〜100質量%)、さらに好ましくは95質量%以上(95〜100質量%)含有するものである。鉱油系潤滑油基油の飽和炭化水素成分含有量が80質量%未満である場合は、潤滑油劣化時のベルト−プーリーの金属間摩擦係数が低いため好ましくない。
なお、ここでいう飽和炭化水素成分含有量とは、Analytical Chemistry第44巻第6号(1972)第915〜919頁“Separation of High-Boiling Petroleum Distillates Using Gradient Elution Through Dual-Packed (Silica Gel-Alumina Gel) Adsorption Columns"に記載されたシリカ−アルミナゲルクロマト分析法に準拠し、但し、この方法において飽和炭化水素成分の溶出に使用されるn−ペンタンの代わりにn−へキサンを使用する方法により分取される飽和炭化水素成分の試料全量に対する質量百分率を意味している。
また、本発明で使用する鉱油系潤滑油基油は、さらに上記の方法によって分取される飽和炭化水素成分基油が、0.79以下、好ましくは0.785以下の粘度−密度恒数を有するものであることが必要である。当該飽和炭化水素成分の粘度−密度恒数が0.79を越える場合は、潤滑油劣化時のベルト−プーリーの金属間摩擦係数が低いため好ましくない。また当該飽和炭化水素成分の粘度−密度恒数の下限値は任意であるが、通常、0.76以上である。
なお、ここでいう粘度−密度恒数とは、ASTM D2140“Standard Test Method for Carbon-Type Composition of Insulating Oils of Petroleum Origin"に記載された粘度−比重恒数計算法に準拠し、ただし、60#F(15.6℃)における比重の代わりに15℃における密度を、100#F(37.8℃)における動粘度の代わりに40℃における動粘度を使用して計算したものを意味している。
すなわち、本発明でいう粘度−密度恒数とは、Gを15℃における密度(g/cm3)、Vを40℃における動粘度(mm2/s)としたとき、下式(a)により計算される数値を意味している。
【数1】
Figure 0003977941
本発明の鉱油系潤滑油基油の製法については特に制限はないが、例えば、原油を常圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理を単独又は二つ以上組み合わせて精製したパラフィン系、ナフテン系などの油が使用できる。なお、これらの基油は単独でも、2種以上任意の割合で組み合わせて使用してもよい。
さらに、より好ましい製法としては以下の方法を挙げることができる。
例えば、▲1▼パラフィン基系原油および/または混合基系原油の常圧蒸留による留出油;▲2▼パラフィン基系原油および/または混合基系原油の常圧蒸留残渣油の減圧蒸留留出油(WVGO);▲3▼▲1▼および/または▲2▼のマイルドハイドロクラッキング(MHC)処理油;▲4▼▲1▼〜▲3▼の中から選ばれる2種以上の油の混合油;▲5▼▲1▼、▲2▼、▲3▼または▲4▼の脱れき油(DAO);▲6▼▲5▼のマイルドハイドロクラッキング(MHC)処理油;▲7▼▲1▼〜▲6▼の中から選ばれる2種以上の油の混合油などを原料油とし、この原料油をそのまま、またはこの原料油から回収された潤滑油留分を、通常の精製方法によって精製し、潤滑油留分を回収することによって得ることができる。
ここでいう通常の精製方法とは特に制限されるものではなく、潤滑油基油製造の際に用いられる精製方法を任意に採用することができる。通常の精製方法としては、例えば、(ア)水素化分解、水素化仕上げなどの水素化精製、(イ)フルフラール溶剤抽出などの溶剤精製、(ウ)溶剤脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう、(エ)酸性白土や活性白土などによる白土精製、(オ)硫酸洗浄、苛性ソーダ洗浄などの薬品(酸またはアルカリ)精製などが挙げられる。本発明ではこれらの1つまたは2つ以上を任意の組み合わせおよび任意の順序で採用することができる。
特に、本発明でいう鉱油系潤滑油基油としては、上記▲1▼〜▲7▼から選ばれる原料油をそのまま、またはこの原料油から回収された潤滑油留分を、水素化分解し、当該生成物をそのまま、もしくはこれから潤滑油留分を回収し、次に溶剤脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう処理を行い、その後、溶剤精製処理するか、または、溶剤精製処理した後、溶剤脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう処理を行って製造される成分を、基油全量基準で好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上使用することが望ましい。
本発明で使用する鉱油系潤滑油基油の100℃における動粘度は特に制限されるものではないが、その100℃における動粘度は、好ましくは1.0〜10mm2/s、より好ましくは2.0〜8mm2/sである。
鉱油系潤滑油基油の100℃における動粘度を1.0mm2/s以上とすることによって、油膜形成が十分であり、潤滑性により優れ、また高温条件下での基油の蒸発損失がより小さい潤滑油組成物を得ることが可能となる。一方、100℃における動粘度を10mm2/s以下とすることによって、流体抵抗が小さくなるため潤滑箇所での摩擦抵抗がより小さい潤滑油組成物を得ることが可能となる。
また、鉱油系潤滑油基油の粘度指数も特に制限されるものではないが、好ましくは50以上、より好ましくは80以上であることが望ましい。粘度指数を50以上とすることにより、油膜形成能力と流体抵抗低減能力をより両立できる潤滑油組成物を得ることが可能となる。
また、鉱油系潤滑油基油の流動点も特に制限されるものではないが、好ましくは0℃以下、より好ましくは−5℃以下であることが望ましい。流動点を0℃以下とすることにより、低温時において機械の運動がより妨げられない潤滑油組成物を得ることが可能となる。
【0005】
、本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物における(A)成分は、無灰分散剤である。
なお、(A)成分の窒素含有量は任意であるが、窒素含有量の下限値は、好ましくは0.2質量%、より好ましくは0.8質量%であり、一方、窒素含有量の上限値は、好ましくは10.0質量%、より好ましくは5.0質量%である。(A)成分の窒素含有量が0.2質量%未満の場合は潤滑油組成物の清浄分散性が不足する恐れがあり、一方、窒素含有量が10.0質量%を超える場合は潤滑油組成物の耐摩耗性や酸化安定性に悪影響を及ぼす恐れがある。
(A)成分の無灰分散剤としては、具体的には、例えば炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有する含窒素化合物又はその誘導体等が挙げられ、これらの中から任意に選ばれる1種類あるいは2種類以上を配合することができる。
このアルキル基又はアルケニル基としては、直鎖状でも分枝状でも良いが、好ましいものとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン等のオレフィンのオリゴマーやエチレンとプロピレンのコオリゴマーから誘導される分枝状アルキル基や分枝状アルケニル基等が挙げられる。
このアルキル基又はアルケニル基の炭素数は任意であるが、好ましくは40〜400、より好ましくは60〜350である。アルキル基又はアルケニル基の炭素数が40未満の場合は化合物の潤滑油基油に対する溶解性が低下する恐れがあり、一方、アルキル基又はアルケニル基の炭素数が400を越える場合は、潤滑油組成物の低温流動性が悪化する恐れがあるため、それぞれ好ましくない。
【0006】
含窒素化合物又はその誘導体としては、具体的には例えば、
(A−1)炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するコハク酸イミド、あるいはその誘導体
(A−2)炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するベンジルアミン、あるいはその誘導体
(A−3)炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するポリアミン、あるいはその誘導体
の中から選ばれる1種又は2種以上の化合物等が挙げられる。
前記の(A−1)コハク酸イミドとしては、より具体的には、例えば、下記の一般式(1)又は(2)で示される化合物等が挙げられる。
【化1】
Figure 0003977941
((1)式中、R1は炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、aは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。)
【化2】
Figure 0003977941
((2)式中、R2及びR3は、それぞれ個別に炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、bは0〜4、好ましくは1〜3の整数を示す。)
なお、コハク酸イミドとしては、イミド化に際しては、ポリアミンの一端に無水コハク酸が付加した、一般式(1)のようないわゆるモノタイプのコハク酸イミドと、ポリアミンの両端に無水コハク酸が付加した、一般式(2)のようないわゆるビスタイプのコハク酸イミドがあるが、(A−1)成分としては、そのいずれでも、またこれらの混合物でも使用可能である。
前記の(A−2)ベンジルアミンとしては、より具体的には例えば、一般式(3)で表せる化合物等が挙げられる。
【化3】
Figure 0003977941
((3)式中、R4は炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、cは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示している。)
このベンジルアミンの製造方法は何ら限定されるものではないが、例えば、プロピレンオリゴマー、ポリブテン、エチレン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフィンをフェノールと反応させてアルキルフェノールとした後、これにホルムアルデヒドとジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等のポリアミンをマンニッヒ反応により反応させることにより得ることができる。
前記の(A−3)ポリアミンとしては、より具体的には例えば、一般式(4)で表せる化合物等が挙げられる。
【化4】
Figure 0003977941
((4)式中、R5は炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、dは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示している。)
このポリアミンの製造法は何ら限定される物ではないが、例えば、プロピレンオリゴマー、ポリブテン、エチレン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフィンを塩素化した後、これにアンモニヤやエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等のポリアミンを反応させることにより得ることができる。
また、含窒素化合物の誘導体としては、具体的には例えば、前述したような含窒素化合物に、炭素数2〜30のモノカルボン酸(脂肪酸等)やシュウ酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の炭素数2〜30のポリカルボン酸を作用させて、残存するアミノ基及び/又はイミノ基の一部又は全部を中和したり、アミド化した、いわゆるカルボン酸変性化合物;前述したような含窒素化合物に硫黄化合物を作用させた硫黄変性化合物;前述したような含窒素化合物又はそれらのカルボン酸変性物や硫黄変性物をホウ素化合物で変性した、いわゆるホウ素変性化合物等が例示できる。
このホウ素化合物による変性の方法は何ら限定されるものでなく、任意の方法が可能であるが、例えば、上述の含窒素化合物又はそれらの誘導体に、ホウ酸、ホウ酸塩又はホウ酸エステル等のホウ素化合物を作用させて、含窒素化合物又はそれらの誘導体中に残存するアミノ基及び/又はイミノ基の一部又は全部を中和したり、アミド化する方法が挙げられる。
このホウ素化合物による変性の方法は何ら限定されるものでなく、任意の方法が可能であるが、例えば、上述の含窒素化合物又はそれらの誘導体に、ホウ酸、ホウ酸塩又はホウ酸エステル等のホウ素化合物を作用させて、含窒素化合物又はそれらの誘導体中に残存するアミノ基及び/又はイミノ基の一部又は全部を中和したり、アミド化する方法が挙げられる。
なお、ここでいうホウ酸としては、具体的には例えば、オルトホウ酸、メタホウ酸及びテトラホウ酸などが挙げられる。またホウ酸塩としては、具体的には例えば、ホウ酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩などが挙げられ、より具体的には、例えばメタホウ酸リチウム、四ホウ酸リチウム、五ホウ酸リチウム、過ホウ酸リチウムなどのホウ酸リチウム;メタホウ酸ナトリウム、二ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、五ホウ酸ナトリウム、六ホウ酸ナトリウム、八ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸ナトリウム;メタホウ酸カリウム、四ホウ酸カリウム、五ホウ酸カリウム、六ホウ酸カリウム、八ホウ酸カリウムなどのホウ酸カリウム;メタホウ酸カルシウム、二ホウ酸カルシウム、四ホウ酸三カルシウム、四ホウ酸五カルシウム、六ホウ酸カルシウムなどのホウ酸カルシウム;メタホウ酸マグネシウム、二ホウ酸マグネシウム、四ホウ酸三マグネシウム、四ホウ酸五マグネシウム、六ホウ酸マグネシウムなどのホウ酸マグネシウム;及びメタホウ酸アンモニウム、四ホウ酸アンモニウム、五ホウ酸アンモニウム、八ホウ酸アンモニウムなどのホウ酸アンモニウム等が挙げられる。また、ホウ酸エステルとしては、ホウ酸と好ましくは炭素数1〜6のアルキルアルコールとのエステルが挙げられ、より具体的には例えば、ホウ酸モノメチル、ホウ酸ジメチル、ホウ酸トリメチル、ホウ酸モノエチル、ホウ酸ジエチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸モノプロピル、ホウ酸ジプロピル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸モノブチル、ホウ酸ジブチル、ホウ酸トリブチル等が挙げられる。
【0007】
本発明の(A)成分としては、上述したような任意の含窒素化合物又はそれらの誘導体が使用可能であるが、潤滑油劣化時にも金属ベルト式無段変速機のベルト−プーリー間の金属間摩擦係数の向上効果に優れる点から、上述した(A−1)炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するコハク酸イミド、又はそのホウ素変性物が好ましく用いられる。
さらに、本発明の(A)成分としては、潤滑油劣化時にも金属ベルト式無段変速機のベルト−プーリー間の金属間摩擦係数の向上効果に優れる点から、ホウ素変性コハク酸イミド、又はホウ素変性コハク酸イミドとホウ素を含まないコハク酸イミドとの混合物を用いるのが望ましい。なお、このホウ素変性コハク酸イミドのホウ素含有量も任意であるが、潤滑油劣化時の金属ベルト式無段変速機のベルト−プーリー間の金属間摩擦係数の向上効果、耐摩耗性及び酸化安定性に優れる点から、その含有量の下限値は、好ましくは0.1質量%、より好ましくは0.4質量%であり、一方、その含有量の上限値は、好ましくは4.0質量%、より好ましくは2.5質量%である。
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物において、任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の(A)成分の含有量の下限値は、潤滑油組成物全量基準で、0.05質量%、好ましくは0.1質量%であり、一方、その含有量の上限値は、潤滑油組成物全量基準で、10.0質量%、好ましくは7.0質量%である。(A)成分の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.05質量%未満の場合は、潤滑油劣化時のベルト−プーリーの金属間摩擦係数の向上効果に乏しく、一方、(A)成分の含有量が10.0質量%を超える場合は、潤滑油組成物の低温流動性が大幅に悪化するため、それぞれ好ましくない。
【0008】
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物における(B)成分は、リン系化合物である。
(B)成分のリン系化合物としては、具体的には、リン酸、亜リン酸、下記の一般式(5)で表されるリン酸エステル(ホスフェート)若しくは下記の一般式(6)で表される亜リン酸エステル(ホスファイト)、又はこれらリン系化合物の誘導体の中から選ばれる1種の化合物又は2種以上の化合物の任意の混合割合での混合物等が挙げられる。
【化5】
Figure 0003977941
上式中、R6、R7及びR8は、それぞれ個別に、水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基を示し、かつ、R6、R7及びR8のうち少なくとも1つは炭化水素基であり、X1、X2、X3及びX4は、それぞれ個別に、酸素原子又は硫黄原子を示す。
【化6】
Figure 0003977941
上式中、R9、R10及びR11は、それぞれ個別に、水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基を示し、かつ、R9、R10及びR11のうち少なくとも1つは炭化水素基であり、X5、X6及びX7は、それぞれ個別に、酸素原子又は硫黄原子を示す。
上述したとおり、R6、R7、R8、R9、R10及びR11は、それぞれ個別に、水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基、好ましくは水素原子又は炭素数3〜30の炭化水素基、より好ましくは水素原子又は炭素数4〜24の炭化水素基を示しており、かつ、R6、R7及びR8並びにR9、R10及びR11のうち少なくとも1つは炭化水素基である。R6、R7、R8、R9、R10又はR11の炭素数が30を超える場合は、潤滑油劣化時のベルト−プーリーの金属間摩擦特性が悪化するため好ましくない。
このような炭素数1〜30の炭化水素基としては、具体的には例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基等のアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良い);ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニル基、トリコセニル基、テトラコセニル基、ペンタコセニル基、ヘキサコセニル基、ヘプタコセニル基、オクタコセニル基、ノナコセニル基、トリアコンテニル基等のアルケニル基(これらアルケニル基は直鎖状でも分枝状でも良く、また二重結合の位置も任意である);シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の炭素数5〜7のシクロアルキル基;メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基、メチルエチルシクロペンチル基、ジエチルシクロペンチル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、メチルエチルシクロヘキシル基、ジエチルシクロヘキシル基、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基、メチルエチルシクロヘプチル基、ジエチルシクロヘプチル基等の炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基(アルキル基の置換位置は任意である);フェニル基、ナフチル基等のアリール基:トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ウンデシルフェニル基、ドデシルフェニル基等の炭素数7〜18の各アルキルアリール基(アルキル基は直鎖状でも分枝状でも良く、また二重結合の位置も任意である);ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基等の炭素数7〜12の各アリールアルキル基(アルキル基は直鎖状でも分枝状でも良く,またアリール基の置換位置も任意である)等が挙げられるが、これらの中でもアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアルキルアリール基であるのが好ましい。
また、リン系化合物の誘導体としては、具体的には例えば、リン酸、亜リン酸、前記式(5)においてR6、R7及びR8のうち1つ又は2つが水素である酸性リン酸エステル(アシッドホスフェート)若しくは前記式(6)においてR9、R10及びR11のうち1つ又は2つが水素である水素化亜リン酸エステル(ハイドロジェンホスファイト)等のリン系化合物に、アンモニアや炭素数1〜8の炭化水素基又は水酸基含有炭化水素基のみを分子中に含有するアミン化合物等の含窒素化合物を作用させて、残存する酸性水素の一部又は全部を中和した塩等が挙げられる。
この含窒素化合物としては、具体的には例えば、アンモニア;モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノプロピルアミン、モノブチルアミン、モノペンチルアミン、モノヘキシルアミン、モノヘプチルアミン、モノオクチルアミン、ジメチルアミン、メチルエチルアミン、ジエチルアミン、メチルプロピルアミン、エチルプロピルアミン、ジプロピルアミン、メチルブチルアミン、エチルブチルアミン、プロピルブチルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン等のアルキルアミン(アルキル基は直鎖状でも分枝状でも良い);モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、モノブタノールアミン、モノペンタノールアミン、モノヘキサノールアミン、モノヘプタノールアミン、モノオクタノールアミン、モノノナノールアミン、ジメタノールアミン、メタノールエタノールアミン、ジエタノールアミン、メタノールプロパノールアミン、エタノールプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、メタノールブタノールアミン、エタノールブタノールアミン、プロパノールブタノールアミン、ジブタノールアミン、ジペンタノールアミン、ジヘキサノールアミン、ジヘプタノールアミン、ジオクタノールアミン等のアルカノールアミン(アルカノール基は直鎖状でも分枝状でも良い);及びこれらの混合物等が挙げられる。
(B)成分のリン系化合物としては、潤滑油劣化時のベルト−プーリーの金属間摩擦特性により優れる点から、リン酸、亜リン酸、前記式(5)においてR6、R7及びR8のうち1つ又は2つが水素である酸性リン酸エステル(アシッドホスフェート)若しくは前記式(6)においてR9、R10及びR11のうち1つ又は2つが水素である水素化亜リン酸エステル(ハイドロジェンホスファイト)、又は上述したようなこれらリン系化合物のアミン塩、アルカノールアミン塩等がより好ましく用いられる。
(B)成分として特に好ましい化合物としては、具体的には例えば、ジブチルハイドロジェンホスファイト、トリブチルホスファイト、ジオクチルハイドロジェンホスファイト、トリオクチルホスファイト、ジ−2−エチルヘキシルハイドロジェンホスファイト、トリ−2−エチルヘキシルホスファイト、ジラウリルハイドロジェンホスファイト、トリラウリルホスファイト、ジオレイルハイドロジェンホスファイト、トリオレイルホスファイト、ジステアリルハイドロジェンホスファイト、トリステアリルホスファイト、ジフェニルハイドロジェンホスファイト、トリフェニルホスファイト、ジクレジルハイドロジェンホスファイト、トリクレジルホスファイト、又はこれらの混合物等が例示できる。
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物において、任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の(B)成分の含有量の下限値は、潤滑油組成物全量基準でリン元素量として0.005質量%、好ましくは0.01質量%であり、一方、その上限値は、潤滑油組成物全量基準でリン元素量として0.2質量%、好ましくは0.1質量%である。(B)成分の含有量が潤滑油組成物全量基準でリン元素量として0.005質量%に満たない場合は、潤滑油劣化時のベルト−プーリー間の金属間摩擦係数の向上効果に乏しく、一方、含有量が潤滑油組成物全量基準でリン元素量として0.2質量%を越える場合は、潤滑油組成物の酸化安定性が低下したり、またシール材や樹脂材等の耐久性に悪影響を及ぼす恐れがあるため、それぞれ好ましくない。
【0009】
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物には、さらに、(C)全塩基価が20〜500mgKOH/gのアルカリ土類金属系清浄剤を含有させることが好ましい。(C)成分を併用することにより、潤滑油劣化時の金属ベルト式無段変速機におけるベルト−プーリー間の金属間摩擦特性を向上(摩擦係数のすべり速度依存性を低減)させることが可能となる。
(C)成分のアルカリ土類金属系清浄剤の全塩基価の下限値は、20mgKOH/g、好ましくは100mgKOH/g、より好ましくは150mgKOH/gであり、一方、その上限値は、500mgKOH/g、より好ましくは450mgKOH/gである。全塩基価が20mgKOH/g未満の場合は潤滑油組成物の酸化安定性が悪化する恐れがあり、一方、全塩基価が500mgKOH/gを超える場合は、潤滑油組成物の貯蔵安定性に悪影響を及ぼす恐れがあるため、それぞれ好ましくない。なおここで言う全塩基価とは、JIS K2501「石油製品及び潤滑油−中和価試験法」の7.に準拠して測定される過塩素酸法による全塩基価を意味している。
また、アルカリ土類金属としては、具体的には、マグネシウム、カルシウム、バリウム等が挙げられる。
(C)成分のアルカリ土類金属系清浄剤として、より好ましいものとしては例えば、
(C−1)全塩基価が100〜450mgKOH/gの塩基性アルカリ土類金属スルフォネート、
(C−2)全塩基価が20〜450mgKOH/gの塩基性アルカリ土類金属フェネート、
(C−3)全塩基価が100〜450mgKOH/gの塩基性アルカリ土類金属サリシレート、
の中から選ばれる1種又は2種以上の塩基性アルカリ土類金属系清浄剤等が挙げられる。
(C−1)アルカリ土類金属スルフォネートとしては、より具体的には例えば、分子量100〜1500、好ましくは200〜700のアルキル芳香族化合物をスルフォン化することによって得られるアルキル芳香族スルフォン酸のアルカリ土類金属塩、好ましくはマグネシウム塩及び/又はカルシウム塩、より好ましくはカルシウム塩が好ましく用いられ、アルキル芳香族スルフォン酸としては、具体的にはいわゆる石油スルフォン酸や合成スルフォン酸等が挙げられる。
石油スルフォン酸としては、一般に鉱油の潤滑油留分のアルキル芳香族化合物をスルフォン化したものやホワイトオイル製造時に副生する、いわゆるマホガニー酸等が用いられる。また、合成スルフォン酸としては、例えば洗剤の原料となるアルキルベンゼンの製造プラントから副生した直鎖状又は分枝状のアルキルベンゼン、若しくはベンゼンをポリオレフィンでアルキル化して得られた直鎖状又は分枝状のアルキルベンゼンをスルフォン化したアルキルベンゼンスルフォン酸、あるいはジノニルナフタレンをスルフォン化したジノニルナフタレンスルフォン酸等が用いられる。アルキル芳香族化合物をスルフォン化する際のスルフォン化剤としては特に制限はないが、通常、発煙硫酸や硫酸が用いられる。
また、(C−2)アルカリ土類金属フェネートとしては、より具体的には、例えば、炭素数4〜30、好ましくは6〜18の直鎖状又は分枝状のアルキル基を少なくとも1個有するアルキルフェノールのアルカリ土類金属塩、前記アルキルフェノールと元素硫黄を反応させて得られるアルキルフェノールサルファイドのアルカリ土類金属塩、前記アルキルフェノールとアセトンとを縮合脱水反応させて得られるメチレンビスアルキルフェノールのアルカリ土類金属塩等が挙げられ、これらのなかでは、カルシウム塩及び/又はマグネシウム塩が好ましく、より好ましくはカルシウム塩である。
また、(C−3)アルカリ土類金属サリシレートとしては、より具体的には例えば、炭素数4〜30、好ましくは6〜18の直鎖状又は分枝状のアルキル基を少なくとも1個有するアルキルサリチル酸のアルカリ土類金属塩、好ましくはカルシウム塩及び/又はマグネシウム塩、より好ましくはカルシウム塩が好ましく用いられる。
(C−1)塩基性アルカリ土類金属スルフォネート、(C−2)アルカリ土類金属フェネート及び(C−3)塩基性アルカリ土類金属サリシレートは、それぞれ全塩基価が先に規定した範囲内にある限り、その製造ルートを問わない。換言すれば、これらの塩基性塩は、アルキル芳香族スルフォン酸、アルキルフェノール、アルキルフェノールサルファイド、アルキルフェノールのマンニッヒ反応生成物、アルキルサリチル酸等を、直接、アルカリ土類金属の酸化物や水酸化物等のアルカリ土類金属塩基と直接反応させて得られる塩基性塩であって差し支えなく、また、アルキル芳香族スルフォン酸等を一旦ナトリウム塩やカリウム塩等のアルカリ金属塩とし、次いでそのアルカリ金属をアルカリ土類金属塩に置換させて中性塩(正塩)を取得し、しかる後、この中性塩を過剰の適当なアルカリ土類金属塩やアルカリ土類金属塩基(アルカリ土類金属の水酸化物や酸化物)と共に、水の存在下で加熱することにより得られる塩基性塩であっても差し支えない。さらにまた、上記の塩基性塩や中性塩(正塩)を炭酸ガスの存在下でアルカリ土類金属の塩基と反応させることにより得られる過塩基性塩(超塩基性塩)であっても差し支えない。
なお、これらの反応は、通常、溶媒(ヘキサン等の脂肪族炭化水素溶剤、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、軽質潤滑油基油等)中で行われる。また、アルカリ土類金属系清浄剤は通常、軽質潤滑油基油等で希釈された状態で市販されており、また、入手可能であるが、一般的に、そのアルカリ土類金属含有量が1.0〜20質量%、好ましくは2.0〜16質量%のものを用いるのが望ましい。
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物において、任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の(C)成分を併用する場合、その含有量の下限値は、潤滑油組成物全量基準でアルカリ土類金属元素量として0.01質量%、好ましくは0.03質量%であり、一方、その上限値は、潤滑油組成物全量基準でアルカリ土類金属元素量として0.5質量%、好ましくは0.2質量%である。(B)成分の含有量が、潤滑油組成物全量基準でアルカリ土類金属元素量として0.01質量%に満たない場合は、(C)成分併用による潤滑油劣化時のベルト−プーリーの金属間摩擦特性の向上効果に乏しく、一方、含有量が、潤滑油組成物全量基準でアルカリ土類金属元素量として0.5質量%を越える場合は、潤滑油組成物の酸化安定性が低下する恐れがあるため、それぞれ好ましくない。
【0010】
本発明においては、特定の潤滑油基油に(A)成分及び(B)成分を特定量含有させるだけで、また、さらに必要に応じて(C)成分を併用するだけで、潤滑油劣化時にもベルト−プーリー間の金属間摩擦係数の向上効果に優れる金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物を得ることができるが、その性能をさらに向上させる目的で、必要に応じて、さらに極圧添加剤、摩擦調整剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、酸化防止剤、腐食防止剤、ゴム膨潤剤、消泡剤、着色剤等に代表される各種添加剤を単独で、又は数種類組み合わせて含有させても良い。
【0011】
極圧添加剤としては、例えば、ジチオリン酸亜鉛類、ジスルフィド類、硫化オレフィン類、硫化油脂類等の硫黄系化合物等が挙げられる。これらの中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物は、任意の量を含有させることができるが、通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜5.0質量%であるのが望ましい。
しかしながら、本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物においては、(D)ジチオリン酸亜鉛を実質的に含有しないものであることが望ましい。なお、ここでいう「(D)成分を実質的に含有しない」とは、(D)成分を全く含有しないか、又は、含有しても、(D)成分の含有量が潤滑油組成物全量基準で亜鉛元素量として0.03質量%以下であることを意味しており、さらに本発明においては、(D)成分を全く含有しないことがより好ましい。
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物において、(D)ジチオリン酸亜鉛を潤滑油組成物全量基準で亜鉛元素量として0.03質量%を超えて含有する場合には、潤滑油劣化時にベルト−プーリー間の金属間摩擦係数が低下してしまう恐れが大きいため、好ましくない。
なお、(D)成分としては、具体的には、下記の一般式(7)で表されるジチオリン酸亜鉛等が挙げられる。
【化7】
Figure 0003977941
上式中、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ個別に、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基又は炭素数7〜18のアルキルアリール基を示す。
アルキル基としては、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が挙げられ、特に炭素数3〜8のアルキル基が一般的に用いられる。これらアルキル基は直鎖状も分枝状も含まれる。これらはまた第1級(プライマリー)アルキル基も第2級(セカンダリー)アルキル基も含まれる。
念のため付言すると、一般式(7)のジチオリン酸亜鉛を合成するに際して、R12、R13、R14及びR15を導入する際にα−オレフィンの混合物を原料とした場合には、一般式(7)で表される化合物としては異なる構造のアルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛の混合物となる。
アリール基としては、具体的には、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アルキルアリール基としては、具体的には、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ウンデシルフェニル基、ドデシルフェニル基等(これらのアルキル基は直鎖状も分枝状も含まれ、また全ての置換異性体も含まれる)が挙げられる。
【0012】
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物に併用可能な摩擦調整剤としては、潤滑油用の摩擦調整剤として通常用いられる任意の化合物が使用可能であるが、炭素数6〜30のアルキル基又はアルケニル基、特に炭素数6〜30の直鎖アルキル基又は直鎖アルケニル基を分子中に少なくとも1個有する、アミン化合物、脂肪酸アミド、脂肪酸金属塩等が挙げられる。
アミン化合物としては、炭素数6〜30の直鎖状若しくは分枝状、好ましくは直鎖状の脂肪族モノアミン、直鎖状若しくは分枝状、好ましくは直鎖状の脂肪族ポリアミン、又はこれら脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物等が例示できる。脂肪酸アミドとしては、炭素数7〜31の直鎖状又は分枝状、好ましくは直鎖状の脂肪酸と、脂肪族モノアミン又は脂肪族ポリアミンとのアミド等が例示できる。脂肪酸金属塩としては、炭素数7〜31の直鎖状又は分枝状、好ましくは直鎖状の脂肪酸の、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)や亜鉛塩等が挙げられる。
本発明においては、これらの摩擦調整剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を、任意の量で含有させることができるが、通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜5.0質量%、好ましくは0.03〜3.0質量%であるのが望ましい。
【0013】
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物に併用可能な粘度指数向上剤としては、具体的には、各種メタクリル酸エステルから選ばれる1種又は2種以上のモノマーの共重合体若しくはその水添物などのいわゆる非分散型粘度指数向上剤、又はさらに窒素化合物を含む各種メタクリル酸エステルを共重合させたいわゆる分散型粘度指数向上剤等が例示できる。他の粘度指数向上剤の具体例としては、非分散型又は分散型エチレン-α-オレフィン共重合体(α−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン等が例示できる)及びその水素化物、ポリイソブチレン及びその水添物、スチレン-ジエン水素化共重合体、スチレン-無水マレイン酸エステル共重合体及びポリアルキルスチレン等がある。
これら粘度指数向上剤の分子量は、せん断安定性を考慮して選定することが必要である。具体的には、粘度指数向上剤の数平均分子量は、例えば分散型及び非分散型ポリメタクリレートの場合では、5,000〜150,000、好ましくは5,000〜35,000のものが、ポリイソブチレン又はその水素化物の場合は800〜5,000、好ましくは1,000〜4,000のものが、エチレン-α-オレフィン共重合体又はその水素化物の場合は800〜150,000、好ましくは3,000〜12,000のものが好ましい。
またこれら粘度指数向上剤の中でもエチレン-α-オレフィン共重合体又はその水素化物を用いた場合には、特にせん断安定性に優れた潤滑油組成物を得ることができる。
本発明においては、これらの粘度指数向上剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を、任意の量で含有させることができるが、通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.1〜40.0質量%であるのが望ましい。
【0014】
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物に併用可能な酸化防止剤としては、フェノール系化合物やアミン系化合物等、潤滑油に一般的に使用されているものであれば使用可能である。具体的には、2−6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等のアルキルフェノール類、メチレン−4,4−ビスフェノール(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)等のビスフェノール類、フェニル−α−ナフチルアミン等のナフチルアミン類、ジアルキルジフェニルアミン類、(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)脂肪酸(プロピオン酸等)と1価又は多価アルコール、例えばメタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール等とのエステル等が挙げられる。
本発明においては、これらの酸化防止剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を、任意の量で含有させることができるが、通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜5.0質量%であるのが望ましい。
【0015】
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物に併用可能な腐食防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、チアジアゾール系、イミダゾール系化合物等が挙げられる。
本発明においては、これらの腐食防止剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を、任意の量で含有させることができるが、通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜3.0質量%であるのが望ましい。
【0016】
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物に併用可能な消泡剤としては、例えば、ジメチルシリコーン、フルオロシリコーン等のシリコーン類が挙げられる。
本発明においては、これらの消泡剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を、任意の量で含有させることができるが、通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.001〜0.05質量%であるのが望ましい。
【0017】
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物に併用可能な着色剤は任意であり、また任意の量を含有させることができるが、通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.001〜1.0質量%であるのが望ましい。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の内容を実施例及び比較例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによりなんら限定されるものではない。
【0019】
なお、実施例及び比較例において使用した鉱油系潤滑油基油の性状を表1に示す。
【表1】
Figure 0003977941
【0020】
[試験1]
表1に示す鉱油系潤滑油基油を用い、表2の各例に示す組成を有する本発明に係るベルト式無段変速機用潤滑油組成物(実施例1〜3)及び比較のための潤滑油組成物(比較例1、2)をそれぞれ調整した。
【0021】
【表2】
Figure 0003977941
【0022】
調整した各表2に示した組成物について、組成物の劣化時におけるベルト−プーリーの金属間摩擦特性を評価するため、その劣化油につき、ASTM D2714−94に規定する“Standard Test Method for Calibration and Operation of Falex Block-on-Ring Friction and Wear Testing Machine"に準拠して以下に示す条件でLFW−1摩擦試験を行い、各すべり速度において計測された摩擦力から摩擦係数を求めた。その結果を図1に示した。
なお、劣化油は、新油をJIS K2514−1993に規定する「潤滑油−酸化安定度試験方法」の「4.内燃機関用潤滑油酸化安定度試験方法」に準拠し、試験温度150℃、試験時間96時間の条件で劣化させることにより作成した。
試験条件
リング :Falex S-10 Test Ring (SAE 4620 Steel)
ブロック :Falex H-60 Test Block (SAE 01 Steel)
油温 :100℃
試験片接触部最大ヘルツ圧:0.287GPa
すべり速度:0〜100cm/s
図1の結果から明らかなとおり、本発明に係る特定の基油に(A)成分及び(B)成分を含有する実施例1〜3の潤滑油組成物は、比較例の組成物と比べて、潤滑油劣化時の金属間摩擦係数が高いことがわかる。
【0023】
[試験2]
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物において、(C)アルカリ土類金属系清浄剤の併用による潤滑油劣化時の金属間摩擦特性への影響を評価するため、表3の実施例4〜8及び比較例3,4に示す組成を有する潤滑油組成物をそれぞれ調整した。
【0024】
【表3】
Figure 0003977941
【0025】
調整した組成物(表3に示した組成物)並びに表2に示した実施例1の組成物について、潤滑油劣化時の金属ベルト式無段変速機のベルト−プーリー間の金属間摩擦特性を評価するため、試験1と同一の条件で劣化させた劣化油につき、試験1と同一の条件でLFW−1摩擦試験を行い、各すべり速度において計測された摩擦力から摩擦係数を求めた。その結果を図2に示した。
図2の結果から明らかなとおり、本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物において、(C)アルカリ土類金属系清浄剤を併用することにより、潤滑油劣化時における金属間摩擦特性を大きく改善(摩擦係数のすべり速度依存性を低減)できることがわかる。
【0026】
[試験3]
本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物において、(D)ジチオリン酸亜鉛の併用による潤滑油劣化時における金属間摩擦特性への影響を調べるため、表4の実施例7〜9に示す組成を有する潤滑油組成物をそれぞれ調整した。
【0027】
【表4】
Figure 0003977941
【0028】
表4に示した組成物の金属ベルト式無段変速機の潤滑油劣化時のベルト−プーリー間の金属間摩擦特性を評価するため、試験1と同一の条件(但し試験時間を144時間に変更した)で劣化させた劣化油につき、試験1と同一の条件(但し、試験片接触部の最大ヘルツ圧を0.574GPaに変化させた)でLFW−1摩擦試験を行い、各すべり速度において計測された摩擦力から摩擦係数を求めた。その結果を図3に示した。
図3の結果から明らかなとおり、本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物において、(D)ジチオリン酸亜鉛が亜鉛元素量で0.03質量%を超えて含有されると、潤滑油劣化時の金属間摩擦特性が大きく悪化することがわかる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ベルト−プーリー間の高い金属間摩擦係数を出現できる金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】摩擦係数とすべり速度との関係を示す図である。
【図2】摩擦係数とすべり速度との関係を示す図である。
【図3】摩擦係数とすべり速度との関係を示す図である。

Claims (4)

  1. 飽和炭化水素成分を80質量%以上含有し、かつ当該飽和炭化水素成分の粘度−密度恒数が0.79以下である鉱油系潤滑油を基油とし、かつ、潤滑油組成物全量基準で、
    (A)無灰分散剤を0.05〜10.0質量%、及び
    (B)リン系化合物をリン元素量として0.005〜0.5質量%
    含有してなることを特徴とする金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物。
  2. 前記(A)成分の全部又は一部がホウ素変性コハク酸イミドである請求項1に記載の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物において、さらに(C)全塩基価が20〜500mgKOH/gのアルカリ土類金属系清浄剤を、組成物全量基準でアルカリ土類金属元素量として0.01〜0.5質量%含有してなることを特徴とする金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物。
  4. 請求項1、2又は3に記載の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物において、(D)ジチオリン酸亜鉛を実質的に含有しないことを特徴とするベルト式無段変速機用潤滑油組成物。
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