JP2000109875A - 金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物 - Google Patents

金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物

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JP2000109875A
JP2000109875A JP10285730A JP28573098A JP2000109875A JP 2000109875 A JP2000109875 A JP 2000109875A JP 10285730 A JP10285730 A JP 10285730A JP 28573098 A JP28573098 A JP 28573098A JP 2000109875 A JP2000109875 A JP 2000109875A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属ベルト式無段変速機に用いた場合に、ベ
ルト−プーリー間の高い金属間摩擦係数を出現できる、
新規な金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物を提供す
る。 【解決手段】 本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑
油組成物は、飽和炭化水素成分を80質量%以上含有
し、かつ当該飽和炭化水素成分の粘度−密度恒数が0.
79以下である鉱油系潤滑油を基油とし、かつ、潤滑油
組成物全量基準で、(A)無灰分散剤を0.05〜1
0.0質量%、及び(B)リン系化合物をリン元素量と
して0.005〜0.5質量%含有してなるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属ベルト式無段変
速機用潤滑油組成物に関し、詳しくは、特に金属ベルト
式無段変速機におけるベルトとプーリー間の摩擦特性と
その耐久性に優れる金属ベルト式無段変速機用潤滑油組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】金属ベ
ルト式無段変速機は、金属でできたベルトとプーリー間
の摩擦によりトルクを伝達し、またプーリーの半径比を
変えることにより変速を行うという機構を有する変速機
であり、変速によるエネルギー損失が小さいという点か
ら、近年、自動車用変速機として脚光を浴びるようにな
ってきた。この金属ベルト式無段変速機に用いられる潤
滑油としては、金属ベルトと金属プーリー間の摩擦係数
が高いという特性が極めて重視されるが、この特性は新
油状態だけでなく、潤滑油が使用により劣化した状態に
おいても保持されることが強く要求される。金属ベルト
式無段変速機用潤滑油には、一般には自動変速機油(A
TF)が使用されている。しかしながら、ATFを金属
ベルト式無段変速機用潤滑油として用いた場合には、潤
滑油劣化時のベルトとプーリーの金属間摩擦係数が十分
でなかった。従って、ATFを使用した従来の金属ベル
ト式無段変速機は伝達トルク容量に限界があり、小型自
動車にしか搭載できないという問題があった。そこで、
本発明は、このような実情に鑑みなされたものであり、
その目的は、金属ベルト式無段変速機に用いた場合に、
潤滑油劣化時においてもベルト−プーリー間の高い金属
間摩擦係数を出現できる、新規な金属ベルト式無段変速
機用潤滑油組成物を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物
は、飽和炭化水素成分を80質量%以上含有し、かつ当
該飽和炭化水素成分の粘度−密度恒数が0.79以下で
ある鉱油系潤滑油を基油とし、かつ、潤滑油組成物全量
基準で、無灰分散剤(以下、「(A)成分」という。)
を0.05〜10.0質量%及びリン系化合物(以下、
「(B)成分」という。)をリン元素量として0.00
5〜0.5質量%含有してなるものである。本発明に係
る金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物の好ましいも
のの他の一つは、特定の潤滑油基油に、前記規定した量
の(A)成分及び(B)成分に加えて、さらに、全塩基
価が20〜500mgKOH/gのアルカリ土類金属系
清浄剤(以下、「(C)成分」という。)を、組成物全
量基準でアルカリ土類金属元素量として0.01〜0.
5質量%含有するものである。本発明に係る金属ベルト
式無段変速機用潤滑油組成物の好ましいものの他の一つ
は、特定の潤滑油基油に、上に規定した量の(A)成分
及び(B)成分を含有すると共に、ジチオリン酸亜鉛
(以下、「(D)成分」という。)を実質的に含有しな
いものである。本発明に係る金属ベルト式無段変速機用
潤滑油組成物の好ましいもののさらに別の一つは、特定
の潤滑油基油に、上に規定した量の(A)成分、(B)
成分及び(C)成分を含有すると共に、(D)成分を実
質的に含有しないものである。前記(A)成分の全部又
は一部がホウ素変性コハク酸イミドであることが好まし
い。これにより、本発明の金属ベルト式無段変速機用潤
滑油組成物は、長期間に渡ってベルト−プーリー間で高
いトルクを伝達することができるようになり、大型自動
車への搭載も可能となる。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容をさらに詳細
に説明する。本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物における基油は、飽和炭化水素成分を80質量%
以上含有し、かつ当該飽和炭化水素成分の粘度−密度恒
数が0.79以下である鉱油系潤滑油である。この鉱油
系潤滑油基油は、飽和炭化水素成分を80質量%以上、
好ましくは90質量%以上(90〜100質量%)、さ
らに好ましくは95質量%以上(95〜100質量%)
含有するものである。鉱油系潤滑油基油の飽和炭化水素
成分含有量が80質量%未満である場合は、潤滑油劣化
時のベルト−プーリーの金属間摩擦係数が低いため好ま
しくない。なお、ここでいう飽和炭化水素成分含有量と
は、Analytical Chemistry第44巻第6号(1972)
第915〜919頁“Separation of High-Boiling Pet
roleum Distillates Using Gradient Elution Through
Dual-Packed (Silica Gel-Alumina Gel) Adsorption Co
lumns"に記載されたシリカ−アルミナゲルクロマト分析
法に準拠し、但し、この方法において飽和炭化水素成分
の溶出に使用されるn−ペンタンの代わりにn−へキサ
ンを使用する方法により分取される飽和炭化水素成分の
試料全量に対する質量百分率を意味している。また、本
発明で使用する鉱油系潤滑油基油は、さらに上記の方法
によって分取される飽和炭化水素成分基油が、0.79
以下、好ましくは0.785以下の粘度−密度恒数を有
するものであることが必要である。当該飽和炭化水素成
分の粘度−密度恒数が0.79を越える場合は、潤滑油
劣化時のベルト−プーリーの金属間摩擦係数が低いため
好ましくない。また当該飽和炭化水素成分の粘度−密度
恒数の下限値は任意であるが、通常、0.76以上であ
る。なお、ここでいう粘度−密度恒数とは、ASTM
D2140“Standard Test Method for Carbon-Type C
omposition of Insulating Oils of Petroleum Origin"
に記載された粘度−比重恒数計算法に準拠し、ただし、
60#F(15.6℃)における比重の代わりに15℃に
おける密度を、100#F(37.8℃)における動粘度
の代わりに40℃における動粘度を使用して計算したも
のを意味している。すなわち、本発明でいう粘度−密度
恒数とは、Gを15℃における密度(g/cm3)、V
を40℃における動粘度(mm2/s)としたとき、下
式(a)により計算される数値を意味している。
【数1】 本発明の鉱油系潤滑油基油の製法については特に制限は
ないが、例えば、原油を常圧蒸留および減圧蒸留して得
られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分
解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、
白土処理等の精製処理を単独又は二つ以上組み合わせて
精製したパラフィン系、ナフテン系などの油が使用でき
る。なお、これらの基油は単独でも、2種以上任意の割
合で組み合わせて使用してもよい。さらに、より好まし
い製法としては以下の方法を挙げることができる。例え
ば、パラフィン基系原油および/または混合基系原油
の常圧蒸留による留出油;パラフィン基系原油および
/または混合基系原油の常圧蒸留残渣油の減圧蒸留留出
油(WVGO);および/またはのマイルドハイ
ドロクラッキング(MHC)処理油;〜の中から
選ばれる2種以上の油の混合油;、、または
の脱れき油(DAO);のマイルドハイドロクラッ
キング(MHC)処理油;〜の中から選ばれる2
種以上の油の混合油などを原料油とし、この原料油をそ
のまま、またはこの原料油から回収された潤滑油留分
を、通常の精製方法によって精製し、潤滑油留分を回収
することによって得ることができる。ここでいう通常の
精製方法とは特に制限されるものではなく、潤滑油基油
製造の際に用いられる精製方法を任意に採用することが
できる。通常の精製方法としては、例えば、(ア)水素
化分解、水素化仕上げなどの水素化精製、(イ)フルフ
ラール溶剤抽出などの溶剤精製、(ウ)溶剤脱ろうや接
触脱ろうなどの脱ろう、(エ)酸性白土や活性白土など
による白土精製、(オ)硫酸洗浄、苛性ソーダ洗浄など
の薬品(酸またはアルカリ)精製などが挙げられる。本
発明ではこれらの1つまたは2つ以上を任意の組み合わ
せおよび任意の順序で採用することができる。特に、本
発明でいう鉱油系潤滑油基油としては、上記〜から
選ばれる原料油をそのまま、またはこの原料油から回収
された潤滑油留分を、水素化分解し、当該生成物をその
まま、もしくはこれから潤滑油留分を回収し、次に溶剤
脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう処理を行い、その後、
溶剤精製処理するか、または、溶剤精製処理した後、溶
剤脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう処理を行って製造さ
れる成分を、基油全量基準で好ましくは50質量%以
上、より好ましくは70質量%以上、特に好ましくは8
0質量%以上使用することが望ましい。本発明で使用す
る鉱油系潤滑油基油の100℃における動粘度は特に制
限されるものではないが、その100℃における動粘度
は、好ましくは1.0〜10mm2/s、より好ましく
は2.0〜8mm2/sである。鉱油系潤滑油基油の1
00℃における動粘度を1.0mm2/s以上とするこ
とによって、油膜形成が十分であり、潤滑性により優
れ、また高温条件下での基油の蒸発損失がより小さい潤
滑油組成物を得ることが可能となる。一方、100℃に
おける動粘度を10mm2/s以下とすることによっ
て、流体抵抗が小さくなるため潤滑箇所での摩擦抵抗が
より小さい潤滑油組成物を得ることが可能となる。ま
た、鉱油系潤滑油基油の粘度指数も特に制限されるもの
ではないが、好ましくは50以上、より好ましくは80
以上であることが望ましい。粘度指数を50以上とする
ことにより、油膜形成能力と流体抵抗低減能力をより両
立できる潤滑油組成物を得ることが可能となる。また、
鉱油系潤滑油基油の流動点も特に制限されるものではな
いが、好ましくは0℃以下、より好ましくは−5℃以下
であることが望ましい。流動点を0℃以下とすることに
より、低温時において機械の運動がより妨げられない潤
滑油組成物を得ることが可能となる。
【0005】、本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑
油組成物における(A)成分は、無灰分散剤である。な
お、(A)成分の窒素含有量は任意であるが、窒素含有
量の下限値は、好ましくは0.2質量%、より好ましく
は0.8質量%であり、一方、窒素含有量の上限値は、
好ましくは10.0質量%、より好ましくは5.0質量
%である。(A)成分の窒素含有量が0.2質量%未満
の場合は潤滑油組成物の清浄分散性が不足する恐れがあ
り、一方、窒素含有量が10.0質量%を超える場合は
潤滑油組成物の耐摩耗性や酸化安定性に悪影響を及ぼす
恐れがある。(A)成分の無灰分散剤としては、具体的
には、例えば炭素数40〜400のアルキル基又はアル
ケニル基を分子中に少なくとも1個有する含窒素化合物
又はその誘導体等が挙げられ、これらの中から任意に選
ばれる1種類あるいは2種類以上を配合することができ
る。このアルキル基又はアルケニル基としては、直鎖状
でも分枝状でも良いが、好ましいものとしては、具体的
には、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン等のオレ
フィンのオリゴマーやエチレンとプロピレンのコオリゴ
マーから誘導される分枝状アルキル基や分枝状アルケニ
ル基等が挙げられる。このアルキル基又はアルケニル基
の炭素数は任意であるが、好ましくは40〜400、よ
り好ましくは60〜350である。アルキル基又はアル
ケニル基の炭素数が40未満の場合は化合物の潤滑油基
油に対する溶解性が低下する恐れがあり、一方、アルキ
ル基又はアルケニル基の炭素数が400を越える場合
は、潤滑油組成物の低温流動性が悪化する恐れがあるた
め、それぞれ好ましくない。
【0006】含窒素化合物又はその誘導体としては、具
体的には例えば、 (A−1)炭素数40〜400のアルキル基又はアルケ
ニル基を分子中に少なくとも1個有するコハク酸イミ
ド、あるいはその誘導体 (A−2)炭素数40〜400のアルキル基又はアルケ
ニル基を分子中に少なくとも1個有するベンジルアミ
ン、あるいはその誘導体 (A−3)炭素数40〜400のアルキル基又はアルケ
ニル基を分子中に少なくとも1個有するポリアミン、あ
るいはその誘導体 の中から選ばれる1種又は2種以上の化合物等が挙げら
れる。前記の(A−1)コハク酸イミドとしては、より
具体的には、例えば、下記の一般式(1)又は(2)で
示される化合物等が挙げられる。
【化1】 ((1)式中、R1は炭素数40〜400、好ましくは
60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、a
は1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。)
【化2】 ((2)式中、R2及びR3は、それぞれ個別に炭素数4
0〜400、好ましくは60〜350のアルキル基又は
アルケニル基を示し、bは0〜4、好ましくは1〜3の
整数を示す。) なお、コハク酸イミドとしては、イミド化に際しては、
ポリアミンの一端に無水コハク酸が付加した、一般式
(1)のようないわゆるモノタイプのコハク酸イミド
と、ポリアミンの両端に無水コハク酸が付加した、一般
式(2)のようないわゆるビスタイプのコハク酸イミド
があるが、(A−1)成分としては、そのいずれでも、
またこれらの混合物でも使用可能である。前記の(A−
2)ベンジルアミンとしては、より具体的には例えば、
一般式(3)で表せる化合物等が挙げられる。
【化3】 ((3)式中、R4は炭素数40〜400、好ましくは
60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、c
は1〜5、好ましくは2〜4の整数を示している。) このベンジルアミンの製造方法は何ら限定されるもので
はないが、例えば、プロピレンオリゴマー、ポリブテ
ン、エチレン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフ
ィンをフェノールと反応させてアルキルフェノールとし
た後、これにホルムアルデヒドとジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ペンタエチレンヘキサミン等のポリアミンをマンニ
ッヒ反応により反応させることにより得ることができ
る。前記の(A−3)ポリアミンとしては、より具体的
には例えば、一般式(4)で表せる化合物等が挙げられ
る。
【化4】 ((4)式中、R5は炭素数40〜400、好ましくは
60〜350のアルキル基又はアルケニル基を示し、d
は1〜5、好ましくは2〜4の整数を示している。) このポリアミンの製造法は何ら限定される物ではない
が、例えば、プロピレンオリゴマー、ポリブテン、エチ
レン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフィンを塩
素化した後、これにアンモニヤやエチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等のポ
リアミンを反応させることにより得ることができる。ま
た、含窒素化合物の誘導体としては、具体的には例え
ば、前述したような含窒素化合物に、炭素数2〜30の
モノカルボン酸(脂肪酸等)やシュウ酸、フタル酸、ト
リメリット酸、ピロメリット酸等の炭素数2〜30のポ
リカルボン酸を作用させて、残存するアミノ基及び/又
はイミノ基の一部又は全部を中和したり、アミド化し
た、いわゆるカルボン酸変性化合物;前述したような含
窒素化合物に硫黄化合物を作用させた硫黄変性化合物;
前述したような含窒素化合物又はそれらのカルボン酸変
性物や硫黄変性物をホウ素化合物で変性した、いわゆる
ホウ素変性化合物等が例示できる。このホウ素化合物に
よる変性の方法は何ら限定されるものでなく、任意の方
法が可能であるが、例えば、上述の含窒素化合物又はそ
れらの誘導体に、ホウ酸、ホウ酸塩又はホウ酸エステル
等のホウ素化合物を作用させて、含窒素化合物又はそれ
らの誘導体中に残存するアミノ基及び/又はイミノ基の
一部又は全部を中和したり、アミド化する方法が挙げら
れる。このホウ素化合物による変性の方法は何ら限定さ
れるものでなく、任意の方法が可能であるが、例えば、
上述の含窒素化合物又はそれらの誘導体に、ホウ酸、ホ
ウ酸塩又はホウ酸エステル等のホウ素化合物を作用させ
て、含窒素化合物又はそれらの誘導体中に残存するアミ
ノ基及び/又はイミノ基の一部又は全部を中和したり、
アミド化する方法が挙げられる。なお、ここでいうホウ
酸としては、具体的には例えば、オルトホウ酸、メタホ
ウ酸及びテトラホウ酸などが挙げられる。またホウ酸塩
としては、具体的には例えば、ホウ酸のアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩などが挙げ
られ、より具体的には、例えばメタホウ酸リチウム、四
ホウ酸リチウム、五ホウ酸リチウム、過ホウ酸リチウム
などのホウ酸リチウム;メタホウ酸ナトリウム、二ホウ
酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、五ホウ酸ナトリウ
ム、六ホウ酸ナトリウム、八ホウ酸ナトリウムなどのホ
ウ酸ナトリウム;メタホウ酸カリウム、四ホウ酸カリウ
ム、五ホウ酸カリウム、六ホウ酸カリウム、八ホウ酸カ
リウムなどのホウ酸カリウム;メタホウ酸カルシウム、
二ホウ酸カルシウム、四ホウ酸三カルシウム、四ホウ酸
五カルシウム、六ホウ酸カルシウムなどのホウ酸カルシ
ウム;メタホウ酸マグネシウム、二ホウ酸マグネシウ
ム、四ホウ酸三マグネシウム、四ホウ酸五マグネシウ
ム、六ホウ酸マグネシウムなどのホウ酸マグネシウム;
及びメタホウ酸アンモニウム、四ホウ酸アンモニウム、
五ホウ酸アンモニウム、八ホウ酸アンモニウムなどのホ
ウ酸アンモニウム等が挙げられる。また、ホウ酸エステ
ルとしては、ホウ酸と好ましくは炭素数1〜6のアルキ
ルアルコールとのエステルが挙げられ、より具体的には
例えば、ホウ酸モノメチル、ホウ酸ジメチル、ホウ酸ト
リメチル、ホウ酸モノエチル、ホウ酸ジエチル、ホウ酸
トリエチル、ホウ酸モノプロピル、ホウ酸ジプロピル、
ホウ酸トリプロピル、ホウ酸モノブチル、ホウ酸ジブチ
ル、ホウ酸トリブチル等が挙げられる。
【0007】本発明の(A)成分としては、上述したよ
うな任意の含窒素化合物又はそれらの誘導体が使用可能
であるが、潤滑油劣化時にも金属ベルト式無段変速機の
ベルト−プーリー間の金属間摩擦係数の向上効果に優れ
る点から、上述した(A−1)炭素数40〜400のア
ルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有
するコハク酸イミド、又はそのホウ素変性物が好ましく
用いられる。さらに、本発明の(A)成分としては、潤
滑油劣化時にも金属ベルト式無段変速機のベルト−プー
リー間の金属間摩擦係数の向上効果に優れる点から、ホ
ウ素変性コハク酸イミド、又はホウ素変性コハク酸イミ
ドとホウ素を含まないコハク酸イミドとの混合物を用い
るのが望ましい。なお、このホウ素変性コハク酸イミド
のホウ素含有量も任意であるが、潤滑油劣化時の金属ベ
ルト式無段変速機のベルト−プーリー間の金属間摩擦係
数の向上効果、耐摩耗性及び酸化安定性に優れる点か
ら、その含有量の下限値は、好ましくは0.1質量%、
より好ましくは0.4質量%であり、一方、その含有量
の上限値は、好ましくは4.0質量%、より好ましくは
2.5質量%である。本発明の金属ベルト式無段変速機
用潤滑油組成物において、任意に選ばれた1種類あるい
は2種類以上の(A)成分の含有量の下限値は、潤滑油
組成物全量基準で、0.05質量%、好ましくは0.1
質量%であり、一方、その含有量の上限値は、潤滑油組
成物全量基準で、10.0質量%、好ましくは7.0質
量%である。(A)成分の含有量が潤滑油組成物全量基
準で0.05質量%未満の場合は、潤滑油劣化時のベル
ト−プーリーの金属間摩擦係数の向上効果に乏しく、一
方、(A)成分の含有量が10.0質量%を超える場合
は、潤滑油組成物の低温流動性が大幅に悪化するため、
それぞれ好ましくない。
【0008】本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物における(B)成分は、リン系化合物である。
(B)成分のリン系化合物としては、具体的には、リン
酸、亜リン酸、下記の一般式(5)で表されるリン酸エ
ステル(ホスフェート)若しくは下記の一般式(6)で
表される亜リン酸エステル(ホスファイト)、又はこれ
らリン系化合物の誘導体の中から選ばれる1種の化合物
又は2種以上の化合物の任意の混合割合での混合物等が
挙げられる。
【化5】 上式中、R6、R7及びR8は、それぞれ個別に、水素原
子又は炭素数1〜30の炭化水素基を示し、かつ、
6、R7及びR8のうち少なくとも1つは炭化水素基で
あり、X1、X2、X3及びX4は、それぞれ個別に、酸素
原子又は硫黄原子を示す。
【化6】 上式中、R9、R10及びR11は、それぞれ個別に、水素
原子又は炭素数1〜30の炭化水素基を示し、かつ、R
9、R10及びR11のうち少なくとも1つは炭化水素基で
あり、X5、X6及びX7は、それぞれ個別に、酸素原子
又は硫黄原子を示す。上述したとおり、R6、R7
8、R9、R10及びR11は、それぞれ個別に、水素原子
又は炭素数1〜30の炭化水素基、好ましくは水素原子
又は炭素数3〜30の炭化水素基、より好ましくは水素
原子又は炭素数4〜24の炭化水素基を示しており、か
つ、R6、R7及びR8並びにR9、R10及びR11のうち少
なくとも1つは炭化水素基である。R6、R7、R8
9、R10又はR11の炭素数が30を超える場合は、潤
滑油劣化時のベルト−プーリーの金属間摩擦特性が悪化
するため好ましくない。このような炭素数1〜30の炭
化水素基としては、具体的には例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウ
ンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル
基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘン
イコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル
基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル
基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基
等のアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状
でも良い);ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル
基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニ
ル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル
基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセ
ニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデ
セニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニ
ル基、トリコセニル基、テトラコセニル基、ペンタコセ
ニル基、ヘキサコセニル基、ヘプタコセニル基、オクタ
コセニル基、ノナコセニル基、トリアコンテニル基等の
アルケニル基(これらアルケニル基は直鎖状でも分枝状
でも良く、また二重結合の位置も任意である);シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の
炭素数5〜7のシクロアルキル基;メチルシクロペンチ
ル基、ジメチルシクロペンチル基、メチルエチルシクロ
ペンチル基、ジエチルシクロペンチル基、メチルシクロ
ヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、メチルエチル
シクロヘキシル基、ジエチルシクロヘキシル基、メチル
シクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基、メチル
エチルシクロヘプチル基、ジエチルシクロヘプチル基等
の炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基(アルキ
ル基の置換位置は任意である);フェニル基、ナフチル
基等のアリール基:トリル基、キシリル基、エチルフェ
ニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ペン
チルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニ
ル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシル
フェニル基、ウンデシルフェニル基、ドデシルフェニル
基等の炭素数7〜18の各アルキルアリール基(アルキ
ル基は直鎖状でも分枝状でも良く、また二重結合の位置
も任意である);ベンジル基、フェニルエチル基、フェ
ニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル
基、フェニルヘキシル基等の炭素数7〜12の各アリー
ルアルキル基(アルキル基は直鎖状でも分枝状でも良
く,またアリール基の置換位置も任意である)等が挙げ
られるが、これらの中でもアルキル基、アルケニル基、
アリール基又はアルキルアリール基であるのが好まし
い。また、リン系化合物の誘導体としては、具体的には
例えば、リン酸、亜リン酸、前記式(5)において
6、R7及びR8のうち1つ又は2つが水素である酸性
リン酸エステル(アシッドホスフェート)若しくは前記
式(6)においてR9、R10及びR11のうち1つ又は2
つが水素である水素化亜リン酸エステル(ハイドロジェ
ンホスファイト)等のリン系化合物に、アンモニアや炭
素数1〜8の炭化水素基又は水酸基含有炭化水素基のみ
を分子中に含有するアミン化合物等の含窒素化合物を作
用させて、残存する酸性水素の一部又は全部を中和した
塩等が挙げられる。この含窒素化合物としては、具体的
には例えば、アンモニア;モノメチルアミン、モノエチ
ルアミン、モノプロピルアミン、モノブチルアミン、モ
ノペンチルアミン、モノヘキシルアミン、モノヘプチル
アミン、モノオクチルアミン、ジメチルアミン、メチル
エチルアミン、ジエチルアミン、メチルプロピルアミ
ン、エチルプロピルアミン、ジプロピルアミン、メチル
ブチルアミン、エチルブチルアミン、プロピルブチルア
ミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシル
アミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン等のアル
キルアミン(アルキル基は直鎖状でも分枝状でも良
い);モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、
モノプロパノールアミン、モノブタノールアミン、モノ
ペンタノールアミン、モノヘキサノールアミン、モノヘ
プタノールアミン、モノオクタノールアミン、モノノナ
ノールアミン、ジメタノールアミン、メタノールエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、メタノールプロパノ
ールアミン、エタノールプロパノールアミン、ジプロパ
ノールアミン、メタノールブタノールアミン、エタノー
ルブタノールアミン、プロパノールブタノールアミン、
ジブタノールアミン、ジペンタノールアミン、ジヘキサ
ノールアミン、ジヘプタノールアミン、ジオクタノール
アミン等のアルカノールアミン(アルカノール基は直鎖
状でも分枝状でも良い);及びこれらの混合物等が挙げ
られる。(B)成分のリン系化合物としては、潤滑油劣
化時のベルト−プーリーの金属間摩擦特性により優れる
点から、リン酸、亜リン酸、前記式(5)において
6、R7及びR8のうち1つ又は2つが水素である酸性
リン酸エステル(アシッドホスフェート)若しくは前記
式(6)においてR9、R10及びR11のうち1つ又は2
つが水素である水素化亜リン酸エステル(ハイドロジェ
ンホスファイト)、又は上述したようなこれらリン系化
合物のアミン塩、アルカノールアミン塩等がより好まし
く用いられる。(B)成分として特に好ましい化合物と
しては、具体的には例えば、ジブチルハイドロジェンホ
スファイト、トリブチルホスファイト、ジオクチルハイ
ドロジェンホスファイト、トリオクチルホスファイト、
ジ−2−エチルヘキシルハイドロジェンホスファイト、
トリ−2−エチルヘキシルホスファイト、ジラウリルハ
イドロジェンホスファイト、トリラウリルホスファイ
ト、ジオレイルハイドロジェンホスファイト、トリオレ
イルホスファイト、ジステアリルハイドロジェンホスフ
ァイト、トリステアリルホスファイト、ジフェニルハイ
ドロジェンホスファイト、トリフェニルホスファイト、
ジクレジルハイドロジェンホスファイト、トリクレジル
ホスファイト、又はこれらの混合物等が例示できる。本
発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物におい
て、任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の(B)
成分の含有量の下限値は、潤滑油組成物全量基準でリン
元素量として0.005質量%、好ましくは0.01質
量%であり、一方、その上限値は、潤滑油組成物全量基
準でリン元素量として0.2質量%、好ましくは0.1
質量%である。(B)成分の含有量が潤滑油組成物全量
基準でリン元素量として0.005質量%に満たない場
合は、潤滑油劣化時のベルト−プーリー間の金属間摩擦
係数の向上効果に乏しく、一方、含有量が潤滑油組成物
全量基準でリン元素量として0.2質量%を越える場合
は、潤滑油組成物の酸化安定性が低下したり、またシー
ル材や樹脂材等の耐久性に悪影響を及ぼす恐れがあるた
め、それぞれ好ましくない。
【0009】本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物には、さらに、(C)全塩基価が20〜500m
gKOH/gのアルカリ土類金属系清浄剤を含有させる
ことが好ましい。(C)成分を併用することにより、潤
滑油劣化時の金属ベルト式無段変速機におけるベルト−
プーリー間の金属間摩擦特性を向上(摩擦係数のすべり
速度依存性を低減)させることが可能となる。(C)成
分のアルカリ土類金属系清浄剤の全塩基価の下限値は、
20mgKOH/g、好ましくは100mgKOH/
g、より好ましくは150mgKOH/gであり、一
方、その上限値は、500mgKOH/g、より好まし
くは450mgKOH/gである。全塩基価が20mg
KOH/g未満の場合は潤滑油組成物の酸化安定性が悪
化する恐れがあり、一方、全塩基価が500mgKOH
/gを超える場合は、潤滑油組成物の貯蔵安定性に悪影
響を及ぼす恐れがあるため、それぞれ好ましくない。な
おここで言う全塩基価とは、JIS K2501「石油
製品及び潤滑油−中和価試験法」の7.に準拠して測定
される過塩素酸法による全塩基価を意味している。ま
た、アルカリ土類金属としては、具体的には、マグネシ
ウム、カルシウム、バリウム等が挙げられる。(C)成
分のアルカリ土類金属系清浄剤として、より好ましいも
のとしては例えば、(C−1)全塩基価が100〜45
0mgKOH/gの塩基性アルカリ土類金属スルフォネ
ート、(C−2)全塩基価が20〜450mgKOH/
gの塩基性アルカリ土類金属フェネート、(C−3)全
塩基価が100〜450mgKOH/gの塩基性アルカ
リ土類金属サリシレート、の中から選ばれる1種又は2
種以上の塩基性アルカリ土類金属系清浄剤等が挙げられ
る。(C−1)アルカリ土類金属スルフォネートとして
は、より具体的には例えば、分子量100〜1500、
好ましくは200〜700のアルキル芳香族化合物をス
ルフォン化することによって得られるアルキル芳香族ス
ルフォン酸のアルカリ土類金属塩、好ましくはマグネシ
ウム塩及び/又はカルシウム塩、より好ましくはカルシ
ウム塩が好ましく用いられ、アルキル芳香族スルフォン
酸としては、具体的にはいわゆる石油スルフォン酸や合
成スルフォン酸等が挙げられる。石油スルフォン酸とし
ては、一般に鉱油の潤滑油留分のアルキル芳香族化合物
をスルフォン化したものやホワイトオイル製造時に副生
する、いわゆるマホガニー酸等が用いられる。また、合
成スルフォン酸としては、例えば洗剤の原料となるアル
キルベンゼンの製造プラントから副生した直鎖状又は分
枝状のアルキルベンゼン、若しくはベンゼンをポリオレ
フィンでアルキル化して得られた直鎖状又は分枝状のア
ルキルベンゼンをスルフォン化したアルキルベンゼンス
ルフォン酸、あるいはジノニルナフタレンをスルフォン
化したジノニルナフタレンスルフォン酸等が用いられ
る。アルキル芳香族化合物をスルフォン化する際のスル
フォン化剤としては特に制限はないが、通常、発煙硫酸
や硫酸が用いられる。また、(C−2)アルカリ土類金
属フェネートとしては、より具体的には、例えば、炭素
数4〜30、好ましくは6〜18の直鎖状又は分枝状の
アルキル基を少なくとも1個有するアルキルフェノール
のアルカリ土類金属塩、前記アルキルフェノールと元素
硫黄を反応させて得られるアルキルフェノールサルファ
イドのアルカリ土類金属塩、前記アルキルフェノールと
アセトンとを縮合脱水反応させて得られるメチレンビス
アルキルフェノールのアルカリ土類金属塩等が挙げら
れ、これらのなかでは、カルシウム塩及び/又はマグネ
シウム塩が好ましく、より好ましくはカルシウム塩であ
る。また、(C−3)アルカリ土類金属サリシレートと
しては、より具体的には例えば、炭素数4〜30、好ま
しくは6〜18の直鎖状又は分枝状のアルキル基を少な
くとも1個有するアルキルサリチル酸のアルカリ土類金
属塩、好ましくはカルシウム塩及び/又はマグネシウム
塩、より好ましくはカルシウム塩が好ましく用いられ
る。(C−1)塩基性アルカリ土類金属スルフォネー
ト、(C−2)アルカリ土類金属フェネート及び(C−
3)塩基性アルカリ土類金属サリシレートは、それぞれ
全塩基価が先に規定した範囲内にある限り、その製造ル
ートを問わない。換言すれば、これらの塩基性塩は、ア
ルキル芳香族スルフォン酸、アルキルフェノール、アル
キルフェノールサルファイド、アルキルフェノールのマ
ンニッヒ反応生成物、アルキルサリチル酸等を、直接、
アルカリ土類金属の酸化物や水酸化物等のアルカリ土類
金属塩基と直接反応させて得られる塩基性塩であって差
し支えなく、また、アルキル芳香族スルフォン酸等を一
旦ナトリウム塩やカリウム塩等のアルカリ金属塩とし、
次いでそのアルカリ金属をアルカリ土類金属塩に置換さ
せて中性塩(正塩)を取得し、しかる後、この中性塩を
過剰の適当なアルカリ土類金属塩やアルカリ土類金属塩
基(アルカリ土類金属の水酸化物や酸化物)と共に、水
の存在下で加熱することにより得られる塩基性塩であっ
ても差し支えない。さらにまた、上記の塩基性塩や中性
塩(正塩)を炭酸ガスの存在下でアルカリ土類金属の塩
基と反応させることにより得られる過塩基性塩(超塩基
性塩)であっても差し支えない。なお、これらの反応
は、通常、溶媒(ヘキサン等の脂肪族炭化水素溶剤、キ
シレン等の芳香族炭化水素溶剤、軽質潤滑油基油等)中
で行われる。また、アルカリ土類金属系清浄剤は通常、
軽質潤滑油基油等で希釈された状態で市販されており、
また、入手可能であるが、一般的に、そのアルカリ土類
金属含有量が1.0〜20質量%、好ましくは2.0〜
16質量%のものを用いるのが望ましい。本発明の金属
ベルト式無段変速機用潤滑油組成物において、任意に選
ばれた1種類あるいは2種類以上の(C)成分を併用す
る場合、その含有量の下限値は、潤滑油組成物全量基準
でアルカリ土類金属元素量として0.01質量%、好ま
しくは0.03質量%であり、一方、その上限値は、潤
滑油組成物全量基準でアルカリ土類金属元素量として
0.5質量%、好ましくは0.2質量%である。(B)
成分の含有量が、潤滑油組成物全量基準でアルカリ土類
金属元素量として0.01質量%に満たない場合は、
(C)成分併用による潤滑油劣化時のベルト−プーリー
の金属間摩擦特性の向上効果に乏しく、一方、含有量
が、潤滑油組成物全量基準でアルカリ土類金属元素量と
して0.5質量%を越える場合は、潤滑油組成物の酸化
安定性が低下する恐れがあるため、それぞれ好ましくな
い。
【0010】本発明においては、特定の潤滑油基油に
(A)成分及び(B)成分を特定量含有させるだけで、
また、さらに必要に応じて(C)成分を併用するだけ
で、潤滑油劣化時にもベルト−プーリー間の金属間摩擦
係数の向上効果に優れる金属ベルト式無段変速機用潤滑
油組成物を得ることができるが、その性能をさらに向上
させる目的で、必要に応じて、さらに極圧添加剤、摩擦
調整剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、酸化防止剤、
腐食防止剤、ゴム膨潤剤、消泡剤、着色剤等に代表され
る各種添加剤を単独で、又は数種類組み合わせて含有さ
せても良い。
【0011】極圧添加剤としては、例えば、ジチオリン
酸亜鉛類、ジスルフィド類、硫化オレフィン類、硫化油
脂類等の硫黄系化合物等が挙げられる。これらの中から
任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物は、
任意の量を含有させることができるが、通常、その含有
量は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜5.0質量%
であるのが望ましい。しかしながら、本発明の金属ベル
ト式無段変速機用潤滑油組成物においては、(D)ジチ
オリン酸亜鉛を実質的に含有しないものであることが望
ましい。なお、ここでいう「(D)成分を実質的に含有
しない」とは、(D)成分を全く含有しないか、又は、
含有しても、(D)成分の含有量が潤滑油組成物全量基
準で亜鉛元素量として0.03質量%以下であることを
意味しており、さらに本発明においては、(D)成分を
全く含有しないことがより好ましい。本発明の金属ベル
ト式無段変速機用潤滑油組成物において、(D)ジチオ
リン酸亜鉛を潤滑油組成物全量基準で亜鉛元素量として
0.03質量%を超えて含有する場合には、潤滑油劣化
時にベルト−プーリー間の金属間摩擦係数が低下してし
まう恐れが大きいため、好ましくない。なお、(D)成
分としては、具体的には、下記の一般式(7)で表され
るジチオリン酸亜鉛等が挙げられる。
【化7】 上式中、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ個別
に、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基又は炭素
数7〜18のアルキルアリール基を示す。アルキル基と
しては、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル
基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、
ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が
挙げられ、特に炭素数3〜8のアルキル基が一般的に用
いられる。これらアルキル基は直鎖状も分枝状も含まれ
る。これらはまた第1級(プライマリー)アルキル基も
第2級(セカンダリー)アルキル基も含まれる。念のた
め付言すると、一般式(7)のジチオリン酸亜鉛を合成
するに際して、R12、R13、R14及びR15を導入する際
にα−オレフィンの混合物を原料とした場合には、一般
式(7)で表される化合物としては異なる構造のアルキ
ル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛の混合物とな
る。アリール基としては、具体的には、フェニル基、ナ
フチル基等が挙げられる。アルキルアリール基として
は、具体的には、トリル基、キシリル基、エチルフェニ
ル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ペンチ
ルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル
基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフ
ェニル基、ウンデシルフェニル基、ドデシルフェニル基
等(これらのアルキル基は直鎖状も分枝状も含まれ、ま
た全ての置換異性体も含まれる)が挙げられる。
【0012】本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物に併用可能な摩擦調整剤としては、潤滑油用の摩
擦調整剤として通常用いられる任意の化合物が使用可能
であるが、炭素数6〜30のアルキル基又はアルケニル
基、特に炭素数6〜30の直鎖アルキル基又は直鎖アル
ケニル基を分子中に少なくとも1個有する、アミン化合
物、脂肪酸アミド、脂肪酸金属塩等が挙げられる。アミ
ン化合物としては、炭素数6〜30の直鎖状若しくは分
枝状、好ましくは直鎖状の脂肪族モノアミン、直鎖状若
しくは分枝状、好ましくは直鎖状の脂肪族ポリアミン、
又はこれら脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物等
が例示できる。脂肪酸アミドとしては、炭素数7〜31
の直鎖状又は分枝状、好ましくは直鎖状の脂肪酸と、脂
肪族モノアミン又は脂肪族ポリアミンとのアミド等が例
示できる。脂肪酸金属塩としては、炭素数7〜31の直
鎖状又は分枝状、好ましくは直鎖状の脂肪酸の、アルカ
リ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)や亜
鉛塩等が挙げられる。本発明においては、これらの摩擦
調整剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以
上の化合物を、任意の量で含有させることができるが、
通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.01
〜5.0質量%、好ましくは0.03〜3.0質量%で
あるのが望ましい。
【0013】本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物に併用可能な粘度指数向上剤としては、具体的に
は、各種メタクリル酸エステルから選ばれる1種又は2
種以上のモノマーの共重合体若しくはその水添物などの
いわゆる非分散型粘度指数向上剤、又はさらに窒素化合
物を含む各種メタクリル酸エステルを共重合させたいわ
ゆる分散型粘度指数向上剤等が例示できる。他の粘度指
数向上剤の具体例としては、非分散型又は分散型エチレ
ン-α-オレフィン共重合体(α−オレフィンとしてはプ
ロピレン、1−ブテン、1−ペンテン等が例示できる)
及びその水素化物、ポリイソブチレン及びその水添物、
スチレン-ジエン水素化共重合体、スチレン-無水マレイ
ン酸エステル共重合体及びポリアルキルスチレン等があ
る。これら粘度指数向上剤の分子量は、せん断安定性を
考慮して選定することが必要である。具体的には、粘度
指数向上剤の数平均分子量は、例えば分散型及び非分散
型ポリメタクリレートの場合では、5,000〜15
0,000、好ましくは5,000〜35,000のも
のが、ポリイソブチレン又はその水素化物の場合は80
0〜5,000、好ましくは1,000〜4,000の
ものが、エチレン-α-オレフィン共重合体又はその水素
化物の場合は800〜150,000、好ましくは3,
000〜12,000のものが好ましい。またこれら粘
度指数向上剤の中でもエチレン-α-オレフィン共重合体
又はその水素化物を用いた場合には、特にせん断安定性
に優れた潤滑油組成物を得ることができる。本発明にお
いては、これらの粘度指数向上剤の中から任意に選ばれ
た1種類あるいは2種類以上の化合物を、任意の量で含
有させることができるが、通常、その含有量は、潤滑油
組成物全量基準で0.1〜40.0質量%であるのが望
ましい。
【0014】本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物に併用可能な酸化防止剤としては、フェノール系
化合物やアミン系化合物等、潤滑油に一般的に使用され
ているものであれば使用可能である。具体的には、2−
6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等の
アルキルフェノール類、メチレン−4,4−ビスフェノ
ール(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェ
ノール)等のビスフェノール類、フェニル−α−ナフチ
ルアミン等のナフチルアミン類、ジアルキルジフェニル
アミン類、(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)脂肪酸(プロピオン酸等)と1価又は
多価アルコール、例えばメタノール、オクタデカノー
ル、1,6−ヘキサジオール、ネオペンチルグリコー
ル、チオジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ペンタエリスリトール等とのエステル等が挙げられ
る。本発明においては、これらの酸化防止剤の中から任
意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を、任
意の量で含有させることができるが、通常、その含有量
は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜5.0質量%で
あるのが望ましい。
【0015】本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物に併用可能な腐食防止剤としては、例えば、ベン
ゾトリアゾール系、チアジアゾール系、イミダゾール系
化合物等が挙げられる。本発明においては、これらの腐
食防止剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類
以上の化合物を、任意の量で含有させることができる
が、通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.
01〜3.0質量%であるのが望ましい。
【0016】本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物に併用可能な消泡剤としては、例えば、ジメチル
シリコーン、フルオロシリコーン等のシリコーン類が挙
げられる。本発明においては、これらの消泡剤の中から
任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を、
任意の量で含有させることができるが、通常、その含有
量は、潤滑油組成物全量基準で0.001〜0.05質
量%であるのが望ましい。
【0017】本発明の金属ベルト式無段変速機用潤滑油
組成物に併用可能な着色剤は任意であり、また任意の量
を含有させることができるが、通常、その含有量は、潤
滑油組成物全量基準で0.001〜1.0質量%である
のが望ましい。
【0018】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例及び比較例によ
りさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによりな
んら限定されるものではない。
【0019】なお、実施例及び比較例において使用した
鉱油系潤滑油基油の性状を表1に示す。
【表1】
【0020】[試験1]表1に示す鉱油系潤滑油基油を用
い、表2の各例に示す組成を有する本発明に係るベルト
式無段変速機用潤滑油組成物(実施例1〜3)及び比較
のための潤滑油組成物(比較例1、2)をそれぞれ調整
した。
【0021】
【表2】
【0022】調整した各表2に示した組成物について、
組成物の劣化時におけるベルト−プーリーの金属間摩擦
特性を評価するため、その劣化油につき、ASTM D
2714−94に規定する“Standard Test Method for
Calibration and Operationof Falex Block-on-Ring F
riction and Wear Testing Machine"に準拠して以下に
示す条件でLFW−1摩擦試験を行い、各すべり速度に
おいて計測された摩擦力から摩擦係数を求めた。その結
果を図1に示した。なお、劣化油は、新油をJIS K
2514−1993に規定する「潤滑油−酸化安定度試
験方法」の「4.内燃機関用潤滑油酸化安定度試験方
法」に準拠し、試験温度150℃、試験時間96時間の
条件で劣化させることにより作成した。試験条件 リング :Falex S-10 Test Ring (SAE 4620 Steel) ブロック :Falex H-60 Test Block (SAE 01 Steel) 油温 :100℃ 試験片接触部最大ヘルツ圧:0.287GPa すべり速度:0〜100cm/s 図1の結果から明らかなとおり、本発明に係る特定の基
油に(A)成分及び(B)成分を含有する実施例1〜3
の潤滑油組成物は、比較例の組成物と比べて、潤滑油劣
化時の金属間摩擦係数が高いことがわかる。
【0023】[試験2]本発明の金属ベルト式無段変速
機用潤滑油組成物において、(C)アルカリ土類金属系
清浄剤の併用による潤滑油劣化時の金属間摩擦特性への
影響を評価するため、表3の実施例4〜8及び比較例
3,4に示す組成を有する潤滑油組成物をそれぞれ調整
した。
【0024】
【表3】
【0025】調整した組成物(表3に示した組成物)並
びに表2に示した実施例1の組成物について、潤滑油劣
化時の金属ベルト式無段変速機のベルト−プーリー間の
金属間摩擦特性を評価するため、試験1と同一の条件で
劣化させた劣化油につき、試験1と同一の条件でLFW
−1摩擦試験を行い、各すべり速度において計測された
摩擦力から摩擦係数を求めた。その結果を図2に示し
た。図2の結果から明らかなとおり、本発明の金属ベル
ト式無段変速機用潤滑油組成物において、(C)アルカ
リ土類金属系清浄剤を併用することにより、潤滑油劣化
時における金属間摩擦特性を大きく改善(摩擦係数のす
べり速度依存性を低減)できることがわかる。
【0026】[試験3]本発明の金属ベルト式無段変速機
用潤滑油組成物において、(D)ジチオリン酸亜鉛の併
用による潤滑油劣化時における金属間摩擦特性への影響
を調べるため、表4の実施例7〜9に示す組成を有する
潤滑油組成物をそれぞれ調整した。
【0027】
【表4】
【0028】表4に示した組成物の金属ベルト式無段変
速機の潤滑油劣化時のベルト−プーリー間の金属間摩擦
特性を評価するため、試験1と同一の条件(但し試験時
間を144時間に変更した)で劣化させた劣化油につ
き、試験1と同一の条件(但し、試験片接触部の最大ヘ
ルツ圧を0.574GPaに変化させた)でLFW−1
摩擦試験を行い、各すべり速度において計測された摩擦
力から摩擦係数を求めた。その結果を図3に示した。図
3の結果から明らかなとおり、本発明の金属ベルト式無
段変速機用潤滑油組成物において、(D)ジチオリン酸
亜鉛が亜鉛元素量で0.03質量%を超えて含有される
と、潤滑油劣化時の金属間摩擦特性が大きく悪化するこ
とがわかる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ベ
ルト−プーリー間の高い金属間摩擦係数を出現できる金
属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】摩擦係数とすべり速度との関係を示す図であ
る。
【図2】摩擦係数とすべり速度との関係を示す図であ
る。
【図3】摩擦係数とすべり速度との関係を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 30:02 30:06 30:10 30:14 30:18 40:04 Fターム(参考) 4H104 AA20C BF03R BH02C BH03C BH06C BH07C BJ05C BJ05R DA02A DB06C DB07C EA02A EA06A EA22C EA30A EB07 FA02 JA18 LA03 PA03 PA50

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飽和炭化水素成分を80質量%以上含有
    し、かつ当該飽和炭化水素成分の粘度−密度恒数が0.
    79以下である鉱油系潤滑油を基油とし、かつ、潤滑油
    組成物全量基準で、(A)無灰分散剤を0.05〜1
    0.0質量%、及び(B)リン系化合物をリン元素量と
    して0.005〜0.5質量%含有してなることを特徴
    とする金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物。
  2. 【請求項2】 前記(A)成分の全部又は一部がホウ素
    変性コハク酸イミドである請求項1に記載の金属ベルト
    式無段変速機用潤滑油組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の金属ベルト式無
    段変速機用潤滑油組成物において、さらに(C)全塩基
    価が20〜500mgKOH/gのアルカリ土類金属系
    清浄剤を、組成物全量基準でアルカリ土類金属元素量と
    して0.01〜0.5質量%含有してなることを特徴と
    する金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の金属ベルト
    式無段変速機用潤滑油組成物において、(D)ジチオリ
    ン酸亜鉛を実質的に含有しないことを特徴とするベルト
    式無段変速機用潤滑油組成物。
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