JP2000104280A - 建設機械 - Google Patents

建設機械

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    • F02M35/00Combustion-air cleaners, air intakes, intake silencers, or induction systems specially adapted for, or arranged on, internal-combustion engines
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン及びラジエータの効率に影響を与え
ることがないと共に、スペースの有効利用を図ったエア
クリーナを備えた建設機械を提供する。 【解決手段】 上部旋回体の前部と後部とが遮蔽板によ
り区分され、該前部の中央近傍に伏仰自在なアタッチメ
ントの一端が取付られ、前記後部にエンジン及びラジエ
ータを収納するエンジンスペース及びラジエータスペー
スが設けられ、前記エンジンに供給される空気を濾過す
るエアクリーナを前記アタッチメントの取付部と遮蔽板
との間に備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアクリーナを備
えた油圧ショベル等の建設機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に油圧ショベルの駆動は、上部旋
回体の内部に収納されたエンジンで行われる。このよう
なエンジンにはファンが取り付けられ、このファンの前
方にはラジエータが配置されている。このラジエータ
は、エンジンの冷却等に用いられた冷却水を導入して空
冷する。このラジエータを空冷するための空気は、上部
旋回体の外部から前記ファンにより取り込まれ、ラジエ
ータを冷却した後にエンジンスペースを通過する。ま
た、エンジンの配置されているエンジンスペースとラジ
エータが配置されているスペースとの間は、通常の場
合、ラジエータ及び遮蔽手段によって区切られており、
エンジンスペースの熱気がラジエータスペースに逆流す
るのを防止している。
【0003】また、油圧ショベルに搭載される内燃エン
ジンの燃焼に使用する空気は、吸入口から吸入され、エ
アクリーナを通して濾過した後にエンジンに供給され
る。そして、エンジン内で燃料の燃焼に用いられ、その
後、エンジンに取り付けられたマフラーを通して外部に
放出される。
【0004】上述した油圧ショベルのエアクリーナは、
その利用目的上、例えばエンジンスペースやラジエータ
スペースに配置されることが多かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、小旋回
型といわれる油圧ショベルは、上部旋回体自体が従来の
油圧ショベルに比べて小さく、内部スペースに余裕がな
いため、従来のようにエンジンスペース内にエアクリー
ナを配置しようとした場合、エアクリーナは高温となる
マフラーやエンジンの近傍に配置せざるを得ないため、
エアクリーナ自体が加熱されてエンジンへの吸気温度が
高くなり、エンジン効率の低下を招くという問題があっ
た。
【0006】一方、ラジエータスペースにエアクリーナ
を配置すれば、上述のエンジンスペースに配置した場合
に起こるエンジン効率の低下といった問題は解消される
が、エアクリーナが空気の通路を遮るため、空気がラジ
エータ全体に行き届かず、ラジエータの冷却効率を低下
させてしまう問題があった。
【0007】そこで本発明は、このような事情に鑑みて
なされたものであって、エンジン及びラジエータの効率
に影響を与えることがないと共に、スペースの有効利用
を図ったエアクリーナを備えた建設機械を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上部旋回体の前部と後部とが遮蔽板により区分さ
れ、該前部の中央近傍に伏仰自在なアタッチメントの一
端が取付られ、前記後部にエンジン及びラジエータを収
納するエンジンスペース及びラジエータスペースが設け
られ、前記エンジンに供給される空気を濾過するエアク
リーナが前記アタッチメントの取付部と遮蔽板との間に
備えられることを特徴とするものである。
【0009】この場合、エアクリーナとエンジンとは遮
蔽板によって区分されており、エンジンの熱気がエアク
リーナに伝達する心配がない。よって、エアクリーナ自
体が温められてエンジン効率を低下させる心配も解消さ
れる。また、アタッチメントの取付部と遮蔽板との間
は、従来有効に利用されていなかった非常に狭いスペー
スであり、ここにエアクリーナを配置することによっ
て、上部旋回体内のスペースの有効利用ができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の建設機械において前記エアクリーナの吸入口が前記ラ
ジエータスペース内に設けられることを特徴とするもの
である。
【0011】この構成によると、吸入口はエアクリーナ
に比して小型であるので、エアクリーナ自体をラジエー
タスペースに配置する場合に対して配置が容易で、空気
の通路を遮ってラジエータの冷却効率を低下させる心配
もない。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1ないし
2のいずれかに記載の建設機械において、前記エアクリ
ーナが前記上部旋回体のガード内に収められることを特
徴とするものである。
【0013】この場合、上部旋回体の上部に余計な突起
物が形成される心配がないので、外観の美観向上につな
がる。また、キャビンの後方視界を遮る心配もなく、安
全性の向上にもつながる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれかに記載の建設機械において、前記エアクリ
ーナを、前記上部旋回体の旋回駆動を行う旋回モータの
上方に配置したことを特徴とするものである。
【0015】この場合、旋回モータの上部は非常に狭
く、従来有効に利用されていなかったスペースであり、
ここにエアクリーナを配置することによって、上部旋回
体内のスペースの有効利用ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を詳細に
説明する。図1は、本発明が適用される一例としての油
圧ショベルの側面図である。図2は、本発明が適用され
る一例としての油圧ショベルの平面図である。
【0017】図1及び図2において、10は油圧ショベ
ルであって、この油圧ショベル10は、走行自在な下部
走行体11と、この下部走行体11の上部に旋回自在に
搭載される上部旋回体12と、この上部旋回体12の前
部中央に一端を回動中心として伏仰自在に取り付けられ
るアタッチメント13とを備えている。
【0018】前記下部走行体11は、センターフレーム
の両端に無限回転自在に設けられた左右一対のクローラ
11aを備えている。
【0019】前記上部旋回体12の前部左側には、運転
席を備えたキャビン18が設けられている。また、この
上部旋回体12の後部は、カウンタウエイト19が設け
られると共に、エンジン等各種機器類を収納するガード
17で覆われている。このガード17の上面には、エン
ジン等のメンテナンスを行う際に開放される開閉自在な
カバー22が取り付けられている。また、このガード1
7の後部左側にもカバー20が開閉自在に取り付けられ
ており、このカバー20に穿設された通風口から空気を
取り込んでラジエータ等の空冷を行う。
【0020】前記アタッチメント13は、前記上部旋回
体12に一端が取り付けられたブーム14と、このブー
ム14の他端側に一端が取り付けられたアーム15と、
このアーム15の先端部に取り付けられたバケット16
とを有している。前記ブーム14は、両端が前記上部旋
回体12の前部とブーム14とに接続された一対のブー
ムシリンダ14aによって伏仰自在とされている。ま
た、前記アーム15は、前記ブーム14の背面とアーム
15の端部との間に配置されたアームシリンダ15aに
よって回動可能とされている。さらに、前記バケット1
6は、前記バケット16と前記アーム15の背面との間
に配置されたバケットシリンダ16aによって回動可能
とされている。
【0021】図3は、本発明の実施形態に係る油圧ショ
ベルの上部旋回体の内部構造を示す上面図である。ま
た、図4は、本発明の実施形態に係る油圧ショベルの上
部旋回体の内部構造を示す左側面図である。図3及び図
4において、図1及び図2と同一符号を付したものはそ
の説明を省略する。
【0022】図3及び図4において、31はエンジンで
あって、このエンジン31の前部には、ファン33が回
転自在に取り付けられ、このファン33の前方には、ラ
ジエータ32が取り付けられている。前記ファン33
は、上部旋回体12の外部から矢印Aのように空気を取
り入れる。この空気は、ラジエータ32を空冷した後、
エンジン31を通過する。
【0023】前記ラジエータ32及び前記エンジン31
が配置されるスペースは、ラジエータ32によってラジ
エータスペース35とエンジンスペース34とに区切ら
れている。これにより、エンジンスペース34の熱気が
ラジエータスペース35に逆流することがない。
【0024】上部旋回体12の左中央部にはタンク38
が設けられ、その前部には、キャビン18が設けられて
いる。また、上部旋回体12の前中央部には、一対のブ
ラケット39がプレート40を挟むように立設されてい
る。このブラケット39の頂部にはアタッチメント取付
部であるブーム用穴42が穿設され、このブーム用穴4
2とブーム41とが図示しないブームフットピンにて回
動自在に取り付けられている。さらに、上部旋回体12
の右前部には、図示しない油圧機器類等が備えられ、ま
た中央部には、上部旋回体12の旋回を行う旋回モータ
43が備えられている。
【0025】前記ラジエータスペース35及びエンジン
スペース34を有する上部旋回体12の後部と、前記キ
ャビン18及び油圧機器類等とを有する上部旋回体12
の前部との間は、遮蔽板37によって区切られている。
これにより、上部旋回体12の後部で生じる熱気や騒音
が上部旋回体12の前部へ進入するのを防止している。
なお、遮蔽板37と旋回モータ43とが干渉する部分
は、遮蔽板37を切り欠いた後、防音材などで遮蔽板3
7と旋回モータ43との隙間を埋めるようにすればよ
い。また、斜閉板37の一部をキャビン18の一面等で
代用するようにしてもよい。さらに斜閉板37は、必ず
しも全てに必要なものではなく、必要な部位にのみ設け
るようにしてもよい。
【0026】前記上部旋回体12の中央部、即ちアタッ
チメント取付部と遮蔽板37との間であって、旋回モー
タ43の上部のガード17内には、エアクリーナ44が
収納されている。このエアクリーナ44は、その吸入口
45が前記ラジエータスペース35の上部の遮蔽板37
側に設けられており、吸入管路46を介して空気を吸入
するようにしている。そして、この吸入された空気は、
エアクリーナ内に備えられるフィルタによって濾過され
た後、送気管路47を介して前記エンジン31に供給さ
れてエンジン31の燃焼に用いられる。なお、吸入管路
46及び送気管路47と遮蔽板37との干渉部分には、
前記遮蔽板37にそれぞれ切り欠き加工等をして両管路
をそれぞれ挿通させた後、防音材などで隙間を埋めるよ
うにすればよい。
【0027】この場合、エアクリーナ44をガード17
内に収めたので、従来エアクリーナを上部旋回体の上面
に突出させていた場合に比して、外観の美観向上につな
がり、さらにキャビンからの後方視界を遮る心配もない
ので、安全性の向上につながる。また、前記エアクリー
ナ44は、前記アタッチメント取付部と遮蔽板37の間
であって、旋回モータ43の上部のガード17内という
従来有効に利用されていなかった非常に狭いスペースに
収めることができるので、スペースの有効利用に大きく
貢献している。しかも、遮蔽板37によりエンジン31
の熱気の影響を受ける心配もないので、エンジン31の
効率を低下させる心配もない。
【0028】また、吸入口45をラジエータスペース3
5の上部の遮蔽板37側に配置したことにより、エアク
リーナ44を直接ラジエータスペース35内に配置する
場合に比して、占有率を小さくすることができ、空気の
通路を遮らないので、ラジエータ32の効率を低下させ
ることもない。さらに、吸入口45は、上部旋回体12
の外部から取り入れられた空気(矢印A)をエアクリー
ナ44に直接供給することができる。
【0029】なお、ここでは吸入口45をラジエータス
ペース35内に配置する構成を説明したが、これに限ら
ず、例えばガード17上面に配置しても構わない。つま
り、エンジンやラジエータの効率を低下させなければ吸
入口45の配置はどこであっても構わない。
【0030】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によると、エ
アクリーナとエンジンとは遮蔽板によって区分されてお
り、エンジンの熱気がエアクリーナに伝達する心配がな
い。よって、エアクリーナ自体が温められてエンジン効
率を低下させる心配も解消される。また、アタッチメン
トの取付部と遮蔽板との間は、従来有効に利用されてい
なかった非常に狭いスペースであり、ここにエアクリー
ナを配置することによって、上部旋回体内のスペースの
有効利用ができる。
【0031】さらに、請求項2に記載の発明によると、
吸入口はエアクリーナに比して小型であるので、エアク
リーナ自体をラジエータスペースに配置する場合に対し
て配置が容易で、空気の通路を遮ってラジエータの冷却
効率を低下させる心配もない。
【0032】さらにまた、請求項3に記載の発明による
と、上部旋回体の上部に余計な突起物が形成される心配
がないので、外観の美観向上につながる。また、キャビ
ンの後方視界を遮る心配もなく、安全性の向上にもつな
がる。
【0033】また、請求項4に記載の発明によると、旋
回モータの上部は非常に狭く、従来有効に利用されてい
なかったスペースであり、ここにエアクリーナを配置す
ることによって、上部旋回体内のスペースの有効利用が
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される一例としての油圧ショベル
の側面図である。
【図2】本発明が適用される一例としての油圧ショベル
の平面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る油圧ショベルの上部旋
回体の内部構造を示す上面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る油圧ショベルの上部旋
回体の内部構造を示す左側面図である。
【符号の説明】
12 上部旋回体 13 アタッチメント 17 ガード 31 エンジン 32 ラジエータ 34 エンジンスペース 35 ラジエータスペース 37 遮蔽板 42 ブーム用穴 43 旋回モータ 44 エアクリーナ 45 吸入口 46 吸入管路 47 送気管路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部旋回体の前部と後部とが遮蔽板によ
    り区分され、該前部の中央近傍に伏仰自在なアタッチメ
    ントの一端が取付られ、前記後部にエンジン及びラジエ
    ータを収納するエンジンスペース及びラジエータスペー
    スが設けられ、前記エンジンに供給される空気を濾過す
    るエアクリーナが前記アタッチメントの取付部と遮蔽板
    との間に備えられることを特徴とする建設機械。
  2. 【請求項2】 前記エアクリーナの吸入口が前記ラジエ
    ータスペース内に設けられることを特徴とする請求項1
    に記載の建設機械。
  3. 【請求項3】 前記エアクリーナが前記上部旋回体のガ
    ード内に収められることを特徴とする請求項1ないし2
    のいずれかに記載の建設機械。
  4. 【請求項4】 前記エアクリーナを、前記上部旋回体の
    旋回駆動を行う旋回モータの上方に配置したことを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の建設機械。
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