JP2000103643A - パターン状無機質焼成被膜の製造方法及びそれに用いる成形型 - Google Patents

パターン状無機質焼成被膜の製造方法及びそれに用いる成形型

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JP2000103643A
JP2000103643A JP10275935A JP27593598A JP2000103643A JP 2000103643 A JP2000103643 A JP 2000103643A JP 10275935 A JP10275935 A JP 10275935A JP 27593598 A JP27593598 A JP 27593598A JP 2000103643 A JP2000103643 A JP 2000103643A
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substrate
paste composition
inorganic
glass paste
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JP10275935A
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Masahisa Kakinuma
正久 柿沼
Hideaki Kojima
秀明 小島
Nobuyuki Yanagida
伸行 柳田
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Taiyo Holdings Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Ink Mfg Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/02Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with glass
    • C03C17/04Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with glass by fritting glass powder

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分な強度、硬度及び繰り返し使用耐久性を
有する高精細かつ安価な成形型を提供し、転写法による
簡単な製造工程で歩留り良く、高精細なパターン状無機
質焼成被膜を低コストで製造できる方法を提供する。 【解決手段】 転写法によるパターン状無機質焼成被膜
の製造方法において、成形型として、型基板2上に形成
された所定のパターン溝4を有する樹脂被膜層3の表面
に無機質被膜5がコーティングされてなる成形型1を用
いる。この成形型のパターン溝にガラスペースト組成物
10を充填し、透明基板11を重ねた後、活性エネルギ
ー線の照射又は加熱処理によりガラスペースト組成物を
硬化又は乾燥させ、次いで上記透明基板及びそれと接合
している硬化又は乾燥したガラスペースト組成物10a
から成形型を剥がした後、上記基板とそれに接合してい
る硬化又は乾燥したガラスペースト組成物を焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル(PDP)、フィールドエミッションディス
プレイ(FED)、液晶表示装置(LCD)、蛍光表示
装置、混成集積回路等における隔壁パターン、電極(導
体回路)パターン、誘電体(抵抗体)パターン、ブラッ
クマトリックスパターン等の形成、特にPDP隔壁パタ
ーンの形成に適したパターン状無機質焼成被膜の製造方
法に関する。本発明はまた、このようなパターン状無機
質焼成被膜の製造方法に好適に用いることができる成形
型に関する。
【0002】
【従来の技術】PDPはプラズマ放電による発光を利用
して映像や情報の表示を行う平面ディスプレイであり、
パネル構造、駆動方法によってDC型とAC型に分類さ
れる。PDPによるカラー表示の原理は、リブ(隔壁)
によって離間された前面ガラス基板と背面ガラス基板に
形成された対向する両電極間のセル空間(放電空間)内
でプラズマ放電を生じさせ、各セル空間内に封入されて
いるHe、Xe等のガスの放電により発生する紫外線で
背面ガラス基板内面に形成された蛍光体を励起し、3原
色の可視光を発生させるものである。各セル空間は、D
C型PDPにおいては格子状のリブにより区画され、一
方、AC型PDPにおいては基板面に平行に列設された
リブにより区画されるが、いずれにおいてもセル空間の
区画は、リブによりなされている。
【0003】図4は、フルカラー表示の3電極構造の面
放電方式PDPの構造例を示している。前面ガラス基板
101の下面には、放電のための透明電極103a又は
103bと該透明電極のライン抵抗を下げるためのバス
電極104a又は104bとから成る一対の表示電極1
02a、102bが形成されている。これらの表示電極
102a、102bの上には、電荷を蓄積するための透
明誘電体層105(低融点ガラス)が印刷、焼成によっ
て形成され、その上に保護層(MgO)106が蒸着さ
れている。保護層106は、表示電極の保護、放電状態
の維持等の役割を有している。
【0004】一方、背面ガラス基板111の上には、放
電空間を区画するストライプ状のリブ(隔壁)112と
各放電空間内に配されたアドレス電極(データ電極)1
13が所定のピッチで形成されている。あるいは、リブ
112の形成に先立って、誘電体下地層とその中に埋設
されるようにアドレス電極113を形成することも行わ
れている。また、各放電空間の内面には、赤(114
a)、青(114b)、緑(114c)の3色の蛍光体
膜が規則的に配されている。フルカラー表示において
は、前記のように赤、青、緑の3原色の蛍光体膜で1つ
の画素が構成される。
【0005】上記PDPでは、一対の表示電極102a
と102bの間に交流のパルス電圧を印加し、同一基板
上の電極間で放電させるので、「面放電方式」と呼ばれ
ている。また、放電により発生した紫外線は背面基板1
11の蛍光体膜114a、114b、114cを励起
し、発生した可視光を前面基板101の透明電極103
a、103bを透して見る構造となっている(反射
型)。
【0006】従来、プラズマディスプレイパネルの隔壁
の形成には、ガラスペーストを用いてスクリーン印刷法
によるパターニングが一般的に行われていた。しかし、
スクリーン印刷法によるパターン形成では、一回の印刷
で形成できる厚さが10〜20μm程度であることか
ら、約100〜200μm程度の高さを必要とする隔壁
等を形成するためには印刷・乾燥を繰り返し行う必要が
ある。そのため、熟練を要し、また印刷時における掠れ
や滲み、スクリーンの伸縮に起因する位置合わせ精度の
低下等の問題があり、歩留りが低く、プラズマディスプ
レイパネルの大画面化及び高精細化への対応が困難にな
ってきた。
【0007】そこで、スクリーン印刷法に代わる隔壁形
成方法として、最近、成形型を用いた転写法が提案され
ている(特開平9−134676号、特開平9−147
754号、特開平10−125219号、特開平10−
200239号等)。この転写法は、一側面に所定のパ
ターン溝を形成した成形型に焼成用ペースト組成物を充
填し、この成形型の溝内のペースト組成物の表面に背面
基板を押し当てて加圧接着し、ペースト組成物を反応硬
化するか又は乾燥して固化させ、その後、上下を逆にし
て成形型を離型することによって、背面基板上にペース
ト組成物の成形体からなる隔壁を転写し、最後に全体を
脱バインダー処理した後、同時焼成して一体化すること
により、隔壁パターンを形成するものである。上記成形
型の材質として、上記特許文献には金属や樹脂、ゴム等
が使用できると教示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記転写法は、従来の
スクリーン印刷法に比べて、工程数が少なく、またそれ
程熟練を必要とせず、簡単な製造工程で高歩留りで焼成
物パターンを形成できるという利点を有する。しかしな
がら、成形型を金属で作製した場合、高精細なパターン
溝を形成するためには精密加工が必要になり、成形型自
体が極めて高価なものになる。それに伴って、製造コス
トが上昇し、それ自体高価なPDP等の製品のコストダ
ウンの大きな障壁となる。一方、成形型を樹脂やゴムか
ら作製した場合、硬度や強度が充分でないため、背面基
板の圧着時やその後の加熱処理時にパターンの歪みを生
じ易いという問題がある。また、ゴム製や樹脂製の成形
型は、せいぜい数回程度の使用でその後の使用に耐えら
れないという使用耐久性の面でも問題があり、結果的に
製造コスト増加の要因となる。
【0009】本発明は、前記したような事情に鑑みなさ
れたものであり、その基本的な目的は、従来の成形型使
用による問題を生ずることなく前記した転写法の利点を
保持すること、すなわち簡単な製造工程で歩留り良く、
高精細なパターン状無機質焼成被膜、例えばPDP、L
CD等の画像表示装置やサーマルヘッド、集積回路等に
おける隔壁パターン、導体回路パターン、抵抗体パター
ン等を低コストで製造できる方法を提供することにあ
る。さらに本発明の目的は、上記方法に好適に用いるこ
とができ、基板の圧着や加熱処理によっても歪みを生ず
ることがない充分な強度、硬度を有し、しかも繰り返し
使用可能な充分な耐久性を有する高精細かつ安価な成形
型を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の一つの側面によれば、パターン状無機質焼
成被膜の製造方法が提供され、その基本的な態様は、
(A)型基板上に所定のパターン溝を有する樹脂被膜層
を形成した後、少なくとも上記樹脂被膜層の表面に無機
質被膜をコーティングして成形型を作製する工程、
(B)上記成形型のパターン溝に焼成用ペースト組成物
を充填する工程、(C)上記成形型の上に、パターン溝
に充填された焼成用ペースト組成物と接触するように基
板を重ねた後、焼成用ペースト組成物を硬化又は乾燥さ
せる工程、(D)上記基板及びそれと接合している硬化
又は乾燥したパターン状焼成用ペースト組成物から成形
型を剥がす工程、及び(E)上記基板とそれに接合して
いる硬化又は乾燥したパターン状焼成用ペースト組成物
を焼成する工程を含むことを特徴としている。
【0011】好適な態様においては、前記焼成用ペース
ト組成物としては、光硬化性、熱硬化性又は熱乾燥性の
ガラスペースト組成物が用いられ、その硬化又は乾燥は
光硬化、熱硬化又は熱乾燥により行われる。前記焼成用
ペースト組成物として光硬化性ガラスペースト組成物が
用いられる場合、露光によるペースト組成物の光硬化が
可能なように、前記型基板及び基板のいずれか一方に光
透過性基板が用いられ、他方に光反射性基板が用いられ
るか、あるいは両方に光透過性基板が用いられる。特に
PDPの隔壁が形成される場合、前記基板としてはガラ
ス基板等の無機質透明基板が用いられる。
【0012】本発明によるパターン状無機質焼成被膜の
製造方法の好適な態様は、(A)型基板上に所定のパタ
ーン溝を有する樹脂被膜層を形成した後、少なくとも上
記樹脂被膜層の表面に金属酸化物被膜をコーティングし
て成形型を作製する工程、(B)上記成形型のパターン
溝に光硬化性ガラスペースト組成物を充填する工程、
(C)上記成形型の上に、パターン溝に充填された光硬
化性ガラスペースト組成物と接触するように透明基板を
重ねた後、少なくとも透明基板側から活性エネルギー線
を照射して光硬化性ガラスペースト組成物を光硬化させ
る工程、(D)上記透明基板及びそれと接合している光
硬化したパターン状ガラスペースト組成物から成形型を
剥がす工程、及び(E)上記透明基板とそれに接合して
いる光硬化したパターン状ガラスペースト組成物を焼成
する工程を含むことを特徴としている。透明基板側から
のみ活性エネルギー線を照射する場合には、上記型基板
としては光反射性基板を用いることが好ましいが、型基
板が光透過性基板の場合には、該型基板側からも活性エ
ネルギー線を照射することができる。
【0013】さらに本発明によれば、前記したようなパ
ターン状無機質焼成被膜の製造方法に好適に用いること
ができる成形型も提供される。この成形型は、型基板
と、該型基板上に形成された所定のパターン溝を有する
樹脂被膜層と、少なくも上記樹脂被膜層の表面にコーテ
ィングされた無機質被膜とからなることを特徴としてい
る。上記型基板上のパターン溝を有する樹脂被膜層は、
印刷法、写真法、描画法、サンドブラスト法等により形
成できる。好適には、上記無機質被膜は金属又はセラミ
ックスからなり、上記型基板としては光透過性基板又は
光反射性基板のいずれかが用いられる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、いわゆる転写法による
パターン状無機質焼成被膜の製造方法において、成形型
として、型基板上に形成された所定のパターン溝を有す
る樹脂被膜層の表面に無機質被膜がコーティングされて
なる成形型を用いることを特徴としている。このような
成形型は、パターン溝の形成部が樹脂被膜層から成る
が、その表面が、金属や、金属酸化物等のセラミックス
から成る硬質の無機質被膜でコーティングされているた
め、充分な強度及び硬度を有し、パターン溝に焼成用ペ
ースト組成物を充填した後、基板を圧着する時や加熱処
理時に、パターンの歪みを生じることがないと共に、十
数回〜数十回の繰り返し使用にも耐える充分な耐久性を
有する。また、樹脂被膜層のパターン溝は、印刷法、写
真法や、レーザー加工等による描画法、サンドブラスト
法などにより高精細に形成でき、さらにその表面への無
機質被膜のコーティングも無電解めっき法、スパッタリ
ング法、真空蒸着法等により効率的に行えるので、金属
製成形型の場合のような精密加工は不要である。従っ
て、極めて安価に成形型を作製できる。さらにまた、パ
ターンの変更に対しても融通性があり、種々の分野の無
機質焼成物パターンに対して適用できると共に、多品種
少量生産が要求される技術分野にも有利に適用できる。
【0015】このような成形型は、前記したように転写
法によるパターン状無機質焼成被膜の形成には全て適用
でき、それに用いる焼成用ペースト組成物も硬化又は乾
燥によって基板に接合し、焼成可能であればよく、特定
のものに限定されない。焼成用ペースト組成物は、無機
質材料粒子、有機バインダー、及び必要に応じて硬化触
媒もしくは促進剤、溶剤、分散剤等を含有し、使用する
有機バインダーに応じて光硬化性、熱硬化性又は熱乾燥
性のペースト組成物に処方される。
【0016】また、形成されるパターン状無機質焼成被
膜は導電性膜及び絶縁性膜のいずれでもよい。例えば、
PDPのバス電極やアドレス電極のような導電性膜の場
合、無機質材料粒子として導電性粉末及び焼結温度に適
合した融点を有する低融点ガラスフリットが用いられ、
PDPの隔壁のような絶縁性膜の場合、低融点ガラスフ
リットや無機顔料が用いられる。すなわち、パターン状
無機質焼成被膜の形成に用いられるペースト組成物は、
有機バインダーと無機質材料粒子を必須成分として含
み、必要に応じてその適用に適した粘度にするために溶
剤に希釈して用いられるが、他の成分は目的とする焼成
被膜に応じて適宜添加でき、このような無機質焼成被膜
の形成に用いられる従来公知の種々のペーストを用いる
ことができる。
【0017】無機質材料粒子としては、ガラス微粒子、
金属微粒子、セラミック微粒子などが単独で又は組み合
わせて用いられる。本発明の組成物をガラスペーストと
して処方する場合に用いるガラス微粒子としては、焼成
を600℃以下の温度で行えるように、軟化点が300
〜600℃の低融点ガラスを用いることが好ましい。こ
のような低融点ガラスとしては種々のものを用いること
ができるが、特に、酸化鉛、酸化ビスマス、又は酸化亜
鉛を主成分とする10ミクロン以下の平均粒径のものが
好適に使用できる。
【0018】酸化鉛を主成分とするガラス粉末の好まし
い例としては、酸化物基準の重量%で、PbOが48〜
82%、B23が0.5〜22%、SiO2が3〜32
%、Al23が0〜12%、BaOが0〜10%、Zn
Oが0〜15%、TiO2が0〜2.5%、Bi23
0〜25%の組成を有し、軟化点が420〜590℃で
ある非結晶性フリットが挙げられる。
【0019】酸化ビスマスを主成分とするガラス粉末の
好ましい例としては、酸化物基準の重量%で、Bi23
が35〜88%、B23が5〜30%、SiO2が0〜
20%、Al23が0〜5%、BaOが1〜25%、Z
nOが1〜20%の組成を有し、軟化点が420〜59
0℃である非結晶性フリットが挙げられる。
【0020】酸化亜鉛を主成分とするガラス粉末の好ま
しい例としては、酸化物基準の重量%で、ZnOが25
〜60%、K2Oが2〜15%、B23が25〜45
%、SiO2が1〜7%、Al23が0〜10%、Ba
Oが0〜20%、MgOが0〜10%の組成を有し、軟
化点が420〜590℃である非結晶性フリットが挙げ
られる。
【0021】本発明の組成物を導電性ペーストとして処
方する場合に用いる金属微粒子としては金、銀、銅、パ
ラジウム、白金、アルミ、ニッケル等やこれらの合金を
用いることができる。上記金属微粒子は、単独で又は2
種類以上を組み合わせて用いることができ、平均粒径と
しては10ミクロン以下の粒径が好適である。また、こ
れらの金属微粒子は、球状、ブロック状、フレーク状、
デンドライト状の物を単独で又は2種類以上を組み合わ
せて用いることができる。さらに焼成後の皮膜の強度、
基板への密着性向上のために、前記したようなガラス微
粒子を金属微粒子100重量部当たり1〜30重量部の
範囲で添加することができる。また、後述するセラミッ
ク微粒子も添加することができる。
【0022】セラミック微粒子としては、アルミナ、シ
リカ、ジルコン、コージエライト、酸化チタンなどが挙
げられる。無機質材料粒子としてはこのようなセラミッ
ク微粒子のみを燒結助剤と共に用いることもできるが、
隔壁等の焼成物パターン内部の緻密性向上や焼成物の機
械的強度を増大させる目的で、ガラスペーストや導電性
ペーストにセラミック微粒子を配合することもできる。
ガラス成分は焼成時に収縮するが、セラミック微粒子の
配合量によって収縮率と内部緻密性を調整することがで
きる。すなわち、前記ガラス微粒子100重量部当たり
セラミック微粒子を0.1〜50重量部配合することに
よって、緻密で収縮率の小さい隔壁等の焼成物パターン
を得ることができる。この際、セラミック微粒子の配合
量が上記範囲よりも過剰になると基板に対する接着性が
劣るようになるので好ましくない。
【0023】また、焼成物パターンに黒色が求められる
場合には、Fe、Co、Cu、Cr、Mn、Al等の1
種又は2種類以上の金属酸化物からなる黒色顔料、例え
ばCo−Cr−Fe、Co−Mn−Fe、Co−Fe−
Mn−Al、Co−Ni−Cr−Fe、Co−Ni−A
l−Cr−Fe、Co−Mn−Al−Cr−Fe−Si
等を添加することができる。一方、焼成物パターンに白
色が求められる場合には、酸化チタン、酸化アルミニウ
ム、シリカ、炭酸カルシウム等の白色顔料を添加するこ
とができる。このような無機顔料の添加量は、必要な黒
色度や白色度に応じて調節すればよい。
【0024】本発明で用いる無機質材料粒子は、10ミ
クロン以下の粒径のものが好適に使用されるため、2次
凝集防止、分散性の向上を目的として、無機微粒子の性
質を損わない範囲で有機酸、無機酸、シランカップリン
グ剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カ
ップリング剤等で予め表面処理したものを用いたり、組
成物をペースト化する時点で上記処理剤を添加すること
ができる。また、組成物の保存安定性向上のため、金属
あるいは酸化物粉末との錯体化あるいは塩形成などの効
果のある化合物を、安定化剤として添加することができ
る。安定化剤としては、無機酸、有機酸、リン酸化合物
(無機リン酸、有機リン酸)などの酸を好適に用いるこ
とができる。このような安定剤の添加量は、無機質材料
粒子100重量部当たり5重量部以下が適当である。
【0025】有機バインダーとしては、焼成プロファイ
ルの最高点温度以下で熱分解して焼失するものであれば
よく、光硬化性、熱硬化性又は熱乾燥性の種々のバイン
ダーが用いられる。ここで、光硬化性の有機バインダー
とは、紫外線、近赤外線、赤外線、電子線等の活性エネ
ルギー線の作用を受けて分子間架橋により硬化して樹脂
膜を形成する成分(樹脂、オリゴマー又はモノマー)を
意味し、熱硬化性の有機バインダーとは、熱、硬化触媒
又は硬化助剤(架橋剤)の作用を受けて分子間架橋によ
り硬化して樹脂膜を形成する成分を意味し、熱乾燥性の
有機バインダーとは、加熱乾燥によって溶剤を除去する
ことで固形状塗膜を形成できる成分を意味する。なお、
有機バインダー自体が液状の場合には、溶剤の使用を省
略又は使用量を低減できる。また、光硬化性ペースト組
成物の場合、光硬化性の有機バインダーに熱硬化性及び
/又は熱乾燥性の有機バインダーを組み合わせてもよ
い。
【0026】光硬化性バインダーとしては、ビニル基、
アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等のエチ
レン性不飽和結合などの感光性基を有する樹脂、例えば
側鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル系共重合
体、不飽和カルボン酸変性エポキシ樹脂あるいはそれに
さらに多塩基酸無水物を付加した樹脂など、従来公知の
各種感光性樹脂(感光性プレポリマー)を用いることが
できる他、分子中に1個以上のエチレン性不飽和結合を
有する化合物、即ち光重合性モノマーもしくはオリゴマ
ーを用いることができる。これらの光硬化性成分は、光
重合開始剤や光重合促進剤と組み合わせて用いる。これ
らの中でも光重合性モノマーは殆どが液状であり、有機
溶剤を必要としないという利点が得られる。
【0027】感光性プレポリマー又はオリゴマーとして
は、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル
(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレー
ト、ポリグリシジル(メタ)アクリレート、クロロメチ
ル化ポリナフチル(メタ)アクリレート等の(メタ)ア
クリレート類、その他、ポリスチレン、α−メチル化ポ
リスチレン、ポリ(メタ)アクリレート−マレイン酸共
重合体、ポリグリシジル(メタ)アクリレート−アクリ
ル酸エチル共重合体、グリシジル(メタ)アクリレート
−スチレン共重合体、ポリジアリルフタレート等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。なお、本
明細書中において、(メタ)アクリレートとは、アクリ
レート、メタクリレート及びそれらの混合物を総称する
用語であり、他の類似の表現においても同様である。
【0028】その他、(1)1分子中に少なくとも2個
のエポキシ基を有する多官能のエポキシ化合物(a)の
エポキシ基と不飽和モノカルボン酸(b)のカルボキシ
ル基をエステル化反応(全エステル化又は部分エステル
化、好ましくは全エステル化)させ、生成した2級の水
酸基にさらに飽和又は不飽和の多塩基酸無水物(c)を
付加反応させたもの、(2)側鎖にエポキシ基を有する
オリゴマー又はポリマー、例えばアルキル(メタ)アク
リレート等の不飽和二重結合を有する化合物とグリシジ
ル(メタ)アクリレート等の1分子中に不飽和二重結合
とエポキシ基を有する不飽和化合物からなる共重合体
に、(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸を反
応させた後、生成した2級の水酸基にさらに飽和又は不
飽和の多塩基酸無水物(c)を部分的に付加反応させた
もの、(3)水酸基とエポキシ基を有するオリゴマー又
はポリマー、例えばヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レートとアルキル(メタ)アクリレートとグリシジル
(メタ)アクリレートとの共重合体に、(メタ)アクリ
ル酸等の不飽和モノカルボン酸を反応させた後、さらに
飽和又は不飽和の多塩基酸無水物(c)を部分的に付加
反応させたもの、(4)カルボキシル基を有するオリゴ
マー又はポリマー、例えばアルキル(メタ)アクリレー
トと(メタ)アクリル酸との共重合体に、1分子中に不
飽和二重結合とエポキシ基を有する不飽和化合物、例え
ばグリシジル(メタ)アクリレートを部分的に反応させ
たもの、(5)水酸基含有ポリマーに飽和又は不飽和多
塩基酸無水物を付加反応させ、さらにカルボキシル基の
一部に1分子中に不飽和二重結合とエポキシ基を有する
不飽和化合物を反応させたもの、(6)無水マレイン酸
等の不飽和多塩基酸無水物と、スチレン、イソブチレン
等のビニル基を有する芳香族炭化水素又は脂肪族炭化水
素との共重合体に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート等の水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させ
たもの、などのアルカリ現像型感光性プレポリマーも用
いることができる。
【0029】光重合性モノマーの代表的な例としては、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシア
ルキル(メタ)アクリレート類;エチレングリコール、
メトキシテトラエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール等のグリコールのモノ又はジ(メタ)アクリレー
ト類;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド,N−
メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリ
ルアミド類;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート
類;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペン
タエリスリトール、トリスヒドロキシエチルイソシアヌ
レート等の多価アルコール又はこれらのエチレンオキサ
イドあるいはプロピレンオキサイド付加物の多価(メ
タ)アクリレート類;フェノキシエチル(メタ)アクリ
レート、ビスフェノールAのポリエトキシジ(メタ)ア
クリレート等のフェノール類のエチレンオキサイドある
いはプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート
類;グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロール
プロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソ
シアヌレートなどのグリシジルエーテルの(メタ)アク
リレート類;及びメラミン(メタ)アクリレート等を挙
げることができる。さらに、水酸基含有(メタ)アクリ
レートと多価カルボン酸化合物の無水物との反応物が挙
げられる。これらの光重合性モノマーは、前記したよう
な感光性プレポリマーと混合して用いた場合、希釈剤と
して作用するだけでなく、組成物の光硬化性の促進にも
寄与する。
【0030】前記光硬化性成分と組み合わせて用いる光
重合開始剤の具体例としては、ベンゾイン、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインア
ルキルエーテル類、アセトフェノン、2,2−ジメトキ
シ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ
−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセ
トフェノン等のアセトフェノン類、2−メチル−1−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプ
ロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ
−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等
のアミノアセトフェノン類、2−メチルアントラキノ
ン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアント
ラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノ
ン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエ
チルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,
4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン
類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチ
ルケタール等のケタール類、ベンゾフェノン等のベンゾ
フェノン類、又はキサントン類、(2,6−ジメトキシ
ベンゾイル)−2,4,4−ペンチルホスフィンオキサ
イド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フ
ェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチ
ルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6
−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルベンジルフォス
フィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル
フェニルフォスフィネイト等のフォスフィンオキサイド
類もしくはビスアシルフォスフィンオキサイド類、各種
パーオキサイド類、ジメチルチタノセン、ジフェニルチ
タノセン、ビス(ペンタフルオロフェニル)チタノセ
ン、ビス(η5−シクロペンタジエニル)−ビス(2,
6−ジフルオロ−3−(1H−ピル−1−イル)フェニ
ル)チタニウム等の各種チタノセン系光重合開始剤類、
フェロセニウム塩系開始剤類、アルミネート錯体系開始
剤類、ハロゲン系開始剤類、ビスイミダゾール系開始剤
類、過酸化エステル系開始剤類、ケトクマリン系開始剤
類、アクリジン系開始剤類などが挙げられ、光増感剤の
代表例としてはロイコ染料、N,N−ジメチルアミノ安
息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香
酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノ
ベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミ
ン等の三級アミン類などが挙げられる。これら光重合開
始剤の配合量(光増感剤との組合せの場合には合計量)
は、通常の量的割合で充分であり、前記光硬化性成分1
00重量部当たり0.1〜30重量部が適当である。
【0031】一方、熱硬化性成分としては、アクリル系
ポリオール、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタ
ール、スチレン−アリルアルコール樹脂、フェノール樹
脂等の水酸基含有ポリマー、アルキド樹脂、アルキドフ
ェノール樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、変性エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、フェノール・ホルマリン樹脂、尿素・ホルマリン樹
脂、メラミン・ホルマリン樹脂、フェノール・フルフラ
ール樹脂、フルフラール・アセトン樹脂、フルフリルア
ルコール樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ケト
ン・ホルムアルデヒド樹脂、尿素樹脂、フルフラール樹
脂、メラミン樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、アク
ロレイン系樹脂、アリル樹脂、熱硬化性シリコーン樹脂
など各種樹脂を1種以上用いることができる。
【0032】前記のような熱硬化性成分を用いる場合、
通常の量的割合、例えば熱硬化性樹脂100重量部当た
り0.1〜10重量部の割合で過酸化物や酸触媒などの
硬化触媒を併用することができる。また、バインダー成
分が水酸基含有ポリマーの場合、一方の端部に少なくと
も2個以上のアルコキシ基が結合したアルコキシシラン
基を有し、かつ他方の端部にアミン系末端基を有する有
機ケイ素化合物、所謂シランカップリング剤や、イソシ
アネート基をアミンでブロックしたブロックイソシアネ
ート化合物などを硬化助剤(もしくは架橋剤)として用
いることができる。この場合、前記水酸基含有ポリマー
の水酸基とシランカップリング剤のアルコキシシラン基
は、熱硬化の際に脱アルコール反応により縮合して造膜
し、またシランカップリング剤は低融点ガラスフリット
や無機フィラーともカップリングし、さらにガラス基板
の水酸基とも縮合反応を生起するものと考えられる。一
方、ブロックイソシアネート化合物の場合、熱硬化の際
にブロックイソシアネート化合物の熱解離によって生成
したイソシアネートが水酸基含有ポリマーの水酸基と反
応することにより、水酸基含有ポリマーの架橋が生起す
る。この効果は、1分子中に少なくとも4個以上のアル
コキシシラン基又はシラノール基を有する変成シリコー
ンオイルを併用することにより増強できる。その結果、
ガラスペーストの硬化強度及びガラス基板との密着性を
向上できる。
【0033】一方、熱乾燥型の有機バインダーとして
は、乾燥によって溶剤を除去することによって皮膜を形
成できる、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体や、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、オレフィン系水酸基含有ポ
リマー、これらのオレフィン系水酸基含有ポリマーの水
酸基やアミノ樹脂のアミノ基にラクトンを付加したラク
トン変成ポリマー、1分子中に水酸基又はアミノ基と不
飽和基を併せ持つモノマーの水酸基又はアミノ基にラク
トンを付加したラクトン変成モノマーの単独重合体、該
ラクトン変成モノマーと他の不飽和基を有するモノマー
との共重合体、共重合(メタ)アクリレート樹脂、ポリ
プロピレンカーボネート樹脂などの種々の樹脂を使用で
きる。
【0034】前記したような光硬化性、熱硬化性又は熱
乾燥性の有機バインダーは、無機質材料粒子100重量
部当たり5〜50重量部の割合で配合することが好まし
い。有機バインダーの配合量が上記範囲よりも少な過ぎ
る場合、組成物の流動性が得られず、組成物の塗布作業
性に劣る。また、光硬化性の有機バインダーの場合、充
分な光硬化性及び光硬化深度が得られ難く、高アスペク
ト比(縦横比)の焼成物パターン形成が困難となる。一
方、上記範囲よりも多過ぎると、焼成時のパターンのよ
れや線幅収縮を生じ易くなるので好ましくない。
【0035】さらに、前記した焼成用ペースト組成物
は、塗布方法に適した所望の粘度に調整するために、必
要に応じて有機溶剤や湿潤剤を添加することもできる。
有機溶剤の代表的な例としては、トルエン、キシレン、
テトラメチルベンゼンや、エクソン化学(株)製ソルベ
ッソ#100、ソルベッソ#150、ソルベッソ#20
0、エクソンアロマティックナフサNo.2、シェル
(株)製LAWS、HAWS、VLAWS、シェルゾー
ルD40、D70、D100、70、71、72、A、
AB、R、DOSB、DOSB−8等の芳香族系溶剤;
エクソン化学(株)製エクソンナフサNo.5、No.
6、No.7、エクソンオーダーレスソルベント、エク
ソンラバーソルベント等の脂肪族系溶剤;メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノ
ール、ヘキサノール、セロソルブ、ブチルセロソルブ、
カルビトール、ブチルカルビトール等のアルコール系溶
剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、
カルビトールアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳
酸ブチル等のエステル系溶剤を挙げることができる。こ
れらの有機溶剤は単独で又は2種以上を混合して用いる
ことができる。
【0036】本発明の焼成用ペースト組成物は、ペース
ト化剤として用いられる以下のような分散剤を液状有機
バインダーと組み合わせて用いれば、無溶剤型のペース
ト組成物とすることができる。このような分散剤として
は、カルボキシル基、水酸基、酸エステルなどのガラス
微粒子と親和性のある極性基を有する化合物や高分子化
合物、例えばリン酸エステル類などの酸含有化合物や、
酸基を含む共重合物、水酸基含有ポリカルボン酸エステ
ル、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドと酸エス
テルの塩などを用いることができる。市販されている分
散剤で特に好適に用いることができるものとしては、Di
sperbyk (登録商標)−101、−103、−110、
−111、−160及び−300(いずれもビック・ケ
ミー社製)が挙げられる。このような分散剤の配合量
は、前記無機質材料粒子100重量部当たり0.01〜
5重量部が適当である。分散剤の配合量が上記範囲より
も少な過ぎると、有機溶剤を用いない限り組成物をペー
スト化することが困難になり、一方、上記範囲よりも過
剰に配合すればコスト増大の要因となるので好ましくな
い。さらに、本発明の焼成用ペースト組成物は、必要に
応じて消泡剤、レベリング剤、ブロッキング防止剤、シ
ランカップリング剤などの各種添加剤も少量配合でき
る。
【0037】以下、添付図面を参照しながら本発明の成
形型及びそれを用いたパターン状無機質焼成被膜の製造
方法について説明する。まず、成形型1の製造は、図1
(A)に示すように、型基板2上に所定のパターン溝4
を有する樹脂被膜層3を形成する。型基板2の材料とし
ては、加熱処理時に収縮・延伸しないものであれば全て
使用でき、金属、セラミックス、ガラス、高分子材料等
が挙げられる。例えば、アルミニウム、銅、インバー材
料(36Ni−Fe合金、42Ni−Fe合金)等の金
属や合金の箔もしくはシート、ガラスや無機材料からな
るセラミックシート、ポリエチレンテレフタレート、
1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリサルホン、アラミド、ポリカーボネート、ナイ
ロン、ポリイミド、アイオノマー等の高分子材料のフィ
ルムもしくはシート、又はこれらの複合シートなどが挙
げられる。
【0038】なお、パターン溝4に充填するペースト組
成物が光硬化性の場合において、型基板2側からも活性
エネルギー線、例えば紫外線を照射する場合、型基板2
には光透過性材料、例えば透明ガラス基板を用いる。一
方、成形型に重ね合わせる基板側からのみ紫外線を照射
する場合、型基板2としては光反射性基板を用いること
が好ましく、それによって、照射された紫外線がペース
ト組成物中を透過しても光反射性基板により反射され、
再度ペースト組成物に吸収されるので、照射された紫外
線を効率的に活用できる。このような光反射性基板とし
ては、例えば透明ガラス基板の裏面、表面、又は基板中
に白色ガラス層や白色樹脂層、アルミ箔等の銀白金属層
を形成したものなどが挙げられる。
【0039】上記のような型基板2上にパターン溝4を
有する樹脂被膜層3を形成する方法としては、印刷法、
写真法、描画法、サンドブラスト法などが適用できる。
印刷法の場合には、凹版やロール凹版に前記したような
熱硬化性樹脂、感光性樹脂、熱乾燥性樹脂などを含む樹
脂ワニスを充填した後、型基板上に転写し、加熱処理又
は活性エネルギー線の照射により硬化した所定のパター
ン溝を有する樹脂被膜層を形成する。写真法の場合に
は、スクリーン印刷法、ロールコート法、カーテンコー
ト法等の適宜の方法により型基板上に前記したような光
硬化性成分を含む樹脂組成物の塗膜を形成し、又は感光
性ドライフィルムをラミネートし、所定の露光パターン
を有するフォトマスクを通して露光し、現像して所定の
パターン溝を有する樹脂被膜層を形成する。
【0040】一方、描画法の場合には、型基板上に樹脂
塗膜層を形成し、加熱処理又は活性エネルギー線の照射
により硬化させた後、例えばレーザー加工により所定の
パターン通りに溝部を形成する。サンドブラスト法の場
合には、上記硬化塗膜層又は半硬化塗膜層に所定のパタ
ーン孔を形成したレジストフィルムを重ね合わせ、ブラ
スト処理して溝部を形成する。その他、型基板上に熱可
塑性樹脂フィルムをラミネートし、加熱して軟化させた
状態でエンボス加工して所定のパターン溝を形成するこ
ともできる。
【0041】前記のように型基板2上に所定パターン溝
4を有する樹脂被膜層3を形成した後、図1(B)に示
すように無機質被膜5をコーティングする。この無機質
被膜5は、樹脂被膜層3に充分な強度、硬度を付与し、
またパターン溝4内にペースト組成物を充填し、硬化さ
せた後の離型性を改善するために形成するものである。
従って、無機質被膜5は、少なくとも樹脂被膜層の表面
(上面及び側面)に形成する必要があるが、型基板2の
表面(パターン溝4の底面)に形成されてもよい。ま
た、型基板2が樹脂製の場合、その裏面に形成すること
が好ましい場合もある。
【0042】無機質被膜5としては、ニッケル、金、ア
ルミニウム、鉄等、又はそれらの合金などの各種金属、
及び金属酸化物等の各種セラミックスなどが好適であ
る。無機質被膜のコーティング法としては、無電解めっ
き法あるいはさらに電解めっき法、真空蒸着法、スパッ
タリング法、イオンプレーティング法等の種々の方法を
採用できる。なお、型基板2が透明ガラス基板のような
光透過性基板の場合には、例えば酸化錫やITOなどの
透明な金属酸化物をコーティングすることが好ましい。
【0043】以上のようにして充分な表面硬度と強度を
有する強固な成形型1が得られる。成形型1の寸法とし
ては、型基板2の厚さは約10μm以上、好ましく約2
0μm以上が必要であるが、用途に応じて適宜の厚さに
設定できる。また、厚さの上限も用いる材質等に応じて
適宜設定できるが、、一般に約1mm以下で充分であ
る。パターン溝4の深さ及び幅は、目的に応じて適宜設
定できるが、一般に、電極パターンを形成する場合には
5〜100μm程度、隔壁パターンを形成する場合には
50〜200μm程度が適当である。
【0044】なお、成形型1のパターン溝4にペースト
組成物を充填し、硬化した後に離型する際の離型性を良
くするために、成形型1の無機質被膜5の表面にさらに
離型剤の被膜を形成することもできる。離型剤として
は、例えばポリエチレンワックス、アミドワックス、テ
フロンパウダー、シリコーンワックス、カルナバワック
ス、アクリルワックス、パラフィンワックス等のワック
ス類、フッ素系樹脂、メラミン系樹脂、ポリオレフィン
樹脂や、アミノ変性、エポキシ変性、OH変性、COO
H変性、触媒硬化型、光硬化型、熱硬化型のシリコーン
オイル又はシリコーン樹脂などを用いることができる。
離型層を形成する場合には、その膜厚は0.1〜10μ
m程度が適当である。
【0045】次に、前記のようにして作製した成形型1
を用いてパターン状無機質焼成被膜を製造する方法につ
いて、PDP背面板の隔壁形成法を例にして説明する。
まず、図2(A)に示すように、成形型1のパターン溝
4内に、スキージ、ロールコーター、ドクターブレード
等の適宣の手段により、ガラスペースト組成物10を樹
脂被膜層3が完全に見えなくなるまで充填する。これ
は、後の工程で基板11がガラスペースト組成物10に
直に接触するようにするためである。樹脂被膜層3の上
部に出ているガラスペースト組成物10の部分の厚さ
は、脱泡の際の収縮の程度を考慮して適宣設定すればよ
いが、一般に約1μm以上、好ましくは約5μm以上は
必要である。但し、光硬化性ガラスペースト組成物の場
合には露光の際のガラスペースト組成物の光硬化深度、
熱硬化性ガラスペースト組成物の場合には熱伝導性等の
点を考慮すると、あまり厚過ぎないことが望ましく、一
般に約50μm以下、好ましくは約20μm以下程度が
望ましい。次いで、好ましくは減圧下で脱泡する。ま
た、溶剤を含有するガラスペースト組成物の場合、60
〜120℃程度の温度で加熱乾燥して部分的に又はほぼ
完全に溶剤を蒸発させておくこともできる。
【0046】以上のように成形型1のパターン溝4にガ
ラスペースト組成物10を完全に充填した後、図2
(B)に示すように、ガラス基板等の透明基板11を張
り合わせる。この際、透明基板11がガラスペースト組
成物10と緊密に密着するように、加圧下に張り合わせ
ることもできる。この場合の圧力は、成形型に過度の圧
力が加わらない程度が望ましく、一般に0.1〜1kg
/cm2程度が好ましい。対向する一対の押圧ロール間
に、パターン溝4内にガラスペースト組成物10が充填
された成形型1と透明基板11を給送しながら圧着する
こともできる。
【0047】その後、ガラスペースト組成物10が光硬
化性ガラスペースト組成物の場合には、図2(C)に示
すように、透明基板11側から活性エネルギー線を照射
してガラスペースト組成物を光硬化させる。なお、前記
したように、型基板2が光透過性基板の場合には、型基
板2側から活性エネルギー線を照射することもできる。
照射光源としては、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、
超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアーク
灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、ハロゲンランプ、
アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザ
ー、ヘリウムネオンレーザー、クリプトンイオンレーザ
ー、各種半導体レーザー、YAGレーザー、発光ダイオ
ードなどを用いることができる。一方、ガラスペースト
組成物が熱硬化性又は熱乾燥性ガラスペースト組成物の
場合には、含有する有機バインダーの種類に応じて、例
えば約130〜180℃程度の温度に加熱して硬化又は
固化させる。
【0048】その後、図2(D)に示すように、透明基
板11と成形型1を上下逆になるように反転させた後、
図2(E)に示すように、透明基板11とそれに接合し
た硬化ガラスペースト組成物10aから成形型1を剥が
す。この時、硬化ガラスペースト組成物10aは前記光
硬化(又は熱硬化もしくは固化)によって若干収縮して
いるため、比較的容易に脱型を行うことができる。ま
た、予め成形型が離型剤により処理されている場合に
は、よりスムーズに脱型を行うことができる。
【0049】次いで、このようにして得られた透明基板
11及びそれに接合している硬化ガラスペースト組成物
10aを焼成することにより、透明基板上に所定パター
ンの隔壁が一体的に形成されたPDP背面板が得られ
る。焼成工程は、例えば空気中又は窒素雰囲気下で約3
80℃〜600℃程度の温度で行うことが好ましい。ま
た、この時、焼成工程の前段階として、約300〜50
0℃に加熱してその温度で所定時間保持し、有機成分を
除去する工程を入れることが好ましい。
【0050】次に、前記のようにして作製した成形型1
を用いて導体回路パターンやブラックマトリックスパタ
ーンを形成する方法について、図3を参照しながら説明
する。導体回路や抵抗体の場合、各パターンラインが繋
がっている状態では問題が生じるため、各パターンライ
ンを分離した状態にするための配慮が必要になる。ま
ず、図3(A)に示すように、成形型1のパターン溝4
内に、スキージ、ロールコーター、ドクターブレード等
の適宣の手段により、導電性ペースト組成物(又はブラ
ックマトリックス用ペースト組成物)10′を樹脂被膜
層3が完全に見えなくなるまで充填する。次いで、好ま
しくは減圧下で脱泡する。また、溶剤を含有するペース
ト組成物の場合、60〜120℃程度の温度で加熱乾燥
して部分的に又はほぼ完全に溶剤を蒸発させておくこと
もできる。その後、成形型1の上面に残留しているペー
スト組成物をドクターブレード等の適当な手段により掻
き取り、導電性ペースト組成物(又はブラックマトリッ
クス用ペースト組成物)10′の上面が成形型1の上面
(無機質被膜5の上面)と同一面となるようにする。
【0051】以上のように成形型1のパターン溝4にの
み導電性ペースト組成物(又はブラックマトリックス用
ペースト組成物)10′を完全に充填した後、図3
(B)に示すように、ガラス基板等の透明基板11を張
り合わせる。この際、好ましくは、透明基板11が導電
性ペースト組成物(又はブラックマトリックス用ペース
ト組成物)10′と緊密に密着するように、前記したよ
うに加圧下に張り合わせる。その後、ペースト組成物が
光硬化性ペースト組成物の場合には、図3(C)に示す
ように、透明基板11側から活性エネルギー線を照射し
てペースト組成物を光硬化させる。なお、前記したよう
に、型基板2が光透過性基板の場合には、型基板2側か
ら活性エネルギー線を照射することもできる。一方、ペ
ースト組成物が熱硬化性又は熱乾燥性ペースト組成物の
場合には、含有する有機バインダーの種類に応じて、例
えば約130〜180℃程度の温度に加熱して硬化又は
固化させる。
【0052】その後、図3(D)に示すように、透明基
板11と成形型1を上下逆になるように反転させた後、
図3(E)に示すように、透明基板11とそれに接合し
た硬化ペースト組成物10a′から成形型1を剥がす。
次いで、このようにして得られた透明基板11及びそれ
に接合している硬化ペースト組成物10a′を前記した
ように焼成することにより、透明基板上に所定の導体回
路パターン(又はブラックマトリックスパターン)が一
体的に形成された基板が得られる。
【0053】なお、PDPのバス電極形成においては、
導電性ペースト、例えば銀ペーストの白層を1層だけ印
刷して焼成する場合の他、コントラストを付けるために
黒色顔料を添加した銀ペーストの黒層を印刷、乾燥した
後、顔料添加によって上昇した抵抗を下げるために、そ
の上に銀ペーストの白層を印刷した後、焼成工程を行う
こともよく行われるが、このような積層被膜の焼成にも
本発明を適用できることは勿論である。このような場
合、成形型のパターン溝にまず部分的に黒銀ペーストを
充填し、次いで白銀ペーストを充填する手順で行えばよ
い。同様な方法で三層以上の焼成物パターンを形成する
こともできる。
【0054】
【実施例】以下、実施例を示して本発明について具体的
に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるもので
ないことはもとよりである。なお、以下において「部」
及び「%」とあるのは、特に断りのない限り、重量基準
である。
【0055】実施例1 光硬化性ガラスペースト組成物の調製:下記成分を配合
し、よく攪拌して光硬化性ガラスペースト組成物を調製
した。なお、ガラス微粒子としては、PbO 60%、
23 20%、SiO2 15%、Al23 5%の
組成を有し、ガラス転移点445℃、平均粒径1.6μ
mのものを使用した。 ガラス微粒子 83.3重量部 アルミナ 12.5重量部 酸化チタン 4.2重量部 共重合オリゴアクリレート (大阪有機化学工業社製、ルーラM101、 メタクリル酸エステル共重合体のアクリル酸付加物) 2.0重量部 ジエチレングリコールジメタクリレート 15.0重量部 光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、 イルガキュア369) 3.0重量部 分散剤(ビック・ケミー社製、Disperbyk-110 ) 0.5重量部 ──────────────────────────────────── 合 計 120.5重量部
【0056】ガラスペースト硬化物の形成:ガラス基板
上に感光性ドライフィルムを張り付け、写真法により所
定のパターンを形成して出来た高さ170μm、幅55
μmのパターン溝を有する樹脂被膜層に、スパッタリン
グにてITO(Indium Tin Oxide)を3μmの膜厚とな
るように被覆して成形型を作製した。次いで、この成形
型の溝部に上記光硬化性ガラスペースト組成物をスキー
ジにて埋め込むように充填した後、ガラス基板を重ね、
ガラスペースト組成物をメタルハライドランプ(HMW
−680GW、7kW)を用いて露光量140mJ/c
2で両面から露光し、ガラスペーストを硬化させた。
ついで、脱型してガラス基板上にガラスペースト硬化物
が接合した状態のものを得た。
【0057】ガラスペースト焼成物の形成:ガラスペー
スト硬化物形成後、電気炉を用いて空気中で焼成した。
なお、焼成は室温から450℃まで10℃/分の昇温速
度で昇温して30分間保持し、その後、10℃/分の昇
温速度で525℃まで昇温して30分間保持して焼成
し、その後室温まで放冷する工程で行った。焼成後、幅
50μm、高さ150μmの幅に乱れのない均一な高さ
の高精度のガラスペースト焼成物が得られた。
【0058】実施例2 前記実施例1において、共重合オリゴアクリレート(ル
ーラーM101、大阪有機化学工業社製)をポリプロピ
レンカーボネート(脂肪族ポリカーボネート)に替え、
さらに、分散剤Disperbyk-110 をDisperbyk-162 (いず
れもビック・ケミー社製)に替えた以外は、実施例1と
同様にしてガラスペースト焼成物を作製した。焼成後、
幅50μm、高さ150μmの幅に乱れのない均一な高
さの高精度のガラスペースト焼成物が得られた。
【0059】実施例3 光硬化性ガラスペースト組成物の調製:前記実施例1に
おいて、共重合オリゴアクリレート(ルーラーM10
1、大阪有機化学工業社製)をアクリルビーズ(ダイヤ
ナールBRレジン、三菱レイヨン社製)に替え、さら
に、分散剤Disperbyk-110 をDisperbyk-302 (いずれも
ビック・ケミー社製)に替えた以外は、実施例1と同様
にして光硬化性ガラスペースト組成物を調製した。 ガラスペースト硬化物の形成:前記実施例1と同様にし
て作製した成形型の溝部に上記光硬化性ガラスペースト
組成物をスキージにて埋め込むように充填した後、ガラ
ス基板を重ね、ガラス基板側からメタルハライドランプ
(HMW−680GW、7kW)で露光し、ガラスペー
ストを硬化させた。ついで、脱型してガラス基板上に接
合したガラスペースト硬化物を形成した。 ガラスペースト焼成物の形成:ガラスペースト硬化物形
成後、前記実施例1と同様の焼成条件で電気炉を用いて
空気中で焼成した。焼成後、幅50μm、高さ150μ
mの幅に乱れのない均一な高さの高精度のガラスペース
ト焼成物が得られた。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、基板の
圧着や加熱処理によっても歪みを生ずることがない充分
な強度、硬度を有し、しかも繰り返し使用可能な充分な
耐久性を有する高精細かつ安価な成形型が提供される。
このような成形型を用いることにより、従来の成形型使
用による問題を生ずることなく転写法の利点を保持する
ことができ、簡単な製造工程で歩留り良く、高精細なパ
ターン状無機質焼成被膜、例えばPDP、LCD等の画
像表示装置やサーマルヘッド、集積回路等における隔壁
パターン、導体回路パターン、抵抗体パターン等を低コ
ストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形型製造の概略工程説明図である。
【図2】本発明によるPDP隔壁形成方法を示す概略工
程説明図である。
【図3】本発明による導体回路パターン(又はブラック
マトリックスパターン)形成方法を示す概略工程説明図
である。
【図4】面放電方式のAC型PDPの部分分解斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 成形型 2 型基板 3 樹脂被膜層 4 パターン溝 5 無機質被膜 10 ガラスペースト組成物 10′ 導電性ペースト組成物(又はブラックマトリッ
クス用ペースト組成物) 10a 硬化ガラスペースト組成物(隔壁) 10a′ 硬化ペースト組成物(導体回路パターン又は
ブラックマトリックスパターン) 11 透明基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳田 伸行 埼玉県比企郡嵐山町大字大蔵388番地 太 陽インキ製造株式会社嵐山事業所内 Fターム(参考) 4G059 AA08 AB05 AC25 CA08 CB09 5C027 AA09

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)型基板上に所定のパターン溝を有
    する樹脂被膜層を形成した後、少なくとも上記樹脂被膜
    層の表面に無機質被膜をコーティングして成形型を作製
    する工程、(B)上記成形型のパターン溝に焼成用ペー
    スト組成物を充填する工程、(C)上記成形型の上に、
    パターン溝に充填された焼成用ペースト組成物と接触す
    るように基板を重ねた後、焼成用ペースト組成物を硬化
    又は乾燥させる工程、(D)上記基板及びそれと接合し
    ている硬化又は乾燥したパターン状焼成用ペースト組成
    物から成形型を剥がす工程、及び(E)上記基板とそれ
    に接合している硬化又は乾燥したパターン状焼成用ペー
    スト組成物を焼成する工程を含むことを特徴とするパタ
    ーン状無機質焼成被膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記焼成用ペースト組成物が、光硬化
    性、熱硬化性又は熱乾燥性のガラスペースト組成物であ
    り、その硬化又は乾燥を光硬化、熱硬化又は熱乾燥によ
    り行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記型基板及び基板のいずれか一方が光
    透過性基板であり、他方が光反射性基板であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記基板が無機質透明基板であることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 (A)型基板上に所定のパターン溝を有
    する樹脂被膜層を形成した後、少なくとも上記樹脂被膜
    層の表面に金属酸化物被膜をコーティングして成形型を
    作製する工程、(B)上記成形型のパターン溝に光硬化
    性ガラスペースト組成物を充填する工程、(C)上記成
    形型の上に、パターン溝に充填された光硬化性ガラスペ
    ースト組成物と接触するように透明基板を重ねた後、少
    なくとも透明基板側から活性エネルギー線を照射して光
    硬化性ガラスペースト組成物を光硬化させる工程、
    (D)上記透明基板及びそれと接合している光硬化した
    パターン状ガラスペースト組成物から成形型を剥がす工
    程、及び(E)上記透明基板とそれに接合している光硬
    化したパターン状ガラスペースト組成物を焼成する工程
    を含むことを特徴とするパターン状無機質焼成被膜の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記型基板が光反射性基板であることを
    特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記型基板が光透過性基板であり、該型
    基板側からも活性エネルギー線を照射することを特徴と
    する請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記樹脂被膜層にコーティングされた無
    機質被膜の表面にさらに離型剤の被膜を形成することを
    特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項にに記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 前記パターン状無機質焼成被膜が、プラ
    ズマディスプレイパネルの隔壁であることを特徴とする
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 型基板と、該型基板上に形成された所
    定のパターン溝を有する樹脂被膜層と、少なくも上記樹
    脂被膜層の表面にコーティングされた無機質被膜とから
    なることを特徴とする、前記請求項1又は5に記載の方
    法に用いる成形型。
  11. 【請求項11】 前記型基板上のパターン溝を有する樹
    脂被膜層が、印刷法、写真法、描画法又はサンドブラス
    ト法により形成されたものであることを特徴とする請求
    項10に記載の成形型。
  12. 【請求項12】 前記無機質被膜が、金属又はセラミッ
    クスからなることを特徴とする請求項10又は11に記
    載の成形型。
  13. 【請求項13】 前記型基板が、光透過性基板又は光反
    射性基板であることを特徴とする請求項10乃至12の
    いずれか一項に記載の成形型。
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